JP4040887B2 - 移動ロボット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動輪・従動輪間に巻き掛けられたクローラを構体の左右に備えた移動ロボットに関する。さらに詳細には、障害物を乗り越えることができる移動ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の移動ロボットに、図12に示すように、移動手段として車輪を用いた車輪型移動ロボットがある。図12において、4個の車輪1は構体2の左右に2個ずつ配置されている。このように移動手段が車輪である場合、車輪1の回転中心軸と構体との相対的な位置関係は変化することがなく、その結果、図13に示すように、床面から構体2下面までの距離Dも変化せず、構体2下面は一定高さで移動する。このため、構体2下面よりも高い障害物3に構体2が当接すると、車輪の空転等による推進力不足により、移動ロボットはこの障害物3を乗り越えることができず、その障害物3を迂回するしかなかった。
【0003】
又、図14に示すように、車輪の代わりに推進力の大きいクローラ4を用いて、障害物の乗り越え性能を向上させた移動ロボットがある。このクローラ4は、クローラベルト5を一つの駆動輪6と複数の従動輪7に逆台形状に巻き掛けたもので、構体2の左右に一つずつむき出し状態で設けられている。
【0004】
さらに、図14に示すクローラ型移動ロボットの改良型として、図15に示すように、クローラ4を構体2の左右に二つずつ、合計四つ設けたものもある。この図15に示した移動ロボットにおけるクローラ4は、駆動輪6の回転中心軸と垂直な平面内で旋回可能に設けられており、クローラ4の旋回角度によって、構体2の高さを変え、不整地走行性能を向上させている。
【0005】
これら移動ロボットには、図示しないが、通常、障害物検出センサや中央制御部(CPU)等が搭載されており、障害物を回避しながら走行するように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記車輪型移動ロボットでは、構体下面よりも高い障害物3に構体2が接触すると、移動ロボットは障害物3を乗り越えることができず、その障害物3を迂回するしかなかった。しかし、一般の家庭においては、部屋間に障害物3として敷居等が存在しており、この敷居等を乗り越えられない移動ロボットでは、別の部屋に移動することができず、家庭用の移動ロボットとしては使用できない。車輪型移動ロボットの乗り越え性能を向上させるために、構体2下面の位置を高くしたり、車輪1の外径を大きくすることも考えられるが、装置が大型化するだけでなく、外観上も好ましくない。
【0007】
一方、図14に示すクローラ型移動ロボットでは、クローラ4が構体2の側面にむき出し状態で配置されているため、外観上、家庭用の移動ロボットとしては好ましくない。しかし、これ以上に大きな問題がある。それは、図16に示すように、床面上の凸部9に構体2下面中央が乗り上げると、クローラ4が空中に浮いてしまい、その状態から脱出することが困難になるという、乗り越え性能上の問題である。
【0008】
図15に示した旋回する四つのクローラ4を備えたクローラ型移動ロボットは、乗り越え性能が高いものの、クローラ4の駆動輪を回転させる駆動源やクローラ4を旋回させる駆動源がそれぞれ四つも必要であり、機構が複雑化し、コストアップにもなる。さらに、4つのクローラ4が面で床面に接触しているため、図17に示すように、左右のクローラ4を逆転させて移動ロボットを左右に信地旋回(超信地旋回)するときには、大きなすべりが生じ、移動ロボットの信地旋回中心Oを一点に留めることが困難であり、信地旋回精度が低いという問題もある。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、その解決しようとする課題は、乗り越え性能が高く、構成が簡単で、信地旋回精度も高い移動ロボットを実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、図1および図2に示すように、駆動輪11・従動輪12〜14(従動輪は一以上であればよい)との間にクローラベルト15を巻き掛けたクローラ16を構体17の左右に備えている。ここで、クローラ16は、構体17の左右に一つずつ設けられ、かつクローラ16の旋回による障害物の乗り越え動作をとり得るように、駆動輪11の回転中心軸と垂直な平面内で旋回可能に設けられている。さらに構体17には、構体17の前後左右方向の移動(二次元的な運動)を許容しながら、クローラ16と協働して構体17を支える少なくとも一つの脚部18(図1および図2では二つ)が設けられている。
【0011】
本発明に係る移動ロボットでは、構体17の左右のクローラ16を同方向に駆動することにより前進あるいは後退でき、一方のクローラ16のみを駆動したり、左右のクローラ16を逆方向に駆動することにより、左右に向きを変えることができる。
【0012】
この構成において、前進時に、構体17下面よりも高い障害物20に構体17が接触し、前進を妨げられた場合には、駆動輪11を中心にクローラ16(従動輪12〜14やクローラベルト15)を垂直面内で旋回させることにより、構体17を上方および前方に移動させ、障害物20を乗り越えることができる。本発明に係る移動ロボットは、図15に示した四つのクローラを備えた移動ロボットに比べて、構成が簡単であり、信地旋回精度も高い。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、クローラベルトにおける駆動輪との接触状態にある部位の表面が床面に接触した状態にて駆動輪を回転させることにより、一般走行及び信地旋回を行い、一般走行時に乗り越えられない障害物の乗り越えは、クローラを旋回させることにより行うことを特徴とするものである。
【0014】
この発明では、一般走行及び信地旋回時にはクローラが倒立状態にあり、あたかも左右の車輪(駆動輪)で動いているかのように振る舞い、その結果、クローラと床面との接触がほぼ線接触であるため、信地旋回時にすべりを生じる部分は少なく、移動ロボットの信地旋回中心を一点に留めることができ、信地旋回精度が一層高くなる。又、構体底面の高さを低く設計することができ、外観設計の自由度が高い。なお、急坂等で登坂力が必要な場合には、クローラを横臥させて広範囲の部分を床面に接触させることも可能である。
【0015】
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、駆動輪の回転中心軸を中心に駆動輪の回転中心軸と垂直な平面内で無限旋回可能な支持アームをクローラに設け、従動輪をこの支持アームに回転可能に取り付けたことを特徴とするものである。
【0016】
この発明では、支持アームが無限旋回でき、クローラも無限旋回できるため、多様な障害物乗り越えシーケンスを設定することが可能になり、より一層効率のよい障害物乗り越えを行うことができる。たとえば、クローラ全体を大径の車輪として連続旋回させることで、連続した高い障害物を次々と乗り越えることができる。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、駆動輪と同軸的に配置された歯車を介して、支持アームへの旋回駆動力の伝達を行うように構成するとともに、前記歯車の中心部に穿設した貫通穴に、駆動輪に連結される駆動軸を回転可能に挿入したことを特徴とするものである。
【0018】
この発明では、機構の小型化を実現できる。又、クローラ旋回用駆動源をクローラ側ではなく、構体内に配置できるため、クローラ旋回時に駆動源の配線が絡まることを防止できる。
【0019】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、支持アームの旋回を一定の保持力で拘束し、クローラの姿勢を一定角度に保つとともに、支持アームに保持力以上の旋回トルクが掛かると、支持アームの拘束を解除するラッチ機構を設けたことを特徴とするものである。
【0020】
この発明では、一般走行時等に支持アームの旋回角度の制御を行わなくてよいため、消費電力の削減を実現できる。
【0021】
【実施の形態】
(第1の形態例)
本発明の実施の形態例(第1の形態例)を図面を用いて説明する。図3〜図5は本発明の実施の形態例の主要部を概念的に示す図で、図3は前側の斜め上方から見た一部破断斜視図、図4は前側の斜め下方から見た斜視図、図5はカバーを除いた状態を後側の斜め上方から見た斜視図である。
【0022】
図3〜図5に示した形態例も、図1および図2と同様な基本構造を有している。すなわち、駆動輪21・従動輪22間にクローラベルト23を巻き掛けたクローラ25が、構体26の左右に、一つずつ設けられている。構体26上部は半球状のカバー27で覆われており、前部には、障害物検出センサとして、障害物との当接を検知するスイッチ31が設けられている。
【0023】
さらに構体26には、構体26の前後左右方向の移動を許容しながら、クローラ25と協働して構体26を支える脚部28が設けられている。この脚部28として、本形態例では回転自在の球状体(鋼球)を用いているが、滑動部材でなる半球状の突起であってもよいし、キャスターであってもよい。本形態例のように脚部28が一つの場合、二つの駆動輪21と脚部28とを結ぶ三角形内に移動ロボットの重心が位置するように、脚部28を配置する必要がある。
【0024】
カバー27で覆われたクローラ25は、駆動輪21の回転中心軸と垂直な平面内で旋回可能に設けられている。これは、クローラ25の旋回により、障害物の乗り越えを可能にするためである。図3,図4,図5におけるクローラ25の構体26に対する姿勢は、それぞれ、異なる場合が図示されており、図3は、クローラ25がカバー27内に収納され、クローラベルト23における駆動輪21との接触状態にある部位の表面が床面に接触した状態(後述の図6(a)に近い状態)を示している。又、図4は、クローラ25がカバー27から突き出た状態(図6(b)と図6(c)との中間位置にある状態)を示し、図5は、クローラ25がカバー27に入る直前の状態(図6(e)の状態から180°旋回した状態)を示している。
【0025】
図3〜図5には示されていないが、クローラ25は、図7に示すように、駆動輪21の回転中心軸を中心に駆動輪21の回転中心軸と垂直な平面内で無限旋回可能な長尺の支持アーム33,34を有しており、従動輪22はこの支持アーム33,34にピン38でもって回転可能に取り付けられている。
【0026】
中心部に貫通穴36aが穿設された歯車36は、駆動輪21と同軸的に配置され、この歯車36およびこれに外接した駆動歯車37を介して、旋回用モータ41(図5参照)から、歯車36に連結された支持アーム33,34に旋回駆動力が伝達される。図示しないが、本形態例では、構体26の左右のクローラ25は、左右対称に配置され、上記旋回用モータ41により同期して駆動される。又、歯車36の貫通穴には、駆動輪21に連結される駆動軸42を回転可能に挿入されている。構体26の左右に位置する各駆動輪21は、それぞれ第1,第2駆動モータ43,44(図5参照)により独立に回転駆動される。
【0027】
本形態例に係る移動ロボットでは、クローラベルト23における駆動輪21との接触状態にある部位の表面が床面に接触した状態にて駆動輪21を回転させることにより、一般走行及び信地旋回を行い、一般走行時に乗り越えられない障害物の乗り越えは、クローラ25を旋回させることにより行う。具体的には、構体26の左右のクローラ25を同方向に駆動することにより前進あるいは後退でき、一方のクローラ25のみを駆動したり、左右のクローラ25を逆方向に駆動することにより、左右に向きを変えることができる。
【0028】
本形態例では、一般走行及び信地旋回時にはクローラ25が倒立状態にあり、あたかも左右の車輪(駆動輪21)で動いているかのように振る舞い、その結果、クローラ25と床面との接触がほぼ線接触であるため、信地旋回時にすべりを生じる部分は少なく、移動ロボットの信地旋回中心Oを一点に留めることができ、信地旋回精度が一層高くなる。又、構体26底面の高さを低く設計することができ、外観設計の自由度は高い。なお、急坂等で登坂力が必要な場合には、クローラ25を横臥させて(図5および図6(e)に示す状態)、広範囲の部分を床面に接触させることも可能である。
【0029】
又、本形態例では、前進時に、構体26下面よりも高い障害物に構体26(スイッチ31)が接触し、前進を妨げられた場合には、駆動輪21を中心にクローラ25(支持アーム33,34)を垂直面内で旋回させることにより、構体26を上方および前方に移動でき、障害物を乗り越えることができる。この乗り越え動作を概念的に示したのが図6である。
【0030】
図6(a)は障害物(段差)50に構体26(スイッチ31)が接触し、前進が阻まれた状態を示している。移動ロボットはこの状態をスイッチ31の出力信号から検知すると、図6(b)に示すように、支持アーム33,34を駆動輪21を中心に垂直面内で反時計方向に旋回させる。
【0031】
従動輪22周辺のクローラベルト23が床面に接触し、この状態で支持アーム33,34がさらに旋回することにより、図6(c)に示すように、構体26は、その前部が浮き上がり、構体26は障害物50との接触状態が解消される。そして、前方への移動を開始し、図6(d)に示す状態に移行する。
【0032】
この状態から支持アーム33,34がさらに旋回するとともに、必要に応じて駆動輪21を前進方向に回転することにより、図6(e)に示す状態を経て、図6(f)に示す状態に移り、障害物50の乗り越えを完了する。
【0033】
この形態例では、支持アーム33,34が無限旋回でき、クローラ25も無限旋回できるため、多様な障害物乗り越えシーケンスを設定することが可能になり、より一層効率のよい障害物乗り越えを行うことができる。たとえば、クローラ25全体を大径の車輪として連続旋回させることで、連続した高い障害物を次々と乗り越えることができる。
【0034】
又、図7に示したように、駆動輪21と同軸的に配置された歯車36を介して、支持アーム33,34への旋回駆動力の伝達を行うように構成するとともに、歯車36の中心部に穿設した貫通穴36aに、駆動輪21に連結される駆動軸42を回転可能に挿入したので、機構の小型化を図れる。さらに、旋回用モータ41をクローラ25側ではなく、構体26内に配置できるため、クローラ25旋回時に旋回用モータ41の配線が絡まることを防止できる。
【0035】
本形態例は、図15に示した四つのクローラを備えた移動ロボットに比べて、構成が簡単であり、上記の通り、信地旋回精度も高いという特徴もある。
(第2の形態例)
上記第1の形態例では、一般走行及び信地旋回時に、クローラ25(支持アーム33,34)を倒立状態に保つために、支持アーム33,34の旋回角度を図示しないエンコーダ等の角度センサで検出し、この旋回角度が所定の値に保たれるように、旋回用モータ41を駆動制御している。
【0036】
しかし、このような駆動制御では、一般走行及び信地旋回時での電力消費が大きくなる。そこで、本形態例は、クローラ25(支持アーム33,34)を倒立状態に保つラッチ機構を設けたものである。
【0037】
本形態例におけるラッチ機構は、図8および図9に示すように、支持アーム33,34の表面に、それぞれ、一定間隔をおいて、長手方向を向いた隆起部33a,33bと34a,34bを並設し、構体26側にラッチ機構本体52を対向配置したものである。
【0038】
ラッチ機構本体52は、隆起部33a,33b間と隆起部34a,34b間に形成された溝33c,34cに係脱可能なボール53,54と、これらボール53,54を溝33c,34c側に付勢する付勢手段としての圧縮ばね55,56とから構成されている。
【0039】
このようなラッチ機構を設ければ、ボール53,54と溝33c,34cとが嵌合した状態では、旋回用モータ41の駆動を停止させても、支持アーム33,34の旋回角度を一定に保てるため、消費電力の削減を図れる。なお、この構成において、支持アーム33,34の連続的な旋回を確保するためには、保持力以上の力を加えることが可能な駆動源が必要になる。
【0040】
ラッチ機構の構成としては、上記構成に限らず、種々のものが考えられ、たとえば、支持アーム33,34に穴を穿設しておき、ここに係脱する係止ピンをラッチ機構本体52に設けるように構成してもよい。
(第3の形態例)
本形態例は、図10に示すように、支持アーム33又は34の旋回中心から離れた位置における旋回方向の力を検出可能な力検出センサ61を設け、クローラ25を旋回自由の状態にして、旋回方向の力を力検出センサ61で検出することにより、駆動輪21による推進力を測定するように構成したものである。なお、力検出センサ61は、少なくとも、支持アーム33又は34の旋回運動の邪魔をしないように、推進力の非測定時には、旋回空間外に退避している必要がある。
【0041】
この構成において、力検出センサ61で測定される力は、移動ロボットの推進力(駆動輪21の回転トルク)に比例するものであるため、たとえば坂道走行時には坂道の傾斜角度を検知できる等、移動ロボットの制御に種々利用できる。本構成では、旋回用モータ41の出力測定機能を搭載することなく推進力の測定が可能となり、好ましい。又、クローラ旋回トルクにより測定するわけではないので、機構の剛性を損なうこともない。
(第4の形態例)
本形態例は、図11に示すように、クローラベルト23が駆動輪21の回転中心軸方向から見て不等辺三角形を描くように駆動輪21・従動輪22A,22B間に巻き掛けられているものである。
【0042】
駆動輪21・従動輪22A間の間隔Hは、駆動輪21・従動輪22B間の間隔Lよりも小さく設定されている。この移動ロボットでは、障害物50の乗り越えシーケンスとして、以下のようなものをも選択できる。
【0043】
まず、図11(a)は障害物(段差)50に構体26(スイッチ31)が接触し、前進が阻まれた状態を示している。移動ロボットはこの状態を前述のスイッチ31の出力信号等から検知すると、図11(b)に示すように、クローラ25(支持アーム33,34)を駆動輪21を中心に垂直面内で反時計方向に一定角度旋回させて、従動輪22A側で構体26を支え、構体26と障害物50との接触状態を解消させる。その後、駆動輪21を回転させて構体26を左方に前進させ、構体26前部が障害物50を越えさせる。
【0044】
次に、クローラ25(支持アーム33,34)を駆動輪21を中心に垂直面内で時計方向に一定角度旋回させて、従動輪22B側で構体26を支え、図11(c)に示すように、駆動輪21の回転により障害物50を乗り越えられる高さまで、駆動輪21を上昇させた後、駆動輪21を回転させて構体26を左方に前進させ、障害物50を越えさせる。これにより、障害物50の乗り越えを完了する。
【0045】
この乗り越え動作は、構体26前面を持ち上げた後は、より設置面積が広く登坂力の高い長さL側のクローラ面を利用して、障害物50の乗り越えを行うものである。ここで、長さHのクローラ面を使用して構体を持ち上げるのに必要なトルクは、長さLのクローラを使用して持ち上げるのに比較して、低トルクである。よって、本形態例によれば、低出力の駆動源を用いた障害物の乗り越えが可能となる。
(その他の形態例)
なお、本発明は上記形態例の構成に限られるものではない。たとえば、従動輪の数や支持脚の数は、上記各形態例のものに限定されない。又、左右の駆動輪を同軸的に配置し、同期して回転駆動する場合を示したが、独立に駆動するようにしてもよい。さらに、上記形態例の構成を組み合わせるようにしてもよい。又、駆動源はモータに限らない。
【0046】
以下、本発明の主たる態様を付記として示す。
【0047】
【付記1】
駆動輪・従動輪間にクローラベルトを巻き掛けたクローラを構体の左右に備えた移動ロボットであって、
前記クローラは、前記構体の左右に一つずつ設けられ、かつ前記クローラの旋回による障害物の乗り越え動作をとり得るように、前記駆動輪の回転中心軸と垂直な平面内で旋回可能に設けられ、
前記構体には、前記構体の前後左右方向の移動を許容しながら、前記クローラと協働して前記構体を支える少なくとも一つの脚部が設けられていることを特徴とする移動ロボット。
【0048】
【付記2】
前記クローラベルトにおける前記駆動輪との接触状態にある部位の表面が床面に接触した状態にて前記駆動輪を回転させることにより、一般走行及び信地旋回を行い、一般走行時に乗り越えられない障害物の乗り越えは、前記クローラを旋回させることにより行うことを特徴とする付記1記載の移動ロボット。
【0049】
【付記3】
前記駆動輪の回転中心軸を中心に前記駆動輪の回転中心軸と垂直な平面内で無限旋回可能な支持アームを前記クローラに設け、前記従動輪をこの支持アームに回転可能に取り付けたことを特徴とする付記1又は2記載の移動ロボット。
【0050】
【付記4】
前記駆動輪と同軸的に配置された歯車を介して、前記支持アームへの旋回駆動力の伝達を行うように構成するとともに、前記歯車の中心部に穿設した貫通穴に、前記駆動輪に連結される駆動軸を回転可能に挿入したことを特徴とする付記3記載の移動ロボット。
【0051】
【付記5】
前記支持アームの旋回を一定の保持力で拘束し、前記クローラの姿勢を一定角度に保つとともに、前記支持アームに前記保持力以上の旋回トルクが掛かると、前記支持アームの拘束を解除するラッチ機構を設けたことを特徴とする付記4記載の移動ロボット。
【0052】
【付記6】
前記支持アームの旋回中心から離れた位置における旋回方向の力を検出可能な力検出センサを設け、前記クローラを旋回自由の状態にして、前記旋回方向の力を前記力検出センサで検出することにより、前記駆動輪による推進力を測定することを特徴とする付記3〜5の何れかに記載の移動ロボット。
【0053】
【付記7】
前記クローラベルトが前記駆動輪の回転中心軸方向から見て不等辺三角形を描くように前記駆動輪・従動輪間に巻き掛けられていることを特徴とする付記1〜6の何れかに記載の移動ロボット。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、クローラを垂直面内で旋回させることにより、構体を上方および前方に移動でき、障害物を乗り越えることができる移動ロボットを実現できる。又、四つのクローラを備えた移動ロボットに比べて、構成が簡単であり、信地旋回精度も高い移動ロボットを実現できる。
【0055】
請求項2に係る発明によれば、信地旋回精度を一層高くでき、又、構体底面の高さを低く設計することができ、外観設計の自由度は高い移動ロボットを実現できる。
【0056】
請求項3に係る発明によれば、クローラも無限旋回できるため、多様な障害物乗り越えシーケンスを設定することが可能になり、より一層効率のよい障害物乗り越えを行うことができる移動ロボットを実現できる。
【0057】
請求項4に係る発明によれば、小型でクローラ旋回時に駆動源の配線が絡まることを防止できる移動ロボットを実現できる。
請求項5に係る発明によれば、低消費電力の移動ロボットを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図(右側面図)である。
【図2】本発明の原理を説明する図(平面図)である。
【図3】第1の実施の形態例を前側の斜め上方から見た一部破断斜視図である。
【図4】第1の実施の形態例を前側の斜め下方から見た斜視図である。
【図5】カバーを除いた状態の第1の実施の形態例を後側の斜め上方から見た斜視図である。
【図6】障害物の乗り越え動作を示す図である。
【図7】支持アーム周辺の構造を示す断面図である。
【図8】ラッチ機構の主要部の斜視図である。
【図9】図8のラッチ機構の作動説明である。
【図10】他の実施の形態例を示す概念図である。
【図11】他の実施の形態例を示す概念図である。
【図12】車輪型移動ロボットを示す図である。
【図13】車輪型移動ロボットにおける障害物の乗り越え動作を説明する図である。
【図14】従来のクローラ型移動ロボットの一例を示す図である。
【図15】従来のクローラ型移動ロボットの他の例を示す図である。
【図16】図14に示したクローラ型移動ロボットの問題点を説明する図である。
【図17】図15に示したクローラ型移動ロボットの問題点を説明する図である。
【符号の説明】
11,21 駆動輪
12〜14,22,22A,22B 従動輪
15,23 クローラベルト
16,25 クローラ
17,26 構体
18,28 脚部
20,50 障害物
27 カバー
31 スイッチ
33,34 支持アーム
33a,33b,34a,34b 隆起部
33c,34c 溝
36 歯車
36a 貫通穴
41 旋回用モータ
42 駆動軸
43,44 駆動モータ
52 ラッチ機構本体
61 力検出センサ

Claims (5)

  1. 駆動輪・従動輪間にクローラベルトを巻き掛けたクローラを構体の左右に備えた移動ロボットであって、
    前記クローラは、前記構体の左右に一つずつ設けられ、かつ前記クローラの旋回による障害物の乗り越え動作をとり得るように、前記駆動輪の回転中心軸と垂直な平面内で旋回可能に設けられ、
    前記構体には、前記構体の前後左右方向の移動を許容しながら、前記クローラと協働して前記構体を支える少なくとも一つの脚部が設けられていることを特徴とする移動ロボット。
  2. 前記クローラベルトにおける前記駆動輪との接触状態にある部位の表面が床面に接触した状態にて前記駆動輪を回転させることにより、一般走行及び信地旋回を行い、一般走行時に乗り越えられない障害物の乗り越えは、前記クローラを旋回させることにより行うことを特徴とする請求項1記載の移動ロボット。
  3. 前記駆動輪の回転中心軸を中心に前記駆動輪の回転中心軸と垂直な平面内で無限旋回可能な支持アームを前記クローラに設け、前記従動輪をこの支持アームに回転可能に取り付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の移動ロボット。
  4. 前記駆動輪と同軸的に配置された歯車を介して、前記支持アームへの旋回駆動力の伝達を行うように構成するとともに、前記歯車の中心部に穿設した貫通穴に、前記駆動輪に連結される駆動軸を回転可能に挿入したことを特徴とする請求項3記載の移動ロボット。
  5. 前記支持アームの旋回を一定の保持力で拘束し、前記クローラの姿勢を一定角度に保つとともに、前記支持アームに前記保持力以上の旋回トルクが掛かると、前記支持アームの拘束を解除するラッチ機構を設けたことを特徴とする請求項4記載の移動ロボット。
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