JP4058745B2 - シート巻き戻し張力制御方法 - Google Patents

シート巻き戻し張力制御方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯状シートを巻き取ってできた原反ロールから帯状シートを、該原反ロールの制動トルクを調節しながら引き出す形式の巻き戻し装置において、帯状シートの巻き戻し張力を制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述の形式の巻き戻し装置では、所要速度で積極駆動される繰り出しローラによって帯状シートを原反ロールから引き出し、原反ロールに伝動装置を介して連結したパウダーブレーキで原反ロールに制動トルクを与える。この巻き戻し装置は、巻き戻し張力を制御するためのフィードバック制御系を備えており、繰り出しローラと原反ロールの間に設けた張力検出ローラを介して帯状シートの張力を検出し、その検出値と設定値とに基づき前記ブレーキ装置の制動トルクを調節する。そして巻芯に対する原反ロールの偏心量が大きい場合には、原反ロールと繰り出し装置との間に、巻き戻した帯状シート張力の変動を吸収するためのダンサーローラを設ける。
【0003】
とろこが、上記形式の巻き戻し装置では、処理速度の高速化に伴い、偏心原反ロールから巻き戻した帯状シート張力の変動を充分小さくすることができなくなっている。即ち、ダンサーローラは、変動幅が大きく周期の短い張力変動に追従できず、またパウダーブレーキは応答が遅く、原反ロールに制動方向のトルクしか与えることができないため、従来の巻き戻し装置では、原反ロールの偏心回転や慣性力に起因し1回転ごとに周期的に変動する過大な制動トルクを打ち消すことができず、小さい巻き戻し張力を必要とする場合でも、大きい巻き戻し張力しか得られない。
【0004】
また、従来、別の形式の巻き戻し装置として、原反ロールを駆動モータで積極駆動して帯状シートを巻き出すと共に、巻き出した帯状シートを繰り出しローラで引き取るものがある。この形式では、高速運転における巻き出し張力の変動を抑えるために、原反ロールからセンサーまでの距離を検出することにより、原反ロールの偏心量を検出すると共に、偏心位置の運転中の位置のずれ角を検出し、偏心のない場合の原反ロールの回転速度に対し、原反ロールの偏心量、原反ロールの回転角度、原反ロールの偏心方向の位相ずれに基づき補正を加えて駆動モータの回転を積極的に制御し、原反ロールの1回転に対して周期的に回転数を変化させることにより、巻き出し速度を一定にする等速巻き出し駆動方法が提案されている(例えば特開平7−142707号公報参照)。
【0005】
この形式の巻き戻し装置では、繰り出しローラを所定の速度で回転させると共に、原反ロールを駆動モータにより所要の回転数で回転させたとき、原反ロールからの巻き出し速度と、巻き出した帯状シートの引き取り速度の差に応じて帯状シートに伸び又は弛みが生じる。そして帯状シートの張力はシートの伸び歪みと弾性率との積に比例するので、原反ロールの周速と繰り出しローラの周速との差が極めて微小であっても、その微小な伸びにより過大張力が発生し得る。例えばプラスチックフィルムの場合、横幅1メートルのシートが0.1パーセント縦方向に伸びると数キログラム程度の張力を生じる。そのため、原反ロール駆動モータの回転数を制御することにより直接的に張力を調節するのは、必要な制御精度が得られないため実質的に不可能であり、実用上は、原反ロールと繰り出しローラの間にダンサーローラを設け、ダンサーローラの変位により張力の変動を吸収すると共に、ダンサーローラの変位を検出し、その検出信号に基づき、ダンサーローラが所定の変位範囲内に位置するように原反ロールの駆動モータの速度を制御する。また帯状シートの張力の調節は、ダンサーローラの、帯状シート走行経路増大方向への推力を流体圧シリンダ等で変えることにより行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、偏心した原反ロールは、一般に、その巻芯長手方向に垂直な断面が真円でなく多様に変形していたり、また、巻き戻される原反ロールの外径及び偏心量が幅方向において一様でなかったりする場合が多い。例えばテンターにより延伸したプラスチックフィルムでは、その両縁部の厚みが他の部分より厚いため、中央部の巻きが柔らかなくなり、その柔らかい中央部が保管中に重力を受けて下方へ大きく偏り、原反ロール両縁部の偏心量に比べ中央部の偏心量が大きくなる。また経時変化等を考慮して表層部を柔らかく巻いた場合、原反ロール表面に凹凸やシワが生じることが多い
【0007】
しかし、原反ロールの巻き出し速度を制御して帯状シートを巻き出す上述の巻き戻し装置では、原反ロールの回転中心から表面までの距離をセンサで計測することにより偏心量を検出しなければならないので、偏心量が幅方向に一様でなかったり、表面にシワ等を生じたりした原反ロールでは偏心量を正確に計測できない。そして巻き出し速度は原反ロールの半径と角速度の積(つまり2π×回転数)に等しくなり、また原反ロールと繰り出しローラ間の極めて微小な周速差が過大な張力や弛みを生じさせることになる。そして原反ロール断面が真円であるとの仮定に基づき、原反ロールの周速が繰り出しローラの周速に完全に一致するような回転数が計算上で得られたとしても、原反ロールの巻芯に垂直な断面が真円に対し僅かでも変形していれば、その変形部分で巻き出し速度が変化し、また検出した偏心量の僅かの検出誤差でも巻き出し速度が変化する。そして上述のように速度の誤差が極めて微小であっても張力に及ぼす影響は大きいので、過大な張力変動の原因になる伸びや弛みが帯状シートに生じる。そして張力変動を吸収する共に張力の大きさを設定するために設けた張力設定兼速度制御用のダンサーローラは、その推力の大きさを変えるための流体圧シリンダ等を備えているので摩擦抵抗や慣性力が大きく、過大な張力変動を吸収緩和するための軽快な上下動ができない。
【0008】
本発明は、上述のような問題点に鑑み、巻芯に対し偏心した原反ロールから高速で引き出される帯状シートの張力変動を充分小さくすることを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原反ロールから引き出される帯状シートの張力の設定値と検出値に基づき前記原反ロールの制動トルクをモータで調節するフィードバック制御系に、フィードフォワード制御系より出力した、原反ロールの1回転ごとに起こるトルク変動を打ち消すための補正信号を加えることにより、フィードバック制御にフィードフォワード制御を併用する巻き戻し装置の巻き戻し張力制御方法であって、前記モータの制御装置を、前記モータのトルクを制御するインバータを有するトルク制御部、帯状シートの先端を走行経路に通す前に原反ロールを回転させるための速度制御部、及び制御モードを前記トルク制御部によるトルク制御モードから、前記速度制御部による速度制御モードに切り替えるための切り替え回路を持つものとし、帯状シートの先端を原反ロールから引き出す前に、前記モータの制御装置を切り替え回路により速度制御モードに切り替え、原反ロールを一定の回転数で回転させながら、原反ロールが1回転する間における前記モータのトルク変動の大きさをトルク変動量検出部で検出すると共に、そのトルクが最大時の原反ロールの回転角度を検出することによりトルク位相検出部でトルクの位相を検出し、その後、帯状シートの巻き戻し中は、前記モータの制御装置をトルク制御モードとし、前記検出したトルクの変動の大きさ及びトルク変動の位相に基づき、前記補正信号を作ることを特徴とする。
【0010】
本発明では、フィードバック制御系が原反ロールの制動トルクをモータで調節することにより巻き戻し張力を制御するので、フィードフォワード制御系は、原反ロールの1回転ごとに周期的に生ずる制動トルクの変動を打ち消すように補正信号を作る。つまりトルク変動により原反ロールの制動トルクが過小になった場合はモータより制動トルク増大させ、逆に制動トルクが過大になった場合はモータにより制動トルクを軽減するように補正信号を出す。そしてトルクは原反ロールの変形形状、表面のシワ等に無関係に把握できるので、それらに無関係に補正信号を作ることができ、的確な補正信号を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施態様に係る巻き戻し装置の張力制御装置を示す。原反ロール1は巻芯Cの両端部を図示しないスタンドに回転可能に装着してあり、巻芯Cを中心に回転可能である。巻き戻し中、原反ロール1から巻き戻した帯状シートSは、固定位置に設けた張力検出ローラ2を経て繰り出しローラ3に至る。繰り出しローラ2は、速度設定部4の設定値に基づき制御装置5を介して速度制御されるモータM0により回転駆動され、帯状シートSを所要速度で引き出すことができる。なお、必要に応じ、繰り出しローラ3の上流側に軽快に作動する公知のダンサーローラを設けてもよい。
【0012】
巻き戻し装置の張力制御装置は、原反ロール1から引き出される帯状シートSの張力を検出する張力検出部6、所要の巻き戻し張力を設定する張力設定部7、張力検出部6から検出信号を受けると共に張力設定部7から設定信号を受け、張力の検出値Fdと設定値Fsとの差を演算して動作信号Saを出す比較部8、加え合わせ部9、原反ロール1に伝動装置(図示せず)を介して連結したモータM1、モータM1の制御装置10、及び加え合わせ部9からの動作信号Sbを増幅して制御装置10へトルク指令信号を出す増幅部11からなるフィードバック制御系12と、コンピュータを用いて構成されたフィードフォワード制御系13とを備えている。そしてフィードフォワード制御系13より出力した補正信号Scは、フィードバック制御系12の加え合わせ部9に入力され、比較部8からの動作信号に加えられる。
【0013】
張力検出部6は、張力検出ローラ2に備えた公知のロードセルから荷重検出信号を受け、帯状シートSの張力を刻々検出する。モータM1は例えば三相交流電動機であり、モータM1の制御装置10は、モータM1のトルクを制御するためのインバータを有するトルク制御部14と、帯状シートSの先端を走行経路に通す前に原反ロール1を回転させるための速度制御部15と、制御モードをトルク制御部14によるトルク制御モードから、速度制御部15による速度制御モードに切り替えるための切り替え回路16とを持つ。モータM1は、トルク制御モードではトルクを指定されたトルク値に保った状態で原反ロールの回転に従動し、速度制御モードにおいては積極的に原反ロールを回転駆動する。
【0014】
フィードフォワード制御系13は、モータM1のトルクτdを検出するトルク検出部17、原反ロール1の回転角度θを刻々検出する回転角度検出部18、トルク検出部17からのトルクτdの検出信号を受けると共に回転角度検出部18から回転角度θの検出信号を受け、原反ロール1が1回転する間にトルクが最大値になったときの回転角度φを検出するトルク位相検出部19、原反ロールが1回転する間のトルクの変動の大きさTを検出するトルク変動量検出部20、原反ロール1の平均半径Rを検出する原反ロール径検出部21、原反ロール1の角速度を検出する角速度検出部22、及び、前記トルク位相検出部19とトルク変動量検出部20と原反ロール径検出部21と角速度検出部22とから、それぞれの検出信号φ、T、R、ωを受け、原反ロール1の1回転ごとに起こるトルク変動を打ち消すための補正信号Scを発生させる補正量演算部23からなる。
【0015】
トルク検出部17は、モータM1の電機子電流又はトルク制御部14におけるトルク指令値を検出する公知の検出器(図示せず)から検出信号を受ける。必要に応じ、例えば電動機M1から原反ロール1までの伝動装置中に介在させたトーションバーのねじれをひずみゲージで検出するもの等、他の形式の検出器から検出信号を受けてもよい。またトルク変動量検出部20は、例えば原反ロール1が1回転する間にトルク検出部17が検出したトルクの最大値と最小値の差をトルク変動の大きさTとして検出する。
【0016】
回転角度検出部18は、巻芯Cに伝動装置を介して連結したパルス発生器(図示せず)から入力した刻々パルス信号を計数回路により計数することにより回転角度を検出する公知のものである。張力制御装置では、原反ロール1の偏心方向の回転角度を検出しなければならないが、巻き戻し装置に装着した原反ロール1の偏心方向は多様であり、回転角度検出部18による検出値が零のとき、原反ロールの偏心方向が基準となる水平方向を向くとは限らない。そのため、回転角度検出部18による検出の基準方向に対して原反ロールの偏心方向がずれていても、それを修正できるようトルク位相検出部19でトルク変動の位相φを検出する。
【0017】
原反ロール径検出部21は、図示しない公知のロール径検出器より入力した検出信号に基づき平均半径を時々刻々検出し、角速度検出部22は、原反ロール1に連結した図示しないパルス発生器又は速度発電機から入力された検出信号に基づき時々刻々角速度を検出する。
【0018】
原反ロール1における制動トルクの変動は、主に原反ロール1の偏心重量によるトルクと、原反ロールの慣性によるトルクによって生じる。偏心重量によるトルクは、原反ロールの回転中心Oに対して偏心した重心Ogに重力が加わることにより、この重心Ogが回転中心Oのまわりを回転するとき生ずるトルクである。そのため補正量演算部23では、張力変動の原因となる、偏心重量によるトルクと慣性によるトルクとの和を演算し、それを打ち消すためのトルクをモータM1から原反ロール1に加えることができるように補正信号Scを発生させる。その際、トルク変動量検出部20で検出したトルク変動の大きさT、トルク位相検出部19で検出したトルク変動の位相φ、及び原反ロール径検出部21で検出した原反ロール径Rは、偏心重量によるトルク並びに慣性によるトルクの演算に用い、速度検出部で検出した角速度ωは、原反ロール1の角加速度の検出に用い、その角加速度は慣性によるトルクの演算に用いる。
【0019】
図1に示す補正量演算部23は、図2に示す模擬演算部27と関数発生部28を備える。図2の補正量演算部23では、偏心重量トルク演算部25から入力した偏心重量によるトルクτe、及び慣性トルク演算部24から入力した慣性によるトルクτiに基づき、模擬演算部27でτeとτiの和、即ちフィードフォワード制御系13から補正信号Scが出力されないときに生ずる、原反ロール1が1回転する間のトルクの変動分τa、並びにそのτaの振幅Τa、及びその位相θaを算出して、その振幅Τa及びその位相θaを関数発生部28に入力し、関数発生部28により、振幅がTa、位相がθaで回転角度θを変数とする余弦関数(コサイン)を発生させ、その余弦関数に基づき回転角度θの変化に応じてτaを演算し、そのτaの負の値を補正信号Scとして出力する。模擬演算部27は、一定の周期でτeとτiの和τaを模擬演算し、その演算値τaの最大値と最小値の差の半分をτaのトルク変動の振幅Τaとして得ると共に、τaが最大値とのきの、回転角度検出部18からの回転角度θaを、トルク変動の位相θaとして得る。なお、関数発生器28は、模擬演算部27から入力されたΤa、θaに基づき、余弦関数に近似した鋸刃形の関数を発生させ、この関数に基づき補正信号を作るものでもよい。
【0020】
図1に示す巻き戻し装置において巻き戻し張力の制御は次の方法で行う。即ち、帯状シートSの先端を原反ロール1から引き出す前に、モータM1の制御装置10を切り替え回路16により速度制御モードに切り替え、原反ロール1を一定の回転数で回転させながら、原反ロール1が1回転する間におけるモータM1のトルク変動の大きさTをトルク変動量検出部20で検出すると共に、そのトルクが最大時の原反ロール1の回転角度を検出することによりトルク位相検出部19でトルクの位相φを検出する。その後、帯状シートの巻き戻し中は、モータM1をトルク制御モードとし、前記検出したトルクの変動の大きさT及びトルクの位相φに基づき、巻き戻し中の原反ロールが1回転する間に生じる制動トルクの変動をほぼ打ち消す補正信号Scを作り、フィードバック制御系12に加えることにより、フィードバック制御にフィードフォワード制御を併用する。
【0021】
次に、上述の巻き戻し装置の張力制御装置を用いて本発明のシート巻き戻し張力制御方法を実施した結果の一例を図3ないし図7に示す。図3、図5及び図6線図では横軸に時間、縦軸に巻き戻し張力の大きさを対応させており、図4及び図7は横軸に時間、縦軸に補正信号の大きさを対応させている。この実施例では、偏心用のアダプターを巻芯に装着して偏心量が約13ミリメートルの原反ロールを作り、その原反ロールから帯状シートを巻き戻し、張力変動、補正信号の計測にはデータロガーを用いている。図3は原反ロールの回転数が毎分130回転、原反ロールの半径が255ミリメートルで、フィードフォワード制御系13から補正信号を出力しないときと補正信号を出力したときの張力変動を実測した結果、図4は図3の場合のフィードフォワード制御系13からの補正信号を実測した結果を示す。図3の右半分に示すように補正信号を出力したときは、左半分に示すように補正信号を出力しないときに比べ、張力変動の大きさは充分に小さくなっている。また図5は原反ロールの半径250ミリメートルで補正信号を出力せずに原反ロールの回転数が毎分130メートルになるまで加速して減速したときの張力変動の実測結果を示し、図6は図5の場合と同じ巻き戻し条件で補正信号を出力したときの張力変動の実測結果を示し、図7は図6の場合の補正信号の実測結果を示す。図6に示すように補正信号を出力した場合には原反ロールの加減速時も張力変動が図5に比べ充分小さくなっている。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、フィードフォワード制御系は、原反ロールの変形や表面のシワ等と無関係に検出できるトルクの次元において補正を考慮すればよいので、的確な補正信号を得ることができる。また、原反ロールの速度制御によって帯状シートに張力を付与する場合、ダンサーローラがなければ速度の制御誤差に対する張力の制御誤差の割合は極めて大きくなるが、それに比べ本発明の場合はトルク誤差に対する張力誤差の割合が小さくなるので、出力するトルクや検出した半径に誤差が生じたとしても、その影響を軽減することができる。したがって、張力の変動が充分小さい状態で帯状シートを巻き戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る巻き戻し装置の張力制御装置の一例を示す説明図である。
【図2】図1に示す張力制御装置における補正量演算部の他の態様に係るブロック図である。
【図3】補正信号を出力しない場合と出力する場合の張力変動の実測結果の一例を示す線図である。
【図4】図3の場合の補正信号の実測結果を示す線図である。
【図5】引き出し速度の加減速時において補正信号を出力しない場合の張力変動の実測結果の一例を示す線図である。
【図6】図5の場合と同じ条件で補正信号を出力した場合の張力変動の実測結果の一例を示す線図である。
【図7】図6の場合の補正信号の実測結果を示す線図である。
【符号の説明】
M1 モータ
S 帯状シート
Sc 補正信号
1 原反ロール
2 張力検出ローラ
3 繰り出しローラ
8 比較部
9 加え合わせ部
12 フィードバック制御系
13 フィードフォワード制御系
17 トルク検出部
18 回転角度検出部
19 トルク位相検出部
20 トルク変動量検出部
21 原反ロール径検出部
22 角速度検出部
23 補正量演算部

Claims (1)

  1. 原反ロールから引き出される帯状シートの張力の設定値と検出値に基づき前記原反ロールの制動トルクをモータで調節するフィードバック制御系に、フィードフォワード制御系より出力した、原反ロールの1回転ごとに起こるトルク変動を打ち消すための補正信号を加えることにより、フィードバック制御にフィードフォワード制御を併用する巻き戻し装置の巻き戻し張力制御方法であって、前記モータの制御装置を、前記モータのトルクを制御するインバータを有するトルク制御部、帯状シートの先端を走行経路に通す前に原反ロールを回転させるための速度制御部、及び制御モードを前記トルク制御部によるトルク制御モードから、前記速度制御部による速度制御モードに切り替えるための切り替え回路を持つものとし、帯状シートの先端を原反ロールから引き出す前に、前記モータの制御装置を切り替え回路により速度制御モードに切り替え、原反ロールを一定の回転数で回転させながら、原反ロールが1回転する間における前記モータのトルク変動の大きさをトルク変動量検出部で検出すると共に、そのトルクが最大時の原反ロールの回転角度を検出することによりトルク位相検出部でトルクの位相を検出し、その後、帯状シートの巻き戻し中は、前記モータの制御装置をトルク制御モードとし、前記検出したトルクの変動の大きさ及びトルク変動の位相に基づき、前記補正信号を作ることを特徴とするシート巻き戻し張力の制御方法。
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