JP4054255B2 - センサ感応部と出力リード線の電気的接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、センサ感応部と出力リード線の電気的接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
実公平6−10311号公報
例えば、溶液中のpHなどのイオン濃度を測定する場合、測定対象イオンに感応して電位を発生するセンサ感応部を有するイオン電極が用いられている。図3は、応答膜に例えばガラス膜を使ったイオン電極(ガラス電極)31を示している(前記特許文献1参照)。このイオン電極31は、内部液33が充填されたガラス製支持管34の底部にガラス応答膜32を有する。前記支持管34内には弾性材からなるブッシュ35が充填されるとともに、このブッシュ充填位置より上部に絶縁部材36が充填されている。そして、内部液33に浸漬される内極33aに接続された状態で、内部電極38のリード芯線(例えばAg線)37が前記ブッシュ35および絶縁部材36に挿通されている。39は、センター出し部材である。
【0003】
また、図4は、応答膜50に例えば難溶性無機塩を加圧成形したものや単結晶の固体膜を使ったイオン電極(イオン選択性電極)51を示している。なお、52は、応答膜50の上部に充填されている絶縁層で、応答膜50から引き出されたリード芯線53が挿通する挿通孔52aを有する。55は、樹脂管である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前者のイオン電極31では、センサ感応部側のリード線が、内部電極38のリード芯線37で構成されるが、このリード芯線37と出力リード線40とがソケット型のコネクタ41で接続されている。すなわち、出力リード線40はリード芯線(図示せず)とこれを覆う外被40aよりなり、前記出力リード線40の前記リード芯線の先端42aが前記コネクタ41の上面Mにハンダ付けされている。しかし、コネクタ41のコストが高いこと、また、奥まった狭隘な部分での接続にはコネクタ位置合わせの治工具が必要であった。
【0005】
また、後者のイオン電極51では、センサ感応部側のリード線が応答膜50から引き出されたリード芯線53と、出力リード線40に接続されるリード芯線54とで構成されるが、出力リード線40のリード芯線42とリード芯線54が接続部Aでハンダ付けされ、また、リード芯線53とリード芯線54が接続部Bでハンダ付けされていることから、ハンダ付け作業に熟練が必要なこと、および、ハンダの熱が絶縁層52あるいは応答膜50に伝わり、これが、絶縁劣化および応答膜50の変質の要因の一つになっていた。
【0006】
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、狭隘な部分で出力リード線とセンサ感応部側のリード線との電気的接続を簡単、確実、かつ低コストで行うことができるセンサ感応部と出力リード線の電気的接続方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明のセンサ感応部と出力リード線の電気的接続方法は、出力リード線とセンサ感応部側のリード線とを、導電性の繊維を堆積させてなる導電性繊維層を介して接続することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の詳細を、図を参照しながら説明する。
図1は、例えばpH測定などを行うイオン電極(ガラス電極)31’に用いられ、内部電極38からの信号を、導電性の繊維を堆積させてなる導電性繊維層1を介して、当該導電性繊維層1に直接突き刺された出力リード線40のリード芯線42に伝えるように構成したこの発明の一実施形態を示す。なお、図1において、図3、図4で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。
【0009】
前記イオン電極31’は、KClなどの内部液33が充填されたガラス製支持管34の底部にガラス応答膜32を有する。前記支持管34内にはシリコンゴムなどの弾性材からなるブッシュ35が充填されるとともに、このブッシュ充填位置より上部にシリコン樹脂よりなる絶縁部材36が充填されている。そして、内部液33に浸漬される内極33aに接続された状態で、内部電極38のリード芯線(例えばAg線)37が前記ブッシュ35および絶縁部材36に挿通されている。35aは、ブッシュ35に形成したリード芯線挿通孔、36aは、絶縁部材36に形成したリード芯線挿通孔である。そして、ブッシュ35と絶縁部材36とで絶縁層60が形成される。
【0010】
この実施形態では、内部電極38のリード芯線(例えばAg線)37によってセンサ感応部側のリード線が構成される。
【0011】
以下、特徴的構成について説明する。
【0012】
前記ガラス製支持管34内における、前記シリコン樹脂よりなる絶縁部材36上に、導電性の繊維を堆積させてなる導電性繊維層1が設けられている。
【0013】
この導電性繊維層1を構成する前記導電性の繊維として、例えば炭素製の糸状体を用いることが好ましい。
【0014】
而して、ガラス製支持管34内に内部液33を充填する。この充填には、例えばディスペンサー、シリンダおよび注入針を使用する。すなわち、ディスペンサーによってシリンダに内部液33を圧送し、その内部液33をシリンダの作動により注入針を経て前記支持管34内に注入する。
【0015】
次に、ブッシュ35の挿通孔35aに挿通させたリード芯線(例えばAg線)37に接続された内極33aを、治具で前記支持管34内の定位置まで挿入する。この挿入作業は、治具の下端をブッシュ35の上端に押し当て、治具を例えば無端チェーンなどで構成される昇降装置で押し下げることにより、内極33aを内部液33に浸漬する支持管7内の定位置まで、正確に、かつ円滑に挿入する。
【0016】
次に、前記ディスペンサー、シリンダおよび注入針を使用し、先の内部液33の充填の場合とほぼ同様にして、前記支持管34内の前記ブッシュ充填位置より上部側にシリコン樹脂36を充填する。このとき、シリコン樹脂36の挿通孔36aにリード芯線(例えばAg線)37を挿通させる。
【0017】
次に、前記支持管34内の絶縁層60の上部に前記導電性繊維層1を押し棒で押し込み、そして、絶縁層60から上方に突出する内部電極38のリード芯線37を導電性繊維層1の下側から導電性繊維層1に直接突き刺すだけの簡単な作業で、リード芯線37と導電性繊維層1とを電気的に接触した状態にできる。
【0018】
また、出力リード線40のリード芯線42を導電性繊維層1の上側から直接突き刺すだけの簡単な作業で、出力リード線40と導電性繊維層1とを電気的に接触した状態にできる。続いて、図示しないキャップに出力リード線40を挿通させた状態で前記支持管34の上方開口90が前記キャップで被覆される。
【0019】
すなわち、前記ガラス製支持管34内に装着された前記導電性繊維層1は、前記シリコン樹脂よりなる絶縁部材36を介して絶縁層60上に位置している。また、内部電極38のリード芯線(例えばAg線)37の上部側先端部分37aは、導電性繊維層1の下面側から導電性繊維層1内に直接突き刺されている。これにより、内部電極38のリード芯線(例えばAg線)37と導電性繊維層1は電気的に導通する。一方、出力リード線40のリード芯線42の下部側先端部分42bは、導電性繊維層1の上面側から導電性繊維層1内に直接突き刺されている。これにより、リード芯線42と導電性繊維層1は電気的に導通し、ひいては、導電性繊維層1を介して内部電極38からの信号を、当該導電性繊維層1に直接突き刺されたリード芯線42に伝えることができる。
【0020】
このように、センサ感応部側の内部電極38のリード芯線(例えばAg線)37を導電性繊維層1の下側から直接突き刺すとともに、出力リード線40のリード芯線42を導電性繊維層1の上側から直接突き刺すことができるように構成したので、以下の利点がある。
【0021】
(1)奥まった狭隘な部分でも容易に接続が可能であり、熟練を要せず作業者は作業できる。
【0022】
(2)コネクタ接続を採用しないので、位置合わせが不要であり、作業コストを削減できる。
【0023】
(3)コスト安な炭素製の糸状体を堆積させてなる導電性繊維層1を用い、高価なコネクタを用いないので、材料コストを削減できる。
【0024】
図2は、例えば、湖沼などでの富栄養化の指標として重要視されているリン酸イオンの濃度を選択的に測定できるリン酸イオン選択性電極51’に用いられ、例えば難溶性無機塩を加圧成形したものや単結晶の固体膜で構成される応答膜50からの信号を、導電性の繊維を堆積させてなる導電性繊維層1を介して、当該導電性繊維層1に直接突き刺された出力リード線40のリード芯線42に伝えるように構成したこの発明の他の実施形態を示す。なお、図2において、図1、図3、図4で用いた符号と同一のものは同一または相当物である。
【0025】
この実施形態では、センサ感応部側のリード線が、応答膜50の上部に充填されている絶縁層52に形成された挿通孔52aを通って応答膜50から引き出されているリード芯線53で構成される。
【0026】
このように、応答膜50から引き出されたリード芯線53の上部側先端部分53aを導電性繊維層1の下側から直接突き刺すとともに、出力リード線40のリード芯線42の下部側先端部分42bを導電性繊維層1の上側から直接突き刺すことができるように構成したので、以下の利点がある。
【0027】
(1)奥まった狭隘な部分でも容易に接続が可能であり、熟練を要せず作業者は作業できる。
【0028】
(2)コネクタ接続を採用しないので、位置合わせが不要であり、作業コストを削減できる。
【0029】
(3)コスト安な炭素製の糸状体を堆積させてなる導電性繊維層1を用い、高価なコネクタを用いないので、材料コストを削減できる。
【0030】
(4)ハンダ付けが不要で、絶縁層52あるいは応答膜50へのハンダの熱による影響がない。
【0031】
(5)リード芯線42と導電性繊維層1の接続部において、リード長精度に余裕ができるため、作業性を向上できる。
【0032】
なお、この発明は、上記各実施形態で示したような電気化学センサ31’、51’に限らず、出力リード線とセンサ感応部側のリード線とを接続する構成を持った他のセンサにも適用できる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明では、狭隘な部分で出力リード線とセンサ感応部側のリード線との電気的接続を簡単、確実、かつ低コストで行うことができるセンサ感応部と出力リード線の電気的接続方法を提供することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態を説明するための構成説明図である。
【図2】この発明の他の実施形態を説明するための構成説明図である。
【図3】従来例を説明するための構成説明図である。
【図4】別の従来例を説明するための構成説明図である。
【符号の説明】
1…導電性繊維層、32…ガラス応答膜、37…リード芯線、38…内部電極、40…出力リード線。
Claims (2)
- 出力リード線とセンサ感応部側のリード線とを、導電性の繊維を堆積させてなる導電性繊維層を介して接続することを特徴とするセンサ感応部と出力リード線の電気的接続方法。
- 前記導電性の繊維は、炭素製の糸状体である請求項1に記載のセンサ感応部と出力リード線の電気的接続方法。
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