JP4043921B2 - 累進屈折力レンズの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は老視補正用の眼鏡に使用される累進屈折力レンズの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から眼鏡店ではレンズメーカーに対して顧客に応じた所定の度数、累進帯長の丸く成形されたレンズ(以下丸レンズという)を発注し、自店で顧客の所望のフレームに合わせてカットしていわゆる玉型を成形するようにしている。また、眼鏡店の手間を減らすために眼鏡店からレンズメーカー側にフレーム形状の情報を知らせ、それに合わせてレンズメーカーが玉型にカットして眼鏡店に納品することも行われている。
このようにレンズメーカー側で玉型にカットするメリットは手間減らしだけではなくフレーム形状に合わせた大きさの丸レンズを選択することができるというメリットもある。例えばフレーム形状情報として小さなフレームが選択されればレンズメーカー側は小径の丸レンズを採用することができ比較的レンズ厚みの薄いレンズを成形することができるわけである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、眼鏡店で玉型をカットする場合ではそもそもレンズメーカー側で用意された丸レンズを選択して取り寄せるだけであって、フレーム形状に応じて最適の累進屈折面をレンズに施すという発想はない。また、レンズメーカーで玉型にカットする場合でもレンズの設計をフレームに合わせてわざわざ行っているわけではない。既存の製品バリエーションの中からフレーム形状に適したものを選択する余地は残すものの、やはりフレーム形状に応じた最適な累進屈折面を玉型毎に施すわけではなかった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、顧客一人一人の特性に対応するとともにフレーム形状に応じた好適な自由曲面を成形したレンズを供給することができる累進屈折力レンズの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明では、要求眼鏡フレームのフレーム形状情報及び同要求眼鏡フレームを装用する顧客の固有情報に基づいて同要求眼鏡フレーム用レンズの表面又は裏面の少なくとも一方の面に形成される自由曲面を好適に成形するために、同要求眼鏡フレーム形状と基準フレーム形状との形状の差異を数値データとして算出し、同数値データに基づいて所定の自由曲面を好適に成形するために、同基準フレーム形状に応じて設定された基準レンズデータを修正して修正レンズデータとして算出し、同修正レンズデータに基づいて同要求眼鏡フレームに好適な累進屈折力レンズを製造するようにした累進屈折力レンズの製造方法であって、下記1)〜4)によって前記累進屈折力レンズを製造するようにしたことをその要旨とする。
1)前記要求眼鏡フレーム形状を所定の位置からフレームの外郭までの方向と位置によって特定される線分によって細分化し、各部分について数値データとして第1の形状データを算出する。
2)前記基準フレーム形状を複数用意し、各基準フレーム形状を所定の位置からフレームの外郭までの方向と位置によって特定される線分によって細分化し各部分について数値データとして第2の形状データを算出する。
3)前記要求眼鏡フレーム形状を細分化した各部分について前記第1の形状データと第2の形状データとを比較し、各第1の形状データについて方向の同じ同第2の形状データの中から長さの近い第2の形状データを選択する。
4)選択された前記各部分の第2の形状データの同部分毎の前記基準レンズデータを前記要求眼鏡フレーム形状の細分化された各部分について適用して修正レンズデータとする。
【0005】
【0006】
【0007】
また請求項2の発明では、請求項1の発明の構成に加え、前記所定の位置からフレームの外郭までの方向と位置によって特定される線分とは所定の中心位置から放射状に延出されフレームの外郭に達する仮想直線であることをその要旨とする。
また請求項3の発明では請求項1又は2の発明の構成に加え、前記細分化された各部分について隣接する同部分同士が滑らかな連続面となるように補正処理を施すようにしたことをその要旨とする。
【0008】
また請求項4の発明では請求項1〜3のいずれか発明の構成に加え、前記要求眼鏡フレームに対応して製造するレンズの自由曲面を好適に成形するために、基準となる所定の自由曲面に設定された累進屈折力レンズの基準レンズ面に対して所定の関数で表現される面データを合成することで同要求眼鏡フレームに対応した累進屈折力レンズを製造するようにしたことをその要旨とする。
また請求項5の発明では請求項1〜4発明のいずれか構成に加え、前記顧客の固有情報とは装用時における瞳位置を特定するための所定の位置とレンズの所定の位置との間の位置情報を含むことをその要旨とする。
また請求項6の発明では請求項1〜5の発明のいずれか構成に加え、前記顧客の固有情報とは顧客毎に設定される累進帯長情報を含むことをその要旨とする。
【0009】
上記のような構成では顧客の要求する要求眼鏡フレーム用レンズの自由曲面を成形する際にその要求眼鏡フレームのフレーム形状情報及び同眼鏡フレームを装用する顧客の固有情報に基づいてレンズ収差を修正するようにする。自由曲面としては、例えばレンズの表裏いずれかに形成される累進屈折面が代表として挙げられる。
そのためには、要求眼鏡フレーム形状と基準フレーム形状との形状の差異を数値データとして算出し、その数値データに基づいて所定の自由曲面を好適に成形するために同基準フレーム形状に応じて設定された基準レンズデータを修正して修正レンズデータとして算出し、算出された修正レンズデータに基づいて同要求眼鏡フレームに対応した累進屈折力レンズを設計することが好ましい。
より具体的な手段として、前記要求眼鏡フレーム形状を細分化し、各部分について数値データとして第1の形状データを算出するとともに前記基準フレーム形状を複数用意し、
各基準フレーム形状を細分化し各部分について数値データとして第2の形状データを算出する一方、前記要求眼鏡フレーム形状を細分化した各部分について前記第1の形状データと第2の形状データとを比較し、第2の形状データの中から近似的な差異を有する所望の第2の形状データを選択し、選択された前記各部分の第2の形状データの同部分毎の前記基準レンズデータを前記要求眼鏡フレーム形状の細分化された各部分について適用して累進屈折力レンズを製造する修正レンズデータとする。この場合に細分化された各部分について隣接する同部分同士が滑らかな連続面となるように補正処理を施すことが好ましい。
また、他の手段として要求眼鏡フレームのレンズの自由曲面を好適に成形するために、基準となる所定の自由曲面に設定された累進屈折力レンズの基準レンズ面に対して所定の関数で表現される面データを合成することで同要求眼鏡フレームに対応した累進屈折力レンズを製造するようにしてもよい。
【0010】
このような各手段において顧客の固有情報として装用時における瞳位置を特定するための所定の位置とレンズの所定の位置との間の位置情報を含むようにすることが好ましい。
また、顧客の固有情報として顧客毎に設定される累進帯長情報を含むようにすることが好ましい。また顧客の固有情報として顧客毎に固有の処方度数情報が含まれる。
【0011】
【発明の効果】
上記各請求項の発明では、顧客一人一人の特性に対応するとともにフレーム形状に応じた最適な自由曲面を成形した累進屈折力レンズを供給することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態を図面に基づいて説明する。
(a)前提となる顧客固有の情報及びフレーム形状情報に関する情報の流れ
図1に示すように、眼鏡店は老視補正用の眼鏡の購入のために来店した顧客から顧客固有の情報を入手する。
ここに、顧客固有の情報としては、顧客毎に処方した度数、顧客の瞳孔間距離、累進帯長、眼鏡装用時のレンズと眼との距離、眼に対するレンズの傾き(前傾角)等が挙げられる。特に重要な情報は度数及び瞳孔間距離である。
特に累進屈折力レンズ固有の顧客情報として累進帯長の情報は重要である。累進帯長が比較的長い(一般に15〜18mm以上)と、近方視するためには意識的に下目づかいをしなくてはならず不便である。その反対に累進帯長が比較的短い(一般に13mm以下)と、近方視にあたって眼を下方回旋させる角度が少ないので近方視が楽である。
一方、累進帯長を短く設定する場合にはレンズ表面の曲率を急激に変化させなくてはならないので、視野の中央以外の領域における収差(ボケや歪み)が増大する。そして、急激な屈折力の変化を伴うため累進屈折力レンズを使用した眼鏡をかけ慣れていない場合には使いづらくなってしまう。一般に累進屈折力レンズの装用に慣れたユーザーや、加入度が比較的強い(老視が進行した)ユーザーは累進帯長の短いレンズを好む傾向にある。一方、はじめて累進屈折力レンズを装用するユーザーには、累進帯長が長いレンズ製品を好む傾向にある。累進帯長は個々の顧客の好みに合わせて決定されることとなる。
眼鏡店はこれら顧客固有の情報と顧客が選択したフレーム形状情報をレンズメーカーに連絡する。レンズメーカーはこれら情報に基づいて最適な累進屈折面の累進屈折力レンズを製造することとなる。
【0013】
(b)具体的製造方法
(実施の形態1)
図2〜図10に基づいて実施の形態1について説明する。
本実施の形態1では図2に示すようないわゆる「セミフィニッシュ」と呼ばれる十分な厚みを有する半製品としての材料ブロック10の裏面側(図では上方側)をCAM(computer aided manufacturing)装置11にて切削加工及び研削加工する。
図3に示すようにCAM装置11は大きく主制御部12及び加工部13から構成されている。主制御部12にはモニター14、入力部15、中央処理装置(CPU)16及びメモリ17が配設されている。メモリ17はCAM装置11の制御プログラムや各種プログラムを実行するための初期データがあらかじめ記憶されている。また、入力部15から入力された新たな入力データやCPU16による演算結果を一旦記憶する。CPU16はこれらメモリ17のプログラムやデータに基づいて演算処理を行う。後述する工程1及び工程2の計算はCPU16によって実行される。加工部13は主制御部12からの制御信号を受信する入力ポート18、各種アクチュエータ19及び実際にレンズの加工を行う各種ジグ・工具20から構成されている。
メモリ17には材料ブロック10の形状データや複数の基準フレームBFの情報データが初期値として入力済みである。
【0014】
複数の基準フレームBFの情報データとはレンズメーカーから報知された顧客の選択したフレーム(以下、これを要求フレームという)DFに最適なレンズを製造するためのベースとされるデータである。本実施の形態1では情報データはフレーム形状データとそれら形状に対してあらかじめ最適に設定された累進屈折面を成形するためのレンズ形状データから構成されている。
本実施の形態1においては基準フレームBFのフレーム形状データとしては次のようなタイプが用意されている。
A:もっとも標準的な逆台形
B:Aの下方がせまくなった逆三角形
B1〜B3:Bのバリエーション
C:丸い形
C1〜C3:径の差によるバリエーション
D:耳側下方の領域が広いナス型
D1:Dのバリエーション
E:天地幅のせまい横長タイプ
E1:Eのバリエーション
F:楕円型、
F1:Fのバリエーション
これらの形状データは所定の位置(本実施の形態では遠用中心P)からのフレームBF外郭までの方向と距離によって特定される。具体的には図5に示すように、遠用中心Pから360度の全方向に放射状に均等の隣接角度で延出された仮想直線L1〜32(本実施の形態では32本)についてそれぞれの方向と長さを算出することで特定される。
【0015】
また基準フレームBFのレンズ形状データは各基準フレームBF毎にあらかじめ最適に設計されており、フレームの特徴に応じた収差分布をさせている。フレームの特徴では具体的には、
1)眼より鼻側と耳側でのフレームの面積の関係
2)フレームの上下方向の長さ
が特に重要となる。
フレームと眼の位置関係とはフレームに収まった状態でレンズの鼻側の面積が広いのか、耳側の面積が広いのかという装用者の眼の位置の問題である。収差は面積の小さな側に集中させることが見え易さの点で好ましい。また、フレームの上下方向の長さ(天地幅)の重要性とは例えば図6(b)に示すような中央付近での上下方向の長さが長い標準型では累進帯長を長くとることが可能となるという特徴がある如くである。
本実施の形態では各基準フレームBFのレンズ形状に対してフレームと眼の位置関係の異なる最適な設計のデータが複数用意されている。
また、フレームの特徴ではなく顧客の選択による条件として上記累進帯長が挙げられる。これらの条件を念頭においてレンズ形状データが設計される。
本実施の形態では各基準フレームBFのレンズ形状に対して累進帯長の異なる最適な設計のデータが複数用意されている。
【0016】
具体的な基準フレームBFとその基準フレームBF毎の最適な累進屈折面が設定された丸レンズについていくつかの例を示す。本実施の形態ではすべて遠用度数S0.00D、C0.00Dで、加入度数2.00Dとする。等非点収差曲線は0.50Dステップであり、各図は直径70mmで設計したものである。これらの図はすべて右方が鼻側となっている。
図6(a)(b)は上記ではAタイプである。(a)は累進帯長が短いタイプであり、やや収差が分散された設計である。(b)は累進帯長が長いタイプであり、大きく収差が分散された設計である。
図7(a)(b)は上記ではEタイプである。(a)は累進帯長が短いタイプであり、近用領域を広く設定した設計である。(b)は累進帯長が長いタイプであり、収差を下方に集中させてフレーム内側の遠用部を広く確保した設計である。
図8は上記ではDタイプである。標準的(中間的)な累進帯長を備えたタイプであり、耳側が広いためこちらの収差を分散し、遠用部と近用部を広く確保している。収差は鼻側に集中させている。
図9は上記ではCタイプである。このフレームは特に小径であるため必然的に累進帯長が短いタイプとなり、近用領域を広くした設計である。
図10及び図11ではEタイプの同じフレームにおける眼とフレームの水平方向の位置関係を考慮した場合である。図10では眼〜耳側の面積が眼〜鼻側より広い場合である。
収差はより狭い鼻側に集中させている。また、同じ形状であるが、図11では眼〜鼻側の面積が眼〜耳側より比較的広い場合である。この場合は逆に収差をより狭い耳側に集中させている。いずれも累進帯長が短いタイプである。
【0017】
次に、図4のフローチャートに基づいて要求フレームDFの製造方法について説明する。
まず、工程1において要求フレームDFの形状データを算出する。これは上記各基準フレームBFについて算出したのと同様の方式に従って仮想直線L1〜32についてそれぞれの方向と長さを算出することで求められる。そして、各仮想直線L1〜32について上記各基準フレームBFについて算出されたすべての仮想直線L1〜32の内から最も長さの近い値の仮想直線L1〜32を選択する。そして、その選択された基準フレームBFの仮想直線L1〜32のデータ値を当該要求フレームDFの仮想直線L1〜32のデータ値とする。例えば、要求フレームDFのL1と最も長さが近いデータ値の対応するL1が上記Aタイプ(標準型)におけるL1であればこれを要求フレームDFのL1とみなすものとする。
次いで、工程2においてフレームと顧客の眼の位置関係及び顧客の累進帯長に応じた各基準フレームBFのレンズデータに基づいて要求フレームDFのレンズを設計する。
具体的には上記要求フレームDFの仮想直線L1〜32毎に選択されて置き換える各基準フレームBFのレンズデータを合成して適応させる。この際に隣接する仮想直線L1〜32とフレーム外郭とで包囲される等角度の扇状の面積を設定することで実測していない部分についてもレンズデータを得ることが可能となる。尚、隣接する部分同士が滑らかに接続されない場合には補正処理がなされる。補正処理とは隣接する部分を重複させてその部分のデータの平均値を採用すること等が考えられる。
また、工程2の最終段階では合成された要求フレームDFのレンズデータの累進帯長が適正かどうかがチェックされモニター14にその結果が報知される。すなわち、工程2では顧客の累進帯長に応じたレンズデータ(例えば累進帯長が17mmのレンズというように)に基づいて設計されるが、データを合成した結果、レンズの天地幅との関係が適正ではないと判断した場合に警告として報知されるようになっている。これは例えば仮想直線L1及びL17の長さと入力された累進帯長データに基づいて計算される。
このような報知手段があるのは例えば累進帯が長い設計でフレームの天地幅が小さい場合は「本当にそれで良いかどうか」を眼鏡店に対して警告や確認する必要があるためである。
【0018】
次いで、工程3において加工する。本実施の形態では材料ブロック10の裏面側を加工して所定の処方度数を基準として研削する。これによって要求フレームDFに対応した最適の累進屈折面の累進屈折力レンズ(この段階ではまだ丸レンズである)を得ることができる。
次いで、工程4において要求フレームDF形状に併せて丸レンズの周囲をカットする。
【0019】
このように構成することによって、本実施の形態1では次のような効果を奏する。
(1)従来とは異なり顧客の選択した要求フレームDF毎に調整した最適の累進屈折力レンズを提供することができることとなる。
(2)顧客固有の情報として累進帯長や瞳孔間距離を考慮して設計できるため個々の顧客のオーダーメイドに近い累進屈折力レンズを製造することができることとなりよりユーザーフレンドリーな商品を提供することが可能となる。
(3)基準フレームBFを用意してこれらに基づいて要求フレームDFを設計することができるため、設計の手間がかからずオーダーメイドに近いにもかかわらずコストを下げることが可能となる。
【0020】
(実施の形態2)
本実施の形態2でも実施の形態1と同様に図4のCAM装置11にて切削加工及び研削加工する。CAM装置11の構成は実施の形態1と同様である。本実施の形態2ではメモリ17には材料ブロック10の形状データと1つの基準フレームBF(本実施の形態2では上記標準型(Aタイプ)の基準フレームBFのもの)の累進屈折面のレンズ形状データが初期値として入力済みである。
以下、この標準型のレンズ形状をベースとして要求フレームDFの形状データに従って設定された所定の合成面を合成して収差分布を移動させる方法について説明する。
【0021】
図12に示すように円形の仮想レンズSRは標準型の基準フレームBFの所定の累進屈折面を成形するためのレンズ形状データに基づいて設計されている。このレンズ形状データは実施の形態1と同様フレームと眼の位置関係、フレームの上下方向の長さ、顧客の選択した累進帯長が考慮されたレンズ形状データとされている。具体的には仮想レンズSRは図6(b)の累進帯長が長いタイプのレンズ形状データとされている。
ここに、図12及び図13に示すように仮想レンズSRの平面方向にx軸、y軸を設定し、高さ方向にz軸を設定する。本実施の形態2では幾何中心Oを中心として所定の鼻側位置を0度として反時計回り方向に周回する直線(半径)rの軌跡のz軸方向の面の形状変化を上記所定の累進屈折面に合成するようにしている。簡単な一例としては下記のような式によって表される。また、同式に従えば以下のような合成面の三角関数グラフが得られ、より分かりやすい。
尚、下記合成面の式は本実施の形態2の方法を分かりやすく説明するために簡略化したものであって、実際には要求フレームDFの形状毎に微妙な収差調整をするためにより複雑な式が設定され、その式に基づくグラフも非対称の微妙な曲率のグラフとして得られることとなる。
【0022】
0≦θ<π/4及び7π/4≦θ<2πにおいて、
z(r,θ)=ar・(cos(2θ)+π/2)
π/4≦θ<3π/4において、
z(r,θ)=ar・2(π/2−θ)
3π/4≦θ<5π/4において、
z(r,θ)=ar・(cos(2θ−π)−π/2)
5π/4≦θ<7π/4において、
z(r,θ)=ar・2(θ−3π/2)
a:係数、r:中心からの距離
【0023】
【表1】
【0024】
上記式及びグラフに基づいてより詳しく説明する。グラフにあるように0度位置(鼻側位置)及び180度(耳側位置:π)位置ではz軸は極大となりそれぞれプラス(盛り上がる方向)・マイナス(窪む方向)の所定の形状が与えられる。また、この位置での合成量は曲線状となっているため曲率の変化が円に沿った方向の曲率の変化として現れることとなる。一方、これらの位置から離れ、π/4≦θ<3π/4及び5π/4≦θ<7π/4位置ではグラフから分かるように曲率0の直線状とされるためこの領域においては円に沿った方向の曲率の変化はない。つまり耳側と鼻側の収差は曲率を持って修正されるものの耳側と鼻側から離れると仮想レンズSRのレンズ形状データは直線的な変化となる。この式は特に耳側と鼻側を中心に均等に収差バランスを調整したものといえる。この合成面に対応する数値データがその位置における仮想レンズSRのレンズ形状データの数値データに反映されて形状の合成がされる。
【0025】
次に、図14のフローチャートに基づいて要求フレームDFの製造方法について簡単に説明する。工程1において要求フレームDFの形状に基づいて仮想レンズSRのレンズ形状データと合成するための上記のような合成式を作成する。そして、工程2において合成式に基づいて要求フレームDFのレンズを設計する。 次いで、工程3及び工程4によって要求フレームDFのレンズを得る。工程3及び工程4については実施の形態1と同様である。
【0026】
このように構成することによって、本実施の形態2では次のような効果を奏する。
(1)従来とは異なり顧客の選択した要求フレームDF毎に調整した最適の累進屈折力レンズを提供することができることとなる。
(2)顧客固有の情報として累進帯長や瞳孔間距離を考慮して設計できるため個々の顧客のオーダーメイドに近い累進屈折力レンズを製造することができることとなりよりユーザーフレンドリーな商品を提供することが可能となる。
(3)仮想レンズSRに基づいて要求フレームDFを設計することができるため、設計の手間がかからずオーダーメイドに近いにもかかわらずコストを下げることが可能となる。
【0027】
尚、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。
・上記では工程1及び工程2はCAM装置11によって実行されたが、この工程を他の装置によって実行し、そのデータをCAM装置11に入力することでレンズを製造するようにしてもよい。
・上記実施の形態1では累進帯長を固定した上でA〜Fの設計パターンを用意するようにしていたが、フレーム形状によって累進帯長が変化するように特殊な条件を設定するようにしてもよい。例えば、横長フレームのときは自動的に累進帯を短くして、比較的天地幅が大きいときは累進帯を標準よりも長くするなどである。
・フレーム形状は上記の他の形状であっても構わない。
・実施の形態1の仮想直線Lは上記では32本としたが、これに限定されるものではない。
【0028】
・実施の形態1では第2の形状データとしては各基準フレームBFの分割(細分化)した仮想直線L1〜32を要求フレームDFの分割(細分化)した仮想直線L1〜32の数値と最も近似したものを選択するようにしていたが、複数の仮想直線L1〜32を選択し、これらを重み付けして平均をとるようにしても構わない。この場合、すべての基準フレームBFの対応する第2の形状データについて重み付けしてもよく、例えば近似率の高いいくつかの(例えば上位3種類のように)第2の形状データを取り出して重み付けしてもよい。
・上記実施の形態1では丸レンズに最適な累進屈折面の加工を施してから要求フレームDFに対応した形状にカットするようにしていたが、先にカットしてから最適な累進屈折面の加工を施すようにしてもよい。
・実施の形態1での補正処理は一例であって、他の補正処理方法を採用することも自由である。
・上記実施の形態1では丸レンズに最適な累進屈折面の加工を施してから要求フレームDFに対応した形状にカットするようにしていたが、先にカットしてから最適な累進屈折面の加工を施すようにしてもよい。
・実施の形態2での鼻側と耳側の収差分布に任意の非対称性を与える場合に、上記では幾何中心Oを中心として反時計回り方向に周回させるようにしていたが、幾何中心O以外のポイントを中心に設定してもよい。また、周回方向も問わない。
・実施の形態2では上記式で得られる面形状をベースとなるレンズ形状に合成するようにしていたが、上記式で得られる曲率のパラメータとしてベースとなるレンズ形状データを修正するようにしてもよい。
その他本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
【0029】
上記実施の形態から把握できる本発明のその他の技術的思想について下記に付記として説明する。
(1)
1)前記要求眼鏡フレーム形状を細分化し、各部分について数値データとして第1の形状データを算出する。
2)前記基準フレーム形状を複数用意し、各基準フレーム形状を細分化し各部分について数値データとして第2の形状データを算出する。
3)前記要求眼鏡フレーム形状を細分化した各部分について前記第1の形状データと第2の形状データとを比較し、同第1の形状データと同第2の形状データとの差異に基づいて同各第2の形状データに重み付けをする。
4)前記重み付けをした前記各部分の第2の形状データの同部分毎の前記基準レンズデータを重み付けに応じて算出し、それらの平均値を取って前記要求眼鏡フレーム形状の細分化された各部分について適用して修正レンズデータとする。
1)〜4)によって前記累進屈折力レンズを製造するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の累進屈折力レンズの製造方法。
(2)前記細分化された各部分について隣接する同部分同士が滑らかな連続面となるように補正処理を施すようにしたことを特徴とする付記1に記載の累進屈折力レンズの製造方法。
(3)前記顧客の固有情報とは装用時における瞳位置を特定するための所定の位置とレンズの所定の位置との間の位置情報を含むことを特徴とする付記1又は2に記載の累進屈折力レンズの製造方法。
(4)前記顧客の固有情報とは顧客毎に設定される累進帯長情報を含むことを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の累進屈折力レンズの製造方法。
(5) 所定の基準形状フレームと比較した場合に前記要求眼鏡フレームが同基準形状フレームと比較して耳側の面積が大きく、鼻側の面積が小さい特性を有する場合には収差を鼻側に集中させるような修正とすることを特徴とする請求項1〜7若しくは付記1〜4のいずれかに記載の累進屈折力レンズの製造方法。
これは例えば上記のような標準的な逆台形に対して耳側下方の領域が広いナス型のようなケースをいう。
(6) 所定の基準形状フレームと比較した場合に前記要求眼鏡フレームが同基準形状フレームと比較して鼻側の面積が大きく、耳側の面積が小さい特性を有する場合には収差を耳側に集中させるような修正とすることを特徴とする請求項1〜7若しくは付記1〜4に記載の累進屈折力レンズの製造方法。
(7) 前記修正後のレンズデータに基づいて製造される累進屈折力レンズの累進帯長が前記要求フレームに応じた適正範囲の長さではない場合にはその旨の報知を報知手段によって行うようにしたことを特徴とする請求項1〜7若しくは付記1〜6のいずれかに記載の累進屈折力レンズの製造方法。
ここに報知手段とは上記ではモニター14であるが、その他の手段例えば音声報知等であってもよい。
(8) 前記要求眼鏡フレーム用レンズの累進屈折面の成形加工は表面を球面形状に加工した半製品についてその裏面に施すようにしたことを特徴とする請求項1〜7若しくは付記1〜7のいずれかに記載の累進屈折力レンズの製造方法。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における情報の流れの概略を説明するフローチャート。
【図2】 本発明の実施の形態に使用される材料ブロックの正面図。
【図3】 本発明の実施の形態に使用されるCAM装置の概念図。
【図4】 実施の形態1の及び2における累進屈折力レンズの製造工程を説明するフローチャート。
【図5】 実施の形態1おけるフレーム形状の特定方法を説明する概念図。
【図6】 (a)及び(b)は標準型のフレームとそのフレームに最適なレンズ特性を説明する説明図。
【図7】 (a)及び(b)は横長型のフレームとそのフレームに最適なレンズ特性を説明する説明図。
【図8】 ナス型のフレームとそのフレームに最適なレンズ特性を説明する説明図。
【図9】 丸型のフレームとそのフレームに最適なレンズ特性を説明する説明図。
【図10】 横型のフレームにおいて耳側が鼻側に比べて広い場合の最適なレンズ特性を説明する説明図。
【図11】 横型のフレームにおいて鼻側が耳側に比べて広い場合の最適なレンズ特性を説明する説明図。
【図12】 実施の形態2における仮想レンズに対する合成面の合成の方法を説明する説明図。
【図13】 実施の形態2における仮想レンズに対する合成面の合成の方法を説明する説明図。
【図14】 実施の形態2おけるフレーム形状の特定方法を説明する概念図。
【符号の説明】
11…CAM装置、BF…基準フレーム。
Claims (6)
- 要求眼鏡フレームのフレーム形状情報及び同要求眼鏡フレームを装用する顧客の固有情報に基づいて同要求眼鏡フレーム用レンズの表面又は裏面の少なくとも一方の面に形成される自由曲面を好適に成形するために、同要求眼鏡フレーム形状と基準フレーム形状との形状の差異を数値データとして算出し、同数値データに基づいて所定の自由曲面を好適に成形するために、同基準フレーム形状に応じて設定された基準レンズデータを修正して修正レンズデータとして算出し、同修正レンズデータに基づいて同要求眼鏡フレームに好適な累進屈折力レンズを製造するようにした累進屈折力レンズの製造方法であって、下記1)〜4)によって前記累進屈折力レンズを製造するようにしたことを特徴とする累進屈折力レンズの製造方法。
1)前記要求眼鏡フレーム形状を所定の位置からフレームの外郭までの方向と位置によって特定される線分によって細分化し、各部分について数値データとして第1の形状データを算出する。
2)前記基準フレーム形状を複数用意し、各基準フレーム形状を所定の位置からフレームの外郭までの方向と位置によって特定される線分によって細分化し各部分について数値データとして第2の形状データを算出する。
3)前記要求眼鏡フレーム形状を細分化した各部分について前記第1の形状データと第2の形状データとを比較し、各第1の形状データについて方向の同じ同第2の形状データの中から長さの近い第2の形状データを選択する。
4)選択された前記各部分の第2の形状データの同部分毎の前記基準レンズデータを前記要求眼鏡フレーム形状の細分化された各部分について適用して修正レンズデータとする。 - 前記所定の位置からフレームの外郭までの方向と位置によって特定される線分とは所定の中心位置から放射状に延出されフレームの外郭に達する仮想直線であることを特徴とする請求項1に記載の累進屈折力レンズの製造方法。
- 前記細分化された各部分について隣接する同部分同士が滑らかな連続面となるように補正処理を施すようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の累進屈折力レンズの製造方法。
- 前記要求眼鏡フレームに対応して製造するレンズの自由曲面を好適に成形するために、基準となる所定の自由曲面に設定された累進屈折力レンズの基準レンズ面に対して所定の関数で表現される面データを合成することで同要求眼鏡フレームに対応した累進屈折力レンズを製造するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の累進屈折力レンズの製造方法。
- 前記顧客の固有情報とは装用時における瞳位置を特定するための所定の位置とレンズの所定の位置との間の位置情報を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の累進屈折力レンズの製造方法。
- 前記顧客の固有情報とは顧客毎に設定される累進帯長情報を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の累進屈折力レンズの製造方法。
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