JP4053669B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体現像剤を用いた湿式電子写真装置として適用される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体現像剤を用いた湿式電子写真装置は、乾式電子写真装置では実現できない利点を有しており、近年その価値が見直されつつある。
即ち、湿式電子写真装置はサブミクロンサイズの極めて微細なトナーを用いることが出来るため、高画質を実現できること、少量のトナーで十分な画像濃度が得られるため、経済的であるうえに印刷(例えばオフセット印刷)並みの質感を実現できること、比較的低温でトナーを用紙に定着出来るため、省エネルギを実現できること、などが乾式に対する湿式電子写真の主な利点である。
【0003】
一方、従来の液体トナーによる湿式電子写真技術にはいくつかの本質的な問題点が含まれており、そのために長い間乾式技術の独壇場を許してきた。これらの問題の一つとして、用紙への溶媒付着による環境問題があった。
【0004】
液体現像剤の電界転写においては、溶媒中を帯電粒子であるトナーが周知の電気泳動現象によって移動し、用紙へ転写される。従って、電界転写においては所定量の溶媒が潜像保持体との用紙の間に介在していなければならず、その結果転写後の用紙には多量の溶媒が付着する。
【0005】
この溶媒は、熱による定着工程でその一部が発揮し、機外へ放出されるため、臭気や、蒸気の吸入による人体への悪影響といった問題を引き起こした。また、定着後に機外へ排紙された用紙は依然として多量の溶媒を含んでおり、アレルギ体質のユーザがこれに触れた場合には湿疹等の皮膚炎をもたらすことがあった。
【0006】
このような問題を解決するため、潜像保持体から一旦オフセットローラへ転写し、しかる後に用紙へ転写する方法が提案されている。米国特許第5,148,222号、同5,166,734、同5,208,637等には、潜像保持体からオフセットローラへ電界によって転写し、しかる後に用紙へ圧力(および熱)によって転写する方法が開示されている。
【0007】
また、特公昭46−41679及び特開昭62−280882などには、電界転写を用いずに、オフセットローラへの転写と用紙への転写の双方において圧力(及び熱)を用いる方法が開示されている。
【0008】
オフセットローラに付着した溶媒は、用紙への圧力転写に先立って、加熱やエアーの吸引などによって気化させたり吸い取ったりすることが可能であるため、用紙への溶媒付着を著しく低減できる。用紙へ圧力で転写する場合には溶媒の介在は不要であるため、このような改良が可能になるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、オフセットローラを用いることで用紙に可視像を転写する前に溶媒を加熱し、用紙への溶媒付着を低減することは可能だが、オフセットローラ上から蒸発した溶媒蒸気を装置内部で回収しなければ、蒸気として機外へ放出され、臭気や、蒸気の吸入による人体への悪影響といった問題が生じてしまう。
【0010】
これに対し、特開昭48−83838では、用紙に可視像を転写した後、定着部で発生する溶媒蒸気を収集室に閉じこめておき、この蒸気を含む空気を吸引口から冷却機構に導き、冷却することにより溶媒蒸気を液化することで、溶媒蒸気の機外への放出を防止している。しかし、冷媒蒸気を液化するため冷却することは、同時に空気とそれに含まれる水蒸気も冷却することにより、わずかな溶媒蒸気を冷却するのに多大な消費電力を消費してしまい、湿式電子写真方式の長所である省エネルギが実現できなくなってしまう。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みなされたもので、湿式の画像形成装置において、現像剤溶媒の放出を最小限に抑制するとともに、消費電力の低減を両立することができるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、潜像保持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、この潜像形成手段により形成された静電潜像に溶媒を含む現像剤を供給して可視像化する現像手段と、この現像手段により可視像化された可視像を一旦中間転写体に転写した後、被転写体上に転写する転写手段と、前記中間転写体の内部に設けられ、該中間転写体上の可視像を加熱する加熱手段と、この加熱手段の加熱により蒸発した可視像中の溶媒蒸気を収容するもので、前記可視像を前記潜像担持体から中間転写体に転写する位置と前記中間転写体から被転写体上に転写する位置との間のエリアを覆うケーシング部と、このケーシング部に収容された溶媒蒸気を吸引し回収する回収手段と、この回収手段によって回収される溶媒蒸気を冷却する冷却部と、前記ケーシングの端部に設けられ、前記中間転写体の可視像を転写しない部分と対向するスペーサと、
前記ケーシングを弾性的に付勢して移動させることにより、前記スペーサを前記中間転写体に接触させて該中間転写体と前記ケーシングの端部との間に隙間を形成する付勢手段とを具備する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態である湿式電子写真記録装置の画像形成部1を示すものである。
【0018】
画像形成部1においては、矢印の方向に回転する潜像保持体としての感光体ドラム4を備え、この感光体ドラム4の周囲には、その回転方向に沿って、除電LED5、帯電チャージャー7a、複数の画像形成部、センサー45、およびオフセットローラヒーター2を内蔵した中間転写体としてのオフセットローラ3が配置されている。なお、各画像形成部には、潜像を形成するための潜像形成手段、トナー粒子とキャリア液とからなる液体現像剤を供給して現像を行なう現像ローラ6を備えた現像装置、感光体ドラム4上から余剰のキャリア液を吸引除去するスクイーズノズル21がそれぞれ設けられており、2段目以上の現像ローラ6の前には、さらに帯電チャージャー7b〜7dが配置されている。帯電チャージャー7a〜7dは、高圧電源112に接続されており、帯電のタイミングは、CPU110によりコントロールされる。なお、図には明確に示していないが、各現像装置には、各色(この場合、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)の現像液を供給するための現像液供給ユニットがそれぞれ装着されている。
【0019】
また、感光体ドラム4およびオフセットローラ3は、それぞれ接続された第1のモータM1および第2のモータM2により独立して駆動される。
次に、本発明の画像形成装置における通常のプリント時の動作について説明する。これらの動作のタイミングは、CPU110によりコントロールされる。CPU110には、プログラム等の記憶されたROM150、検知結果等を格納するRAM160等がさらに接続されている。
【0020】
図示する画像形成部1の主電源が入れられてウォーミングアップが完了した装置の待機中には、オフセットローラーヒーター2は、常時通常の温度制御が行なわれており、感光体ドラム4とオフセットローラー3とは離間した状態となっている。
【0021】
プリント操作実行後、まず、メインモーター(第1のモータM1)、オフセットローラモーター(第2のモーターM2)、スクイーズモーター(図示せず)、供給ポンプ(図示せず)、除電LED5が動作し、光学系のポリゴンモーターが高速回転を始め、オフセットローラーカム(図示せず)が下げられる。なお、メインモーターとは、感光体ドラム4、現像ローラ6、および排紙系を駆動させるモーターである。これにより、離間していたオフセットローラ3は、感光体ドラム4に当接され、オフセットローラ3および感光体ドラム4が回転するとともに、除電LED5により感光体ドラム4の表面の除電が開始される。これらの動作は、CPU110によりコントロールされる。
【0022】
このとき現像ユニット側では、現像液の供給と循環とを開始するようになる。具体的には、図示しない現像液供給ユニットから供給ポンプの動作によって、各色の現像液(この場合、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)が現像ユニットに供給され、余剰の現像液は再びそれぞれの現像液供給ユニットへ回収されることにより循環される。
【0023】
次に、感光体ドラム4の周囲に沿って配置された帯電チャージャー7a〜7dが動作して、感光体ドラム4表面の帯電が開始される。
なお、ここで用いる感光体ドラム4は、PETシート上にアルミを蒸着し、感光層を塗布したシート状の感光体をシリンダーに巻き付けたものであり、外径はφ189mmとした。また、帯電特性の面では、液体現像剤中のトナーと同じ帯電極性が得られるものを用いている。感光層材料としては、ZnO、CdS、OPC、おおよびα−Siなど公知の材料を適宜用いることができる。こうした構成の感光体ドラム4を、本実施例においては周速127mm/sで回転させた。
【0024】
なお、感光体としてはシートをシリンダーに巻き付けたものに限らず、導電性素管上に感光性材料を直接塗布して感光層を形成したもの等、適宜使用することができる。
【0025】
感光体ドラム4の帯電に次いで、現像ローラ6にバイアス電圧が印加され、レーザービーム8の照射により感光体ドラム4の表面に静電潜像の書き込みが開始される。
【0026】
ここで、本発明の画像形成装置におけるレーザー光学系について詳細に説明する。
複数の画像形成部が円弧状に設けられており、それぞれの画像形成部には潜像を感光体4上に形成するためのレーザーの結像点9a〜9dが、感光体ドラム4の円周に沿って円弧状に配置されている。
【0027】
感光体ドラム4の表面を露光するユニットについて説明する。露光ユニットは、各色毎に設けられたレーザダイオードおよびシリンドリカルレンズ(図示しない)と、fθレンズ12、ポリゴンミラー11、これを駆動するポリゴンモータ111とからなり、自由曲面レンズである1セットのレーザ光学レンズ10に複数のレーザビーム8を通過させる。ポリゴンモータ111は、モータドライバ120を介してCPU110によりコントロールされる。次いで、レーザービーム8はミラー13および平行平板14を経て、それぞれ感光体ドラム4上に結像するようになっている。すなわち、感光体ドラム4上の結像点9a〜9dに、それぞれのレーザービームが結像される。
【0028】
上述したようにレーザー光を照射して潜像が形成された後、感光体ドラム4上では現像が行なわれる。
現像装置においては、現像液供給ユニットから現像液が供給され、現像液が充分に塗布された現像ローラ6が、ガイドローラ(図示せず)を介して、感光体ドラム4から所定の距離をおいて配置されている。本実施例では、現像ローラおよびガイドローラの径は、それぞれφ21.7mmおよびφ22mmとし、現像ローラ6と感光体ドラム4との間隔は150μmとした。また、現像ローラ6は、感光体ドラム4の周速の1.5倍の周速でWITH方向に回転させた。
【0029】
ここで用いられる現像ローラ6は導電性の材料により構成することができ、現像時には、適宜現像バイアスを印加してもよい。
現像ローラ6と感光体ドラム4との間には微小(約0.15mm)なギャップが設けられているので、現像液中の帯電したトナー粒子は、感光体ドラム4と現像ローラ6との間の電界によって電気泳動をして感光体ドラム4の表面に押し付けられ得る形で現像が行なわれる。こうした構成の現像ローラ6は、イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラックの各色について、感光体ドラム4の円周上に沿って円弧状に配置されている。
【0030】
上述したような現像装置において用いられる現像液は、キャリア液中にトナー粒子を分散させたものであって、主として、キャリア液、着色剤、樹脂、および添加剤から構成されてなる。
【0031】
キャリア液としては、高抵抗かつ低粘度な絶縁性液体が望ましく、例えばエクソン社のアイソパー(商品名)のようなイソパラフィン系炭化水素、およびノルパー(商品名)などのノルマルパラフィン系炭化水素などが挙げられる。添加剤としては、金属石鹸に代表される帯電制御剤や分散剤などを用いることができ、着色剤としてはカーボンや各種カラー顔料、樹脂はアクリル系樹脂、スチレン系樹脂などを用いることができる。また、トナー材料として適切なものが適宜選択して用いられる。
【0032】
こうした成分により構成される現像液を収納した各現像装置内には、クリーニング部材(図示しない)が現像ローラ6に当接可能にそれぞれ設けられている。
本発明の画像形成装置においては、トナーとキャリア液とを含む液体現像剤を供給することによって、感光体ドラム4上に形成された潜像を現像するので、現像後の感光体ドラム4表面には余剰のキャリア液が残留する。こうした余剰のキャリア液は、現像ローラ6に続いて配置されたスクイーズノズル21により除去される。
【0033】
上述したような工程で、第1のトナー像が感光体ドラム4上に形成され、余剰のキャリア液がスクイーズノズル21により除去された後には、図1に示した帯電チャージャ7bにより再度、感光体ドラム4の帯電が行なわれて、露光、現像、スクイーズといった工程によりトナー像が感光体ドラム上に形成される。こうして最後まで同様の工程が繰り返し行なわれ、最後の現像が終了すると、レーザ光源がOFFされる。続いて現像液供給ポンプ、帯電チャージャー、および現像バイアスが停止される。
【0034】
以上のようにして複数の像形成部を通過することによって、感光体ドラム4上にカラー画像が形成され、その後、感光体ドラム4の回転にともなって画像領域は転写部15に移動する。この転写部15においては、感光体ドラム4上のカラー画像は、熱と圧力との作用によってオフセットローラ3上に転写され、次いで、オフセットローラ3とバックアップローラ30との間で適正なタイミングで搬送されてきた被転写部材としての記録紙P上にさらに転写される。
【0035】
なお、オフセットローラ3としては、芯金上に導電性のシリコンゴム層を形成してなるローラが用いられる。オフセットローラ3は、その内部に熱源であるランプ2を保持しており、図示していないサーミスタにより、80〜150℃の所定の温度に保たれている。こうしたオフセットローラ3は、全荷重で約500Nの加圧で感光体4に押しつけられている。なお、転写性の向上を図るため、所定のバイアス電圧をオフセットローラ3に印加してもよい。一方、バックアップローラ30は全荷重で約300Nの力でオフセットローラ3へ押圧されており、これらのローラによって記録紙P上へ画像が転写される。
【0036】
図2は画像形成部1に設けられる溶媒蒸気回収部25を示す。
感光体ドラム4上で現像動作が行なわれると、現像液中のトナー(粒径0.1〜5μmの帯電した色材粒子)により可視像が形成されるとともに、現像液中に溶媒の層も形成される。この溶媒層を用紙Pに転写するまでに除去しないと、用紙Pに付着し機外へ放出してしまう。そこで、オフセットローラ3は転写を促進するためにヒータ2で加熱、昇温されているので、この熱を利用して溶媒をオフセットローラ3上で蒸発させる。このため、溶媒を蒸発させるためだけに加熱源を設ける必要がなく、消費電力を増加することがない。
【0037】
溶媒蒸気は、オフセットローラ3上の感光体ドラム1からの転写部aと用紙Pへの転写部bの間で発生するので、その位置にケーシング26が設けられている。ケーシング26には樹脂チューブ等の経路27を介して冷却部28が接続されている。冷却部28には吸引管29aを介して吸引ファン29が接続され、更に吸引ファン29には排気管29bを介してフィルタ31が接続されている。
【0038】
画像転写時にはオフセットローラ3上で溶媒の蒸気が発生するが、この溶媒の蒸気はケーシング26内に収容され、空気とともに樹脂チューブ等の経路27を通って冷却部28に導かれる。冷却部28に導かれた溶媒蒸気は冷却されると飽和蒸気圧が下がり、余剰の溶媒が液化し、溶媒回収容器33に流れ落ちる。この時、冷却部28内の空気中の水蒸気も冷却され、水となって溶媒回収容器33に貯まる。ここでは、オフセットローラ3を50〜100℃に加熱し溶媒を蒸発させ、冷却部28で0〜15℃に冷却して液化させている。しかし、溶媒蒸気を0℃まで冷却しても溶媒の飽和蒸気圧は0ではないので、吸引ファン29の排気口から僅かではあるが溶媒蒸気が放出される。これは、更に下流に設けられたフィルタ31により捕獲され、溶媒蒸気を含まない空気が機外へ放出されることになる。
【0039】
図3はオフセットローラ3上での溶媒蒸気の発生と流れを示す。
感光体ドラム1上のトナー35、及び溶媒層36はオフセットローラ3に転写された後加熱され、徐々に蒸発、用紙Pに転写するまでにはすべて蒸発し、オフセットローラ3上にはトナー35だけになっている。つまり、溶媒蒸気は、オフセットローラ3上の感光体ドラム1からの転写部aと用紙Pへの転写部bとの間で発生する。ケーシング26は溶媒蒸気が発生する領域に設けられており、ケーシング26とその外部との開口部は図中c、dだけである。
【0040】
このため、ケーシング26内部を冷却部28に吸引すると、溶媒蒸気は破線矢印方向にスムースに流れ、溶媒蒸気がケーシング26内部によどんで滞留することがなく、装置の動作を終了した後滞留していた溶媒蒸気が外部に漏れることがない。尚、ケーシング26はトナー像が存在する領域ではトナー像面を乱さないよう、オフセットローラ3に接触しない位置に配置されている。
【0041】
図4は本発明の第2の実施形態である溶媒蒸気回収部41を示す図である。
湿式電子写真装置の全体像、および溶媒蒸気回収部の概要は図1、図2と同様なので省略し、溶媒蒸気を捕獲するケーシング周辺のみを示す。
【0042】
図2、図3の説明でオフセットローラ3から発生する溶媒蒸気を機外に放出することなく機内に回収する仕組みは説明した。ここでは、消費電力を低減する仕組みについて説明する。
【0043】
冷却部28の内部には図示しない吸熱手段、例えばペルチェ素子等と接合され冷却温度に保たれた金属メッシュやフィンが配置されており、それに溶媒蒸気を含んだ空気が接触することで、溶媒蒸気が冷やされ液化する。ここで、溶媒蒸気を液化するには、実際の吸熱量として、溶媒蒸気の冷却に要する吸熱量、溶媒の潜熱、空気の冷却に要する吸熱量、空気中の水蒸気の冷却に要する吸熱量、水蒸気の潜熱の和が必要である。
【0044】
このことから分かるように、できるだけオフセットローラ3上で発生した溶媒蒸気だけを冷却部28に吸引し、空気、(および、それに含まれる水蒸気)を吸引しないことが吸熱量、すなわち、ペルチェ素子等冷却手段への投入電力を抑制するポイントとなる。そのためには、吸引ファン29の風量を必要最小限にすればよいが、図3で説明したようにケーシング26とオフセットローラ3の間に隙間が必要なので、あまり風量が少ないとケーシング26内で気化、膨張した溶媒蒸気が自身の圧力で、その隙間からケーシング26外部へ漏れだし、用紙の排紙部など開口を通って機外へ放出してしまう。このようなことが生じないように、ケーシング26とオフセットローラ3の間の隙間はトナー像を乱さない範囲で狭いほどよい。
【0045】
そこで、ケーシング26とオフセットローラ3をケーシング26のオフセットローラ軸方向の両端に設けられたスペーサとしての摺動部材42を介して接触している。摺動部材40は耐熱性があり、摺動性の良いテフロンやポリイミド等を成形したものがよい。さらに、ケーシング26は固定されたフレーム43から回動可能なリンク部材44を介して連結され、付勢手段としてのバネ45でオフセットローラ3に付勢されている。
【0046】
これにより、オフセットローラ3の偏心やケーシング26の取り付け精度によらず、ケーシング26とオフセットローラ3の隙間を容易に狭く保つことが可能となり、余剰な空気を冷却部28に吸引せず、かつ、溶媒蒸気がケーシング26から漏れることもない。
【0047】
図5は本発明の第3の実施の形態である溶媒蒸気回収部51を示す。
オフセットローラ3とケーシング26とは前述したようにトナー像が形成される領域Lでは接触せず一定の隙間があり、その領域外でケーシング26に付設された摺動部材42とオフセットローラ3が接触している。また、ケーシング26のオフセットローラ3の軸方向の側面にはオフセットローラ3と接触して摺動するシールド部材52が取り付けられている。シールド部材52は耐熱性のあるスポンジやゴムでオフセットローラ3と接触する面はテフロン等の耐熱性樹脂がコーティングされている。シールド部材52によって、この側面から空気を吸い込むことがなくなるので、溶媒蒸気とともに冷却部28に吸引される空気の量を少なくでき、かつ、溶媒蒸気がケーシング26の外に漏れることを防止することができる。
【0048】
また、ケーシング26のオフセットローラ3の反対側にはケーシング26から冷却部28に溶媒蒸気が流れる樹脂製チューブの経路53が、オフセットローラ3の軸方向に亘って複数本並設されている。経路53が複数本あることで、ケーシング26の長さ(図横方向)が薄く小形であっても、オフセットローラ3の軸方向全体にわたって均一に溶媒蒸気を吸引することができる。
【0049】
図6は本発明の第4の実施の形態の溶媒蒸気回収部61を示す。
この実施の形態では、ケーシング26はその内側とオフセットローラ3との間の隙間G1が外側とオフセットローラ3との間の隙間G2より狭い形状となるようにテーパ面26aが形成され、気体は矢印のように外側から内側に流れ易くなっている。このことで、ケーシング26内で発生した溶媒蒸気はケーシング26とオフセットローラ3との隙間から漏れることなく、経路27を通って冷却部28に吸引される。
また、図6ではケーシング26の端部はテーパ形状であるが、内側の隙間が狭くなるような円弧形状でもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば液体現像剤を用いた湿式の画像形成装置において、被転写体への溶媒の付着を最小限に抑制することが出来る。
従って、機外への溶媒排出を防止でき、オフィスでも使用できる安全でかつ、消費電力の低い記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である湿式電子写真装置の画像形成部を示す全体断面図。
【図2】湿式電子写真装置の溶媒蒸気回収部を示す図。
【図3】オフセットローラ上での溶媒蒸気の発生を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態である溶媒蒸気回収部を示す断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態である溶媒蒸気回収部を示す斜視図。
【図6】本発明の第4の実施の形態である溶媒蒸気回収部を示す断面図。
【符号の説明】
P…用紙(被転写体)
1…感光体ドラム(潜像保持体)
2…ヒータ(加熱手段)
3…オフセットローラ(中間転写体)
6…現像ローラ(現像手段)
8…レーザビーム(潜像形成手段)
15…転写部(転写手段)
26…ケーシング
26a…テーパ面(案内部)
27,53…経路
28…冷却部
29…吸引ファン(回収手段)
30…バックアップローラ、
33…回収容器(回収手段)
36…溶媒
42…摺動部材(スペーサ)
45…バネ(付勢手段)
52…シールド部材(シールド手段)

Claims (4)

  1. 潜像保持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    この潜像形成手段により形成された静電潜像に溶媒を含む現像剤を供給して可視像化する現像手段と、
    この現像手段により可視像化された可視像を一旦中間転写体に転写した後、被転写体上に転写する転写手段と、
    前記中間転写体の内部に設けられ、該中間転写体上の可視像を加熱する加熱手段と、
    この加熱手段の加熱により蒸発した可視像中の溶媒蒸気を収容するもので、前記可視像を前記潜像担持体から中間転写体に転写する位置と前記中間転写体から被転写体上に転写する位置との間のエリアを覆うケーシング部と、
    このケーシング部に収容された溶媒蒸気を吸引し回収する回収手段と、
    この回収手段によって回収される溶媒蒸気を冷却する冷却部と、
    前記ケーシングの端部に設けられ、前記中間転写体の可視像を転写しない部分と対向するスペーサと、
    前記ケーシングを弾性的に付勢して移動させることにより、前記スペーサを前記中間転写体に接触させて該中間転写体と前記ケーシングの端部との間に隙間を形成する付勢手段と、
    を具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記中間転写体の可視像を転写しない部分とこの部分に対向するケーシングとの間をシールドするシールド手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記回収手段は、前記ケーシング部に前記中間転写体の軸方向に亘って複数本配設される吸引経路を介して接続され、前記ケーシング部に収容された溶媒蒸気を前記複数本の吸引経路を介して吸引し回収することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記ケーシング部の前記中間転写体に対向する端部に形成され、気体を前記ケーシングの外部から内部方向へ向って案内する案内部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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