JP4045396B2 - プリンタヘッドの検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種のインクジェット式プリンタ装置におけるプリンタヘッドのインクノズル詰まり検査に好適なプリンタヘッドの検査方法に係り、特に、プリンタヘッドを構成する一連のインクノズルの詰まりを1ノズル単位で短時間に検査可能としたプリンタヘッドの検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式のプリンタヘッドは、昨今、家庭用フルカラープリンタ装置等に広く採用されている。
【0003】
フルカラープリンタ装置に採用されるインクジェット式のプリンタヘッドには、通常、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)といった4種類のインクノズル群が内蔵されており、これらのインクノズル群(含む、インク吐出機構)を適宜選択して連続駆動し、該当するインクノズルからインク滴を微細間隔で適宜個数だけ吐出させることで、所望のフルカラープリントが実現される。
【0004】
この種のフルカラープリンタ装置にあっては、各色のインクノズルを個々に制御して微妙な色合いを忠実に再現する必要から、各インクノズルからは吐出指令に応答して正確に一定個数のインク滴が吐出されねばならない。前述の4種類のインクノズル群を構成するインクノズルの1個乃至数個にインク詰まりが発生しても、色合いは微妙に異なったものとなる。
【0005】
フルカラープリンタ装置で、いずれかのインクノズルにおいて、インク詰まりが発生したか否かは、プリンタヘッドに内蔵される一連のインクノズルを1個ずつ順次に駆動した状態において、その都度、インクノズルの先端からインク滴が実際に吐出されたか否かを検出することで判定することができる。
【0006】
インクノズルを駆動した場合に、インクノズルの先端から実際にインク滴が吐出されたか否かを判断するために使用されるインク滴検知器としては、光学式(例えば、米国特許第4,323,908号公報等に記載)、振動式(例えば、特開昭63−280652号公報、特開平02−239943号公報、特開平11−104535号公報等に記載)、感熱式(例えば、特開昭58−217365号公報、特開平05−318765号公報等に記載)等の様々な方式のものが従来より知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
光学式のインク滴検知器は、一連のインクノズル列の前方に、発光素子(レーザ投光素子若しくはLED等)と受光素子(フォトトランジスタ若しくはフォトダイオード)とをインク滴吐出方向と交叉する方向へ相対峙して配置し、インクノズルから吐出されるインク滴による投射光の影を介してインク滴の吐出を検知するものである。
【0008】
振動式のインク滴検知器は、一連のインクノズル列の前方にセンサ付振動板を対向配置し、インク滴の衝突による振動板の振動を介してインク滴の吐出を検知するものである。
【0009】
感熱式のインク滴検知器は、一連のインクノズル列の前方に感温素子付きの受滴板を対向配置し、インク滴の衝突による受滴板の温度変化を介してインク滴の吐出を検知するものである。
【0010】
光学式のインク滴検知器にあっては、投射光の影を介してインク滴の吐出を検知すると言う検知原理の故に、検知感度を向上させるために投射光を小径化すると、検出域が狭まることから、気流や電界の影響で飛行軌跡の一定しないインク滴を捉えることが困難となる。そのため、プリンタの高精細化を目指してインク滴の微細化が進むにつれて、検知感度を向上させることが困難となる。
【0011】
振動式のインク滴検知器にあっては、インク滴の衝突による振動板の振動を介してインク滴の吐出を検知すると言う検知原理の故に、検知感度を向上させるために振動板を軽量化すると、音声や振動といった外乱の影響を受け易くなる。そのため、光学式と同様に、プリンタの高精細化を目指してインク滴の微細化が進むにつれて、検知感度を向上させることが困難となる。加えて、インクノズルと振動板との距離が大きくなるに連れて、衝突エネルギーが低下することから、検知感度が低下する。そのため、振動板配置上の設計自由度に制約を受ける。
【0012】
一方、感熱式のインク滴検知器にあっては、インク滴の衝突による受滴板の温度変化を介してインク滴の吐出を検知すると言う検出原理の故に、音声や振動といった外乱の影響を受け難い。また、感温素子はインクノズルと対向配置できるため、検知可能領域を比較的に広く設定することができ、気流や電界の影響でインク滴の飛行軌跡が一定しない場合にも、検出ミスを生じ難い。さらに、感温素子並びにその受滴板等の熱容量を適宜に設定することで、連続的に衝突する複数の微細なインク滴からの熱を累積して感温素子で検出することも可能となり、プリンタの高精細化を目指してインク滴の微細化が進んだ場合にも、検出感度の低下を回避することができる。
【0013】
しかし、感熱式のインク滴検知器にあっては、一般的に検知感度が他の方式に比べて低い。そのため、特定のインクノズルにインク詰まりの有無を確実に判定するためには、そのインクノズルを十分な時間を掛けて微細間隔で多数回試し駆動することにより、そのインクノズルから多数のインク滴を連続的に吐出させて、蓄熱作用により受滴板の温度変化を検知閾値レベルにまで上昇(又は低下)させることが必要となる。また、受滴板の温度を受適前の温度にまで低下させるためにも、十分な時間を掛けて受滴板を放熱せねばならない。その結果、プリンタヘッドを構成する一連のインクノズルのインク詰まりを1ノズル単位で確実に検査しようとすると、各インクノズル毎に蓄熱と放熱とを繰り返すことから、検査時間が非常に長大化すると言う問題点が指摘されている。
【0014】
加えて、従来、この種の感熱式のインク滴検知器にあっては、感温素子としてサーミスタやポジスタといった小粒状乃至小塊状の感温抵抗素子が採用されていたため、一連のインクノズルからの吐出インク滴を一括して受け取れるように受滴板の面積を拡大すると、インク滴の衝突位置と感温素子の取付位置との平均距離が長くなってしまい、伝熱距離が増大して検知応答性が低下する。加えて、サーミスタやポジスタと言った感温抵抗素子の場合には、面積を増大するために薄板上乃至薄膜上にすると、抵抗値が小さくなって検出感度が低下する。その結果、このような感温素子それ自体の構造上の原因によっても、プリンタヘッドを構成する一連のインクノズルのインク詰まりを1ノズル単位で確実に検査しようとすると、検査時間が非常に長大化すると言う問題点が指摘されている。
【0015】
この発明は、上述の問題点に着目してなされてものであり、その目的とするところは、プリンタヘッドを構成する一連のインクノズルの詰まりを1ノズル単位で短時間で検査可能としたプリンタヘッドの検査方法、検査装置、並びに、同検査装置が組み込まれたプリンタ装置を提供することにある。
【0016】
この発明のさらに他の目的乃至作用効果については、以下の明細書の記載を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のプリンタヘッドの検査方法は、検査対象となるプリンタヘッドのインクノズル前方に感熱式インク滴検知器が配置された状態において、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動しつつ、各インクノズルの連続駆動中の感熱式インク滴検知器の出力変化率を監視し、監視される出力変化率が予定された出力変化率に満たないときに、その駆動中のインクノズルにインク詰まりの虞れ有りと判定するものである。
【0018】
このような構成によれば、あるインクノズルからインク滴が吐出されているか否かは、そのインクノズルの駆動期間にインク滴検知器の出力が規定の値に達したか否かではなくて、インク滴検知器の出力変化率が基準となる出力変化率に達したか否かで判定されるため、多数のインクノズルの詰まりを順次に検査する場合でも、相前後するインクノズル駆動期間の合間に検知器出力を初期状態に復帰させるための放熱期間を設けることが不要となり、その分だけ検査時間が短縮されて、プリンタヘッドを構成する一連のインクノズルの詰まりを1ノズル単位で短時間に検査可能となる。
【0019】
好ましい実施の形態においては、相前後するインクノズル連続駆動期間の間には実質的に空き時間は存在しないようになされる。この場合、インクノズル駆動態様としては、2つの態様が考えられる。第1のインクノズル駆動態様では、相前後するインクノズル駆動期間は互いに一部重複される。第2のインクノズル駆動態様では、前のインクノズル駆動期間が終了するのを待って、間をおくことなく、直ちに後のインクノズル駆動期間が開始される。
【0020】
第1のインクノズル駆動態様によれば、2つのインクノズルから重複してインク滴が吐出される期間が存在するため、インク詰まり判定基準となる出力変化率の設定がやや複雑となるものの、全体としての検査時間を、1ノズル当たりのノズル駆動期間の整数倍(全ノズル数分)よりも短くすることができる。すなわち、重複吐出期間にあっては、一方のインクノズルが詰まっていても、他方のインクノズルが正常である限り、出力変化率の増減傾向はそのまま維持されるから、このような重複吐出期間にあってもインクノズル詰まりを判定するためには、出力変化率の増減程度までも判定しなければならない。
【0021】
第2のインクノズル駆動態様によれば、全体としての検査時間は、1ノズル当たりのノズル駆動期間の丁度整数倍となるが、各インクノズルは相互に重複することなく1個ずつ交代に駆動されるため、出力変化率は1ノズル駆動期間の全体に亘りほぼ一定となり、インク詰まり判定基準となる出力変化率の設定が容易となる。すなわち、重複吐出期間が存在しなければ、相前後して連続駆動されるインクノズルの一方に詰まりが存在すれば、その間で出力変化率の傾向は正から負へと或いは負から正へと反転するから、インクノズルの詰まりを判定するためには、出力変化率の極性反転を判定すれば足りる。これは、具体的には、時間的に離隔された2点の出力値の大小比較により実現できる。
【0022】
本発明における『感熱式インク滴検知器』とは、インク滴の有する熱を介してインク滴の存在を検知する方式のインク滴検知器を広く総称するものであり、感温素子としてポジスタやサーミスタ等の感温抵抗素子を使用する従前の感温式インク滴検知器も含んでいる。
【0023】
もっとも、好ましい実施の形態においては、感熱式インク滴検知器として、面状焦電素子を使用するものを採用することができる。このような構成によれば、素子自体の検知感度向上とも相まって、一層の検査時間短縮効果を発揮させることができる。
【0024】
また、好ましい実施の形態においては、インクノズルの駆動順序は、相前後して駆動されるインクノズル間の離隔距離が一定値以上に維持されるように決められる。このような構成によれば、近接したインクノズルから長期間インク滴が吐出され続けて、受滴板上にインクの表面張力によりインク玉が過大成長して、検知感度を低下させることが回避される。
【0025】
なお、本発明において、隙間無く順次に駆動されるインクノズルの個数は、使用される感温式インク滴検出器の熱容量等により決定される設計的事項であり、必ずしもプリンタヘッドを構成する全インクノズルを一括して一度に検査することを意味するものではない。すなわち、プリンタヘッドを構成するインクノズル数(m)を(n)個の群に分け、群間に放熱期間を設けつつ、(m/n)個づつ検査するようにしてもよい。本発明において『プリンタヘッドを構成する一群のインクノズル』とは、このことを意味している。このように、(m)個の群に分けたとしても、各インクノズル毎に放熱期間を設ける場合よりは、確実に検査時間を短縮できることは容易に理解されるであろう。
【0026】
次に、本発明のプリンタヘッドの検査装置は、検査対象となるプリンタヘッドのインクノズル前方に感熱式インク滴検知器が位置する状態へとプリンタヘッドと感熱式インク滴検知器とを相対的に移動させる検査用位置決め手段と、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動するインクノズル試し駆動手段と、感熱式インク滴検知器の各インクノズル駆動中における出力変化率を検出する変化率検出手段と、変化率検出手段で検出される出力変化率が予定の変化率に満たないときに、当該駆動中のインクノズルにインク詰まりの可能性有りと判定する判定手段と、を具備するものである。
【0027】
ここで、『変化率検出手段』並びに『判定手段』としては、任意の微分演算処理技術並びにデータ照合処理技術を採用できることは、当業者で有れば容易に理解されるであろう。なお、検知器出力波形をメモリに記憶しておき、これを基準波形と照合することによっても、それらの手段を実現することができる。
【0028】
好ましい実施の形態においては、インクノズル試し駆動手段における相前後するインクノズル連続駆動期間の間には実質的に空き時間は存在しない。
【0029】
好ましい実施の形態においては、インクノズル試し駆動手段によるインクノズルの連続駆動は、間隔を空けることなく1ノズル毎に交代に行われる。
【0030】
好ましい実施の形態においては、インクノズル試し駆動手段によるインクノズルの駆動順序は、相前後して駆動されるインクノズル間の離隔距離が一定値以上に維持されるように決められている。
【0031】
好ましい実施の形態においては、感熱式インクノズル検知器が、一連のインクノズルから吐出されるインク滴が衝突される受滴板と、受滴板の背後に接合された面状焦電素子と、を含み、面状焦電素子が連続的に衝突される個々のインク滴から受け取った熱の累積による受滴板の温度変化に対応する電気信号を生成するように構成される。
【0032】
さらに、本発明のプリンタ装置は以上説明した検査装置を組み込んで構成されている。
【0033】
なお、『焦電素子』とは、焦電材料に対して例えば一対の電極を付与した構造を有する感温素子を意味している。この焦電素子は、検出対象となる温度の変化分(温度の絶対値ではない)に対応する大きさの検出信号を出力すると言う性質を有している。
【0034】
焦電材料としては、▲1▼有機物結晶、▲2▼酸化物単結晶、▲3▼酸化物磁器、▲4▼薄膜、▲5▼高分子フィルム、複合体などの様々な材料が知られており、それぞれ次のような性質を有する。
【0035】
▲1▼有機物結晶
三硫化グリシン(TGS)族に属する(NHCHCOOH)・HSOなどの物質がこれに該当する。このような物質は、キュリー温度が低いこと、水溶性・潮解性であることから取り扱いが難しいといった性質を有する。
【0036】
▲2▼酸化物単結晶
LiTaO,LiNbOなどの物質がこれに相当する。これらの物質は、キュリー温度が高く、かつ化学的安定性並びに加工性に優れるといった性質を有する。
【0037】
▲3▼酸化物磁器
PbTiO,Pb(Zr,Ti)Oなどの物質がこれに相当する。PbTiOはキュリー温度が高く加工性が良いといった性質を有する。Pb(Zr,Ti)Oは別名PZTなどと呼ばれ、キュリー温度、誘電率が高く、添加物の量、種類により様々な特性が得られる。
【0038】
▲4▼薄膜
ZnO,PbTiOなどの物質がこれに相当する。ZnOの焦電係数はTSGの1/37と小さい。PbTiOはスパッタで作成された薄膜であり、PbTiO磁器よりも優れた特性を有する。
【0039】
▲5▼高分子複合体
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などの物質がこれに相当する。このような物質は、焦電係数、比誘電率は小さいが、シート状で加工性が良好であるという性質を有する。
【0040】
本発明において、感温素子として焦電素子を使用する技術的な意味は次のように説明される。一般に、この種の感熱式インク滴検出器において、検知面を広く設ける場合には、センサの応答性を上げるために感温素子の面積自体を広くすることが必要となる。換言すれば、金属板などの受滴板のみを広くしても、感温素子それ自体の面積が小さいままであれば、受熱部位から感温素子までの熱伝導に時間がかかり、センサの応答性が著しく低下する。
【0041】
感温素子の受熱面積を広げるために、その形状を薄板状乃至薄膜状にすると、サーミスタのような温度によって抵抗値が変化するタイプの感温素子の場合には、単独素子にてこれを実現しようとすると、素子抵抗が大幅に低下し、測定回路の消費電流が著しく増加する。これを回避するためには、素子の形状を肉厚のものとすることが考えられるが、その場合には素子自体の熱容量が増大して、応答性の低下が招来される。加えて、素子抵抗が低下すると、温度に対する抵抗値変化の幅も小さくなり、検知感度も低下してしまう。また、このような抵抗値変化型の感温素子の場合は、素子全体の平均温度に対応する出力が得られるため、局所的温度変化に対応する感度が低い。一方、複数の抵抗値変化型感温素子をアレイ状に配置し、各感温素子の出力を独立に取り出す(各感温素子に並列接続する)ことで、受熱面積を増大することも考えられるが、その場合には電気的接続部が複雑なものとなり、コストアップや信頼性の低下が招来される。
【0042】
これに対して、受熱面積の増大を、焦電素子を使用して実現する場合には、焦電素子は電荷発生型の素子であることから、素子面積を増加させても消費電力は増大しない。又、焦電素子に発生する電荷は、素子に発生する温度変化に比例する。つまり、素子の一部の温度変化でも、これに比例した電荷が発生する。従って、検出回路を電流検出(電荷検出に同じ)回路とすることで、素子の面積に無関係な検出信号を得ることができる。
【0043】
加えて、感温素子として焦電素子を採用すれば、素子を薄くしても静電容量が増加するのみで、消費電流が増加しないこと、焦電効果は非常に鋭敏であることから、広い素子を使用しても充分な検出感度が得られること、検出回路を電流検出回路のみならず電圧検出回路としても、充分な実用感度が得られること、検出回路の簡略化乃至低価格化が可能となること、などの優れた作用効果が得られる。
【0044】
そのため、このような面状焦電素子を利用した感温式インク滴検知器を使用すれば、インク滴が衝突される受熱面を広く確保した場合にも、検出感度並びに検出応答性が良好に維持されるため、素子自体の構造に起因する応答速度の向上とも相まって、この種の1ノズル単位のインク詰まり検査を一層短時間で実施することが可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の好適な実施の一形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0046】
本発明に係るプリンタヘッドの検査方法は、検査対象となるプリンタヘッドのインクノズル前方に感熱式インク滴検知器が配置された状態において、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動しつつ、各インクノズルの連続駆動中の感熱式インク滴検知器の出力変化率を監視し、監視される出力変化率が予定された出力変化率に満たないときに、その駆動中のインクノズルにインク詰まりの虞れ有りと判定する、ものである。
【0047】
このプリンタヘッドの検査方法に好適なインク滴検知器としては、感温素子として面状焦電素子を使用するものを挙げることができる。ここで焦電素子とは、焦電材料に対して一対の電極を取り付け、その温度変化分に相当する電気信号を取り出す素子である。
【0048】
焦電材料としては、▲1▼有機物結晶、▲2▼酸化物単結晶、▲3▼酸化物磁器、▲4▼薄膜、▲5▼高分子フィルム乃至複合体などを挙げることができる。
【0049】
有機物結晶からなる焦電材料としては、三硫化グリシン(TGS)族に属する(NHCHCOOH)・HSOなどが挙げられる。
【0050】
酸化物単結晶からなる焦電材料としては、LiTaO,LiNbOなどを挙げることができる。このような酸化物単結晶は、キュリー温度が高く、化学的に安定であり、加工性に優れるといった性質を有する。
【0051】
酸化物磁器よりなる焦電材料としては、PbTiO,Pb(Zr,Ti)OやPb(Zr,Ti)Oなどを挙げることができる。PbTiOはキュリー温度が高くかつ加工性が良いといった性質を有する。Pb(Zr,Ti)OやPb(Zr,Ti)Oは別名PZTなどと称され、キュリー温度、誘電率が高く、添加物の量、種類により様々な特性が得られるといった性質を有する。
【0052】
薄膜である焦電材料としては、ZnO、PbTiOなどを挙げることができる。ZnOは焦電係数がTGSの1/37と小さい。PbTiOはスパッタで作成された薄膜であり、PbTiO磁器よりも優れた特性を有する。
【0053】
高分子複合体である焦電材料としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を挙げることができる。ポリフッ化ビニリデンは、焦電係数、比誘電率は小さいが、シート状で加工性が良好である。
【0054】
このように焦電材料としては、様々な物質を採用することができるが、以下に説明するインク滴検知器では、焦電材料として酸化物磁器であるPZTが使用される。先に説明したように、このPZTは、キュリー温度、誘電率が高く、添加物の量、種類により様々な特性が得られると言う利点がある。
【0055】
一般によく知られているように、インクジェット式のプリンタヘッドは、昨今、普及型のファクシミリ装置や家庭用フルカラープリンタのプリンタヘッド等として広く普及している。この種のプリンタヘッドにおいては、様々なインク吐出機構が採用されているが、いずれにおいても、電気的なインク吐出指令に応答して、微細なインク滴をインクノズルの先端から吐出させるものである。
【0056】
本発明方法に使用されるインク滴検出器の具体的な一例が図1に概略的に示されている。同図において、インクジェット式のプリンタヘッド1の先端面には、多数のインクノズル2,2…が整列状態で設けられている。これらのインクノズル2,2…には図示しないインク吐出機構が内蔵されており、このインク吐出機構が所定の電気信号で駆動されることによって、インクノズル2,2…の先端からは微量のインク滴3が所定速度で吐出される。
【0057】
プリンタヘッド1は、図示しない走査機構を用いて、用紙の幅方向へと往復移動可能に支持されており、この移動ストロークの両端部若しくは適宜な位置にはノズル動作検査ポジションが設けられている。
【0058】
プリンタヘッド1がノズル動作検査ポジションに位置する時、インクノズル2,2…の前方には、これと対向するようにして、焦電素子を用いた感熱式インク滴検出器4が配置される。
【0059】
このインク滴検出器4は、インクノズル2から吐出されて衝突されるインク滴3からの熱を受け取る受滴板(詳細は後述する)と、受滴板と熱結合される焦電素子(詳細は後述する)とを含んでおり、インク滴の衝突による受滴板の温度変化を焦電素子を介して電気信号に変換するように構成されている。
【0060】
この実施の形態においては、インク滴検知器4の受滴板は、一面が開口された金属製キャップ5の底板5aとして具現化されている。インク滴検出器4の受滴板としても機能する金属製キャップ5の外観寸法の一例が図2の説明図に示されている。
【0061】
なお、図2(a)は平面図、図2(b)は正面図、図2(c)は側面図である。それらの図において、Aは長辺の内径、Bは長辺の外径、Cは短辺の内径、Dは短辺の外径、Hは高さである。各部の寸法の具体的な一例としては、A=18mm,B=20mm,C=10mm,D=12.5mm、H=5.0mm,L=100mm程度に設定される。そして、受滴板となる底板5aの広さは、対象となるプリンタヘッドを構成する一連のインクノズルからの吐出インク滴を一括して受け止めることが可能なサイズを有する。
【0062】
この金属製キャップ5の材質としては、一般に42アロイ等と称される鉄(Fe)とニッケル(Ni)との合金が使用されている。42アロイは、伝熱特性が良好な合金である。その他の材質としては、銅や鉄を挙げることができる。
【0063】
図1に戻って、金属製キャップ5はその底板5aがプリンタヘッド1のインクノズル2,2,…と対向するようにして、プリンタヘッド1のノズル前方に固定される。そのため、プリンタヘッド1のインクノズル2から吐出されるインク滴3は、金属製キャップ5の底板5aの外表面に衝突し、インク滴3の有する熱は金属製キャップ5の底板5aに伝達される。
【0064】
一方、焦電素子6は面状をなしており、金属製キャップ5の底板5aの内表面に例えば接着剤などを使用して固定される。換言すれば、受滴板を構成する金属製キャップ5の底板5aのインク滴3が付着する側の面を受滴板の表面と仮定すると、焦電素子6は受滴板の背面に熱結合されることとなる。そのため、焦電素子6それ自体は底板5aによってインク滴3から遮られるため、電気的絶縁のための防水処理が容易となるという利点がある。
【0065】
焦電素子6は、薄板状乃至薄膜状の焦電材料6aの両面に、薄膜状電極6b,6cを蒸着してなるサンドイッチ構造を有する。焦電材料6aとしてはこの例ではPZTが採用され、また薄膜状電極6b、6cの材料としては、伝熱性並びに導電性の良好な金属(例えば、Ni−Cu合金であるモネル)が採用される。
【0066】
図中下側に位置する蒸着電極6bにはリード線7aがハンダ等の接合剤を用いて接続され、上側に位置する蒸着電極6cは金属製キャップ5の底板5aの内面に直接接触した状態とされる。上側の蒸着電極6cに導通する金属製キャップ5の底板5aの内面にはリード線7bがハンダ等の接合剤を用いて接続される。
【0067】
インクノズル2から吐出されたインク滴3が受滴板を構成する容器5の底板5aに衝突して、底板5a上に局部的な温度変化が生ずると、その温度変化部位に対向する焦電素子6で局部的に電荷が発生して、対応する電流乃至電圧がリード線7a,7bを介して外部へと取り出される。
【0068】
尚、金属製キャップ5の内部における空の領域には、この例ではシリコン8がその入口開口まで密に充填され、焦電素子6の防水封止により特性の安定化およびリード線7a,7bの脱落防止が図られている。なお、充填剤としては、シリコン8に代えて、エポキシ樹脂等を使用することもできる。
【0069】
更に、受滴板を構成する金属製キャップ5の底板5aの外表面には、インク滴3の付着を良好なものとするために、親水処理が施されている。この親水処理としては、金属製キャップ5の底板5aの外表面に梨地加工(ヘアライン加工)を施す方法、底板5aの外表面に界面活性剤などを塗布する方法、底板5aの外表面に親水性の高い材料(例えば紙)を貼り付ける方法などを採用することができる。
【0070】
尚、焦電素子6と金属製キャップ5の底板5aの内表面との接着(熱結合)は導電性接着剤を用いることもできるが、この例では予め底板5aの内面に非導電性接着剤であるエポキシ樹脂を薄く塗布しておき、その上に焦電素子6の蒸着電極6cを強く押し付けることにより、電極6cと底板5aとの電気的並びに機械的接続を為すようにしている。
【0071】
以上説明した感熱式インク滴検出器4から温度変化分に対応する信号電圧を取り出すための検出回路の一例が図3に示されている。同図に示されるように、インク滴検出器4のリード線7a,7bから取り出された信号は、ボルテージフォロア接続された演算増幅器OP1で構成されるインピーダンス変換器9と、演算増幅器OP2を帰還回路を介して非反転接続してなるアンプ10を介して電圧信号に変換され、出力端子OUTから外部へと出力される。この出力端子OUTから出力される信号に基づいて、後述するファクシミリ装置やプリンタ装置のCPUは、該当するインクノズルからインク滴が吐出されたか否かを判定する。
【0072】
次に、以上の構成よりなるインク滴検出器4を用いて特定のインクノズルにインク詰まりの有無を検査する検査原理をインクを加熱しない方式を例にとって概略的に説明する。
【0073】
インクノズル2,2,…の特定のひとつにインク詰まりが存在するか否かを検査する場合、検査対象となるインクノズルを微細間隔(例えば32μsec)で一定時間(例えば100msec)だけ連続駆動して、決められた数のインク滴を連続的に吐出させる。
【0074】
これらのインク滴は受滴板を構成する底板5aへの飛行の途中で、気化熱を奪われて冷却され、底板5aの外表面温度よりも十分に低い温度となって、底板5aの外表面に衝突する。すると、多数のインク滴3,3が短時間に衝突することによって、当該衝突部位の底板5aの温度は累積的に低下していき、この温度低下が焦電素子6の該当部位に局部的に影響を与えることによって、焦電素子6の内部において電荷が発生し、リード線7a,7bから発生電荷に対応した微細な電流が取り出される。こうして得られた信号電流は、図3に示されるインピーダンス変換器9,アンプ10を介して電圧信号に変換され、出力端子OUTから外部へと出力される。
【0075】
このように、受滴板として機能する底板5aの内表面に接着された焦電素子6からは、多数のインク滴3,3が連続的に衝突したことによる累積的な温度変化に対応した信号が取り出され、それに対応する信号電圧が出力端子OUTから外部へと送出されるのである。
【0076】
従って、一般的に言えば、一連に配列されたインクノズル2,2を順次に一定期間連続駆動しつつ、その前方に配置されたインク滴検出器4の出力を監視することによって、いずれかのインクノズルにインク詰まりが発生しているかどうかを確実に検出すること、並びに、部位の特定ができることが理解されるであろう。
【0077】
後に詳細に説明するように、本発明のプリンタヘッドの検査方法にあっては、インクノズルの駆動方式とインク滴検出器出力の監視方式に工夫(駆動ノズル切換時の放熱期間削除、出力変化率監視)を加えることにより、一連のインクノズルの検査に要する時間を可及的に短縮化している。
【0078】
尚、焦電素子6から出力される検出信号の極性は、インクジェット方式の種別、インクノズルと受滴板との対向距離、外気温などによって様々な値をとるものと考えられる。
【0079】
インクジェット方式としてバブルジェット方式が採用された場合には、インクノズル2から加熱された高い温度のインク滴が吐出されるため、インクノズル2と受滴板を構成する底板5aとの対向距離が一定範囲内にあれば、受滴板が受ける温度変化の極性は、受滴板の温度より高いインク滴が付着したことを示す特性(ここではプラス)となるはずである。
【0080】
これに対して、インク滴を加熱せずに吐出するインクジェット方式が採用された場合、受滴板である底板5aの表面に生ずる温度変化の極性は、受滴板の温度より低いインク滴が付着したことを示す特性(ここではマイナス)となるはずである。そのため、焦電素子6から出力される信号の極性も、以上の相違によって、区々なものとなると考えられる。
【0081】
また、焦電素子を使用したインク滴検出器においては、従前のサーミスタやポジスタなどの感温抵抗素子を使用したインク滴検出器に比べ、様々な利点を有する。すなわち、従前の感温抵抗素子を使用した場合、これを受滴板の表面に広く接着すべく薄型化を意図すると、抵抗値が減少することによって、消費電力の増大と感度の低下が招来される。そのため、従前のサーミスタやポジスタを感温素子として使用する感熱式のインク滴検出器にあっては、感温素子を受滴板の裏面に広範囲に接着することが困難で、結局受滴板は広く設定しても、感温素子はその一部に局部的に熱結合される形態となる。その結果、受滴板上の温度変化部位によっては、感温素子までの伝熱距離が長くなって、感度並びに応答性が著しく低下する。
【0082】
これに対して、焦電素子を利用した感熱式のインク滴検出器にあっては、その薄型化による抵抗値減少の影響を受けない電荷発生型素子を採用していることから、これを薄板状乃至フィルム状として受滴板の裏面に広く接着して熱結合させることができる。その結果、受滴板上のあらゆる部位で生じた局部的温度変化を迅速に感温素子に伝達させて、検出感度並びに検出応答性を著しく向上させることができる。
【0083】
次に、本発明のプリンタヘッド検査方法並びに装置が適用されたフルカラープリンタ装置の一例を示す外観図が図4に示されている。同図において、11はプリンタ装置、11aは給紙トレイ、11bは操作部、11cは用紙排出口である。
【0084】
このプリンタ装置11の内部には、図1を参照して説明した、インクジェット式のプリンタヘッド1が内蔵されている。このプリンタヘッド1は、所定の走査機構を介して、用紙の進行方向と直交する方向へと往復移動可能に支持されている。この往復移動ストロークの両端又は一端あるいは所定位置には、プリンタヘッドのインク吐出動作を検査するための検査ポジションが設けられている。
【0085】
プリンタヘッド1がこの検査ポジションに位置するとき、インクノズル2の前方にはこれと対向して、先に説明した焦電素子を使用した感熱式インク滴検出器4が位置される。
【0086】
そして、後に詳細に説明するように、プリンタヘッド1が検査ポジションにあるときに、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動しつつ、各インクノズルの連続駆動中の感熱式インク滴検知器の出力変化率を監視し、監視される出力変化率が予定された出力変化率に満たないときに、その駆動中のインクノズルにインク詰まりの虞れ有りと判定するように構成することにより、プリンタヘッド1を構成するイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、及びブラック(B)からなる一連のインクノズルのいずれかにインク詰まりが発生していることを確実に検査することができる。
【0087】
本発明の検査方法並びに装置が適用されたプリンタ装置のハードウェア構成を示すブロック図が図5に示されている。同図に示されるように、このプリンタ装置のハードウェア構成は、制御部501と、給紙機構駆動部502と、A/D変換器503と、インク滴検出器504と、走査機構駆動部505と、ヘッド駆動部506と、外部機器インタフェース507と、記憶部508と、操作部509と、表示部510とを含んでいる。
【0088】
制御部501は、マイクロプロセッサを主体として構成されており、このプリンタ装置の動作を統括制御するものである。
【0089】
給紙機構駆動部502は、給紙トレイ11aから用紙を繰り出す動作、繰り出された用紙をプリンタヘッドの下に通過させる動作、さらには用紙排出口11cから外部へと排出する動作を実現するためのものである。
【0090】
インク滴検知器504は、先に図1〜図3を参照して説明した焦電素子を有する新規な構成を有するものである。なお、ここで、図中のインク滴検知器504と記されたブロックには、図3で説明した検出回路も含まれている。また、インク滴検知器504の検出回路を介して得られた出力電圧は、A/D変換器503にてデジタル信号に変換されて、制御部501に取り込まれるように構成されている。
【0091】
走査機構駆動部505は、プリンタ装置に内蔵されたプリンタヘッドを用紙の搬送方向と直交する方向へと往復駆動させたり、インクノズル吐出検査のために検査ポジションへ移行するための動作を実現するためのものである。
【0092】
ヘッド駆動部506は、プリント処理を行ったり、あるいはインクノズル吐出動作検査を行う場合に、個々のインクノズルを駆動して、その先端からインク滴を所定の態様で吐出させるためのものである。後に詳細に説明するように、本発明の検査方法に際しては、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動することとなる。
【0093】
外部機器インターフェイス507は、当該プリンタ装置をパソコン等の外部機器と接続して、印字データのやりとりを行うためのものである。
【0094】
記憶部508は、半導体RAMやROMで構成されており、印字データの一時格納エリアや制御部501で実行されるシステムプログラムの記憶エリアなどとして機能するものである。
【0095】
操作部509(11b)は、当該プリンタ装置に対して各種の指令操作を行うためのテンキーやファンクションキーなどで構成されている。
【0096】
表示部510は操作部509における操作指令の表示あるいは各種の操作ガイドのために利用されるもので、液晶表示器やLED表示器などで構成されている。
【0097】
次に、本発明の検査方法及び装置が適用されたプリンタ装置の全体動作を示すフローチャートが図6〜図8に示されている。
【0098】
図6において処理が開始されると、電源がオンされたか、規定時間が経過したか、規定ドット数を印字したかの判定が行われ、それらのいずれかが肯定された場合にインクノズル吐出動作の検査へと移行される(ステップ601)。
【0099】
すなわち、検査動作が開始されると、まず不具合レベルフラグを“0”にリセットした後(ステップ602)、インクヘッド(プリンタヘッド)をセンサ(インク滴検知器4)と対向する位置(検査ポジション)へと移動する処理を実行する(ステップ603)。尚、このインクヘッド移動処理は、先に図5を参照して説明した走査機構駆動部505を適宜に制御することにより実現される。
【0100】
インクヘッドがセンサと対向する位置へ移動されたならば(ステップ603)、インクノズルの駆動順序を制御するための制御フラグイニシャライズ処理(ステップ604)を実行する。この制御フラグイニシャライズ処理(ステップ604)では、制御フラグである駆動順番(N)、駆動対番号(P)、対切換係数(R)、インクノズル番号(Q)の初期設定が行われ、それぞれの制御フラグの値は、N=1,P=1,R=0,Q=0とされる。
【0101】
なお、この実施形態におけるプリンタ装置のプリンタヘッドにあっては、インクノズル総数は例えば96個、相隣接するインクノズルの離隔間隔は例えば141μm、インク滴一粒の体積は例えば13pl、インクノズルとインク滴検知器との対向距離は例えば15mm、連続駆動時のインク滴吐出周期は例えば32msecとされている。
【0102】
また、この実施の形態にあっては、インクノズルの駆動順序は、相前後して駆動されるインクノズル間の離隔距離が一定値以上(この例では47ノズル数以上)に維持されるように決められている。
【0103】
斯かる吐出ノズル間隔維持制御は、出力測定処理(ステップ606,609)において駆動されるべきインクノズル番号(Q)を決定する駆動順番演算処理(ステップ605,608)に先立って、所定アルゴリズムに従った制御フラグ更新処理(ステップ607,610)が実行されることにより実現される。
【0104】
ノズル駆動順番制御アルゴリズムの説明図が図9に示されている。同図に示されるように、駆動対番号(P)の値が1→1→2→2・・・・48→48の如くに、駆動順番の半分の速度で増加し、かつ対切換係数(R)の値が0→1→0・・・0→1の如くに、交互に1と0とを繰り返すことにより、駆動インクノズル番号決定演算式(Q=P+48×R)に従って、インクノズル番号(Q)の値は1→49→2→50・・・48→96の如くに変化する。その結果、相前後して駆動されるインクノズルの間隔は47ノズル以上に維持され、インク滴が受滴板上の局部的領域に集中的に間を置くことなく衝突して、過大なインク玉が表面張力で成長して感度低下を来す虞が回避されることとなる。
【0105】
なお、受滴板上には親水処理が施されているから、1駆動期間以上の間隔を置いてから隣接ノズルが駆動される場合には、インク滴は受滴板と親和して分散するため、インク玉成長の問題はない。
【0106】
次に、出力測定処理(ステップ606,609)の詳細を図8のフローチャート、並びに、図10のグラフを参照しながら説明する。出力測定処理では、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを、インクノズル番号(Q)で指定される順序で、各インクノズルを微細間隔(例えば32μsec間隔)で一定時間(例えば100msec)だけ連続駆動しつつ、各インクノズルの連続駆動中の感熱式インク滴検知器の出力変化率を測定(監視)する。
【0107】
このとき、駆動されたインクノズル(No.1〜No.3)が全て正常で有れば、図10(a)に示されるように、いずれのノズル駆動期間においても、蓄熱作用に起因して、センサ出力(検知器出力)は増加傾向を示す。これに対して、駆動されたインクノズル(No.1〜No,3)のうちの一つ(No.2)にインク詰まりが存在すれば、図10(b)に示されるように、No.2に対応するノズル駆動期間において、放熱作用に起因して、センサ出力(検知器出力)は減少傾向を示す。
【0108】
出力変化率の測定は、この例では図10(b)に示されるように、検査開始後(N)番目のインクノズル駆動において、駆動開始後(T1)秒経過時点における出力値(DN1)と駆動開始後(T2)秒経過時点における出力値(DN2)とを測定して保存する処理により実現される。すなわち、この処理が実行される結果、記憶部508の測定値保存領域には、(D11,D12),(D21,D22),(D31,D32)・・・(DN1,DN2)の如く、1駆動期間毎に一対の測定値が順次に記憶されることとなる。
【0109】
すなわち、図8のフローチャートにおいて、処理が開始されると、先ず、Q番目のノズルから規定個数のインク滴を吐出するように駆動指令が発せられる。この指令を受けて、ヘッド駆動部506の作用により、当該インクノズルからは規定個数に達するまでインク滴が連続的に吐出される。
【0110】
インクノズル駆動開始後、T1秒が経過すると(ステップ802,t>T1)、検知器4の出力はA/D変換器503を介して読み取られ(ステップ803)、得られた測定データはデータNo.(N1)として記憶部に保存される(ステップ804)。
【0111】
インクノズル駆動開始後、T2秒が経過すると(ステップ805,t>T2)、検知器4の出力はA/D変換器503を介して読み取られ(ステップ806)、得られた測定データはデータNo.(N2)として記憶部に保存される(ステップ807)。
【0112】
図6のフローチャートに戻って、ノズル駆動順番(N)の値がノズル総数である96を越えると(ステップ611YES)、続いて図7のフローチャートへ移行して、インクノズル詰まりの虞れを判定するための判定処理(ステップ701〜705)が実行される。
【0113】
この判定処理では、駆動順番(N)の値を初期値(1)から、プラス1ずつ増加させながら、駆動順番(N)にて指定される一対の測定値(DN1,DN2)に関する大小比較処理(ステップ702)が実行される。
【0114】
ここで、大小比較処理(ステップ702)を行うのは、インクノズルの駆動によりインク滴が正常に連続的に吐出されていれば、図10(a)に示されるように、インク滴検知器4の出力は一定の増加傾向を示すのに対して、インクノズルの駆動によってもインク滴が正常に吐出しなければ、図10(b)に示されるように、インク滴検知器4の出力は減少傾向を示すから、一対の測定値(DN1,DN2)の大小比較により、DN1>DN2を介して減少傾向が確認されれば、これに基づいてインク詰まりの虞ありと判定できるからである。
【0115】
1ノズルからの吐出回数を異ならせた場合におけるインク滴検知器4の出力電圧波形を比較して示すグラフが図11に示されている。同図から明らかなように、本発明者等の実験によれば、特定の1ノズルからのインク滴吐出数を様々に異ならせた場合、その出力値はインク滴吐出数に応じて増加することが確認された。ここで、焦電素子を使用した感熱式インク滴検知器の場合、受滴板上の局部的温度変化に対応して電荷を発生すると言う検知原理から、受滴板上のインク滴の受滴部位と出力電圧との間には殆ど相関がないことが確認されている。このことからすると、インクノズルを切り替えつつ、殆ど途切れることなく、インク滴を吐出させ続けた場合にも、図11のグラフと同様な出力値増加傾向が得られるものと推定される。
【0116】
大小比較処理で検知器出力波形の増加傾向が判定された場合には(ステップ702YES)、何も行うことなく、駆動順番(N)をブラス1更新して(ステップ704)、次の測定値に関する大小比較処理へと移行するのに対して(ステップ705NO,702)、検知器出力波形の減少傾向が判定された場合には(ステップ702NO)、その時の駆動順番(N)で指定のノズルにインク詰まりの虞れありと判定して、その駆動順番(N)を不良として記憶する(ステップ703)。以上の判定処理(701〜705)が全ての測定値データについて実行され、駆動順番(N)が既定値(96)を越えるのを待って、不具合判定処理は終了する(ステップ705YES)。
【0117】
不具合判定処理が完了すると(ステップ705YES)、不具合結果に応じた各種のサービス処理が実行される(ステップ706〜710)。すなわち、先ず、不具合ノズル数の有無が判定され(ステップ706)、不具合のノズル数が存在しない場合には(ステップ706YES)、そのプリンタヘッドはインク詰まりが全く存在しない正常なものとして、処理は終了する。
【0118】
これに対して、不具合ノズルが存在すると判定されると(ステップ706NO)、不具合レベルフラグの状態を参照し(ステップ707)、これが『0』にセットされていれば(ステップ707NO)、公知のヘッドクリーニング処理を実行して(ステップ708)、インク詰まりの解消に努めた後、不具合レベルフラグを『1』にセットし(ステップ709)、図6のフローチャートに戻って測定処理を再開する。他方、不具合レベルフラグの内容が『1』にセットされていれば(ステップ707YES)、前回ヘッドクリーニングを行ったにも拘わらず不具合が解消していないこになるので、外部機器インタフェースを通じてその旨をオペレータに連絡通知し(ステップ710)、オペレータに対して適切な処理を促すこととなる。
【0119】
以上説明した本発明のプリンタ装置によれば、あるインクノズルからインク滴が吐出されているか否かは、そのインクノズルの駆動期間にインク滴検知器の出力が規定の値に達したか否かではなくて、インク滴検知器の出力変化率(DN2−DN1)が正(増加傾向)か負(減少傾向)かで判定されるため、多数のインクノズルの詰まりを順次に検査する場合でも、相前後するインクノズル駆動期間の合間に検知器出力を初期状態に復帰させるための放熱期間を設けることが不要となり、その分だけ検査時間が短縮されて、プリンタヘッドを構成する一連のインクノズルの詰まりを1ノズル単位で短時間に検査可能となる。
【0120】
上述の検査時間短縮効果については、インクノズルの駆動期間にインク滴検知器の出力が規定の値(絶対値)に達したか否かに基づいてインクノズルの詰まりを判定するようにした比較例を参照すれば、より明確となるであろう。すなわち、図12に示されるように、検知器出力を所定の閾値VHと比較して、インク詰まりを検知しようとすると、蓄熱作用に寄与する駆動期間TAの終了毎に放熱作用に寄与する放熱期間TBが必要となるため、検査時間が長大化することは否めない。
【0121】
なお、以上の実施の形態では、図10(c)に示されるように、隣接する駆動期間の間に殆ど隙間を設けないようにして、検査時間の短縮(この場合、検査時間は1駆動期間のほぼ整数倍となる)を図ったが、本発明方法におけるインクノズル駆動態様はこれに限定されるものではない。他のインクノズル駆動態様としては、相前後して駆動されるべきインクノズルの駆動期間が相互に1/2ずつ重なるようにしたものを挙げることができる。すなわち、各インクノズルはそれぞれ一定時間駆動されるのであるが、それらの駆動期間は相互に半分ずつ重複しているのである。この場合、検査時間を上記の実施形態のさらに半分に短縮することができる。
【0122】
一方、インク滴検知器に到達するインク滴個数は、全てのインクノズルにインク詰まりが存在しなければ、全ノズル駆動期間に亘り、前後して駆動される2個のインクノズルからの吐出インク滴の総和となる。これに対して、いずれかのインクノズルにインク詰まりが存在する場合には、そのインクノズル駆動期間に関する限り、インク滴検知器に到達するインク滴個数は正常時の半分となる。このことから、インク滴検知器の出力変化率は正常状態とインク詰まり状態とでは半分の関係(増加傾向を示す傾きが半分)となり、これに基づいてインク詰まりの判定を行うことができる。
【0123】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、検査対象となるプリンタヘッドのインクノズル前方に感熱式インク滴検知器が配置された状態において、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動しつつ、各インクノズルの連続駆動中の感熱式インク滴検知器の出力変化率を監視し、監視される出力変化率が予定された出力変化率に満たないときに、その駆動中のインクノズルにインク詰まりの虞れ有りと判定するようにしたため、プリンタヘッドを構成する一連のインクノズルの詰まりを1ノズル単位で短時間で検査可能となると言った効果を有する。
【0124】
さらに、本発明にあっては、感温素子として面状焦電素子を使用した新規な構成の感熱式インク滴検知器を使用したため、素子自体の有する高感度とも相まって、一層の検査時間短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に適用される感熱式インク滴検知器の一例を示す断面図である。
【図2】感熱式インク滴検知器の外形寸法の一例を示す説明図である。
【図3】インク滴検知器の検出回路の一例を示す図である。
【図4】本発明の検査方法並びに装置が適用されたプリンタ装置の一例を示す外観図である。
【図5】本発明方法並びに装置が適用されたプリンタ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】本発明方法並びに装置が適用されたプリンタ装置の全体動作(その1)を示すフローチャートである。
【図7】本発明方法並びに装置が適用されたプリンタ装置の全体動作(その2)を示すフローチャートである。
【図8】出力測定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】ノズル駆動順番制御アルゴリズムの説明図である。
【図10】本発明方法実施時におけるインクノズル状態とインク滴検知器(センサ)出力との関係を示す図である。
【図11】1ノズルからの吐出回数を異ならせた場合における出力電圧波形を比較して示す図である。
【図12】インク滴検知器(センサ)の出力チャート閾値と比較してインク詰まりを判定する場合のインクノズル駆動態様の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 プリンタヘッド
2 インクノズル
3 インク滴
4 インク滴検知器
5 金属製容器
5a 底板
5b 側板
6 焦電素子
6a 焦電材料
6b 蒸着電極
6c 蒸着電極
7a リード線
7b リード線
8 シリコン充填物
9 インピーダンス変換器
10 アンプ
11 プリンタ装置
11a 給紙トレイ
11b 操作部
11c 用紙排出口
501 制御部
502 給紙機構駆動部
503 検出回路
504 インク滴検出器
505 走査機構駆動部
506 ヘッド駆動部
507 外部機器インタフェース
508 記憶部
509 操作部
510 表示部
OP1 演算増幅器
OP2 演算増幅器
OUT 出力端子
TA 蓄熱期間
TB 放熱期間

Claims (11)

  1. 検査対象となるプリンタヘッドのインクノズル前方に感熱式インク滴検知器が配置された状態において、プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動しつつ、各インクノズルの連続駆動中の感熱式インク滴検知器の出力変化率を監視し、監視される出力変化率が予定された出力変化率に満たないときに、その駆動中のインクノズルにインク詰まりの虞れ有りと判定するプリンタヘッドの検査方法。
  2. 相前後するインクノズル連続駆動期間の間には実質的に空き時間は存在しない請求項1に記載のプリンタヘッドの検査方法。
  3. 各インクノズルは間隔を空けることなく1個ずつ交代に連続駆動される請求項1に記載のプリンタヘッドの検査方法。
  4. インクノズルの駆動順序は、相前後して駆動されるインクノズル間の離隔距離が一定値以上に維持されるように決められている請求項1に記載のプリンタヘッドの検査方法。
  5. 感熱式インク滴検知器を構成する感温素子としては面状焦電素子が使用されている請求項1に記載のプリンタヘッドの検査方法。
  6. 検査対象となるプリンタヘッドのインクノズル前方に感熱式インク滴検知器が位置する状態へとプリンタヘッドと感熱式インク滴検知器とを相対的に移動させる検査用位置決め手段と、
    プリンタヘッドを構成する一群のインクノズルを決められた順序で、各インクノズルから規定個数のインク滴が吐出されるように連続駆動するインクノズル試し駆動手段と、
    感熱式インク滴検知器の各インクノズル駆動中における出力変化率を検出する変化率検出手段と、
    変化率検出手段で検出される出力変化率が予定の変化率に満たないときに、当該駆動中のインクノズルにインク詰まりの可能性有りと判定する判定手段と、を具備するプリンタヘッドの検査装置。
  7. インクノズル試し駆動手段における相前後するインクノズル連続駆動期間の間には実質的に空き時間は存在しない請求項6に記載のプリンタヘッドの検査装置。
  8. インクノズル試し駆動手段によるインクノズルの連続駆動は、間隔を空けることなく1ノズル毎に交代に行われる請求項6に記載のプリンタヘッドの検査装置。
  9. インクノズル試し駆動手段によるインクノズルの駆動順序は、相前後して駆動されるインクノズル間の離隔距離が一定値以上に維持されるように決められている請求項6に記載のプリンタヘッドの検査装置。
  10. 感熱式インクノズル検知器が、一連のインクノズルから吐出されるインク滴が衝突される受滴板と、受滴板の背後に接合された面状焦電素子と、を含み、面状焦電素子が連続的に衝突される個々のインク滴から受け取った熱の累積による受滴板の温度変化に対応する電気信号を生成する請求項6に記載のプリンタヘッドの検査装置。
  11. 請求項6〜10のいずれかに記載のプリンタヘッドの検査装置が組み込まれたプリンタ装置。
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