JP4041744B2 - 版面温度調節装置付き印刷機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、版面の温度を調節する版面温度調節装置を備えた印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
版胴に版を巻き付ける構成の印刷機においては、版面にインキを供給するためのインキ装置を備えている。該インキ装置は、インキ壺から多くのインキローラを経由して最終的にはインキローラのうちのインキ着けローラ(フォームローラ)から版面にインキを転移させる。
【0003】
しかしながら、インキの粘度は温度に左右されるため、版面の温度が低い場合にはインキの粘度が高くなり過ぎて例えば画像のエッジ部分においてインキが版面に転移しにくくなり、逆に版面の温度が高いとインキの粘度が低下し過ぎて細かな部分の画像が潰れたりする。
【0004】
このように、インキ着けローラから版面へのインキの付着度合いは版面温度に大きく左右されることになる。インキローラの温度調節装置を備えてインキローラ上のインキの温度を制御することを行っても、版面温度が所定範囲にない場合にはインキ着けローラから版面にインキを転移する段階においてインキの転移状態を良好なものとすることは容易ではない。
そこで、版面温度を調節する装置を備えたものも提案されている(下記特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−1918号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の版面温度調節装置にあっては、版面に向けてエアを送るエアの吹き出し部が版胴の周囲の所定位置に固定的に配置される構成であるため、印刷機が版胴周辺部分において大型化しやすいという問題がある。即ち、版胴の周囲には上述したようにインキ装置やブランケット胴などの多くの装置を配置する必要があるため、これらの装置に加えて更にエアの吹き出し部を配置するにはスペース上の制約があり、版胴自体を大型化することが必要になる場合もある。
【0007】
また、エアの吹き出し部を例えばインキローラの外側に配置すると、インキローラによってエアが版面に届きにくくなるため、正確に版面の温度調節を行うことは困難である。
【0008】
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、版胴周囲のスペースを効率良く活用でき、且つ、版面温度の正確な調節が容易な版面温度調節装置付き印刷機を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る版面温度調節装置付き印刷機は、版胴に向けてエアを送ることにより版面の温度調節を行う版面温度調節装置を備えた印刷機であって、版胴の周囲のうち所定箇所には版交換用のスペースが設けられ、該スペースの外側には開閉自在な蓋体が設けられて蓋体を開けることでスペースからの版交換が可能となり、蓋体にはエア配管からエアが送り込まれる滞留室が設けられると共に該滞留室からノズルが延設され、該ノズルは版胴の軸線方向に沿って間隔をおいて複数配置されるか又は版胴の軸線方向に長い形状であり、該ノズルの先端が版面温度調節装置のエアの吹き出し部であって、該エアの吹き出し部は、ノズルが蓋体と一体に回動することにより、蓋体を開じるとスペースから版胴にエアを送るべくスペース内の温度調節位置となり、且つ、蓋体を開けるとスペースを開放する退避位置となることを特徴とする。
【0010】
該構成にあっては、版面温度を調節する場合には版面温度調節装置のエアの吹き出し部を温度調節位置とするが、この場合、版交換用のスペースを介してエアが版胴に送られる。即ち、版交換用のスペースを有効に利用してエアを版胴に送ることができるので、エアを送るための専用のスペースを別途版胴の周囲に確保する必要がない。しかも、版交換用のスペースを利用してエアを送るため、版胴周囲に配置された他の構成部材がエア送りの邪魔になることもなく、エアを確実に版胴に送って版面の温度調節を行うことができる。
【0012】
また、蓋体を閉じればエアの吹き出し部が自動的に温度調節位置に位置する一方、蓋体を開ければエアの吹き出し部が自動的に退避位置に位置する。このようにノズルが蓋体と一体に回動することにより、エアの吹き出し部を簡単にスペース内に位置させたりスペース内から退避させたりすることができる。更に、蓋体に滞留室を設けることにより、エア供給源からエア配管を介して送られてきたエアがこの滞留室に一旦溜められるため、ノズルから略同じ風量にてエアが吹き出されることになって温度差も抑制できる。
【0017】
また、本発明に係る版面温度調節装置付き印刷機は、版胴に向けてエアを送ることにより版面の温度調節を行う版面温度調節装置を備え、版胴は複数の版を巻き付ける構成であり、版に画像を形成する画像形成装置が版胴に近設されている印刷機であって、版胴の周囲のうち所定箇所には版交換用のスペースが設けられ、該スペースの外側には開閉自在な蓋体が設けられて蓋体を開けることでスペースからの版交換が可能となり、蓋体にはエア配管からエアが送り込まれる滞留室が設けられると共に該滞留室からノズルが延設され、該ノズルは版胴の軸線方向に沿って間隔をおいて複数配置されるか又は版胴の軸線方向に長い形状であり、該ノズルの先端が版面温度調節装置のエアの吹き出し部であって、該エアの吹き出し部は、ノズルが蓋体と一体に回動することにより、蓋体を開じるとスペースから版胴にエアを送るべくスペース内の温度調節位置となり、且つ、蓋体を開けるとスペースを開放する退避位置となることを特徴とする。
【0018】
一般に版胴が複数の版を巻き付ける構成の場合には、版胴の周囲には版面にインキを供給するためのインキ装置がその版の数に対応して複数配設されることとなる。そして、その複数のインキ装置に加えて画像形成装置も版胴の周囲に配置される印刷機の場合には、版胴の周囲にエアを送るための専用のスペースを確保することは極めて困難であるが、本発明においては、版交換用のスペースを有効に利用してエアを版胴に送るので、エアを送るための専用のスペースを別途版胴の周囲に確保する必要がない。しかも、版交換用のスペースを利用してエアを送るため、版胴の周囲にインキ装置や画像形成装置が配置されていてもそれらがエア送りの邪魔になることもなく、エアを確実に版胴に送って版面の温度調節を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の版面温度調節装置付き印刷機の一実施形態について図1乃至図4を参酌しつつ、版胴1に向けてエアを送ることにより版面の温度調節を行う版面温度調節装置Aを備えた印刷機について説明する。
【0020】
本実施形態における印刷機は、版面が合計四つある四色印刷機である。詳しくは、一つの圧胴3に対して版胴1とブランケット胴2を二組備えた胴配列のものである。圧胴3は三倍径で、版胴1とブランケット胴2は二つの版面を有する二倍径である。そして、給紙部4から供給された枚葉紙は圧胴3が一回転することで二色刷りされ、圧胴3がそのまま更にもう一回転することで残る二色が更に刷られて合計四色刷りが完了し、その後圧胴3から排紙部5へと受け渡される。尚、図1のように二つの版胴1は水平方向に間隔をおいて並設された状態にある。
【0021】
また、版胴1は版を二つ巻き付ける構成であり、従って、各版胴1の周囲には、版にインキを供給するためのインキ装置6が二つずつ配置されている。尚、図2のように、これらの版は、各々供給リール7から版胴1の周面に送られる構成であり、版胴1の周面に送られた版に画像形成装置9が画像を形成する。そして、使用後は版胴1の周面から巻き取りリール8に巻き取られると共に供給リール7から未使用の部分が版胴1の周面に送られる。このように、本実施形態の印刷機は、版胴1に巻き付けられた版に画像を形成するための画像形成装置9を備えた、いわゆるデジタル印刷機であって、該画像形成装置9は、入力された画像データに基づいて版に画像を形成する。また、画像形成装置9は、版胴1の軸線方向に沿って伸びていて、その方向の長さは版面の幅に略等しい。尚、画像形成装置9は、二つのインキ装置6の間であって版胴1の上方に位置する。尚、インキ装置6は、版にインキを転移するためのインキ着けローラ6aを四本(複数本)ずつ備え、これら四本のインキ着けローラ6aは版胴1の周方向に間隔をおいて配置されている。尚、図示は省略するが、この印刷機はインキローラの温度を調整する装置を備えている。また、インキ装置6とブランケット胴2との間に、版を洗浄する版洗浄装置を配設する場合もある。
【0022】
画像形成装置9に対して版胴1の回転方向の下流側に位置するインキ装置6の画像形成装置9側には、版胴1の略全長に亘って遮蔽板10が配設されている。そして、該遮蔽板10と画像形成装置9との間のスペースが版交換用のスペース11となる。尚、遮蔽板10の下端部と画像形成装置9の下端部は共に版胴1に近設した状態にある。
【0023】
該版交換用のスペース11の外側には、その一端部12aを支点として上下に回動して開閉する蓋体12が設けられている。該蓋体12は、画像形成装置9の外側をも覆うように構成されている。また、蓋体12の回動支点とは反対側の他端部12bは、閉状態において、前記遮蔽板10の上端部の上に位置する。尚、蓋体12の開閉動作を円滑化するためのガスダンパー13が設けられている。
【0024】
尚、図2乃至図4において、符号14は印刷機の前後一対のフレームであって、該フレーム14は版胴1等の印刷機の各胴を回転可能に支持する。そして、該フレーム14の上端部は閉状態における蓋体12まで達している。従って、版交換用のスペース11は、蓋体12の閉状態において、遮蔽板10、画像形成装置9、版胴1、蓋体12、及び前後両フレーム14によって略密閉した空間となる。尚、前後のフレーム14の外側には、各種のギヤ等を覆うためのカバー15がそれぞれ設けられている。
【0025】
蓋体12について更に詳細に説明すると、該蓋体12は、回動支点であるその一端部12aから開口側であるその他端部12bにかけて上方に凸の山形状を呈している。また、蓋体12の内側上部には、断面視略三角形状の滞留室20が設けられ、図示しないエア供給源からエア配管24を経由して蓋体12の後側壁面12cから前記滞留室20にエアが送り込まれる。該滞留室20を設けることにより、エア供給源から送られてきたエアがこの滞留室20に一旦溜められるため、後述する各ノズル21から略同じ風量にてエアが吹き出されることになる。該滞留室20の床面22からノズル21が下方に向けて延設されている。該ノズル21は略鉛直下方に延設されていて、その下端部にエアの吹き出し部23が設けられている。該ノズル21は、図2のように画像形成装置9と遮蔽板10の間に位置する。即ち、ノズル21は版交換用のスペース11内に位置しており、その下端部のエアの吹き出し部23から版胴1に向けてエアを略鉛直下向きに送り出す。該ノズル21は、略円筒であって、図3及び図4のように版胴1の軸線方向に沿って間隔をおいて複数(合計5本)配置されている。但し、このノズル21の形状や本数は任意であって、例えば、図5及び図6のように、版胴1の軸線方向に所定長さを有する長方形の角筒であってもよい。
【0026】
図2乃至図4に戻って、版交換用のスペース11には、温度を検知するセンサ25が設けられており、該センサ25の出力に基づいてエア供給源から供給するエアの温度が調節される。該センサ25は、前側のフレーム14の内側に固定されると共に、図2のように版胴1を軸線方向に見たときには、センサ25の位置はノズル21の真下である。尚、インキが版面に転移するのに適した温度は例えば25乃至30℃である。従って、版面温度ひいては版交換用のスペース11内の温度がその範囲内になるように、供給するエアの温度を調節する。尚、湿度を検知するセンサ25を設けて湿度も同時に制御することもでき、その場合には例えば50乃至60%の湿度に調節する。
【0027】
以上のように構成された版面温度調節装置付き印刷機においては、蓋体12を開閉させることによって、版面温度調節装置Aを版交換用のスペース11からエアを送る温度調節状態と版交換が可能なようにスペース11を開放する開放状態とに変更することができる。即ち、蓋体12を閉じるとエアの吹き出し部23が版交換用のスペース11内の温度調節位置に位置する。そして、図示しないスイッチをONすることにより、版面温度調節装置Aが作動し、センサ25が検知する温度に応じてエア供給源から加熱あるいは冷却されたエアが供給される。即ち、温度が低い場合には熱気が送られる一方、温度が低い場合には冷気が送られる。尚、湿度コントロールを行う場合も同様であって加湿若しくは除湿されたエアが送られる。
【0028】
このような温度調節状態において、版交換用のスペース11を利用してエアを版胴1に送るため、エアの吹き出し部23から版胴1までの間にエアを遮る部材がなく、従ってエアは確実に版面に到達し、版面温度を正確に調節することができる。しかも、蓋体12の内側に設けた滞留室20に一旦エアをプールした後にノズル21に送り出すため、複数のノズル21毎の風量差や温度差を抑制することができる。また、版交換用のスペース11を利用してエアを送るため、版胴1の周囲にエアの吹き出し部23を配置するための専用スペースを別途確保する必要がない。特に、インキ装置6が複数配置されるうえに画像形成装置9も配置される構成においてはこのように専用スペースを確保する必要のないことの利点は大きい。図示しない版洗浄装置を設けた場合には更にこの利点は大きい。
【0029】
逆に、蓋体12を開けると、ノズル21は蓋体12と一体となって回動して図2に二点鎖線にて示す退避位置となる。即ち、版面温度調節装置Aは開放状態となり、版交換用のスペース11は開放されて該スペース11を介して上方から版交換を行うことができる。
【0030】
尚、本実施形態では、エア供給源からエアをノズル21に供給してその先端のエアの吹き出し部23からエアを版胴1に向けて吹き出す構成としたが、電子冷熱装置を使用して冷却、加熱する構成としてもよい。
【0031】
該電子冷熱装置を使用した構成の一例を図7及び図8を参酌して説明する。図7及び図8に示されている印刷機は、電子冷熱装置30を使用していることを除き上記実施形態のものと同様である。電子冷熱装置30は、電子冷熱素子(ペルチェ素子)を備えた装置であって、蓋体12の頂部付近に一体的に設けられて蓋体12の一部を構成している。例えば、版交換用のスペース11を冷却して版面の温度を下げる場合、図示しない冷却側のファン(送風機)によって版交換用のスペース11内のエアを電子冷熱装置30内に送り込み(矢印31)、冷却後のエアをエアの吹き出し部23から版胴1に向けて送る(矢印32)。同時に、除湿水はドレンパイプ33を介して排出され、図示しない放熱側のファンによって蓋体12の外部への放熱が行われる(矢印34,35)。加熱、冷却はコントローラ36から送られる電流の向きを変えることで行われ、センサ25からの出力に基づいてコントローラ36は電子冷熱装置30への通電を制御する。
【0032】
このように版面温度調節装置Aが電子冷熱装置30を備えた場合には、装置が大がかりになることがなく、特に、蓋体12に電子冷熱装置30を設ければ印刷機の小型化に有利である。
【0033】
尚、電子冷熱装置30の使用の有無に関わらず、蓋体12の開閉動作に連動して自動的に版面温度調節装置Aが作動、停止するように構成してもよい。
【0034】
以上の説明では、蓋体12の開閉動作によってエアの吹き出し部23が温度調節位置と退避位置との間を位置変更する場合について説明したが、エアの吹き出し部23を位置変更させる構成についてはこれに限らず種々の構成が採用可能である。
【0035】
例えば、図9及び図10のように、蓋体12にエアの吹き出し部23が挿通可能な挿通孔40を形成し、該挿通孔40を介してエアの吹き出し部23を版交換用のスペース11内に出し入れ可能に構成してもよい。
【0036】
該印刷機の胴配列などは図1のものと同様である。先端にエアの吹き出し部23を有するノズル21は、エアが通るノズル本体41と該ノズル本体41の外側を覆うノズルカバー42とを備えて、全体としては縦長直方体状に形成されている。従って、蓋体12の挿通孔40は該ノズル21が挿通できる大きさであり、且つ、ノズル21が挿入された温度調節状態においては挿通孔40はノズル21によって略閉塞される。尚、温度を検知するセンサ25はノズルカバー42内であってエアの吹き出し部23に隣接して設けられている。換言すれば、ノズル21の先端にセンサ25が設けられており、センサ25はノズル21と共に移動するように構成されている。
【0037】
該ノズル21の上端部には、角筒状のアーム部材43が固定されており、ノズル21はアーム部材43から略鉛直下方に垂れ下がった状態にある。ノズル21は各版胴1毎に設けられており、両アーム部材43の基端部は可動梁44に回動可能に支持されている。各アーム部材43はロータリアクチュエータ45によって略90度の角度範囲でもって回動するように構成され、両アーム部材43、ひいては両ノズル21は観音開き状に回動し、図9に二点鎖線にて示されている退避位置においてはアーム部材43の先端部同士が互いに向かい合った状態となる。即ち、ノズル21同士は接近した状態となる。尚、エアは、印刷機後方から送られてアーム部材43を通ってノズル21に供給される。
【0038】
また、可動梁44は、左右一対の支柱46に上下移動可能に支持され、可動梁44の略中央部分に取り付けられたエアシリンダ47によって上下に駆動される。尚、可動梁44の上下の移動は各々リミッタ48,49により制限されて毎回同じ位置に停止するように構成されている。また、可動梁44が上方の停止位置(中継位置)に移動すると、固定手段としてのエアシリンダ50がそのロッド51を出状態とし、可動梁44の上面に固定されたブラケット52をロッド51が貫通することにより可動梁44はその位置に固定される。
【0039】
以上のように構成された版面温度調節装置Aにおいては、エアの吹き出し部23が蓋体12の外に出るまでは上下に直線的に移動する。そして、蓋体12の外にエアの吹き出し部23が位置している状況においては、上下方向の軸線を中心として観音開き状に略90度の水平回動を行う。即ち、エアの吹き出し部23は、図9に二点鎖線で示す温度調節位置から、エアの吹き出し部23が蓋体12の外に出た中継位置、即ち、上リミッタ49により可動梁44の上方移動が制限されるまでは、版胴1に対して接近、離反するように上下に直線的に移動し(第一の動作)、蓋体12の直上の中継位置から退避位置までは水平に略90度回動する(第二の動作)。このように、両ノズル21が観音開き状に回動するため、版面温度調節装置Aを使用する場合には後方に閉じた状態から前方手前にノズル21を電動にて引き出し、使用しない場合には後方に格納しておくことができる。従って、後方にノズル21を格納すれば、蓋体12の上方が開放されるのでノズル21が版交換の邪魔にならず、蓋体12を開いてスムーズに版交換を行うことができる。但し、手動で回動させてもよい。
【0040】
そして、版面温度調節装置Aを温度調節状態とするには、ノズル21を中継位置から略鉛直下方に平行移動させて版交換用のスペース11内に進入させ、エアの吹き出し部23を版胴1に近設した温度調節位置に位置させる。該温度調節位置は図9では二点鎖線で示され、図10では実線で示されている。
このように、エアの吹き出し部23を版胴1に直線的に接近、離反させる構成としているので、版交換用のスペース11が狭くても版胴1に容易に接近させることができる。即ち、温度調節位置を版胴1により接近させることができるため、版面温度の調節をより一層正確に且つ容易に行うことができる。
【0041】
尚、温度調節位置から退避位置までの全移動区間のうち、少なくともエアの吹き出し部23が蓋体12の外に出るまでの区間において直線的に接近、離反すればよい。
【0042】
また、胴配列なども適宜設計変更可能であるが、特に、水なし印刷、紫外線硬化型インキを使用する印刷に好適である。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明における版面温度調節装置付き印刷機にあっては、版交換用のスペースを利用して版面の温度調節を行うので、版胴の周囲のスペースを有効活用が可能となり、印刷機を小型化にも適し、しかも、正確な温度調節が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における版面温度調節装置付き印刷機を示す正面図。
【図2】同印刷機の版胴周辺を示す正面図。
【図3】同印刷機の要部側面図。
【図4】同印刷機の要部平面図。
【図5】他の実施形態における版面温度調節装置付き印刷機を示す要部側面図。
【図6】同印刷機の要部平面図。
【図7】他の実施形態における版面温度調節装置付き印刷機を示す要部正面図。
【図8】同印刷機の要部側面図。
【図9】他の実施形態における版面温度調節装置付き印刷機を示す要部正面図。
【図10】同印刷機の要部側面図。
【符号の説明】
A…版面温度調節装置、1…版胴、2…ブランケット胴、3…圧胴、4…給紙部、5…排紙部、6…インキ装置、6a…インキ着けローラ、7…供給リール、8…巻き取りリール、9…画像形成装置、10…遮蔽板、11…版交換用のスペース、12…蓋体、13…ガスダンパー、14…フレーム、15…カバー、20…滞留室、21…ノズル、22…床面、23…エアの吹き出し部、24…エア配管、25…センサ、30…電子冷熱装置、33…ドレンパイプ、36…コントローラ、40…挿通孔、41…ノズル本体、42…ノズルカバー、43…アーム部材、44…可動梁、45…ロータリーアクチュエータ、46…支柱、47…エアシリンダ、48,49…リミッタ、50…エアシリンダ、51…ロッド、52…ブラケット
Claims (3)
- 版胴に向けてエアを送ることにより版面の温度調節を行う版面温度調節装置を備えた印刷機であって、
版胴の周囲のうち所定箇所には版交換用のスペースが設けられ、該スペースの外側には開閉自在な蓋体が設けられて蓋体を開けることでスペースからの版交換が可能となり、
蓋体にはエア配管からエアが送り込まれる滞留室が設けられると共に該滞留室からノズルが延設され、該ノズルは版胴の軸線方向に沿って間隔をおいて複数配置されるか又は版胴の軸線方向に長い形状であり、
該ノズルの先端が版面温度調節装置のエアの吹き出し部であって、該エアの吹き出し部は、ノズルが蓋体と一体に回動することにより、蓋体を開じるとスペースから版胴にエアを送るべくスペース内の温度調節位置となり、且つ、蓋体を開けるとスペースを開放する退避位置となることを特徴とする版面温度調節装置付き印刷機。 - 版胴に向けてエアを送ることにより版面の温度調節を行う版面温度調節装置を備え、版胴は複数の版を巻き付ける構成であり、版に画像を形成する画像形成装置が版胴に近設されている印刷機であって、
版胴の周囲のうち所定箇所には版交換用のスペースが設けられ、該スペースの外側には開閉自在な蓋体が設けられて蓋体を開けることでスペースからの版交換が可能となり、
蓋体にはエア配管からエアが送り込まれる滞留室が設けられると共に該滞留室からノズルが延設され、該ノズルは版胴の軸線方向に沿って間隔をおいて複数配置されるか又は版胴の軸線方向に長い形状であり、
該ノズルの先端が版面温度調節装置のエアの吹き出し部であって、該エアの吹き出し部は、ノズルが蓋体と一体に回動することにより、蓋体を開じるとスペースから版胴にエアを送るべくスペース内の温度調節位置となり、且つ、蓋体を開けるとスペースを開放する退避位置となることを特徴とする版面温度調節装置付き印刷機。 - 版胴の周囲には版胴の軸線方向に伸びる遮蔽板がその下端部を版胴に近設するようにして設けられ、該遮蔽板と画像形成装置との間の空間が前記版交換用のスペースである請求項2記載の版面温度調節装置付き印刷機。
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