JP4035909B2 - エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジン駆動式空気調和機に関するものであり、特に、この種の空気調和機に使用するエンジンの排気ガスを排気する排気系で発生するドレンを中和するドレン中和器の構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエンジン駆動式空気調和機に用いるドレン中和器として、特開平9−119303号公報に記載されたごときものが知られている。このドレン中和器は、図6に示すように、中和器201内に複数の仕切り板202a、202bによって上下に蛇行するドレン流路203を形成し、ドレン水204と中和剤205とを充分に接触させることを特徴としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のドレン中和器201では、複数の仕切り板のうち、ハウジング206の内壁上面から垂下した仕切り板202aの上部にガス通過孔207を形成し、ドレン中和器201内に侵入した排気ガスはこのガス通過孔207を通って大気に放出されるようになっているので、排気ガス中に含有する水蒸気がドレン中和器201を通過した後に凝縮して強い酸性の凝縮水となり、結果として酸性凝縮水をドレン中和器201から放出してしまうという問題がある。
【0004】
故に、本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器において、該ドレン中和器からの排気ガスの放出を防止することを技術的課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するためになされた請求項1の発明は、エンジンにより駆動される圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器を冷媒配管で接続してなる冷却回路と、前記エンジンの排気ガスを排気する排気系と、前記排気系で発生するドレン水を中和して排出するドレン中和器とを具備するエンジン駆動式空気調和機において、前記ドレン中和器は、前記排気系に連通するドレン入口と、大気に連通するドレン出口と、前記ドレン入口と前記ドレン出口との間に、前記ドレン中和器の内壁の片側に対して気密的に固定された仕切りにより形成される上下に蛇行したドレン流路とを備え、前記ドレン流路内のドレン水によって前記ドレン入口で受ける排気ガス圧力に対抗する対抗圧力が発生し、その圧力により前記ドレン入口から侵入する排気ガスは押し返されてドレン出口に達しないことを特徴とする、エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器としたことである。
【0006】
上記発明によれば、ドレン中和器は、エンジンの排気ガスを排気する排気系に連通するドレン入口と、大気に連通するドレン出口と、ドレン入口とドレン出口との間に形成される上下に蛇行したドレン流路とを備える。そして、ドレン流路内のドレン水によって、ドレン入口で受ける排気ガス圧力に対抗する対抗圧力が発生するようになっている。従って、ドレン中和器に侵入する排気ガスは、この対抗圧力に押し返されてドレン中和器のドレン出口まで達することができない。よって、ドレン中和器のドレン出口から排気ガスが放出されず、ドレン中和器からの排気ガスの放出を防止するができるものである。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1のドレン中和器において、
前記ドレン流路と該ドレン流路内のドレン水とで、多連U字管圧力計の形態を呈することを特徴とする、エンジン駆動式空気調和器のドレン中和器である。
【0008】
上記発明によれば、上下に蛇行するドレン流路とこのドレン流路内のドレン水とを、液柱方式圧力計の一種である多連U字管圧力計に見立て、この多連U字管圧力計の形態を呈した構造とする。このような構造とすることにより、ドレン入口で受ける排気ガス圧と大気圧との差が液柱の高さの差の総和として表されるので、排気ガスの放出を確実に防止するためのドレン中和器の設計(上下に蛇行したドレン流路の高さ、蛇行段数)を容易に決定することができる。
【0009】
尚、上記「多連U字管圧力計」とは、図7に示すごときものであり、多連U字管Aの両端にかかる圧力差(P1−P2)を、液柱の高さの差Δhの総和(図ではΔh1+Δh2+Δh3+Δh4)で示すものである。この多連U字管圧力計においても、圧力P1に対抗する対抗圧力(Δh1+Δh2+Δh3+Δh4)がU字管内の液によって発生している。
【0010】
また、請求項3の発明は、
前記ドレン中和器は、内部空間を擁するハウジングと、前記ハウジングの内壁上面から下方に延びた複数の上側仕切り板と、前記ハウジングの内壁下面から上方に延びた複数の下側仕切り板とを備え、前記複数の上側仕切り板および複数の下側仕切り板は交互に積層状態で前記ハウジング内に配設され、前記ドレン流路は前記複数の上側仕切り板および複数の下側仕切り板とで構成されることを特徴とする、エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器である。
【0011】
上記発明によれば、ドレン中和器は、ハウジングおよび該ハウジングの内壁上面から下方に延びた複数の上側仕切り板並びにハウジングの内壁下面から上方に延びた複数の下側仕切り板を備えるものとし、複数の上側仕切り板および複数の下側仕切り板は交互に積層状態でハウジング内に配設され、このように配設された上側仕切り板および下側仕切り板とで上下に蛇行するドレン流路が形成されている。従って、上側および下側仕切り板の交互配置によって簡単にドレン流路を形成することができる。
【0012】
【実施の形態】
以下、本発明を実施の形態により具体的に説明する。
【0013】
(第1実施形態例)
図1は、本発明の第1実施形態例におけるエンジン駆動式空気調和機の概略図である。図において、本例におけるエンジン駆動式空気調和機100は、圧縮機11、室外熱交換器12、膨張弁13、室内熱交換器14を冷媒配管15で接続してなる冷媒回路10と、圧縮機11を駆動するためのエンジン20と、エンジン20からの排気ガスを排気する排気系30と、排気系30で発生するドレン水を中和して排出するドレン中和器40とを具備する。尚、冷媒配管15は、本例においては冷媒配管15a、15b、15c、15d、15e、15fで構成されている。
【0014】
圧縮機11は冷媒配管15aで四方切替え弁16に接続されている。四方切替え弁16は、冷媒配管15aの他に冷媒配管15b、15e、15fにも接続されており、冷房運転か暖房運転かによって、15a−15bおよび15e−15fの接続(冷房運転)か、15a−15eおよび15b−15fの接続(暖房運転)かに切替え可能とされている。
【0015】
一端が四方切替え弁16に接続された冷媒配管15bは、その他端で室外熱交換器12に接続されている。室外熱交換器12はさらに冷媒配管15cで膨張弁13に、膨張弁13は冷媒配管15dで室内熱交換器14に接続され、室内熱交換器14は冷媒配管15eで四方切替え弁16に接続されている。また、一端が四方切替え弁16に接続された冷媒配管15fは、その他端を図示せぬアキュムレータを介して圧縮機11に接続されている。
【0016】
上記構成において、エンジン20によって圧縮機11が駆動されると、冷媒配管15内の冷媒が冷媒回路10内を循環する。図において実線の矢印は冷房運転時の冷媒の循環方向を、点線の矢印は暖房運転時の冷媒の循環方向を示している。以下、冷房時を例にとって冷房作動を説明する。尚、この場合四方切替え弁16は、冷媒配管15a−15bおよび冷媒配管15e−15fとをそれぞれ接続している。
【0017】
圧縮機11によって高圧化されて吐出された高圧気体冷媒は、冷媒配管15a、四方切替え弁16、冷媒配管15bを通って室外熱交換器12に導入される。室外熱交換器12で高圧気体冷媒は室外ファン12aによって外部に熱を放出し、自身のエンタルピーを下げて気液2相冷媒となる。このように気液2相となった冷媒は冷媒配管15cを経て膨張弁13を通り、ここで膨張して低圧化する。さらに低圧冷媒は冷媒配管15dを通って室内熱交換器14に導入される。室内熱交換器14で低圧冷媒は室内ファン14aによって外部から熱を吸収し、自身のエンタルピーを上げて部分的に気化する。この気化に伴う気化潜熱で雰囲気を冷却し、冷房が営まれる。室内熱交換器14にて部分的に気化した冷媒は、冷媒配管15e、四方切替え弁16、冷媒配管15fを通って図示せぬアキュムレータで気液分離され、気相冷媒のみが再び圧縮機11に帰還する。このようにして冷房運転が営まれるものである。
【0018】
エンジン20には冷却水回路50が取付けられている。この冷却水回路50は、その一部がエンジン20内を通過してエンジン20を冷却するものであり、ポンプ51によって回路内の冷却水を循環させている。また冷却水回路50は、その途中に熱交換器52を介在させてエンジン20との熱交換により加熱された冷却水を冷却している。さらに冷却水回路50には後述の排気熱交換器32も介在させており、エンジン20からの排気ガスと熱交換して排気ガス温度を低下させる役割も果たしている。
【0019】
排気系30は、エンジン20に連結した排気管31と、排気管31の途中に介装された前述の排気熱交換器32と、排気管31の下流端側(エンジン20から離れた側)に取付けられた排気マフラー33を備える。排気管31はエンジン20の燃焼室に連通しており、燃焼室にて燃焼された後の排気ガスを大気に放出するための管である。排気熱交換器32は、前述のように、排気管31を通過中の高温排気ガスとエンジン冷却水とを熱交換させて、排気ガス温度を低下させるためのものである。排気マフラー33は、排気ガスの通過断面積を拡大させて排気音を低減するものである。
【0020】
排気熱交換器32および排気マフラー33には、入口側ドレンホース61の一端が接続されている。この入口側ドレンホース61の他端にはドレン中和器40が接続されている。さらにドレン中和器40には出口側ドレンホース62の一端が接続され、この出口側ドレンホース62の他端は大気に開放している。
【0021】
図2は、ドレン中和器40の断面図である。図において、ドレン中和器40は、内部空間を擁する略直方体形状のハウジング41を備える。また、ハウジング41の内部空間には、該ハウジング41の内壁上面41aから下方に延びて形成された上側仕切り板42と、該ハウジング41の内壁下面41bから上方に延びて形成された下側仕切り板43とが複数枚、交互に積層状態で配設固定されている。上側仕切り板42は、その下縁とハウジング41の内壁下面41bとの間に隙間を保って配設されている。下側仕切り板43は、その上縁とハウジング41の内壁上面41aとの間に隙間を保って配設されている。また、上側仕切り板42および下側仕切り板43の幅方向(紙面に垂直な方向)の長さとハウジング41内部空間の幅方向(紙面に垂直な方向)の長さとは同一に設定されている。従って、上側仕切り板42は、その上縁がハウジング42の内壁上面に該ハウジング42の幅方向にわたって気密的に固定されるとともに、その側縁はハウジングの内壁側面と気密的に固定されている。同様に、下側仕切り板43は、その下面がハウジング42の内壁下面に該ハウジング42の幅方向にわたって気密的に固定されるとともに、その側縁はハウジングの内壁側面と気密的に固定されている。
【0022】
また、ハウジング41の内部空間には炭酸カルシウム44が底面全体にわたって敷き詰められている。この炭酸カルシウム44は、酸性水を中和するため中和剤である。
【0023】
図に示すようにハウジング41の内部空間は、複数の上側仕切り板42によって複数の室(第1室、第2室、第3室、・・・第n室、第n+1室)に分けられている。これらの各室は、ドレン水が入り込んでいない図2の状態では、上側仕切り板42の下縁とハウジング41の内壁下面との間の隙間でそれぞれ連通されており、これらの上側仕切り板42および下側仕切り板43とで、図の矢印の順路で示すような上下に蛇行した蛇行流路でドレン流路Sが形成されている。
【0024】
またハウジング41には、入口側ドレンホース61に連通するドレン入口41cおよび、出口側ドレンホース62に連通するドレン出口41dが形成されている。そして、図に示すようにドレン入口41cは第1室に連通しており、ドレン出口41dは第n+1室に連通している。従って、本例のドレン中和器は、入口側ドレンホース61を介して排気系30に連通するドレン入口41cと、出口側ドレンホース62を介して大気に連通するドレン出口41dと、ドレン入口41cとドレン出口41dとの間に形成された上下に蛇行したドレン流路Sとを備えるものである。
【0025】
尚、本例のハウジング41において、複数の上側仕切り板42はそれぞれ同一寸法であり、複数の下側仕切り板43もそれぞれ同一寸法である。そして、図に示すように、上側仕切り板42の下端から下側仕切り板43の上端までの上下方向距離をL1(mm)、上側仕切り板の下端からドレン出口41dまでの上下方向距離をL2(mm)とする。
【0026】
上記構成において、エンジン20からの排気ガスは、排気熱交換器32、排気マフラー33を経て排気管31より大気へ放出される。このとき排気経路中で排気ガス中の水蒸気が凝縮し、強い酸性を帯びたドレン水となる。このドレン水は、排気経路中から入口側ドレンホース61に流れ込み、さらに入口側ドレンホース61からドレン中和器40に入る。
【0027】
図3は、ドレン中和器40内にドレン水70が流れ込んだ状態で、かつエンジン20が停止しているときの、ドレン中和器40の断面図である。エンジン20が停止しているときは、ドレン入口41cでの圧力は大気圧であり、一方ドレン出口41dでの圧力も大気圧であるので、ドレン中和器40内の圧力は一様となり、第1室から第n室までのドレン水の水位は一定である。ただし、第n+1室のドレン水の水位は、ドレン水がドレン出口から放出されるので、他の室の水位よりも低くなっている。
【0028】
図4は、ドレン中和器40内にドレン水70が流れ込んだ状態で、かつエンジン20が運転中であるときの、ドレン中和器40の断面図である。エンジン20が運転中であるときは、ドレン入口41cにエンジン20からの排気圧がかかるので、このエンジン排気圧を受けて第1室の液面が低下する。第1室の液面が低下すると、これにつながる第2室の上流側部位(図示左側の部位)の液面が上昇する。これを受けて第2室の圧力が上昇するので、下流側部位(図示右側の部位)の液面が低下する。この繰り返しにより、第2室〜第n室のドレン水の水位は、その上流側部位(図示左側の部位)の液面が上昇し、その下流側部位(図示右側の部位)の液面が低下する。この形態は、図7に示すような多連U字管圧力計と同様の形態を呈しているものである。
【0029】
尚、このときの上流側部位のドレン水の水位と下流側部位のドレン水の水位との高低差をh1(mm)、下流側部位のドレン水の水位と第n+1室におけるドレン出口の高さとの差をh2(mm)とする。
【0030】
この状態でさらにドレン水がドレン入口41cから侵入すると、各室のドレン水は、その上流側部位のドレン水の水位と下流側部位のドレン水の水位との高低差(h1)を保とうとするので、上流側部位のドレン水の水位が下側仕切り板43の上縁を越えてオーバーフローする。このオーバーフローが各室で起こり、最終的にドレン出口41dからドレン水が放出される。
【0031】
また、このときドレン入口41cにエンジン20からの排気ガス圧がかかるが、ドレン流路S内の各室の上流側部位と下流側部位とでドレン水の高低差がつくられ、この高低差分のドレン水の総和質量によってドレン入口41cで受ける排気ガス圧力に対抗する対抗圧力が発生するようになっている。従って、ドレン中和器40に侵入する排気ガスは、この対抗圧力に押し返されてドレン中和器40のドレン出口41dまで達することができない。よって、ドレン中和器40のドレン出口41dから排気ガスが放出されず、ドレン中和器40からの排気ガスの放出を防止するができる。
【0032】
図4に示す状態において、第1室内の空間の圧力をP1、第2室内の空間の圧力をP2、第3室内の空間の圧力をP3、・・・、第n室内の空間の圧力をPn、第n+1室の空間の圧力をPn+1としたとき、以下の式が成り立つ。
【0033】
P2=P1−h1(mmaq)
P3=P2−h1=P1−2h1(mmaq)
Pn=Pn−1−h1=P1−(n−1)h1(mmaq)
Pn+1=Pn−h2=P1−(n−1)h1−h2(mmaq)
高低差h1は、最大L1まで大きくなり得るので、本例における中和器40の差圧能力は、以下のようになる。
【0034】
Pn+1=P1−(n−1)L1−L2
また、P1はエンジン排気圧PEに、Pn+1は大気圧P0に等しいので、各々代入すると、以下の式が得られる。
【0035】
P0=PE−(n−1)L1−L2
PE=P0+(n−1)L1+L2
即ち、排気ガス圧が大気圧よりも(n−1)L1+L2だけ高い値になるまでは、排気ガスがドレン出口から中和器の外へ出ることができない。従って、下記式
PE<P0+(n−1)L1+L2
を満たすようにnおよびLを決めてやれば、排気ガスが中和器から放出されることを完全に防止できる。実際には、排気ガス圧を測定し、上記式を満たすような適当なL1、L2、nを決定する。例えば、排気ガス圧が大気圧よりも190mmaq大きい場合、以下の式を満たすn、L1、L2を決定すればよい。
【0036】
PE−P0=190<(n−1)L1+L2
従って、下記式を満たすn、L1、L2を求めれば、これらは上記式をも満たす。
【0037】
200=(n−1)L1+L2
上記式を満たす解(n、L1、L2)は、
(n、L1、L2)=(2、100、100)、(3、67、67)、(4、50、50)、(5、40、40)
等となり、解が決定される。これらの解を用いてドレン中和器を設計すれば、ドレン中和器から排気ガスが放出されることはない。
【0038】
以上のように、本例によれば、エンジン20により駆動される圧縮機11、室外熱交換器12、膨張弁13、室内熱交換器14を冷媒配管15で接続してなる冷媒回路10と、エンジン20の排気ガスを排気する排気系30と、排気系30で発生するドレン水を中和して排出するドレン中和器40とを具備するエンジン駆動式空気調和機100において、ドレン中和器40は、入口側ドレンホース61を介して排気系30に連通するドレン入口41cと、出口側ドレンホース62を介して大気に連通するドレン出口41dと、ドレン入口41cとドレン出口41dとの間に形成される上下に蛇行したドレン流路Sとを備え、ドレン流路S内のドレン水70によってドレン入口41cで受ける排気ガス圧力に対抗する対抗圧力が発生することを特徴とするエンジン駆動式空気調和機のドレン中和器40としたので、ドレン中和器40に侵入する排気ガスはこの対抗圧力に押し返されてドレン中和器40のドレン出口41dまで達することができない。よって、ドレン中和器40のドレン出口41dから排気ガスが放出されず、ドレン中和器40からの排気ガスの放出を防止するができる。
【0039】
また、本例のドレン中和器40は、ドレン流路Sと該ドレン流路S内のドレン水70とで、多連U字管圧力計の形態を呈する構造であるので、ドレン入口41cで受ける排気ガス圧と大気圧との差が液柱の高さの差(高低差h)の総和として表され、排気ガスの放出を確実に防止するためのドレン中和器40の設計(上下に蛇行したドレン流路の高さとしての上側仕切り板42の下端から下側仕切り板43の上端までの上下方向距離L1および、上側仕切り板の下端からドレン出口41dまでの上下方向距離をL2、蛇行段数としての室数n)を容易に決定することができる。
【0040】
また、本例のドレン中和器40は、内部空間を擁するハウジング41と、ハウジング41の内壁上面41aから下方に延びた複数の上側仕切り板42と、ハウジング41の内壁下面41bから上方に延びた複数の下側仕切り板43とを備え、複数の上側仕切り板42および複数の下側仕切り板43は交互に積層状態でハウジング41内に配設され、ドレン流路Sは複数の上側仕切り板42および複数の下側仕切り板43とで構成されているので、上側および下側仕切り板42および43の交互配置によって簡単にドレン流路Sを形成することができる。
【0041】
(第2実施形態例)
図5は、本発明の第2実施形態例としてのドレン中和器である。図において、本例におけるドレン中和器80は、略直方体状のハウジング81を備える。このハウジング81の図示左上部にはドレン入口81cが、図示右端部にはドレン出口82dが形成されている。そして、ドレン入口81cとドレン出口81dとの間には、上下に蛇行したドレン流路Sが該ハウジング81の内部に形成されている。尚、ドレン入口81cは、図1に示す入口側ドレンホース61に連結され、ドレン出口81dは、図1に示す出口側ドレンホース62に連結されている。従って、ドレン入口81cは入口側ドレンホース61を介して排気系30に連通し、ドレン出口81dは出口側ドレンホース62を介して大気に連通している。
【0042】
上記構成のドレン中和器においても、上記第1実施形態例のドレン中和器40と同様の作用効果を奏する。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、、エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器において、該ドレン中和器からの排気ガスの放出を防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例における、エンジン駆動式空気調和機の全体概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態例における、ドレン中和器の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態例における、エンジン停止時のドレン中和器の断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態例における、エンジン運転中のドレン中和器の断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態例における、ドレン中和器の断面図である。
【図6】従来技術における、ドレン中和器の断面図である。
【図7】多連U字管圧力計の概略図である。
【符号の説明】
10・・・冷媒回路
11・・・圧縮機
12・・・室外熱交換器
13・・・膨張弁
14・・・室内熱交換器
15・・・冷媒配管
20・・・エンジン
30・・・排気系
31・・・排気管
32・・・排気熱交換器
33・・・排気マフラー
40、80・・・ドレン中和器
41・・・ハウジング、 41a・・・内壁上面、 41b・・・内壁下面、
41c、81c・・・ドレン入口、 41d、81d・・・ドレン出口
42・・・上側仕切り板
43・・・下側仕切り板
44・・・炭酸カルシウム(中和剤)
61・・・入口側ドレンホース
62・・・出口側ドレンホース
70・・・ドレン水
S・・・ドレン流路
Claims (3)
- エンジンにより駆動される圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器を冷媒配管で接続してなる冷却回路と、
前記エンジンの排気ガスを排気する排気系と、
前記排気系で発生するドレン水を中和して排出するドレン中和器とを具備するエンジン駆動式空気調和機において、
前記ドレン中和器は、前記排気系に連通するドレン入口と、
大気に連通するドレン出口と、
前記ドレン入口と前記ドレン出口との間に、前記ドレン中和器の内壁の片側に対して気密的に固定された仕切りにより形成される上下に蛇行したドレン流路とを備え、
前記ドレン流路内のドレン水によって前記ドレン入口で受ける排気ガス圧力に対抗する対抗圧力が発生し、その圧力により前記ドレン入口から侵入する排気ガスは押し返されてドレン出口に達しないことを特徴とする、エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器。 - 請求項1において、
前記ドレン流路と該ドレン流路内のドレン水とで、多連U字管圧力計の形態を呈することを特徴とする、エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器。 - 請求項1または2において、
前記ドレン中和器は、内部空間を擁するハウジングと、
前記ハウジングの内壁上面から下方に延びた複数の上側仕切り板と、
前記ハウジングの内壁下面から上方に延びた複数の下側仕切り板とを備え、
前記複数の上側仕切り板および複数の下側仕切り板は交互に積層状態で前記ハウジング内に配設され、
前記ドレン流路は前記複数の上側仕切り板および複数の下側仕切り板とで構成されることを特徴とする、エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01235699A JP4035909B2 (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | エンジン駆動式空気調和機のドレン中和器 |
Applications Claiming Priority (1)
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