JP4060738B2 - 断熱材支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物等において断熱材を支持する断熱材支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建物構造体の外側に外装材(外壁材)を取り付ける形式の建物において、所謂外断熱構造を採用する工法としては、外装材を支持する外装材取付金具を、外側から該金具および断熱材を通して下地材(建物構造体)へ釘を打ち込むことにより下地材に取り付け、これにより外装材取付金具が断熱材を下地材側に押さえて断熱材を支持するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−129729号公報(段落番号0069〜0071、図12および13)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術においては、長い釘を打ち込む必要があるため、釘が曲がって下地材に適正に打ち込まれず、断熱材の支持および外装材取付金具の取り付けが確実に行われないことがあるという問題があった。また、外装材取付金具を保持しながら、外側から断熱材を通して下地材へ長い釘を打ち込むため、釘打ち作業がやりにくく、断熱材支持作業が容易でないとともに、所期の通り釘が下地材に打ち込まれたとしても、外装材取付金具の取り付け強度が弱くなる虞があるという問題があった。
【0005】
本発明はこのような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、断熱材を確実に支持することができる断熱材支持構造および断熱材支持具を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、断熱材支持作業を容易にすることができる断熱材支持構造および断熱材支持具を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、断熱材を押さえる押さえ体の下地材に対する取付強度を大きくすることができる断熱材支持構造および断熱材支持具を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明による断熱材支持構造は、下地材と、筒状部を備えており、この筒状部が前記下地材から立ち上がることとなるように前記下地材に取り付けられた断熱材支持具と、前記筒状部によって貫通された断熱材と、貫通穴を備えた押さえ体と、前記押さえ体の前記貫通穴および前記筒状部内を貫通し、先端側を前記下地材内に侵入させられることにより前記下地材に固定され、前記押さえ体を介して前記断熱材を前記下地材側に押さえる釘または雄ねじ部品とを有してなるものである。
【0010】
の本発明の断熱材支持構造において、下地材に断熱材支持具を取り付けた後、断熱材を下地材に沿わせ、筒状部によって貫通されるようにし、釘または雄ねじ部品を押さえ体の貫通穴および筒状部内に通して下地材に打ち込んだり、ねじ込んだりして、下地材に固定し、前記釘または雄ねじ部品により外装材取付金具等の押さえ体を介して断熱材を下地材側に押さえることにより、断熱材の支持および押さえ体の取り付けを確実かつ容易に行うことができる。なお、この場合、釘を打ち込んだり、雄ねじ部品の先端側を下地材に侵入させる際、筒状部の内壁により釘または雄ねじ部品が案内されるので、釘または雄ねじ部品が曲がる虞がなく、確実に適正に下地材に侵入させることができる。また、断熱材支持具の筒状部により釘または雄ねじ部品が補強されるので、下地材に対する押さえ体の取付強度を大きくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0012】
【実施例】
図1〜9は、本発明の第一参考例を示している。このうち、図1は本参考例の断熱材支持構造を示しており、図2はその一部を拡大したものである。図1において、コンクリート、鉄あるいは木等からなる建物の下地柱材1(下地材)には、合板等からなる下地板材2(下地材)が取り付けられている。
【0013】
図3および4は本参考例における断熱材支持具3を単独で示しており、それぞれ鋼鉄等の金属からなる基部4と筒状部5とを有している。前記基部4は板材を加工してなり、その中央部は隆起されて隆起部4aを形成しており、この隆起部4aの中央部にはかしめ用穴6が設けられている。前記基部4の4隅付近には取付穴7が設けられている。前記基部4と筒状部5は、かしめ用穴6に筒状部5を挿通した状態で筒状部5を塑性変形して筒状部5で基部4をかしめることにより、互いに結合されている。さらに詳しく言うと、筒状部5に軸方向に圧縮力を作用させることによって筒状部5の基端付近の2箇所をつば状に広がるように塑性変形し、この2つの塑性変形部5a,5b間に隆起部4aのうちのかしめ用穴6の周縁付近を挾持させることにより、筒状部5で基部4がかしめられている。なお、塑性変形部5a,5bは両方同時に形成してもよいし、先に一方を形成し、残る一方を後から形成してもよい。また、各塑性変形部5a,5bを形成するために筒状部5を軸方向に圧縮する際には、塑性変形部5a,5bとなる以外の部分は、必要に応じて、変形しないように拘束しておく。前記筒状部5の先端側内周には雌ねじ部8が設けられている。
【0014】
参考例においては、まず断熱材支持具3を、図1に示されるように、下地柱材1に、取付穴7を用いてねじ、ボルト、小ねじ等の雄ねじ部品または釘等9により、下地板材2を介して取り付ける。これにより、筒状部5が下地柱材1および下地板材2から横方向に立ち上がった状態で取り付けられる(なお、図1および2には断熱材支持具3を1つのみ示しているが、実際には必要数の断熱材支持具3を適当な間隔で取り付ける)。次に、層状をなす断熱材10を下地柱材1および下地板材2に沿わせ、該断熱材10が筒状部5によって貫通されるようにする。また、断熱材10と下地板材2との間には防湿シート11、断熱材10の下地板材2と反対側の表面には透湿防水シート12をそれぞれ設ける。
【0015】
次に、フランジ付き頭部18aを有するボルト、小ねじ等の雄ねじ部品18を用いて外装材取付金具19(本参考例における押さえ体かつパネル状材取付金具)を下地柱材1に断熱材支持具3および下地板材2を介して取り付けることにより、外装材取付金具19で断熱材10を下地柱材1および下地板材2側に押さえるとともに、外装材20(パネル状材)を取り付ける。次に、これについてさらに詳しく説明する。
【0016】
図5〜7は、断熱材10と外装材取付金具19との間に介装される介装材13を単独で示しており、鋼鉄、ステンレス鋼等の金属板をプレス加工により一体成形してなり、本体部14と、貫通穴15と、複数の放射状爪部16と、複数の突起部17とを有している。前記本体部14は大略四角形状をなしており、その中央部に貫通穴15を開けられている。前記放射状爪部16は、本体部14のうちの貫通穴15の周縁部から大略該貫通穴15の中心側に向かって放射状に延びている。そして、これらの放射状爪部16は、自由な状態では、本体部14の一方の面側に若干突出するように湾曲されている。前記突起部17は、それぞれ三角形状をなしており、本体部14の周縁部において、放射状爪部16の突出方向と同じ向き、かつ本体部14に対し大略直角に立ち上げられている。
【0017】
図8および9は、前記外装材取付金具19を単独で示しており、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム合金板等からなる金属板をプレス加工により成形してなり、次のように構成されている。下地柱材1および下地板材2への取付後はこれらの下地材に対して平行となるべき基部19aには、長円状の貫通穴21が設けられている。前記基部19aの両端部(図上左右端部)には、該基部19aから前方に立ち上げられるとともに屈曲されて形成された外装材裏面受け部22が形成されている。前記基部4のもう一つの端部(図上下端部)には、基部19aから直角に折り曲げられて、2つの裏面受け部22の間で広がる外装材端部受け部23が形成されている。前記端部受け部23の前端部の中央部には、該端部受け部23から斜め(図上斜め下方)に折り曲げられて前方に突出する第一の係合片24が設けられている。前記端部受け部23の前端部の両端部付近には、該端部受け部23から第一の係合片24とは反対側斜め(図上斜め上方)に折り曲げられて前方に突出する第二の係合片25が設けられている。
【0018】
参考例は、外装材20を所謂横張りという方式で取り付ける例であり、下地柱材1および下地板材2に対し順次下段側から上段側へと外装材20を取り付けて行く場合を示している。図1および2に示されるように、各外装材20の上端部には、その外面側を切り欠くことにより雄実26が形成されている一方、各外装材20の下端部には、その内面側を切り欠くとともに板厚の中間部に係合溝27aを形成することにより雌実27が形成されている。
【0019】
図2によく示されるように、まず、外装材取付金具19の裏面受け部22と端部受け部23と第一の係合片24との間に下段側の外装材20の上端部に形成された雄実26が挿入されるようにして、外装材取付金具19を下段側の外装材20の上端部に係合するとともに、外装材取付金具19の貫通穴21および介装材13の貫通穴15に雄ねじ部品18の軸部を挿通し、この軸部を断熱材支持具3の筒状部5の雌ねじ部8に螺合し締め付ける。これにより、外装材取付金具19により介装材13を介して断熱材10が下地柱材1および下地板材2側に押さえられる。また、このとき、介装材13の突起部17が断熱材10に突き刺される。また、同時に外装材取付金具19が下地柱材1および下地板材2に取り付けられ、ひいてはこの外装材取付金具19を介して下段側の外装材20の上端部が下地柱材1および下地板材2に取り付けられる。
【0020】
続いて、外装材取付金具19の裏面受け部22と端部受け部23と第二の係合片25との間に、上段側の外装材20の下端部に形成された雌実27のうちの係合溝27aより裏面側の部分を挿入し、上段側の外装材20の下端部を下段側の外装材20の端部に突き合わせる。以後、同様にして断熱材支持具3を用いて順次下段側から上段側へと外装材20を取り付けて行くことにより、外装材20を相じゃくり方式で互いに上下に突き合わせた状態で下地柱材1および下地板材2に取り付けて行くと同時に断熱材10を押さえて支持することができる。したがって、断熱材10の支持および外装材取付金具19の取り付けを確実かつ容易に行うことができる。また、断熱材支持具3の強度を大きくすることにより、下地柱材1に対する外装材取付金具19の取付強度を大きくすることができる。
【0021】
なお、介装材13は必ずしも設けなくてもよいし、介装材13の代わりに丸ワッシャ等の一般的なワッシャを用いてもよい。しかし、本参考例のような介装材13を用いれば、突起部17が断熱材10に突き刺さることによって、より確実に断熱材10を支持できる。また、雄ねじ部品18が締め付けられたとき、放射状爪部16が軸方向に圧縮されて該放射状爪部16の先端が雄ねじ部品18の雄ねじ部に食い込むことにより、雄ねじ部品18の緩み止めが図られる。
【0022】
図10は、本発明の第実施例を示している。本実施例においては、断熱材支持具3の筒状部5には雌ねじ部8が設けられておらず、雄ねじ部品18を使用する代わりに、頭部28aを有する釘28を外装材取付金具19の貫通穴21、介装材13の貫通穴15および断熱材支持具3の筒状部5に通して下地板材2および下地柱材1に打ち込むことにより、断熱材10を押さえて支持すると同時に外装材取付金具19の取り付けを行っている。他の点においては、各部品の構成および作業工程は前記第一参考例の場合と同様である。本実施例においては、釘28を打ち込む際、筒状部5の内壁により釘28が案内されるので、釘28が曲がる虞がなく、釘28が確実に適正に下地柱材1に打ち込まれる。したがって、本実施例においても、断熱材10の支持および外装材取付金具19の取り付けを確実かつ容易に行うことができる。また、断熱材支持具3の筒状部5により釘28が補強されるので、下地柱材1に対する外装材取付金具19の取付強度を大きくすることができる。
【0023】
図11は、本発明の第実施例を示している。前記図10の第実施例における釘28の代わりに、頭部29aを有するドリリングねじ等の雄ねじ部品29を外装材取付金具19の貫通穴21、介装材13の貫通穴15および断熱材支持具3の筒状部5に通して下地柱材1および下地板材2にねじ込むことにより、断熱材10を押さえて支持すると同時に外装材取付金具19の取り付けを行っている。他の点は、前記第実施例の場合と同様である。本実施例においても、断熱材10の支持および外装材取付金具19の取り付けを確実かつ容易に行うことができる。また、断熱材支持具3の筒状部5により雄ねじ部品29が補強されるので、下地柱材1に対する外装材取付金具19の取付強度を大きくすることができる。
【0024】
図12〜14は、本発明の第二参考例を示している。本参考例の構成は、外装材取付金具19の形状が変更されている点以外は前記図1〜9の第一参考例と同様である。本参考例においては、図13および14によく示されるように、外装材取付金具19の裏面受け部22はプレス絞り加工による隆起部によって形成されている。貫通穴21は裏面受け部22より陥没して形成されている。他の基本的な構成は前記第一参考例の外装材取付金具19と同様である。本参考例の場合も、前記第一参考例の場合と同様にして施工でき、同様の作用効果を得ることができる。
【0025】
図15〜17は、本発明の第三参考例を示している。このうち図16は本参考例における断熱材支持具3を単独で示しており、それぞれ鋼鉄等の金属からなる基部4と軸状部32とを有している。前記基部4は板材を加工してなり、その中央部は隆起されて隆起部4aを形成しており、この隆起部4aの中央部にはかしめ用穴33が設けられている。前記基部4の4隅付近には取付穴7が設けられている。前記基部4と軸状部32は、かしめ用穴33に軸状部32の基端部付近を挿通した状態で軸状部32を塑性変形して軸状部32で基部4をかしめることにより、互いに結合されている。さらに詳しく言うと、軸状部32に軸方向に圧縮力を作用させることによって軸状部32の基端部をつば状に広がるように塑性変形し、この塑性変形部32aと軸状部32の基端部付近に設けられた段部32bとの間に隆起部4aのうちのかしめ用穴33の周縁付近を挾持させることにより、軸状部32で基部4がかしめられている。前記軸状部32の先端付近にも段部32cが設けられており、先端部は尖らされている。また、段部32cより先端側部分の外周には雄ねじ部35が設けられている。
【0026】
参考例においても、まず断熱材支持具3を、図15に示されるように、コンクリート、鉄あるいは木等からなる建物の下地柱材1に、取付穴33を用いてねじ、ボルト、小ねじまたは釘9等により、下地板材2を介して取り付ける。これにより、軸状部32が下地柱材1および下地板材2から横方向に立ち上がった状態で取り付けられる(なお、図15および17には断熱材支持具3を1つのみ示しているが、実際には必要数の断熱材支持具3を適当な間隔で取り付ける)。次に、層状をなす断熱材10を下地柱材1および下地板材2に沿わせ、該断熱材10が軸状部32によって貫通されるようにする。このとき、軸状部32の先端部が尖らされているので、硬い断熱材10でも貫通させやすい。断熱材10と下地板材2との間には防湿シート11、断熱材10の下地板材2と反対側の表面には透湿防水シート12をそれぞれ設ける。
【0027】
次に、断熱材支持具3の軸状部32に前記各実施例および参考例の場合と同様の介装材13の貫通穴15および外装材取付金具19の貫通穴21を嵌合する(ただし、本参考例では介装材13に放射状突起16は設けられていない)。続いて、軸状部32の雄ねじ部35にフランジ付きナット36を螺合して締め付けることにより、外装材取付金具19で介装材13を介して断熱材10を下地柱材1および下地板材2側に押さえ、断熱材10を支持するとともに、外装材20を取り付ける。図17は、本参考例の断熱材支持構造の外装材取付金具19付近の拡大断面図である。
【0028】
これにより、本参考例においても、断熱材10の支持および外装材取付金具19の取り付けを確実かつ容易に行うことができる。また、断熱材支持具3の強度を大きくすることにより、下地柱材1に対する外装材取付金具19の取付強度を大きくすることができる。
【0029】
図18は、本発明の第四参考例を示している。本参考例における断熱材支持具3は、それぞれ鋼鉄等の金属からなる基部4と軸状部32とを有している。前記基部4は板材を加工してなり、平板状をなしており、その中央部にはかしめ用穴33が設けられている。前記基部4の4隅付近にはねじ穴34が設けられている。前記基部4と軸状部32は、かしめ用穴33に軸状部32の基端部付近を挿通した状態で軸状部32を塑性変形して軸状部32で基部4をかしめることにより、互いに結合されている。前記軸状部32の先端付近には段部32cが設けられており、先端部は尖らされている。なお、本参考例の場合、段部32cより先端側部分の外周に雄ねじ部35は設けられていない。
【0030】
前記各実施例および参考例では、下地柱材1および下地板材2に断熱材支持具3の基部4を取り付けたが、本参考例においては、断熱材支持具3を逆向きに使用する。すなわち、軸状部32を前記第一参考例の場合と同様の介装材13の貫通穴15に挿通するとともに、層状をなす断熱材10を下地柱材1および下地板材2に沿わせた状態で、外側から断熱材支持具3の軸状部32を断熱材10を通して下地板材2および下地柱材1に打ち込むことにより、基部4で介装材13を介して断熱材10を下地柱材1および下地板材2側に押さえ、断熱材10を支持させる(図18には断熱材支持具3を1つのみ示しているが、実際には必要数の断熱材支持具3を適当な間隔で打ち込む)。なお、このとき、予め断熱材10と下地板材2との間には防湿シート11、断熱材10の下地板材2と反対側の表面には透湿防水シート12が配されるようにしておく。
【0031】
次に、断熱材支持具3の基部4に前記第一参考例のそれと基本的には同様の構成を有する外装材取付金具19をビス37等により取り付けることにより、下地柱材1に外装材20を取り付ける。
【0032】
参考例においては、断熱材支持具3を下地柱材1および下地板材2に打ち込む段階では、断熱材支持具3を外装材取付金具19から完全に分離した状態で作業を行うことができ、断熱材支持具3に外装材取付金具19を取り付ける作業は断熱材支持具3を下地柱材1および下地板材2に打ち込んだ後に行えるので、断熱材10を容易に下地材に支持させることができる。
【0033】
なお、断熱材支持具3への外装材取付金具19の取り付け方法は、必ずしも本参考例のようなものに限られることはなく、例えば、断熱材支持具3へ外装材取付金具19を引掛ける等の他の方法により断熱材支持具3へ外装材取付金具19を取り付けるようにしてもよい。
【0034】
また、断熱材支持具3の軸状部32を下地材に打ち込むのではなく、ねじ込む構成としてもよい。
【0035】
なお、本発明においては、本発明による断熱材支持構造に他の手段を併用して断熱材10を支持させてもよい。
【0036】
また、前記各実施例および参考例では、外装材20を所謂横張りしているが、本発明は外装材20を所謂縦張り(下地材に対し、各外装材20の左右側端部同士を突き合わせながら、外装材20を順次左側から右側または右側から左側に取り付ける方式)する場合にも適用できる。
【0037】
また、前記各実施例および参考例は、本発明による断熱材支持構造を、建物の外断熱構造に適用した例であるが、本発明は他の種の断熱構造にも適用できるものである。したがって、本発明における押さえ体は、必ずしも前記各実施例のような外装材取付金具である必要はなく、適用状況に応じた形状、構成のものとすることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明は、
(イ)断熱材を確実に支持することができる、
(ロ)断熱材支持作業を容易にすることができる、
(ハ)下地材に対する外装材取付金具等の押さえ体の取付強度を大きくすることができる、
等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一参考例を示す断面図である。
【図2】 図1の一部を拡大して示す拡大断面図である。
【図3】 前記第一参考例における断熱材支持具を示す斜視図である。
【図4】 前記第一参考例における断熱材支持具を示す縦断面図である。
【図5】 前記第一参考例における介装材を示す斜視図である。
【図6】 前記第一参考例における介装材を示す縦断面図である。
【図7】 前記第一参考例における介装材を示す底面図である。
【図8】 前記第一参考例における外装材取付金具を示す斜視図である。
【図9】 前記第一参考例における外装材取付金具を示す断面図である。
【図10】 本発明の第実施例を示す断面図である。
【図11】 本発明の第実施例を示す断面図である。
【図12】 本発明の第二参考例を示す断面図である。
【図13】 前記第二参考例における外装材取付金具を示す斜視図である。
【図14】 前記第二参考例における外装材取付金具を示す断面図である。
【図15】 本発明の第三参考例を示す断面図である。
【図16】 前記第三参考例における断熱材支持具を示す縦断面図である。
【図17】 図15の一部を拡大して示す拡大断面図である。
【図18】 本発明の第四参考例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下地柱材(下地材)
2 下地板材(下地材)
3 断熱材支持具
4 基部
5 筒状部
8 雌ねじ部
10 断熱材
13 介装材
14 本体部
15 貫通穴
16 放射状爪部
17 突起部
18 雄ねじ部品
19 外装材取付金具(押さえ体、パネル状材取付金具)
20 外装材(パネル状材)
21 貫通穴
28 釘
29 雄ねじ部品
32 軸状部
35 雄ねじ部
36 ナット

Claims (5)

  1. 下地材と、筒状部を備えており、この筒状部が前記下地材から立ち上がることとなるように前記下地材に取り付けられた断熱材支持具と、前記筒状部によって貫通された断熱材と、貫通穴を備えた押さえ体と、前記押さえ体の前記貫通穴および前記筒状部内を貫通し、先端側を前記下地材内に侵入させられることにより前記下地材に固定され、前記押さえ体を介して前記断熱材を前記下地材側に押さえる釘または雄ねじ部品とを有してなる断熱材支持構造。
  2. 前記押さえ体は、パネル状をなすパネル状材を前記断熱材に沿うようにして支持するようになっている請求項記載の断熱材支持構造。
  3. 前記パネル状材は建物の外装材であり、前記押さえ体は前記外装材を支持する外装材取付金具である請求項記載の断熱材支持構造。
  4. 板状の本体部と、この本体部から突出する突起部とを備えており、前記押さえ体と前記断熱材との間に介在され、前記突起部を前記断熱材に突き刺された介装材をさらに有している請求項1,2または3記載の断熱材支持構造。
  5. 前記介装材は、前記本体部に設けられた貫通穴と、前記本体部のうちの前記貫通穴の周縁部から大略該貫通穴の中心側に向かって放射状に延びるように設けられた複数の放射状爪部とをさらに有している請求項記載の断熱材支持構造。
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