JP2019007360A - エアクリーナ - Google Patents

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浩司 夏目
Koji Natsume
浩司 夏目
文雄 小倉
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文雄 小倉
崇彰 稲森
Takaaki Inamori
崇彰 稲森
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Abstract

【課題】フィルタエレメントを流れるエアの流量分布のばらつきを抑制すること。【解決手段】エアクリーナ100は、フィルタエレメント7が筐体1内に収容され、筐体1に、エアを吸入する吸入口2と、フィルタエレメント7を通過したエアが排出される排出口4とが設けられている。また、エアクリーナ100は、フィルタエレメント7の表面上の、少なくとも吸入口2とフィルタエレメント7との間に、複数の貫通孔14、15を備えたパンチングメタル8が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の内燃機関に供給されるエアを清浄するエアクリーナに関する。
従来、車両の内燃機関の吸気系統に備えられる装置として、車外から取り込まれたエアに含まれる微細な異物(例えば、ごみや埃等)を、フィルタエレメント(例えば、濾紙)によって除去するエアクリーナが知られている。
このようなエアクリーナには、複数のひだ部が設けられた、筒状のフィルタエレメントを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−207540号公報
ところで、車外から取り込まれたエアの流量は、例えばMAFセンサ(Mass Air Flow)等で計測される。
このMAFセンサをフィルタエレメントの下流側近傍に設けた場合、フィルタエレメントを流れる際のエアの流量分布のばらつきの影響により、MAFセンサの計測結果がばらつくおそれがある。特に、エアの流路の断面の一部分におけるエアフローを測定する熱線式(ホットワイヤー)等のエアフローセンサでは、エアの流路の断面における流量分布の変化により計測結果のばらつきが大きくなる。
本発明の目的は、フィルタエレメントを流れるエアの流量分布のばらつきを抑制することができるエアクリーナを提供することである。
本発明のエアクリーナは、フィルタエレメントが筐体内に収容され、前記筐体に、エアを吸入する吸入口と、前記フィルタエレメントを通過したエアが排出される排出口とが設けられたエアクリーナであって、前記フィルタエレメントの表面上の、少なくとも前記吸入口と前記フィルタエレメントとの間に、前記吸入口からの流速を減らす複数の貫通孔を備えたメッシュ部が設けられている。
本発明によれば、フィルタエレメントを流れるエアの流量分布のばらつきを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るエアクリーナの全体構成を示す模式図 本発明の実施の形態に係るエアクリーナの断面を示す模式図 本発明の実施の形態に係るエアクリーナのエキスパンドメタルを示す模式図 本発明の実施の形態に係る第1部分および第2部分それぞれの部分拡大図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施の形態に係るエアクリーナ100の構成について、図1、図2を用いて説明する。
図1は、エアクリーナ100の全体構成を示す模式図である。図2は、エアクリーナ100の筐体1およびフィルタエレメント7の径方向の断面を示す模式図である。なお、図2は、フィルタエレメント7の径方向の断面を、フィルタエレメント7を通過したエアの流路11の上流側から見た場合を示している。図2に示す各矢印は、エアの流れの一部を示している。
エアクリーナ100は、車両の内燃機関の吸気系統に備えられる。図1に示すように、エアクリーナ100は、円筒形の筐体1を有する。
筐体1の外周面には、エアを筐体1の内部へ吸入するための吸入口2が設けられている。吸入口2には、図2に示すように、車両の外部から取り込まれたエアが流れる吸気管3(図1では図示略)が接続されている。
また、筐体1の両端面のうちの一方の端面には、図1に示すように、筐体1の内部からエアを排出するための排出口4が設けられている。排出口4には、円筒形のアウトレットパイプ5が接続されている。
アウトレットパイプ5の内部には、排出口4からのエアの流量を計測するMAFセンサ6が設けられている。なお、MAFセンサ6の設置位置は、図1に示す位置に限定されない。MAFセンサ6は、例えば、熱線式(ホットワイヤー)エアフローセンサである。
図示は省略するが、アウトレットパイプ5の一端(排出口4と接続された端部とは反対の端部)には、車両の内燃機関へ通じるダクトが接続される。
筐体1の内部には、筒状のフィルタエレメント7が収容される。
フィルタエレメント7は、例えば、平板状の濾材(例えば、濾紙)を蛇腹状に曲折することで複数の折山部70(図2参照。図1では図示略)を形成し、その後、濾材を筒状に丸めて作成されたものである。なお、折山部は、「ひだ部」と言い換えてもよい。
図2に示すように、フィルタエレメント7の外周部分には円筒形のエキスパンドメタル8(メッシュ部の一例)が設けられ、フィルタエレメント7の内周部分には円筒形のパンチングメタル9が設けられる。エキスパンドメタル8、パンチングメタル9には、複数の貫通孔(図示略)が形成されている。なお、図1では、エキスパンドメタル8、パンチング9の図示を省略している。
本実施の形態では、フィルタエレメント7の外周部分にエキスパンドメタル8、フィルタエレメント7の内周部分にパンチングメタル9を設ける場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、フィルタエレメント7の外周部分および内周部分の両方において、エキスパンドメタル8またはパンチングメタル9のいずれかを設けてもよい。また、エキスパンドメタル8やパンチングメタル9以外の、複数の貫通孔が形成された部品を設けてもよい。
ここで、図3、図4を用いて、メッシュ部の一例であるエキスパンドメタル8について説明する。図3は、エキスパンドメタル8を示す模式図である。図3において、フィルタエレメント7の折山部70(図2参照)の図示は省略している。図4は、図3に示す第1部分12および第2部分13それぞれの部分拡大図である。
図3に示すエキスパンドメタル8は、フィルタエレメント7の表面(外周面)上の、少なくとも吸入口2とフィルタエレメント7との間に設けられる。
図3に示すように、エキスパンドメタル8は、吸入口2(図2参照)に面する(対向する)領域である第1部分12と、第1部分12以外の領域である第2部分13とを有する。
図4(a)は、第1部分12の一部分を拡大して示した図である。図4(a)に示すように、第1部分12には、複数の貫通孔14が設けられている。
図4(b)は、第2部分13の一部分を拡大して示した図である。図4(b)に示すように、第2部分13には、複数の貫通孔15が設けられている。
図4(a)、(b)に示すように、各貫通孔14の面積は、各貫通孔15の面積よりも小さい。すなわち、第1部分12の開口率は、第2部分13の開口率よりも小さい。なお、ここでは例として、貫通孔の面積により開口率が異なるようにしたが、貫通孔の数や密度等により開口率を異ならせてもよい。
以上、エキスパンドメタル8について説明した。以下、図2の説明に戻る。
エキスパンドメタル8と筐体1の内壁との間には、吸入口2から流入したエアが流れる流路10が形成されている。また、パンチングメタル9の内周には、フィルタエレメント7の各折山部70間を通過したエアが流れる流路11が形成されている。
図2に示すように、フィルタエレメント7の折山部70は、それぞれ、フィルタエレメント7の径方向の断面を流路11の上流側から見た場合において、反時計回りに傾斜している場合がある。折山部70a〜70dは、吸入口2に面して設けられた折山部(吸入口2の近傍に位置する折山部の一例)である。
なお、図2において、各折山部70(折山部70a〜70dを含む)の傾斜角度は、均一でなくてもよい。
以上、本発明の実施の形態に係るエアクリーナ100の構成について、説明した。
次に、図2を用いて、エアクリーナ100におけるエアの流れについて説明する。上述したとおり、図2の各矢印は、エアの流れの一部を示している。
吸気管3を流れるエア(車外から取り込まれた未清浄のエア)は、吸入口2から筐体1内へ流入する。
吸入口2から流入したエアのうちの一部は、エキスパンドメタル8の各貫通孔を介して、折山部70aと折山部70bの間、折山部70bと折山部70cの間、折山部70cと折山部70dの間に流入する。
一方、吸入口2から流入したエアのうちの残りは、流路10へ流入する。その後、エアは、各折山部間(所定の折山部70とその隣に位置する折山部70との間)へ流入する。
各折山部間(折山部70aと折山部70bの間、折山部70bと折山部70cの間、折山部70cと折山部70dの間を含む)へ流入したエアは、パンチングメタル9の各貫通孔を介して、流路11へ流入する。流路11へ流入するエアは、フィルタエレメント7の通過によってエア中の異物が除去されたエアである。
流路11へ流入したエアは、図1に示す排出口4へ向かって流れる。その後、エアは、排出口4から、アウトレットパイプ5内へ流入する。アウトレットパイプ5へ流入したエアの流量は、MAFセンサ6によって計測される。MAFセンサ6は、随時、計測結果をECU(図示略)へ送信する。
そして、アウトレットパイプ5から出たエアは、図示しないダクトを介して、内燃機関へ供給される。
以上、エアクリーナ100におけるエアの流れについて説明した。
次に、本実施の形態のエアクリーナ100の作用効果について、説明する。
まず、従来構造(メッシュ部が無い構成)におけるエアの流れについて、図2を用いて説明する。
図2において、吸入口2を流れるエアの流速は、流路10を流れるエアの流速よりも速い。よって、折山部70aと折山部70bの間、折山部70bと折山部70cの間、および、折山部70cと折山部70dの間のそれぞれに流入するエアの流速は、流路10から各折山部間に流入するエアの流速よりも速くなる。
ここで、折山部70a〜70dは、流入するエアの流れにほぼ沿って傾斜している場合は、エアの流れを阻害しにくくなっている。よって、折山部70aと折山部70bの間、折山部70bと折山部70cの間、および、折山部70cと折山部70dのそれぞれに流入したエアの流速は、ほぼ減少しない。
そのため、折山部70aと折山部70bの間、折山部70bと折山部70cの間、および、折山部70cと折山部70dの間のそれぞれから流路11内に流入するエア(図2中の矢印x、y、zで示すエア)の流速は、それら以外の各折山部間から流路11内に流入するエアの流速よりも速くなる。その結果、部分的に流速が速いエアの流れが発生し、エアの流量分布にばらつきがでる。
このようなエアの流量をそのままMAFセンサ6によって計測した場合、計測結果にばらつきが出てしまう。
そこで、本実施の形態では、上述したとおり、吸入口2とフィルタエレメント7との間に、開口率が異なる第1部分12および第2部分13を有するエキスパンドメタル8を設ける構成とした。第1部分12および第2部分13における開口率は、各貫通孔14,15を通過したエアの流量分布のばらつきが抑制されるように、予め調整されている。
よって、吸入口2を流れるエアと、流路10を流れるエアとの間で、流量分布がばらついたとしても、パンチングメタル9により、フィルタエレメント7を通るエアの流量流速分布のばらつきが低減される。よって、エアの流量をMAFセンサ6で計測した場合、エアクリーナ個体間の測定結果のばらつきを小さくできる。
以上、本実施の形態のエアクリーナ100の作用効果について、説明した。
本発明の実施の形態について詳述してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
また、吸入口2に接続される吸気管3の向きは、図2に示す向きに限定されない。図2では、吸入口2に向かって接線方向からエアが流入するように吸気管3が設けられている場合を示したが、例えば、半径方向からエアが流入するように吸気管3が設けられてもよい。この場合でも、流路10においてフィルタエレメント7の外周を旋回するエアの流れ方向は、図2に示す流れ方向と同様である。
また、図2では、吸入口2が図中の右側に設けられる場合を図示したが、吸入口2は、図中の左側に設けられてもよい。その場合、各折山部70は、フィルタエレメント7の径方向の断面を流路11の上流側から見た場合において、時計回りに傾斜する。
また、上記実施の形態では、メッシュ部がエキスパンドメタル8である場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、例えば、メッシュ部は、エキスパンドメタル8とは別に設けられる部材であってもよい。
<本開示のまとめ>
本発明のエアクリーナは、フィルタエレメントが筐体内に収容され、前記筐体に、エアを吸入する吸入口と、前記フィルタエレメントを通過したエアが排出される排出口とが設けられたエアクリーナであって、前記フィルタエレメントの表面上の、少なくとも前記吸入口と前記フィルタエレメントとの間に、前記吸入口からの流速を減らす複数の貫通孔を備えたメッシュ部が設けられている。
なお、上記エアクリーナにおいて、前記メッシュ部は、前記吸入口に面する第1部分と、前記第1部分以外の第2部分とを有し、前記第1部分の開口率と、前記第2部分の開口率とが異なっていてもよい。
また、上記エアクリーナにおいて、前記第1部分の開口率は、前記第2部分の開口率よりも小さくてもよい。
また、上記エアクリーナにおいて、前記フィルタエレメントは、複数の折山部を備えた筒状であってもよい。
また、上記エアクリーナにおいて、前記排出口に接続されたアウトレットパイプをさらに有し、前記アウトレットパイプには、前記排出口から排出されるエアの流量を計測するセンサが備えられてもよい。
本発明は、吸気を清浄するエアクリーナに適用できる。
1 筐体
2 吸入口
3 吸気管
4 排出口
5 アウトレットパイプ
6 MAFセンサ
7 フィルタエレメント
8 エキスパンドメタル
9 パンチングメタル
10、11 流路
12 第1部分
13 第2部分
14、15 貫通孔
70、70a、70b、70c、70d 折山部(ひだ部)
100 エアクリーナ

Claims (5)

  1. フィルタエレメントが筐体内に収容され、前記筐体に、エアを吸入する吸入口と、前記フィルタエレメントを通過したエアが排出される排出口とが設けられたエアクリーナであって、
    前記フィルタエレメントの表面上の、少なくとも前記吸入口と前記フィルタエレメントとの間に、前記吸入口からの流速を減らす複数の貫通孔を備えたメッシュ部が設けられている、
    エアクリーナ。
  2. 前記メッシュ部は、
    前記吸入口に面する第1部分と、前記第1部分以外の第2部分とを有し、
    前記第1部分の開口率と、前記第2部分の開口率とが異なる、
    請求項1に記載のエアクリーナ。
  3. 前記第1部分の開口率は、
    前記第2部分の開口率よりも小さい、
    請求項2に記載のエアクリーナ。
  4. 前記フィルタエレメントは、
    複数の折山部を備えた筒状である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のエアクリーナ。
  5. 前記排出口に接続されたアウトレットパイプをさらに有し、
    前記アウトレットパイプには、前記排出口から排出されるエアの流量を計測するセンサが備えられる、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のエアクリーナ。
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