JP4050617B2 - Womコードに応じてデータが記憶されるメモリ位置を具備するデータ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データがWOM(Write Once Memory)コードに応じて記憶されるメモリ位置を有するデータ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第4,691,299号より、WOMコードは既知のものである。WOMコードにおいて、データワードはメモリ位置におけるいくつかのビットにエンコードされる。前記コードは、データワードが変化するたびに、どのビットもリセットすることなく、メモリ位置にビットを設定することによってのみ新たなデータワードが書き込まれ得るように設計される。これは、設定とリセットとが非対称的な動作であり、不可能でない場合、リセット動作は設定動作よりもずっと多くのオーバーヘッドを要するという意味において、多くの種類のメモリに対し、特に有利である。
【0003】
既知の種類のWOMコードは、いわゆる線形WOMコードである。前記既知の線形WOMコードにおいて、メモリ位置はデータの可能な値と同じだけの数よりは1少ないビット数を含んでいる。すなわち、データがkビット(例えば、k=8)の場合、メモリ位置ではn=(2**k)−1(例えば、n=255)ビットとなる。メモリ位置における各ビットは、データの異なる、ゼロでない可能な値に関連し、マスクベクトルと名付けられている。データが、メモリ位置に記憶されたコードワードからデコードされると、ひとつのビットは、既に設定された他のビットに関連したマスクベクトルを加算する(ここで言う”加算する”とは、一般的な意味で使用されており、加算モジュロ(2**k)を表し得るが、同じくらい重要性をもって、マスクベクトルのビットのビットに関する排他的論理和を表す)。
【0004】
メモリ位置のコンテンツは、全てゼロビットから始まる。単に1ビットを設定することによって、最初のデータ値が書き込み可能で、前記1ビットのマスクベクトルは、データ値に対応する。連続的生成過程において、同時に1ビットを超えるビット数を設定する必要があってもよいので、常に、設定されたビットのマスクベクトルの合計値は結局エンコードされたデータ値における所要の変更値になる。好ましくないことに、1ビットを選択することによってデータを変更できない場合(マスクは所要の変更値に対応するビットが既に設定されている場合)、設定されなければならないビットの選択は、複雑な問題となる。それ故に、通常は、エンコードはビットの適切な組合せの検索を必要とする。メモリ位置におけるビット数の増加に従って、検索に必要な時間は増大する。適当な領域内でこの検索時間を確保しなければならないということは、メモリ位置のビット数を少なくしなければならなくなってしまうということを意味する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、エンコードのための検索時間をそれほど多くかけないで、データ処理装置におけるWOMコードワードを記憶するために使用され得るビット数を増やすことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によるデータ処理装置は、請求項1に記載されている。新たなデータ値を表すためにWOMコードワードが更新されなければならない場合、前記装置は、前記WOMコードワードに対して、実行可能な1ビットの更新によってどのデータワードの更新が実現され得るかを決定し、該決定は実行可能性信号によって示される。新たなデータ値をエンコードするWOMコードワードを共に生成する更新のための実行可能性信号対をまとめるために、新たなデータ値の制御の下、多様な更新のための実行可能性信号がルーティングされる。両方の実行可能性信号は更新が実現可能であることを示すように対が選択され、コードワードは前記対に含まれる更新に応じて更新される。その結果、コードワードにおいてビット数にほとんど依存しない検索時間で、2ビットの更新が可能となる。
【0007】
前記装置の実施例において、新たなデータワードによって必要とされる、エンコードされたデータにおける変更値の各ビットに依存する実行可能性信号をそれぞれルーティングするいくつかのサブ回路層を有する接続回路でルーティングが実現されている。検索時間は、異なる更新をエンコードするコードワード中のビット数に対数的にのみ依存する、前記層を通じた遅延に対応する。ハードウェアは、線形的にこのビット数を超える規模になることはほとんどない。好ましくは、実行可能な2ビット更新を検出するとみなされる信号の対における2つの実行可能性信号は、両信号が実行可能性を示しているか否かを検出する前に、それぞれ半数のサブ回路層(プラス又はマイナス1)を経て、ルーティングされる。従って、両信号が一致検出器に達してしまう前に、遅延は最小化される。
【0008】
他の実施例において、新たなデータ値が二つ又はそれより少ないビット数を設定することによってエンコードされ得ない場合、エンコードされたデータワードを記憶するメモリ位置がリセットされる。これは、検索を簡略化することによって検索時間を短縮するものである。もちろん、そのような検索の簡略化はデータ書き込み可能な回数のロスを必然的に伴う。しかし、特により大きなコードワードに対して、このロスは非常に小さくなり、何れかのデータが書き込まれてしまう前に、イニシャルコードワード中の1より多いビットを設定することによってより多くの更新のそれぞれが実現され得るとき、更にこのことは当てはまることが分かる。
【0009】
好ましくは、メモリ位置における各々のビットに関連したマスクベクトルを合計することによって、WOMコードからデータがデコードされる。また、好ましくは、同じマスクベクトルに対応する複数のビットのうちの1つを設定することによっていくつかのマスクベクトルが実現され得る、WOMコードが使用される。これにより、適切な更新を検索するために必要とされる時間の著しい増加なしに、メモリにデータが書き込まれ得る回数が増加する。
【0010】
前記装置の実施例において、同じマスクベクトルに対応するビットがまだ設定されていないかどうかを検出することによって、実行可能性信号が生成される。好ましくは、まず、同じマスクベクトルに対応するビットがデコード中に加算され、前記加算されたビット数の合計値が設定されるマスクベクトルを加算することによって後続される。これにより、エンコード及びデコードのために必要とされるハードウェアが削減され得る。
【0011】
他の実施例において、全てのマスクベクトルが、メモリ位置における同数のビット数によって実現されるとは限らない。従って、前記コードワードは、該コードワードのための利用可能なメモリに容易に使用され得る。
【0012】
本発明によるデータ処理装置のこれら及び他の有利な態様は後続する図を使用してより詳細に記載されるであろう。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、データ処理回路を示している。このデータ処理回路は、プロセッサ10とWOMメモリユニット12とを含む。プロセッサ10は、データ入力100と、データ出力102と、アドレス出力104とを有する。WOMメモリユニット12は、メモリ120と、デコーダ121と、減算器122と、実行可能な更新の検出回路123と、1ビットの適切な更新の検出回路124と、更新回路125と、交差接続回路126と、一致検出器127と、調停器128とを含む。
【0014】
プロセッサ10のアドレス出力104は、メモリ120のアドレス入力に接続されている。メモリ120は、デコーダ121と、実行可能な更新の検出回路123と、更新回路125とに結合されたデータ出力を有する。デコーダ121は、プロセッサ10のデータ入力100に結合されたデコード出力を有する。デコーダ121のデコード出力とプロセッサ10のデータ出力102とは、減算器122に結合されている。減算器122の出力と実行可能な更新の検出回路123とは、1ビットの適切な更新の検出回路124に結合されており、1ビットの適切な更新の検出回路124は、順に更新回路125に結合される出力を有する。更新回路125は、メモリ120に結合される書き込み出力を有する。
【0015】
実行可能な更新の検出回路123の出力は、交差接続回路126の二つの入力に結合されている。交差接続回路126の出力は、一致検出器127の第2の入力に結合されている。減算器122の出力は、交差接続回路126の制御入力に結合されている。一致検出器127の出力は、調停器128に結合されている。調停器128は、減算器122の出力に結合される制御入力及び更新回路125に結合される出力を有する。
【0016】
動作中、プロセッサ10は、WOMメモリユニット12からデータを読み込み、および/またはWOMメモリユニット12にデータを書き込む。読み込み中、プロセッサ10はメモリ120にアドレスを供給し、メモリ120は順にアドレスされた位置からWOMコードワードを取り出し、WOMコードワードをデコーダ121に出力する。WOMコードワードは、nビットの幅を有する。コードワードに対して、デコーダ121は、WOMコードワードからのデータワードをデコードし、プロセッサ10のデータ入力100に前記デコードされたデータワードを供給する。データワードは、kビットの幅を有する(k<n)。
【0017】
WOMコードは、ビットの設定よりもリセットの方が、(仮に完全に可能であっても)ずっと難しいメモリのために設計されたコードである。このようなメモリの例として、PROMメモリ又はフラッシュEEPROMメモリが挙げられる。WOMコードは、メモリ12のコードワードXと、該コードワードXをデコードすることによって得られるデータワードYとの間の関係を規定する。この関係は、第1のデータワード値Y0をエンコードするコードワードX0がメモリに記憶される場合、コードワードX0において何れのビットもリセットすることなく、コードワードX0が、更新されたコードワードが第2のデータワード値Y1をエンコードするようにビットを設定することによって更新され得るように設計される。何れのビットもリセットすることなく、ビットを設定することによって実現され得る更新は実行可能と称される。
【0018】
いかなるリセットもすることなくビットを設定することによって、コードワードにおいてエンコードされ得るデータ値の連続生成数Tから、WOMコードの質が測定され得る。質、いわゆるWOMコードのレートRの大きさは、k*Tビットを記憶するために使用されるビット数nによって除算された、前記生成におけるビット数k*Tの間の比率、
R = kT/n
である。
【0019】
実質的に1を超えるレートRの値が存在可能で、k及びnがより大きくなる場合、ますます存在可能となることが分かった。
【0020】
レートRminは、ワースト状態に対して決まり、最も好ましくない一連のデータ値の下で発生するT値をとる。これは、1度のメモリ書込みに対する適切なパラメータであり、1度の書き込みによるメモリ位置においては、何れのビットも設定することなくメモリにおいてビットを設定することによって、エンコードされたデータを更新することが不可能となる。
【0021】
例えばEEPROM又はフラッシュメモリの場合のように、メモリがリセットされ得る場合、かなり大きな遅延という犠牲を伴うが、平均レートRavを決定することはより適切である。Ravは、全ての可能な一連のデータ値のT値の中間値をとることによって規定される。Ravは、メモリがリセットされる必要のある周波数F(F=1/T)を示しており、それ故に、メモリのリセットと磨耗によって発生する(磨耗によって信頼できない数値となる前の、限られたリセットサイクル数の実現可能なメモリに対する)遅延を示す。
【0022】
WOMコードの一つの例として、いわゆる線形WOMコードが挙げられ、WOMコードにおいて、デコードされたデータワードが以下の式から決定される。
Y=SUMiXi*Wi
Yは、積Xi*Wiのiに関する合計であり、ここでiは、コードワードにおけるビットnの位置を示し、Xiはビット位置iでのコードワードのコンテンツであり、Wiはビット位置iに割当てられたkビットのマスクベクトルである。好ましくは、全ての可能なkビットのゼロでないビットベクトルが、異なるビット位置iに対するマスクベクトルとして利用可能である。前記合計で使用される加算は、べきkに対するモジュロ2の算術加算、若しくは(XiがゼロでないマスクベクトルWiのビットによる排他的論理和をとる)ビットに関する加算又は加算の基本原理を満足する他のどんなタイプの演算であってもよいことは注意されるべきである。
【0023】
従来技術において、n=(2**k)−1(以下、2**kは、2のk番目のべきを表す)、即ち、nは非常に大きいので、Wiのあらゆる可能なゼロでない値が正確に1回発生する。このnの値に対し、従来技術においてRmin、即ち、ワーストの場合のレートに関する様々な結論が実証されてきた。
【0024】
図2は、そのようなWOMコードの平均レートRavのグラフを、任意に選択されたいくつかの一連のデータ値をエンコードするために使用される生成数を平均化することによって得られるデータワードサイズkの関数として示している。黒い点は、平均値を示す。垂直な棒(いわゆる分位)は、任意に選択された連続値の異なる値に対して発生するレートの値Rの範囲を示す。この範囲は、最低レートの場合の5%連続値及び最高レートの場合の5%連続値に対して生じるレートの値Rを除いている。図2に示されているように、データワードサイズk(及び該kと共にコードワードサイズn=2**k−1)が増加するにつれて、WOMコードはより有効になってくる。データワードが書き込まれ得る回数において、(2**k)−1)/kの通常の増加を超えるkのほぼ線形なファクターが増加する。
【0025】
本発明の一つの実施例では、nのより大きい値、即ち、n>(2**k)−1が使用される。本実施例においては、少なくとも1つの、好ましくは2つ又はそれ以上のマスクベクトルWiが、コードワード中の1つより多いビットに関する。デコードされたデータワードは、既に設定されたコードワード中のビットに関するマスクベクトルの(上述の一般的な意味における)合計である。有効なことには、例えば、このデコードされたデータワードにより、データワードに対する更新が行われ、続いて前記更新は取り消されることが可能となる。この更新は、所要の更新に相当するマスクベクトルWiに対応する、コードワード中のビット”i”を設定することによって実現される。前記更新は、ビットiのマスクベクトルWiに等価なマスクベクトルWjに対応する別のビット”j”を設定することによって取り消される。
【0026】
より大きいコードワードサイズnの使用によって、WOMコードの有効性は増加する。
【0027】
図3は、平均レートRavを、固定されたデータワードサイズk=8に対するコードワードサイズnの関数として示す(点と分位は図2と同じ意味を持つ)。図3は、n値の増大が、n/kによる”通常”の増加を超えてデータワードが書き込まれ得る回数を増加させていることを示している。従来技術におけるn=(2**k)−1(図3の例において、n=255)の値は、最適値ではない。それ故に、(2**k)−1よりも大きなコードワードサイズnが優先的に使用される。
【0028】
更に、平均レートはより高いn値及びより小さなn値に対するレートよりも大きな値をとる、いくつかの優先的なn値(例えば、約300及び約340)が存在することが分かる。このようなn値が他の有効性を提供する。好ましくは、まず、メモリが異なるn値に対してシミュレートされ、優先的なn値が回路における使用のために選択される。
【0029】
図1の回路動作に戻るが、書き込み中は、プロセッサ10はアドレスをメモリ120に供給する。メモリ120は、順次、アドレスされた位置からWOMコードワードを取り出し、WOMコードワードをデコーダ121と実行可能な更新検出回路123とに出力する。デコーダ121は、コードワードからのデータワードをデコードし、このデータワード(これを、先行するデータワードY0と称す)を減算器122に供給する。プロセッサ10は、新たなデータワードY1を減算器122に供給する。減算器122は、kビットの新たなデータワードY1とkビットの先行するデータワードY0との間のkビットの差D=Y1−Y0を表す信号を出力する。差Dは、1ビットの適切な更新の検出回路124に供給される。差Dがゼロの場合、1ビットの適切な更新検出回路124は更新回路125に更新が必要ないことを通知する。その際、WOMメモリユニット12への書き込み操作は完了される。
【0030】
実行可能な更新の検出回路123は、メモリ120中のコードワードに対してどの1ビットの更新が実行可能かを検出する。デコードされたデータワード中の可能な変化値のセットの各々に対し、実行可能な更新の検出回路123は、前記変化の結果生じる実行可能な1ビットの更新が行われているか否かを示す信号を生成する。メモリ120は、例えば、PROMメモリ又はフラッシュEEPROMであり、これらメモリ中では、ビットの設定よりもリセットの方が、(仮に可能でも)はるかに困難である。1ビットの設定により実現され得る更新を実行可能と称す。
【0031】
差Dがゼロでない場合、1ビットの適切な更新の検出回路124は、実行可能な更新の検出回路123が、1ビット更新は実行可能であることを示す更新に差Dが対応するか否かを検出する。差Dが対応する場合、1ビットの適切な更新の検出回路124は更新回路125に前記更新を信号で伝達し、それに応答して、更新回路125は、差Dに対応する更新をもたらすメモリ120中のビットを設定する。
【0032】
差Dがゼロでなく、1ビットの適切な更新が実行可能でない場合、WOMメモリユニット12は、所要の変更値Dをもたらすメモリ120に対する実行可能な2ビット更新を決定しようとする。この目的のために、実行可能な更新の検出回路123の出力は、交差接続回路126を経由して、一致検出器127に2度供給される。交差接続回路126は、差Dの制御の下、実行可能な更新の検出回路123と一致検出器127との出力の間の接続を入れ換える。一致検出器127は、いくつかの信号対のための信号間の一致を検出する。また、一致検出器127は、例えば、ANDゲートのような対になっている検出器のセットを含み、対になっている検出器の各々が、各対の信号間の一致を検出する。各対は、交差接続回路126を経由して実行可能な更新の検出回路123で受信される信号を含む。実行可能な更新の検出回路123から直接受信される更新Uの実行可能性についての信号を一つの対が含む場合、交差接続回路126は、更新Vの実行可能性についての信号を前記一対の検出器に供給し、更新Vは所要の差Dを供給するために更新Uに組み合わされる。
【0033】
一般的には、更新Vの特性は、該特性が組み合わされる更新U(kビット)と、所要の差D(kビット)と、メモリ120中に現在記憶されているコードワードX(nビット)との特性の関数f(U、D,X)で表される。
【0034】
しかし、多くのWOMコード化方式にとって、例えば、線形WOMコードの場合、更新Vの特性は現在記憶されているコードワードに依存するのではなく、差Dに関するV=f(U、D)に依存する。これは交差接続回路126において、更新Vについての信号を実行可能な更新の検出回路123から更新Uについての信号を受信する前記対のための検出器に転送するために使用される。この再転送は差Dの制御の下で達成され得る。
【0035】
一致検出器127が、一つの対における両信号は実行可能な更新を示すことを検出するとき、このことにより、前記一対に対応するWOMコードワードの2ビット更新が実行可能で、所要の新たなデータワードの生成には十分であることが意味される。当然、一致検出器は、より多くの対に対して十分であることを示すこの実行可能性を検出することができる。調停器128は、実行可能で適切な対のうちのひとつを選択し、前記選択された対からの更新を識別する信号を更新回路125に出力する。それに対応して、更新回路125は、調停器128によって示される更新に対応する更新をもたらす、メモリ120中の2ビットを設定する。
【0036】
基本的に、調停器128は、任意な選択、又は、例えば、最下位ビットを有する対を選択してもよい。しかしながら、好ましい実施例においては、対には優先順位が与えられ、最も高い優先順位を有する適切で実行可能な対が選択される。この場合、両ビットが、コードワードに設定されない1を超えるビットに対応するマスクベクトル値に対応するような対に最も高い優先順位が与えられ、好ましくは、このようなビットがより多く存在する場合、前記対の間での前記優先順位はより高くなる。次に、前記ビットのうちひとつが、コードワードに設定されない1を超える他のビットに対応するマスクベクトル値に対応するような対により低い優先順位が与えられ、ここでも好ましくは、そのようなビットが多く存在する場合、前記対の間での前記優先順位はより高くなる。
【0037】
メモリ120がフラッシュメモリ又はEEPROMであり、調停器128が更新不可能であることを信号で伝達する場合、更新回路はメモリ120においてアドレスされたメモリ位置を消去する。消去後、所要のデータワードを実現するために(データワードがゼロの場合、ビット設定の必要はない)、一つのビットが前記位置に設定される。すなわち、3ビット又はそれ以上の設定を必要とする更新に対しては、検索は行われない。これは、ある程度のメモリ120の容量が失われても、このロスは小さく、通常、線形WOMコード及び任意な入力に対してk=8およびn=1020の場合、わずかに1.15%である。
【0038】
図4は、加算としてビットに関する排他的論理和を使用する線形WOMコードのためのデコーダ回路を示している。前記デコーダ回路は、ベクトル加算器30及びコレクタ回路32を含む。ベクトル加算器30は、同じマスクベクトル値に対応するコードワード中のビット位置におけるビットに関する情報を加算する機能を果たす。様々なマスクベクトル値に対する加算情報は、ベクトル加算器30に供給される。コレクタ回路32の各出力は、異なるマスクベクトルに対応する。ベクトル加算器30は、コレクタ回路32の出力が論理値1を示すようなベクトルを加算する。
【0039】
基本的には、(2**k)−1個の異なるマスクベクトルが存在し(kはデータワード中のビット数)、それぞれのマスクベクトルはゼロでないマスクベクトル値に対応する。出力は、増加する値(00..01、00..10、0..11、等)を具備するマスクベクトルに、上位から下位の方向で、対応する。従って、(2**k)−1個のマスクベクトルのうち、コレクタ回路32の出力のより下位の半分(2**(k−1)個のベクトル)に対応するマスクベクトルが、1である最上位ビットを有し、上位の半分((2**(k−1))−1個のマスクベクトル)が、ゼロである最上位ビットを有する(簡単にいうと、ここでの“半分”という語は、コレクタ回路32の仮想的に最上位の出力に対応する、仮想的にすべてゼロのマスクベクトルを含む2**k個のマスクベクトルが存在するものとして使われるであろう)。ベクトル加算器30は2つの部分を有する。ベクトル加算器30の第1の部分は、前記最上位ビットが1に等しいマスクベクトルに対してコレクタ回路32の出力を加算し、半加算器302及び304を有する第2の部分は、マスクベクトルの最下位ビットを加算する。
【0040】
コレクタ回路32は、カスケード接続された排他的論理和ゲート320a乃至b、322a乃至b、及び324の分岐を含む。各分岐は異なるマスクベクトル値に対応し、前記分岐はマスクベクトル値に対応する、アドレスされたコードワード中のビットの排他的論理和を決定する。要するに、コレクタ回路はn個の入力を有する(nはコードワードサイズを表す)。唯一のビットがあるマスクベクトル値に対応する場合、前記分岐は省略されてもよいし、前記ビットは直接ベクトル加算器に供給され得る。マスクベクトル値が1より多くのビットに対応しない場合、コレクタ回路32全体が省略されてもよい。トータルでは、前記コレクタ回路は最大(2**k)−1個の出力を有する。
【0041】
ベクトル加算器30は、コレクタ回路32が論理値1を示すようなベクトルのベクトル値を加算する機能を果たす。通常、前記ベクトル加算器は、様々なマスクベクトルに割当てられたバイナリ加重値を示すためにM=(2**k)−1個の入力を有しており、合計されたベクトルの様々なコンポーネントに対するk個の出力を有している。例えば、ベクトル加算器30は、2個の同じ半加算器302及び304と、いくつかの排他的論理和ゲート306a、306b及び309とから構成されることが示されている。
【0042】
半加算器302及び304は、マスクベクトルM’加重ビットの合計値の最上位ビット以外のすべてを計算する(M’は、入力加重ビット数Mの半分(M’=(M−1)/2)を表す)。加算器30の最下位/最上位ビット出力を形成するために、(マスクベクトルにおいて同じ上位レベルに対して)半加算器302及び304の対応する出力が、排他的論理和ゲート306a乃至bに論理的に加算される。最上位ビット出力を形成するために、ベクトル加算器30の入力のひとつは、半加算器302及び304には接続されず、排他的論理和のカスケード38a(ただ1つ、38aが図示されている)に接続されている。排他的論理和ゲートは第2の半加算器304の(M−1)/2個の入力のうちのほぼ半分の((M−3)/4)個からの信号を、この入力の一つからの信号に加算する。カスケード38aの出力は、第2の半加算器304の出力の最上位ビットの受信もする他の排他的論理和ゲート309に供給される。他の排他的論理和ゲート309は、合計されたマスクベクトルの最上位ビットを出力する。排他的論理和ゲート309は、コレクタ回路32の出力の下位半分に対するマスクベクトルに対応するコレクタ回路32の出力を加算するよう機能する。これは、カスケード38aをコレクタ回路32の出力の下位半分における各出力に拡張することによって実現され得る。しかしながら、出力の前記下位半分のさらに下位半分が、いずれにしても半加算器304において加算されるため、これは必要ではない。図4の回路は、半加算器304からの合計値を使用する。
【0043】
図4は、ベクトル加算器30の帰納的規定の基本を示している。半加算器302及び304のそれぞれが、順次、ベクトル加算器30と同じ構成を有するが、加算器30よりも少ない一つの出力及びベクトル加算器30の入力数の半数から1を引いた入力数に縮減される。同様に半加算器を繰返し分解することによって、1入力1出力の半加算器に達するまで、ベクトル加算器30は分解され得る。1入力1出力ベクトル加算器は、単に前記入力と前記出力との間を直接つなぐものである。
【0044】
類似の加算回路は、モジュロ2**n加算のような他の種類の加算を使用するWOMコード用に設計されてもよい。好ましくは、マスクベクトルの最上位ビットを加算するためのセクション及び残りのビットを加算するためのサブセクションを伴って、これらはここでも帰納的に構成される。例えば、多項式p(x)における係数としてWOMコードワード中のビットを取扱うと共にエラー修正コードとして既知のいかなる技術をも使用して、発生器の多項式g(x)による除算後の剰余を決定することにより、他の種類の加算器も可能となる。その結果、各WOMビットに割当てられる加重値は、発生器の多項式g(x)によりxのべきを除算する際に得られる剰余に対応する。
【0045】
図5は、実行可能な更新の検出回路50、接続回路52、及び一致検出器54を含む2ビット更新検出回路を示している。前記2ビット更新検出回路の機能は、デコードされたデータワード中の変化値Dをもたらすためにコードワード中の2ビットのどちらの組み合わせが設定可能かを決定することである。元来、実行可能な更新の検出回路50と、接続回路52と、一致検出器54との間の全ての接続によって、いわゆる実行可能性信号が伝達される。各実行可能性信号は、(マスクベクトルは、コードワード中の1ビットを設定することによって実現され得る更新と等価であることが評価されるように)特定のマスクベクトルに対応する。特定マスクベクトルに対応すると共に未だ設定されていないコードワード中に何れかのビットが存在するとき、特定のマスクベクトルに対する実行可能性信号はアクティブである。
【0046】
一般的には、異なるマスクベクトル用の実行可能性信号に対する図中の信号線は、加重が増加する順(マスクベクトル(00…01)から始まって、マスクベクトル(11..11)で終わる)に、上から下に配置される。
【0047】
実行可能な更新の検出回路50の機能は、様々なマスクベクトル用の実行可能性信号を生成することである。未設定で特定のマスクベクトルに対応するコードワード中に何れかのビットが存在することを実行可能な更新の検出回路50が検出すると、実行可能性信号がアクティブとなる。例えば、実行可能な更新の検出回路50は、いくつかのNANDゲート500a乃至dを含む。各NAND回路500a乃至dは、それぞれのマスクベクトルに対応するWOMコードワード中に記憶されているビットを受信する。従って、各NANDゲート500a乃至dの出力は、未設定かつ特定のマスクベクトルに対応するコードワード中の何れかのビットが存在するか否かを示す実行可能性信号を生成する。
【0048】
一致検出器54の機能は、実行可能性信号の対の中の信号の同時に起こる活性化を検出することである。1対の実行可能性信号は、デコードされたデータワード中の所要の変更値に共に至る各更新の実行可能性を示している。一致検出器54は、いくつかのサブ検出器540a〜540dを含む(各検出器は、例えば、ANDゲートである)。NANDゲート500a〜500dの出力は、サブ検出器540a〜540dの各々の第一の入力に直接結合される。NANDゲート500a〜500dの出力は、接続回路52を介して、サブ検出器の各々の第2の入力に結合される。
【0049】
接続回路52の機能は、デコードされたデータワード中の所要の変更値に共に至る更新用の実行可能性信号の対をもたらすことである。所要の変更値を表す差信号Dの各ビットの制御の下、接続回路52は動作する。系統的に示すために、接続回路52は、(無変化の更新に対応する)ダミー入力及びダミー出力を有するよう図示され、前記ダミー入力及びダミー出力は、いずれのNANDゲート500a〜500dとサブ一致検出器540a〜540dとに接続していない。明らかに、このダミー入力/出力のみを含む回路構成は実際の回路において省略されてもよい。
【0050】
接続回路52は、カスケードに接続されるサブ接続回路56a〜56dの一連の層として示されている。層56a〜56dの各対の間の接続は、あらゆる可能な更新のための実行可能性信号を伝達する導体のセットを含む。同様に、第1及び最後の層56a及び56dは、実行可能な更新の検出回路及び一致検出器にそれぞれ接続している。各層は、差信号Dのビットのそれぞれを制御信号として受信する。
【0051】
動作中、層56a〜56dのそれぞれは、差信号Dのビットのそれぞれの制御の下、実行可能な更新の検出回路50から実行可能性信号をリルーティングする。この信号のリルーティングは以下のように行われる。即ち、サブ一致検出器540a〜540dが、実行可能な更新の検出回路50から直接更新Uについての実行可能性信号を受信する場合、接続回路52は、更新Uと組み合わされ、差信号Dに等しいデータワードにおける変更値に至る更新Vについての実行可能性信号をサブ一致検出器540a〜540dに供給する。
【0052】
接続回路52は、差信号Dの連続ビット用の連続層においてこの信号のリルーティングタスクを行う。基本的には、差信号Dの異なる適切なビットの制御の下、各層は同じタスクを行う。各層は、差信号Dの位置iのビットの値Diによって必要とされる実行可能性信号をリルーティングする。その際、差信号Dの剰余D’は所与の値(例えば、ゼロ)とする。即ち、サブ一致検出器540a〜540dが更新Uについての実行可能性信号を実行可能な更新の検出回路50から直接受信する場合、サブ一致検出器540a〜540dに一致する出力において、層56a〜56dは、更新Uと組み合わされ、剰余D’に対する所与の値(例えば、ゼロ)を伴う位置iのビット値Diと等しいデータワードにおける変更値に至る更新Vについての実行可能性信号を供給する。
【0053】
異なる信号のビット値Diがゼロのとき、層56a〜56dがルーティングを行って、各特定の更新Vのための実行可能性信号を所与の剰余D’に対する一致検出器54の第1の特定入力I(V)に供給する。異なる差信号Dのビット値Diが1のとき、各特定の更新Vのための実行可能性信号は、一致検出器54の第2の特定入力I’(V)にリルーティングされる。更新Vに対して使用される第2の特定の入力I’(V)は、ビットDiをオリジナルの更新Vに加えるときに生じる更新V’のための第1の特定の入力I(V’)に対応する。
【0054】
線形WOMコードの場合、層56a〜56dはいかなるシーケンスにおいても接続可能である。また、一致検出器54を接続回路52の終端に接続する必要もない。一致検出器54は、層56a〜56dの対の間に設けられる。短絡した入力の各対を各サブ一致回路540a〜540dに供給し、サブ一致検出器54a〜54hをオリジナルの位置から取り除くことによって、図5からこのように変形される回路が得られる。代わりに、各サブ一致検出器540a〜540dの入力は、層の対の間に接続導体の各々の一つにそれぞれ接続されるべきであり、サブ一致検出器540a〜540dの入力の間の導体は遮断される。異なる層間の同じ更新のための実行可能性信号を同時に伝達し得る導体にサブ一致検出器540a〜540dのどの対も接続されない限り、異なるサブ一致検出器540a〜540dの入力は互いに異なる層56a〜56d間の導体に接続される。
【0055】
交差接続回路52の正確な実現は、WOMコード化の種類に依存している。
【0056】
図6は、ビットによる排他的論理和が加算として使用される線形WOMコード化のための接続回路の例を示す。図6は、図4と同じ構成要素を含んでいるが、層はより詳細に検討されており、該層は帰納的に規定される低位接続回路520各々の522に内蔵されている。
【0057】
2**m(例えば、m=3)個の信号を交差接続する接続回路52は、それぞれ2**(m−1)個の信号用の第1及び第2の低位接続回路520及び522と、いくつかの2**(m−1)個の制御可能信号交換部524a〜524dとを含む。制御可能信号交換部524a〜524dは、実行可能性信号をリルーティングする層のうちの第1の層を形成する。また、制御可能信号交換部524a〜524dは、差信号Dの最上位ビットを受信するために結合される制御入力を有する。
【0058】
実行可能な更新検出器50中のNANDゲートの出力のうち前記加重の下位半分は、各々の制御可能信号交換部524a〜524dの第1の入力に接続されている。実行可能な更新検出器50の出力のうち、前記加重の上位半分は、制御可能信号交換部524a〜524dの第2の入力と接続されている。逆に、制御可能信号交換部524a〜524dの第1の出力は、第1の低位接続回路520の入力に接続されている。制御可能信号交換部524a〜524dの第2の出力は、第2の下位接続回路522の入力に接続されている。第1の下位接続回路520の出力は、交差接続回路52の出力のうち、前記加重の下位半分の出力にそれぞれ接続されている。第2の下位接続回路522の出力は、接続回路52の出力のうち、前記加重の上位半分の出力に接続されている。
【0059】
下位接続回路520及び522の構成は、帰納的に規定されている。入力数2**(m−1)、制御可能信号交換部数、及び出力数は交差接続回路52の半分であることを除き、下位接続回路520及び522は交差接続回路52と同じ構成である。連続する下位接続回路の構成は、回路が単に1対1の入出力接続である1入力1出力の接続回路となるまで二等分することによって同様に得られる。図5中にただ一つのこのような帰納的レベルが明示されている。基本的には、差信号のすべてのビットに対して、2**(m−1)個の制御可能信号交換部の層が存在し、前記層のうち、制御可能信号交換部524a〜524dは、最も離れて交差接続する第1層以外となる。差信号Dの連続的な最下位ビットによって、連続的に下位の接続回路中の制御可能信号交換部が制御される。
【0060】
帰納的に規定された下位交差回路520及び522中の交差接続回路52の構成は、単に規定及び説明上の目的としたものであることが分かるであろう。
【0061】
動作中、制御可能信号交換部524a〜524dの第1層は、差信号Dの剰余D’の、所与の値(例えば、ゼロ)を仮定して、差信号Dの最上位ビットDnの値によって必要とされる実行可能性信号をルーティングする。すなわち、サブ一致検出器540a〜540dが更新Uについての実行可能性信号を実行可能な更新検出回路50から直接受信する場合、サブ一致検出器540a〜540dに対応する出力において、制御可能信号交換部524a〜524hが、剰余D’に対する所与の値(例えば、ゼロ)を有するDnと等価なデータワードにおける変更値に至る、更新Uと組み合わされる更新Vについての実行可能性信号を供給する。
【0062】
差信号Dの最上位ビットDnがゼロのとき、信号交換部524a〜524dが、ルーティングを行い、各々の特定の更新Vに対する実行可能性信号を所与の剰余D’に対する一致検出器54の第1の特定の入力I(V)に供給する。差信号Dの最上位ビットDnが1のとき、各々の特定の更新Vに対する制御可能信号の、一致検出器54の第2の特定の入力I’(V)へリルーティングされる。更新Vに使用される第2の特定の入力I’(V)は、最上位ビット位置のみにおいてオリジナルの更新Vと異なる更新V’に対する第1の特定の入力I(V’)に対応する。即ち、制御可能信号交換部524a〜524dは、最上位ビットを除いて同じ更新に対応する一致検出器54の入力に供給される実行可能性信号を互いに交換する。
【0063】
更新U及びVが共にデータワード中の所要の変更値Dを形成する一致検出器54中の各サブ一致検出器において、2つの更新U及びVのための実行可能性信号をまとめるように、差信号Dの残りの最下位ビットの制御の下、下位接続回路520及び522はこれらの制御可能信号をリルーティングする。差信号Dの異なるビット値Diの制御の下、信号交換部の各層がリルーティングを行う。信号交換部524a〜524dのこの層を制御する差信号Dのビット値Diに対応するビット位置においてのみ異なる更新用の実行可能性信号を各層が交換することを除いて、該各層は基本的に、制御可能信号交換部524a〜524dの第1層と同様に動作する。
【0064】
上記説明より、制御可能信号交換部が単に交換可能な電気的接続を行うと想定したが、勿論、該制御可能信号交換部は、一つの方向を示す態様でリルーティングする機能を実現するために、一致検出器54に向けられる論理ゲートを使用してもよい。例えば、制御可能信号交換部が各層におけるマルチプレクサのセットを使用することができる、マルチプレクサは差信号のビット値Diの制御の下、第1又は第2の何れかの実行可能性信号の、次の層にルーティングする。
【0065】
WOMコードワードをデコードするように使用される加算の種類に依存して、層に対する様々な代わりの構成が可能となる。各々の場合、実行可能性信号と共に特定の差信号Dへと導く他の実行可能性信号と組み合わせて一致検出器54に達するように、該層が各々の実行可能性信号をリルーティングする。値0を有する制御ビット値Diに対して、線形コードの場合、実行可能性信号は直線的に動くが、値1を有する制御ビットDiの場合、加算の種類によって必要とされるように制御ビットを交換する。
【0066】
図7は、加算演算としてモジュロ2**n加算を使用する線形WOMコードを伴う使用のための実行可能性信号をリルーティングする層70の例を示している。例えば、最下位からの順の差信号Dの第2ビットDj(j=2)のための層を、n=3のビットコードワードに対して示されている。層70は、2**n=8個のマルチプレクサ72a〜72hを含み、これらマルチプレクサは2**n個の実行可能性信号に対する入力導体74a〜74hと出力導体76a〜76hとに接続されている。このi番目の入力導体74a〜74hは、i番目のマルチプレクサ72a〜72hの第1の入力を介して、i番目の出力導体76a〜76hに結合されている。このi番目の入力導体74a〜74hは、((i+2)モジュロ2**n)番目のマルチプレクサ72a〜72hを介して、((i+2)モジュロ2**n)番目の出力導体に結合されている。差信号jの第2ビットDj(j=2)によって、マルチプレクサ72a〜72hは制御される。他の種類のデコード化が使用されると、前記マルチプレクサ間に他の接続が発生するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 データ処理回路図である。
【図2】 データワードサイズに対するWOM記憶レートのグラフである。
【図3】 コードワードサイズに対するWOM記憶レートのグラフである。
【図4】 デコーダ回路図である。
【図5】 2ビット更新用検出回路図である。
【図6】 別の2ビット更新用検出回路図である。
【図7】 交差接続回路の層である。
Claims (7)
- WOMコードに応じて連続したデータ値をエンコードするためにコードワードを記憶するためのメモリ位置と、
複数の実行可能性信号を生成するように構成され、前記各々の実行可能性信号は、前記メモリ位置においてエンコードされるデータワードに対する各々の更新のためのものであり、前記各々の実行可能性信号は、前記メモリ位置において現在値が供給される場合、前記更新は実行可能かどうかを示す実行可能性検出器と、
新たなデータ値を受信するための入力部と、
を有するデータ処理装置において、
前記実行可能性信号のうち選択された前記信号の対をまとめるように構成され、前記各々の対は、前記メモリ位置に対する前記更新の各々第一及び第二の一つのためのものであり、前記対における前記実行可能性信号の選択は、共に実行される前記対の前記第一及び第二の更新が前記新たなデータ値をエンコードする次の値に対して前記メモリ位置において前記コードワードの現在値を更新するように選択される実行可能性信号をまとめるように前記新たな生成に依存して制御され、前記対の前記第一の実行可能性信号と前記対の前記第二の実行可能性信号との両方が実行可能性を示すかどうかを検出する2ビット更新検出回路と、
前記第一の信号と前記第二の信号との両方が前記現在値で実行可能性を示す前記信号の対の一つを選択するための選択回路と、
前記選択された対に応じて前記メモリ位置において前記第一及び第二の更新を実行するために前記選択回路によってトリガされる更新回路と、
を有するデータ処理装置。 - 前記検出回路が、
前記新たなデータ値と前記コードワードの前記現在値によってエンコードされる前記データとの間の差を表す多重ビット変更信号の制御のもとで動作可能な交差接続回路と、
前記対のうちの各々の一つから実行可能性信号を受信するための第一及び第二の入力部を各々具備し、前記第一及び第二の入力部が各々第一及び第二のパスを介して前記実行可能性検出器に結合される一致検出回路のセットと、
を有し、
前記交差接続回路が、
前記実行可能性信号を伝達するための導体によって相互に接続される複数の層のカスケードを有し、各々の前記層が各々の前記対のための前記パスの一つを含み、各々の前記層が、前記変更信号の前記ビットの各々の一つの制御のもとでリルーティングの機能を果たす、
請求項1に記載の装置。 - 前記メモリ位置が複数のビットを含み、各々の前記ビットがマスクベクトルと関連付けられ、前記ビットのうちの少なくとも二つが同じマスクベクトルと関連付けられ、前記実行可能性検出器が、前記ビットのうちの前記少なくとも二つのための前記メモリ位置において記憶される情報を収集することによって前記同じマスクによる前記更新に対応する前記信号を生成するために収集回路を含み、前記信号情報は、前記少なくとも二つのビットのうちの少なくとも一つが前記コードワードの前記現在値において設定されていないかどうかを示す請求項1に記載の装置。
- 前記メモリ位置において設定されるビットと関連付けられる前記マスクベクトルを合計することによって前記メモリ位置からのデータをデコードするように構成されるWOMコードデコーダを含む請求項3に記載の装置。
- 前記新たなデータをエンコードする一つのビット更新が実行可能で、前記2ビット更新検出回路が、前記新たなデータ値をエンコードする実行可能な2ビット更新を検出していないことを示す信号を送信するとき、前記メモリ位置の複数のビットを一括してリセットするように構成される請求項1に記載の装置。
- 前記コードワードが複数のビットを具備し、各々の前記ビットがマスクベクトルと関連付けられ、前記ビットの少なくとも二つが同じマスクベクトルと関連付けられるメモリ位置と、
前記メモリ位置において設定されるビットと関連付けられる前記マスクベクトルの合計値に対応する、デコードされたデータ値を決定することによって前記メモリ位置からのデータをデコードするように構成されるWOMコードデコーダと、
一つの又はそれより多くのビットの組み合わせを設定することによって前記メモリ位置におけるデータをエンコードするように構成され、前記マスクベクトルの合計値が、前記メモリ位置においてエンコードされる前記データにおける所要の変化値に等しいWOMコードエンコーダと
を有する請求項1に記載の装置。 - メモリ位置におけるWOMコードに応じて連続したデータ値をエンコードするためにコードワードを記憶するステップと、
前記メモリ位置においてエンコードされるデータワードに対する各々の更新のためのものであり、前記メモリ位置において現在値が供給される場合、前記更新は実行可能かどうかを示す、実行可能性信号を生成するステップと、
新たなデータ値を受信するステップと、
を有する、メモリ位置におけるコードワードの更新方法において、
前記実行可能性信号のうち選択された前記信号の対をまとめるステップであって、前記各々の対は、前記メモリ位置に対する前記更新の各々第一及び第二の一つのためのものであり、前記対における前記実行可能性信号の選択は、共に実行される前記対の前記第一及び第二の更新が前記新たなデータ値をエンコードする次の値に対して前記メモリ位置において前記コードワードの現在値を更新するように選択される実行可能性信号をまとめるように前記新たな生成に依存して制御され、前記対の前記第一の実行可能性信号と前記対の前記第二の実行可能性信号との両方が実行可能性を示すかどうかを検出するステップと、
前記第一の信号と前記第二の信号との両方が前記現在値で実行可能性を示す前記信号の対の一つを選択するステップと、
前記選択された対に応じて前記メモリ位置において前記第一及び第二の更新を実行するステップと、
をさらに有する方法。
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