JP4055216B2 - 湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はホットメルト型および反応型の両接着特性を有する湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤は、ホットメルト接着剤の瞬間接着性と、接着後の反応によって得られる高い耐熱性を併せ持つ接着剤として関心を集め、これまでに多くの研究がなされている。ウレタン系の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤としては、ポリエステルポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物の反応で得られる活性イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーからなる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤が知られているが、初期接着力が低いといった問題があった。
【0003】
そこで、初期接着性を改善する目的で、ポリエステルポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物の反応で得られるウレタンプレポリマーにエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略す)を混合することが試みられているが(特開平5−214312号公報、特開平5−271639号公報、特公平6−102780号公報)、ウレタンプレポリマーとEVAの相溶性が悪く、また、EVA系ホットメルト接着剤並の瞬間接着性が得られない難点がある。
【0004】
また、EVAに水酸基を導入してEVA自身に反応性を持たせる試みもあるが(特公平6−49859号公報)、溶融粘度が高く、作業性が悪いという問題がある。
【0005】
さらに、初期接着性を改善する目的で、ポリエステルポリオールおよび分子内にロジン骨格を有するポリエステルポリオールもしくはポリエーテルポリオールを過剰のポリイソシアネート化合物と反応させて得られるウレタンプレポリマーの報告例があるが(特開平3−252490号公報、特開平5−263059号公報、特開平7−126600号公報、特開平7−179559号公報、特開平7−228855号公報)、やはり、EVA系ホットメルト接着剤並の瞬間接着性が得られない難点がある。
【0006】
瞬間接着性を得るための試みとして、ウレタンプレポリマーとイソシアネート基と反応しうる官能基を有するワックスを反応させて固化速度を向上させる試みもあるが(特開平4−226582号公報、特開平6−287532号公報)、ワックスの配合量に制限があり、十分な固化速度が得られていない。
【0007】
この様に現状では、市場の要求を十分に満たした湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物は見あたらない。市場では、固化速度が速く、接着直後から強い接着力と凝集力を示し、加熱溶融時の熱安定性が良好で、かつ最終的には十分な耐熱性を発揮しうる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物が強く切望されているのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、固化速度が速く、接着直後から強い接着力と凝集力を示す接着剤組成物であり、加熱溶融時の熱安定性が良好で、かつ最終的には十分な耐熱性を発揮しうる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物の主成分であるウレタンプレポリマーを合成する際に用いられるポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールの代わりに、(A)分子内にロジン骨格を有するポリエステルポリオール、分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオール、
テルペンフェノール共重合樹脂のうち1種以上を用いると、(B)酢酸ビニル含有量25〜60%のEVAおよび(C)分子内にイソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスとの相溶性が非常に良くなり、これら(A)+(B)+(C)、あるいは(A)+(C)の組み合わせにより上記課題をことごとく解決できることを見いだした。
即ち、本発明のうち第一の発明は以下のとおりである。
ポリイソシアネートからなる第1成分と、分子内にロジン骨格を有するポリエステルポリオール、分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオール、テルペンフェノール共重合樹脂の中の少なくとも1種からなる第2成分と、分子内にイソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスからなる第3成分と、酢酸ビニル含有量が25〜60重量%であるEVAからなる第4成分の4成分を必須成分として配合してなる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物である。
また、本発明のうち第二の発明は以下のとおりである。
ポリイソシアネートからなる第1成分と、分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオールからなる第2成分と、分子内にイソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスからなる第3成分の3成分を必須成分として配合してなる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物である。
【0010】
本発明において用いられるポリイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のポリイソシアネート類を使用することができる。例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDI)、水添トリレンジイソシアネート等が挙げられる。安全性の面から、MDIが好ましく用いられる。
【0011】
本発明において用いられる分子内にロジン骨格を有するポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオール(以下、分子内にロジン骨格を有するポリオールと称す)は、主に粘着性(タック)と湿気硬化後の十分な耐熱性を与えるもので、ポリエステルの酸成分として重合ロジンを使用し、グリコールと反応させて得るか(特開平3−252490号公報)、分子中にグリシジル基を有する化合物とロジンを反応させて得る(特開平5−155972号公報、特開平5−263059号公報、特開平7−179559号公報)ことができる。上記分子内にロジン骨格を有するポリオールはすでに市販されている。例えば、荒川化学工業社製の商品名KE−601,KE−615−3,KE−622,KE−624,KE−624改がある。
【0012】
本発明において用いられるテルペンフェノール共重合樹脂は、上記分子内にロジン骨格を有するポリオールと同じく主に粘着性(タック)と湿気硬化後の十分な耐熱性を与えるもので、粗製物を用いることもできる。テルペンの好ましい例としては、炭素数10のモノテルペン、即ちα−ピネン、β−ピネン、リモネン等、及び炭素数20のジテルペン等が挙げられる。分子内のフェノール性水酸基の数は特に限定されないが、1個または2個が好ましい。3個以上の場合は架橋することにより、ゲル化を起こし易くなる。上記テルペンフェノール共重合樹脂はすでに市販されている。例えば、ヤスハラケミカル社製の商品名YP−90,YP−90L,マイティーエースがある。
【0013】
本発明において用いられるイソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスには、固化速度を速くし、溶融粘度を下げ、また、湿気硬化反応によって耐熱性を上げる効果がある。
該イソシアネート基と反応しうるワックスの分子内の水酸基の数は、1個または2個である。3個以上の場合は架橋することにより、ゲル化を起こし易くなる。
上記、水酸基を有するワックスは、固体ワックスであれば、いずれでもよい。例えば、日本精蝋社製の商品名NPS−9210,OX−1949や東洋ペトロライト社製の商品名ユニリン425がある。
【0014】
本発明の請求項1において用いられるEVAは、得られるウレタンプレポリマーへのゴム弾性付与に寄与するもので、酢酸ビニル含有量が25〜60重量%、好ましくは30〜50重量%のものを使用する。酢酸ビニル含有量が25%未満ではウレタンプレポリマーとの相溶性が悪くなり、酢酸ビニル含有量が60%を越えると、EVA特有のゴム的な性質が不十分となる。EVAの配合割合は、多すぎると湿気硬化後の耐熱性が低下し、少なすぎると十分なゴム弾性が得られないので、分子内にロジン骨格を有するポリオール、テルペンフェノール共重合樹脂、イソシアネート基と反応しうる官能基を有するワックスおよびEVAの合計に対して1.0〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%の範囲で配合するのが好ましい。なお本発明において用いられるEVAは、本発明の効果を阻害しない範囲において、イソシアネート基と反応しうる官能基を有しても良い。
【0015】
本発明の請求項2は、分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオールにおいて、分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオールとポリイソシアネートを反応させて得られるウレタンプレポリマーの湿気硬化後のガラス転移点(以下Tgと略す)が特に低いものを用いることにより、EVAを用いなくても接着直後から強い接着力と凝集力を示し、かつ湿気硬化後も適度なゴム弾性を得ることが可能になる。
上記分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオールとポリイソシアネートを〔NCO〕/〔OH〕=2.0(モル比)の比率で反応して得られるウレタンプレポリマーの場合、湿気硬化後(60℃、50%RH、7日間養生後)のTgは−70℃〜0℃である。
この請求項2のウレタンプレポリマーの湿気硬化後のTgとしては、好ましくは−70℃〜−10℃、さらにより好ましくは−70℃〜−20℃である。
このような、ウレタンプレポリマーの湿気硬化後のTgが低いロジン骨格を有するポリエーテルポリオールとして、荒川化学工業社の商品名KE−624,KE−624改があり、これらのウレタンプレポリマーの湿気硬化後のTgは−32℃である。
【0016】
本発明におけるポリイソシアネートの添加量としては、イソシアネート基と反応しうる官能基に対するイソシアネート基の比率(以下、イソシアネート比と称す)が1.0〜5.0、好ましくは1.5〜3.0となるようにする。イソシアネート比が1.0未満では、末端が水酸基のウレタン樹脂となり湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物が得られず、イソシアネート比が5.0を越えると、組成物中に残存する余過剰のイソシアネートモノマーによって凝集力の低下や固化速度の低下、湿気硬化時の発泡等の問題が生じる。
【0017】
本発明の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物は、上述した分子内にロジン骨格を有するポリオール、テルペンフェノール共重合樹脂、イソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスおよびEVAを混合することにより得られるが、本発明の作用効果を阻害しない範囲で、例えば炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、タルク、クレー、カーボンブラック等の充填剤、3級アミン、有機金属化合物等の触媒、ヒンダードフェノール類等の老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、可塑剤またはオイル等の添加剤を配合することができる。これら添加剤は特に限定されるものではなく、通常反応性ホットメルト接着剤組成物に用いられる従来より公知のものが使用される。
【0018】
本発明の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を製造するためには、上述したポリイソシアネートに、分子内にロジン骨格を有するポリオール、テルペンフェノール共重合樹脂、イソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスおよびEVAを加えて反応させてもよいし、分子内にロジン骨格を有するポリオール、テルペンフェノール共重合樹脂、イソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスおよびEVAを先に混合溶融しておいてからポリイソシアネートと反応させてもよい。
【0019】
【発明の実施の態様】
以下に製造例および実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。以下、部および%は特記しない限り重量基準である。
【0020】
実施例1
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−622(水酸基価94.1、酸価4.4))20.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210(水酸基価80、酸価10))20.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製EV45X(酢酸ビニル含有量46%、メルトフローレート95))20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0394部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))18.69部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表1に示す。
【0021】
実施例2
ロジン骨格含有ポリエーテルポリオール(荒川化学工業社製KE−624改、水酸基価33.9、酸価0.1)30.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)30.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0393部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))18.55部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表1に示す。
【0022】
実施例3
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−622)20.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)20.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製ELVAX140W(酢酸ビニル含有量33%、メルトフローレート400))20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0394部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))18.69部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表1に示す。
【0023】
実施例4
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−622)20.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)20.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製ELVAX4310(酸価5.6、メタクリル酸含有量1%、酢酸ビニル含有量25%、メルトフローレート500))20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0396部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))19.24部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表2に示す。
【0024】
実施例5
ロジン骨格含有ポリエーテルポリオール(荒川化学工業社製KE−624(水酸基価38.6、酸価2.1))30.00部、テルペンフェノール共重合樹脂(ヤスハラケミカル社製YP−90L(水酸基価291.3、酸価48.2))7.50部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)22.50部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0384部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))16.77部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表2に示す。
【0025】
実施例6
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−601(水酸基価113.5、酸価0.1))10.00部、ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−624改)15.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)20.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製EV45X)20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0411部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))17.11部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表2に示す。
【0026】
実施例7
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−622)20.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)20.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製ELVAX140W)30.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0444部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))18.69部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表3に示す。
【0027】
比較例1
ポリヘキサメチレンアジペート(日本ポリウレタン工業社製N−136(水酸基価42.4、酸価0.2))60.00部と湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0363部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))12.53部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。得られた湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物は、初期接着力が不十分で基材と界面剥離した。
結果は表3に示す。
【0028】
比較例2
ポリヘキサメチレンアジペート(日本ポリウレタン工業社製N−136)40.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製EV45X)20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0342部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))8.36部を加え、130℃で反応を行ったが、相溶性が悪く用に供し得なかった。
結果は表3に示す。
【0029】
比較例3
ポリヘキサメチレンアジペート(日本ポリウレタン工業社製N−136)40.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0387部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))17.39部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表4に示す。
【0030】
比較例4
ポリヘキサメチレンアジペート(日本ポリウレタン工業社製N−136)40.00部、ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−622(水酸基価97.3、酸価3.7))20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0392部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))18.27部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表4に示す。
【0031】
比較例5
アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)20.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製EV45X)20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0245部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))9.03部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。得られた湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物は、基材と界面剥離しやすく、硬化後の耐熱性も低下していた。
結果は表4に示す。
【0032】
比較例6
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−622)20.00部、EVA(三井・デュポンポリケミカル社製EV45X)20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0250部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))9.91部を加え、130℃で反応を行なったが、溶融粘度が高く用に供し得なかった。
結果は表5に示す。
【0033】
比較例7
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−622)20.00部、アルコール型ワックス(日本精蝋社製NPS−9210)20.00部および湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0295部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))18.94部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。得られた湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物は、硬化後に脆くなり耐熱性も低下していた。
結果は表5に示す。
【0034】
比較例8
ロジン骨格含有ポリオール(荒川化学工業社製KE−624改)30.00部と湿気硬化促進触媒(和光純薬社製ジブチルチンジラウレート(DBTDL))0.0175部を130℃にて混合溶融し、45分間真空脱泡した後、窒素気流下でジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製ミリオネートMT(MDI))5.00部を加え、130℃で45分間反応を行い湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
結果は表5に示す。
【0035】
上記湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物を下記の方法で評価を行った。結果を表1〜5に示す。
イ) 相溶性
目視により相溶性を確認した(○:透明、○〜△:曇りあり(透明感あり)、△:曇りあり(透明感なし)、△〜×:白濁、×:相分離)。
ロ) セッティングタイム
湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物をハンドガンで25mm幅のKライナー紙に2mmφで片面塗布して2秒後に貼り合わせ、1kg荷重で所定時間圧着し、その後直ちにはがす。このときの材料破壊率が80%以上になる圧着時間をセッティングタイムとした。
ハ) せん断接着力、昇温せん断破壊温度
湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物をハンドガンで25mm幅の基材に2mmφで片面塗布して2秒後に貼り合わせ、1kg荷重で2秒間圧着し、 その後23℃/45〜60%RHで所定時間養生し、せん断接着力(合板/合 板、引っ張り速度100mm/min)および昇温せん断破壊温度(Kライナ ー紙/Kライナー紙、荷重1kg、昇温速度0.4℃/min)を、126℃ まで昇温し、測定実施(A:界面剥離、C:凝集破壊、S:材料破壊)。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【発明の効果】
本発明の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物は、従来より公知の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物と比較して、固化速度が非常に速く、接着直後から強い接着力と凝集力を示すので、作業工程の大幅な短縮が可能である。さらに、本発明で用いられる分子内にロジン骨格を有するポリオール、テルペンフェノール共重合樹脂、分子内にイソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下を有するワックスおよび酢酸ビニル含有量25〜60%のEVAは、互いに相溶性が優れているため、多数の異なる用途や使用条件に対して広範囲の性能のグレードを選別使用でき、微妙な物性の調整にも適合できる。
【0042】
また、本発明において、テルペンフェノール共重合樹脂、イソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスおよびEVAは、従来の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物の主な原料であるポリエステルポリオールと比較して安価であり、本発明の作用効果を発揮するだけでなくコストダウンにも寄与する。
Claims (2)
- ポリイソシアネートからなる第1成分と、分子内にロジン骨格を有するポリエステルポリオール、分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオール、テルペンフェノール共重合樹脂の中の少なくとも1種からなる第2成分と、分子内にイソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスからなる第3成分と、酢酸ビニル含有量が25〜60重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる第4成分の4成分を必須成分として配合してなる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物。
- ポリイソシアネートからなる第1成分と、分子内にロジン骨格を有するポリエーテルポリオールからなる第2成分と、分子内にイソシアネート基と反応しうる水酸基を2個以下有するワックスからなる第3成分の3成分を必須成分として配合してなる湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤組成物。
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