JP4037375B2 - 樹脂製組立式家屋およびドーム状家屋組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の樹脂製分割片を集合して内部に居住空間を形成するようにした樹脂製組立式家屋に関する。
従来の屋外型宿泊施設としては木材を利用したバンガローが知られている。しかしながら、木材を利用したバンガローは建設費が高い上に、工期も数日必要である。テント型の宿泊施設もあるが、耐久性に劣り、見栄えの点でも高級感がなく、設置場所が限定される。
かかる背景のもと、本発明者らは先に発泡スチロールを構成材とする複数のドーム片を集合し、内部に半球状の空間を形成する組立式ドームを提案した(特許文献1参照)。これにより、短い期間で、かつ低コストで施工できる屋外宿泊施設、住居などを実現している。
国際公開番号WO01/44593
上記特許文献1記載の組立式家屋はドーム状であるため、それ自体で十分な強度を有する。しかし、多量の積雪などを考慮すると、より強固なものとすることが望ましい。また、上記特許文献1記載の組立式家屋は発泡スチロールのみで組み立てるため、組立性を一層容易にするために改善の余地があった。
本発明は、発泡樹脂製の複数の分割片を互いに接着して接合することにより内部に居住空間を形成し、上方からの荷重を分担するための補強部材を有する樹脂製組立式家屋において、複数の分割片のうち隣り合う少なくとも一対の分割片を互いに接合する第1の端面にはその接合面に沿ってそれぞれ第1凹部を形成し、これらの第1凹部に第1の補強部材を収容した状態で第1の端面同士を接着して第1の補強部材を第1の端面間の第1閉空間に収容するとともに、少なくとも一対の分割片の第1の端面を挟む両側にそれぞれ延設された第2の端面のそれぞれには第2凹部を形成し、これらの第2凹部には少なくとも一対の分割片を挟むようにそれぞれ第2の補強部材を収容し、第1の補強部材の端部には、第1の補強部材を第1の閉空間に収容した状態で第1の補強部材を2の補強部材に連結するための連結部が設けられ、第1および第2の補強部材を連結部を介して互いに連結して少なくとも一対の分割片とともに形成した構造体を複数設け複数の構造体より構成されることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の樹脂製組立式家屋において、複数の構造体のうち、第2の端面同士が接合される少なくとも一対の構造体は、第2の端面の第2凹部に第2の補強部材を収容した状態で第2の端面同士を接着し、第2の補強部材を第2の端面間の第2閉空間に収容して構成されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の樹脂製組立式家屋において、第2の補強部材は、面内で延在する主補強部材であり、第1の補強部材は面内において主補強部材に対して略垂直方向に延在する副補強部材であって、構造体は、面同士が交差して隣り合う第1および第2の面内にそれぞれ設けられ、各面内の構造体は、主補強部材または副補強部材を介して端面同士が互いに接着して接合されるとともに、この接合部において各構造体の補強部材同士が互いに連結されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の樹脂製組立式家屋において、家屋の内部空間が略直方体状となるように分割片が形成され、第1の面は組立式家屋の周壁を形成する面であり、第2の面は、組立式家屋の屋根を形成する面であることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2に記載の樹脂製組立式家屋において、家屋の内部空間が略半球状となるように分割片が形成され、構造体は略球面の一部の面をなし、隣り合う各構造体は、第1の補強部材または第2の補強部材を介して端面同士が互いに接着して結合されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の樹脂製組立式家屋において、分割片は、家屋の入口部を形成するドア用分割片を有し、このドア用分割片は、周方向に複数に分割してドア用開口を形成するように設けられるとともに、この分割した面には、補強部材が設けられていないことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂製組立式家屋において、構造体とは隔離した状態で、家屋の内部に複数の支柱を立設し、この支柱によって家屋の入口部よりも上方にて床面を支持し、床面を介して家屋内の居住空間を上下に分割することを特徴とする。
請求項8のの発明は、複数の発泡樹脂製のドーム片を集合して家屋を組み立てる方法において、ドームの子午線に沿って延在する複数本の補強部材により壁形成空間を形成し、この壁形成空間に、少なくとも上下二分割されたドーム片を設置して壁形成空間を順次閉鎖する工程を有し、最後の壁形成空間を閉鎖する際には、少なくとも左右に二分割したドア部材の左右外側端面を、互いに対向する補強部材に固定し、ドア部材の間の開放空間に家屋の出入口空間を形成し、入口空間にドアを設けることを特徴とする。
本発明によれば、隣り合う樹脂製の分割片の対向する端面にそれぞれ凹部を設け、これら凹部によって形成された閉空間に補強部材を収容して分割片同士を接合するので、補強部材の周囲が分割片により完全に覆われる。これにより補強部材が分割片によって断熱され、家屋表面のひび割れ等を防止できるとともに、補強部材の錆や腐蝕等を防止できる。また、発泡スチロールのみで組み立てる場合に比べ、組立性も向上する。
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図10を参照して本発明による樹脂製組立式家屋の第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋100の全体斜視図であり、図2は図1の分解斜視図である。第1の実施の形態においては、複数の分割片を集合して側壁10および屋根20を形成し、内部に略直方体状の居住空間を有する直方体状家屋100を形成する。なお、家屋の前後左右方向を図1,2に示すように定義し、以下ではこの定義に従って各部の構成を説明する。
側壁10は、高さ方向および前後方向にそれぞれ分割された略矩形状の複数の分割片11A,11B(以下の説明では、総称して符号11で代表することもある)と、窓部12と、ドア部13とにより構成される。分割片11の前後端面および上下端面は、隣り合う分割片11の対向する前後端面および上下端面,窓部12,ドア部13の枠体にそれぞれ結合される。
屋根20は、前後方向および左右方向にそれぞれ分割されて左右方向に丸みをおびた略矩形状の複数の分割片21A,21B,21C(以下の説明では、総称して符号21で代表することもある)により構成される。分割片21の前後端面および左右端面は、隣り合う分割片21の対向する前後端面および左右端面にそれぞれ結合される。そして、側壁10の上部に屋根20が結合されて家屋が形成される。なお、屋根20は側壁10よりも左右外側に突出し、庇が形成される(図7参照)。
家屋の前面には鉄、アルミ、木材などのフレームの内側にガラス状の入口部31を有する側壁30が取り付けられ、側壁30により家屋の前面が塞がれる。側壁30の上方および左右側方には、複数の分割片36を組み合わせて形成された庇35が取り付けられ、入口部31の周囲三方は庇35で囲まれている。入口部31の形状は図示のものに限らず、窓形状としたり、ショップのカウンターとしてもよい。なお、分割片11,21,36の大きさは運搬性や組立性等を考慮して決定され、必要とされる分割片11,21,36の数は家屋の大きさにより異なる。したがって、側壁10や屋根20の分割数は図示のものに限定されない。
分割片11,21,36は、それぞれ発泡倍率が1〜90倍で厚さが10〜30cm程度の発泡スチロールにより形成される。例えば積雪が最大で80cm程度の場合には、発泡倍率20倍、厚さ20cmの発泡スチロールからなる分割片とすることができる。なお、同じ強度を得るためには、発泡倍率を大きくすれば厚みが厚くなる。また、積雪を考慮する必要がない地域では、発泡倍率を20倍より大きくし、あるいは厚みを20cm以下に薄くできる。反対に、積雪量が1m以上の地域では、発泡倍率を20倍以下に小さくして強度を担保するか、厚みを厚くする。
直方体状家屋100は複数の分割片11,21の接合のみによっても自立可能であるが、本実施の形態では家屋の強度を高めるために、分割片11,21の各接合部に強度メンバとしての鉄骨部材などを組み込む。以下、この点について説明する。
図2に示すように分割片11の前方および後方には側壁10の底部から上端部にかけてH鋼40が立設され、分割片21の前方および後方には屋根20の左右端部にかけてH鋼41が架設されている。つまり、家屋の鉛直断面内を延在してH鋼40,41が設けられるとともに、H鋼40,41は家屋の長さ方向にわたって所定間隔で設けられている。これらH鋼40,41にはH鋼40,41に対して前後方向略垂直に複数の連結パイプ42およびコーナーパイプ43が取り付けられ、H鋼同士がパイプ42,43を介して連結されている。H鋼40,41はパイプ42,43よりも強度が高く、家屋の主補強部材として機能し、パイプ42,43は家屋の副補強部材として機能する。H鋼40の上端部とH鋼41の左右端部はコーナーパイプ43を介して後述するように結合される。
図3は前後方向に互いに隣接する分割片11,11の接合部の形状を示す図1のIII-III線断面図であり、図4は前後方向に互いに隣接する分割片21,21の接合部の形状を示す図1のIV-IV線断面図である。各分割片11,11の前後端面には、それぞれ成形段階でH鋼40の形状に対応した凹部11aが形成され、各分割片21,21の前後端面には、それぞれ成形段階でH鋼41の形状に対応した凹部21aが形成されている。
H鋼40の前側半分および後側半分は各分割片11,11の凹部11a,11aにそれぞれ収容され、対向する分割片11,11の接触面が接着剤で接着されている。また、H鋼41の前側半分および後側半分は各分割片21の凹部21a,21aにそれぞれ収容され、対向する分割片21同士の接触面が接着剤で接着されている。これによりH鋼40および41は、それぞれ分割片11の接合面の凹部11aおよび分割片21の接合面の凹部21aにより形成された閉空間に収容され、H鋼40および41の周囲がそれぞれ分割片11および分割片21により完全に覆われる。なお、金属材料の錆,腐蝕,結露を抑制し、家屋としての耐久性、居住性を損なわなければ、部分的に大気に開放する箇所が存在してもよい。すなわち略完全に覆うのでもよいが、好ましくは図示するように完全に覆うのがよい。
一方、図2に示すように分割片11の上方と下方、および分割片21の左右側方には、それぞれ前後方向に向けて連結パイプ42が設けられ、側壁10と屋根20の間にはコーナーパイプ43が設けられている。また、側壁11の下端部には断面L字状のアングル44が前後方向に延設されている。アングル44は基礎上の家屋の位置を規制するものであり、アングル44にH鋼40がボルト結合される。
連結パイプ42は、図5に示すようにパイプ42aにより形成され、パイプ42aの両端部にフランジ部42bを有する。コーナーパイプ43は、図6に示すように一対のパイプ43aとこれらのパイプ43aを一体に連結する連結バー43cとにより形成され、パイプ43aの両端部にそれぞれフランジ部43bを有する。フランジ部42b,43bは例えばパイプ42a,43aの端部を万力等によりプレス成形して形成される。パイプ42a,43aの一端のフランジ部42b,43bにはボルト挿通用の孔42c,43cが開口され、他端のフランジ部42b,43bにはボルト締結用のねじ孔42d,43dが開口されている。なお、図5,6では孔42c,43cまたはねじ孔42d,43dのいずれか一方のみ図示する。
図7は、上下方向に隣接する一対の分割片11A,11Bの結合部、左右方向に隣接する一対の分割片21A,21Bの結合部、および屋根20(21A)と側壁10(11B)の接合部の形状を示す図1のVII-VII線断面図である。なお、分割片21B,21Cの結合部および分割片21C,11Bの係合部の形状も図7と同様であり、図示を省略する。
図7に示すように分割片11A,11Bの上下接合端面には、それぞれ成形段階で連結パイプ42の形状に対応した凹部11bが形成されている。連結パイプ42の上半分および下半分は各分割片11A,11Bの凹部11bにそれぞれ収容され、対向する分割片11A,11Bの接触面が接着剤で接着されている。これにより連結パイプ42は一対の分割片11A,11Bの接合面の凹部11bにより形成された閉空間に収容され、連結パイプ42の周囲が一対の分割片11A,11Bにより完全に覆われる。分割片11Aの下端面にはアングル44の形状に対応した凹部11dが形成され、凹部11dにアングル44が収容されている。アングル44は基礎300に固定されている。
分割片11Bの上端面および分割片21Aの下端面には、それぞれ成形段階でコーナーパイプ43の形状に対応した凹部11cおよび21bが形成されている。コーナーパイプ43の上側のパイプ43aおよび下側のパイプ43aはそれぞれ凹部11cおよび凹部21bに収容され、対向する分割片11B,21Aの接触面が接着剤で接着されている。これによりコーナーパイプ43は分割片11B,21Aの接合面の凹部11c,21bにより形成された閉空間に収容され、コーナーパイプ43の周囲が分割片11B,21Aにより完全に覆われる。
分割片21A,21Bの左右接合端面には、それぞれ成形段階で連結パイプ42の形状に対応した凹部21cが形成されている。連結パイプ42の左半分および右半分は各分割片21A,21Bの凹部21cにそれぞれ収容され、対向する分割片21A,21Bの接触面が接着剤で接着されている。これにより連結パイプ42は一対の分割片21A,21Bの接合面の凹部21cにより形成された閉空間に収容され、連結パイプ42の周囲が一対の分割片21A,21Bにより完全に覆われる。
連結パイプ42のフランジ部42bは図8に示すようにH鋼40に垂直に結合され、コーナーパイプ43の各フランジ部43bは図9に示すようにそれぞれH鋼40,41に垂直に結合される。なお、連結パイプ42とH鋼41の結合部の形状は図8と同様であり、図示を省略する。
図8に示すように前後方向に面したH鋼40の内側の面部40a(図3参照)には一対の連結パイプ42のフランジ部42bが当接している。面部40aにはボルト挿通用の孔40bが開口され、連結パイプ42の孔42cとH鋼40の孔40bを挿通したボルト45が連結パイプ42のねじ孔42dに螺合し、一対の連結パイプ42とH鋼40が一体に締結されている。
図9に示すようにH鋼40の面部40aおよびH鋼41の面部41a(図4参照)にはそれぞれ一対のコーナーパイプ43のフランジ部43bが当接している。コーナーパイプ43の孔43cとH鋼40の孔40bを挿通したボルト45、およびコーナーパイプ43の孔43cとH鋼41の孔41bを挿通したボルト45はそれぞれねじ孔43dに螺合し、一対の連結パイプ42とH鋼40,41が一体に締結されている。
なお、家屋の最前部に設けられるH鋼40,41の前面にはパイプ42,43が取り付けられないため、最前部のH鋼40,41には孔40b,41bの代わりにねじ孔が開口され、このねじ孔を介してH鋼40,41の後部にパイプ42,43が締結される。
次に、第1の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の組立手順について説明する。まず、図示しない家屋の基礎上に、最前部のH鋼40をアングル44を介して立設する。このH鋼40には前述したようにねじ孔が開口されており、ねじ孔を介してH鋼40の後部にコーナーパイプ43の一方のフランジ部43bをボルト結合する。さらに、H鋼40の上方にH鋼41を位置させ、コーナーパイプ43の他方のフランジ部43bとH鋼41とをボルト結合し、コーナーパイプ43を介してH鋼40,41を結合する。次いで、H鋼40,41の後部にそれぞれ連結パイプ42をボルト結合する。
H鋼40,41にパイプ42,43を結合した後、パイプ42とアングル44との間で下側の分割片11Aの凹部11bをパイプ42に、凹部11dをアングル44に嵌合しつつパイプ42とアングル44との間に分割片11Aを後方から挿入する。そしてH鋼40の後側の凸部40c(図3参照)に分割片11Aの前側の凹部11aをはめ込む。
次に、パイプ42と43との間で上側の分割片11Bの凹部bをパイプ42に、凹部42cをパイプ43に嵌合しつつパイプ42と43との間に分割片11Bを後方から挿入する。このときH鋼40の後側の凸部40cに分割片11Bの前側の凹部11aをはめ込む。また、コーナーパイプ43と天井部の連結パイプ42との間で、分割片21Aの凹部21bをコーナーパイプ43に、凹部21cを天井部の連結パイプ42に嵌合しつつパイプ43と42の間に分割片21Aを後方から挿入する。
同様にして天井部の一対の連結パイプ42の間に分割片21Bを、天井部の連結パイプ42とコーナーパイプ43の間に分割片21Cをそれぞれ後方から挿入する。次いで、はめ込んだ分割片11,21の後側の凹部40a,41aに後方からH鋼40,41の凸部をはめ込む。これにより各分割片11,21の周囲四方がH鋼40,41およびパイプ42,43により囲まれる。
次いで、図8,9に示すように、H鋼40,41の後部にパイプ42,43をボルト結合するとともに、パイプ42,43の間に分割片11,21を後方から挿入し、側壁10および屋根20が前後方向に必要な長さに至るまで同様な作業を繰り返す。これによりH鋼40,41とパイプ42,43を介して分割片11,21を家屋の前側から後側にかけて順次組み立て、側壁10および屋根20を形成する。
側壁10と屋根20が組み立てられると、家屋の前面に側壁30を取り付ける。この状態では、最前部のH鋼40,41の凸部40c,41cが露出しているため、この凸部40cの左右内側面および凸部41cの下面に側壁30をはめ込み、側壁30のフレームをボルトなどによりH鋼40,41および基礎に固定する。なお、側壁30のフレームを発泡スチロールにより構成することもできる。その場合、側壁30は分割片11,21の前端面に接着固定される。
次いで、最前部のH鋼40,41の凸部40c,41cに前方から庇35の凹部をはめ込み、分割片36と最前部の分割片11,21とによりH鋼40,41を覆うとともに、分割片36と分割片11,21とを接着する。同様に家屋の後面にも側壁30を取り付ける。最後に、家屋の耐火性,防火性,耐候性,耐水性,耐傷性,防音性等を高めることを目的として、コンクリートの中にポリマーを配合した樹脂コンクリートなどの塗布材を家屋表面に塗布し、組立作業を終了する。なお、樹脂コンクリートの接合性を高めるためには家屋表面が粗い方がよく、分割片11,21,36の表面は例えば凹凸状に形成される。この場合、凹凸部の形状は円形,四角形、五角以上の多角形、星形など、樹脂コンクリートと発泡スチロールの接合性を向上させるのに最適なものを選択する。
以上の第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)発泡スチロールを構成材とする複数の分割片11,21をH鋼40,41およびパイプ42,43を介して接合し、略直方体状の組立式家屋を形成するようにしたので、家屋全体の強度を高めることができる。これにより多量の積雪や落下物等の圧力に対しても家屋が十分に耐え得ることができる。
(2)分割片11,21の前後方向端面にそれぞれ凹部11a,21aを設け、これら凹部11a,21aによって分割片11同士および分割片21同士の前後方向接合面にそれぞれ閉空間を形成するとともに、この閉空間にH鋼40,41を収容するようにした。これによりH鋼40,41の周囲が分割片11,11および21,21により完全に、もしくは略完全に覆われ、H鋼40,41が分割片11,21により断熱される。その結果、H鋼40,41の熱膨張、熱収縮が抑制され、家屋表面のひび割れや塗布材などの表面の層の剥離を防止できる。また、H鋼40,41の錆、腐蝕、結露を防止できる。
(3)分割片11の上下方向端面および分割片21の左右方向端面にそれぞれ凹部11b,21cを設け、これら凹部11b,21cにより分割片11同士および分割片21同士の接合面にそれぞれ閉空間を形成するとともに、この閉空間に連結パイプ42を収容するようにした。また、分割片11Bと分割片21Aの接合端面にそれぞれ凹部11c,21bを設け、凹部11,21bによって接合面に閉空間を形成し、この閉空間にコーナーパイプ43を収容するようにした。これにより連結パイプ42およびコーナーパイプ43が分割片11,21により断熱され、家屋表面のひび割れや塗装剤の剥離、パイプ42,43の錆、腐蝕、結露を防止できる。
(4)H鋼40,41およびパイプ42,43を凹部11a,11b,11c,21a,21bに格納するので、家屋の表面が滑らかに形成され、見栄えがよい。塗布材を塗布する作業も容易に行うことができる。
(5)分割片11,21の端部に凹部11a,11b,11c,21a,21bを設け、分割片11,21をH鋼40,41およびパイプ42,43に嵌合して分割片11,21の四方を囲むので、家屋の強度が高まるとともに、分割片11,21の取り付けが容易になり、家屋の組立性が向上する。したがって建築関係の専門的な知識や技術を必要とすることなく、素人でも組立可能である。
(6)H鋼40,41とパイプ42,43をボルト結合するので、格子状に組み立てられた骨組みにより家屋全体が覆われ、家屋の強度を著しく高めることができる。
(7)分割片11,21の接合部にH鋼40,41およびパイプ42,43を設けるので、強度メンバとしての補強部材を安価に構成することができる。
(8)鉛直断面に主補強部材としてH鋼40,41を設け、これらH鋼同士を接続するパイプ42,43を副補強部材として設けたので、強度の異なる補強部材の組み合わせにより効率的に家屋の強度を高めることができる。
(9)パイプの端部をプレス成形してフランジ部42bを形成するので、連結パイプ42の製作が容易である。
(10)一対のパイプ43aを連結バー43cで連結してコーナーパイプ43を形成し、コーナーパイプ43を介してH鋼40と41を結合するので、家屋の角部の強度を容易に高めることができる。
(11)分割片11,21を前後方向に必要長さだけ継ぎ足して直方体状家屋100を形成するので、家屋の前後方向の長さを容易に変更できる。
(12)分割片11,21の接合部にH鋼40,41およびパイプ42,43を設けるので、分割片11,21の板厚を薄くした場合にも十分な強度を確保することができる。また、分割片11,21の薄肉化により運搬性や家屋の組立性も向上し、コストが低減する。
(13)発泡スチロールを構成材として分割片11,21を形成したので、種々の形状の分割片11,21を容易に形成することができるとともに、分割片11,21を成型型を用いて容易に大量生産することができる。
なお、家屋の前面の側壁30を発泡スチロールを構成材とする複数の分割片を組み合わせて形成することもできる。その一例を図10に示す。図10では、分割片32により側壁30が曲面状に形成されている。分割片32の上端の凹部32aには、側壁30の形状に対応してカーブしたコーナーパイプ43が左右方向にわたって延設され、このコーナーパイプ43の左右両端部はH鋼40,41にそれぞれボルト結合されている。この場合、分割片32の外側表面にボルト挿通用の孔32aが開口され、分割片32をH鋼40,41にはめ込んだ後に、孔32aを介してボルトを挿入し、コーナーパイプ43とH鋼40,41をボルト結合する。このようにコーナーパイプ43を家屋の前面に左右方向にわたって架設することで家屋の強度が一層高まる。家屋の前面にコーナーパイプ43だけでなく連結パイプ42を延設することもできる。なお、発泡スチロールのみで側壁30を形成し、家屋の前面に接着してもよい。また、この側壁30に窓や扉を設けることも可能である。
−第2の実施の形態−
図11〜図15を参照して本発明による樹脂製組立式家屋の第2の実施の形態について説明する。
図11は、第2の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の全体斜視図であり、図12は図11の分解斜視図である。第1の実施の形態では、側壁10と屋根20により内部空間が略直方体状の家屋100を形成したが、第2の実施の形態では内部空間が略半球状のドーム状家屋200を形成する。以下では、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
ドーム状家屋200は、発泡スチロールを構成材とする複数のドーム状の分割片51A〜51D(以下の説明では、総称して51で代表する場合もある)を周方向および高さ方向に組み合わせて形成され、その周面には窓部52やドア部53が設けられ、頂部には灯り取り用および換気用のトップライト(天窓)48が設けられる。ドーム状家屋200は複数の分割片51の接合のみによっても自立可能であるが、本実施の形態では家屋の強度を高めるために、第1の実施の形態と同様、分割片51の各接合部に主補強部材としてのH鋼46,副補強部材としての連結パイプ47を組み込む。なお、連結パイプ47は、第1の実施の形態の連結パイプ42と同様にして形成される。
H鋼46は家屋の頂部から基部にかけてドームの子午線方向に立設される。H鋼46の上端部はトップライト48の周面の凹部48aに嵌合され、H鋼46の下端部は家屋の基礎上に円周状に配設されたアングル49にボルト結合される。分割片51の周方向側面には図3,4に示したの凹部11aと同形状の凹部51aが形成され、この凹部51aにH鋼46が収容され、対向する分割片51の周方向接触面が接着剤で接着されている。これによりH鋼46は分割片51の接合面の凹部51aにより形成された閉空間に収容され、H鋼46の周囲が隣接する一対の分割片51により完全に覆われる。
なお、全ての分割片51の周方向接合面にH鋼46が介装されるわけでなく、例えば窓部52やドア部53ではH鋼46が省略される。この場合、図12に示すように窓部52の分割片51,51の端面にそれぞれ凹部51cと凸部51dが設けられ、この凹部51cと凸部51dを介して分割片同士が係合され、接着される。窓部52には窓枠52aが装着される。
図8と同様、H鋼46には連結パイプ47のフランジ部が垂直にボルト結合される。分割片51の上下端面には、それぞれ図7の凹部11bと同形状の凹部51bが形成され、この凹部51bに連結パイプ47がそれぞれ収容され、対向する分割片51の上下接触面が接着剤で接着されている。これにより連結パイプ47は分割片51の接合端面の凹部51bにより形成された閉空間に収容され、連結パイプ47の周囲が分割片51により完全に覆われる。すなわち分割片51はH鋼46と連結パイプ47により四方が囲まれる。
次に、第2の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の組立手順について説明する。まず、図13に示すように家屋の基礎上に全周にわたってアングル49を敷設し、アングル49とトップライト48の間に例えば90度おきにH鋼461〜464を立設し、上下両端をボルト結合する。この状態を図14(a)の概略平面図に示す。次いで、H鋼461の周方向一方側にドームの高さ方向に所定間隔で複数の連結パイプ47をそれぞれH鋼461に対して垂直にボルト結合する。そして、これら連結パイプ47の間に、連結パイプ47と分割片511の凹部51bとを嵌合しつつ周方向一方側から分割片511を挿入し、図14(b)に示すように分割片511の凹部51aをH鋼461の凸部にはめ込んで、対向する端面を接着する。また、連結パイプ47とアングル49の間にも同様に周方向一方側から分割片511を挿入し、端面同士を接着する。
次いで、図14(c)に示すように分割片511の凹部51aに周方向一方側からH鋼465の凸部をはめ込み、H鋼465の基部をアングル49にボルト結合するとともに、図8と同様にH鋼465に上下に所定間隔に複数の連結パイプ47をボルト結合する。次いで、これら連結パイプ47の間および連結パイプ47とアングル49の間に、周方向一方側から各分割片512をそれぞれ挿入し、各分割片512の凹部51aをH鋼465の凸部にはめ込む。このとき、分割片512の取り付けの際にH鋼462が邪魔になるようであれば、図14(d)に示すようにH鋼462を一旦取り外す。そして、図14(e)に示すようにH鋼466を取り付け、図14(f)に示すように全ての分割片513を取り付けた後、H鋼462を取り付ける。
以上のようにして例えば時計回りにH鋼46と分割片51を交互に取り付け、ドーム状家屋200を形成する。この場合、周方向最後に取り付ける分割片51をドア部53とすると、ドア部53の取り付けは次のように行う。まず、図15(a)に示すようにH鋼46,46の内側に分割片51Dを下方から挿入し、分割片51Dの上端部とトップライト48および分割片51Dの側端部とH鋼46,46をそれぞれ嵌合し、接着固定する。
次いで、図15(b)に示すように分割片51Dの下方に連結パイプ47をボルト結合し、分割片51Dの位置を拘束する。さらに、図15(c)に示すようにH鋼46,46の内側に分割片51Cを下方から挿入し、分割片51Cの上端の凹部51bと連結パイプ47、および分割片51Cの側端の凹部51cとH鋼46を嵌合し、接着する。その後、分割片51Cの下端の凹部51bに連結パイプ47を嵌合しつつ、連結パイプ47の両端をH鋼46にボルト結合する。次いで、H鋼46,46の内側にドア部53のピース531〜534をそれぞれ順番に取り付け、これらを接着固定する。
以上のように第2の実施の形態では、発泡スチロールを構成材とする複数の分割片51,51をH鋼46および連結パイプ47を介して結合してドーム状家屋200を形成する。そして、凹部51a,51bによって形成された分割片51同士の接合面の閉空間にH鋼46と連結パイプ47を収容するようにした。これによりH鋼46と連結パイプ47の周囲が分割片51により完全に、もしくは略完全に覆われ、家屋表面のひび割れや塗布材の剥離等を防止できる。分割片51の端部をH鋼46と連結パイプ47に嵌合して分割片51の四方を囲むので、家屋の強度が高まるとともに、分割片51の取り付けが容易になり、家屋の組立性が向上する。
−変形例1−
家屋100,200の内部に仕切壁を設け、仕切壁により内部空間を分割してもよい。これにより用途の異なる複数の部屋を家屋内に形成することができる。また、家屋内に床面を2層形成し、2階建て構造とすることもできる。図16(a),(b)はドーム状家屋200の内部を2階建て構造とした例を示す平面図および正面図である。図では1階部分の床面201が入口部53の近くの床面204よりも低く形成されている。床面201に複数の柱203が立設され、柱の上部に2階の床面202が形成されている。床面204から床面202にかけては螺旋階段205が設けられ、床面204から床面201にかけては階段206が設けられている。なお、ドーム状家屋200は中央部の方が天井の高さが高いので、2階部分の天井が高い位置に書籍やクローゼットを配設し、天井が低い位置にベットやソファーを配設すればよい。これにより2階部分を効率よく使用することができる。
−変形例2−
組立式家屋100,200を複数連結し、内部の居住空間を互いに連通させるようにしてもよい。その一例を図17(a),(b)の平面図および正面図に示す。図17ではドーム状家屋201,202およびドーム状家屋202,203の間にそれぞれ直方体状家屋101,102が配設され、互いに連結されている。この場合、直方体状家屋101,102はドーム状家屋201〜203を連通する廊下として機能する。また、ドーム状家屋202,203にはそれぞれ直方体状家屋103,104も連結され、直方体状家屋103,104に家屋の入口部31が設けられている。このように複数の家屋100,200を連結して内部空間を連通することで、様々なタイプの部屋を有する拡張性の高い組立式家屋を容易に形成することができる。家屋を無限に拡張することも可能であり、様々なバリエーションの家屋を形成することができる。
直方体状家屋100とドーム状家屋200の連結部の構成を図18に示す。図18ではドーム状家屋200の表面に直方体状家屋100の端部の形状に対応した枠体210が取り付けられている。枠体210は木やアルミ、発泡スチロールなどで構成することができる。枠体210を木枠やアルミ枠とする場合、ドーム状家屋200の表面に枠体210をビス止めして取り付け、発泡スチロール製枠体とする場合にはドーム状家屋200の表面に接着して取り付ける。なお、分割片51と枠体210を一体成型することも可能である。この枠体210に直方体状家屋100の端部110が嵌合され、直方体状家屋100の外側から枠体210にビス止めされて、家屋同士が結合される。
なお、個々の組立式家屋の配置は図17のものに限らない。例えば物置や倉庫などの組立式建造物を設け、これとドーム状家屋200を連結してもよい。この場合、物置や倉庫も人間が行き来する場所であり、本発明の居住空間に含まれる。
−他の変形例−
上記実施の形態では、分割片11,21,51の接合面に強度メンバとしてH鋼40,41,46およびパイプ42,43,47を収容したが、接合面の閉空間に収容されて分割片同士を接合するのであれば、H鋼およびパイプ以外の補強部材を用いてもよい。したがって、分割片11,21,51の接合面に設けられる凹部の形状も上述したものに限らない。
なお、ドーム状家屋200を半球状として説明したが、完全な半球の場合(平面形状が円の場合)に限らず、平面形状が多角形となってもよい。また、多角形の個々の辺に丸みを持たせる等により幾何学上の厳密な意味では「円」でも「多角形」でもないという場合でも、ここで言う「半球状」に該当する。
家屋の組立後に樹脂コンクリートを塗布するのではなく、分割片11,21,51の段階で予め塗布するようにしてもよい。これにより現場での作業工程を一段階省略することができ、作業効率が向上する。発泡スチロールに代えて、強化プラスチック(FRP)などの樹脂性素材を構成材とする複数の分割片を集合し、内部に店舗空間、各種の商業用空間等の居住空間を有する組立式家屋を形成してもよい。この場合も、樹脂コンクリートなどの層を表面に設けるのが好ましい。また、FRPは発泡スチロールに比べて防音性や断熱性の点で劣るので、内表面に発泡スチロールを吹き付け、その表面に樹脂コンクリートを吹き付けるのが好ましい。家屋の表面に樹脂コンクリートなどの層を複数設けてもよい。この場合、最外表面に耐候性材料の層を設けると、耐久性が向上する。
鉛直断面内において上下方向および左右方向に延在するH鋼(主補強部材)40,41,46に、略垂直にパイプ(副補強部材)42,43,47をボルト結合し、全体として格子状に家屋の骨組みを形成したが、骨組みの形状はこれに限らない。上記では、断面が丸型のパイプ42,43,47を管として用いたが、断面が角型のパイプを管として用いることもできる。家屋の形状は直方体状およびドーム状に限らない。例えば図19に示すように左右方向に円弧状に家屋表面を形成するとともに前後方向に延在させた、いわゆるカマボコ型の家屋600でもよい。図19の家屋600にも上述したの同様に入口部31,窓部12,トップライト48等を設けることができる。また、仮設住宅、簡易住宅、別荘、一般家屋など各種形状の空間を有する組立式家屋にも本発明を適用できる。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の樹脂製組立式家屋に限定されない。
本発明の第1の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の全体斜視図。 図1の分解斜視図。 図1のIII-III線断面図。 図1のIV-IV線断面図。 第1の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋に用いられる連結パイプの斜視図。 第1の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋に用いられるコーナーパイプの斜視図。 図1のVII-VII線断面図。 H鋼と連結パイプの結合状態を示す図。 H鋼とコーナーパイプの結合状態を示す図。 側壁の変形例を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の全体斜視図。 図11の分解斜視図。 第2の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の組立手順を示す図(その1)。 第2の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の組立手順を示す図(その2)。 第2の実施の形態に係る樹脂製組立式家屋の組立手順を示す図(その3)。 図11のドーム状家屋の内部を2階建て構造とした例を示す図。 図1の直方体状家屋と図11のドーム状家屋を連結した例を示す図。 図17の連結部の詳細を示す図。 本発明の樹脂製組立式家屋をカマボコ型家屋に適用した変形例を示す図。
符号の説明
11 分割片
11a,11b,11c 凹部
21 分割片
21a,21b 凹部
40,41,46 H鋼
42,47 連結パイプ
43 コーナーパイプ
51 分割片
51a,51b 凹部
100 直方体状家屋
200 ドーム状家屋

Claims (8)

  1. 発泡樹脂製の複数の分割片を互いに接着して接合することにより内部に居住空間を形成し、上方からの荷重を分担するための補強部材を有する樹脂製組立式家屋において、
    前記複数の分割片のうち隣り合う少なくとも一対の分割片を互いに接合する第1の端面にはその接合面に沿ってそれぞれ第1凹部を形成し、これらの第1凹部に第1の補強部材を収容した状態で前記第1の端面同士を接着して前記第1の補強部材を第1の端面間の第1閉空間に収容するとともに、
    前記少なくとも一対の分割片の前記第1の端面を挟む両側にそれぞれ延設された第2の端面のそれぞれには第2凹部を形成し、これらの第2凹部には前記少なくとも一対の分割片を挟むようにそれぞれ第2の補強部材を収容し、
    前記第1の補強部材の端部には、前記第1の補強部材を前記第1の閉空間に収容した状態で前記第1の補強部材を前記2の補強部材に連結するための連結部が設けられ、
    前記第1および第2の補強部材を前記連結部を介して互いに連結して前記少なくとも一対の分割片とともに形成した構造体を複数設け
    複数の前記構造体より構成されることを特徴とする樹脂製組立式家屋。
  2. 請求項1に記載の樹脂製組立式家屋において、
    前記複数の構造体のうち、前記第2の端面同士が接合される少なくとも一対の構造体は、前記第2の端面の前記第2凹部に前記第2の補強部材を収容した状態で前記第2の端面同士を接着し、前記第2の補強部材を第2の端面間の第2閉空間に収容して構成されることを特徴とする樹脂製組立式家屋。
  3. 請求項2に記載の樹脂製組立式家屋において、
    前記第2の補強部材は、面内で延在する主補強部材であり、前記第1の補強部材は前記面内において前記主補強部材に対して略垂直方向に延在する副補強部材であって、
    前記構造体は、面同士が交差して隣り合う第1および第2の面内にそれぞれ設けられ、各面内の構造体は、前記主補強部材または副補強部材を介して端面同士が互いに接着して接合されるとともに、この接合部において各構造体の補強部材同士が互いに連結されていることを特徴とする樹脂製組立式家屋。
  4. 請求項3に記載の樹脂製組立式家屋において、
    家屋の内部空間が略直方体状となるように前記分割片が形成され、前記第1の面は前記組立式家屋の周壁を形成する面であり、前記第2の面は、前記組立式家屋の屋根を形成する面であることを特徴とする樹脂製組立式家屋。
  5. 請求項2に記載の樹脂製組立式家屋において、
    家屋の内部空間が略半球状となるように前記分割片が形成され、前記構造体は略球面の一部の面をなし、隣り合う各構造体は、前記第1の補強部材または第2の補強部材を介して端面同士が互いに接着して結合されていることを特徴とする樹脂製組立式家屋。
  6. 請求項5に記載の樹脂製組立式家屋において、
    前記分割片は、家屋の入口部を形成するドア用分割片を有し、このドア用分割片は、周方向に複数に分割してドア用開口を形成するように設けられるとともに、この分割した面には、前記補強部材が設けられていないことを特徴とする樹脂製組立式家屋。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂製組立式家屋において、
    前記構造体とは隔離した状態で、家屋の内部に複数の支柱を立設し、この支柱によって家屋の入口部よりも上方にて床面を支持し、前記床面を介して家屋内の居住空間を上下に分割することを特徴とする樹脂製組立式家屋。
  8. 複数の発泡樹脂製のドーム片を集合して家屋を組み立てる方法において、
    前記ドームの子午線に沿って延在する複数本の補強部材により壁形成空間を形成し、この壁形成空間に、少なくとも上下二分割されたドーム片を設置して壁形成空間を順次閉鎖する工程を有し、
    最後の壁形成空間を閉鎖する際には、少なくとも左右に二分割したドア部材の左右外側端面を、互いに対向する補強部材に固定し、前記ドア部材の間の開放空間に前記家屋の出入口空間を形成し、前記入口空間にドアを設けることを特徴とするドーム状家屋組立方法。
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