JP4042284B2 - 内視鏡の観察ユニット装着機構 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用等として用いられる内視鏡において、観察部を構成する対物光学系を備えた観察ユニットを挿入部の先端に装着する観察ユニット装着機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療用等として用いられる内視鏡は、一般に、術者が手で把持して操作する本体操作部に体腔内への挿入部及び光源装置等に着脱可能に接続されるユニバーサルコードを連設して設けることにより大略構成される。挿入部は、その構造及び機能上、先端側から先端部本体,アングル部及び軟性部から構成され、軟性部は本体操作部への連設部側から大半の長さを有するもので、挿入経路に沿って任意の方向に曲がる構造となっている。先端部本体には照明部,観察部等が設けられると共に、鉗子等の処置具を導出させる処置具導出部が開口しており、アングル部は、先端部本体を任意の方向に向けるために、本体操作部側からの遠隔操作により湾曲可能となっている。
【0003】
以上のように、先端部本体には少なくとも照明部と観察部とが設けられるが、照明部には光学繊維束からなるライトガイドの出射端が臨んでおり、このライトガイドは挿入部から本体操作部を経てユニバーサルコード内にまで延在される。一方、観察部には対物光学系が装着され、この対物光学系における結像位置には、電子内視鏡の場合には固体撮像素子が配置され、光学式内視鏡の場合には光学繊維束からなるイメージガイドの入射端を臨ませるように配置される。そして、固体撮像素子に接続した信号ケーブルまたはイメージガイドも、ライトガイドと同様、挿入部内に挿通される。なお、以下では電子内視鏡として構成したものとして説明するが、固体撮像素子と信号ケーブルに代えてイメージガイドを設ければ光学式内視鏡とすることができる。さらに、これらに加えて、先端部本体には処置具導出部が開口しており、この処置具導出部には可撓性のあるチューブからなる処置具挿通チャンネルが接続され、先端部本体に観察部に向けて設けた洗浄ノズルに接続した送気送水チューブが挿通される。
【0004】
従って、電子内視鏡として構成した場合には、対物光学系と固体撮像素子とはユニット化されて、観察ユニットとして先端部本体に形成した観察ユニット装着部に取り付けるようにする。ここで、対物光学系としては、複数のレンズからなる対物レンズ群を有し、またこの対物レンズ群と固体撮像素子との間には、フィルタやプリズム等を配置する場合もある。いずれにしろ、対物光学系における対物レンズ群を構成する各レンズと固体撮像素子とは、光軸方向に正確に位置決めした状態に配置されなければならない。これらの位置決めが正確に行われない場合には、焦点が合わなくなる等、固体撮像素子により撮影した時において、画像の画質が低下することになる。対物レンズ群を構成する各レンズはそれぞれ所定の設計値となるようにして形成されて、それらを光軸方向に所定の空気間隙を設けたり、接合したりするようにして配置されるが、レンズの製造精度等の問題から、実際に光学系として組み込んだ時には、対物レンズ群のうちのいずれかを光軸方向に変位させて、ピント調整を行わなければならない。
【0005】
以上のことから、対物レンズ群を構成するいずれか1枚または複数枚のレンズを先端部本体における観察ユニット装着部に固定的に取り付け、他のレンズ及び固体撮像素子を光軸方向に位置調整させることによって、最も鮮明な画像を取得できる位置、つまり焦点が正確に合った位置に変位させるようにする。このために、観察ユニット装着部に固定的に保持されるレンズと、それ以外のレンズとを別々のレンズ枠に装着する。固体撮像素子は位置調整される側のレンズ枠に固定される。そこで、以下においては、基準位置として観察ユニット装着部に固定的に保持されるレンズ枠を基準レンズ枠、この基準レンズ枠に装着したレンズに対して光軸方向に位置調整されるレンズ枠を調整側レンズ枠という。従って、この調整側レンズ枠は、観察ユニット装着部に装着した状態で光軸方向の位置調整を行い、ピント調整がなされた後に、ねじ止め乃至接着剤等を用いて最終的には観察ユニット装着部に固定されることになる。
【0006】
なお、近年においては、内視鏡検査の目的等等に応じて観察対象部に対する焦点深度や、結像倍率、さらに視野角等を変化させるように構成したものも知られている。このために、対物光学系を構成する複数のレンズのうちの一部のレンズを光軸方向に移動可能な可動レンズとなし、この可動レンズを移動させることにより、焦点深度、結像倍率、視野角等を調整できるように構成したものは従来から知られている。この場合には、基準レンズ枠に装着されるレンズは固定レンズとなし、調整側レンズ枠に装着されるレンズを可動レンズとして、適宜の駆動手段によりこの可動レンズを光軸方向に移動させるようにする。そして、レンズ位置の調整を行うには、可動レンズを所定の位置(例えば無限遠側の位置)に配置した状態で、調整側レンズ枠を光軸方向に移動させるようにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内視鏡における挿入部の先端部分は硬質部である。この挿入部の挿入操作の操作性を良好となし、かつ患者の苦痛軽減を図るために、挿入部の先端部分における硬質部の軸線方向の長さはできるだけ短くする方が望ましい。ただし、この硬質部内には挿入部の内蔵物のうち曲げ不能な部材(以下、硬質内蔵部材という)を収納するためのスペースとなっている。従って、硬質内蔵部材の基端部の位置が挿入部における先端の硬質部分の全長を決定する。そして、観察ユニットは対物光学系,固体撮像素子等を一体化したものであって、その全体が硬質内蔵部材である。従って、挿入部における先端の硬質部の長さは、通常、この観察ユニットの軸線方向の長さに依存する。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、挿入部の先端の硬質部長を短縮できるように観察ユニットを装着できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、挿入部の先端部本体を本体ブロックと、この本体ブロックの先端面を覆う絶縁キャップとから構成し、この先端部本体には、その軸線方向に向けて貫通する観察ユニット装着部を設け、この観察ユニット装着部に観察ユニットを構成する対物光学系を設けた内視鏡の観察ユニット装着機構であって、前記本体ブロックには、その先端面から前記観察ユニット装着部の周囲に前記絶縁キャップの厚み寸法以下の円環状突条部を突出させて設け、前記絶縁キャップには、前記円環状突条部の端面を覆う段差部を有する挿通孔を形成し、前記対物光学系は、基準レンズ枠に装着した最被写体側に位置する基準レンズ群と、調整側レンズ枠に装着した前記基準レンズ以外のレンズ群とから構成され、前記基準レンズ枠は、観察ユニット装着部の先端側の内周面を小さくすることにより形成された保持に固定的に保持させ、前記調整側レンズ枠は、前記観察ユニット装着部に配置されて、前記基準レンズ枠の基端側に前後方向に移動可能に嵌合させて、前記調整側レンズ枠のレンズ群を前記基準レンズ群に対して近接・離間する方向に移動して、最小光路長から最大光路長までの範囲でピント調整可能な構成となし、前記最小光路長となる位置は前記調整側レンズ枠の先端が前記観察ユニット装着部の前記保持壁への移行部からなる段差と当接する位置とする構成としたことをその特徴とするものである。
【0010】
要するに、観察ユニットを絶縁キャップ内にまで進入させることにより、その基端部を前方に変位させるように構成したものである。ここで、対物光学系の構成としては、レンズ群を独立した2つのレンズ枠に装着して、最被写体側に位置するレンズ群を装着したレンズ枠を保持壁に固定的に保持させる基準レンズ枠となし、また他のレンズ群は調整側レンズ枠に設けて、この調整側レンズ枠は観察ユニット装着部に配置される。そして、調整側レンズ枠を基準レンズ枠の基端側に前後方向に移動可能に嵌合させて、調整側レンズ枠に設けたレンズ群を基準レンズ枠に設けた基準レンズ群に対して近接・離間する方向に位置調整可能とする。この位置調整は例えばピント調整のために行われる。この場合、最小光路長から最大光路長までの範囲でピント調整可能な構成とするが、最小光路長は調整側レンズ枠の先端が段差部と当接する位置とする。ここで、調整側レンズ枠には、レンズを固定的に設けたものもあるが、さらにこの調整側レンズ枠に可動レンズ枠を光軸方向に移動可能に設けて、この可動レンズ枠を移動させることにより、内視鏡検査の目的等に応じて観察対象部に対する焦点深度や、結像倍率、さらに視野角等を変化させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
そこで、以下に図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されないことは言うまでもない。
【0012】
まず、図1に内視鏡の全体の概略構成を示す。同図から明らかなように、内視鏡1は、本体操作部2に体腔内等への挿入部3を連設し、かつこの本体操作部2からユニバーサルコード4を引き出すことにより大略構成されるものである。本体操作部2に連設した挿入部3は、その機能及び構造上、先端側から順に、先端部本体3a,アングル部3b及び軟性部3cとに分かれている。
【0013】
先端部本体3aは、硬質の部材からなり、その先端面には、図2に示したように、照明部10,観察部11,処置具導出部12,洗浄ノズル13が設けられている。ここで、照明部10としては、図示したように、観察部11の左右に複数箇所設けるのが一般的である。アングル部3bは、先端部本体3aを所望の方向に向けるべく、本体操作部2に設けたアングルノブ5により上下,左右の各方向に湾曲操作できるようになっている。さらに、軟性部3cは挿入部3の大半の長さを占めるもので、この軟性部3cは曲げ方向に可撓性があり、かつ耐潰性を有する構造となっている。従って、軟性部3cは挿入経路に沿って任意の方向に曲がることになる。
【0014】
図3に挿入部3の先端側の部分の断面を示す。この図から明らかなように、先端部本体3aは、例えば金属製の本体ブロック20を有し、この本体ブロック20には所要箇所に軸線方向に貫通する透孔が形成されている。そして、この本体ブロック20の先端面には絶縁キャップ21が装着されて、止めねじ22により本体ブロック20に固定されている。アングル部3bは、多数のアングルリング23を枢着ピン24により順次枢着した節輪構造となっており、アングルリング23からなる節輪構造体の外周にはカバー部材25が設けられる。ここで、カバー部材25は、通常、内側の金属ネットと、外側のEPDM等の弾性材からなる外皮層とで構成される。アングルリング23のうちの最先端のリング、つまり先端リング23aは、先端部本体3aを構成する本体ブロック20に嵌合固定されている。また、アングルリング23のうちの最基端側に位置する基端リング23bは、アングル部3bと軟性部3cとを連結するための連結リング26にハンダ付けや溶接等の手段により嵌合固定される。軟性部3cの構成としては、例えば金属螺旋管の外周に金属ネットを設け、さらにこの金属ネットの外周に外皮層を形成する構成とすることができる。ただし、これらの具体的な構成は周知のものであるから、その図示及び詳細な説明は省略する。
【0015】
照明部10は、図4に示したように、本体ブロック20に設けた一つ(乃至複数)の透孔からなる照明部取付孔10aに装着した照明用レンズ30とライトガイド31とから構成され、ライトガイド31の端面から出射される照明光を照明レンズ30により発散させることによって、広い範囲を照明できるようになっている。ライトガイド31は極細の光学繊維を多数束ねたものからなり、照明部取付孔10a内に挿入される部位は口金32内に挿入されているが、この口金32から出てアングル部3bより基端側に向けてはフレキシブルなチューブ等を用いて緩く結束されて自在に曲がる状態として、挿入部3から本体操作部2を経てユニバーサルコード4内に延在される。
【0016】
観察部11は観察ユニット33から構成され、図5及び図6に示したように、本体ブロック20に挿入部3の軸線方向に貫通するように開口させて設けた観察ユニット装着部20aに支持させて設けた観察ユニット33を有するものである。観察ユニット33は、内部に対物光学系34と、この対物光学系34の光路を90°曲折するためのプリズム35及び対物光学系34の結像位置に配置した撮像手段36とを備えている。対物光学系34は、1枚乃至数枚のレンズからなる固定レンズ群37と、光軸方向に移動可能なそれぞれ1枚乃至複数枚のレンズからなる可動レンズ群38a,38bとから構成される。撮像手段36は対物光学系34の結像位置に配置した固体撮像素子とその基板とから構成され、基板には多数の配線が接続されており、これら各配線はフレキシブルなチューブやテープ等を用いて束ねられて、信号ケーブル39として挿入部3から本体操作部2を経てユニバーサルコード4内に延在されている。そして、信号ケーブル39は全体が曲げ自在な構造となっている。
【0017】
対物光学系34を構成する固定レンズ群37は基準レンズ枠40に装着され、また2組の可動レンズ群38a,38bは、それぞれ独立の可動レンズ枠41F,41Lに装着されており、これら可動レンズ枠41F,41Lは調整側レンズ枠として機能する観察ユニット支持部材41のレンズ支持部41aに光軸方向に移動可能に装着され、また固定レンズ群37を装着した基準レンズ枠40も観察ユニット支持部材41内に嵌合されている。このように、基準レンズ枠40及び可動レンズ枠41F,41Lは観察ユニット支持部材41に支持させることによって、対物光学系34全体の光軸を一致させるようにしている。ただし、基準レンズ枠40が観察ユニット支持部材41のレンズ支持部41a内に一部分のみが収容されており、先端側は本体ブロック20に固定的に支持されるようになっているが、この点については後述する。
【0018】
可動レンズ枠41F,41Lにはアーム42a,42bが連設されており、これらのアーム42a,42bの先端部にはリング部材43a,43bが形成されている。対物光学系34の光軸と平行であって、この対物光学系34から離れた位置にカム軸44が設けられ、このカム軸44の周胴部には2箇所において、円周方向に向けてカム溝45a,45bが形成されている。また、リング部材43a,43bには、それぞれカム溝45a,45bに係合するカムピン46a,46bが連結して設けられている。カム軸44を正逆方向に回動させると、カムピン46a,46bがこれら各カム溝45a,45bに沿って摺動乃至転動するから、リング部材43a,43b及びアーム42a,42bを介して連設されている可動レンズ枠41F,41Lに装着した可動レンズ群38a,38bがその光軸方向に変位する。このカム軸44を駆動するために電動モータ47が設けられるが、この電動モータ47は観察ユニット支持部材41のモータ支持部41bに固定的に装着されている。
【0019】
以上の構成において、図5に先端硬質部長Lとして示したように、挿入部3における先端の硬質部分は、先端部本体3aの先端面から、金属製の本体ブロック20を含む先端部本体3a全体と、アングル部3bにおいて、本体ブロック20に嵌合されている先端リング23aの基端部まで、具体的にはこの先端リング23aと次のアングルリング23とを枢着した枢着ピン24までの部分である。従って、挿入部3における先端硬質部長Lの寸法は、先端リング23aの本体ブロック20から基端側への突出長さを調整することにより短縮乃至延長することはできる。ここで、先端硬質部長Lはその内部に配置した硬質内蔵部材の軸線方向の長さ寸法に依存する。
【0020】
硬質内蔵部材のうちの最長のものは観察ユニット33である。観察ユニット33は、対物光学系34,プリズム35及び撮像手段36等から構成され、これらは全て硬質内蔵部材である。しかも、可動レンズ群38a,38bを駆動するために、観察ユニット支持部材41のモータ支持部41bに電動モータ47が固定的に設けられ、このモータ支持部41bから基端側に張り出している。従って、これらも観察ユニット33を構成するものであり、かつ電動モータ47も硬質内蔵部材である。つまり、硬質内蔵部材としての観察ユニット33は、挿入部3に組み込んだ状態では、固定レンズ群36を設けた基準レンズ枠40の先端部から電動モータ47の基端部までの長さを有するものであり、先端硬質部長Lは、少なくともこの電動モータ47の基端部と同じにしなければならない。
【0021】
しかも、挿入部3に観察ユニット33を組み込んだ状態で、電動モータ47の基端位置と先端硬質部長Lの端部位置とが正確に一致させることはできない。つまり、基準レンズ枠40を観察ユニット装着部20aに装着した状態で、ピント調整を行うために、調整側レンズ枠として機能する観察ユニット支持部材41を光軸方向に移動させるが、この調整を可能とするために、観察ユニット支持部材41が最も基準レンズ枠40から離間した位置を考慮に入れる必要がある。つまり、対物光学系34において、実際にピント調整を行う際に、両端のレンズが最も離間した時の間隔を基準、ピント調整時に必要な最大余長を加味しなければならない。
【0022】
ところで、基準レンズ枠40は安定的に固定しなければならないことから、金属製からなる本体ブロック20に固定されるが、挿入部3内には信号ケーブル39が挿通されており、また高周波処置具等が処置具挿通チャンネルに挿通される等のことから、患者保護等の観点から、挿入部3の先端に金属が露出しないようにする必要がある。このために、先端部本体10には絶縁キャップ21が連結されており、この絶縁キャップ21により本体ブロック20が外部に露出しないように覆われている。
【0023】
絶縁キャップ21は本体ブロック20を覆うことにより電気的に絶縁するためのものであるから、その本来の機能としては、実質的に厚み寸法は必要とはしない。しかしながら、絶縁キャップ21は本体ブロック20に接着等の手段で連結状態に固定するが、さらに接着剤の剥離等による絶縁キャップ21の脱落を防止を図るために、止めねじ22により本体ブロック20に固定される。具体的には、図7に示したように、絶縁キャップ21に止めねじ22を挿通させる段付きの貫通孔21aを設け、この貫通孔21aに止めねじ22を挿通させて、本体ブロック20に形成したねじ孔20bに螺挿させる。しかも、止めねじ22も金属であるから、この止めねじ22も外部に露出しないようにする。このために、止めねじ22は絶縁キャップ21の所定深さまで入り込ませた上で、シール材50を充填して、止めねじ22の頭部を覆うようにする。従って、絶縁キャップ21には、止めねじ22が外部に露出しないようにして、なおかつ止めねじ22による固定を行える厚みが必要となる。
【0024】
以上の点から、絶縁キャップ21は止めねじ22を止着する部分は所要の厚みを必要とするが、それ以外の部位、例えば観察ユニット33が装着される位置では、このような厚みは必要とはしない。つまり、観察ユニット33を絶縁キャップ21の内部に張り出させても、格別支障を来すものではない。このために、絶縁キャップ21に形成される観察ユニット33が臨む挿通孔51を段付き形状とし、内面側、つまり本体ブロック20への接合側を大径開口部51aとし、外面側が小径開口部51bとし、大径開口部51aと小径開口部51bとの間に段差壁51cを形成する。また、小径開口部51bにおける厚み寸法は、電気的な絶縁と、強度保持を行うのに必要最小限の厚みとする。
【0025】
一方、本体ブロック20側においては、その先端面から観察ユニット装着部20aの周囲に円環状突条52を突出させて設け、この円環状突条52を絶縁キャップ21における挿通孔51の大径開口部51a内に延在させ、その先端を小径開口部51bとの段差部51cに突き当てるようにする。そして、円環状突条52の内面を内向きに張り出させて、その内周面は基準レンズ枠40を固定的に保持する保持壁52aとなす。ここで、保持壁52aの軸線方向の長さは、基準レンズ枠40を安定的に保持するのに必要な長さとするが、その範囲内でできるだけ短くする。保持壁52aの内径は観察ユニット装着部20aの内径より小さくなっており、従って観察ユニット装着部20aへの移行部には段差52bが形成される。そして、観察ユニット装着部20aの内径は観察ユニット支持部材41のレンズ支持部41aが挿通される。なお、基準レンズ枠40の先端面もシール材で覆うことにより、外部に露出しない構成とする。
【0026】
従って、基準レンズ枠40を円環状突条52に設けた保持壁52aに固定した状態で、観察ユニット支持部材41全体を前後に移動させることによって、ピント調整を行うことができる。ここで、ピント調整を行う際に、観察ユニット支持部材41におけるレンズ支持部41aの先端が段差52bに当接する位置が対物光学系34の光路長が最も短くなった状態であり、ピント調整時における最小光路長と最大光路長とを確保しなければならない。対物光学系34における最大光路長状態にした時の電動モータ47の基端位置が硬質内蔵部材の基端位置であり、この位置を先端硬質部長Lとして設定する。つまり、先端リング23aと次のアングルリング23との間の枢着部をその位置に設定する。
【0027】
而して、止めねじ22で本体ブロック20に固定するのに必要な厚みを持たせた絶縁キャップ21内に本体ブロック20における観察ユニット装着部20aの延長部を構成する円環状突条52を張り出させ、この円環状突条52の先端から所定の長さを有する保持壁52aを設けて、この保持壁52aに基準レンズ枠40を延在させて、それを固定しているので、基準レンズ枠40の絶縁キャップ21内への進入長さ分だけ観察ユニット33全体を先端側に移行させることができるようになる。従って、その分だけ硬質内蔵部材が前方に配置できることから、挿入部3における先端硬質部長Lを短縮でき、具体的には先端リング23aと次のアングルリング23との枢着位置を前方に配置できる。その結果、挿入部3の体腔内への挿入操作性が良好になり、かつ患者の苦痛軽減が図られる。
【0028】
なお、前述した実施の形態においては、対物光学系を構成する一部のレンズを可動レンズとして、この可動レンズを電動モータにより直動する構成としたが、フレキシブルシャフト等により遠隔操作で可動レンズを駆動するようにしても良く、また対物光学系を構成する各レンズを固定レンズとして構成することもできる。そして、これらの場合において、観察ユニットにおける硬質内蔵部材は、撮像手段の位置までとなる。従って、アングル部を構成する先端リングと次のアングルリングとの枢着部の位置を、撮像手段の装着部の位置とほぼ一致させるように、先端リングの長さ寸法を設定すれば良い。
【0029】
【発明の効果】
本発明は、挿入部の先端硬質部を長くすることなく、観察ユニットを基準レンズと基準レンズ以外のレンズ群とから構成して、これら2群のレンズ群を近接・離間する方向に位置調整可能とすることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示す内視鏡の概略構成図である。
【図2】 図1の内視鏡の挿入部の先端面を示す外観図である。
【図3】 挿入部の先端近傍の縦断面図である。
【図4】 照明部の要部構成説明図である。
【図5】 図2のA−A断面図である。
【図6】 観察部と、その可動レンズとの駆動機構を示す構成説明図である。
【図7】 図2のB−B位置での拡大断面図である。
【符号の説明】
1 内視鏡 2 本体操作部
3 挿入部 3a 先端部本体
3b アングル部 3c 軟性部
10 照明部 11 観察部
12 処置具導出部 20 本体ブロック
21 絶縁キャップ 22 止めねじ
33 観察ユニット 34 対物光学系
35 プリズム 36 撮像手段
37 固定レンズ群 38a,38b 可動レンズ群
40 基準レンズ枠 41 観察ユニット支持部材
41a レンズ支持部 41b モータ支持部
41F,41L 可動レンズ枠 44 カム軸
47 電動モータ 50 シール材
51 挿通孔 51a 大径開口部
51b 小径開口部 52 円環状突条
52a 保持壁 52b 段差

Claims (3)

  1. 挿入部の先端部本体を本体ブロックと、この本体ブロックの先端面を覆う絶縁キャップとから構成し、この先端部本体には、その軸線方向に向けて貫通する観察ユニット装着部を設け、この観察ユニット装着部に観察ユニットを構成する対物光学系を設けた内視鏡の観察ユニット装着機構において、
    前記本体ブロックには、その先端面から前記観察ユニット装着部の周囲に前記絶縁キャップの厚み寸法以下の円環状突条部を突出させて設け、
    前記絶縁キャップには、前記円環状突条部の端面を覆う段差部を有する挿通孔を形成し、
    前記対物光学系は、基準レンズ枠に装着した最被写体側に位置する基準レンズ群と、調整側レンズ枠に装着した前記基準レンズ以外のレンズ群とから構成され、
    前記基準レンズ枠は、観察ユニット装着部の先端側の内周面を小さくすることにより形成された保持に固定的に保持させ、
    前記調整側レンズ枠は、前記観察ユニット装着部に配置されて、前記基準レンズ枠の基端側に前後方向に移動可能に嵌合させて、前記調整側レンズ枠のレンズ群を前記基準レンズ群に対して近接・離間する方向に移動して、最小光路長から最大光路長までの範囲でピント調整可能な構成となし、
    前記最小光路長となる位置は前記調整側レンズ枠の先端が前記観察ユニット装着部の前記保持壁への移行部からなる段差と当接する位置とする
    構成としたことを特徴とする内視鏡の観察ユニット装着機構。
  2. 前記基準レンズ枠に装着される基準レンズ群は固定レンズであり、前記調整側レンズ枠には少なくとも1群からなる可動レンズを装着した可動レンズ枠を光軸方向に移動可能に装着する構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡の観察ユニット装着機構。
  3. 前記可動レンズは相互に近接・離間する方向に変位可能な2群のレンズ群からなり、これら両可動レンズ群は前記本体ブロックに固定したモータを連結したカム機構により一体に光軸方向に変位させる構成としたことを特徴とする請求項2記載の内視鏡の観察ユニット装着機構。
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