JP4058412B2 - 高分子炭水化物材料の修飾方法 - Google Patents
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Description
本発明は高分子炭水化物材料の修飾のための化学−酵素学的方法、詳しくは、あらゆる高分子炭水化物材料の表面に特定の化学基を導入し前述の材料の物理化学的特徴を変化させるための活性化した重合体表面の利用、さらにこの方法で生成した材料やこれらの材料を含む生成物に関する。
実質的に紙や板や繊維産業で用いられる全てのセルロース材料は、最終的な3次元の形に成型される前(例えば木材パルプや綿糸等)もしくは後(例えば紙や段ボール紙、織物等)に、これらの材料の表面の特徴を変化させるため、化学的に処理される。製造過程の様々な時点で、化学薬品添加によるセルロースの材料処理が行われ、それにより表面の特徴は劇的に変化する。例えば、陰イオン性セルロース誘導体であるカルボキシメチルセルロースは、通常用いられる陽イオン性充てん剤やサイズ剤の保持のために、木材パルプに添加される。
同様に、セルラーゼは繊維産業で広く利用され、衣類の仕上がりを変化させた。例えば、「ストーンウォッシュ」効果を出す際に、デニムのセルラーゼ処理は軽石と機械的に洗濯する方法からほとんど取って代わって行われている。セルラーゼはまた、多くの洗濯石鹸の主成分であり、ほころんだ綿繊維を酵素的にトリミングすることにより毛羽立ち防止剤として働く。
本発明は、高分子炭水化物材料(PCM)の修飾方法に関するものであり、前述の方法は所望の機能性を有する化学基を、化学基を有する炭水化物リンカー分子により前述の炭水化物材料に結合させる工程を含み、前述のリンカー分子はPCMに結合することができるものである方法に関する。
本発明は、高分子炭水化物材料(PCM)の修飾方法に関するものであり、化学基を含む炭水化物リンカー分子を用いて、所望の機能性を有する化学基を前述の炭水化物材料に結合させる工程を含み、前述の炭水化物リンカー分子はPCMと結合することができるものである方法に関する。
(i) 所望の機能性を有する化学基を含む炭水化物重合体断片(CPF)を供給する工程
(ii) 前述の化学基を含む前述のCPFおよびSCPからなる複合体が形成される条件下で、前述の化学基を含む前記のCPFを可溶性炭水化物ポリマー(SCP)と接触させる工程、ここに前述のCPFおよびSCPは一緒になって炭水化物リンカー分子(CLM)を形成するものであり、次いで
(iii) CLMがPCMに結合して修飾された高分子炭水化物材料が得られる条件下で前述のCLMをPCMと接触させて修飾する工程
(i) 0.1mgのキシログルカン、0.1mgのキシログルカンオリゴ糖(XXXG、XLXG、XXLGおよびXLLGの重量比が15:7:32:46である混合物)を200μlの40mM クエン酸バッファー(pH5.5)中で30℃、30分間インキュベートする工程
(ii) 100μlの1M HClで反応を停止させる工程
(iii) 800μlの20%Na2SO4および200μlのI2(0.5%I2、1%KI、w/w)溶液を加え、イオン強度を調整する工程
(iv) 620nmの吸光度を測定する工程
(v) i)の工程でキシログルカンオリゴ糖(XGO)を添加せずにi)〜v)の工程を行う工程
(vi) XGOを添加したインキュベートからXGOを無添加のインキュベートまでの吸光度の上昇をパーセントで計算する工程
酵素活性および特にXET活性の測定
a.放射分析
本発明者らは、Steele, N. et al. (Phytochemistry, 2000,54, 667-680)と類似の、修正した分析方法を開発し、以下のようして用いた。[1−3H]−XLLGol(300μl、H20中0.36μmol)を50mM クエン酸・リン酸バッファー、pH5.5中、非放射性xgo−9 アルジトール(700μl,8.6μmol)に溶解した。分析に用いるときは、濃度が2.24μmol/ml(3.1mg/ml)となるようにこのストックをバッファーで希釈した。放射性XLLGolのストック(10μl,2.24μmol/ml)をキシログルカンに加えた(10μL、バッファー中3.0mg/ml)。希釈した酵素溶液(10μl)を加え、反応混合物を25℃で30分間インキュベートした。その後、50%のギ酸水溶液(20μl)で反応を停止させた。反応液(40μl)を円形のWhatman 3MM ろ紙(直径20mm)で乾燥させた。円形ろ紙4時間流水で洗浄した後、65℃のオーブンで乾燥させ、Ready-safe scintillation cocktail(6ml, Beckman Coulter AB, Bromma,Sweden)を含むシンチレーション・バイアルに入れ、Packard Tricarb 1500 scintillation counterによって放射活性の取り込みを解析した。紙からシンチレーション溶液への放射活性の溶出はなかった。ブランクは酵素より先に反応液に酸を加えることにより測定し、添加した放射活性の合計量のコントロールは、コントロールの紙の周囲を洗浄しないことにより測定した。ろ紙がどの程度分析に影響するかの測定は、コントロールとろ紙のないコントロールの混合物のシンチレーションカウントを比較することにより得た。
b. 比色分析
酵素活性の測定は、Sulova et al. (1995) Anal. Biochem. 229,80-85の方法に修正を加えた方法を元に行った。XETを0.1mgのキシログルカン、0.1mgのキシログルカンオリゴ糖(XXXG,XLXG,XXLGおよびXLLGが15:7:32:46の比で含まれる混合物)を200μlの40mMクエン酸バッファー、pH5.5中で30℃、30分間インキュベートした。反応を100μlの1M HClで停止させ、800μlの20%Na2SO4、および200μlのI2(0.5%I2、1%KI、w/w)を加えてイオン強度を調製した。620nmの吸光度を測定した。本明細書に関しては、1ユニットの酵素活性は、30分で0.1ユニットの吸光度の変化(バックグラウンドの加水分解を集計後)と定義される。
カリフラワーからのXETの抽出
カリフラワーの抽出液は、カリフラワーの房を氷冷したクエン酸バッファー(0.35M,pH5.5、10mM CaCl2を含む)中でホモジナイズした後、ミラクロスでろ過して調製した。ろ液を、0.1M 酢酸アンモニウムバッファー、pH5.5と等しい伝導度になるまで超純水(18MΩ.cm)で希釈した。その後、溶液をSP-Fast Flow cation exchanger (Amersham Biosciences, Sweden)と4℃で1時間、穏やかに攪拌した。SP-FFゲルをガラスフリットフィルターで回収後、0.1M 酢酸アンモニウム,pH5.5でろ液が透明になるまで洗浄した。ゲルをカラムに入れ、結合したタンパク質を、カラムの体積の10倍以上の0.1M酢酸アンモニウム、pH5.5中、0~1.0Mの直線グラディエントのNaClによって溶出した。XET活性をもった画分を回収し、硫化アンモニウム(1M)と混合した。サンプルをResource-ISO column (1ml, Amersham Biosciences, Sweden)にアプライ後、カラムの体積の20倍以上の0.1M酢酸アンモニウム、pH5.5中、0〜1.0Mの直線グラディエントの硫化アンモニウムによって溶出した。XET活性をもった画分を回収し、SDS−PAGEと銀染色によって解析した。ゲルはイムノブロッティングによりXETと確認された1つのバンドのみを示した。
ヨーロッパヤマナラシ(Populus tremula)xクエーキングアスペン(tremuloides Mich.)のハイブリッド・アスペン懸濁培養細胞からのXETの抽出
ポプラのXETを、顆粒状培養細胞から得た材料を氷冷したクエン酸バッファー(0.35M,pH5.5、10mM CaCl2を含む)中で均質化し、混合物を4℃で2時間攪拌した後、ミラクロスでろ過することにより調製した。ろ液を、0.1M酢酸アンモニウムバッファー,pH5.5と等しい伝導度になるまで超純水(18MΩ.cm)で希釈した。その後、溶液をSP-Fast Flow cation exchanger (Amersham Biosciences, Sweden)と4℃、1時間、穏やかに攪拌した。SP-Triacrylゲルを回収し、0.1M酢酸アンモニウム,pH5.5とガラスフリットフィルターを用いて、ろ液が透明になるまで洗浄した。ゲルをカラムに入れ、結合したタンパク質を、カラムの体積の10倍以上の0.1M酢酸アンモニウム、pH5.5中、0〜1.0Mの直線グラディエントのNaClによって溶出した。XET活性をもった画分を回収し、Sephadex G-25カラム上で0.1M酢酸アンモニウムバッファー,pH5.5にバッファーを交換後、Resource S cation exchange column (1 ml、Pharmacia) にロードした。結合したタンパク質をカラムの体積の10倍以上の0.1M酢酸アンモニウム、pH5.5中、0〜1.0Mの直線グラディエントのNaClによって溶出した。XET活性をもった画分を回収し、Sephacryl S200 column (120ml, Amersham Biosciences, Sweden)にアプライした後、カラム体積の2倍の0.1M酢酸アンモニウム,pH5.5で溶出した。XET活性が最も多く含まれるピークに対応する画分を回収し、Resource S column (1ml, Amersham Biosciences, Sweden)にアプライした。この画分をカラムの体積の10倍以上の0.1M酢酸アンモニウム、pH5.5中、0.0〜0.5Mの直線グラディエントのNaClによって溶出した。XET活性をもった画分を回収し、SDS−PAGEによって均質のものであることを確認した。
ピキア・パストリス(Pichia pastoris)からの組み換えXETの精製
XETをコードする遺伝的材料(実施例4および5を参照)を形質転換されたピキア・パストリス(Pichia pastoris)の培養によって得られた細胞は、一般的にメタノールによる誘導から3日後に培地中で最も高いXET活性を示す。これらの酵母細胞を遠心分離によって回収し、培地を
0.45μmのろ紙でろ過後、限外ろ過によって濃縮および脱塩した。その後XETを2ステップの陽イオン交換クロマトグラフィーによって精製した。濃縮された培地ろ液(0.1M酢酸アンモニウム,pH5.5バッファー中)をまずSP-Triacylカラムにアプライし、次いで0.1M酢酸アンモニウム、pH5.5中、0.0〜0.5Mの直線グラディエントのNaClによって溶出した。XET活性をもつ画分を回収、脱塩後、Resource S columnにアプライした後、陽イオン交換クロマトグラフィーの1つめのステップで用いたものと同じ塩の直線グラディエントにより溶出した。タンパク質の均質性はSDS−PAGEおよび銀染色によって解析した。分子量約32kDaの単一バンドのみが現れ、このバンドはイムノブロッティングによりXETであると確認された。本プロトコルにより、XETの異なるアイソザイムをコードする配列番号1、2、3の全ての配列の発現が成功することが示された。
カリフラワーからのXETをコードする遺伝子の単離
XET遺伝子に該当するcDNAは、液体窒素中で新鮮なカリフラワー組織を粉砕後、変性条件下で細胞を溶解させることにより得られたRNAの抽出物から単離された。次に、溶解させた細胞のサンプルをQIA Shredderカラムを通して遠心することにより、不溶物を除去した。次いで、RNAを選択的にRNAeasyメンブレンに吸着させ、バッファーで洗浄後、水で溶出した。XETcDNAは、当技術分野で周知のプロトコルに従って2ステップのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて調製した。1μgのRNAと、オリゴdT(18)プライマーを用いて、55℃で1時間逆転写酵素と反応させることにより、cDNAのファースト・ストランドを合成した。特異的PCR反応のためのディジェネレート・プライマーの鋳型は、IPPRKAIDVPFGRNYで示される、カリフラワーXETタンパク質のN末端の配列から得た。
ハイブリッド・アスペンからのXETをコードする遺伝子の単離
ポプラXETをコードするcDNAを、例えばハイブリッド・アスペンの形成層ESTライブラリーから単離し、Hertzberget al, 1998.に記載されているように構築した。ライブラリーを詳細に解析することにより、XET様酵素に対応する3つの配列が明らかとなった。このクローンの1つの全長配列を解読したところ、XTE16Aと命名された全長XET酵素のcDNAコピー(配列番号3)が含まれていることが明らかとなり、他のクローンは、XET16Cと命名された2つ目の全長cDNA(配列番号2)であった。
タマリンド種子粉末からのキシログルカンの調製
Edwards etal. (Planta 1985,163, 133-140)の方法を次のように修正した。NaBH4(0.75g)を2.0M NaOH(1.5L)に溶解した。この溶液に、脱脂タマリンド種子粉末(30g)をゆっくり加え、凝集しないように激しく(パドルスターラーで)撹拌した。この混合物を90℃に加熱し、1時間撹拌し続けながら温度を保持した。部分的に冷めた後、固体をグラスファイバーでろ別し、廃棄した。さらに冷ました後、ろ液に氷酢酸(300ml)をゆっくり加えて酸性化し、次にエタノール(3.0l)をゆっくり加え、キシログルカンを無色のゼラチン状の塊として沈殿させた。この固体を、綿タオルでろ過して回収した後、ろ液を廃棄した。キシログルカンを純水(1.5l,18MΩ.cm)に穏やかに加熱しながら溶解し、ゆっくりエタノール(3.0l)を加えて再沈殿させた。固体の塊を綿タオルでろ過して回収し、手で絞って余分なろ液を除去した。この固体を減圧下(オイルポンプ)で乾燥した後、家庭用コーヒーグラインダー(Braun社)で粉砕し、純度の高い粉末(17g)を得た。
エンドグルカナーゼを用いたキシログルカンオリゴ糖の生成
キシログルカン(3g)を、50℃の200gの純水(18MΩ.cm)で激しく撹拌して溶解した。30℃に冷却し、セルラーゼ(30mg,4U/mg,T.reesei, Fluka由来)を加えて、溶液の温度を一晩保持した。その後、活性炭(3g)を加え、混合物を15分間撹拌した。アセトニトリル(200ml)を加えた後、混合物をglass fibre filter paper(Whatman GF/A)でろ過した。その後、ろ液を減圧して(水流ポンプで)濃縮し、残留溶媒を高真空(オイル)ポンプで除去した。必要ならば、キシログルコ−オリゴ糖混合物(XXXG、XLXG、XXLGおよびXLLGが、陰イオンクロマトグラフィ:HPAEC−PADで測定したところ15:7:32:46のモル比で含まれる)をAmide-80 column(TosoHaas、21.5mmx300mm、溶離剤はアセトニトリル−水が55:45)を装着したsemi-preparative HPLCで分画した。XLXGおよびXXLGはこれらの条件下で分離しなかった。エレクトロスプレーイオン化質量分析(Micromass Q-TOF2)を用いてオリゴ糖の組成を確認した。
キシログルコ−オリゴ糖のアミノアルジトール誘導体(XGO−NH2)の調製
キシログルコ−オリゴ糖(2.4g、1.9mmol、XXXG、XLXG、XXLGおよびXLLGの混合物)を、飽和炭酸水素アンモニウム溶液(50ml)に溶解した。その後、シアノボロ水素化ナトリウム(2.4g、38mmol)を加え、反応物を暗所において室温で撹拌した。7日後、反応物をろ過し、pH2になるまで酢酸を加えた。減圧して濃縮後、粗生成物を75mlの水に再溶解し、10回に分けてP2カラム(Bio-rad、Bio-Gel P2、5cm x 22cm)にアプライした。それぞれのカラム操作から得られた、XGO−NH2を含み、低い伝導性を示す画分を回収し、濃縮し、乾燥した(収量:1.31g、51%)。エレクトロスプレーイオン化質量分析(Micromass Q-TOF2)を用いて修飾オリゴ糖の組成を確認した。
キシログルコ−オリゴ糖のスルホローダミン誘導体(XGO−SR)の調製
XGOアミノアルジトール(XGO−NH2、0.5g、0.4mM、XXXG−NH2、XLXG−NH2、XXLG−NH2およびXLLG−NH2の混合物)を3%テトラホウ酸水溶液(30ml)に溶解した。スルホローダミンB酸クロリド(192mg、0.3mM、Fluka 86186)をジメチルホルムアミド(DMF、1ml)に溶解し、これを撹拌した溶液中に滴下して加えた。反応をTLC(クロロホルム:メタノール:水=5:4:1)によりモニターし、7日後濃縮し、乾燥した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュ・クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:水=55:45:5および5:4:1の段階的溶出)により精製した。生成物から微量のシリカの除去するため、前述の物質を逆相クロマトグラフィー・カラム(Supelclean ENVI-18 SPE tube、6 ml、Supelco、 Bellefonte、PA、U. S. A.)にロードし、脱イオン水、10%アセトニトリル水溶液、20%アセトニトリル水溶液の段階的なグラディエントにより溶出した(収量:20mg、2.7%)。
キシログルコ−オリゴ糖のフルオレセイン誘導体(XGO−FITC)の調製
フルオレセイン・イソチオシアネート・異性体I(FITC、12mg、0.03mmol、Fluka 46952)を、XGOアミノアルジトール(XGO−NH2、45mg、0.036mmol、XXXG−NH2、XLXG−NH2、XXLG−NH2およびXLLG−NH2の混合物)の炭酸水素ナトリウムバッファー(100mM、pH9.0、20ml)溶液に加えた。室温で24時間撹拌した後、反応物をTLC(アセトニトリル:水:酢酸=70:30:1)で展開し、減圧して濃縮、乾燥した。粗生成物を1.5mlの超純水に再溶解し、P2カラム(Bio-rad、Bio-Gel P2,1、6 cm x 50cm)にアプライし、流速0.2ml/分の10mM炭酸水素アンモニウム水溶液で溶出した。全ての画分をTLCアセトニトリル:水:酢酸=70:30:1)で解析し、未反応のFITCとXGO−NH2を所望の生成物から分離することに成功したことを示した。XGO−FITC画分(オンラインUV検出器とTLCで検出した)と、低い伝導性を含む画分を回収し、橙色の固体が得られるまで減圧濃縮を行った(収量:34mg、60%)。エレクトロスプレーイオン化質量分析(Micromass Q-TOF2)を用いて修飾オリゴ糖の組成を確認した。
XLLG キシログルコ−オリゴ糖の放射性および非放射性誘導体([1−3H]−XLLGolおよび[1−1H]−XLLGoI)の合成
キシログルコ−オリゴ糖 XLLG(8.6μmol)を純水(250μl、18MΩ.cm)に溶解し、NaOHを用いてpHを11.5に合わせた。NaB3H4(8.2μmol、3.76GBq)を加え、反応物を室温で一晩置いた。溶液のpHが約4になるまで氷酢酸を注意深く加え、反応を停止させた。その後、トリチウムガスを放出させるため、溶液を30分程ドラフトに置いた。Bio-Gel P-2 resin(Bio-Rad、bed volume 20 ml)を用いたゲルろ過クロマトグラフィーと、純水(18MΩ.cm)による溶出によって生成物から塩を除いた。約1mlずつ画分を回収した。この画分を、液体シンチレーションカウンターおよび薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、アセトニトリル:水=7:3で溶出、モリブデン酸アンモニウム/硫酸で染色)によって解析した。放射活性があり、かつXLLGに対応するRf値を有する生成物を含有する画分を回収した。還元糖の定量的Tollens試験をこの生成物に行ったところ、ネガティブであったことから、還元反応が完了していたことが示された。この生成物の放射活性は115270Bq/μlであった。
再生セルロースメンブレンの調製
a.Okajimaの方法(Okajima, K. (1995)Polymer Journal, 27 (11), 1113-1122)に従って、10gのセルロース(Whatman No. 1 filter paper, UK)を、65gのNH4OH(20%)、調製したての12gのCu(OH)2、8gの10%(w/v)NaOHおよび30gの水の混合物に溶解し、青色透明で粘性のある溶液を4℃で作製した。溶液をガラス皿に厚さ0.3mmとなるよう注入し、4℃に保持した10%NaOH水溶液の、次に4%H2SO4水溶液の凝固槽に、それぞれ5分間入れた。得られた再生セルロースフィルムを流水で洗浄し、室温でガラス板上に置いて乾燥させた。
キュプラアンモニウム溶液(DP= 650、旭化成株式会社)中で綿リンターから作られるベンリーゼ(Bemliese)不織布を、セルロース源として用いた。10gのベンリーゼ(Bemliese)不織布を200mlの6重量%NaOH/4重量%尿素水溶液に4℃で溶解し、透明なセルロース溶液を得た。この溶液を0.5mmのガラス板上に厚さ0.5mmとなるように注ぎ、すぐに5重量%のH2SO4水溶液に沈め、4℃で5分間凝固させた。得られた透明のメンブレンを流水で洗浄し、室温でガラス板上に置いて乾燥させた。
XETを介した、スルホローダミン修飾キシログルカンオリゴ糖(XGO−SR)の溶液中キシログルカンへの取り込み
実施例8に記載したように、蛍光スルホローダミンをキシログルカンの還元末端に化学的に取り込ませて、XGO−ローダミンを得た。酢酸アンモニウムバッファー(50mM、pH5.5)中、キシログルカン(XG、0.5mg/ml)、XGO−ローダミン(0.5mg/ml)およびXET(0.025mg/ml)の混合物(4ml)を、室温(22℃)で10分間インキュベートした。反応混合物をHiTrap SP FF column(Amersham Biosciences, Sweden)に通して、XET酵素を除去することにより反応を停止させた。Kooimanの比色分析(Kooiman, P. (1960) Recl. Trav. Chim. Pay-Bas, 79,675-678)により調べたところ、加えたXGの約25%がXGO−ローダミンにて修飾されていた。
XETを介した、フルオレセイン修飾キシログルカンオリゴ糖(XGO−FITC)の溶液中キシログルカンへの取り込み
実施例10に記載したように、フルオレセイン・イソチオシアネート・異性体Iをキシログルカンの還元末端に化学的に取り込ませて、XGO−FITCを得た。XGO−FITCの溶液中キシログルカンへの取り込みに対して、XET酵素の濃度と反応時間が与える影響を次のように解析した。
a.時間依存性
クエン酸バッファー(20mM、pH5.5)中、キシログルカン(XG、1mg/ml)、XGO−FITC(0.5mg/ml)およびXET(8ユニット)を含むサンプルを、30℃で5、10、20、40、60、120、180、300および360分間インキュベートした。適当時間後、75℃で5分間加熱し、それぞれの反応を停止した。室温で冷却した後、400μlのエタノールを加え、混合物を4℃、12000gで5分間遠心分離し、XGO−FITCを溶液中に残し、修飾後および未修飾のXGを沈殿させた。沈殿と上清を減圧し乾燥させた後、それぞれを200μlの水に再溶解した。再溶解した沈殿の溶液の495nmにおけるUVの吸収を、XGO−FITCの標準線を用いて測定したところ、5、10、20、40、60、120、180、300および360分間で、それぞれ0.019、0.025、0.031、0.035、0.038、0.041、0.042、0.043、0.044mgのXGO−FITCがキシログルカンの還元末端に取り込まれた。この結果を図5にプロットする。
b.酵素依存性
クエン酸バッファー(20mM、pH5.5)中、キシログルカン(XG、1mg/ml)、XGO−FITC(0.5mg/ml)の混合物(全量200μl)を、XET(32.0、16.0、14.4、12.8、9.6、6.4、4.8、3.2、1.6および0.8ユニット)とともに30℃で40分間インキュベートした。このとき、反応混合物を実施例13と同様に処理した。この手順を用いたところ、0.042、0.038、0.038、0.037、0.034、0.031、0027、0022、0.015および0.009mgのXGO−FITCが、それぞれ32.0、16.0、14.4、12.8、9.6、6.4、4.8、3.2、1.6および0.8ユニットのXET酵素を含むサンプル中のキシログルカンの還元末端に取り込まれた。結果を図6にプロットする。
スルホローダミン修飾のキシログルカンのセルロース材料上への吸着
セルロース系材料(0.1gのMunktellろ紙片)を、スルホローダミン修飾のキシログルカン(4ml、実施例10の方法で生成した)を含む溶液に浸し、一晩(約15時間)転倒ミキサーで撹拌した。セルロース系繊維上へのXGの結合(11.4mgXG/gセルロース)を、Kooimanの比色分析で溶液からのXGの減少量を測定することにより解析した。その後、セルロース系材料を元の溶液から除き、繰り返し超純水を入れ、転倒ミキサーで洗浄し、余分なXGO−ローダミンを除去した。何度も洗浄した後、セルロース上のローダミン−XGの吸着は、周囲光下では明るいピンク色に、紫外光下では強い蛍光として観察された。未修飾のキシログルカンおよびXGO−SRのみを含むコントロールのサンプルは、同様の条件下で処理したところ、洗浄後は無色であった。
XETを介した、あらかじめセルロース繊維に吸着させたキシログルカンへの化学修飾されたキシログルカンオリゴ糖の取り込み
XG(0.5mg/ml)をセルロース繊維とともに一晩インキュベートし(15時間、穏やかに転倒混和)、まずXGをセルロース上に吸着させた。このXG−セルロースを50mM酢酸アンモニウムバッファー、pH5.5中、XGO−ローダミン(0.1mg/ml)およびXET(0.025mg/ml)で処理した。室温で4時間、転倒ミキサーで混合した後、サンプルを何度も超純水で洗浄した。蛍光オリゴ糖の共有結合はセルロース繊維上の強いピンク色により証明され、また紫外光下での強い蛍光も示す。
セルロース紙上へのフルオレセイン修飾キシログルカン(XG−FITC)の吸着
a. 25mM酢酸アンモニウムバッファー、pH5.5中、キシログルカン(XG、0.5mg/ml)、XGO−FITC(0.5mg/ml)およびXET(0.025mg/ml)の混合物(全量4ml)を室温(22℃)で10分間インキュベートした。
反応混合物をHiTrap SP FF column(Amersham Biosciences, Sweden)に通して、XET酵素を除去することにより反応を停止させた。セルロース系材料(0.1g、Whatman No. 1 filter paper片)を溶液に浸し、15時間転倒ミキサーで撹拌した。セルロース系繊維上へのXGの結合(12.6mgXG/gセルロース)を、Kooimanの比色分析により溶液からのXGの減少量を測定することによって解析した。その後、セルロース系材料を元の溶液から除き、繰り返し超純水を入れ、転倒ミキサーで洗浄し、余分なXGO−FITCを除去した。何度も洗浄した後、セルロース上のXG−FITCの吸着は、周辺光下では明るい黄色に、紫外光下では強い蛍光として観察された。XG/XGO−FITC溶液にXET酵素を加えなかったコントロールのサンプルは、同様の条件下で処理したところ、無色および無蛍光であった。
再生セルロースメンブレン上へのスルホローダミン修飾キシログルカン(XG−SR)およびフルオレセイン修飾キシログルカン(XG−FITC)の吸着
a. 再生セルロースメンブレン(0.05g)を、スルホローダミン修飾XG(XG−SR、4ml、実施例13の方法により生成)を含む溶液に浸し、室温で15時間、転倒ミキサーで撹拌した。再生セルロースメンブレンへのXG−SRの結合を、Kooimanの比色分析を用いて、溶液からのXG−SR減少量により測定したところ、0.3mg/gであった。その後、セルロース系材料を元の溶液から除き、繰り返し超純水を入れ、転倒ミキサーで洗浄し、余分なXG−ローダミンを除去した。何度も洗浄した後、セルロース上のXG−ローダミンの吸着は、周辺光下では明るいピンク色に、紫外光下では強い蛍光として観察された。共焦点蛍光顕微鏡像はXG−SRがメンブレンの表面に局在することを示した。
アミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)の調製
10mgのタマリンダス・インディカ(Tamarindus indica)のキシログルカン、3.75mgのアミノ修飾キシログルカンオリゴ糖(XGO−NH2、0.5g、0.4mM、XXXG−NH2、XLXG−NH2、XXLG−NH2およびXLLG−NH2の混合物)および182ユニットのXET(49μgタンパク質、ブラッドフォード・アッセイによる)からなる典型的な反応混合物を、20mMクエン酸バッファー、pH5.5中において、30℃で30分間インキュベートした。75℃で10分間加熱することにより酵素を失活させた。Sulova et al. (1995) Anal. Biochem. 229, 80-85 の比色検定は、インキュベーション後620nmにおいて0.4adsorbance unitの変化を典型的に示すが、これはXGO−FITCを同様の条件下で基質としたときに観察されたものと同様であった。
アミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)のセルロース紙への取り込み
アミノ修飾キシログルカン(XG−NH2、実施例19の記載のように調製)を水と1:1の比で希釈し、1枚のろ紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙を何度も超純水で洗浄した。Kooimanの比色分析により測定すると、典型的に70から80%のアミノ修飾キシログルカンが紙に吸着した。紙上のアミノ基の量は、Sarin et al. (1981) Anal. Biochem.,117, 147-157 に記載されたように、ニンヒドリンを用いて定量され、この方法により、一般的に1枚の紙あたり70−80nmolのアミノ基が検出された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とフルオレセイン・イソチオシアネートの反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を500μlの0.1M NaHCO3中、フルオレセイン・イソチオシアネート・異性体I(0.6mg)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙を0.1M NaHCO3と超純水で何度も洗浄した。この方法で処理した紙は、周辺光下で鮮やかな黄色に見え、(紫外光下で)強い蛍光を呈した。修飾の程度は、実施例17bに概説したように定量した。XG−NH2を加えずに同様の方法で処理をしたコントロールのサンプルは、無色で蛍光性を示さなかった。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)と無水酢酸の反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を2ml無水メタノール中、3.75mM無水酢酸、11mMトリエチルアミンとともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙をメタノール、次いで過剰量の水で洗浄した。定量的ニンヒドリン分析(Sarin et al. (1981) Anal. Biochem.,117, 147-157 )により測定されるアミノ基の量は、コントロールのサンプルと比較して84%減少していた。さらにこの方法によりアセチル化された紙を、実施例20に概説された方法によりフルオレセイン・イソチオシアネートと反応させ、実施例17bのように定量したところ、未修飾アミノ紙のコントロールに対して、100%のアミノ基が反応していることが示された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とフェニルイソシアネートの反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を、メタノール(2ml)中、1Mフェニルイソシアネート溶液とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙をメタノール(3x5ml、バイアル中)、次いで過剰量の水(1L、ガラスフリット上)で洗浄した。定量的ニンヒドリン分析(Sarin et al. (1981) Anal. Biochem.,117, 147-157 )により測定されるアミノ基の量は、コントロールのサンプルと比較して70%減少していた。さらにこの方法で得られた紙を、実施例21に概説された方法によりフルオレセイン・イソチオシアネートと反応させ、実施例17bのように定量したところ、未修飾アミノ紙のコントロールに対して、64%のアミノ基が反応していることが示された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とジメチルスルホキシド(DMSO)中、アルケニル無水コハク酸(ASA)の反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を、DMSO中、4mM ASA溶液(2ml)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙をバイアル中で、10ml 2−プロパノールで2回、10mlメタノールで2回、10mlの水で2回洗浄後、最終的にガラスフリット上にて1Lの純水で洗浄した。測定されたアミノ基の量は、未処理のコントロールのサンプルと比較して63%減少していた。この方法で得られた紙を、実施例21に概説された方法によりフルオレセイン・イソチオシアネートと反応させ、実施例17bのように定量したところ、未修飾アミノ紙のコントロールに対して、63%のアミノ基が反応していることが示された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とメタノール(MeOH)中、アルケニル無水コハク酸(ASA)の反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を、無水MeOH中、1.5M ASA溶液(2ml)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙をバイアル中で、10mlメタノールで2回、10mlの水で2回洗浄後、最終的にガラスフリット上にて1Lの純水で洗浄した。測定されたアミノ基の量は、未処理のコントロールのサンプルと比較して48%減少していた。さらにこの方法で得られた紙を、実施例21に概説された方法によりフルオレセイン・イソチオシアネートと反応させ、実施例17bのように定量したところ、未修飾アミノ紙のコントロールに対して、38%のアミノ基が反応していることが示された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とN−シナモイルイミダゾールの反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を、ジメチルスルホキシド中、1mM N−シナモイルイミダゾール溶液(2ml)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙をバイアル中で、2−プロパノール(2x5ml)で、メタノール(2x5ml)、過剰量の水(1L)で洗浄した。定量的ニンヒドリン分析(Sarin et al. (1981) Anal. Biochem.,117, 147-157 )で測定されるアミノ基の量は、コントロールのサンプルと比較して65%減少していた。さらにこの方法により得られた紙を、実施例21に概説された方法によりフルオレセイン・イソチオシアネートと反応させ、実施例17bのように定量したところ、未修飾アミノ紙のコントロールに対して、84%のアミノ基が反応していることが示された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とブロモイソ酪酸の反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を、メタノール中、1Mブロモイソ酪酸および1M 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(2ml)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙をバイアル中で、メタノール(2x10ml)、超純水(2x10ml)で洗浄した後、最終的にガラスフリット上にて1Lの超純水で洗浄した。測定されたアミノ基の量は、未処理のコントロールのサンプルと比較して50%減少していた。さらにこの方法により生成した紙を、実施例21に概説された方法によりフルオレセイン・イソチオシアネートと反応させ、実施例17bのように定量したところ、未修飾アミノ紙のコントロールに対して、79%のアミノ基が反応していることが示された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とビオチン 3−スルホ−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(スクシンイミジルビオチン)の反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を、10mM NaHCO3中、180μMスクシニミジルビオチン(2ml)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートした。この紙を、バイアル中で、純水で4回洗浄した後、ガラスフリット上にて1Lの純水で洗浄した。測定されたアミノ基の量は、未処理のコントロールのサンプルと比較して71%減少していた。さらにこの方法により生成した紙を、実施例21に概説された方法によりフルオレセイン・イソチオシアネートと反応させ、実施例17bのように定量したところ、未修飾アミノ紙のコントロールに対して、57%のアミノ基が反応していることが示された。
セルロース紙上に吸着されたアミノ修飾キシログルカン(XG−NH2)とγ−チオブチロールアセトンの反応
実施例20に記載された方法で調製したセルロース紙(Whatman No. 1、直径1.5cm、15mg)を、エタノール(98%、500μl)および炭酸水素ナトリウム水溶液(0.1M、500μl)中、γ−チオブチロールアセトン(87μl、1mol)とともに、ガラスバイアルに入れ、室温で一晩軌道振盪しながらインキュベートして反応させた。この紙を、バイアル中で、5mlの0.1M炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄した後、ガラスフリット上にて1Lの純水で洗浄した。測定されたアミノ基の量は、未処理のコントロールのサンプルと比較して52%減少していた。
スルホローダミンメタンチオスホネートとセルロース紙上に導入されたチオール基の反応
乾燥セルロース紙の半分(7.7mg)を、実施例29に記載したように生成し、2mlの0.1M NaHCO3水溶液中、10mMジチオスレイトール(DTT)で、アルゴン下で、ガラスバイアルに入れ、時々振盪しながら2時間処理した。この紙を、アルゴン下で、2mlの脱気した超純水を用いて3回洗浄した後、1mlのDMSO/H2O(1:9)溶液中、1mMスルホローダミンメタンチオスホネートを加え、時々振盪しながら2時間反応させた。この紙をDMSOで洗浄して未反応のスルホローダミンメタンチオスホネートを除去した後、超純水で洗浄し、乾燥させた。
セルロース表面上のXGと結合したイニシエーター・カプラーを用いた原子移動ラジカル重合
周囲温度におけるセルロース紙表面からの原子移動ラジカル重合法は、[Carlmark andMalmstrom, 2002, J. Am. Chem. Soc. 124: 900-901]に記載されているが、開始剤の大量添加状態において、紙の品質は大変落ちている。我々は、実施例27に記載したような、紙の構造を分解することなく紙の表面に大量の開始剤を施す方法に従い、キシログルカンを介してセルロース表面に固定した開始剤を用いて、同様の重合反応を行った。そのようにして生成したグラフト共重合体は、繊維表面に開始剤を結合していないコントロールのサンプルと比較して、繊維−重合体間の結合が劇的に増大したことを示した。
Claims (44)
- 高分子炭水化物材料(PCM)を修飾する方法であって、化学基、およびヘミセルロースを含む可溶性炭水化物ポリマー(SCP)を含む炭水化物リンカー分子(CLM)を用いて、所望の機能性を有する化学基を前述の炭水化物材料に結合させる工程を含み、前述のリンカー分子はPCMと結合することができるものである方法。
- 以下の工程
(i) 所望の機能性を有する化学基を含む炭水化物ポリマー断片(CPF)を供給する工程
(ii) 前述の化学基を含む前述のCPFおよびSCPからなる複合体が形成される条件下で、前述の化学基を含む前記のCPFを可溶性炭水化物ポリマー(SCP)と接触させる工程、ここに前述のCPFおよびSCPは一緒になって炭水化物リンカー分子(CLM)を形成するものであり、次いで
(iii) 前述の複合体がPCMに結合して修飾された高分子炭水化物材料が得られる条件下において、前述の複合体とPCMを接触させて修飾する工程
を含む請求項1に記載の方法。 - 修飾される高分子炭水化物材料が水不溶性の多糖類である請求項2の方法。
- 修飾されるPCMが、単子葉植物および双子葉植物からなる群から選択される植物由来である請求項1もしくは2の方法。
- 単子葉植物がイネ科に属する植物である請求項4の方法。
- 双子葉植物が被子植物(硬木)、針葉樹(軟木)およびワタ類に属する植物からなる群より選択される請求項4の方法。
- PCMがセルロース系植物繊維の形態である請求項1〜6のいずれか1項の方法。
- PCMがセルロース系植物繊維もしくは細菌由来のセルロースミクロフィブリルの形態である請求項1〜6のいずれか1項の方法。
- SCPが修飾されるPCMの一部を形成している請求項1〜8のいずれか1項の方法。
- SCPが修飾されるPCMと結合していない請求項1〜8のいずれか1項の方法。
- SCPがヘミセルロース、キシログルカン、ペクチンおよびデンプンからなる群より選択される成分を含む請求項9または10の方法。
- 炭水化物ポリマー断片(CPF)が、請求項11で定義されたSCP由来の、2から5000のポリマー骨格単糖からなる断片である請求項1〜10のいずれか1項の方法。
- CPFがキシログルカン由来である請求項12の方法。
- CPFが3から100の10ポリマー骨格単糖から請求項13の方法。
- 化学基を含む前述のCPFと、少なくとも前述のSCPの一部からなる複合体の形成を促進することができる酵素の存在下において、化学基を含む前述のCPFが前述の可溶性高分子炭水化物(SCP)と接触させられる請求項2〜14のいずれか1項の方法。
- 酵素が元のもしくは化学的に修飾された単糖もしくはオリゴ糖をオリゴ糖もしくは多糖に転移することができる請求項15の方法。
- 酵素が糖転移活性を持つ酵素である請求項15の方法。
- グリコシル基供与基質であるキシログルカンとともに、キシログルカンオリゴ糖受容基質の存在下および非存在下において、酵素を検定したとき、供与基質への受容基質の取り込み速度が加水分解速度の少なくとも15%であり、検定が下記工程
i) 200μlの40mMクエン酸バッファー、pH5.5中、0.1mgのキシログルカン、0.1mgのキシログルカンオリゴ糖(XXXG、XLXG、XXLGおよびXLLG=15:7:32:46)を30℃で30分間インキュベートする工程
ii) 100μlの1M HClで反応を停止する工程
iii) 800μlの20%Na2SO4および200μlのI2(0.5%I2、1%KI、w/w)溶液を添加することによりイオン強度を調整する工程
iv) 620nmの吸光度を測定する工程
v) i)の工程において、キシログルカンオリゴ糖(XGO)を添加せずにi)からiv)の工程を行う工程
vi) XGO有りのインキュベートと、XGOなしのインキュベートとの間の吸光度の増加をパーセントで計算する工程
からなるものである請求項16もしくは17の方法。 - グリコシル基供与基質であるキシログルカンとともに、キシログルカンオリゴ糖受容基質の存在下および非存在下において、酵素を検定したとき、供与基質への受容基質の取り込み速度が加水分解速度の少なくとも100%であり、検定が下記工程
i) 200μlの40mMクエン酸バッファー、pH5.5中、0.1mgのキシログルカン、0.1mgのキシログルカンオリゴ糖(XXXG、XLXG、XXLGおよびXLLG=15:7:32:46)を30℃で30分間インキュベートする工程
ii) 100μlの1M HClで反応を停止する工程
iii) 800μlの20%Na2SO4および200μlのI2(0.5%I2、1%KI、w/w)溶液を添加することによりイオン強度を調整する工程
iv) 620nmの吸光度を測定する工程
v) i)の工程において、キシログルカンオリゴ糖(XGO)を添加せずにi)からiv)の工程を行う工程
vi) XGO有りのインキュベートと、XGOなしのインキュベートとの間の吸光度の増加をパーセントで計算する工程
からなるものである請求項16もしくは17の方法。 - 前述の酵素がトランスグルコシラーゼ、糖質加水分解酵素、糖転移酵素からなる群より選択される請求項16〜19のいずれか1項の方法。
- 前述の酵素が野生型の酵素、もしくは野生型の酵素由来の機能的および/または構造的に修飾された酵素である請求項16〜20のいずれか1項の方法。
- 酵素がキシログルカンエンドトランスグリコシラーゼ(XET、EC 2.4.1.207)である請求項16〜21のいずれか1項の方法。
- 糖転移活性を有する酵素がアブラナ科およびハコヤナギ科に属する植物を含む植物由来である請求項16〜22のいずれか1項の方法。
- 糖転移活性を持つ酵素が組み替え的に作られた請求項16〜23のいずれか1項の方法。
- 所望の機能性を有する化学基が、イオン性基、疎水性基、電荷を有しない親水性基、高反応性基、求核試薬、重合可能な単量体、発色基、蛍光基、ビオチン、放射性同位体、フリーラジカル前駆体、安定フリーラジカル部分、タンパク質およびタンパク質結合物質からなる群から選択される、請求項1〜20のいずれか1項の方法。
- 化学基がアミン基である請求項25の方法。
- 化学基がフリーラジカル前駆体である請求項25の方法。
- 化学基が安定フリーラジカル部分である請求項25の方法。
- 化学基が重合反応のための単量体である請求項1〜28のいずれか1項の方法。
- 化学基がフリーラジカル重合反応の開始剤である請求項1〜29のいずれか1項の方法。
- 未修飾材料と比較して、修飾された高分子炭水化物材料(PMC)の表面の性質が変化する請求項1〜30のいずれか1項の方法。
- 未修飾材料と比較して、修飾された高分子炭水化物材料(PMC)の強度が変化する請求項1〜30のいずれか1項の方法。
- 未修飾材料と比較して、修飾された高分子炭水化物材料(PMC)の撥水性が変化する請求項1〜30のいずれか1項の方法。
- リンカー基が請求項9〜11のいずれか1項で定義されるSCPからなる請求項1に記載の方法。
- 修飾された高分子炭水化物材料(PCM)を製造する方法であって、化学基、およびヘミセルロースを含む可溶性炭水化物ポリマー(SCP)を含む炭水化物リンカー分子(CLM)を用いて、所望の機能性を有する化学基を高分子炭水化物材料に結合させることにより、高分子炭水化物材料を修飾する工程を含み、前述のリンカー分子はPCMと結合することができるものである方法。
- 高分子炭水化物材料がセルロース系植物繊維、またはセルロース系植物繊維もしくは細菌由来のセルロースミクロフィブリルの形態で存在する請求項35の方法。
- 化学基が、他の機能性を持つ基と結合することができる反応性基である請求項35の方法。
- 2つもしくはそれ以上の異なる種類の他の化学基が化学基に結合している請求項35〜37のいずれか1項の方法。
- 化学基が、フリーラジカル前駆体、安定フリーラジカル部分、重合反応のための単量体およびフリーラジカル重合の開始剤からなる群から選択される、請求項35〜38のいずれかに記載の方法。
- 修飾された高分子炭水化物材料が複合材料にさらに処理される、請求項35〜38のいずれか1項の方法。
- 修飾された高分子炭水化物材料が重合している、請求項39記載の方法。
- 紙およびボール紙製品が製造される、請求項35〜38、または40のいずれか1項の方法。
- 修飾された高分子炭水化物材料が診断もしくは化学検査もしくは加工において用いられる、請求項35〜38、または40のいずれか1項の方法。
- 紙シート、段ボール紙、織物、診断もしくは化学検査もしくは処理における助剤、液体および食品の包装材、ポリエチレンのような熱可塑性物質で積層されて、水性溶液が透過しないようにされている紙およびボール紙、布地、セキュリティー紙、紙幣、トレース可能な書類、充てん剤、積層材、パネル製品、放射線強化木材、プラスティック複合材、アロイポリマーおよびブレンドポリマー、またはセルロース誘導体(セルロース系材料)が製造される請求項41の方法。
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