JP4038511B2 - 化学除染方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水冷却型原子力発電プラントに係わり、特に放射性核種に汚染された一次冷却系の機器,配管およびこれらを含む系統の金属部材表面から放射性核種を化学的に除去する化学除染方法及び化学除染装置に関する。
従来の化学除染に関する技術としては、特開平3−10919号に、酸化処理剤として過マンガン酸を、還元剤としてジカルボン酸を用いて原子炉の金属製構造部品を化学的に汚染除去する方法が開示されている。該有機酸の分解方法として特表平9−510784号に鉄錯体と紫外線を用いて二酸化炭素と水に分解する方法が開示されている。該方法によれば、鉄錯体が触媒として作用し、酸化剤である過酸化水素と有機酸が反応して二酸化炭素と水を生成するため該有機酸が廃棄物となることを防止できる。
特開平3−10919号公報 特表平9−510784号公報
上記の有機酸としては、シュウ酸が用いられているが、シュウ酸による鉄の溶解力が強くステンレス鋼に比べて腐食しやすい炭素鋼から構成される系統に除染液を通水すると炭素鋼から大量の鉄イオンが溶け出し廃棄物の発生量が増加したり、シュウ酸がシュウ酸鉄の状態で析出したりするため、炭素鋼等の低耐食性の材料を含む系統の除染には充分な効果が得られない。そこで、シュウ酸にヒドラジンを添加して除染剤のpHを高めに調整することで、低耐食性の材料を含む系統に適用することが考えられている。
しかしながら、ヒドラジンはカチオン交換樹脂塔(以下、カチオン樹脂塔という)に補足されるため、そのままカチオン交換樹脂塔に除染液を通水するとカチオン樹脂塔の負荷となる。このため、カチオン樹脂塔での交換容量を超えてヒドラジンが流出するようになり、金属イオンの負荷が増大すると共にヒドラジンの流出量が増えてpHを高め過ぎて除染効果が低下する。
したがって、二次廃棄物量を低減するために、ヒドラジン濃度を適切な範囲に制御する必要がなる。この制御手段としてはヒドラジンも窒素と水に分解することが好ましい。
UV塔(紫外線照射装置)を用いヒドラジンに紫外線を照射することにより分解できるが、シュウ酸とヒドラジンを同時に分解するため、ヒドラジンのみを選択的に分解することが難しく、ヒドラジンの分解率が低くアンモニアを生成してカチオン樹脂塔に対する負荷の低減が十分でない。
そこで、本発明の第1の目的はカチオン樹脂塔の負荷となる成分であるシュウ酸とヒドラジンを選択的に分解する化学除染剤の分解装置を用いた化学除染方法及び化学除染装置を提供することにある。
また、除染工程終了後にはカチオン樹脂塔に捕捉される成分だけでなく、アニオン交換樹脂に捕捉される成分も、同時に分解して除染剤が廃棄物とならないようにすることが重要であるが、複数の分解装置を設けることはコスト増の問題がある。
本発明の第2の目的は分解装置を用いてカチオン樹脂塔に捕捉される成分だけでなく、アニオン交換樹脂に捕捉される成分も同時に分解できる化学除染剤の分解装置を用い、材料への腐食を緩和した化学除染方法を提供することにある。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)放射性核種に汚染された金属部材表面から放射性核種を化学的に除去する化学除染法において、少なくとも2種類以上の成分を含有する還元除染剤を用いて還元除染する工程、前記工程の後に前記還元除染剤の中の少なくとも2種類以上の化学物質を分解する分解装置を用いて前記還元除染剤の分解を行う工程を含むことを特徴とする化学除染方法を提供する。
前記(1)において、分解装置を用いて還元除染剤の分解を行う工程が、前記還元除染剤の少なくとも2種類以上の成分を同時に分解する化学除染方法。
また、還元除染剤の中の少なくとも2種類以上の化学物質を分解する分解装置が、除染中にカチオン樹脂塔を用いて除染剤中の放射性核種を浄化する際に、浄化装置入口側でカチオン樹脂塔に捕捉される成分を選択的に分解することを特徴とする化学除染方法。
また、前記の還元除染剤の分解装置において、除染中にカチオン樹脂塔を用いて除染剤中の放射性核種を浄化する際に、浄化装置入口側でカチオン樹脂塔に捕捉される成分を選択的に分解し、除染工程終了後には少なくとも2種類以上の成分を同時に過酸化水素の添加量を制御して分解することを特徴とする化学除染方法であって、前記還元除染剤の成分が、シュウ酸とヒドラジンを含むことを特徴とする請求項5記載の化学除染方法。
(2)放射性核種に汚染された金属部材表面から放射性核種を化学的に除去する化学除染法において、還元除染剤を用いて還元除染する工程、前記工程の後に前記還元除染剤の中の少なくともシュウ酸とヒドラジンを分解する分解装置を用いて前記還元除染剤の分解を行う工程を含むことを特徴とする化学除染方法を提供する。
前記(1)及び(2)において、還元除染剤が少なくともシュウ酸とヒドラジンを含有してなり、シュウ酸濃度が0.05から0.3重量%であり、pHが2〜3の還元性酸溶液であることを特徴とする化学除染方法であり、或いは、前記放射性核種に汚染された金属部材表面の金属酸化物を還元性酸溶液で溶解除去する還元溶解工程の前又は後に、過マンガン酸塩溶液で該金属酸化物中のクロムを6価クロムに酸化溶解する酸化溶解工程を含むことを特徴とする化学除染方法。
また、前記(2)において、還元溶解工程と酸化溶解工程を交互に、少なくとも還元溶解工程を2回行うことを特徴とする化学除染方法。
また、上記(1)及び(2)の還元除染剤の分解装置として触媒分解搭を用いることを特徴とする化学除染方法であって、該触媒塔に充填する触媒として白金,ルテニウム,バナジウム,パラジウム,イリジウム,ロジウムの少なくとも1種を用い、入口側で酸化剤を供給することを特徴とする化学除染方法。
また、前記(1)及び(2)において、カチオン樹脂塔に捕捉される成分を選択的に分解する際の過酸化水素添加量は、カチオン樹脂塔に捕捉される成分と反応する当量以下とし、カチオン樹脂塔に捕捉される成分とアニオン交換樹脂に捕捉される成分を同時に分解する際の過酸化水素添加量は、カチオン樹脂塔に捕捉される成分と反応する当量以上とすることを特徴とする化学除染方法。
(3)放射性核種に汚染された金属部材表面から放射性核種を化学的に除去する化学除染剤として、カチオン樹脂塔に捕捉される成分とアニオン交換樹脂に捕捉される成分の混合除染剤を用いる場合において、前記除染剤に起因する廃棄物発生量を低減するために、除染中にカチオン樹脂塔を用いて除染剤中の放射性核種を浄化する際に、浄化装置入口側でカチオン樹脂塔に捕捉される成分を選択的に分解し、除染工程終了後には両成分を分解するために、イオン交換樹脂塔の上流側に触媒分解塔、さらに上流側に過酸化水素注入装置を設けることを特徴とする化学除染装置を提供する。
前記(3)において、触媒分解塔の下流側でイオン交換樹脂の上流側に分解ガスを分離する気液分離装置を設けることを特徴とする化学除染装置を提供する。
本発明によれば、ヒドラジンを添加することによる廃棄物発生量の増加を抑制できるため、シュウ酸単独の除染剤よりもpHを高くすることができ、耐食性の低い材料を含む除染を実施することができるようになる。また、1つの触媒分解塔でヒドラジンを選択的に分解することや、シュウ酸と合わせて分解することができるため、除染剤の分解設備に関わるコストを低減することができる。
本発明を実施例を用いて具体的に説明する。
図1は本発明の一実施例である化学除染方法を適用する化学除染装置の基本系統構成を示す。除染を実施するための機器としては、除染対象部位1(原子炉プラントの配管等)につなげられた循環ライン2,循環ポンプ3,ヒーター4,クーラー5,触媒分解塔6,カチオン樹脂塔7,薬液タンク8,薬液注入ポンプ9,pH調整剤タンク10,pH調整剤注入ポンプ11,過酸化水素タンク12,過酸化水素注入ポンプ13,混床樹脂塔14を含む構成となっている。上記の各機器及び後述の各バルブは管路によって接続されている。
図7(A)に本実施例の化学除染方法の主要工程を示す。図7に示す還元処理は還元剤除染であり、酸化処理は酸化剤除染である。
まず、始めに、図7(A)の第1サイクル内の該昇温モードを実施する。昇温モードではバルブ31,32,34〜43は閉じており、バルブ33が開いている。循環ポンプ3を駆動して除染対象部位1に循環ライン2の矢印方向に通水し循環運転を行い、ヒーター4を用いて除染液の液温を90±5℃に昇温する。該温度は除染部位出口側の温度計を用いて制御する。昇温が完了したら、図7(A)の第1サイクルの還元剤除染モードを実施する。まず、図2に示す還元剤注入モードが行われ、このモードではバルブ38,40,41が閉じており、他のバルブは開いている。図2〜図6の黒塗りのバルブは閉じていることを示し、白抜きのバルブは開いていること示す。
薬液タンク8からシュウ酸を、pH調整タンク10からヒドラジンをポンプ9,11を用いて、除染対象部位1内へ所定量注入する。また、注入開始後は、除染対象部位1内から溶出してくる放射性核種と鉄を中心とする金属イオンを補集するために、カチオン樹脂塔7への通水を開始する。図2〜図6において黒塗りのバルブは閉じていることを示し、白抜きのバルブは開いていることを示す。
pH調整剤のヒドラジンはカチオン樹脂塔7に捕捉されるため、カチオン樹脂塔7へ通水する前に触媒分解塔6において過酸化水素を注入しながら、分解しておく。過酸化水素の注入量は、ヒドラジンのモル濃度に対して2倍のモル数になるように制御する。
これにより、シュウ酸成分の分解を抑制し、ヒドラジンのみを選択的に分解できる。系統内のシュウ酸濃度が2000ppm 、除染対象部位1出口側のpH計の指示値が2.5に調整した後は、図3に示す還元剤除染モード(図7(A)の第1サイクル)を実施する。このモードではバルブ31を閉じてシュウ酸の注入を停止し、触媒分解塔6で分解した分のヒドラジンのみを連続注入してpH2.5を維持しながら除染を行う。所定の時間後、あるいは放射能の溶出が少なくなった時点で還元剤除染を終了し、還元除染剤の分解モードに移行する。
図4は図7(A)の還元除染剤分解モードの具体的な内容を示す。バルブ32を閉じてヒドラジンの注入も停止し、過酸化水素注入量をシュウ酸のモル濃度に対応する等モル分を追加し、ヒドラジンだけでなくシュウ酸も同時に分解していく。
過酸化水素注入量は、系統内の濃度が時々刻々低下していくので、シュウ酸濃度と電導度とがほぼ比例関係にあることを利用して除染対象部位1出口側の電導度計の指示値に基づきバルブ39の開度を制御して過酸化水素注入量を減少させていく。系統内のシュウ酸濃度が10ppm 以下、ヒドラジン濃度が5ppm 以下になったことをヒーター4出口側のサンプリングラインから採取したサンプル水を分析して確認して還元除染剤分解工程(図7(A)の第1サイクル)を終了する。
この後、カチオン樹脂塔7だけではアニオン成分であるクロム酸イオン等を除去するだけであるので、図5に示す浄化モード(図7(A)の第1サイクル)を実施する。バルブ37,39,42,43を閉じ、バルブ38,40,41を開く。これによって、系統内の混床樹脂塔14に通水して系統水の浄化を所定時間行う。
次に、図7(A)の第2サイクルとなり、まず図6に示す酸化剤除染モード及び酸化剤分解モードが実施される。バルブ33以外のバルブが閉じられる。該酸化剤除染モードは薬液タンク(図示せず)から酸化剤である過マンガン酸カリウムを注入し、系統内の過マンガン酸カリウム濃度を300ppm に調整する。所定の酸化剤濃度に到達した後、過マンガン酸カリウムの注入を停止し、除染対象部位1に対して過マンガン酸カリウム溶液によって、所定時間酸化除染を行う。
酸化剤除染の終了後は、図7(A)の酸化剤分解モードを実施する。このモードでは薬液タンク8からシュウ酸を過マンガン酸カリウムのモル濃度の7倍量のモル濃度を注入して、過マンガン酸イオンを分解して2価のマンガンイオンとしてカチオン塔7で浄化できるように分解する。分解の際に発生する二酸化炭素のガスは系統内に用意されたベント系を用いて排気する。
分解が完了して系統水が無色透明になった後、図7(A)の第2サイクルを示す2回目の還元剤除染、2回目の還元剤分解及び最終浄化モードを実施する。2回目の還元剤除染モードは不足しているシュウ酸とヒドラジンを注入しながら、シュウ酸2000ppm ,
pH2.5に除染液を調整し、還元剤除染を行う。
以降は第1回目の還元剤除染工程と同様であり、必要なだけ酸化,還元剤除染工程を繰り返して除染を行い、除染対象部位の放射能が十分に除去できた後の還元除染剤分解後に最終浄化を行い、系統水の電導度が1μs/cm以下になるまで混床樹脂塔14を用いて浄化を行い、除染を完了する。
なお、除去された放射能や金属量を把握するために、樹脂塔7,14の出入口にそれぞれ設けられているサンプリングラインよりサンプル水を採取して、サンプル水中の放射性核種,金属濃度を分析し、カチオン樹脂塔7(又は混床樹脂塔14)への通水量と通水時間を用いて樹脂塔7(又は樹脂塔14)への負荷量を計算できる。
更に具体的に説明すると、除染剤としてはシュウ酸0.2%にヒドラジンを添加して
pH2.5に調整した還元除染剤と過マンガン酸カリウム0.05%の酸化除染剤を用いることとする。還元剤除染工程としては、図2に示すように循環ポンプ3とヒーター4を用いて昇温し、所定の温度に到達した段階で、還元除染剤の主成分であるシュウ酸を薬液タンク8から薬液注入ポンプ9を用いて系統中に注入する。同時にpH調整剤であるヒドラジンもpH調整剤タンク10からpH調整剤注入ポンプ11を用いて系統中に注入する。除染剤の注入と同時に過酸化水素を過酸化水素タンク12から過酸化水素注入ポンプ13を用いて触媒分解塔6の上流側に注入する。過酸化水素の注入量は除染液中のヒドラジン濃度に応じてヒドラジンを分解するために必要な量とする。具体的にはヒドラジンのモル濃度の2倍を上限とする。これにより、触媒分解塔6ではヒドラジンが優先的に分解し、カチオン樹脂塔7内部に充填されているカチオン樹脂への負荷が抑制される。シュウ酸濃度が所定の濃度(0.2%) に到達した時点で、薬液注入ポンプ9を停止してシュウ酸の注入を終了し、触媒分解塔6で分解除去されるヒドラジンを補うためにヒドラジンのみの注入に切り替える。
還元剤除染工程(4時間から15時間程度)が終了した後の還元除染剤の分解を行う段階では、pH調整剤注入ポンプ11を止め、触媒分解塔6に供給する過酸化水素の添加量を増やし、ヒドラジンだけでなく、シュウ酸の分解も進行するように運転モードを変更する。この時の過酸化水素濃度は、ヒドラジンのモル濃度の2倍とシュウ酸のモル濃度を合わせた値と同じモル濃度を下限とし、その3倍量を上限とするが下限値に近い濃度での運転が好ましい。過酸化水素濃度に上限値を設けるのは、触媒分解塔で反応に寄与しなかった過酸化水素は触媒により酸素と水に分解されるが、一部未分解の過酸化水素が触媒分解塔6の下流側に大量に流出するとイオン交換樹脂が過酸化水素により劣化し、捕捉していた放射性核種等の再流出が発生する可能性があるためである。還元除染剤の分解が進んでいくにしたがって、系統内の過酸化水素濃度は低下するので連続的、あるいは間欠的に除染剤濃度を測定して、注入する過酸化水素量を徐々に低減していく。これにより、系統内の還元剤除染剤はほとんど全てが分解され、未分解の還元除染剤に起因するイオン交換樹脂に対する負荷が抑制される。
還元除染剤の分解が終了した後、混床樹脂塔14(又はアニオン樹脂塔)へ通水して系統水中に残留しているクロム酸イオンを除去し、薬液注入タンク8から薬液注入ポンプ9を用いて酸化除染剤である過マンガン酸カリウムを系統中に注入し所定の濃度(0.05%)に調節する。この時は、バルブを閉じて触媒塔6及び樹脂塔7は隔離しておく。これは酸化剤によって触媒及びイオン交換樹脂の劣化を防ぐためである。
酸化剤除染工程(4時間から8時間程度)終了後は、再びシュウ酸とヒドラジンを注入して過マンガン酸イオンを分解し、2価のマンガンイオンに還元する。分解終了後はカチオン樹脂塔7への通水を再開し、始めの還元剤除染工程と同じように触媒塔6にヒドラジンを分解するだけの過酸化水素を添加しつつ、カチオン樹脂塔7で溶出した放射能やマンガン,カリウムイオン等を除去する。
2回目の還元剤除染工程が終了した後は第1回目の還元剤分解工程と同じ手順で分解し、分解終了後は混床樹脂を用いて最終浄化を行う。図2では2サイクルを想定した工程となっているが、より高い除染効果を望む場合は3サイクル以上とすれば良い。3サイクル以上の場合には酸化剤除染工程,酸化剤分解工程,還元剤除染工程,還元剤分解工程,浄化工程を1つのサイクルとして第1,第2サイクルの間に挿入した工程とすればよい。
還元除染剤の分解に用いることのできる触媒としては、白金,ルテニウム,ロジウム,イリジウム,バナジウム,パラジウムなどの貴金属触媒を用いることができるが、ビーカー中に触媒を添加して一定時間保持した後の分解率を測定した結果を図3に示すが、この結果から分解率の観点からはルテニウムが好ましいことがわかった。また、ヒドラジンの分解に対してもルテニウム触媒が有効であることが知られている。しかしながら、図4に示すようにシュウ酸が混在した除染液中のヒドラジンはルテニウム触媒だけでは分解効率が極端に低下するが、過酸化水素の添加により分解が進行する。
触媒分解塔6におけるヒドラジン、及びシュウ酸の分解率を調べるための試験を実施した。試験にはN.E.ケムキャット製の0.5 %ルテニウムカーボン粒を用い、外面温度を除染剤の温度上限の95℃に設定した触媒分解塔6に予加熱した過酸化水素を添加した除染液をSV30の流速で通水した。その結果を図8に示す。過酸化水素を添加しない場合、ヒドラジン,シュウ酸共にほとんど分解していない。ヒドラジンと当モルの過酸化水素を添加した場合、ヒドラジンの分解率は約60%、シュウ酸はほとんど分解しない。ヒドラジンの3倍当量過酸化水素を添加した場合、ヒドラジンの分解率は98%以上、シュウ酸の分解率は約99%であった。ヒドラジン10倍当量過酸化水素を添加した場合の結果は3倍当量を添加した場合とほぼ同じであった。いずれの場合でも出口の過酸化水素濃度は検出限界以下であった。すなわち、SV30の条件で設計した場合、触媒分解塔6への通水量を3m/hとすれば、触媒充填部の容積は100Lとなる。
ヒドラジンが分解する際には窒素が発生し、シュウ酸が分解した際には二酸化炭素のガスが発生するため、これらのガスを系統外に排出する必要がある。図1にはガスを取り除くための機器を記載していないが、触媒分解塔6に発生ガスを分離して排出するためにベントクーラー14を備えたベント機構を設けることで対処することができる。
除染によって、3価の鉄錯体と2価の鉄イオンが発生するが、2価の鉄イオンは還元剤除染工程でカチオン樹脂塔7で除去される。3価の鉄錯体の半分程度は、還元剤除染工程でカチオン樹脂塔7で除去される。残りの3価の鉄錯体は、還元剤分解工程で注入される過酸化水素によって、水酸化鉄となり、触媒により除去される。
本実施例によれば、ヒドラジンを添加しているのでpHが2.5 に緩和され、除染対象部位1の母材の溶出が抑制される。このため、放射性廃棄物の発生量を減少でき、その母材の減肉を抑制できる。特に、除染対象部位1が耐食性の低い炭素鋼であるとき、その腐食量の低減効果は顕著である。
実施例1では、発生ガスを除去するために触媒分解塔6にベント機構を設けたが、図5に示すように触媒分解塔6の下流側でカチオン樹脂塔7の上流側にガスを分離するためのベントクーラーを備えたベント機構を持つ気液分離タンクを設けることもできる。この場合では、分離タンク13を用いて注入された薬液による液量の増加分を受け入れるためのバッファーとして利用することができる利点がある。
図9は本発明の他の実施例である。化学除染方法を適用する化学除染装置の基本系統構成である。
また、本実施例の化学除染方法における主要工程を図7(B)に示す。実施例3と実施例1(図1の系統構成)の違いは、触媒分解塔6とカチオン樹脂塔7,混床樹脂塔14及びクーラー5との位置が逆転していることである。
実施例3ではクーラー5,カチオン樹脂塔7及び混床樹脂塔14が触媒分解塔6の上流側に位置している。
実施例3に示す系統構成によるメリットは、カチオン樹脂塔7へ通水してから樹脂塔に通水するため、触媒分解塔6に通水する液中の放射能濃度が低くなり、触媒分解塔6の放射能蓄積が大きく抑制されることである。また、カチオン樹脂塔7がヒドラジンブレークするまでは、触媒分解塔6によるヒドラジンの分解を行う必要がなくなる。
一方、カチオン樹脂塔7がヒドラジンブレークした後は、ヒドラジンの注入が不要となり、混床樹脂塔14に捕捉される金属イオン量に対応して流出してくる過剰なヒドラジンを触媒分解塔6で分解する。触媒分解塔6への通水量は除染液のpHを2.5 に維持するように制御すればよい。なお、その他の工程の進行は基本的に実施例1(図1〜図6)のときと同様である。
すなわち、本実施例は図7(B)に示す主要工程の各モードが順次実施され、これらのモードにおけるバルブの開閉、および処理の内容は、上記の点を除いて図7(A)で示す実施例1の処理と同じである。
図10は、本発明の別の実施例である、化学除染方法を適用する化学除染装置の基本系統構成である。
本実施例の化学除染方法の主要工程を図7(C)に示す。
実施例4は実施例3の構成にUV塔(紫外線照射装置)16を追加し、これを触媒分解塔6と並列に配置したものである。流量計F1の出口で管路を分岐してバルブ45を介してUV塔16,気液分離タンク15に至る系統と、流量計F1の出口からバルブ44,触媒分離塔6,気液分離タンク15に至る系統を有する。第1及び第2サイクルの還元剤除染のカチオン樹脂塔7への通水運転中(バルブ44は閉、バルブ45は開)にUV塔16に通水して除染液中の3価の鉄錯体を2価の鉄イオンに還元してカチオン樹脂塔7で除去する。これは、3価の鉄錯体がアニオン形のためカチオン樹脂塔7では除去できず、除染液中の鉄濃度が高いまま次の還元除染剤の分解工程に進むと触媒上に鉄が析出して触媒能力が低下するため、これを抑制する効果がある。触媒の寿命が伸び放射性廃棄物として廃棄される触媒量が減少する。なお、図7(C)に示す主要工程における他の工程での処理およびバルブの開閉は実施例3と同様である。ただし、第1及び第2サイクルの還元除染剤分解モードでは、バルブ44が開いてバルブ45は閉じられている。特に還元除染剤分解モードでは、実施例1と同様に、過酸化水素タンク12から、シュウ酸およびヒドラジンの両方が分解するのに必要な過酸化水素を除染液中に注入する。
本発明の一実施例である化学除染方法を適用する化学除染装置の基本系統構成図である。 除染工程の還元除染剤注入モードを示す説明図である。 除染工程の還元剤除染モードを示す説明図である。 除染工程の還元除染剤分解モードを示す説明図である。 除染工程の浄化モードを示す説明図である。 除染工程の酸化剤注入モード及び酸化剤除染モードを示す説明図である。 本発明の各実施例における化学除染方法の工程図である。そして、(A)は実施例1、(B)は実施例3、(C)は実施例4の主要工程を示す。 Ru触媒塔に通水したときのヒドラジン,シュウ酸,過酸化水素の残存率の試験結果を示した図である。 実施例3の化学除染方法を適用する化学除染装置の基本系統構成図である。 実施例4の化学除染方法を適用する化学除染装置の基本系統構成図である。
符号の説明
1…除染部、2…循環ライン、3…循環ポンプ、4…ヒーター、5…クーラー、6…触媒分解塔、7…カチオン樹脂塔、8…薬液タンク、9…薬液注入ポンプ、10…pH調整剤タンク、11…pH調整剤注入ポンプ、12…過酸化水素タンク、13…過酸化水素注入ポンプ、14…混床樹脂塔、15…気液分離タンク、16…UV塔、31〜45…バルブ(黒塗りは閉、白抜きは開)。

Claims (9)

  1. 放射性核種に汚染された金属部材表面から放射性核種を化学的に除去する化学除染方法であって、
    シュウ酸及びヒドラジンを含む還元除染液により前記金属部材表面に対して還元除染するとともに、
    前記還元除染液による還元除染工程中に、前記金属部材表面を還元除染した後の前記還元除染液中のヒドラジンを分解し、その後、ヒドラジンが分解された前記還元除染液をカチオン樹脂塔に通水することを特徴とする化学除染方法。
  2. 請求項1に記載の化学除染方法において、前記カチオン樹脂塔に通水された還元除染液に、前記分解された分に相当するヒドラジンを注入し、前記ヒドラジンが注入された還元除染液により前記金属部材表面に対して再度還元除染することを特徴とする化学除染方法。
  3. 請求項1に記載の化学除染方法において、前記還元除染液にシュウ酸を注入し、その後、前記還元除染液中のシュウ酸が所定の濃度に達したら前記還元除染液へのシュウ酸の注入を停止し、前記カチオン樹脂塔に通水された還元除染液に、前記分解された分に相当するヒドラジンを注入し、前記ヒドラジンが注入された還元除染液により前記金属部材表面に対して再度還元除染することを特徴とする化学除染方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の化学除染方法において、前記還元除染液による還元除染工程終了後、前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンを分解することを特徴とする化学除染方法。
  5. 請求項4に記載の化学除染方法において、前記還元除染工程中における前記還元除染液中のヒドラジンの分解、並びに前記還元除染工程終了後における前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンの分解は、触媒塔により行い、
    前記触媒塔への過酸化水素の注入量を調整することにより、前記還元除染工程中においては前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンのうちヒドラジンを選択的に分解するとともに、前記還元除染工程終了後においては前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンを分解することを特徴とする化学除染方法。
  6. 請求項4に記載の化学除染方法において、前記還元除染工程中における前記還元除染液中のヒドラジンの分解、並びに前記還元除染工程終了後における前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンの分解は、触媒塔により行い、
    前記還元除染工程中において、ヒドラジンの分解に必要な量の過酸化水素を前記触媒塔に注入することにより、前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンのうちヒドラジンを選択的に分解するとともに、
    前記還元除染工程終了後において、シュウ酸及びヒドラジンを分解するのに必要な量の過酸化水素を前記触媒塔に注入することにより、前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンを分解することを特徴とする化学除染方法。
  7. 請求項4に記載の化学除染方法において、前記還元除染工程中における前記還元除染液中のヒドラジンの分解、並びに前記還元除染工程終了後における前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンの分解は、触媒塔により行い、
    前記還元除染工程中において、ヒドラジンと反応する当量以下の過酸化水素を前記触媒塔に注入することにより、前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンのうちヒドラジンを選択的に分解するとともに、
    前記還元除染工程終了後において、シュウ酸及びヒドラジンと反応する当量以上の過酸化水素を前記触媒塔に注入することにより、前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンを分解することを特徴とする化学除染方法。
  8. 請求項4に記載の化学除染方法において、前記還元除染工程中における前記還元除染液中のヒドラジンの分解、並びに前記還元除染工程終了後における前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンの分解は、触媒塔により行い、
    前記還元除染工程中において、ヒドラジンと反応する当量の過酸化水素を前記触媒塔に注入することにより、前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンのうちヒドラジンを選択的に分解するとともに、
    前記還元除染工程終了後において、シュウ酸及びヒドラジンと反応する当量の過酸化水素を前記触媒塔に注入することにより、前記還元除染液中のシュウ酸及びヒドラジンを分解することを特徴とする化学除染方法。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載の化学除染方法において、前記還元除染工程の前又は終了後に、過マンガン塩溶液により前記金属部材表面に対して酸化除染することを特徴とする化学除染方法。
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