JP2019007359A - エアクリーナおよびフィルタエレメント - Google Patents

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浩司 夏目
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浩司 夏目
文雄 小倉
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文雄 小倉
崇彰 稲森
Takaaki Inamori
崇彰 稲森
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【課題】フィルタエレメントを流れるエアの流量分布のばらつきを抑制すること。【解決手段】エアクリーナ100は、複数のひだ部70を備えた筒状のフィルタエレメント7が筐体1内に収容され、筐体1に、エアを吸入する吸入口2と、フィルタエレメント7を通過したエアが排出される排出口とが設けられている。複数のひだ70部のうち少なくとも、吸入口2の近傍に位置するひだ部70a〜70dは、吸入口2からフィルタエレメント7を通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している。【選択図】図2

Description

本発明は、車両の内燃機関に供給されるエアを清浄するエアクリーナおよびフィルタエレメントに関する。
従来、車両の内燃機関の吸気系統に備えられる装置として、車外から取り込まれたエアに含まれる微細な異物(例えば、ごみや埃等)を、フィルタエレメント(例えば、濾紙)によって除去するエアクリーナが知られている。
このようなエアクリーナには、複数のひだ部が設けられた、筒状のフィルタエレメントを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−207540号公報
ところで、車外から取り込まれたエアの流量は、例えばMAF(Mass Air Flow)センサ等で計測される。
このMAFセンサをフィルタエレメントの下流側近傍に設けた場合、フィルタエレメントを流れる際のエアの流量分布のばらつきの影響により、MAFセンサの計測結果のばらつくおそれがある。特に、エアの流路の断面の一部分におけるエアフローを測定する熱線式(ホットワイヤー)等のエアフローセンサでは、エアの流路の断面における流量分布の変化により計測結果のばらつきが大きくなる。
本発明の目的は、フィルタエレメントを流れるエアの流量分布のばらつきを抑制することができるエアクリーナおよびフィルタエレメントを提供することである。
本発明のエアクリーナは、複数のひだ部を備えた筒状のフィルタエレメントが筐体内に収容され、前記筐体に、エアを吸入する吸入口と、前記フィルタエレメントを通過したエアが排出される排出口とが設けられたエアクリーナであって、前記複数のひだ部のうち少なくとも、前記吸入口の近傍に位置するひだ部は、前記吸入口から前記フィルタエレメントを通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している。
本発明のフィルタエレメントは、エアクリーナの筐体内に収容され、複数のひだ部を備えた筒状のフィルタエレメントであって、前記複数のひだ部のうち少なくとも、前記筐体に設けられたエアの吸入口の近傍に位置するひだ部は、前記吸入口から前記フィルタエレメントを通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している。
本発明によれば、フィルタエレメントを流れるエアの流量分布のばらつきを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るエアクリーナの全体構成を示す模式図 本発明の実施の形態に係るエアクリーナの断面を示す模式図 本発明の比較例に係るエアクリーナの断面を示す模式図 本発明の変形例に係るエアクリーナの断面を示す模式図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るエアクリーナ100の構成について、図1、図2を用いて説明する。
図1は、エアクリーナ100の全体構成を示す模式図である。図2は、エアクリーナ100の筐体1およびフィルタエレメント7の径方向の断面を示す模式図である。なお、図2は、フィルタエレメント7の径方向の断面を、フィルタエレメント7を通過したエアの流路11の上流側から見た場合を示している。図2に示す各矢印は、エアの流れの一部を示している。
エアクリーナ100は、車両の内燃機関の吸気系統に備えられる。図1に示すように、エアクリーナ100は、円筒形の筐体1を有する。
筐体1の外周面には、エアを筐体1の内部へ吸入するための吸入口2が設けられている。吸入口2には、図2に示すように、車両の外部から取り込まれたエアが流れる吸気管3(図1では図示略)が接続されている。
また、筐体1の両端面のうちの一方の端面には、図1に示すように、筐体1の内部からエアを排出するための排出口4が設けられている。排出口4には、円筒形のアウトレットパイプ5が接続されている。
アウトレットパイプ5の内部には、排出口4からのエアの流量を計測するMAFセンサ6が設けられている。なお、MAFセンサ6の設置位置は、図1に示す位置に限定されない。MAFセンサ6は、例えば、熱線式(ホットワイヤー)エアフローセンサである。
図示は省略するが、アウトレットパイプ5の一端(排出口4と接続された端部とは反対の端部)には、車両の内燃機関へ通じるダクトが接続される。
筐体1の内部には、筒状のフィルタエレメント7が収容される。
フィルタエレメント7は、例えば、平板状の濾材(例えば、濾紙)を蛇腹状に曲折することで複数のひだ部70(図2参照。図1では図示略)を形成し、その後、濾材を筒状に丸めて作成されたものである。なお、ひだ部は、「折山部」と言い換えてもよい。
図2に示すように、フィルタエレメント7の外周部分には円筒形のパンチングメタル8が設けられ、フィルタエレメント7の内周部分には円筒形のパンチングメタル9が設けられる。パンチングメタル8、9には、複数の貫通孔(図示略)が形成されている。なお、図1では、パンチングメタル8、9の図示を省略している。なお、本実施の形態では、パンチングメタルを用いる場合を例に挙げて説明するが、これに限定されず、例えば、エキスパンドメタルを用いてもよい。例えば、図2において、パンチングメタル8の代わりにエキスパンドメタルを適用してもよい。
パンチングメタル8と筐体1の内壁との間には、吸入口2から流入したエアが流れる流路10が形成されている。また、パンチングメタル9の内周には、フィルタエレメント7の各ひだ部70間を通過したエアが流れる流路11が形成されている。
図2に示すように、フィルタエレメント7のひだ部70は、それぞれ、吸入口2からフィルタエレメント7を通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している。ここでは例として、各ひだ部70は、フィルタエレメント7の径方向の断面を流路11の上流側から見た場合において、時計回りに傾斜している。なお、各ひだ部70の傾斜角度は、均一でなくてもよい。
図2において、ひだ部70a〜70dは、吸入口2に面して設けられたひだ部(吸入口2の近傍に位置するひだ部の一例)である。
以上、本発明の実施の形態に係るエアクリーナ100の構成について、説明した。
次に、図2を用いて、エアクリーナ100におけるエアの流れについて説明する。上述したとおり、図2の各矢印は、エアの流れの一部を示している。
吸気管3を流れるエア(車外から取り込まれた未清浄のエア)は、吸入口2から筐体1内へ流入する。
吸入口2から流入したエアのうちの一部は、パンチングメタル8の各貫通孔を介して、ひだ部70aとひだ部70bの間、ひだ部70bとひだ部70cの間、ひだ部70cとひだ部70dの間に流入する。
一方、吸入口2から流入したエアのうちの残りは、流路10へ流入する。その後、エアは、各ひだ部間(所定のひだ部70とその隣にあるひだ部70との間)へ流入する。
各ひだ部間(ひだ部70aとひだ部70bの間、ひだ部70bとひだ部70cの間、ひだ部70cとひだ部70dの間を含む)へ流入したエアは、パンチングメタル8の各貫通孔を介して、流路11へ流入する。流路11へ流入するエアは、フィルタエレメント7の通過によってエア中の異物が除去されたエアである。
流路11へ流入したエアは、図1に示す排出口4へ向かって流れる。その後、エアは、排出口4からアウトレットパイプ5内へ流入する。このとき、MAFセンサ6により、エアの流量が計測される。MAFセンサ6は、随時、計測結果をECU(図示略)へ送信する。
そして、アウトレットパイプ5から出たエアは、図示しないダクトを介して、内燃機関へ供給される。
以上、エアクリーナ100におけるエアの流れについて説明した。
次に、本実施の形態のエアクリーナ100の作用効果について、図2、図3を用いて説明する。
図3は、エアクリーナ100の比較例であるエアクリーナ200の径方向の断面を示す模式図である。図3において、図2と同一の構成要素には、同一符号を付している。また、図3に示す各矢印は、図2と同様に、エアの流れの一部を示している。
図3に示すように、エアクリーナ200は、エアクリーナ100と比べて、各ひだ部70が吸入口2からのエアの流れを阻害しにくい向き(ここでは例として反時計回り)に傾斜している。なお、それ以外の構成は、図1、図2に示したエアクリーナ100の構成と同様である。
基本的に、吸入口2を流れるエアの流速は、流路10を流れるエアの流速よりも速い。よって、ひだ部70aとひだ部70bの間、ひだ部70bとひだ部70cの間、および、ひだ部70cとひだ部70dの間のそれぞれに流入するエアの流速は、流路10から各ひだ部間に流入するエアの流速よりも速くなる。
ここで、エアクリーナ200では、ひだ部70a〜70dはエアの流れを阻害しにくい向きに傾いているため、ひだ部70aとひだ部70bの間、ひだ部70bとひだ部70cの間、および、ひだ部70cとひだ部70dのそれぞれに流入したエアの流速は、ほぼ低下しない。
そのため、ひだ部70aとひだ部70bの間、ひだ部70bとひだ部70cの間、および、ひだ部70cとひだ部70dの間のそれぞれから流路11内に流入するエア(図3中の矢印x、y、zで示すエア)の流速は、それら以外の各ひだ部間から流路11内に流入するエアの流速よりも速くなる。よって、流路11において部分的に速い流速が発生する。
このように、エアクリーナ200では、流路11に流入するエアの流速分布は各ひだ部70(特にひだ部70a〜70d)の傾斜角度や間隔の違いに敏感であるため、フィルタエレメント7を流れるエアの流量分布がばらつく。よって、エアの流量をMAFセンサ6で計測した場合、エアクリーナ個体間の測定結果のばらつきが大きくなる。
これに対して、本実施の形態のエアクリーナ100では、上述したとおり、ひだ部70a〜70dはフィルタエレメント7を通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜しているため、ひだ部70aとひだ部70bの間、ひだ部70bとひだ部70cの間、および、ひだ部70cとひだ部70dのそれぞれに流入したエアの流速は減少する。よって、流路11において部分的に速い流速が発生しにくい。
このように、エアクリーナ100では、各ひだ部70の傾斜角度が不均一であったとしても、流路11に流入するエアの流速分布は各ひだ部70(特にひだ部70a〜70d)の傾斜角度や間隔の違いに鈍感であるため、フィルタエレメント7を流れるエアの流量分布のばらつきを抑制することができる。よって、エアの流量をMAFセンサ6で計測した場合、エアクリーナ個体間の測定結果のばらつきを小さくできる。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、実施の形態では、図2に示したようにひだ部70が全て時計回りに傾斜している場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、ひだ部70のうち少なくとも、吸入口2の近傍に位置するひだ部70a〜70dを、吸入口2からのフィルタエレメント7を通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜させてもよい。
また、吸入口2に接続される吸気管3の向きは、図2に示す向きに限定されない。図2では、吸入口2に向かって接線方向からエアが流入するように吸気管3が設けられている場合を示したが、図4に示すように半径方向からエアが流入するように吸気管3が設けられてもよい。この場合でも、流路10においてフィルタエレメント7の外周を旋回するエアの流れ方向は、図2に示す流れ方向と同様である。また、図4において、吸気管3を流れるエアを示す各矢印の長さは、流速の違いを示しており、矢印が長いほど流速は速い。
また、図2では、吸入口2が図中の右側に設けられる場合を図示したが、吸入口2は、図中の左側に設けられてもよい。その場合、各ひだ部70は、フィルタエレメント7の径方向の断面を流路11の上流側から見た場合において、反時計回りに傾斜する。
<本開示のまとめ>
本発明のエアクリーナは、複数のひだ部を備えた筒状のフィルタエレメントが筐体内に収容され、前記筐体に、エアを吸入する吸入口と、前記フィルタエレメントを通過したエアが排出される排出口とが設けられたエアクリーナであって、前記複数のひだ部のうち少なくとも、前記吸入口の近傍に位置するひだ部は、前記吸入口から前記フィルタエレメントを通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している。
なお、上記エアクリーナにおいて、前記吸入口の近傍に位置するひだ部は、前記フィルタエレメントの径方向の断面を、前記フィルタエレメントを通過したエアの流路の上流側から見た場合において、時計回りまたは反時計回りに傾斜していてもよい。
また、上記エアクリーナにおいて、前記排出口に接続されたアウトレットパイプをさらに有し、前記アウトレットパイプには、前記排出口から排出されるエアの流量を計測するセンサが備えられてもよい。
本発明のフィルタエレメントは、エアクリーナの筐体内に収容され、複数のひだ部を備えた筒状のフィルタエレメントであって、前記複数のひだ部のうち少なくとも、前記筐体に設けられたエアの吸入口の近傍に位置するひだ部は、前記吸入口から前記フィルタエレメントを通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している。
本発明は、エアを清浄するエアクリーナおよびフィルタエレメントに適用できる。
1 筐体
2 吸入口
3 吸気管
4 排出口
5 アウトレットパイプ
6 MAFセンサ
7 フィルタエレメント
8、9 パンチングメタル
10、11 流路
70、70a、70b、70c、70d ひだ部
100、200 エアクリーナ

Claims (4)

  1. 複数のひだ部を備えた筒状のフィルタエレメントが筐体内に収容され、前記筐体に、エアを吸入する吸入口と、前記フィルタエレメントを通過したエアが排出される排出口とが設けられたエアクリーナであって、
    前記複数のひだ部のうち少なくとも、前記吸入口の近傍に位置するひだ部は、前記吸入口から前記フィルタエレメントを通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している、
    エアクリーナ。
  2. 前記吸入口の近傍に位置するひだ部は、
    前記フィルタエレメントの径方向の断面を、前記フィルタエレメントを通過したエアの流路の上流側から見た場合において、時計回りまたは反時計回りに傾斜している、
    請求項1に記載のエアクリーナ。
  3. 前記排出口に接続されたアウトレットパイプをさらに有し、
    前記アウトレットパイプには、前記排出口から排出されるエアの流量を計測するセンサが備えられる、
    請求項1または2に記載のエアクリーナ。
  4. エアクリーナの筐体内に収容され、複数のひだ部を備えた筒状のフィルタエレメントであって、
    前記複数のひだ部のうち少なくとも、前記筐体に設けられたエアの吸入口の近傍に位置するひだ部は、前記吸入口から前記フィルタエレメントを通過するエアの流れを阻害する向きに傾斜している、
    フィルタエレメント。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020166471A1 (ja) * 2019-02-14 2020-08-20 いすゞ自動車株式会社 エアクリーナ及びその製造方法
CN113236453A (zh) * 2021-06-25 2021-08-10 江西昌河汽车有限责任公司 一种汽车燃油系统进气管灰滤装置

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