JP4037360B2 - 生体情報測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、生体情報測定装置に関する。
従来から生体情報としての脈拍を測定する機能を有する腕時計が知られている。このような腕時計には、例えば、ケース体に空気室が形成され、この空気室に連通するカフが設けられ、圧力センサが空気室内に臨むように設けられている(例えば、特許文献1参照。)。この腕時計は、手首の血管の脈動に伴ってカフ内の空気が断続的に加圧され、気圧変動として空気室内に伝達される。そして、この空気室内の気圧変化が圧力センサによって検出され、血圧として表示されるようになっている。
実開平6−11701号公報
しかし、特許文献1に記載の腕時計においては、脈拍を測定する場合に、カフ、及び、カフ内圧を上げるためのポンプが必要不可欠であり、また、圧力センサが脈拍による気圧変動以外の細かい変動、すなわち、ノイズのような高周波成分を含む内圧変動等も検出してしまうため、安静状態以外では正確な測定ができないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、脈拍のような生体情報の測定時に生体情報検出部を装着する検出装着部の筋肉の動きなど、脈拍に起因しない雑振動による高周波の内圧変動を簡単な機械的な構成で容易に除去することができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる生体情報測定装置を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、生体情報測定装置(例えば、図1,2の腕時計100)であって、生体情報を検出する生体情報検出部(例えば、図1〜4の脈拍検出部3)と、この生体情報検出部を有する装置本体(例えば、図1のケース体2)を手首(例えば、図1の手首R)に装着するバンド部材(例えば、図1のバンド部材4)と、前記バンド部材を介して伝達された手首付近の動脈の脈動により生じた張力変動を内圧変動に変換する第1の空気室(例えば、図1,3,4の第1の空気室34)と、この第1の空気室の内圧変動が孔部を介して伝達される第2の空気室(例えば、図1,3,4の第2の空気室35)と、この第2の空気室に設けられ、前記孔部を介して伝達された前記第1の空気室の内圧変動に従って変形される板状の可撓性部材(例えば、図1,3の金属板37)と、この可撓性部材に設けられた板状の圧電素子(例えば、図1,3の圧電素子38)と、前記第1の空気室と前記第2の空気室とに連通された少なくとも一つ以上の中間空気室(例えば、図1,3,4の中間空気室70)とを備えており、前記中間空気室は、前記第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、装置本体をバンド部材により手首に装着すると、手首付近の動脈の脈動によりバンド部材には張力変動が生じる。この張力変動は、第1の空気室によって内圧変動に変換され、この内圧変動は、中間空気室を介して第2の空気室に伝達される。第2の空気室に伝達された内圧変動により可撓性部材は撓み、これによって圧電素子には歪みが発生し、歪みの大きさに応じた電圧が発生する。そして、この電圧の大きさに基づいて生体情報が検出される。
これにより、第1の空気室で受けた内圧変動は、中間空気室を介することで細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室に伝達される。
よって、生体情報の測定時に生体情報検出部を装着する検出器装着部の筋肉の動きなど脈拍に起因しないノイズによる高周波成分を含む内圧変動を、簡単な機械的な構成で第2の空気室に伝達される前に容易に除去することができるので、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
そればかりでなく、請求項1に記載の発明によれば、中間空気室は、第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられているので、中間空気室は第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。これにより、中間空気室を設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、生体情報測定装置(例えば、図1,2の腕時計100)であって、生体情報を検出する生体情報検出部(例えば、図1〜4の脈拍検出部3)と、この生体情報検出部を有する装置本体(例えば、図1のケース体2)を手首(例えば、図1の手首R)に装着するバンド部材(例えば、図1のバンド部材4)と、前記バンド部材を介して伝達された手首付近の動脈の脈動により生じた張力変動を内圧変動に変換する第1の空気室(例えば、図1,3,4の第1の空気室34)と、この第1の空気室の内圧変動が孔部を介して伝達される第2の空気室(例えば、図1,3,4の第2の空気室35)と、この第2の空気室に設けられ、前記孔部を介して伝達された前記第1の空気室の内圧変動に従って変形される板状の可撓性部材(例えば、図1,3の金属板37)と、この可撓性部材に設けられた板状の圧電素子(例えば、図1,3の圧電素子38)と、前記第1の空気室と前記第2の空気室とに連通された少なくとも一つ以上の中間空気室(例えば、図1,3,4の中間空気室70)と、前記第1の空気室と前記中間空気室とを連通する第1の孔部(例えば、図1,3,4の第1の孔部71)と、前記中間空気室と前記第2の空気室とを連通する第2の孔部(例えば、図1,3,4の第2の孔部72)とを備えており、前記中間空気室は、前記第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、装置本体をバンド部材により手首に装着すると、手首付近の動脈の脈動によりバンド部材には張力変動が生じる。この張力変動は、第1の空気室によって内圧変動に変換され、この第1の空気室の内圧変動は、第1の孔部を介して中間空気室に伝達され、中間空気室から第2の孔部を介して第2の空気室に伝達される。
これにより、第1の空気室で受けた内圧変動は、第1の孔部、中間空気室、第2の孔部を介することで三段階にわたって細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室に伝達される。第2の空気室に伝達された内圧変動により可撓性部材は撓み、これによって圧電素子には歪みが発生し、歪みの大きさに応じた電圧が発生する。そして、この電圧の大きさに基づいて生体情報が検出される。
よって、生体情報の測定時に生体情報検出部を装着する検出器装着部の筋肉の動きなど脈拍に起因しないノイズによる高周波成分を含む内圧変動を、第1の孔部、中間空気室、第2の孔部の三段階からなる簡単な機械的な構成で第2の空気室に伝達される前に容易に除去することができるので、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
そればかりでなく、請求項2に記載の発明によれば、中間空気室は、第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられているので、中間空気室は第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室を設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の生体情報測定装置において、前記第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられた中空の環状部(例えば、図4の環状部6)を備え、前記環状部に前記中間空気室が形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、環状部は、第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられているので、環状部に設けられる中間空気室は、第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室を設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の生体情報測定装置において、前記環状部内の空間を仕切る少なくとも一つ以上の仕切り部材(例えば、図9の仕切り部材61)と、前記仕切り部材に設けられた貫通孔部(例えば、図9の貫通孔部62)と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、環状部内を仕切り部材で仕切るとともに、その仕切り部材に貫通孔部を設けることで、環状部に互いに連通された複数の中間空気室を形成することができる。
これにより、第1の空気室で受けた内圧変動は、第1の孔部、二つ以上の中間空気室、少なくとも一つ以上の貫通孔部、第2の孔部を介することで多段階にわたって細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室に伝達される。
よって、より良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の更なる精度向上を図ることができる。
また、仕切り部材と貫通孔部とによって形成された少なくとも一つ以上の中間空気室は環状部内で形成されているので、全ての中間空気室は、第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室を設けるためのスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を少なくとも一つ以上設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、装置本体をバンド部材により手首に装着すると、手首付近の動脈の脈動によりバンド部材には張力変動が生じる。この張力変動は、第1の空気室によって内圧変動に変換され、この内圧変動は、中間空気室を介して第2の空気室に伝達される。第2の空気室に伝達された内圧変動により可撓性部材は撓み、これによって圧電素子には歪みが発生し、歪みの大きさに応じた電圧が発生する。そして、この電圧の大きさに基づいて生体情報が検出される。
これにより、第1の空気室で受けた内圧変動は、中間空気室を介することで細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室に伝達される。
よって、生体情報の測定時に生体情報検出部を装着する検出器装着部の筋肉の動きなど脈拍に起因しないノイズによる高周波成分を含む内圧変動を、簡単な機械的な構成で第2の空気室に伝達される前に容易に除去することができるので、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
そればかりでなく、請求項1に記載の発明によれば、中間空気室は、第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられているので、中間空気室は第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室を設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、装置本体をバンド部材により手首に装着すると、手首付近の動脈の脈動によりバンド部材には張力変動が生じる。この張力変動は、第1の空気室によって内圧変動に変換され、この第1の空気室の内圧変動は、第1の孔部を介して中間空気室に伝達され、中間空気室から第2の孔部を介して第2の空気室に伝達される。
これにより、第1の空気室で受けた内圧変動は、第1の孔部、中間空気室、第2の孔部を介することで三段階にわたって細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室に伝達される。第2の空気室に伝達された内圧変動により可撓性部材は撓み、これによって圧電素子には歪みが発生し、歪みの大きさに応じた電圧が発生する。そして、この電圧の大きさに基づいて生体情報が検出される。
よって、生体情報の測定時に生体情報検出部を装着する検出器装着部の筋肉の動きなど脈拍に起因しないノイズによる高周波成分を含む内圧変動を、第1の孔部、中間空気室、第2の孔部の三段階からなる簡単な機械的な構成で第2の空気室に伝達される前に容易に除去することができるので、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
そればかりでなく、請求項2に記載の発明によれば、中間空気室は、第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられているので、中間空気室は第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室を設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、環状部は、第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられているので、環状部に設けられる中間空気室は、第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室を設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、環状部内を仕切り部材で仕切るとともに、その仕切り部材に貫通孔部を設けることで、環状部に互いに連通された複数の中間空気室を形成することができる。
これにより、第1の空気室で受けた内圧変動は、第1の孔部、二つ以上の中間空気室、少なくとも一つ以上の貫通孔部、第2の孔部を介することで多段階にわたって細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室に伝達される。
よって、より良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の更なる精度向上を図ることができる。
また、仕切り部材と貫通孔部とによって形成された少なくとも一つ以上の中間空気室は環状部内で形成されているので、全ての中間空気室は、第2の空気室とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室を設けるためのスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室を少なくとも一つ以上設けても生体情報測定装置の厚みを増加させることがない。
よって、生体情報測定装置の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、生体情報測定の精度向上を図ることができる。
以下、本発明に係る生体情報測定装置の最良の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態においては、生体情報測定装置の一例として脈拍測定機能付きの腕時計を挙げて説明する。
(実施形態1)
最初に実施形態1における腕時計の構成について説明する。
図1は、腕時計を左手に装着した場合に、腕の付け根側から腕時計及び手首を見た断面図であり、図2は、腕時計の内部構成を示すブロック図である。
図1に示すように、腕時計100には、時計計時部1を収納する装置本体としてのケース体2と、このケース体2に設けられ、脈拍を検出する生体情報検出部としての脈拍検出部3と、ケース体2に設けられ、脈拍検出部3を手首Rに装着するバンド部材4等が備えられている。
また、腕時計100は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)101、入力部102、表示部103、RAM(Random Access Memory:随時書き込み読み出しメモリー)105、ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリー)106、計時回路部108、発振回路部109によって構成されており、発振回路部109を除く各部はバス113によって接続されている。また、計時回路部108には発振回路部109が接続され、バス113には、脈拍検出部3内の圧電素子38(後述する)が接続されている。
CPU101は、所定のタイミング或いは入力部102から入力された操作信号等に応じて、ROM106内に格納された各種プログラムに基づいて各機能部への指示やデータの転送等を行う。特に、CPU101は、例えば、計時回路部108で計数される現在時刻データに基づく表示信号を表示部103に出力して表示時刻を更新させる等の各種制御を行う。また、CPU101は、圧電素子38からの出力信号に基づいて脈拍の算出に関する制御を行う。
入力部102は、腕時計100に各種機能を実行させる為のスイッチ等で構成される。そして、これらのスイッチが操作された時には、対応するスイッチの操作信号がCPU101に出力される。入力部102は、例えば、脈拍測定の指示入力を行う。
表示部103は、小型液晶ディスプレイ等により構成され、CPU101からのデータ、例えば計時回路部108による現在時刻データや脈拍をデジタル表示する。
RAM105は、CPU101の制御の下、CPU101で処理されたデータを記憶するとともに、記憶しているデータをCPU101に出力するために用いられる。
ROM106は、主に、腕時計100に係るシステムプログラムやアプリケーションプログラム(例えば、脈拍算出プログラム)等を記憶する。
時計計時部1を構成する計時回路部108は、発振回路部109から入力される信号を計数して、現在時刻データ等を得る。そして当該現在時刻データをCPU101に出力する。発振回路部109は、常時一定周波数の信号を出力する回路である。
ケース体2は、筒状に形成され、一方(表面側)の開口には時計ガラス5が設けられ、他方(裏面側)の開口には脈拍検出部3が設けられている。
図3は、脈拍検出部3の断面図であり、図4は、脈拍検出部3の平面図である。図3に示すように、脈拍検出部3には、バンド部材4を介して伝達された手首R付近の動脈の脈動により生じた張力変動を内圧変動に変換する遮蔽部材31、この遮蔽部材31により変換された内圧変動を検出する圧電素子38が設けられている。
遮蔽部材31は、例えば、脈拍検出部3を手首に装着した際に手首に接触するとともに脈拍検出部3の気密を保つように遮蔽する。ここで、遮蔽部材31は、例えば、ウレタンやシリコン、又は、ゴムを用いることが望ましい。
遮蔽部材31には、手首側に張り出した張出部32が形成されており、この張出部32には、バンド部材4を介して伝達された張力変動を受ける底面部32aと、バンド部材4を介して伝達された張力変動により底面部32aに作用する力によって弾性変形する側面部32bとが形成されている。
また、底面部32aには、高強度、高剛性の金属材料や樹脂材料からなるプレート33が設けられている。具体的には、プレート33は、ステンレス、チタン、エンジニアリングプラスチック等の材料で形成されていることが好ましい。なお、プレート33は、底面部32aと一体成形してもよいし、底面部32aの表面や裏面に貼り付けて設けてもよい。
また、遮蔽部材31に張出部32を形成することにより、遮蔽部材31と時計計時部1との間には空間が形成されており、この空間が空気室として機能する。空気室は、遮蔽部材31側に設けられた第1の空気室34と、この第1の空気室と区切られた第2の空気室35とに分割されており、その境界には、ハウジング36が設けられている。
ハウジング36には、第2の空気室35の側方の外周を取り巻く位置に中空の環状部6が形成され、この環状部6内に第1の空気室34と第2の空気室35とを連通する中間空気室70が形成されている。中間空気室70は、第2の空気室35の側方の外周を取り巻く位置にハウジング36を隔てて形成されており、第2の空気室35とほぼ同じ高さに位置するように形成されている。中間空気室70は、ハウジング36に形成された第1の孔部71を介して第1の空気室34と連通されており、ハウジング36に形成された第2の孔部72を介して第2の空気室35と連通されている。ここで、第2の孔部72は、第1の孔部71に対して第2の空気室35の中心を挟んで対向する位置に設けられている。すなわち、第1の孔部71を通過した空気が第2の空気室35内に流入するまでの距離が最も長くなる位置に第2の孔部72が形成されている。
中間空気室70は、第1の空気室34の内圧が変化した場合、第2の空気室35との内圧の均衡を保つための空気が通過する箇所となり、ノイズのような高周波成分を含む内圧変動がバンド部材4を介して第1の空気室34内に内圧変動として入力された場合、この中間空気室70がこの入力された内圧変動の高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波のノイズを除去する機能を有する。すなわち、第1の空気室34で受けた内圧変動は、第2の空気室35に伝達される際に、この中間空気室70の働きにより、一旦和らげられて第2の空気室35に伝達されるため、細かい空気変動(高周波振動)や空気の流れが除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達される。
第1の孔部71は、第1の空気室34の内圧が変化した場合、中間空気室70との内圧の均衡を保つための空気の出入り口となり、ノイズのような高周波成分を含む張力変動をバンド部材4を介して第1の空気室34内で受けた場合、第1の孔部71の抵抗と中間空気室70の容量に基づいてこの入力された張力変動に含まれる高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波ノイズを除去する機能を有する。すなわち、第1の空気室34で受けた内圧変動は、第1の孔部71を介して中間空気室70に伝達される際に、この第1の孔部71の働きにより、第1の空気室34で受けた内圧変動を少しずつ中間空気室70に伝達させるため、細かい空気変動(高周波振動)が除去されて中間空気室70に伝達される。
第2の孔部72は、中間空気室70の内圧が変化した場合、第2の空気室35との内圧の均衡を保つための空気の出入り口となり、第1の孔部71で除去されなかったノイズのような高周波成分を含む張力変動を第1の空気室34から中間空気室70内で受けた場合、第2の孔部72の抵抗と第2の空気室35の容量に基づいてこの入力された張力変動に含まれる高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波ノイズを除去する機能を有する。すなわち、中間空気室70で受けた内圧変動は、第2の孔部72を介して第2の空気室35に伝達される際に、この第2の孔部72の働きにより、中間空気室70で受けた内圧変動を少しずつ第2の空気室35に伝達させるため、細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達される。
図3に示すように、ハウジング36の上面には、可撓性部材としての薄板状の金属板37が設けられている。この金属板37は、第2の空気室35の上方に位置し、ハウジング36に形成された凹部にその端部が挿入された状態でゴムリングG2を介して取り付けられており、第2の空気室35の内圧変動により撓むようになっている。
金属板37の上面には、圧電素子38が貼り付けられている。圧電素子38は、薄板円盤状に形成され、その上面には、図3に示すように、時計計時部1の基板(図示省略)に接続されたリード線LがハンダHによって取り付けられている。リード線Lは、例えば、金属板37と圧電素子38にそれぞれ取り付けられており、金属板37が撓むことにより、圧電素子38の表裏に生じた電位差を、リード線Lを介して検出するようになっている。
圧電素子38は、金属板37が撓むことにより、第2の空気室35の内圧変動を検出し、検出した出力信号をCPU101に出力する。
また、ハウジング36の端部及び遮蔽部材31の端部が重ねられた状態で、ネジNによってケース体2に取り付けられている。
ここで、ハウジング36に形成される空気室の数と圧電素子38の感度との関係について、図5を用いて考察する。図5は、縦軸に圧電素子38の感度、横軸に周波数をとって、空気室数による感度特性の違いを模式的に描いたグラフである。
図5より、内圧変動として認識できる信号帯域と細かい空気変動(高周波振動)として認められる雑振動帯域との境界の周波数をf0とすると、空気室の数が多いほど圧電素子38の感度が低くなるが、雑振動帯域(周波数f0以上)においては、雑振動の感度が急激に低下することがわかる。すなわち、空気室の数が多いほど、信号帯域での感度は低下するが、雑振動を拾いにくくなるので、細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達されることとなる。
バンド部材4は、ケース体2に接続されており、振動を伝達可能な軟質材料であればよく、例えば、シリコンや軟質性を有する樹脂等から成形されている。
次に、実施形態1における脈拍測定の仕組みについて説明する。
図1に示すように、手首Rに腕時計100のケース体2が手の甲側になるようにバンド部材4で装着した場合、前腕の中の尺骨S及び橈骨Tの近傍を流れる尺骨動脈及び橈骨動脈に直交する方向にバンド部材4が配されることとなる。なお、前腕にある2本の骨のうち、小指側にある軸状の長骨を尺骨といい、親指側にある軸状の長骨を橈骨という。
各動脈は、脈拍に同期して心臓から送り出される血液の圧力変動により、拡張と収縮を繰り返す。動脈が拡張すると、バンド部材4は、尺骨S及び橈骨Tに対して拡がる方向に力が作用し、動脈が収縮すると、バンド部材4は、拡がる方向に作用する力が開放され、戻ろうとする力が働く。このため、バンド部材4には、張力が作用するときと、張力から開放されるときとが交互に訪れる。この内圧変動は、バンド部材4及びケース体2を介して脈拍検出部3に伝達されるため、動脈が拡張したときは脈拍検出部3にはバンド部材4に作用する張力が伝達され、脈拍検出部3は手首Rに押し付けられる。
脈拍検出部3が手首Rに押し付けられると、第1の空気室34の内圧が変動する。内圧変動によって生じた空気の流れは、第1の孔部71を通過して中間空気室70に流入する。内圧変動による空気の流れは、第1の孔部71を通過して、中間空気室70に流入し、中間空気室70全域に広がり、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。中間空気室70の内圧変動により、空気の流れは第2の孔部72を通過して第2の空気室35に流入する。このとき、空気の流れは、第2の孔部72を通過する際に、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。
第2の空気室35に流入した空気の流れは、第2の空気室35全域に広がり、金属板37を押し上げる。金属板37が押し上げられることにより、金属板37は撓み、金属板37に設けられた圧電素子38は、中心が盛り上がるようにして全体的に変形する。
圧電素子38が撓むと、その撓み量に応じた出力電圧が圧電素子38からの出力信号となってCPU101に出力される。そして、CPU101が、出力信号を受信するピッチを測定することにより、脈拍を算出して表示部103に表示させる。
実施形態1における腕時計100によれば、腕時計100を手首Rに装着すると、手首R付近の動脈の脈動によりバンド部材4には張力変動が生じる。この張力変動は、第1の空気室34によって内圧変動に変換される。第1の空気室34の内圧変動は、中間空気室70を介して第2の空気室35に伝達される。第2の空気室35に伝達された内圧変動により金属板37は撓み、これによって圧電素子38には歪みが発生し、歪みの大きさに応じた電圧が発生する。そして、この電圧の大きさに基づいて脈拍が検出される。
これにより、第1の空気室34で受けた内圧変動は、中間空気室70を介することで細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達される。
よって、脈拍測定時に脈拍検出部3を装着する検出器装着部の筋肉の動きなど、脈拍に起因しないノイズによる高周波成分を含む内圧変動を、簡単な機械的な構成で第2の空気室35に伝達される前に容易に除去することができるので、良好な積分特性を得ることができ、脈拍測定の精度向上を図ることができる。
また、第1の空気室34の内圧変動は、第1の孔部71を介して中間空気室70に伝達され、中間空気室70から第2の孔部72を介して第2の空気室35に伝達される。
これにより、第1の空気室34で受けた内圧変動は、第1の孔部71、中間空気室70、第2の孔部72を介することで三段階にわたって細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達される。
よってより良好な積分特性を得ることができ、脈拍測定の更なる精度向上を図ることができる。
また、第2の空気室35の側方の外周を取り巻く位置に環状部6が形成され、この環状部6に中間空気室70が設けられているので、中間空気室70は第2の空気室35とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室70を設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室70を設けても腕時計100の厚みを増加させることがない。
よって、腕時計100の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、脈拍測定の精度向上を図ることができる。
なお、実施形態1の腕時計100は、上記の構成に限られるものではない。例えば、図6(a)に示すように、第1の孔部71の形状を三角形にしてもよいし、図6(b)に示すように、第1の孔部71の形状を四角形にしてもよく、任意の形状にしてよい。また、第1の孔部71の大きさも任意であって、空気室の数や領域に合わせて自由に設計変更可能である。
(実施形態2)
次に、本発明に係る腕時計の実施形態2について図7〜図9を用いて説明する。なお、実施形態2の腕時計200が実施形態1の腕時計100と異なる点は、環状部6に複数の中間空気室70a,70b、70cを設けた点であるため、中間空気室70a,70b、70cについて説明し、その他の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
最初に実施形態2における腕時計の構成について説明する。
図7は、腕時計を左手に装着した場合に、腕の付け根側から腕時計及び手首を見た断面図である。
図7に示すように、腕時計200には、時計計時部1を収納する装置本体としてのケース体2と、ケース体2に設けられ、脈拍を検出する生体情報検出部としての脈拍検出部3と、ケース体2に設けられ、脈拍検出部3を手首Rに装着するバンド部材4等が備えられている。
図8は、脈拍検出部3の断面図であり、図9は、脈拍検出部3の平面図である。
図8、9に示すように、ハウジング36には、第2の空気室35の側方の外周を取り巻く位置に中空の環状部6が形成されている。この環状部6には、図9に示すように、環状部6の中空空間を複数の空間に仕切る仕切り部材61が設けられており、この仕切り部材61によって環状部6内には、第1の空気室34と第2の空気室35とを連通する複数の中間空気室70a,70b,70cが形成されている。中間空気室70a,70b,70cは、第2の空気室35の側方の外周を取り巻く位置にハウジング36を隔てて形成されており、第2の空気室35とほぼ同じ高さに位置するように形成されている。
また、仕切り部材61には、隣接する中間空気室同士を連通する貫通孔部62a,62bが形成されており、各中間空気室70a,70b,70c間を空気が自由に出入りできるようになっている。
さらに、中間空気室70aは、ハウジング36に形成された第1の孔部71を介して第1の空気室34と連通されており、中間空気室70cは、ハウジング36に形成された第2の孔部72を介して第2の空気室35と連通されている。
第1の孔部71は、第1の空気室34の内圧が変化した場合、中間空気室70aとの内圧の均衡を保つための空気の出入り口となり、ノイズのような高周波成分を含む張力変動がバンド部材4を介して第1の空気室34内で受けた場合、この第1の孔部71がこの入力された張力変動の高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波のノイズを除去する機能を有する。すなわち、第1の空気室34で受けた内圧変動は、第1の孔部71を介して中間空気室70aに伝達される際に、この第1の孔部71の働きにより、第1の空気室34で受けた内圧変動を少しずつ中間空気室70aに伝達させるため、細かい空気変動(高周波振動)が除去されて中間空気室70に伝達される。
中間空気室70a,70b,70cは、第1の空気室34の内圧が変化した場合、第2の空気室35との内圧の均衡を保つための空気が通過する箇所となり、ノイズのような高周波成分を含む内圧変動がバンド部材4を介して第1の空気室34内で受けた場合、この中間空気室70a,70b,70cがこの入力された内圧変動の高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波のノイズを除去する機能を有する。すなわち、第1の空気室34で受けた内圧変動は、第2の空気室35に伝達される際に、この中間空気室70a,70b,70cの働きにより、一旦和らげられて第2の空気室35に伝達されるため、細かい空気変動(高周波振動)や空気の流れが除去されて第2の空気室35に伝達される。
第2の孔部72は、中間空気室70cの内圧が変化した場合、第2の空気室35との内圧の均衡を保つための空気の出入り口となり、中間空気室70a,70bで完全に取り除けなかった高周波成分を含む張力変動が中間空気室70c内で受けた場合、この第2の孔部72がこの入力された張力変動の高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波のノイズを除去する機能を有する。すなわち、中間空気室70cで受けた内圧変動は、第2の孔部72を介して第2の空気室35に伝達される際に、この第2の孔部72の働きにより、中間空気室70cで受けた内圧変動を少しずつ第2の空気室35に伝達させるため、細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達される。
また、第2の孔部72は、第1の孔部71から当該第2の孔部72までの距離が最も長くなるような位置に形成されている。具体的には、第2の孔部72は第2の空気室35を挟んで対向する位置に形成されている。
貫通孔部62aは、中間空気室70aの内圧が変化した場合、中間空気室70bとの内圧の均衡を保つための空気の出入り口となり、第1の孔部71で完全に取り除けなかった高周波成分を含む張力変動が中間空気室70a内で受けた場合、この貫通孔部62aがこの入力された張力変動の高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波のノイズを除去する機能を有する。すなわち、中間空気室70aで受けた内圧変動は、貫通孔部62aを介して中間空気室70bに伝達される際に、この貫通孔部62aの働きにより、中間空気室70aで受けた内圧変動を少しずつ中間空気室70bに伝達させるため、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。
貫通孔部62bは、中間空気室70bの内圧が変化した場合、中間空気室70cとの内圧の均衡を保つための空気の出入り口となり、中間空気室70aで完全に取り除けなかった高周波成分を含む張力変動が中間空気室70b内で受けた場合、この貫通孔部62bがこの入力された張力変動の高周波成分を除去するダンパの役目を果たし、高周波のノイズを除去する機能を有する。すなわち、中間空気室70bで受けた内圧変動は、貫通孔部62bを介して中間空気室70cに伝達される際に、この貫通孔部62bの働きにより、中間空気室70bで受けた内圧変動を少しずつ中間空気室70cに伝達させるため、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。
次に、実施形態2における脈拍測定の仕組みについて説明する。図7に示すように、手首Rに腕時計200のケース体2が手の甲側になるようにバンド部材4で装着した場合、前腕の中の尺骨S及び橈骨Tの近傍を流れる尺骨動脈及び橈骨動脈に直交する方向にバンド部材4が配されることとなる。
各動脈は、脈拍に同期して心臓から送り出される血液の内圧変動により、拡張と収縮を繰り返す。動脈が拡張すると、バンド部材4は、尺骨S及び橈骨Tに対して拡がる方向に力が作用し、動脈が収縮すると、バンド部材4は、拡がる方向に作用する力が開放され、戻ろうとする力が働く。このため、バンド部材4には、張力が作用するときと、張力から開放されるときとが交互に訪れる。この内圧変動は、バンド部材4及びケース体2を介して脈拍検出部3に伝達されるため、動脈が拡張したときは脈拍検出部3にはバンド部材4に作用する張力が伝達され、脈拍検出部3は手首Rに押し付けられる。
脈拍検出部3が手首Rに押し付けられると、第1の空気室34の内圧が変動する。内圧変動によって生じた空気の流れは、第1の孔部71を通過して中間空気室70aに流入する。内圧変動による空気の流れは、第1の孔部71を通過する際に、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。
中間空気室70aに流入した空気の流れは、中間空気室70全域に広がり、細かい空気変動(高周波振動)や空気の流れが除去される。中間空気室70aの内圧変動により、空気の流れは貫通孔部62aを通過して中間空気室70bに流入する。このとき、空気の流れは、貫通孔部62aを通過する際に、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。中間空気室70bに流入した空気の流れは、中間空気室70b全域に広がり、細かい空気変動(高周波振動)や空気の流れが除去される。
中間空気室70bの内圧変動により、空気の流れは貫通孔部62bを通過して中間空気室70cに流入する。このとき、空気の流れは、貫通孔部62bを通過する際に、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。中間空気室70cに流入した空気の流れは、中間空気室70c全域に広がり、細かい空気変動(高周波振動)や空気の流れが除去される。中間空気室70cの内圧変動により、空気の流れは第2の孔部72を通過して第2の空気室35に流入する。このとき、空気の流れは、第2の孔部72を通過する際に、細かい空気変動(高周波振動)が除去される。
第2の空気室35に流入した空気の流れは、第2の空気室35全域に広がり、金属板37を押し上げる。金属板37が押し上げられることにより、金属板37は撓み、金属板37に設けられた圧電素子38は、中心が盛り上がるようにして全体的に変形する。
圧電素子38が撓むと、その撓み量に応じた出力電圧が圧電素子38からの出力信号となってCPU101に出力される。そして、CPU101が、出力信号を受信するピッチを測定することにより、脈拍を算出して表示部103に表示させる。
実施形態2における腕時計200によれば、腕時計200を腕に装着すると、手首R付近の動脈の脈動によりバンド部材4には張力変動が生じる。この張力変動は、第1の空気室34によって内圧変動に変換される。第1の空気室34の内圧変動は、中間空気室70a,70b,70cを介して第2の空気室35に伝達される。第2の空気室35に伝達された内圧変動により金属板37は撓み、これによって圧電素子38には歪みが発生し、歪みの大きさに応じた電圧が発生する。そして、この電圧の大きさに基づいて脈拍が検出される。
これにより、第1の空気室34で受けた内圧変動は、中間空気室70a,70b,70cを介することで細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達される。
よって、脈拍測定時に脈拍検出部3を装着する検出器装着部の筋肉の動きなど脈拍に起因しないノイズによる高周波成分を含む内圧変動を、簡単な機械的な構成で第2の空気室35に伝達される前に容易に除去することができるので、良好な積分特性を得ることができ、脈拍測定の精度向上を図ることができる。
また、環状部6内を仕切り部材61で仕切るとともに、その仕切り部材61に貫通孔部62を設けることで、環状部6に互いに連通された複数の中間空気室70a,70b,70cを形成することができる。
これにより、第1の空気室34で受けた内圧変動は、第1の孔部71、中間空気室70a,70b,70c、貫通孔部62、第2の孔部72を介することで多段階にわたって細かい空気変動(高周波振動)が除去され、測定しようとする脈拍変動に対応する内圧変動が第2の空気室35に伝達される。
よって、より良好な積分特性を得ることができ、脈拍測定の精度向上を図ることができる。
また、仕切り部材61と貫通孔部62とによって形成された複数の中間空気室70a,70b,70cは環状部6内で形成されているので、全ての中間空気室70a,70b,70cは、第2の空気室35とほぼ同じ高さに位置する。
これにより、中間空気室70a,70b,70cを設けるための高さ方向のスペースを確保する必要がなくなり、中間空気室70a,70b,70cを二つ以上設けても腕時計200の厚みを増加させることがない。
よって、腕時計200の大型化を防止しつつ、良好な積分特性を得ることができ、脈拍測定の精度向上を図ることができる。
なお、実施形態2の腕時計200は、上記の構成に限られるものではない。例えば、図10(a)に示すように、第1の孔部71の形状を三角形にしてもよいし、図10(b)に示すように、第1の孔部71の形状を四角形にしてもよく、任意の形状にしてよい。
さらに、本発明に係る腕時計100,200は、上記二つの実施形態に限られるものではない。例えば、脈拍検出部3は、ケース体2を設けることなく、バンド部材4の裏面に直接設けてもよい。また、脈拍検出部3をケース体2又はバンド部材4に沿って移動可能となるように構成してもよい。また、時計以外の機能を有するものであってもよい。その他、発明の目的を逸脱しない範囲内であれば変更が可能である。
本発明の実施形態1における腕時計の断面図である。 本発明における腕時計の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1における腕時計の脈拍検出部を拡大して示した断面図である。 本発明の実施形態1における腕時計の脈拍検出部の平面図である。 本発明の実施形態1における腕時計の空気室の数と圧電素子の感度との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態1における腕時計の脈拍検出部の変形例を示す平面図である。 本発明の実施形態2における腕時計の断面図である。 本発明の実施形態2における腕時計の脈拍検出部を拡大して示した断面図である。 本発明の実施形態2における腕時計の脈拍検出部の平面図である。 本発明の実施形態2における腕時計の脈拍検出部の変形例を示す平面図である。
符号の説明
2 ケース体(装置本体)
3 脈拍検出部(生体情報検出部)
5 バンド部材
6 環状部
34 第1の空気室
35 第2の空気室
37 金属板(可撓性部材)
38 圧電素子(圧電素子)
61 仕切り部材
62 貫通孔部
70,70a,70b,70c 中間空気室
71 第1の孔部
72 第2の孔部
100,200 腕時計(生体情報測定装置)
R 手首(手首)

Claims (4)

  1. 生体情報を検出する生体情報検出部と、
    この生体情報検出部を有する装置本体を手首に装着するバンド部材と、
    前記バンド部材を介して伝達された手首付近の動脈の脈動により生じた張力変動を内圧変動に変換する第1の空気室と、
    この第1の空気室の内圧変動が孔部を介して伝達される第2の空気室と、
    この第2の空気室に設けられ、前記孔部を介して伝達された前記第1の空気室の内圧変動に従って変形される板状の可撓性部材と、
    この可撓性部材に設けられた板状の圧電素子と、
    前記第1の空気室と前記第2の空気室とに連通された少なくとも一つ以上の中間空気室とを備えており、
    前記中間空気室は、前記第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられていることを特徴とする生体情報測定装置。
  2. 生体情報を検出する生体情報検出部と、
    この生体情報検出部を有する装置本体を手首に装着するバンド部材と、
    前記バンド部材を介して伝達された手首付近の動脈の脈動により生じた張力変動を内圧変動に変換する第1の空気室と、
    この第1の空気室の内圧変動が孔部を介して伝達される第2の空気室と、
    この第2の空気室に設けられ、前記孔部を介して伝達された前記第1の空気室の内圧変動に従って変形される板状の可撓性部材と、
    この可撓性部材に設けられた板状の圧電素子と、
    前記第1の空気室と前記第2の空気室とに連通された少なくとも一つ以上の中間空気室と、
    前記第1の空気室と前記中間空気室とを連通する第1の孔部と、
    前記中間空気室と前記第2の空気室とを連通する第2の孔部とを備えており、
    前記中間空気室は、前記第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられていることを特徴とする生体情報測定装置。
  3. 前記第2の空気室の側方の外周を取り巻く位置に設けられた中空の環状部を備え、
    前記環状部に前記中間空気室が形成れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体情報測定装置。
  4. 前記環状部内の空間を仕切る少なくとも一つ以上の仕切り部材と、
    前記仕切り部材に設けられた貫通孔部と、
    を備えることを特徴とする請求項に記載の生体情報測定装置。
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