JP4041726B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体関連機器用部品等のワークを所定の位置に搬送するための搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体、電子部品との組立、検査ライン等に用いられるカム式の搬送装置が用いられている。この種の搬送装置の利点は、高精度で滑らかな搬送を行うことができることにある。そこで、従来のカム式の搬送装置の一例を図8に示す。
【0003】
図8に示すように、従来の搬送装置(特許文献1参照)71は、モータ等の外部動力によって回転駆動される駆動軸72を備えており、その駆動軸72の回転に基づいて駆動される従動軸73とを備えている。従動軸73は、それと一体的に回転する直動軸受74によって上下方向へ移動可能に支持されている。直動軸受74は、軸カバー75に設けられた上下両回転軸受77,78を介して回転可能に支持されている。直動軸受74の下端部にはタレット軸79が一体的に設けられ、このタレット軸79に設けられた旋回用カムフォロア80と、前記駆動軸72に設けられた旋回用ローラギアカム81とが係合されている。そして、駆動軸72が回転すると、その回転力が旋回用ローラギアカム81と旋回用カムフォロア80とのカム作用によってタレット軸79を介して従動軸73に伝達され、従動軸73は所定の割り出し角度で間欠的に回転するようになっている。
【0004】
又、駆動軸72の下方にはレバー作動軸82が回転可能に設けられ、レバー作動軸82には前記従動軸73の内端部に駆動連結される揺動レバー83が一体的に設けられている。この揺動レバー83に設けられたリフト用カムフォロア84と、前記駆動軸72に設けられたリフト用ローラギアカム(図示しない)とが係合されている。そして、駆動軸72が回転すると、その回転力がリフト用ローラギアカムとリフト用カムフォロア84とのカム作用によってレバー作動軸82及び揺動レバー83を介して従動軸73に伝達され、従動軸73は間欠的に上下動するようになっている。
【0005】
旋回用ローラギアカム81とリフト用ローラギアカムとの外周面形状により、従動軸73の回転方向及び軸方向への種々の複合運動パターンが得られる。そして、この従動軸73の先端に設けられた搬送テーブル85は、従動軸73の複合運動パターンに従って移動され、搬送テーブル85に載置されている図示しないワークが所定位置から異なる位置へと繰り返し搬送される。
【0006】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のようなものがある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−213565号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の搬送装置71において、高速で回転する従動軸73は、両回転軸受77,78間に対応する部分に比べて、上部回転軸受77より上側部分及び下部回転軸受78より下側部分の方が軸振れしやすい。この軸振れしやすい位置に旋回用カムフォロア80と旋回用ローラギアカム81との係合部分が位置しているため、従動軸73が間欠的に回転する毎に、旋回用ローラギアカム81に対する旋回用カムフォロア80の係合位置が変わりやすくなる。この結果、従動軸73の割り出し精度が低下するという不具合がある。
【0009】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、ワーク搬送手段の割り出し精度を向上することが可能な搬送装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の発明)
請求項1に記載の発明では、駆動軸と、前記駆動軸が回転することにより駆動される第1カム機構と、前記駆動軸が回転することにより駆動される第2カム機構と、前記第1及び第2カム機構にそれぞれ駆動連結され、第1カム機構の駆動により所定の割り出し角度で間欠的に回動するとともに、第2カム機構の駆動により所定の方向に往復動する従動軸と、前記従動軸の端部に設けられ、ワークを搬送するワーク搬送手段とを備えた搬送装置において、前記第1カム機構は、前記駆動軸に固定される第1確動カムと、前記第1確動カムの回転に伴い同第1確動カムに順次係脱可能な複数の第1カムフォロアと、前記第1確動カムと第1カムフォロアとのカム作用により生じる回転力を従動軸に伝達するタレット軸とから構成され、前記第2カム機構は、前記駆動軸に固定された第2確動カムと、その第2確動カムに係合される第2カムフォロアと、前記ハウジングに回転可能に支持され、前記駆動軸及び従動軸とは互いに直交する方向に沿って延びるレバー作動軸と、前記レバー作動軸に設けられ、前記第2確動カムと第2カムフォロアとのカム作用により揺動する揺動レバーとから構成され、前記従動軸は、その軸線方向に沿って離間配置される上部回転軸受及び下部回転軸受によって支持され、前記第1カム機構に設けられる第1確動カムと第1カムフォロアとのカム係合部は、従動軸の軸線方向において前記上部回転軸受と下部回転軸受との間に配置され、前記下部回転軸受は、前記従動軸の軸線方向において前記カム係合部と前記レバー作動軸との間に配置され、前記下部回転軸受は、第1カム機構及び第2カム機構が収容されるハウジングの内壁から突出形成された支持部に設けられている位置させたことを要旨とする。
【0011】
この発明によれば、駆動軸が回転すると、第1確動カムと第1カムフォロアとのカム作用により、駆動軸の回転力がタレット軸を介して従動軸に伝達され、ワーク搬送手段は所定の割り出し角度でもって間欠的に回転する。第1確動カムと第1カムフォロアとのカム係合部は、従動軸が最も軸振れしにくい位置に配置されているため、第1確動カムに対する第1カムフォロアの係合位置決め性が高められる。この結果、高精度な割り出し角度でもってワーク搬送手段を回転させることができ、ワーク搬送手段の割り出し精度の向上を図ることが可能になる。
【0012】
(請求項2の発明)
請求項2に記載の発明では、前記従動軸は前記ハウジング内から突出され、前記従動軸がハウジング内に収容されている箇所で前記上部回転軸受による支持がなされていることを要旨とする。
【0013】
この構成によれば、ハウジング内に回転軸受が配置されているため、上部回転軸受がハウジング外に配置されている場合に比べて、ハウジングから突出されている従動軸付近のスペースを広くとることが可能になる。このスペースが広くなった分だけ上部回転軸受の径を大きく設定することができ、従動軸が高速で回転することに十分な剛性を得ることができる。
【0014】
(請求項3の発明)
請求項3に記載の発明では、前記揺動レバーの先端部には転動体が設けられ、該転動体は前記従動軸上に設けられた係合部材に係合され、その係合部分は前記従動軸の軸線方向から見て従動軸と駆動軸との間の領域に位置していることを要旨とする。
【0015】
この発明によれば、揺動レバーに設けられた転動体と従動軸に設けられた係合部材との係合部分は、第2確動カムと第2カムフォロアとの係合部分に近い位置にあるため、レバー作動軸が回転するときに生じる捩れ量を小さくすることができる。
【0016】
(請求項4の発明)
請求項4に記載の発明では、前記従動軸にはその軸線方向に往復動するのを支持しかつ従動軸の軸線周りに回動不能な直動軸受が外挿され、この直動軸受と前記タレット軸とが一体的に連結され、前記直動軸受は前記上部回転軸受によって回転可能に支持され、前記タレット軸は下部回転軸受によって回転可能に支持されていることを要旨とする。
【0017】
この発明によれば、タレット軸と直動軸受とはそれぞれの回転軸受によって別々に支持されている。そのため、回転軸受間の距離を長くすることができ、タレット軸と直動軸受とを安定した状態で回動させることが可能になる。
【0018】
(請求項5の発明)
請求項5に記載の発明では、前記タレット軸は、前記第1カムフォロアが固定される大径部と、その大径部よりも径が小さい小径部とから構成され、この小径部には前記下部回転軸受が外嵌されるとともに、同小径部の近傍には、前記第2カム機構を構成する揺動レバーの先端部に設けられた転動体と前記従動軸上に設けられた係合部材との係合部分が位置していることを要旨とする。
【0019】
この発明によれば、タレット軸における小径部付近のスペースが広くなることから、第2カム機構を構成する揺動レバーを配置するのに必要なスペースを確保することができる。
(請求項6の発明)
請求項6に記載の発明では、前記下部回転軸受の径は、前記タレット軸の大径部の径よりも小さく形成されている。
この発明によれば、タレット軸の大径部から下部回転軸受の外周縁が張り出していないため、タレット軸の小径部付近におけるスペースを広くすることができる。従って、タレット軸の小径部付近において揺動レバーのレバー部を設置するのに必要なスペースを確保することができ、ハウジングの小型化を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の搬送装置をインデックステーブル用の搬送装置に具体化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
図1,図2に示すように、搬送装置11は、中空箱状に形成されたハウジング12を備えており、そのハウジング12内には、互いに直交するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のうち、Y軸方向(水平方向)に沿って延びる駆動軸13が設けられている。この駆動軸13の両端部はハウジング12の相対向する前後両壁に軸受14を介して回転可能に支持され、ハウジング12の相対向する前後両側壁から突出されている。駆動軸13においていずれか一方の突出部分には図示しないモータ等の駆動源が連結されている。そして、駆動源が駆動されると駆動軸13が一方向に回転するようになっている。
【0022】
ハウジング12において駆動軸13には、それと一体的に回転する第1確動カムとしての旋回用ローラギアカム17が設けられている。旋回用ローラギアカム17の近傍においてハウジング12の内壁面に突設された支持部12aには、タレット軸(フォロアホイール)18が他方の回転軸受としての下部回転軸受19を介してZ軸線周りに回転可能に支持されている。タレット軸18は、その中央部よりも上方に形成された大径部18aと、中央部よりも下方に形成された小径部18bとを有しており、小径部18bには前記下部回転軸受19が外嵌されている。下部回転軸受19はタレット軸18の大径部18aよりも径が小さいため、タレット軸18をZ軸方向(上下方向)から投影して見ると、そのタレット軸の大径部18aから下部回転軸受19の外周縁が張り出していない。
【0023】
タレット軸18の大径部18aの外周面には、第1カムフォロアである複数(本実施形態では16個)の旋回用カムフォロア20が、同一円周上に等間隔をおいて設けられている。各旋回用カムフォロア20は、旋回用ローラギアカム17の外周面に形成されたテーパリブ17aに順次係脱可能となっている。旋回用カムフォロア20が旋回用ローラギアカム17のテーパリブ17aに係合されているとき、旋回用カムフォロア20はテーパリブ17aのカム面から離れないように拘束されることから、旋回用ローラギアカム17は確動カムとなっている。
【0024】
そして、駆動軸13が回転することにより、その回転力が旋回用ローラギアカム17と旋回用カムフォロア20とのカム作用によってタレット軸18に伝達され、タレット軸18は所定の割り出し角度で間欠的に回転する。本実施形態では、旋回用ローラギアカム17と、タレット軸18と、旋回用カムフォロア20とから第1カム機構が構成されている。
【0025】
なお、タレット軸18の割り出し角度は、16個の旋回用カムフォロア20が同一円周上に等間隔に配置されていることから、360°/16=22.5°に設定されている。この旋回用カムフォロア20の数や、旋回用ローラギアカム17のテーパリブ17aの形状等を変更することにより、タレット軸18が間欠的に回転する割り出し角度を任意に変更することが可能である。
【0026】
タレット軸18にはボールスプライン25が連結されている。ボールスプライン25は、Z軸方向に沿って延びている従動軸26と、その従動軸26の直線的移動を支持する直動軸受27とから構成されている。直動軸受27は、従動軸26に外挿されかつ一端部がタレット軸18に挿入された外筒28と、その外筒と従動軸26との間には複数のボール29が介在されている。そして、直動軸受27に対して従動軸26はZ軸方向に移動可能である一方、Z軸線周りには相対回転不能となっている。
【0027】
直動軸受27の外筒28は、その外周面に突設されたフランジ部27aに挿通されるネジ30によりタレット軸18に対して固定されている。これにより、タレット軸18がZ軸周りに回転すると、その回転力が直動軸受27を介して従動軸26に伝達されるようになっている。つまり、従動軸26は、タレット軸18と一体的に回転する。
【0028】
ハウジング12の上面にはベアリングケース32を介して一方の回転軸受である上部回転軸受33が設けられ、この上部回転軸受33によって直動軸受27が回転自在に支持されている。前記ベアリングケース32の上部には軸カバー35が設けられ、軸カバー35によって、前記ハウジング12から突出している直動軸受27と、ハウジング12から突出している従動軸26の一部分が覆われている。
【0029】
上部回転軸受33と前記タレット軸18を回転支持する下部回転軸受19とは、いずれもハウジング12内に収容され、Z軸方向に間隔をおいて配置されている。そして、Z軸方向において両回転軸受19,33の間に位置する箇所には、前記旋回用ローラギアカム17と旋回用カムフォロア20とによるカム係合部34が位置されている。本実施形態においては、カム係合部34が両回転軸受19,33の中間位置よりもやや下側に位置している。このような位置にカム係合部34を設定したのは、両回転軸受19,33の間では従動軸26の軸振れが極めて小さいことから、旋回用ローラギアカム17に対する旋回用カムフォロア20の係合位置決め性を高めるためである。すなわち、旋回用カムフォロア20の係合位置決め性を高めることで、従動軸26の割り出し角度の精度向上を図っている。
【0030】
図1〜図3に示すように、ハウジング12内において駆動軸13よりも下側に位置する箇所には、水平方向であるX軸方向(水平方向)に沿って延びるレバー作動軸41が設けられている。レバー作動軸41の両端部は、ハウジング12の相対向する両側壁に軸受42を介して回転可能に支持されている。
【0031】
レバー作動軸41には揺動レバー43が設けられ、この揺動レバー43の基端部は、前記駆動軸13において旋回用ローラギアカム17と隣接する箇所に設けられた第2確動カムとしてのリフト用ローラギアカム44の近傍に配置されている。揺動レバー43の基端部に設けられた第2カムフォロアとしてのリフト用カムフォロア45は、リフト用ローラギアカム44の外周面に形成されたテーパリブ44aに係合されている。リフト用カムフォロア45がリフト用ローラギアカム44のテーパリブ44aに係合されているとき、リフト用カムフォロア45はテーパリブ44aのカム面から離れないように拘束されることから、リフト用ローラギアカム44についても前記旋回用ローラギアカム17と同様に確動カムとなっている。なお、本実施形態において、前記レバー作動軸41と揺動レバー43とは一体的に形成されている。
【0032】
そして、駆動軸13が回転すると、その回転力がリフト用ローラギアカム44とリフト用カムフォロア45とのカム作用によって揺動レバー43に伝達され、揺動レバー43はレバー作動軸41を中心に間欠的に揺動する。リフト用ローラギアカム44のテーパリブ44aの形状等を変更することにより、揺動レバー43の揺動ストロークを任意に変更することが可能となっている。本実施形態では、レバー作動軸41、揺動レバー43、リフト用ローラギアカム44及びリフト用カムフォロア45から第2カム機構が構成されている。
【0033】
揺動レバー43は、駆動軸13に設けられた筒状の基部47と、その基部47の一端部から駆動軸13と平行をなすように延びるレバー部48とから構成されている。揺動レバー43の基部47はリフト用カムフォロア45の真下に配置されている一方、レバー部48は従動軸26の軸線方向(Z軸方向)から見て前記駆動軸13と従動軸26との間の領域49に配置されている。
【0034】
揺動レバー43の先端部は、前記タレット軸18から突出されている従動軸26の内端部付近に延びている。従動軸26の内端部には、係合部材としての2つの係合リング51a,51bがそれらの間にスペーサ53を介して挿通されており、係合リング51a,51bはナット54を締め付けることで固定されている。係合リング51a,51bの間のスペースには、前記揺動レバー43の先端部に設けられた転動体としてのローラ55が係合されており、この係合部分52は従動軸26のZ軸方向から見て前記駆動軸13と従動軸26との間の領域49に位置している。そして、揺動レバー43が揺動すると、その揺動運動が従動軸26の直線運動に変換され、従動軸26は所定のストロークでもって間欠的に昇降する。
【0035】
本実施形態において、従動軸26は、図5に示されるような昇降運動と回転運動とを組み合わせた複合運動をするようになっている。すなわち、従動軸26は、昇降した後、その昇降した状態で所定の割り出し角度で回転し、回転した後の位置で下降するという複合運動パターンに設定されている。この複合運動パターンは、旋回用ローラギアカム17におけるテーパリブ17aの形状や、リフト用ローラギアカム44におけるテーパリブ44aの形状等によって決定される。従動軸26は高速で複合運動するようになっており、従動軸26が昇降を開始してから下降を完了するまでの一連のサイクルタイムを最高0.1秒にすることが可能である。
【0036】
図1,図3,図4に示すように、従動軸26の外端部には、上面にワーク56が載置される搬送テーブル37が設けられている。搬送テーブル37は、上述した従動軸26の複合運動パターンに従って駆動するようになっている。
【0037】
上述したように構成された搬送装置11においては、駆動軸13の回転に伴いリフト用ローラギアカム44が回転し、リフト用ローラギアカム44とリフト用カムフォロア45とのカム作用で揺動レバー43が上側に回動する。すると、従動軸26が押し上げられ、搬送テーブル37は上昇する。
【0038】
続いて、駆動軸13の回転に伴い旋回用ローラギアカム17が回転し、旋回用ローラギアカム17と旋回用カムフォロア20とのカム作用によって、タレット軸18及び直動軸受27が一体的に回転する。すると、従動軸26が回転され、搬送テーブル37は上昇した位置で所定の割り出し角度でもって回転する。
【0039】
その後、更に駆動軸13が回転すると、リフト用ローラギアカム44とリフト用カムフォロア45とのカム作用によって、揺動レバー43が下側に回動する。これにより、従動軸26が引き下げられ、搬送テーブル37は割り出された位置で下降する。上述したように、搬送テーブル37は、上昇した後、所定の割り出し角度で回転し、その後下降する。そして、このような複合運動が、搬送テーブル37が一回転する間に16回繰り返される。
【0040】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)旋回用ローラギアカム17と旋回用カムフォロア20とによるカム係合部34が、Z軸方向において両回転軸受19,33の間に位置する箇所に位置されている。すなわち、カム係合部34は、従動軸26が最も軸振れしにくい位置にあることから、旋回用ローラギアカム17に対する旋回用カムフォロア20の係合位置決め性を高めることができる。そのため、本実施形態の搬送装置11のように旋回用ローラギアカム17が高速で回転する場合であっても、従動軸26を高精度な割り出し角度でもって間欠的に回転させることができる。従って、搬送テーブル37の割り出し精度を向上することができる。ちなみに、本実施形態の搬送装置11では、割り出し精度を従来技術で示した搬送位置71に比較して2倍程度向上させることができる。
【0041】
(2)タレット軸18及び直動軸受27を介して従動軸26を回転可能に支持する両回転軸受19,33は、ハウジング12の内部に収容されている。つまり、上部回転軸受33が軸カバー35内に収容されていないため、従動軸26と軸カバー35との間のスペースが広くなり、スペースに余裕が生じた分だけ、従動軸26の径や直動軸受27におけるボール29の径を大きくすることができる。この結果、従動軸26の捩れ剛性を向上することができ、搬送テーブル37を高速で回転させることができる。ちなみに、本実施形態の搬送装置11では、従動軸26のねじれ剛性を従来技術で示した搬送位置71に比較して2倍程度向上させることができる。
【0042】
(3)前記揺動レバーの先端部に設けられたローラ55は、従動軸26の内端部に設けられた係合リング51a,51bの間に係合され、それらの係合部分52は従動軸26の軸線方向から見て駆動軸13と従動軸26との間の領域49に位置している。つまり、従動軸26の軸線方向から見て係合部分52はハウジング12のほぼ中央部付近に位置されている。そのため、例えば揺動レバー43のレバー部48を、レバー作動軸41の一端部(図1の左側)に配置する場合に比較して、ハウジング12のコンパクト化を図ることができる。従って、搬送装置11全体の小型化を実現することができる。
【0043】
(4)揺動レバー43のレバー部48は、リフト用ローラギアカム44とリフト用カムフォロア45との係合部分に近い位置に配置されているため、レバー作動軸41の一端部(図1の左側)に位置している場合と比較して、レバー作動軸41が回転するときに生じる捩れ量を小さくすることができる。従って、搬送テーブル37をよりいっそう高速で回転させることができる。
【0044】
(5)タレット軸18には下部回転軸受19が外嵌され、直動軸受27には上部回転軸受33が外嵌されている。つまり、旋回用ローラギアカム17と旋回用カムフォロア20とのカム作用によって一体的に回転するタレット軸18と直動軸受27とは、それぞれの回転軸受19,33によって別々に支持されている。タレット軸18及び直動軸受27のうちいずれか一方に、両回転軸受19,33を集中的に配置した場合に比べて、従動軸26の軸振れを防止することができる。従って、搬送テーブル37の割り出し精度をよりいっそう向上することができる。
【0045】
(6)タレット軸18の大径部18aから下部回転軸受19の外周縁が張り出していないため、タレット軸18の小径部18b付近におけるスペースを広くすることができる。従って、タレット軸18の小径部18b付近において揺動レバー43のレバー部48を設置するのに必要なスペースを確保することができ、ハウジング12の小型化を図ることができる。
【0046】
(別の実施形態)
本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・図6に示すように、前記実施形態ではインデックス動作する搬送装置11に具体化したが、例えばオシレート動作する搬送装置61に具体化してもよい。オシレート動作する搬送装置61は、ワーク56を吸着可能なアーム62を備えており、このアーム62の動作は図7に示されている。すなわち、アーム62の動作としては、下降位置から上昇位置に移動した後、上昇位置で所定の割り出し角度で回転し、回転後の位置で下降位置に移動し、一定時間停留した後上述した動作と反対の動作で元の位置に戻るという複合運動パターンに設定されている。このような複合運動パターンは、旋回用ローラギアカム17のテーパリブ17aの形状と、リフト用ローラギアカム44のテーパリブ44aの形状によって決定される。搬送装置61を用いれば、ワーク搬送コンベア63によって搬送されるワーク56を、搬送テーブル37が上下運動せず旋回運動のみを行うインデックス装置64に搬送したり、インデックス装置64にあるワーク56を別のワーク搬送コンベア63に搬送したりすることが可能になる。
【0047】
・前記実施形態では、旋回用ローラギアカム17と旋回用カムフォロア20とのカム係合部34は、Z軸方向において両回転軸受19,33の間に位置する箇所であれば任意の位置に変更することが可能である。例えば、カム係合部34の位置を、両回転軸受19,33の中間位置や、それよりも上側に変更することが可能である。
【0048】
・前記実施形態では、回転軸受19,33としては、例えばコロ軸受、玉軸受、或いは滑り軸受等、任意の構造に変更してもよい。
・直動軸受27の外筒28と、タレット軸18とはネジ30によって連結したが、例えば、接着剤で結合したり、タレット軸18に外筒28を圧入したり、ピンによって固定したりしてもよい。又、それらの方法を組み合わせて直動軸受27の外筒28とを連結してもよい。
【0049】
・ボールスプライン25は、従動軸26を軸方向のみに往復動可能な軸受構造をなしているものであれば、任意の構成に変更してもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、ワーク搬送手段の割り出し精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における搬送装置の正断面図。
【図2】同じく、図1の2−2断面図。
【図3】同じく、図2の3−3断面図。
【図4】搬送装置の平面図。
【図5】搬送テーブル及び従動軸の複合運動パターンを示す説明図。
【図6】別の実施形態における搬送装置の平面図。
【図7】図6でアームを備えた搬送装置の複合運動パターンを示す説明図。
【図8】従来の技術における搬送装置の断面図。
【符号の説明】
11,61…搬送装置、12…ハウジング、13…駆動軸、17…旋回用ローラギアカム(第1確動カム)、18…タレット軸、18a…大径部、18b…小径部、19…下部回転軸受(他方の回転軸受)、20…旋回用カムフォロア(第1カムフォロア)、26…従動軸、27…直動軸受、33…上部回転軸受(一方の回転軸受)、34…カム係合部、37…搬送テーブル(ワーク搬送手段)、41…レバー作動軸、43…揺動レバー、44…リフト用ローラギアカム(第2確動カム)、45…リフト用カムフォロア(第2カムフォロア)、49…領域、51a,51b…係合リング(係合部材)、52…係合部分、55…ローラ(転動体)、56…ワーク。
Claims (6)
- 駆動軸と、
前記駆動軸が回転することにより駆動される第1カム機構と、
前記駆動軸が回転することにより駆動される第2カム機構と、
前記第1及び第2カム機構にそれぞれ駆動連結され、第1カム機構の駆動により所定の割り出し角度で間欠的に回動するとともに、第2カム機構の駆動により所定の方向に往復動する従動軸と、
前記従動軸の端部に設けられ、ワークを搬送するワーク搬送手段と
を備えた搬送装置において、
前記第1カム機構は、前記駆動軸に固定される第1確動カムと、前記第1確動カムの回転に伴い同第1確動カムに順次係脱可能な複数の第1カムフォロアと、前記第1確動カムと第1カムフォロアとのカム作用により生じる回転力を前記従動軸に伝達するタレット軸とから構成され、
前記第2カム機構は、前記駆動軸に固定された第2確動カムと、その第2確動カムに係合される第2カムフォロアと、前記ハウジングに回転可能に支持され、前記駆動軸及び従動軸とは互いに直交する方向に沿って延びるレバー作動軸と、前記レバー作動軸に設けられ、前記第2確動カムと第2カムフォロアとのカム作用により揺動する揺動レバーとから構成され、
前記従動軸は、その軸線方向に沿って離間配置される上部回転軸受及び下部回転軸受によって支持され、
前記第1カム機構に設けられる第1確動カムと第1カムフォロアとのカム係合部は、従動軸の軸線方向において前記上部回転軸受と前記下部回転軸受との間に配置され、前記下部回転軸受は、前記従動軸の軸線方向において前記カム係合部と前記レバー作動軸との間に配置され、
前記下部回転軸受は、第1カム機構及び第2カム機構が収容されるハウジングの内壁から突出形成された支持部に設けられていることを特徴とする搬送装置。 - 前記従動軸は前記ハウジング内から突出され、前記従動軸がハウジング内に収容されている箇所で前記上部回転軸受による支持がなされていることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
- 前記揺動レバーの先端部には転動体が設けられ、該転動体は前記従動軸上に設けられた係合部材に係合され、その係合部分は前記従動軸の軸線方向から見て従動軸と駆動軸との間の領域に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送装置。
- 前記従動軸にはその軸線方向に往復動するのを支持しかつ従動軸の軸線周りに回動不能な直動軸受が外挿され、この直動軸受と前記タレット軸とが一体的に連結され、前記直動軸受は前記上部回転軸受によって回転可能に支持され、前記タレット軸は下部回転軸受によって回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送装置。
- 前記タレット軸は、前記第1カムフォロアが固定される大径部と、その大径部よりも径が小さい小径部とから構成され、この小径部には前記下部回転軸受が外嵌されるとともに、同小径部の近傍には、前記第2カム機構を構成する揺動レバーの先端部に設けられた転動体と前記従動軸上に設けられた係合部材との係合部分が位置していることを特徴とする請求項3又は4のいずれか一項に記載の搬送装置。
- 前記下部回転軸受の径は、前記タレット軸の大径部の径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項5に記載の搬送装置。
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