JP4039054B2 - 電流増幅回路および液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置のH反転駆動のためにコモン電極に印加するコモン電極駆動信号の増幅などに適用可能な電流増幅回路、およびこの電流増幅回路を使用して構成された液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電流増幅回路として、図4に示すTFT(Thin Film Transistor)方式の液晶表示装置S11に用いられるコモン電圧出力回路41が従来から知られている。この液晶表示装置S11は、H反転信号生成回路2、コモン電圧増幅回路3、上記したコモン電圧出力回路41およびTFT方式の液晶表示パネル4を備えて構成されている。この場合、H反転信号生成回路2は、液晶表示パネル4における液晶素子の劣化防止のために、入力したRGB映像信号の極性を1H(1水平周期)毎に反転してR’G’B’信号に変換すると共に、変換したR’G’B’信号を液晶表示パネル4に供給する。また、H反転信号生成回路2は、この1H反転動作に同期して、R’G’B’信号とは逆極性であってそのデューティ比が1:1の矩形波信号であるコモン信号VCOM1を生成してコモン電圧増幅回路3に出力する。コモン電圧増幅回路3は、入力したコモン信号VCOM1を液晶表示パネル4の最適表示が得られる振幅まで電圧増幅してコモン電圧出力回路41にコモン信号VCOM2として出力する。コモン電圧出力回路41は、具体的な構成については後述するが、コモン端子(com端子)を介して液晶表示パネル4内のコモン電極を駆動できるようにコモン信号VCOM2を電流増幅してコモン信号VCOM3として出力する。また、コモン電圧出力回路41は、液晶表示パネル4のフリッカーが最小となるようにコモン信号VCOM3の中心電圧を調整するための直流電圧調整機能も有している。また、上記の各回路2,3,41は、液晶表示パネル4の駆動に必要な正電圧用の電源VDDと負電圧用の電源VEEを駆動源として作動する。この場合、電源VDDの電圧としては、例えば+7Vが、電源VEEの電圧としては、例えば−15Vが使用されている。
【0003】
また、上記したコモン電圧出力回路41は、一般的には、電流駆動能力の高いSEPP(Single Ended Push-Pull)回路が使用されている。具体的には、図5に示すように、コンプリメンタリ型のバッファ回路51と、同じくコンプリメンタリ型の出力回路(SEPP回路)12とを備えて構成されている。この場合、増幅回路51は、pnp型のトランジスタ21、npn型のトランジスタ22、カップリング用のコンデンサ23、抵抗24,25,52,53、および可変抵抗器28で構成される。また、出力回路12は、npn型のトランジスタ31と、pnp型トランジスタ32とで構成されている。
【0004】
このコモン電圧出力回路41では、コモン電圧増幅回路3から出力されたコモン信号VCOM2をコンデンサ23を介してバッファ回路51に入力する。この際に、トランジスタ21,22が、ベースに入力したコモン信号VCOM2を電流増幅してトランジスタ21,22の各エミッタからトランジスタ31およびトランジスタ32のベースに供給する。次いで、トランジスタ31,32がさらに電流増幅して、共通接続されたエミッタからコモン信号VCOM3を出力する。この結果、液晶表示パネル4内のコモン電極を駆動できるようなコモン信号VCOM3が生成される。この場合、トランジスタ21とトランジスタ22とが互いに異なる接合形式のトランジスタであり、またトランジスタ31とトランジスタ32とが互いに異なる接合形式のトランジスタで構成されている。このため、バッファ回路51の共通入力であるトランジスタ21,22のベースにおける直流電圧Vaと、出力電圧12の共通出力であるトランジスタ31,32のエミッタにおける直流電圧Vbとが等しく、かつ、コモン信号VCOM2の信号振幅が利得0dBで増幅されてコモン信号VCOM2と等しい振幅のコモン信号VCOM3が生成される。
【0005】
また、通常状態においては、コモン電圧出力回路41に入力されるコモン信号VCOM2のデューティ比が1:1のため、トランジスタ21,22のベースにおける直流電圧Va、すなわちトランジスタ31,32のエミッタにおける直流電圧Vbはコモン信号VCOM3の信号振幅の中心と等しく維持されている。一方、トランジスタ31,32のエミッタにおける直流電圧Vbが液晶表示パネル4で要求されるコモンセンター電圧と若干相違すると、液晶表示パネル4の表示にフリッカーが生じる。かかる場合には、可変抵抗器28を調整してトランジスタ21,22のベースにおける直流電圧Vaを液晶表示パネル4で要求されるコモンセンター電圧に合わせるように調整する。このようにして、トランジスタ31,32のエミッタにおける直流電圧Vb(つまり、トランジスタ21,22のベースにおける直流電圧Va)が液晶表示パネル4で要求されるコモンセンター電圧と等しくなる結果、表示のフリッカーが最小に設定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のコモン電圧出力回路41(電流増幅回路)には、以下の問題点がある。すなわち、従来のコモン電圧出力回路41では、一般的に、バッファ回路51の一部を構成する抵抗52,53の抵抗値が互いに等しい値に設定されている。この理由としては、例えば、音声出力回路のような一般的なSEPP回路では出力直流電圧を0Vとすることが望ましく、正負の電源電圧もその絶対値が等しくなるように設定される。このため、コモン電圧出力回路41における直流電圧調整回路(抵抗24,25および可変抵抗器28)を有しない場合、バッファ回路51における直流バイアス電圧を決定する要素となる抵抗52,53の抵抗値を必然的に等しくすることが望ましいと考えられるからである。しかし、TFT方式の液晶表示パネル4で必要とされる正負の電源VDD,VEEは、その絶対値が互いに等しくなく、例えば正電圧の電源VDDが7Vで負電圧の電源VEEが−15Vというように、両者の電圧値が大きく異なっている。また、液晶表示パネル4は、図6に示すように、そのコモンセンター電圧(つまり直流電圧Va)が0Vよりやや高い程度の電圧の時にフリッカーが最小になる特性を有している。このため、コモン電圧出力回路41の正負の電源として、液晶表示パネル4で使用される正負の電源VDD,VEEを使用し、かつ、バッファ回路51における抵抗52,53の抵抗値を等しい値に設定した場合、本来は、バッファ回路51および出力回路12を含めたSEPP回路としては、図6に示すように、直流電圧調整回路を有しない状態のSEPP回路自体における各部位の電圧Va,Vbが、(VDD+VEE)/2の電圧と等しいときに安定する。
【0007】
ところが、直流電圧調整回路の可変抵抗器28によってコモン信号VCOM3の中心電圧を液晶表示パネル4に要求されるコモンセンター電圧の電圧値Vcと等しい電圧に調整した場合、直流電圧Vaの電圧が上昇するため、抵抗52よりも抵抗53の方に電流がより多く流れると共にトランジスタ21よりもトランジスタ22の方に電流がより多く流れ、かつ、直流電圧Vbが上昇する。このため、トランジスタ31よりもトランジスタ32の方に電流がより多く流れることになる。したがって、抵抗52,53の抵抗値(Raとする)の設定次第では出力回路12に期待されるC級動作が行われずに、B級動作からA級動作に移行して熱暴走する。このため、従来のコモン電圧出力回路41には、より多くの電力を消費する側のトランジスタ32が破壊するおそれがあるという問題点が存在する。
【0008】
一方、実際には、出力回路12の動作条件としては、コモン信号VCOM3が矩形波信号のため、音声出力回路に用いられるSEPP回路で起こり易いクロスオーバー歪の影響を考慮する必要性が存在しない。したがって、C級動作で十分期待される増幅効果を得ることができるため、抵抗52,53の抵抗値Raを大きくすることで熱暴走を避けることが可能である。しかし、トランジスタ21,22およびトランジスタ31,32の駆動電流条件がアンバランスとなるため、トランジスタ32と比較してトランジスタ31がオンしにくい状態となる。このため、両トランジスタ31,32から出力されるコモン信号VCOM3の出力波形が、図7に示すように、立ち下がり時間tf1と比較して、立ち上がり時間tr1が長くなるという上下非対称の波形となる。したがって、コモン信号VCOM3の立ち上がり時間tr1が長くなることに起因して、液晶表示パネル4における画面左端の表示輝度が1ライン毎に低下するおそれがあり、液晶表示パネル4の表示品位が低下するという問題が生じる。また、抵抗52,53の抵抗値Raを大きくすることで、上記した出力回路12の熱暴走を回避することができるものの、SEPP回路を構成する上下のトランジスタ31,32の消費電力がアンバランスな状態であることに変わりがない。このため、コモン信号VCOM3の中心電圧(直流電圧Vb)が周囲環境温度の影響でドリフトし易くなるという不都合が生じる。この場合、図8に示すコモン電圧出力回路61のように、可変抵抗器28にダイオードDを直列接続して温度補償することも可能であるが、その分、構成の複雑化およびコストアップという問題が生じる。
【0009】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、SEPP回路の熱暴走による破壊を招くことなく安定的な電流増幅動作が可能な電流増幅回路を提供することを主目的とする。また、高い表示品位を有する液晶表示パネルを提供することを他の目的とする。
【0010】
上記目的を達成すべく請求項1記載の電流増幅回路は、絶対値が互いに異なる直流正電圧と直流負電圧とを駆動源として作動し、かつ無信号時の出力電圧が前記直流正電圧と前記直流負電圧との中点電圧以外の所定電圧に予め設定されているSEPP回路で構成された液晶表示素子のコモン電極の駆動回路用の電流増幅回路であって、高電圧側増幅素子の制御入力端子が第1の抵抗を介して前記直流正電圧に接続されると共に低電圧側増幅素子の制御入力端子が第2の抵抗を介して前記直流負電圧に接続されて構成される駆動回路を備え、前記SEPP回路は、前記第1および第2の抵抗の抵抗値が両電源電圧とコモン電極に印加される駆動電圧の中心電圧とから決まる互いに異なる所定の抵抗値に規定されることにより、前記無信号時の出力電圧を前記所定電圧に予め設定することを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の電流増幅回路は、請求項1記載の電流増幅回路において、前記SEPP回路はC級動作条件で作動することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の電流増幅回路は、請求項1または2記載の電流増幅回路において、前記無信号時の出力電圧は所定の正電圧値に設定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の電流増幅回路は、請求項1から3のいずれかに記載の電流増幅回路において、入力信号を電流増幅して前記SEPP回路に出力するコンプリメンタリ型で構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の液晶表示装置は、入力した映像信号に対してその1水平期間毎に極性を反転した映像信号と当該映像信号とは逆極性のコモン電極駆動信号とを生成するH反転信号生成回路と、当該H反転信号生成回路によって生成された前記映像信号に基づいて映像を表示する液晶表示パネルと、請求項1から4のいずれかに記載の電流増幅回路とを備え、当該電流増幅回路は、前記コモン電極駆動信号を増幅して前記液晶表示パネルにおけるコモン電極に供給することを特徴とする。
【0016】
請求項6記載の液晶表示装置は、請求項5記載の液晶表示装置において、前記無信号時の出力電圧は、前記コモン電極駆動信号の中心電圧に設定されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る電流増幅回路および液晶表示装置を液晶表示装置S1に適用した実施の形態について説明する。なお、従来の液晶表示装置S11における構成と同一の機能を有する構成要素については同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0018】
図4に示すように、液晶表示装置S1は、本発明における電流増幅回路を構成するコモン電圧出力回路1、H反転信号生成回路2、コモン電圧増幅回路3および液晶表示パネル4を備えて構成されている。
【0019】
コモン電圧出力回路1は、絶対値が互いに異なる直流正電圧としての電源VDDと直流負電圧としての電源VEEを駆動源として作動して本発明におけるコモン電極駆動信号に相当するコモン信号VCOM2を増幅して液晶表示パネル4内のコモン電極に供給する回路であって、図1に示すように、本発明における駆動回路に相当するバッファ回路11と、本発明におけるSEPP回路に相当する出力回路12とを備えて構成される。この場合、バッファ回路11は、トランジスタ21,22、コンデンサ23および抵抗24〜27を備えて構成されている。また、出力回路12は、C級スイッチング動作が可能なように、npn型のトランジスタ31とpnp型のトランジスタ32とでSEPP型出力形式で構成されている。また、出力回路12は、コモン電圧出力回路1の直流バイアス電圧を決定する要素となる抵抗26,27の抵抗値が後述するように規定されていることにより、極めて高効率なC級動作条件で作動し、しかも波形歪みの少ないコモン信号VCOM3を生成する。
このコモン電圧出力回路1におけるバッファ回路11では、従来のコモン電圧出力回路41におけるバッファ回路51の抵抗52,53の抵抗値が互いに等しく規定されていたのに対して、本発明における第1の抵抗に相当する抵抗26、および本発明における第2の抵抗に相当する抵抗27の抵抗値が、液晶表示パネル4で使用される電源VDD,VEEの電圧値や、液晶表示パネル4のコモンセンター電圧の電圧値に応じて互いに異なる抵抗値に規定される。
【0020】
具体的には、図2に示すように、液晶表示パネル4のフリッカーが最小となるコモンセンター電圧の電圧値をVcとした場合、抵抗26の抵抗値Raおよび抵抗27の抵抗値Rbは、出力回路12のトランジスタ31,32の無信号時における出力電圧(直流電圧Vb)が下記の式を満たすように規定される。つまり、出力回路12は、無信号時の直流電圧Vbが正電源VDDと負電源VEEとの中点電圧以外の正電圧であるコモンセンター電圧の電圧値Vc(所定電圧)に予め設定される。
【0021】
Vb=Vc
より具体的には、抵抗値Ra,Rbは、トランジスタ21のベース−エミッタ間電圧をVBE1とし、トランジスタ22のベース−エミッタ間電圧をVBE2とした場合、下記の式が成立するように規定される。
【0022】
Vc={VDD−VEE−(VBE1+VBE2)}×Rb/(Ra+Rb)+VBE2+VEE
また、VBE1=VBE2=VBEとすれば、上式は下記の式で表わされる。
【0023】
Vc=(VDD−VEE−2×VBE)×Rb/(Ra+Rb)+VBE+VEE
この場合、抵抗値Ra,Rbは、上記式を満たし、かつ出力回路12がC級動作条件で作動するように、その値が予め設定される。この結果、正電源VDDの電圧値と負電源VEEの電圧値との絶対値が互いに異なるため、抵抗値Ra,Rbは、その値が互いに相違することになる。なお、抵抗26,27およびトランジスタ21,22からなるバッファ回路11のみでも直流電圧Vbをコモンセンター電圧の電圧値Vcに等しくすることは可能ではあるが、素子のバラツキを考慮して、抵抗24,25からなるバイアス回路を設けている。ここで、抵抗24,25の抵抗値は、正電源VDD、負電源VEE、および必要なコモンセンター電圧の電圧値Vcの各電圧値からVa=Vcとなることを前提としてコモン電圧増幅回路3の出力インピーダンスを加味して設定される。
【0024】
このコモン電圧出力回路1では、コモン電圧増幅回路3から出力されたコモン信号VCOM2がコンデンサ23を介してバッファ回路11に入力される。この際に、トランジスタ21,22が、ベースに入力したコモン信号VCOM2を電流増幅してそのエミッタからトランジスタ31,32のベースに供給する。次いで、トランジスタ31,32が電圧利得0dBでさらに電流増幅してエミッタからコモン信号VCOM3を出力する。この結果、液晶表示パネル4内のコモン電極を駆動可能なコモン信号VCOM3が生成される。この場合、このコモン電圧出力回路1では、トランジスタ21,22のベースにおける直流電圧Vaと、出力回路12の共通出力であるトランジスタ31,32のエミッタにおける直流電圧Vbとは、液晶表示パネル4のコモンセンター電圧の電圧値Vcと互いに等しい電圧に維持される。この結果、液晶表示パネル4は、そのフリッカーが最小に維持されて高い表示品位を維持する。
【0025】
このように、このコモン電圧出力回路1によれば、コモン信号VCOM3の中心電圧を調整するための直流電圧調整回路を配設することなく、バッファ回路11のトランジスタ21,22における無信号時のベース電圧(直流電圧Va)と、出力回路12のトランジスタ31,32における無信号時の出力電圧(直流電圧Vb)とを液晶表示パネル4に固有なコモンセンター電圧と等しく規定できるうえ、トランジスタ21,22が共に等しい電流条件(動作条件)で作動し、かつトランジスタ31,32も共に等しい電流条件(動作条件)で作動する。したがって、電流増幅されたコモン信号VCOM3は、図3に示すように、その立ち上がり時間tr2が従来のコモン電圧出力回路41における立ち上がり時間tr1と比較して短時間で、かつ立ち下がり時間tf2と等しい時間となる。つまり、コモン電圧出力回路1は、入力した入力したコモン信号VCOM2を最小歪みで電流増幅して上下ほぼ対称でバランスの良い電圧波形のコモン信号VCOM3を生成する。この結果、コモン電圧出力回路1によれば、トランジスタ31,32の熱暴走や破壊を招くことなく、液晶表示パネル4の仕様に合致するコモン信号VCOM3を安定的に供給することができる。また、コモン信号VCOM3が短い時間で立ち上がるため、液晶表示パネル4の表示画面左端において各ライン毎の表示輝度を均一化することができる結果、液晶表示パネル4の表示品位を向上させることができる。
【0026】
なお、本発明は、上記した各発明の実施の形態に限定されない。例えば、現実的には、液晶表示パネルのフリッカーが最小になるコモンセンター電圧は液晶表示パネル4毎に微妙に異なる。このため、従来のコモン電圧出力回路41と同様にして、抵抗24,25による固定バイアスに代えて、抵抗24,25および可変抵抗28から構成される直流電圧調整回路29を設けることもできる。この場合、図1に破線で示すように、抵抗24、可変抵抗28および抵抗25の直列回路を正電源VDD、負電源VEE間に接続し、可変抵抗器28の可動接点をトランジスタ21,22のベースに接続する。この構成によれば、可変抵抗器28を調整することで、各液晶表示パネル4のフリッカーを最小に抑えることができる。また、従来のコモン電圧出力回路41とは異なり、出力回路12自体の直流電圧Vbを直流電圧調整回路29によって強引に所望電圧まで引上げることなく微調整でVb=Vcとすることができる。また、バッファ回路11および出力回路12自体がコモンセンター電圧の電圧値Vcとほぼ等しい電圧の直流バイアス条件下で動作することになるため、直流電圧調整回路29の設計が容易になると共に、コモン電圧出力回路1全体として安定的に作動させることができる。
【0027】
また、本発明の実施の形態では、pnp型のトランジスタ21とnpn型のトランジスタ22とを使用してバッファ回路11を構成し、かつnpn型のトランジスタ31とpnp型のトランジスタ32を使用して出力回路12を構成した例について説明したが、2つのnpn型のトランジスタ(つまり、同じ接合形式のトランジスタ)でバッファ回路11を構成することができるし、2つのnpn型のトランジスタ(つまり、同じ接合形式のトランジスタ)で出力回路12を構成することもできるなど、バッファ回路11および出力回路12の各構成を適宜変更することができる。ただし、npn型の2つのトランジスタを用いてバッファ回路11や出力回路12を構成するのと比較して、コンプリメンタリ形式で構成することにより、コモン信号VCOM2の位相を反転させる位相反転回路を不要にできるため、バッファ回路11および出力回路12の回路を簡易に構成することができると共にそのコストを低減することができる。さらに、コモン電圧出力回路1では、正電源VDD、負電源VEEとしてそれぞれ7Vおよび−15Vを用いた例について説明したがこれに限定されず、液晶表示パネル4の仕様や各種事情に応じて適宜変更することができるのは勿論である。加えて、本発明における電流増幅回路は、液晶表示装置S1への適用のみでなく、各種電子機器に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明の電流増幅回路および液晶表示装置によれば、無信号時におけるSEPP回路の出力電圧を直流正電圧と直流負電圧との中心電圧以外の所定電圧に予め設定したことにより、SEPP回路を安定的に作動させることができると共に、さらに、SEPP回路がC級動作条件で作動することにより、極めて高効率でしかも波形歪みの少ない直流増幅回路を実現することができる。また、一般的に正電圧である液晶表示パネルのコモンセンター電圧に対応させてSEPP回路の動作条件を最適に設定することができるため、上記電流増幅回路を用いることにより、極めて高い表示品位を有する液晶表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコモン電圧出力回路1の構成を示す回路図である。
【図2】コモン電圧出力回路1の動作を説明するためのコモン信号VCOM3の電圧波形図である。
【図3】コモン信号VCOM3の電圧波形の詳細を示す電圧波形図である。
【図4】液晶表示装置S1,S11の全体構成を示す構成図である。
【図5】従来のコモン電圧出力回路41の構成を示す回路図である。
【図6】従来のコモン電圧出力回路41の動作を説明するためのコモン信号VCOM3の電圧波形図である。
【図7】従来のコモン電圧出力回路41によって生成されるコモン信号VCOM3の電圧波形の詳細を示す電圧波形図である。
【図8】従来の他のコモン電圧出力回路61の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 コモン電圧出力回路
2 H反転信号生成回路
3 コモン電圧増幅回路
4 液晶表示パネル
11 バッファ回路
12 出力回路
26,27 抵抗
S1 液晶表示装置
VCOM2,VCOM3 コモン信号

Claims (6)

  1. 絶対値が互いに異なる直流正電圧と直流負電圧とを駆動源として作動し、かつ無信号時の出力電圧が前記直流正電圧と前記直流負電圧との中点電圧以外の所定電圧に予め設定されているSEPP回路で構成された液晶表示素子のコモン電極の駆動回路用の電流増幅回路であって、
    高電圧側増幅素子の制御入力端子が第1の抵抗を介して前記直流正電圧に接続されると共に低電圧側増幅素子の制御入力端子が第2の抵抗を介して前記直流負電圧に接続されて構成される駆動回路を備え、
    前記SEPP回路は、前記第1および第2の抵抗の抵抗値が両電源電圧とコモン電極に印加される駆動電圧の中心電圧とから決まる互いに異なる所定の抵抗値に規定されることにより、前記無信号時の出力電圧を前記所定電圧に予め設定することを特徴とする電流増幅回路。
  2. 前記SEPP回路は、C級動作条件で作動することを特徴とする請求項1に記載の電流増幅回路。
  3. 前記無信号時の出力電圧は所定の正電圧値に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電流増幅回路。
  4. 前記駆動回路は、入力信号を電流増幅して前記SEPP回路に出力するコンプリメンタリ型で構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電流増幅回路。
  5. 入力した映像信号に対してその1水平周期毎に極性を反転した映像信号と当該映像信号とは逆極性のコモン電極駆動信号とを生成するH反転信号生成回路と、当該H反転信号生成回路によって生成された前記映像信号に基づいて映像を表示する液晶表示パネルと、請求項1から4のいずれかに記載の電流増幅回路とを備え、当該電流増幅回路は、前記コモン電極駆動信号を増幅して前記液晶表示パネルにおけるコモン電極に供給することを特徴とする液晶表示装置
  6. 前記無信号時の出力電圧は、前記コモン電極駆動信号の中心電圧に設定されていることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
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