JP4049945B2 - 電力増幅器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車などの車両に搭載され、スピーカを駆動する電力増幅器、特にその地絡破壊保護回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来の車載用電力増幅器構成を示す図である。図において、1は第1のパワートランジスタ、2は第2のパワートランジスタ、1aは第3のパワートランジスタ、2aは第4のパワートランジスタ、6はパワートランジスタ1、2、1a、2aにより駆動されるスピーカ、3はパワートランジスタ1、2のバイアスを与えるバイアス回路、3aはパワートランジスタ1a、2aのバイアスを与えるバイアス回路、7および7aはそれぞれ電力増幅器のパワートランジスタ1側および1a側の出力端が接地されたことを検出する地絡検出回路、4は地絡検出回路7または7aの検出信号を受けてパワートランジスタ1または1aを過電流により破壊することから防止するためパワートランジスタ1および1aのバイアス電圧を遮断し、パワートランジスタ1、1a、2、2aを非動作とするように制御する地絡破壊保護回路、9は電源端、8はアース、5は電源端9とアース8間に挿入されたデカップリングコンデンサ、101はこの電力増幅器のパワートランジスタ1側の出力端が接地された(これを地絡と称する)場合の接地ポイントである。
【0003】
このように構成された車載用電力増幅器は、通常動作においては203と203aに示す正常動作時のスピーカ出力の通電経路に電流を流してスピーカ6を駆動するが、スピーカ駆動出力配線が、例えば車両内の引き回しの不具合により車体ボディへ噛み込まれて接地されてしまう異常状態が発生した際には、地絡検出回路7、7aと地絡破壊保護回路4の動作によりバイアス回路3、3aのバイアスを遮断してパワートランジスタを非動作とし、パワートランジスタ1、1aを破壊することがないように保護動作が行われるようになっている。
【0004】
ところが、図3に示すように、上記異常状態が発生してパワートランジスタ破壊電流通電経路204を通して電流が流れるとき、この車載用電力増幅器のアース回路が車体アースと導通のない状態(アース浮き状態)になっていると(この状態を中空地絡と称する)、地絡破壊保護回路4の回路電流の通電経路が絶たれるため、地絡破壊保護回路4が動作できずに、電力増幅器を破壊から保護することができない。このような状態は、多くの車載用電力増幅器は、そのアース回路と車体アースの接続が電力増幅器の筐体を車体側に設けた取り付けブラケットに機械的に取り付けることによって行われるようにされていることから、電源とスピーカ配線のコネクタを接続した後、電力増幅器を車体に取り付けるまでの間にしばしば発生する可能性がある。
【0005】
この状態において電力増幅器を破壊から防止する方法として、図4に示す方法が知られている。図4において、102は電力増幅器内のアース回路から電力増幅器の地絡された出力端子間に向けて順方向に接続されたダイオードである。このような構成にすると、電力増幅器が中空地絡の状態になったときに、地絡破壊保護回路4の回路電流がダイオード102を通り地絡接地点101へ流れ出ることが可能となるので、地絡破壊保護回路4が所定の動作を行い電力増幅器の破壊を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところでダイオード102には、上記中空地絡状態が発生した際に地絡破壊保護回路4の回路電流の他にデカップリングコンデンサ5の充電電流201も流入する。デカップリングコンデンサ5は電力増幅器の性能確保のために大容量のものを使用するのが一般的であるため、充電電流201も一時的に大きなものとなる。このためダイオード102はこの大電流を流すことのできる大電流容量のものでなければならず、従って形状も大型になる。
【0007】
このダイオード102は、図4においては電力増幅器のパワートランジスタ1側の出力端子にのみ挿入しているが、実際にはパワートランジスタ1a側の出力端子もトランジスタ1側と同様に地絡する可能性があるので、電力増幅器内のアース回路からパワートランジスタ1a側の出力端子に向けて順方向にダイオード102と同一のダイオードを挿入することが必要である。つまり電力増幅器1チャンネルあたり2個のダイオードが必要である。さらに車載用電力増幅器は4つのチャンネルを持っているのが一般的であるので、結局合計8個もの大型形状のダイオードを電力増幅器内に実装する必要がある。
【0008】
ダイオードの実装形態は電力増幅器用の1チップモノリシックIC内に組み込むことがスペース上やコスト上理想であるが、大電流容量の特性上これは難しいので、上記ICの外付け部品という形での実装形態を取らざるを得ない。しかしながら実際には実装スペースの確保が困難であることやこの対策にかかるコストの増大が許容出来ないなどによりこの対策方法は実施できない場合が殆どであり、これに代わる改善策の立案が望まれている状況である。
【0009】
この発明は、以上の問題点に鑑み、電力増幅器用の1チップモノリシックICに組み込み可能なように地絡破壊対策回路を大電流の通電を必要としないものに改良した電力増幅器を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力増幅器は、終段がバイアス回路より動作用の直流バイアスが与えられるプッシュプル構成のパワートランジスタ回路により構成され、かつスピーカ駆動出力が地絡したときには上記パワートランジスタの直流バイアスを遮断してパワートランジスタへの過電流通電を阻止する制御を行う地絡破壊保護回路を内蔵する電力増幅器において、上記地絡破壊保護回路および上記バイアス回路の電流流出経路となる第1のアース回路と、終段のパワートランジスタ回路の電流流出経路でグランドレベルに接続された第2のアース回路とを分離し、第1のアース回路からスピーカ駆動出力端方向にのみ通電可能な第1の通電制御手段と、第1のアース回路から第2のアース回路方向にのみ通電可能な第2の通電制御手段とをそれぞれ備えたものである。
【0011】
また、上記構成において、第1および第2の通電制御手段をダイオードで構成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係る電力増幅器の地絡破壊保護回路を示す図である。図において、301はバイアス回路3、3aおよび地絡破壊保護回路4の電流流出経路となる第1のアース回路、302はパワートランジスタ2、2aおよびデカップリングコンデンサ5の電流流出回路でグランドレベルに接続された第2のアース回路で、これら第1のアース回路と第2のアース回路は別々に設けられている。
【0013】
103は車載用電力増幅器の出力端が中空地絡時に上記地絡破壊保護回路4の回路電流を第1のアース回路301を経由して地絡接地ポイント101へ流し出すための通電経路となる通電制御手段である第1のダイオード、104は車載用電力増幅器が正常状態で動作しているときおよび第2のアース回路302が車体アースに接続された状態でスピーカ駆動出力端が地絡した状態において、上記地絡破壊保護回路4の回路電流を第1のアース回路301から第2のアース回路302に流し出すための通電制御手段である第2のダイオードである。
【0014】
その他の構成は従来例として示した図2と同様である。なお、図1には電力増幅器の片側の出力端に対して通電経路を形成する第1のダイオード103を記載しているが、電力増幅器のもう一方のスピーカ駆動出力端に対しても同様に通電経路形成用のダイオード103と同一のダイオードを付加するものとする。
【0015】
以上の構成によれば、第1のダイオード103により、地絡破壊保護回路4の回路電流を地絡接地ポイント101へ流し出すための通電経路205が形成されているため、電力増幅器のスピーカ駆動出力端が中空地絡時に、地絡破壊保護回路4が正常に動作でき、かつ通電経路205には電力増幅器のデカップリングコンデンサ5の充電に係る大電流が通電することがないので、通電経路205の形成部品である第1のダイオード103は、地絡破壊保護回路4とバイアス回路3、3aの小さな回路電流を流すことのできる小容量のものでよい。
【0016】
また、電力増幅器が正常状態で動作しているときおよびその第2のアース回路302がグランドレベル(車体アース)に接続された状態でスピーカ駆動出力端が地絡した状態においては、地絡破壊保護回路4の回路電流を電力増幅器の第1のアース回路301から第2のアース回路302に流し出すための通電経路が第2のダイオード104により形成されているため、地絡破壊保護回路4が正常に動作でき、かつその通電経路には電力増幅器のデカップリングコンデンサ5の充電に係る大電流が流れることがないので、通電経路の形成部品である第2のダイオード104は地絡破壊保護回路4とバイアス回路3、3aの小さな回路電流を流すことのできる小容量のものでよいことになる。その結果、第1および第2のダイオードからなる地絡破壊対策回路を電力増幅器用の1チップモノリシックICに組み込むことが可能になる。
【0017】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、第1、第2のダイオードからなる地絡破壊対策回路を電力増幅器用の1チップモノリシックICに組み込むことが可能になり、そのため実装面積とコストを増やすことなく中空地絡破壊からの保護対策を実現することができる。また実裝スペースに多少の余裕のある電力増幅器であるなら、新たに上記対策回路をチップ内に組み込んだ新たなパワーICを製造しなくても、小電流容量の汎用ダイオードをチップ外付けで取り付けることにより、さほどのコストアップもなく望まれている中空地絡破壊保護対策を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る電力増幅器を示す構成図である。
【図2】 従来の電力増幅器を示す構成図である。
【図3】 図2の回路の動作を説明するための図である。
【図4】 従来の別の電力増幅器を示す構成図である。
【符号の説明】
1 第1のパワートランジスタ、 1a 第3のパワートランジスタ、
2 第2のパワートランジスタ、 2a 第4のパワートランジスタ、
3 バイアス回路、 3a バイアス回路、
4 地絡破壊保護回路、 5 デカップリングコンデンサ、
6 スピーカ、 7 地絡検出回路、
7a 地絡検出回路、 8 接地点、
9 電源端、 101 地絡ポイント、
103 第1のダイオード、 104 第2のダイオード、
301 第1のアース回路、 302 第2のアース回路。
Claims (2)
- 終段がバイアス回路より動作用の直流バイアスが与えられるプッシュプル構成のパワートランジスタ回路により構成され、かつスピーカ駆動出力端が地絡したときには上記パワートランジスタの直流バイアスを遮断してパワートランジスタへの過電流通電を阻止する制御を行う地絡破壊保護回路を内蔵する電力増幅器において、上記地絡破壊保護回路および上記バイアス回路の電流流出経路となる第1のアース回路と、終段のパワートランジスタ回路の電流流出経路でグランドレベルに接続された第2のアース回路とを分離し、第1のアース回路からスピーカ駆動出力端方向にのみ通電可能な第1の通電制御手段と、第1のアース回路から第2のアース回路方向にのみ通電可能な第2の通電制御手段とをそれぞれ備えたことを特徴とする電力増幅器。
- 第1および第2の通電制御手段がダイオードであることを特徴とする請求項1記載の電力増幅器。
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JP17376699A JP4049945B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 電力増幅器 |
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JP17376699A JP4049945B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 電力増幅器 |
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ID=15966759
Family Applications (1)
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JP17376699A Expired - Lifetime JP4049945B2 (ja) | 1999-06-21 | 1999-06-21 | 電力増幅器 |
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1999
- 1999-06-21 JP JP17376699A patent/JP4049945B2/ja not_active Expired - Lifetime
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