JP4050963B2 - シール装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内部が高温環境にある中空の回転軸のシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
固液を分離乾燥する装置に用いられる回転軸は内部が中空になっており、200℃以上の高温の流体が流れるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような高温環境下にある回転軸は熱による膨張が生ずるため、十分なシール性能を得ることは難しかった。即ち、回転軸とシール装置は材質が異なることや、シール装置は耐熱性に限界があるため軸内温度より低く保つ必要があるため、温度差による熱膨張差が生じ、これが漏れの原因になる問題があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は内部が高温環境にある中空の回転軸のシール装置であって、スリーブを介して該回転軸に装着され回転軸と共に回転する回転リングとケーシング側に装着され非回転リングからなるメカニカルシールを少なくとも2つ備えたダブルメカニカルシールユニットと、前記回転軸に形成され、前記スリーブを半径方向の端面でシールを介して受ける段差と、該段差の端面に前記スリーブを押圧するスプリングと、前記中空の回転軸内部に装着された断熱スリーブと、を備えたことを特徴とする。また、請求項2の発明においては上記構成に加えて、前記ダブルメカニカルシールユニットの機内側のメカニカルシールの回転リングの外周に装着された分割リングシールと、を有することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、中空の回転軸J上にシールユニットAが装着されている。
シールユニットAは、ダブルメカニカルシールユニット1、分割リングシール2、スリーブ3、断熱スリーブ4、及びケーシング9を備えている。ダブルメカニカルシールユニット1は全体がスリーブ3上に装着されており、機内側Xに装着された機内側メカニカルシール10と大気側Yに装着された大気側メカニカルシール13とを備えている。また該機内側メカニカルシール10と大気側メカニカルシール13の間にはベアリング19が設けられており、回転軸Jを回転可能に支持している。
【0006】
機内側メカニカルシール10は回転リング11と非回転リング12を備え、回転リング11と非回転リング12の摺動接触する端面によりシールを行うように構成されている。同様に大気側メカニカルシール13は回転リング14と非回転リング15とを備え、回転リング14と非回転リング15の摺動接触する端面によりシールを行うようになっている。
機内側メカニカルシール10と大気側メカニカルシール13との間、即ちダブルメカニカルシールユニット1の内部には封液が循環するように構成されている。この封液の一部はスリーブ内循環孔16を流れるように構成されており、回転軸Jの外周を冷却するようになっている。
【0007】
機内側メカニカルシール10の回転リング11の外周には非回転の分割リングシール2が装着され、ここで機内側Xからの粉体やスラリーを含む液体等を一次的にシールするように構成されている。分割リングシール2は図2に示すように、この例では3つの分割リング20を備えており、該分割リング20を回転リング11の外周に装着し、ガータスプリング22により締結してリング形状を形成するように構成されている。分割リング20の内周は回転リング11の外周に接触してシール面S22を形成している。
各分割リング20は回り止め21により廻り止めが施され、図1に示す押圧スプリング23によりケーシング9”の端面に押し付けられ、分割リング20相互間でシール面S23を形成すると共にケーシング9”との間でシール面S21を形成している。上記シール面S21、22、23により機内側Xからの粉体やスラリーを含む液体等を一次的にシールするようになっている。
また、ケーシング9”にはパージ孔25を形成し、ここから機内に影響のない流体を分割リングシール2の周辺にパージしてシールの効果を向上させるようになっている。
【0008】
上記構成の分割リングシール2は回転リング11上に装着されているため、回転軸Jやスリーブ3に直接装着する構成に比べて回転軸Jからの熱の影響を受けにくく、熱膨張差による隙間が生じにくい。
更に分割リングシール2はカーボン材が適しているが、このカーボンの熱膨張は4〜6×10−5/℃と小さい。一方スリーブ3は通常SUS材であり、これの熱膨張は16〜17×10−6/℃と大きく、更に回転リングの材料であるWCやSiCの熱膨張は3〜6×10−6/℃とカーボンの値に近い。従って、分割リングシール2をカーボン材で構成すれば、温度変化による回転リング11との隙間の変化がなく、効果的なシールを行える利点がある。
なお、分割リングシール2は密封対象が粉体の場合に効果が大きく、対象が粉体ではない場合には、分割リングシール2を使用しないことも可能である。
【0009】
スリーブ3は図2に示すように回転軸Jに設けられた段差35に当接するように装着されている。この例ではスリーブ3を延長するように設けられたスリーブ3’が段差35に当接するようになっている。該段差35とスリーブ3’の間にはパッキン30を介装させてシールするように構成されている。
またスリーブ3と回転軸J外周との間にはOリング31、31が介装されており、スリーブ3と回転軸Jとの間をシールするようになっている。
【0010】
スリーブ3の大気側Y端部にはスプリング32が設けられており、スリーブ3を段差35に対して押圧し、パッキン30によるシールを維持するようになっている。
この構成により、熱により回転軸Jとスリーブ3とに軸方向の膨張差が生じても、スプリング32によりスリーブ3は段差35に対して押されているから、段差35との間に隙間が生ずることがなく、パッキン30によるシールが維持できる。
【0011】
中空の回転軸Jの内部には更に断熱のための断熱スリーブ4が設けられている。断熱スリーブ4は回転軸Jの内部に嵌装された筒状体であり、両端は凸状になっており、回転軸Jの内壁に挿入され、回転軸Jの内周壁との間に断熱空間40を形成するようになっている。
断熱スリーブ4は少なくともシールユニットAが装着される領域に設けることが望ましい。
上記断熱空間40により回転軸Jの熱はシールユニットA側に伝達され難くなる。
【0012】
以上説明した構成のシールユニットAにおいては、高温環境下の回転軸Jと機器本体Zとの間をダブルメカニカルシールユニット1と分割リングシール2により効果的にシールすることができる。しかも分割リングシール2は回転リング11の外周面に装着されているため、回転軸Jの熱の影響を受けにくく膨張差による隙間が生ずることなく、良好なシール性能を保つことが可能である。
【0013】
また、スリーブ3はスプリング32により押圧されているため、段差35との間に膨張差によるパッキン30の締め付け力が低下することがなく、スリーブ3と回転軸Jとの間の高いシール性能を保つことが可能である。
【0014】
更に断熱スリーブ4を設け断熱空間40を形成してあるため、回転軸Jの内部からの熱伝達を抑制することが出来、シールユニットAに対する熱の影響を抑制することが可能である。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシール装置によれば、回転軸Jによる熱の影響を抑制して良好なシール性能を維持できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す部分正断面図。
【図2】本発明の一実施形態を示す部分拡大図。
【符号の説明】
1:ダブルメカニカルシールユニット、2:分割リングシール、3:スリーブ、4:断熱スリーブ、9:ケーシング、10:機内側メカニカルシール、11:回転リング、12:非回転リング、13:大気側メカニカルシール、14:回転リング、15:非回転リング、16:スリーブ内循環孔、19:ベアリング、20:分割リング、21:回り止め、22:ガータスプリング、23:押圧スプリング、25:パージ孔、30:パッキン、31:Oリング、32:スプリング、35:段差、40:断熱空間。
Claims (2)
- 内部が高温環境にある中空の回転軸のシール装置であって、
スリーブを介して該回転軸に装着され回転軸と共に回転する回転リングとケーシング側に装着された非回転リングからなるメカニカルシールを少なくとも2つ備えたダブルメカニカルシールユニットと、
前記回転軸に形成され、前記スリーブを半径方向の端面でシールを介して受ける段差と、
該段差の端面に前記スリーブを押圧するスプリングと、
前記中空の回転軸内部に装着された断熱スリーブと、
を備えたことを特徴とするシール装置。 - 内部が高温環境にある中空の回転軸のシール装置であって、
スリーブを介して該回転軸に装着され回転軸と共に回転する回転リングとケーシング側に装着された非回転リングからなるメカニカルシールを少なくとも2つ備えたダブルメカニカルシールユニットと、
前記ダブルメカニカルシールユニットの機内側のメカニカルシールの回転リングの外周に装着された分割リングシールと、
前記回転軸に形成され、前記スリーブを半径方向の端面でシールを介して受ける段差と、
該段差の端面に前記スリーブを押圧するスプリングと、
前記中空の回転軸内部に装着された断熱スリーブと、
を備えたことを特徴とするシール装置。
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JP2002252840A JP4050963B2 (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | シール装置 |
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