JP4043118B2

JP4043118B2 - High strength and high conductivity Cu-Fe alloy plate for electric and electronic parts with excellent heat resistance

Info

Publication number: JP4043118B2
Application number: JP32274698A
Authority: JP
Inventors: 洋介三輪; 雅弘川口; 節夫山口; 理一津野
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 1998-11-13
Filing date: 1998-11-13
Publication date: 2008-02-06
Anticipated expiration: 2018-11-13
Also published as: JP2000144284A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リードフレーム、端子、コネクタなど、電気電子部品に用いられる高強度・高導電性銅合金板及びその製造方法に関するものであり、より詳しくは、打ち抜き加工を含む複数の剪断加工により電気電子部品を製造する際、剪断加工時に生じた残留応力の除去を行うための焼鈍で軟化しにくい高強度・高導電性銅合金板に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、一般に上記の各種電気電子部品には、強度、伸び、導電性、耐熱性、Ａｇめっき性、Ｓｎめっき及びはんだの耐熱剥離性などの特徴を具備することが要求されている。このことから、これらの特性をもった、例えばＣ１９４００（Ｃｕ−２．３ｍａｓｓ％Ｆｅ−０．０３ｍａｓｓ％Ｐ−０．１ｍａｓｓ％Ｚｎ）やＣ１９２１０（Ｃｕ−０．１ｍａｓｓ％Ｆｅ−０．０３ｍａｓｓ％Ｐ）をはじめ、その他多くの銅合金がその製造に用いられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
一方、最近の各種電気電子機器の軽薄短小化及び実装密度の向上要求に対して、使用部品の小形化、リード間距離の縮小などが加速している。そのため、例えばリードフレームのプレスによる打ち抜き加工において、打抜き後のリードツイスト、リードシフト、リード段差などが小さいことが求められている。これらリードの平坦性とも言うべき性能を確保するため、プレス打ち抜き時の剪断により発生する残留応力が小さいことが要求されている。
【０００４】
また、これとともに発生した残留応力を小さくする技術も開発された。この技術はリード打ち抜きに際して、リード先端を切り落とさず束ねたままの状態で、一度、数秒〜数分間の短時間熱処理（焼鈍）を行い、リード側面を打ち抜いた時に生じた残留応力を逃がし、続いて、残留応力が小さくなった時点でリード先端部を切り落とし、平坦性を確保するという技術である。
この技術を適用した場合、打ち抜き加工途中の焼鈍によって材料自身を軟化させないことが必要である。材料自身の軟化が生じた場合には、この後のリード先端部の切り落としの際に強度が足りずに変形したり、例えリードフレームに加工できたとしても、その後のＬＳＩ組立工程で変形しやすく取り扱いが困難になり、生産性の低下につながってしまう。従って、耐熱性が非常に重要視されている。
【０００５】
最近では、特開平２−１１１８２９号公報において、Ｆｅ及びＳｎ並びにＰ、Ｚｎ、Ｓｉ、Ｓｂ、Ｉｎ、Ａｌ、Ｍｎ、Ｎｉ、Ｍｇのうちの１種以上を含む組成とし、かつＦｅ析出物のサイズを制御した、耐熱性に富むリードフレーム用銅合金が提案されている。また、特許第２６７３９６７号公報ではＦｅ、Ｐ、Ｚｎ、Ｍｇ、Ｓｉの組成を制御した、高強度を有する半導体装置のＣｕ合金製リードフレーム材が提案されている。
しかしながら、特開平２−１１１８２９号公報には、耐熱性に富むことは記載されているが、Ｃｕ−Ｆｅ系合金で問題となる熱間加工性、あるいはリードフレーム材には必須ともいうべき曲げ加工性、Ａｇめっき性、はんだ耐熱剥離性については触れられていない。
また、特許第２６７３９６７号公報では、その銅合金が高強度・高導電性及び耐熱性を有することが記載され、その特性はＭｇを０．００１〜０．０５ｍａｓｓ％含有することで達成されているが、曲げ加工性、Ａｇめっき性については触れられていない。特開平７−９７６４６号公報にも示されたように、この範囲でＭｇを含有した場合、不可避不純物であるＳと化合物を形成し、Ａｇめっき性を阻害する。
【０００６】
一方、Ｃｕ−Ｆｅ系銅合金板においては、打ち抜き加工途中の高温短時間焼鈍により材料の導電率が低下するという問題があり、そのため、導電率が高いと同時に焼鈍による導電率の低下の少ない材料が要求されている。
本発明は、リードフレーム、端子、コネクタなど電気・電子部品用銅合金として要求される強度、導電率、はんだ付け性、めっき性などの特性を通常の銅合金以上に維持しながら、打ち抜き加工で発生した残留応力を除去するための焼鈍を行った場合に軟化しにくく、かつ導電率の低下の少ないＣｕ−Ｆｅ系銅合金板を得ることを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る耐熱性に優れる電気・電子部品用高強度・高導電性Ｃｕ−Ｆｅ系合金板は、プレス打ち抜き加工の途中で残留応力除去焼鈍が行われる電気・電子部品用高強度・高導電性Ｃｕ−Ｆｅ系合金板であり、Ｆｅ：１．８〜２．６ｍａｓｓ％、Ｐ：０．０１〜０．１ｍａｓｓ％、Ｚｎ：０．０５〜０．５ｍａｓｓ％、Ｚｒ、Ｉｎ、Ｓｎ、Ｓｉ、Ｂｅ、Ａｌ、Ｍｎのうち１種又は２種以上の合計：０．００５〜０．１ｍａｓｓ％、Ｎｉ、Ｃｒ、Ｃｏがそれぞれ単体で０．０３ｍａｓｓ％以下、かつ２種以上の合計で０．０５ｍａｓｓ％以下、Ｏ：１００ｐｐｍ以下、Ｈ：１０ｐｐｍ以下であり、残部が実質的にＣｕ及び不可避不純物からなり、４５０℃×１分間の焼鈍後のビッカース硬さが１５０Ｈｖ以上、導電率が６０％ＩＡＣＳ以上であることを特徴とする。このＣｕ−Ｆｅ系合金では、不可避不純物として、Ｐｂが０．０１ｍａｓｓ％以下、Ｓが０．００５ｍａｓｓ％以下、Ｍｇ、Ｃａ、Ｃｄ、Ｂｅ、Ｔｉ、Ｈｆ、Ｔｈ、Ｌｉ、Ｎａ、Ｋ、Ｓｒ、Ｐｄ、Ｗ、Ｃ、Ｎｄ、Ｖ、Ｙ、Ｍｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ａｓ、Ｓｅ、Ｓｂ、Ｂｉ、Ｔｅ、Ｂ、Ｃｅ、ミッシュメタルの合計が０．００１ｍａｓｓ％未満、かつ以上の成分が総量で０．０１ｍａｓｓ％以下に規制されていることが望ましい。
上記組成のＣｕ−Ｆｅ系合金により、打ち抜き加工時の焼鈍（代表的な条件として４５０℃×１分間の加熱）前後において、ビッカース硬さＨｖ１５０以上、導電率６０％ＩＡＣＳの特性を確保できる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
次に、本発明合金において成分を上記の通りに限定した理由を以下に説明する。
＜Ｆｅ＞
Ｆｅには、Ｐとの化合物を形成し合金中に析出したり、Ｆｅ単体で合金中に析出することで、合金の強度及び耐熱性を確保する作用がある。しかし、その含有量が１．８ｍａｓｓ％未満であると所望の強度及び耐熱性が得られない。また、鋳造時にＦｅの包晶反応が起きなくなり鋳塊の組織が粗大化するようになる。この結果、熱間加工性を低下させる。一方、２．６ｍａｓｓ％を越える割合で含有させると合金中に粗大なＦｅ析出物が形成されるようになり、熱間圧延時の加工性が低下すると共に、製品の曲げ加工性及び導電率の低下が著しくなり、好ましくない。従って、Ｆｅ含有量は１．８〜２．６ｍａｓｓ％、さらに好ましくは２．０〜２．４ｍａｓｓ％である。
【０００９】
＜Ｐ＞
ＰはＦｅとの化合物を生成し、合金中に析出して強度及び耐熱性を向上させる。また、溶解時の脱酸作用により鋳塊の健全化に寄与する。Ｐの含有量が０．０１ｍａｓｓ％未満の場合は、Ｆｅ−Ｐ化合物の生成が不十分であり所望の強度及び耐熱性が得られない。また、溶解時の脱酸作用も不十分であるため健全な鋳塊が得られない。一方、Ｐの含有量が０．１ｍａｓｓ％を越える場合には、Ｆｅ−Ｐ化合物の生成にＦｅがとられ、鋳造時のＦｅの包晶反応が起きなくなる。その結果、鋳塊の組織が粗大化するようになり、熱間加工性を低下させるため、好ましくない。従って、Ｐの含有量は０．０１〜０．１ｍａｓｓ％、さらに好ましくは０．０１〜０．０４ｍａｓｓ％とする。
【００１０】
＜Ｎｉ、Ｃｏ、Ｃｒ＞
Ｎｉ、Ｃｏ、Ｃｒは、Ｐとの化合物を生成し合金中に析出する。Ｎｉ−Ｐ化合物及びＣｏ−Ｐ化合物は形成温度が低く、容易に粗大化する。また、Ｃｒ−Ｐ化合物は形成温度が熱延を行う温度に近いため、熱延途中においてすでに粗大に生成してしまう。
粗大に成長したこれらの化合物は合金のマトリックスとの整合性が極端に小さく、粗大析出物と母材との界面は自由界面に近い。このため、転位は粗大析出物にたどり着くと消滅してしまう。この結果、同じ加工率で冷間加工を行っても強度が高くならず、曲げ加工性も低下する。
これらは単体ではその含有量が０．０３ｍａｓｓ％を越えてくると、粗大化合物として析出しやすくなる。また、２種以上の場合は、その総量が０．０５ｍａｓｓ％を越えてくると、さらに顕著となる。従って、Ｎｉ、Ｃｏ、Ｃｒの含有量はそれぞ、単体で０．０３ｍａｓｓ％以下、２種以上の合計では０．０５ｍａｓｓ％以下、好ましくは０．０３ｍａｓｓ％以下、さらに好ましくは０．０１ｍａｓｓ％以下とする。
【００１１】
＜Ｚｎ＞
Ｚｎは銅合金のはんだ及びＳｎめっきの耐熱剥離性を改善する。しかし、含有量が０．０５ｍａｓｓ％未満の場合、所望の効果が得られない。一方、その含有量が０．５ｍａｓｓ％を越えるとはんだ濡れ性が低下する。また、導電率の低下も激しくなる。従って、Ｚｎの含有量は総量で０．０５〜０．５ｍａｓｓ％、好ましくは０．１〜０．３％ｍａｓｓとする。
＜Ｚｒ、Ｉｎ、Ｓｎ、Ｓｉ、Ｂｅ、Ａｌ、Ｍｎ量＞
Ｚｒ、Ｉｎ、Ｓｎ、Ｓｉ、Ｂｅ、Ａｌ、Ｍｎは、合金中に固溶することで強度を向上させるのみならず、Ｆｅ−Ｐ析出物又はＦｅ析出物と共存した状態で耐熱性を向上させる。これらの原子は合金中の空孔との親和性が強い。このため空孔による転位の上昇運動が起きにくく、析出粒子にトラップされた転位は移動しにくくなる。結果、耐熱性が向上する。また、これらの元素は打ち抜き加工途中の焼鈍による導電率の低下を低減する作用がある。
この特性は、これらの元素のうち１種又は２種以上の含有量が０．００５ｍａｓｓ％未満では十分でなく、０．１ｍａｓｓ％を超えると導電率が低下し、４５０℃×１分間加熱前後において６０％ＩＡＣＳを切るようになる。従って、これらの元素のうち１種又は２種以上の含有量は０．００５〜０．１ｍａｓｓ％、好ましくは０．０１〜０．１ｍａｓｓ％、さらに好ましくは０．０２〜０．０８ｍａｓｓ％とする。
【００１２】
＜Ｏ＞
ＯはＰと反応しやすい。Ｏが１００ｐｐｍを越えた場合、反応したＰは上述したＦｅとの化合物を形成できなくなる。結果、耐熱向上の効果が低下してしまう。また、Ｏと反応したＰは鋳塊の結晶粒界に集まり、粒界強度を低下させ、熱間加工性の低下を招く。従って、Ｏの含有量は１００ｐｐｍ以下、好ましくは５０ｐｐｍ以下、さらに好ましくは３０ｐｐｍ以下とする。
＜Ｈ＞
Ｈは、Ｏ量が１０ｐｐｍ以上含有されている場合、Ｈ量が１０ｐｐｍを越えてくると、鋳造時の冷却時の冷却過程でＯと結び付いて水蒸気となり、この水蒸気が鋳塊中にブローホール欠陥を生じてしまう。従って、Ｈの含有量は１０ｐｐｍ以下、好ましくは４ｐｐｍ以下、さらに好ましくは２ｐｐｍ以下とする。Ｏ、Ｈの低減については、必要に応じて溶湯を木炭被覆下でＡｒバブリングを行うとよい。
【００１３】
＜その他＞
Ｐｂが０．０１ｍａｓｓ％を越えるか、Ｓが０．００５ｍａｓｓ％を越えるか、Ｍｇ、Ｃａ、Ｃｄ、Ｂｅ、Ｔｉ、Ｈｆ、Ｔｈ、Ｌｉ、Ｎａ、Ｋ、Ｓｒ、Ｐｄ、Ｗ、Ｃ、Ｎｄ、Ｖ、Ｙ、Ｍｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ａｓ、Ｓｅ、Ｓｂ、Ｂｉ、Ｔｅ、Ｂ、Ｃｅ、ミッシュメタルの合計が０．００１ｍａｓｓ％以上となるか、又は以上の元素が総量で０．０１ｍａｓｓ％を越えた場合、固溶したこれらの原子はＺｒ、Ｉｎ、Ｓｎ、Ｂｅ、Ａｌ、Ｍｎ原子と転位との相互作用を阻害し、上述した耐熱性の効果を妨げ、また、焼鈍後の導電率の低下を大きくする。さらに、Ａｇめっき性も低下させる。従って、これらの元素はＰｂが０．０１ｍａｓｓ％以下、Ｓが０．００５ｍａｓｓ％以下、Ｍｇ、Ｃａ、Ｃｄ、Ｂｅ、Ｔｉ、Ｈｆ、Ｔｈ、Ｌｉ、Ｎａ、Ｋ、Ｓｒ、Ｐｄ、Ｗ、Ｃ、Ｎｄ、Ｖ、Ｙ、Ｍｏ、Ｇａ、Ｇｅ、Ａｓ、Ｓｅ、Ｓｂ、Ｂｉ、Ｔｅ、Ｂ、Ｃｅ、ミッシュメタルの合計が０．００１ｍａｓｓ％未満、かつ以上の成分が総量で０．０１ｍａｓｓ％以下、好ましくは０．００５ｍａｓｓ％以下に規制されるのが望ましい。
【００１４】
ところで、先に述べたように、例えばリードフレームのプレスによる打ち抜き加工において、発生した残留応力を小さくするため、数秒〜数分間の短時間高温焼鈍を行うことが一般化している。この熱処理は生産性のためにトンネル炉などを用いて行われ、その代表的な条件としては４５０℃以下の温度で１分以下の時間加熱である。この熱処理後の特性がビッカース硬さでＨｖ１５０未満となると、この後のＬＳＩなどの組み立て工程中に変形を生じやすくなり、生産性を著しく阻害する。また、加熱前に６０％ＩＡＣＳ以上の導電率であったものが、加熱後に６０％ＩＡＣＳを下回った場合、ＬＳＩに組み立て後、製品に実装する際のはんだ付けにおいて、はんだの経時変化によりはんだの剥離を生じることになり、好ましくない。
本発明のＣｕ−Ｆｅ系銅合金板では、４５０℃×１分間加熱前後のビッカース硬さがＨｖ１５０以上、導電率が６０％ＩＡＣＳ以上の特性を得ることが可能となる。
【００１５】
上記特性を持つＣｕ−Ｆｅ系銅合金板は、上記組成のＣｕ−Ｆｅ系銅合金からなる鋳塊を熱間圧延した後、急冷し、続いて冷間圧延を施して製造する場合において、冷間圧延の前又は冷間圧延の途中で５００℃以上の温度に５分間以上保持する熱処理を行い、その条件を満たす最終の熱処理以降に８０％以上の加工率で冷間圧延を行うことにより得ることができる。熱処理条件を上記のように設定するのは、添加元素を析出させて強度向上を図り、同時に導電率を改善するためであり、冷間加工率を上記のように設定した理由は、添加元素と合わせた強度改善効果を得て４５０℃×１分間加熱後のビッカース硬さをＨｖ１５０以上とするためである。冷間加工率は、より好ましくは９０％以上、さらに好ましくは９５％以上である。
ただし、５００℃以上の温度で５分以上の保持時間の熱処理を行う工程の前工程又は後工程、若しくはその両方に４００℃以下の温度で保持する熱処理を行う工程があっても差し支えない。また、必要に応じて仕上げ圧延後に熱処理工程を設け、伸び及び曲げ加工性の回復を図ることができる。
【００１６】
【実施例】
本発明に係わる銅合金板及びその製造方法の実施例について、比較例及び従来例とともに説明する。
表１〜表２に示す組成の銅合金をクリプトル炉にて木炭被覆下で大気溶解し、ブックモールドに鋳造して５０ｍｍ×８０ｍｍ×２００ｍｍの鋳塊を作製した。この鋳塊を約９００℃にて熱間圧延し、直ちに水中急冷し、厚さ１５ｍｍの熱延材を作製した。この熱延材の表面の酸化スケールを除去するため、軽く表面切削した後、１．５ｍｍｔまで冷延した後、５５０℃で４時間の析出処理を行った。この後、酸洗いを行い表面酸化スケールを除去した後、０．２５ｍｍｔまで冷延して試験材を作製した。
得られた試験材について、強度、硬さ、導電率、曲げ加工性及びＡｇめっき性の測定を下記要領で実施した。
さらに、この試験材を窒素−水素の混合ガス雰囲気中で４５０℃×１分間加熱し、加熱後の硬さ、導電率、はんだ耐熱剥離性を下記要領で調べた。
以上の結果を表３〜表４に示す。
【００１７】
【表１】

【００１８】
【表２】

【００１９】
引張強さは、試験材からＪＩＳ５号試験片を加工して引張強さを測定し、硬さは、ＪＩＳＺ２２４４に規定された方法に基づいて測定した（ただし、試験加重は５００ｇｆとした）。
導電率は、ＪＩＳＨ０５０５に規定されている方法に基づきダブルブリッジを用いて測定した。
曲げ加工性は、ＪＩＳＨ３１３０の方法で板厚と同等の曲げ半径を有するＷ型の曲げ治具を用いて加工した。加工後のＷ曲げ部を目視で観察し、クラックの有無で加工性を評価した。
Ａｇめっきテストは、シアン系Ａｇめっきを厚さ１μｍ行った時に、局所的に厚さが厚くなる現象（突起）の有無を実体顕微鏡で観察した。
はんだ耐熱剥離性は、６Ｓｎ／４Ｐｂはんだを２４５±５℃×５秒にてはんだ付けした後、１５０℃のオーブンで１０００Ｈｒまで加熱した。この試験片を１８０℃曲げ戻しにて加工を加え加工部のはんだが剥離するか観察した。
【００２０】
【表３】

【００２１】
【表４】

【００２２】
表３より、本発明の規定範囲内に入る（ただし、Ｎｏ．１〜６，８はＮｉ含有量がクレームの規定をオーバー）Ｎｏ．１〜１０の試験材は、加熱前において、強度、硬さ、導電率、曲げ加工性、Ａｇめっき性など、電気電子部品が要求する特性を具備し、さらに加熱後においても、Ｈｖ１５０以上、導電率６０％ＩＡＣＳ以上をもち、はんだ耐熱剥離性が優れている。
一方、表４より、本発明の規定範囲外の合金から製造されたＮｏ．１１〜２３の試験材は材料調整ができていないか、いずれかの性能が低い。例えばＮｉ量が多いＮｏ．１５とＮｉ＋Ｃｏ＋Ｃｒ量が多いＮｏ．１６は、加熱前の強度が低く、曲げ加工性が劣る。Ｎｏ．１７はＺｎが少なくはんだが剥離し、Ｎｏ．１８はＺｎが多すぎて導電率が低い。Ｚｒ〜Ｍｎから選ばれる元素の添加量が少ないＮｏ．２１は加熱後の硬さと導電率の低下が大きく、はんだ耐熱剥離性も劣り、Ｚｒ〜Ｍｎが多いＮｏ．２２は導電率が低い。Ｐｂ〜ミッシュメタルの多いＮｏ．２３はＡｇめっき性が劣り、加熱後の硬さ、導電率、はんだ耐熱剥離性も劣る。
【００２３】
【発明の効果】
本発明によれば、リードフレーム、端子、コネクタなど電気・電子部品用銅合金として要求される強度、導電率、Ａｇめっき性、はんだ付け性などの特性を通常の銅合金以上に維持しながら、プレス打ち抜き時に発生する残留御力を除去するために行われる焼鈍時に軟化しにくく、耐熱性のよいＣｕ−Ｆｅ系銅合金を得ることができる。従って、各種電気電子機器の微細化による寸法精度に対する厳しい要求に対応が可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a high-strength, high-conductivity copper alloy plate used for electrical and electronic parts such as lead frames, terminals, connectors, and the like, and more particularly to a method for manufacturing the same. The present invention relates to a high-strength and high-conductivity copper alloy sheet that is hard to be softened by annealing for removing residual stress generated during shearing when manufacturing electronic components.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in general, the various electric and electronic parts described above are required to have characteristics such as strength, elongation, conductivity, heat resistance, Ag plating property, Sn plating, and heat release property of solder. Therefore, for example, C19400 (Cu-2.3 mass % Fe-0.03 mass % P-0.1 mass % Zn) or C19210 (Cu-0.1 mass % Fe-0) having these characteristics. And many other copper alloys are used in its manufacture, including .03 mass % P).
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
On the other hand, in response to recent demands for reduction in size, size, and mounting density of various electric and electronic devices, downsizing of parts used and reduction in the distance between leads have been accelerated. For this reason, for example, in punching by pressing a lead frame, there is a demand for small lead twist, lead shift, lead step, and the like after punching. In order to ensure the performance that can be called flatness of these leads, it is required that the residual stress generated by the shearing during press punching is small.
[0004]
A technology to reduce the residual stress generated along with this has also been developed. With this technology, when the lead is punched, the lead tip is not cut off but left in a bundled state, and then a short heat treatment (annealing) is performed for a few seconds to several minutes, to release the residual stress generated when the lead side is punched. In this technique, the tip of the lead is cut off when the residual stress becomes small to ensure flatness.
When this technique is applied, it is necessary not to soften the material itself by annealing during punching. If the material itself softens, the lead tip will be deformed without sufficient strength when it is cut off, and even if it can be processed into a lead frame, it will be easily deformed in the subsequent LSI assembly process. Handling becomes difficult, leading to a decrease in productivity. Therefore, heat resistance is very important.
[0005]
Recently, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-111829, the composition contains Fe and Sn and one or more of P, Zn, Si, Sb, In, Al, Mn, Ni, and Mg, and the size of the Fe precipitate. There has been proposed a copper alloy for lead frames, which controls the heat resistance and is rich in heat resistance. Japanese Patent No. 2673967 proposes a lead frame material made of a Cu alloy for a semiconductor device having high strength, in which the composition of Fe, P, Zn, Mg, and Si is controlled.
However, Japanese Patent Laid-Open No. 2-111829 describes that heat resistance is high, but hot workability, which is a problem with Cu-Fe alloys, or bending that should be said to be essential for lead frame materials. No mention is made of the property, Ag plating property, and solder heat resistance peelability.
Japanese Patent No. 2673967 describes that the copper alloy has high strength, high conductivity, and heat resistance, and the characteristics are achieved by containing 0.001 to 0.05 mass % of Mg. However, it does not mention bending workability and Ag plating property. As disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 7-97646, when Mg is contained within this range, it forms a compound with S, which is an inevitable impurity, and inhibits Ag plating properties.
[0006]
On the other hand, in the Cu-Fe-based copper alloy plate, there is a problem that the electrical conductivity of the material is lowered due to high-temperature and short-term annealing in the middle of the punching process. Is required.
The present invention provides a punching process while maintaining the strength, conductivity, solderability, plating properties, etc. required for copper alloys for electrical and electronic parts such as lead frames, terminals, connectors, etc., exceeding those of ordinary copper alloys. It is an object of the present invention to obtain a Cu—Fe-based copper alloy sheet that is difficult to soften when annealed to remove the generated residual stress and that has little decrease in conductivity.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The high-strength and high-conductivity Cu-Fe alloy plate for electric and electronic parts having excellent heat resistance according to the present invention is a high-strength and high-conductivity for electric and electronic parts that is subjected to residual stress removal annealing during press punching. Cu: Fe based alloy plate, Fe: 1.8 to 2.6 mass %, P: 0.01 to 0.1 mass %, Zn: 0.05 to 0.5 mass %, Zr, In, Total of one or more of Sn, Si, Be, Al, and Mn: 0.005 to 0.1 mass %, Ni, Cr, and Co are each 0.03 mass % or less, and two or more 0.05 mass % or less, O: 100 ppm or less, H: 10 ppm or less, the balance being substantially made of Cu and inevitable impurities, and the Vickers hardness after annealing at 450 ° C. for 1 minute being 150 Hv or more, 60% IAC conductivity Characterized in that at least. In this Cu—Fe-based alloy, Pb is 0.01 mass % or less, S is 0.005 mass % or less, Mg, Ca, Cd, Be, Ti, Hf, Th, Li, Na, K, as inevitable impurities. The total of Sr, Pd, W, C, Nd, V, Y, Mo, Ga, Ge, As, Se, Sb, Bi, Te, B, Ce, and Misch metal is less than 0.001 mass %, and the above components Is desirably regulated to 0.01 mass % or less in total.
With the Cu—Fe based alloy having the above composition, characteristics of Vickers hardness of Hv 150 or more and conductivity of 60% IACS can be ensured before and after annealing during annealing (typically heating at 450 ° C. for 1 minute).
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the reason why the components are limited as described above in the alloy of the present invention will be described below.
<Fe>
Fe forms a compound with P and precipitates in the alloy, or Fe alone precipitates in the alloy, thereby ensuring the strength and heat resistance of the alloy. However, if the content is less than 1.8 mass %, desired strength and heat resistance cannot be obtained. Further, the peritectic reaction of Fe does not occur during casting, and the ingot structure becomes coarse. As a result, hot workability is reduced. On the other hand, if it is contained in a proportion exceeding 2.6 mass %, coarse Fe precipitates are formed in the alloy, and the workability during hot rolling is lowered, and the bending workability and conductivity of the product are reduced. This is not preferable because the decrease in the resistance becomes remarkable. Therefore, Fe content is 1.8 to 2.6 mass%, more preferably from 2.0 to 2.4 mass%.
[0009]
<P>
P forms a compound with Fe and precipitates in the alloy to improve strength and heat resistance. Moreover, it contributes to the soundness of an ingot by the deoxidation action at the time of melt | dissolution. When the P content is less than 0.01 mass %, the formation of the Fe—P compound is insufficient, and the desired strength and heat resistance cannot be obtained. Moreover, since the deoxidation action at the time of melting is insufficient, a sound ingot cannot be obtained. On the other hand, when the P content exceeds 0.1 mass %, Fe is taken to form the Fe—P compound, and the peritectic reaction of Fe does not occur during casting. As a result, the structure of the ingot is coarsened and the hot workability is lowered, which is not preferable. Therefore, the P content is set to 0.01 to 0.1 mass %, more preferably 0.01 to 0.04 mass %.
[0010]
<Ni, Co, Cr>
Ni, Co and Cr form a compound with P and precipitate in the alloy. Ni-P compounds and Co-P compounds have low formation temperatures and easily coarsen. Moreover, since the formation temperature of the Cr—P compound is close to the temperature at which hot rolling is performed, the Cr—P compound is already generated roughly in the middle of hot rolling.
These coarsely grown compounds have extremely low compatibility with the alloy matrix, and the interface between the coarse precipitate and the base metal is close to the free interface. For this reason, the dislocation disappears when it reaches the coarse precipitate. As a result, even if cold working is performed at the same working rate, the strength does not increase and bending workability also decreases.
If the content of these alone exceeds 0.03 mass %, they tend to precipitate as coarse compounds. Moreover, in the case of 2 or more types, it becomes more remarkable when the total amount exceeds 0.05 mass %. Therefore, the content of Ni, Co, and Cr is 0.03 mass % or less as a single substance, and the total of two or more types is 0.05 mass % or less, preferably 0.03 mass % or less, and more preferably 0.003 mass % or less. 01 mass % or less.
[0011]
<Zn>
Zn improves the heat-resistant peelability of copper alloy solder and Sn plating. However, when the content is less than 0.05 mass %, the desired effect cannot be obtained. On the other hand, when the content exceeds 0.5 mass %, the solder wettability decreases. In addition, the decrease in conductivity becomes severe. Accordingly, the total content of Zn is 0.05 to 0.5 mass %, preferably 0.1 to 0.3% mass .
<Zr, In, Sn, Si, Be, Al, Mn amount>
Zr, In, Sn, Si, Be, Al, and Mn not only improve the strength by dissolving in the alloy, but also improve the heat resistance in the presence of Fe-P precipitates or Fe precipitates. . These atoms have a strong affinity for vacancies in the alloy. For this reason, the upward movement of dislocations due to vacancies hardly occurs, and the dislocations trapped in the precipitated particles are difficult to move. As a result, heat resistance is improved. Moreover, these elements have the effect | action which reduces the fall of the electrical conductivity by the annealing in the middle of stamping.
For this property, it is not sufficient that the content of one or more of these elements is less than 0.005 mass %, and if it exceeds 0.1 mass %, the electrical conductivity decreases, and heating is performed at 450 ° C. for 1 minute. Before and after 60% IACS. Accordingly, the content of one or more of these elements is 0.005 to 0.1 mass %, preferably 0.01 to 0.1 mass %, more preferably 0.02 to 0.08 mass. %.
[0012]
<O>
O tends to react with P. When O exceeds 100 ppm, the reacted P cannot form a compound with Fe described above. As a result, the effect of improving heat resistance is reduced. Further, P that reacts with O collects at the crystal grain boundaries of the ingot, lowers the grain boundary strength, and causes a decrease in hot workability. Accordingly, the O content is 100 ppm or less, preferably 50 ppm or less, and more preferably 30 ppm or less.
<H>
When H content exceeds 10 ppm, when H content exceeds 10 ppm, H is combined with O in the cooling process at the time of cooling at the time of casting to become water vapor, and this water vapor is blowhole defect in the ingot. Will occur. Therefore, the H content is 10 ppm or less, preferably 4 ppm or less, more preferably 2 ppm or less. About reduction of O and H, it is good to perform Ar bubbling under a charcoal coating for molten metal as needed.
[0013]
<Others>
Pb exceeds 0.01 mass %, S exceeds 0.005 mass %, Mg, Ca, Cd, Be, Ti, Hf, Th, Li, Na, K, Sr, Pd, W, C, The total of Nd, V, Y, Mo, Ga, Ge, As, Se, Sb, Bi, Te, B, Ce, and misch metal is 0.001 mass % or more, or the total amount of the above elements is 0.00. When the mass exceeds 01 mass %, these solid-dissolved atoms inhibit the interaction between Zr, In, Sn, Be, Al, Mn atoms and dislocations, hinder the above-mentioned heat resistance effect, and after annealing The decrease in the electrical conductivity is increased. Furthermore, Ag plating property is also reduced. Therefore, these elements have Pb of 0.01 mass % or less, S of 0.005 mass % or less, Mg, Ca, Cd, Be, Ti, Hf, Th, Li, Na, K, Sr, Pd, W, The total of C, Nd, V, Y, Mo, Ga, Ge, As, Se, Sb, Bi, Te, B, Ce, and misch metal is less than 0.001 mass %, and the total amount of the above components is 0.01. It is desirable that the content is regulated to mass % or less, preferably 0.005 mass % or less.
[0014]
By the way, as described above, in order to reduce the generated residual stress, for example, in a punching process by pressing a lead frame, it is common to perform high-temperature annealing for a few seconds to several minutes. This heat treatment is performed using a tunnel furnace or the like for productivity, and a typical condition is heating at a temperature of 450 ° C. or lower for a time of 1 minute or shorter. If the characteristic after this heat treatment is less than Hv150 in terms of Vickers hardness, deformation is likely to occur during the subsequent assembly process of LSI or the like, and productivity is significantly hindered. Also, if the electrical conductivity of 60% IACS or higher before heating is lower than 60% IACS after heating, soldering due to changes over time in soldering when mounting on a product after assembling to LSI Peeling occurs, which is not preferable.
In the Cu—Fe based copper alloy plate of the present invention, it is possible to obtain characteristics such that the Vickers hardness before and after heating at 450 ° C. for 1 minute is Hv 150 or more and the conductivity is 60% IACS or more.
[0015]
A Cu—Fe based copper alloy plate having the above characteristics is produced by hot rolling an ingot made of a Cu—Fe based copper alloy having the above composition, followed by cold cooling, followed by cold rolling. It is obtained by performing a heat treatment that is held at a temperature of 500 ° C. or higher for 5 minutes or more before cold rolling or in the middle of cold rolling and performing cold rolling at a processing rate of 80% or higher after the final heat treatment that satisfies the conditions. be able to. The reason why the heat treatment conditions are set as described above is to improve the strength by precipitating the additive element and at the same time improve the electrical conductivity. The reason for setting the cold work rate as described above is that This is because the combined strength improvement effect is obtained and the Vickers hardness after heating at 450 ° C. for 1 minute is set to Hv 150 or more. The cold working rate is more preferably 90% or more, and still more preferably 95% or more.
However, there may be a step of performing a heat treatment to be held at a temperature of 400 ° C. or lower in a step before or after the step of performing a heat treatment at a temperature of 500 ° C. or higher for a holding time of 5 minutes or longer, or both. In addition, if necessary, a heat treatment step can be provided after finish rolling to recover elongation and bending workability.
[0016]
【Example】
The Example of the copper alloy plate concerning this invention and its manufacturing method is demonstrated with a comparative example and a prior art example.
Copper alloys having the compositions shown in Tables 1 and 2 were melted in the atmosphere under a charcoal coating in a kryptor furnace, and cast into a book mold to produce 50 mm × 80 mm × 200 mm ingots. This ingot was hot-rolled at about 900 ° C. and immediately quenched in water to produce a hot rolled material having a thickness of 15 mm. In order to remove the oxide scale on the surface of the hot-rolled material, the surface was lightly cut and then cold-rolled to 1.5 mmt, followed by precipitation treatment at 550 ° C. for 4 hours. Then, after pickling and removing the surface oxide scale, it cold-rolled to 0.25 mmt and produced the test material.
About the obtained test material, the measurement of intensity | strength, hardness, electrical conductivity, bending workability, and Ag plating property was implemented in the following way.
Furthermore, this test material was heated at 450 ° C. for 1 minute in a nitrogen-hydrogen mixed gas atmosphere, and the hardness, conductivity, and heat resistance peelability after heating were examined as follows.
The above results are shown in Tables 3-4.
[0017]
[Table 1]

[0018]
[Table 2]

[0019]
The tensile strength was measured by processing a JIS No. 5 test piece from the test material and measuring the tensile strength, and the hardness was measured based on the method defined in JIS Z 2244 (however, the test load was 500 gf). .
The conductivity was measured using a double bridge based on the method defined in JIS H 0505.
The bending workability was processed by a JIS H3130 method using a W-shaped bending jig having a bending radius equivalent to the plate thickness. The W-bending part after processing was visually observed, and the workability was evaluated based on the presence or absence of cracks.
In the Ag plating test, the presence or absence of a phenomenon (protrusion) in which the thickness locally increased when cyan-based Ag plating was performed at a thickness of 1 μm was observed with a stereomicroscope.
As for solder heat resistance, 6Sn / 4Pb solder was soldered at 245 ± 5 ° C. × 5 seconds and then heated to 1000 Hr in an oven at 150 ° C. This test piece was processed by bending back at 180 ° C., and it was observed whether or not the solder in the processed part was peeled off.
[0020]
[Table 3]

[0021]
[Table 4]

[0022]
From Table 3, it falls within the specified range of the present invention (however, in No. 1 to 6, 8, the Ni content exceeds the definition of the claims) . The test materials 1 to 10 have properties required by electric and electronic parts such as strength, hardness, electrical conductivity, bending workability, and Ag plating property before heating. It has a rate of 60% IACS or more and excellent heat-resistant peelability.
On the other hand, from Table 4, No. manufactured from an alloy outside the specified range of the present invention. The test materials Nos. 11 to 23 are not adjusted in material, or any of the performances is low. For example, no. 15 and a large amount of Ni + Co + Cr. No. 16 has low strength before heating and is inferior in bending workability. No. No. 17 has less Zn and the solder peeled off. No. 18 has too much Zn and has low conductivity. No. in which the addition amount of an element selected from Zr to Mn is small. No. 21 has a large decrease in hardness and electrical conductivity after heating, inferior solder heat resistance, and a large number of Zr to Mn. No. 22 has low conductivity. Pb to No. with many misch metals. No. 23 is inferior in Ag plating property, and inferior in hardness after heating, electrical conductivity, and solder heat resistance peelability.
[0023]
【The invention's effect】
According to the present invention, while maintaining properties such as strength, conductivity, Ag plating property, solderability, etc. required for copper alloys for electrical and electronic parts such as lead frames, terminals, connectors, etc., more than ordinary copper alloys, It is possible to obtain a Cu—Fe based copper alloy that is hard to be softened during annealing performed to remove the residual control force generated during press punching and has good heat resistance. Therefore, it is possible to meet strict requirements for dimensional accuracy due to miniaturization of various electric and electronic devices.

Claims

It is a high-strength, high-conductivity Cu—Fe based alloy plate for electric / electronic parts that undergoes residual stress removal annealing during press punching, Fe: 1.8 to 2.6 mass %, P: 0.01 ~ 0.1 mass %, Zn: 0.05 to 0.5 mass %, Zr, In, Sn, Si, Be, Al, Mn, one or more total: 0.005 to 0.1 mass %, Ni, Cr, and Co are each 0.03 mass % or less and the total of two or more is 0.05 mass % or less (excluding Ni: 0.001 mass % or more), O: 100 ppm or less , H: 10 ppm or less, with the balance being Cu and inevitable impurities, Vickers hardness after annealing at 450 ° C. × 1 minute is 150 Hv or more, and conductivity is 60% IACS or more. Excel High-strength and high-conductivity Cu-Fe alloy plate for electrical and electronic parts.

Pb is 0.01 mass % or less, S is 0.005 mass % or less, Mg, Ca, Cd, Be, Ti, Hf, Th, Li, Na, K, Sr, Pd, W, C, Nd, V, The total of Y, Mo, Ga, Ge, As, Se, Sb, Bi, Te, B, Ce, and misch metal is regulated to less than 0.001 mass %, and the above components are regulated to a total amount of 0.01 mass % or less. The high-strength and high-conductivity Cu—Fe-based alloy plate for electric and electronic parts having excellent heat resistance according to claim 1 .