JP4045228B2 - 圧力損失測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧力損失測定装置に関する。さらに詳しくは、気体透過性を有する測定対象の圧力損失を高精度にかつ高い再現性で測定することが可能であるとともに、測定時の測定対象の破損を有効に防止し得る圧力損失測定装置に関する。
内燃機関、ボイラー等の排気ガス中の微粒子や有害物質は、環境への影響を考慮して排気ガス中から除去する必要性が高まっている。特にディーゼルエンジンから排出される粒子状物質(以下、PMという)の除去に関する規制は欧米、日本国内ともに強化される方向にあり、PMを除去するための捕集フィルター(以下、DPFという)にセラミックスから構成されたハニカム構造体を用いたハニカムフィルターが使用されている。このようなハニカム構造体にあっては、年々強化される排ガス規制に対応すべく、より高い浄化性能が求められており、その一方で低燃費化、高出力化等の要請から、圧力損失の低減も求められている。このようなことから、フィルターの圧力損失等の性能を測定する性能測定装置等が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記した性能測定装置を用いずに、セラミックス等の測定対象の圧力損失を測定する場合には、例えば、図7に示すような圧力損失測定装置が用いられている。
図7に示す圧力損失測定装置30は、気体31が通過する流路32と、測定対象のセラミックス33をOリング34で挟持して保持する保持部35と、セラミックス33の前後の圧力(差圧)を測定する圧力測定部36とを備えている。この流路32は、図7に示すように、測定対象直前で、気体31の流れ方向に垂直な断面の面積が大きくなるように構成されているものや、図示は省略するが、その上流側から下流側まで、流れ方向に垂直な断面の面積が同一になるように構成されいるものがある。この圧力損失測定装置30は、上述した流路32に気体31を通過させた後、測定対象である板状のセラミックス33を透過させて、その圧力損失を測定するものである。本来、このような圧力損失測定装置30は、比較的に機械的強度が高い板状の物質の圧力損失を測定することを目的として開発されたものである。なお、図7における、符号37は装置本体を示している。
特許第3294589号公報
しかしながら、上述した圧力損失測定装置は、ハニカム構造体の隔壁を構成するセラミックスのように、その厚さが薄く破損し易ものや、その圧力損失が小さいものを測定するために製造された測定装置ではなく、測定対象としてのセラミックスをOリングで挟持して保持する際に、セラミックスに応力が掛かりすぎて破損するという問題があった。特に、近年、上述したDPFにおいては、排気ガスが隔壁を透過する際の圧力損失を低減させ、フィルターの処理能力を向上させることを目的として、DPFを構成する隔壁の薄壁化や高気孔率化が急速に進行している。このため、隔壁の強度自体も低下しており、従来の圧力損失測定装置での測定は困難であった。また、隔壁の性能向上度合いの評価にあっては、より分解能に優れた圧力損失測定装置が必要とされていが、従来の圧力損失測定装置では、その要求に見合う精度での測定を実現することができないというのが現状であった。さらに、従来の圧力損失測定装置においては、気体の流速や流路の内径の大きさを変えた場合に、測定値の再現性が得られないという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、気体透過性を有する測定対象の圧力損失を高精度にかつ高い再現性で測定することが可能であるとともに、測定時の測定対象の破損を有効に防止し得る圧力損失測定装置を提供することを目的とする。
まず、本発明者は、気体透過性を有する測定対象の圧力損失を測定した際に、その測定値の再現性が得られない原因を調査、検討したところ、従来の圧力損失測定装置においては、気体の流れ方向に垂直な断面での気体の流速分布が不均一である、具体的には、同一断面において、流路の外周側に向けて気体の粘性効果により、その流速が低下しているということを知見した。通常、圧力損失の測定に関しては、流路上流側の気体の流速や圧力等を測定条件の一つとしており、上述したように測定対象を透過する面での流速分布が非常に不均一であると、正確な測定値を得ることができず、また、測定値の再現性も得ることができない。特に、小さくて薄いセラミックスの圧力損失を測定する際には、この不均一な流速分布による測定値への影響が無視できないほど大きくなるということが判明した。また、測定対象の圧力損失の値が比較的大きい場合には無視できていた流路上の外乱も、測定対象の圧力損失が低下するに従って誤差要因になり得るということが判明した。
一方で、従来の圧力損失測定装置を構成する保持部において、図8に示すように、機械的強度の低い測定対象に直接Oリング34を当接させた状態で保持する場合に、測定対象の破損を回避するために十分な力で保持することができず、気体31が測定対象としてのセラミックス33を透過する際に、流路32とセラミックス33とOリング34とによって囲われた部分に流れ込むことによって気体31の流れ状態が変化していることを知見した。この気体31の流れ状態の変化により、セラミックス33近傍における気体31の流速及び流れ方向が変化し、正確な測定値を得ることができないということが判明した。
そこで、本発明者は、これらの現象に基づき、気体の流速分布が極力均一になるように、気体の流れ方に向って流路の断面を漸減させた形状とし、かつ、測定対象を保持する保持部においては、気体31の流れ状態の変化を防止するために、流路と測定対象との間に隙間を設けないような構成とすることによって、機械的強度が低い測定対象の破損を防止することができるとともに、高精度にかつ高い再現性で圧力損失を測定することができるということを見出した。このように構成することによって、例えば、従来の圧力損失測定装置より安定した測定結果を得ることができ、従来の圧力損失測定装置では、その圧力損失の違いを識別することが不可能であった二以上の測定対象に対しても、その違いを識別することが可能になった。
本発明は、上述の課題を解決するべく、以下の圧力損失測定装置を提供するものである。
[1]気体が通過する流路と、前記流路中の所定箇所で気体透過性を有する板状の測定対象を保持する保持部と、前記測定対象を透過する前後の前記気体の圧力(差圧)を測定する圧力測定部とを備え、前記圧力測定部によって測定した前記差圧から、前記測定対象における圧力損失を測定する圧力損失測定装置であって、前記保持部が、その中央に、前記流路の内径に相当する径の貫通孔が形成されるとともに、その前記測定対象より上流側の面に、前記測定対象の周縁を収納、固定することが可能なように前記測定対象の外形形状に対応した溝が形成された板状部材から構成されてなり、前記流路の形状が、前記測定対象から上流側に所定の距離離れた一の部位における前記気体の流れ方向に垂直な断面の面積(S1)が、前記保持部を構成する前記板状部材の近傍の他の部位における前記気体の流れ方向に垂直な断面の面積(S2)よりも大であり、かつ前記一の部位から前記他の部位までの中間の部位における前記気体の流れ方向に垂直な断面の面積(S3)が、前記面積(S1)から前記面積(S2)まで漸減するように構成されてなり、前記面積(S2)に対する、前記面積(S1)の割合(S1/S2)が、4以上であるとともに、前記流路の前記一の部位の断面における中心部から外周部までの長さ(D1)と、前記流路の前記他の部位の断面における中心部から外周部までの長さ(D2)との差(D1−D2)に対する、前記流路の前記一の部位から前記他の部位までの長さ(L)の割合(L/(D1−D2))が、1〜4である圧力損失測定装置。
[2]前記測定対象がセラミックスである前記[1]に記載の圧力損失測定装置。
[3]前記流路の前記測定対象より上流側に、前記気体に含まれる微粒子を除去するためのフィルターをさらに備えた前記[1]又は[2]に記載の圧力損失測定装置。
[4]前記流路の前記測定対象より上流側に、前記気体の温度を測定するための温度測定部をさらに備えた前記[1]〜[3]のいずれかに記載の圧力損失測定装置。
[5]前記流路の前記測定対象より上流側に、前記気体の流れを整えるための整流部をさらに備えた前記[1]〜[4]のいずれかに記載の圧力損失測定装置。
本発明によれば、気体透過性を有する測定対象の圧力損失を高精度にかつ高い再現性で測定することが可能であるとともに、測定時の測定対象の破損を有効に防止し得る圧力損失測定装置を提供することができる。本発明の圧力損失測定装置によれば、高精度に圧力損失の値を測定することができるために、例えは、DPFを構成する隔壁の性能向上状態を的確に判断することが可能となり、その設計指針の向上を期待することができる。また、一体のDPFにおいて、各個所での隔壁の圧力損失のバラツキを測定することができるため、隔壁の圧力損失とDPF全体の圧力損失の相関関係を把握することが可能となる。
以下、本発明の圧力損失測定装置の一の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
図1は、本実施の形態の圧力損失測定装置の構成を模式的に示す断面図であり、図2は、本実施の形態の圧力損失測定装置を構成する保持部を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態の圧力損失測定装置1は、気体10が通過する流路2と、流路2中の所定箇所で気体透過性を有する板状の測定対象4を保持する保持部3と、測定対象4を透過する前後の気体10の圧力(差圧)を測定する圧力測定部5とを備え、圧力測定部5によって測定した差圧から、測定対象4における圧力損失を測定する圧力損失測定装置1であって、保持部3が、図1及び図2に示すように、その中央に、流路2の内径に相当する径の貫通孔11が形成されるとともに、その測定対象4より上流側6の面に、測定対象4の周縁を収納、固定することが可能なように測定対象4の外形形状に対応した溝12が形成された板状部材8から構成されてなり、流路2の形状が、測定対象4から上流側6に所定の距離離れた一の部位14における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S1)が、保持部3を構成する板状部材8の近傍の他の部位15における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S2)よりも大であり、かつ一の部位14から他の部位15までの中間の部位における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S3)が、面積(S1)から面積(S2)まで漸減するように構成されてなるものである。そして、面積(S2)に対する、面積(S1)の割合(S1/S2)が、4以上であるとともに、図4に示すように、流路の一の部位の断面における中心部から外周部までの長さ(D1)と、流路の他の部位の断面における中心部から外周部までの長さ(D2)との差(D1−D2)に対する、流路の一の部位から他の部位までの長さ(L)の割合(L/(D1−D2))が、1〜4である。
また、本実施の形態においては、流路2が、所定箇所でフランジ状に構成された一以上の継ぎ手部分16を有しており、この継ぎ手部分16によって、保持部3等を流路2の内部に固定することができる。
なお、本実施の形態の圧力損失測定装置1は、気体透過性を有する板状の測定対象4であれば、如何なる物質から構成されたものであっても測定可能であり、例えば、測定対象4として、セラミックス、燒結金属や金属メッシュ等の金属、HEPAフィルターやULPAフィルター等のガラス繊維、その他樹脂や布製のフィルター等を挙げることができる。特に、本実施の形態の圧力損失測定装置1は、従来、その圧力損失の測定が困難であった、薄い板状のセラミックスの圧力損失を測定するのに好適に用いることができる。
本実施の形態の圧力損失測定装置1を用いることによって、例えば、測定対象4の機械的強度が低い場合であっても、それを破損させることなく、高精度にかつ高い再現性で圧力損失を測定することができる。特に、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、従来、圧力損失の測定困難であった、フィルターや触媒担体として用いられるセラミックスのハニカム構造体の隔壁を構成する、縦横20〜40mm、厚さ10μm〜5mmの板状の測定対象4の圧力損失を高精度に測定することができる。なお、本実施の形態の圧力損失測定装置1によって測定することのできる測定対象4の大きさについては、上記の範囲に限定されることはなない。
本実施の形態に用いられる保持部3は、上述したように、その中央に、流路2の内径に相当する径の貫通孔11が形成されるとともに、その測定対象4より上流側6の面に、測定対象4の周縁を収納、固定することが可能なように測定対象4の外形形状に対応した溝12が形成された板状部材8から構成されており、圧力損失測定装置1に固定する際の測定対象4に掛かる応力集中を防止し、測定対象4の破損を有効に防止することができる。また、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、高精度に圧力損失の値を測定することができるために、例えは、DPFを構成する隔壁の性能向上状態を的確に判断することが可能となり、設計指針の向上を期待することができる。また、一体のDPFにおいて、各個所での隔壁の圧力損失のバラツキを測定することができるため、隔壁の圧力損失とDPF全体の圧力損失の相関関係を把握することが可能となる。
流路2中に保持部3を固定する際には、例えば、まず、図3(a)に示すように、保持部3を構成する板状部材8の溝12に、測定対象4の周縁を収納、固定する。この際、板状の測定対象4の周縁と、板状部材8の溝12との間にシリコン樹脂等の硬化性の樹脂17を流し込み固定することが好ましい。このように構成することによって、測定対象4の周縁と溝12との隙間を気体10(図1参照)が通過することを有効に防止し、より正確な測定を行うことができる。
次に、図3(b)及び図3(c)に示すように、測定対象4を固定した板状部材8の両表面を、流路2の継ぎ手部分16で挟持して流路2の内部に固定する。このように構成することによって、測定対象4に大きな応力を加えることなく、その破損を有効に防止することができるとともに、流路2の内径が板状部材8の前後で変化することがないために、気体10(図1参照)の流れの外乱要因が取り除かれ、正確な測定を行うことができる。また、板状部材8を固定する際には、気密性を向上させるために、板状部材8と継ぎ手部分16との対向する表面にOリング18を配設することが好ましい。また、例えば、図3(a)に示した樹脂17の変わりとして、図示は省略するが、硬化した樹脂と同様の形状の固定用部材を板状部材に配設し、流路の継ぎ手部分にOリングを配設した後に、固定用部材を配設した板状部材を、継ぎ手部分で両側から締め込むようにして固定してもよい。
また、図1に示すように、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、板状の測定対象4を透過する際における、気体10の、流路2の中心軸に垂直な断面での流速分布がより均一化されるように、流路2の形状が、測定対象4から上流側6に所定の距離離れた一の部位14における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S1)が、保持部3を構成する板状部材8の近傍の他の部位15における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S2)よりも大であり、かつ一の部位14から他の部位15までの中間の部位における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S3)が、面積(S1)から面積(S2)まで漸減するように構成されている。このように構成することによって、面積(S1)から面積(S2)まで漸減する部位において、気体10の流速を変化(増加)させ、比較的に粘性が高くなる流路2の外周側における気体10の流れを活性化させて、流速分布の均一化を図ることができる。
なお、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S1)及び面積(S2)の大きさは、板状の測定対象4の大きさによって適宜決定することができる。例えば、測定対象4の表面の大きさが縦横30mmの正方形の場合には、面積(S1)を1500〜10000mm2、面積(S2)を300〜900mm2とすることが好ましい。
また、面積(S2)に対する、面積(S1)の割合(S1/S2)、4以上であり、8以上であることが好ましい。このように構成することによって、断面の面積が漸減する領域、即ち、一の部位14から他の部位15において、気体10の流速を十分に変化(増加)させることができ、流路2の外周側の粘性を低下させて、流速分布の均一化を図るとともに、圧力損失の測定に必要十分な流速を得ることができる。
また、本実施の形態においては、図1、図4及び図5に示すように、流路2の一の部位14の断面における中心部から外周部までの長さ(D1)と、流路2の他の部位15の断面における中心部から外周部までの長さ(D2)との差(D1−D2)に対する、流路2の一の部位14から他の部位15までの長さ(L)の割合(L/(D1−D2))が、1〜4であり、3〜4であることが好ましい。このように構成するこのとによって、測定対象4に流入する直前において、緩やかに、かつ必要十分にその流速を上昇させて、気体10の流速分布の均一化を図ることができる。本実施の形態においては、この流路2の一の部位14から他の部位15までの形状が、図4に示すように、円弧状又は楕円弧状の形状であってもよいし、図5に示すように、一以上の変曲点を有する形状であってもよい。
図1に示す圧力損失測定装置1を構成する圧力測定部5は、測定対象4を透過する前後の気体10の圧力(差圧)を測定するものであり、従来公知の圧力計や差圧計等を好適に用いることができる。具体的には、測定対象4を透過する前後の流路2のそれぞれに、圧力測定用貫通孔19を穿設し、この圧力測定用貫通孔19から気体10の圧力を測定する。圧力測定用貫通孔19の孔径については特に限定されることはないが、0.1〜1mmであることが好ましい。また、気体10の流れの片寄りがある場合には、同一断面であっても測定箇所によって圧力が異なることがあるために、圧力測定用貫通孔19を、測定対象4を透過する前後の流路2のそれぞれに、一つの断面に対して上下左右に4箇所、即ち、測定対象4の前後で計8箇所穿設し、それぞれの圧力測定用貫通孔19から気体10の圧力を測定することが好ましい。
また、測定対象4から各圧力測定用貫通孔19までの距離は、1〜10mmであることが好ましい。また、特に限定されることではないが、本実施の形態においては、測定対象4から下流側7の圧力測定用貫通孔19までの距離が、測定対象4から上流側6の圧力測定用貫通孔19までの距離の2倍以下であることが好ましい。このように構成することによって、より正確な圧力を測定することができる。
また、本実施の形態の圧力損失測定装置1に使用される気体10については、特に限定されることはないが、安全かつ入手の安易な空気や窒素等を用いることが好ましく、さらに、気体10に含まれる水分等により測定値に影響がでないように、ドライヤー(図示せず)を通気して水分を除去した乾燥空気を用いることが好ましい。
また、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、流路2の測定対象4より上流側6に、気体10に含まれる微粒子を除去するためのフィルター20をさらに備えたものであることが好ましい。
気体透過性を有する測定対象4は、例えば、複数の細孔が形成された多孔質体から構成されていることがあるために、気体10に微粒子が含まれていると、圧力損失を測定している最中に微粒子が測定対象4の細孔に詰まり、その圧力損失が増加して、正確な測定を行うことができないことがある。このように圧力損失測定装置1がフィルター20を備えるものとすることで、微粒子が除去された清浄な気体10を透過させることが可能となり、より正確な測定を行うことができるとともに、測定を行うことによって測定対象4の品質が低下する恐れがない。フィルター20としては、ULPAフィルターを好適に用いることができる。
また、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、流路2の測定対象4より上流側6に、気体10の温度を測定するための温度測定部21をさらに備えたものであることが好ましい。温度測定部21については、従来から温度の測定に用いられている温度計を好適に用いることができ、例えば、液柱型水銀気圧計の附着温度計、乾湿式湿度計のガラス製温度計、金属製温度計、電気式温度計等を好適例として挙げることができる。なお、気体10として乾燥空気を用いる場合には、乾式湿度計のみの温度計を用いてもよい。また、気体10として乾燥空気を用いない場合は、温度測定部21が気体10の湿度も測定することができるように構成されていることが好ましい。このように構成することによって、温度補正や湿度補正によって、気体10の実流量をより正確に測定することができる。
さらに、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、流路2の測定対象4より上流側6における圧力(絶対圧)を測定することができるように構成されていることが好ましい。このように構成することによって、気体10の実流量を正確に測定することが可能となり、信頼性の高い測定値を得ることができる。
また、本実施の形態の圧力損失測定装置1においては、流路2の測定対象4より上流側6に、気体10の流れを整えるための整流部22をさらに備えたものであることが好ましい。この整流部22としては、例えば、流路2の一の部位14近傍に配設されたメッシュ状の部材を好適に用いることができる。このような整流部22を気体10が通過することにより、気体10の流れが整えられ、流速分布の均一化を図ることができる。
流路2を構成する材料については特に限定されることはないが、その表面が滑らかで、流路2を通過する気体10の流れを妨害し難いものであることが好ましく、例えば、アクリル樹脂やABS樹脂等を好適例として挙げることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
図1に示すような、気体10が通過する流路2と、セラミックスから構成された縦横30mm、厚さ300μmの板状の測定対象4を保持する保持部3と、この測定対象4を透過する前後の気体10の圧力(差圧)を測定する圧力測定部5とを備えた圧力損失測定装置1を製造した。
本実施例の圧力損失測定装置1においては、保持部3が、その中央に、流路2の内径に相当する直径20mmの貫通孔が形成されるとともに、その測定対象4より上流側6の面に、測定対象4の周縁を収納、固定することが可能なように測定対象4の外形形状に対応した溝が形成された板状部材8から構成されてなり、流路2の形状が、測定対象4から上流側6に所定の距離離れた一の部位14における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S1)が2830mm2、保持部3を構成する板状部材8の近傍の他の部位15における気体10の流れ方向に垂直な断面の面積(S2)が315mm2であり、かつ一の部位14から他の部位15までの中間の部位における気体の流れ方向に垂直な断面の面積(S3)が、面積(S1)から面積(S2)まで漸減するように構成されている。
なお、本実施例の圧力損失測定装置1は、一の部位14から800mm上流側にフィルター20を備え、流路2の一の部位14とフィルター20を配設した部位との間に、温度測定部21を備えている。また、流路2の一の部位14には、メッシュの金網から構成された整流部22を備えている。なお、本実施例においては、フィルター20としてULPAフィルターを用いた。
本実施例の圧力損失測定装置1を用い、セラミックスから構成された異なる2つの測定対象3の(サンプルA及びサンプルB)の圧力損失を3回ずつ測定した。図6は、本実施例の圧力損失測定装置を用いて測定した圧力損失の値から算出した測定対象の抗力係数とレイノルズ数との関係を示すグラフである。2つの測定対象は、その圧力損失の差が数%程度あり、従来の圧力損失測定装置では、両者の差異を識別することができなかった。本実施例の圧力損失測定装置を用いて測定したところ、2つの測定対象の差異を識別することができる程度に、高精度にかつ再現性よく圧力損失を測定することができた。
本発明の圧力損失測定装置は、気体透過性を有する測定対象の圧力損失を高精度にかつ高い再現性で測定することが可能であるとともに、測定時の測定対象の破損を有効に防止することができる。
本発明の圧力損失測定装置の一の実施の形態の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の圧力損失測定装置の一の実施の形態に用いられる保持部を示す斜視図である。 図3(a)〜図3(c)は、本発明の圧力損失測定装置の一の実施の形態に用いられる保持部を流路に固定する工程を工程順に示す断面図である。 本発明の圧力損失測定装置の一の実施の形態における流路の形状の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の圧力損失測定装置の一の実施の形態における流路の形状の他の例を模式的に示す断面図である。 本実施例の圧力損失測定装置を用いて測定した圧力損失の値から算出した測定対象の抗力係数とレイノルズ数との関係を示すグラフである。 従来の圧力損失測定装置の構成を模式的に示す断面図である。 従来の圧力損失測定装置を用いた際の、測定対象としてのセラミックスを通過する気体の流れを模式的に示す断面図である。
符号の説明
1…圧力損失測定装置、2…流路、3…保持部、4…測定対象、5…圧力測定部、6…上流側、7…下流側、8…板状部材、10…気体、11…貫通孔、12…溝、14…一の部位、15…他の部位、16…継ぎ手部分、17…樹脂、18…Oリング、19…圧力測定用貫通孔、20…フィルター、21…温度測定部、22…整流部、30…圧力損失測定装置、31…気体、32…流路、33…セラミックス、34…Oリング、35…保持部、36…圧力測定部、37…装置本体、S1,S2,S3…面積。

Claims (5)

  1. 気体が通過する流路と、前記流路中の所定箇所で気体透過性を有する板状の測定対象を保持する保持部と、前記測定対象を透過する前後の前記気体の圧力(差圧)を測定する圧力測定部とを備え、前記圧力測定部によって測定した前記差圧から、前記測定対象における圧力損失を測定する圧力損失測定装置であって、
    前記保持部が、その中央に、前記流路の内径に相当する径の貫通孔が形成されるとともに、その前記測定対象より上流側の面に、前記測定対象の周縁を収納、固定することが可能なように前記測定対象の外形形状に対応した溝が形成された板状部材から構成されてなり、
    前記流路の形状が、前記測定対象から上流側に所定の距離離れた一の部位における前記気体の流れ方向に垂直な断面の面積(S1)が、前記保持部を構成する前記板状部材の近傍の他の部位における前記気体の流れ方向に垂直な断面の面積(S2)よりも大であり、かつ前記一の部位から前記他の部位までの中間の部位における前記気体の流れ方向に垂直な断面の面積(S3)が、前記面積(S1)から前記面積(S2)まで漸減するように構成されてなり、
    前記面積(S2)に対する、前記面積(S1)の割合(S1/S2)が、4以上であるとともに、前記流路の前記一の部位の断面における中心部から外周部までの長さ(D1)と、前記流路の前記他の部位の断面における中心部から外周部までの長さ(D2)との差(D1−D2)に対する、前記流路の前記一の部位から前記他の部位までの長さ(L)の割合(L/(D1−D2))が、1〜4である圧力損失測定装置。
  2. 前記測定対象がセラミックスである請求項1に記載の圧力損失測定装置。
  3. 前記流路の前記測定対象より上流側に、前記気体に含まれる微粒子を除去するためのフィルターをさらに備えた請求項1又は2に記載の圧力損失測定装置。
  4. 前記流路の前記測定対象より上流側に、前記気体の温度を測定するための温度測定部をさらに備えた請求項1〜3のいずれかに記載の圧力損失測定装置。
  5. 前記流路の前記測定対象より上流側に、前記気体の流れを整えるための整流部をさらに備えた請求項1〜4のいずれかに記載の圧力損失測定装置。
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