JP4035317B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トロイダル型無段変速機、特に車両用として有用なトロイダル型無段変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用のトロイダル型無段変速機は通常、例えば特開平10−331938号公報に記載のごとく、エンジン等の原動機からの回転を入力される入力ディスクと、これに同軸に対向配置されるとともに車輪に常時駆動結合された出力ディスクと、これら入出力ディスク間で油膜の剪断により動力の受け渡しを行うパワーローラと、該パワーローラを回転自在に支持したトラニオンとを具える。
【0003】
トロイダル型無段変速機の変速に際しては、原動機により常時駆動されている原動機駆動ポンプからの油圧を、車両の前進走行なら前進変速制御弁による制御下で、また後進走行なら後進変速制御弁による制御下で油圧サーボ機構に向かわせ、前進変速制御弁または後進変速制御弁からの油圧に応動する油圧サーボ機構のサーボピストンによってトラニオンを介しパワーローラを、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク回転軸線と交差した中立位置からトラニオン軸線方向へオフセットさせる。
これによりパワーローラが入出力ディスクからトラニオン軸線周りの分力を受けるようになる結果、パワーローラはトラニオン軸線周りにおける自己傾転を生起されて入出力ディスクに対するパワーローラの接触軌跡円弧径を連続的に変化させることにより無段変速を行わせる。
一方で上記変速の進行を油圧サーボ機構にフィードバックし、変速の進行につれてトラニオンを元のトラニオン軸線方向位置に向けて戻し、実変速比が指令変速比になったところでパワーローラを上記の中立位置に復帰させるようにして当該指令変速比を維持し得るようになす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、原動機が運転されている間は原動機駆動ポンプから油圧が吐出されているため、上記サーボ機構が当該油圧によって制御可能であるものの、この変速制御油圧が発生していない原動機の停止状態で車両の牽引や惰性走行などにより出力ディスクに車輪側から回転力が逆入力されると、サーボ機構が無制御状態であるため、トロイダル型無段変速機が以下に説明する理由によって勝手に高速側変速比に変速(アップシフト)される傾向にある。
つまり、出力ディスクが上記の通り車輪により逆駆動される時、入力ディスク側のフリクションを反力受けとしてパワーローラが入力ディスクとの接触部からトラニオン軸線方向の分力を受け、パワーローラが高速側変速比へのアップシフトを生起させるトラニオン軸線方向へオフセットされ、前記の自己傾転によりトロイダル型無段変速機を高速側変速比にしてしまう。
【0005】
しかし、かようにトロイダル型無段変速機が高速側変速比にされた状態から原動機の始動により発進を行おうとすると、以下の問題を生ずる。
つまり、この時トロイダル型無段変速機は発進故に指令変速比を当然最低速変速比にしているが、上記発進前の高速側変速比から当該最低速変速比への変速は車両の発進により回転が発生しないと行われ得ないため、上記高速側変速比が選択された状態での発進(所謂ハイ発進)となる。
【0006】
このハイ発進時は高速側変速比故のトルク不足で運転者に発進性能が悪いと感じさせるという問題を生ずる。
【0007】
本発明は、原動機の停止中でも車輪が回転すると油圧を発生するような出力回転駆動ポンプを設け、これからの油圧により例えば上記したごとき原動機停止中における不用意な変速の発生を防止し得るようにしたトロイダル型無段変速機を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明は、上記した型式のトロイダル型無段変速機において、
車輪の回転に応動する出力回転駆動ポンプを油圧サーボ機構内におけるサーボピストンの両側に設けたロー側ピストン室およびハイ側ピストン室のうちロー側ピストン室のみに接続して設け、
原動機の停止中に車輪が回転すると、出力回転駆動ポンプからロー側ピストン室への油圧により、ハイ側ピストン室に油圧を供給した時に行われるハイ側変速比への変速を阻止する構成となす。
【0009】
【発明の効果】
かかる本発明の構成によれば、原動機の停止中に車輪が回転しても、少なくともハイ側ピストン室に油圧を供給した時に行われるハイ側への変速は行われないこととなり、原動機停止中における不用意な変速の発生を防止して、前記したハイ発進の事態を回避することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施の形態になるトロイダル型無段変速機を示し、図1はトロイダル型無段変速機の伝動系の模式図である。
図1に示すトロイダル型無段変速機の伝動系は、原動機としてのエンジン1からトルクコンバータ2を経てエンジン回転を入力され、このエンジン回転をそのまま伝達したり(Dレンジでの前進走行時)、逆転させて伝達したり(Rレンジでの後進走行時)、後段へ伝えなくする(P,Nレンジでの駐停車時)前後進切り換え機構3を具える。
【0011】
前後進切り換え機構3の後段には、2個のトロイダル伝動ユニット(フロント側トロイダル伝動ユニット4およびリヤ側トロイダル伝動ユニット5)を、同軸背中合わせに設ける。
これらトロイダル伝動ユニット4,5はそれぞれ、入力ディスク6と、これに同軸に対向配置した出力ディスク7と、対応する入出力ディスク間に介在させた一対ずつのパワーローラ8とを具えた同様な構成とする。
【0012】
両トロイダル伝動ユニット4,5は、それぞれの出力ディスク7が背中合わせになるよう同軸に配置し、この配置に当たっては、それぞれの入力ディスク6を主軸9に回転係合させて前後進切り換え機構3からの回転が共通に入力されるようになし、それぞれの出力ディスク7を主軸9上に回転自在に支持する。
また両出力ディスク7は中空出力軸10を介して相互に一体結合し、この中空出力軸10上に出力歯車11を固設する。
【0013】
パワーローラ8は図4に示すように、個々のトラニオン12に回転自在に支持し(パワーローラ回転軸線をOで示す)、各トラニオン12の下端には、油圧サーボ機構を成すサーボピストン13を同軸に結合して設ける。
サーボピストン13をサーボピストンボディー18内に摺動自在に嵌合してロー側ピストン室18Lおよびハイ側ピストン室18Hを画成する。
なお、図4に示すパワーローラ8では上側のピストン室がロー側ピストン室18L、下側のピストン室がハイ側ピストン室18Hであるが、図1において上下方向反対側に位置するパワーローラ8ではロー側ピストン室18Lおよびハイ側ピストン室18Hが図4の場合と逆になる)。
これらサーボピストン13により全てのトラニオン12を同位相で(同じ変速方向に)同期してストロークさせることにより、以下の変速制御を行うものとする。
【0014】
以下に変速作用を概略説明するに、前後進切り換え機構3からの回転は両入力ディスク6へ共通に伝達され、入力ディスク6の回転は対応するパワーローラ8に伝達されて、これらパワーローラ8を軸線O1 の周りに回転させる。
そして、パワーローラ8は対応する出力ディスク7に回転を伝達し、この回転が共通な出力ギヤ11から、これに噛合するカウンターギヤ14およびカウンターシャフト15、並びに歯車組16を順次経て、主軸9の後端に同軸配置した変速機出力軸17から取り出され、図示せざる駆動車輪に達する。
【0015】
ここで、パワーローラ8をサーボピストン13(図4参照)によりトラニオン12を介し同期して、パワーローラ回転軸線O1 と直行するトラニオン(傾転)軸線O2 の方向に同位相で、図1および図4に示す中立位置(非変速位置)からストロークさせ、パワーローラ回転軸線O1 を入出力ディスク回転軸線O3 からオフセットさせると、パワーローラ8が回転時の分力によりトラニオン軸線O2 の周りに同期して同位相で傾転される。
【0016】
かかるパワーローラ8の自己傾転により、対応する入出力ディスク6,7に対するパワーローラ8の接触軌跡円半径が連続的に変化し、両トロイダル伝動ユニット4,5の変速比を同様に無段階に変化させることができる。
なお変速比が指令変速比になったところで、サーボピストン13によりトラニオン12を介しパワーローラ8を上記オフセットが0の初期ストローク位置(中立位置)に戻すことで、パワーローラ8の自己傾転は行われなくなり指令変速比を保つことができる。
【0017】
ところで上記の変速に際し、Dレンジ(前進走行)である場合は図4のハイ側ピストン室18Hに油圧を供給すると同時にロー側ピストン室18Lを排圧することで一層高速側変速比へのアップシフトが行われ、逆にロー側ピストン室18Lに油圧を供給すると同時にハイ側ピストン室18Hを排圧することで一層低速側変速比へのダウンシフトが行われる。
一方でRレンジ(後進走行)である場合は、回転が逆になることからハイ側ピストン室18Hに油圧を供給すると同時にロー側ピストン室18Lを排圧することで一層低速側変速比へのダウンシフトが行われ、逆にロー側ピストン室18Lに油圧を供給すると同時にハイ側ピストン室18Hを排圧することで一層高速側変速比へのアップシフトが行われる。
【0018】
前後進切り換え機構3の切り換え制御を含むトロイダル型無段変速機の変速制御のために通常通り、図1に示すごとくエンジン1により駆動される原動機駆動ポンプ21を設けるが、その他に本発明の前記した目的を達成するため、エンジン1に近いカウンターシャフト15の前端により駆動される出力回転駆動ポンプ22を設ける。
ここでカウンターシャフト15は、変速機出力軸17および歯車組16を介して車輪に常時駆動結合されており、従って出力回転駆動ポンプ22は、エンジン1が停止していても車両の牽引中や惰性走行中のように車輪が回転されている間は、この回転に応動して駆動される。
【0019】
出力回転駆動ポンプ22は図2および図3に示すごときプランジャポンプとし、カウンターシャフト15の前端にピン23で閂結合した偏心カム24を具え、これをポンプハウジング25内に収納する。
ポンプハウジング25は固定せず、偏心カム24の回転軸線周りに自由に回転可能とし、このポンプハウジング25には更にラジアルプランジャ26を摺動自在に嵌合する。
ラジアルプランジャ26はバネ27で偏心カム24のカム面に押圧し、偏心カム24の回転中そのカム面により半径方向へ往復ストロークされることで、オイルパン液面下に開口するようポンプハウジング25に設けた吸入ポート28より吸入弁29を経てオイルを吸入し、同じくポンプハウジング25に設けた吐出ポート30より吐出弁31を経てオイルを吐出するものとする。
【0020】
偏心カム24はラジアルプランジャ26との接触部における引きずり摩擦により当該ラジアルプランジャ26を介してポンプハウジング25を同方向へ連れ廻し、
車輪の前進回転で偏心カム24が図3の矢αで示す方向へ回転されている間、ポンプハウジング25は、出力回転駆動ポンプ22の油圧吐出回路32を構成するパイプ(同符号で示す)の外周フランジ32aと衝接した図3の実線位置に止まり、
車輪の後進回転で偏心カム24が図3の矢βで示す方向へ回転されている間、ポンプハウジング25は、吐出ポート30と油圧吐出パイプ32との接続状態を保ったまま図3の二点鎖線位置となり、後で詳述する前後進切り換え弁33のスプール33aを図示の前進位置から限界位置に押し込んだ後進位置にするものとする。
【0021】
なお出力回転駆動ポンプ22は、図2および図3につき上述したごとき構成とする代わりに、図5に示すごとく全てのサーボピストン13に共通なサーボピストンボディー18に内蔵させることができる。
つまり、カウンターシャフト15と共に回転する偏心カム24によりストロークされるラジアルプランジャ26をサーボピストンボディー18に摺動自在に嵌合し、このラジアルプランジャ26をバネ27で偏心カム24のカム面に押圧する。
ラジアルプランジャ26は偏心カム24のカム面により半径方向へ往復ストロークされることで、オイルパン液面下に開口するようサーボピストンボディー18に形成した吸入ポート28より図2に示す吸入弁29と同様な図示せざる吸入弁を経てオイルを吸入し、同じくサーボピストンボディー18に形成した吐出ポート30より図2に示す吐出弁31と同様な吐出弁を経てオイルを吐出するものとする。
サーボピストンボディー18には更に、吐出ポート30に通じる油圧吐出回路32を形成する。
【0022】
かように出力回転駆動ポンプ22をサーボピストンボディー18に内蔵させる場合、このポンプ22が図2および図3に示す構成のように後進回転時において前後進切り換え弁33のスプール33aを図3に示す前進位置から限界位置に押し込んだ後進位置にする機能を持たないことから、後進回転時において前後進切り換え弁33のスプール33aを前進位置から後進位置にするには、カウンターシャフト15の後進回転を機械的に検知する周知のリバースセンサによりこれを行う必要があること勿論である。
なお出力回転駆動ポンプ22は、サーボピストンボディー18に内蔵させる代わりに、図示しなかったが、これとは別体に構成してサーボピストンボディー18に取り付けたり、変速制御用のコントロールバルブボディー(図3に46で示す)に内蔵させたり、これとは別体に構成してコントロールバルブボディーに取り付けることもできるのは言うまでもない。
【0023】
図3および図5に示す出力回転駆動ポンプ22の油圧吐出回路32は、図4のごとく既存の変速制御油圧回路に接続して前記した本発明の目的を達成し得るようになす。
先ず既存の変速制御油圧回路を説明するにこれは、前記した原動機駆動ポンプ21からの作動油をもとに、特開平11−94062号公報に記載のものと同様の回路構成により所定の油圧制御を行って、運転者がマニュアルバルブ(図示せず)をDレンジにした前進走行希望中はDレンジ圧PD をDレンジ圧回路34に出力し、運転者がマニュアルバルブ(図示せず)をRレンジにした後進走行希望中はRレンジ圧PR をRレンジ圧回路35に出力する油圧制御回路36を具え、これらDレンジ圧回路34およびRレンジ圧回路35にそれぞれ、特開平11−94062号公報に記載のものと同様の前進変速制御弁37および後進変速制御弁38を挿置し、これら変速制御弁37,38とサーボピストン13の両側ピストン室18L,19Hとの間に前記の前後進切り換え弁33を挿入した構成とする。
これらマニュアルバルブ(図示せず)、前進変速制御弁37、後進変速制御弁38、および前後進切り換え弁33は、その他の弁と共に前記したコントロールバルブボディー46(図3参照)に内蔵させる。
【0024】
前進変速制御弁37は、スプール37aに連節した変速制御レバー39を具え、該変速制御レバー39の一端をステップモータにより指令変速比に対応した位置にされ、他端にフォワードプリセスカムを経て変速進行状態をフィードバックされるもので、以下のごとくに作用するものとする。
変速制御レバー39の一端をステップモータにより指令変速比に対応した位置にする時、変速制御レバー39はその他端を支点として対応方向へ回動することによりスプール37aを対応方向へストロークさせ、これにより出力回路40,41の一方に回路34のDレンジ圧PD を供給するとともに他方をドレンさせることで、両者間の差圧により前後進切り換え弁33(前進回転時は前述した通り、そして後で詳述するごとくスプール33aが図4の位置にされている)の出力回路42,43を経てサーボピストン13を中立位置からストロークさせ、指令変速比へ向けての変速を行わせる。
当該変速の進行はフォワードプリセスカムを介して変速制御レバー39の上記他端にフィードバックされ、変速の進行につれサーボピストン13を中立位置に戻すようストローク制御しつつ、実変速比が指令変速比に達した時に丁度スプール37aを出力回路40,41の双方が閉じられた元の位置に戻すことで指令変速比を維持する。
【0025】
後進変速制御弁38は、Rレンジへの投入時に実変速比が後進用の固定した指令変速比に向かうようスプール38aがリバースプリセスカム(図示せず)を介して対応方向へストロークされ、これにより出力回路44,45の一方に回路35のRレンジ圧PRを供給するとともに他方をドレンさせることで、両者間の差圧により前後進切り換え弁33(後進回転時は前述の通り、そして後で詳述するごとくスプール33aが図4の位置から押し込まれた位置にされる)の出力回路42,43を経てサーボピストン13を中立位置からストロークさせ、指令変速比へ向けての変速を行わせる。
当該変速の進行につれリバースプリセスカムは、サーボピストン13を中立位置に戻すようストローク制御しつつ、実変速比が後進用の指令変速比に達した時に丁度スプール38aを出力回路44,45の双方が閉じられた元の位置に戻すことで後進用の指令変速比を維持する。
【0026】
前後進切り換え弁33は図3にも示すが、コントロールバルブボディー46内に摺動自在に挿入したスプール33aを通常はバネ33bにより図示の前進位置にされて出力回路42,43をそれぞれ回路40,41に通じ、これにより前進変速制御弁37による前記の変速制御を可能にする。
一方で前後進切り換え弁33は後進走行中、図2および図3につき前述したごとく出力回転駆動ポンプ22のハウジング25により、または周知のリバースセンサによりスプール33aをバネ33bに抗して押し込まれた後進位置にされて出力回路42,43をそれぞれ回路44,45に通じ、これにより後進変速制御弁38による前記の変速制御を可能にする。
【0027】
出力回転駆動ポンプ22の油圧吐出回路32は前記した本発明の目的を達成するため図4に示すごとく(請求項8に対応)、上記した既存の変速制御油圧回路内における前後進切り換え弁33の出力回路42を経て、または図5に示すごとく直接的にサボピストン13のロー側ピストン室18Lに接続し、また当該出力回転駆動ポンプ22の油圧吐出回路32中には逆流防止のための逆止弁47を挿置する。
そして、サーボピストン13の反対側におけるハイ側ピストン室18Hには皿バネ型式の弾性手段48を設け、これによりサーボピストン13をロー側ピストン室18Lに向けて少なくとも前記中立位置に対応した位置まで付勢する。
またDレンジ圧回路34にも逆止弁49を挿置し、これを前進変速制御弁37から油圧回路36への油流を阻止する向きに配置する。
【0028】
逆止弁47よりも出力回転駆動ポンプ22に近い油圧吐出回路32の箇所にリリーフ弁50を設け、このリリーフ弁50はピストン50aにより画成された室に上記の油圧吐出回路32を接続され、ピストン50aをバネ50bでこの室に向け付勢した構成にする。
そしてリリーフ弁50は、油圧吐出回路32の圧力がバネ50bのバネ力で決まる所定値を超えると、ピストン50aをバネ50bに抗してストロークされ、この時に開かれるリリーフポート50cから作動油を漏出させることで油圧吐出回路32の圧力が上記の所定値を超えることのないよう機能する構成とする。
【0029】
かくてリリーフ弁50は、上記リリーフ機能を果たすほかに、当該リリーフ状態になる手前側では出力回転駆動ポンプ22の圧力変動を緩和させるアキュムレータとしても機能する。
なお、リリーフポート50cからの漏出油はトロイダル型無段変速機の潤滑要求箇所に導くような油路構成とする。
【0030】
上記実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速作用を次に説明する。
Dレンジにした前進走行中はカウンターシャフト15が出力回転駆動ポンプ22の偏心カム24を図3の矢印α方向に回転するため、または周知の図示せざるリバースセンサがカウンターシャフト15の前進回転を検知するため、前後進切り換え弁33は図3および図4に示す状態になっており、回路34からのDレンジ圧PD を元圧とする前進変速制御弁37を介した前記の前進変速制御が行われる。
Rレンジにした後進走行中はカウンターシャフト15が出力回転駆動ポンプ22の偏心カム24を図3の矢印β方向に回転するため、または周知の図示せざるリバースセンサがカウンターシャフト15の後進回転を検知するため、前後進切り換え弁33は図3に二点鎖線で示す位置への回動するポンプハウジング25により、またはリバースセンサによりスプール33aを押し込まれた状態になり、回路35からのRレンジ圧PR を元圧とする後進変速制御弁38を介した前記の後進変速制御が行われる。
なお、これら変速中において回路42からポンプ32の方向への油流が逆止弁47により阻止され、回路42の油圧が逃げて上記の変速が妨げられる事態の発生を回避することができる。
【0031】
エンジン1の停止中は、これにより駆動される原動機駆動ポンプ21から作動油が吐出されないため、回路34,35からDレンジ圧PD およびRレンジ圧PR が出力されることはなく、これらを元圧とした変速制御弁37,38による上記の変速制御が行われることはない。
かかるエンジン1の停止中でも、車輪が牽引や惰性走行により回転されると、車輪に常時結合されているカウンターシャフト15が出力回転駆動ポンプ22の偏心カム24を、前進方向の車輪回転時は図3の矢印α方向へ、また後進方向への車輪回転時は図3のβ方向へ回転させる。
【0032】
出力回転駆動ポンプ22は前記した通りラジアルプランジャポンプであるが故に、偏心カム24が何れの方向へ回転される場合も、回路32に作動油を吐出して回転数に応じた油圧を発生させる。
この吐出圧は逆止弁47を経てロー側ピストン室18Lに達し、トラニオン12を対応方向へストロークさせる。
ここで車輪が前進回転されている場合、上記トラニオン12のストロークはトロイダル型無段変速機のダウンシフトを生起させ、変速機をロー側変速比に保持する。
【0033】
なお、車輪回転数が低くて回路32へのポンプ吐出圧が低いことでトラニオン12がバネ48により中立位置から少しでも矢δで示すアップシフト方向にずれると、これがフォワードプリセスカムを介して変速制御レバー39の対応端部に矢γで示すようにフィードバックされる。
これにより前進変速制御弁37が回路40を回路34に通じる結果、ロー側ピストン室18Lの内圧が回路42、前後進切り換え弁33、および回路40,34を経て排圧されようとするが、この排圧を逆止弁49が阻止するためにロー側ピストン室18Lの内圧が上昇してサーボピストン13をバネ48に抗してストロークさせることができ、これによりトロイダル型無段変速機のダウンシフトを生起させて変速機をロー側変速比に保持することができる。
以上の作用の繰り返しにより結果として、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行で前進回転されるとき変速機を、変速制御レバー39にステップモータで指示された指令変速比(停車故にロー側変速比)に保持することができる。
【0034】
エンジン停止中に車輪が逆に後進回転されている場合、上記出力回転駆動ポンプ22からロー側ピストン室18Lへの油圧によるトラニオン12のストロークはトロイダル型無段変速機をアップシフトさせようとする。
しかし、トラニオン12がロー側ピストン室18Lへの油圧により中立位置から少しでも矢εで示すアップシフト方向にずれると、これがリバースプリセスカムを介して後進変速制御弁38のスプール38aに矢ρで示すようにフィードバックされる。
【0035】
これにより後進変速制御弁38が回路44をドレンポート38bに通じる結果、ロー側ピストン室18Lの内圧が回路42、前後進切り換え弁33(後進回転時故にスプール33aを押し込まれた状態になっている)、回路44、およびドレンポート38bを経て排圧されるため、ロー側ピストン室18Lの内圧によるトラニオン12の上記ストロークは行われることはない。
そして、上記ロー側ピストン室18Lの内圧低下に起因してサーボピストン13は皿バネ48により押動されることとなり、トラニオン12の対応方向へのストロークによりトロイダル型無段変速機のダウンシフトを生起させることができる。
以上の作用の繰り返しにより、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行で後進回転されても変速機を、後進変速制御弁38に指示された後進用の指令変速比(ロー側変速比)に保持することができる。
【0036】
以上により本実施の形態においては、エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行によって前進回転される場合も、また逆に後進回転される場合も、変速制御レバー39の左端に指令した指令変速比(前進回転時)に、また後進変速制御弁38に指令した指令変速比(後進回転時)に実変速比が戻ったところで、トラニオン12の何れ方向のストロークも生ずることがなくて指令変速比(ロー側変速比)が保たれ、前記のハイ発進を回避することができる。
【0037】
6は、本発明の他の実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速制御油圧回路を示し、本実施の形態においては出力回転駆動ポンプ22の逆止弁47付き油圧吐出回路32を前後進切り換え弁33の出力回路43を経て(直接でもよい)サボピストン13のハイ側ピストン室18Hに接続する。
そして、サーボピストン13の反対側におけるロー側ピストン室18Lには皿バネ型式の弾性手段48を設け、これによりサーボピストン13をハイ側ピストン室18Hに向けて少なくとも前記中立位置に対応した位置まで付勢する。
またRレンジ圧回路35にも逆止弁52を挿置し、これを後進変速制御弁38から油圧回路36への油流を阻止する向きに配置する。
【0038】
本実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速作用を次に説明する。
Dレンジにした前進走行中における前進変速制御弁37を介した前進変速制御、およびRレンジにした後進走行中における後進変速制御弁38を介した後進変速制御は前記したと同様に行われる。
なお、これら変速中に回路43からポンプ32の方向への油流が逆止弁47により阻止されているため、回路43の油圧が逃げて変速が妨げられる事態が発生するようなことはない。
【0039】
エンジン1の停止中に車輪が牽引や惰性走行により回転される時、出力回転駆動ポンプ22から逆止弁47を経てハイ側ピストン室18Hに達した油圧はトラニオン12を対応方向へ付勢する。
車輪の回転数が低いときは出力回転駆動ポンプ22からハイ側ピストン室18Hに向かう油圧も低いため、サーボピストン13は皿バネ51によりトラニオン12を伴って対応方向へストロークされる。
ここで車輪が前進回転されている場合、上記トラニオン12のストロークはトロイダル型無段変速機のダウンシフトを生起させ、変速機をロー側変速比に保持して前記したと同様のハイ発進防止作用が得られる。
【0040】
しかし、車輪の前進回転数が高くなって出力回転駆動ポンプ22からハイ側ピストン室18Hに向かう油量が多くなると、回路43,41,34を経由して行われるドレン量を越えるようになる結果、ハイ側ピストン室18Hの内圧が高くなってサーボピストン13をトラニオン12と共に皿バネ51に抗し対応方向へストロークさせる。
当該トラニオン12のストロークはトロイダル型無段変速機のアップシフトを生起させ、後進時よりも高速になることが多い前進方向牽引時において前後進切り換え機構3(図1参照)の回転数を抑制することができ、その耐久性を向上させることができる。
【0041】
なお当該アップシフトの程度は、例えば回路34(回路41,43でもよい)にワンウエイオリフィスを設け、これら回路を経て行われるハイ側ピストン室18Hからのドレン量を制御することで任意に調整することができる。
そして、上記した牽引の終了時点の直前では車輪の前進回転数が低下するから、この時トロイダル型無段変速機は上記の作用によりロー側変速比に戻されるため、ハイ発進防止作用が阻害されることはない。
【0042】
エンジン停止中に車輪が後進回転される場合は、出力回転駆動ポンプ22からハイ側ピストン室18Hへの油圧でサーボピストン13がトラニオン12と共に皿バネ51に抗して対応方向へストロークされる時、トロイダル型無段変速機のダウンシフトが生起されてハイ発進を防止することができる。
【0043】
ここで車輪の後進回転数が低くなって出力回転駆動ポンプ22からハイ側ピストン室18Hへの油圧が低下し、サーボピストン13がトラニオン12と共に皿バネ51により中立位置から少しでも図6のεで示す方向へストロークされると、これをフィードバックされて後進変速制御弁38のスプール38aがリバースプリセスカムにより矢ρで示す方向へストロークされ、回路45,35間を通させる。
この時、ハイ側ピストン室18Hから回路43、前後進切り換え弁33(後進回転故にスプール33aを押し込まれている)、回路45、および回路35を経て行われるべきハイ側ピストン室18Hの排圧が逆止弁52により阻止されることとなり、ハイ側ピストン室18Hの内圧が出力回転駆動ポンプ22からの油流で上昇される。
ハイ側ピストン室18Hのかかる内圧上昇はサーボピストン13を皿バネ51に抗してストロークさせることができ、これによりトロイダル型無段変速機のダウンシフトを生起させて変速機をロー側変速比に保持することができ、ハイ発進を防止することが可能である。
【0044】
本発明は、例えば上記した両実施の形態におけるようにして、
車輪の回転に応動する出力回転駆動ポンプ22をサーボピストン13の両側ピストン室の一方(図4ではロー側ピストン室18L、図6ではハイ側ピストン室19H)に接続して設け、
エンジン(原動機)1の停止中に車輪が回転すると、出力回転駆動ポンプ22から上記一方のピストン室18L(18H)への油圧により、他方のピストン室18H(18L)に油圧を供給した時に行われる方向への変速を阻止するよう構成したから(請求項1)、
エンジン(原動機)1の停止中に車輪が回転した時に、少なくとも上記他方のピストン室18L(18H)に油圧を供給した時に行われる方向への変速は行われないこととなり、原動機停止中における不用意な変速の発生を防止して、例えば前記したハイ発進の事態を回避することができる。
【0045】
しかも本発明によれば上記の作用効果を達成するのに、出力回転駆動ポンプ22の吐出油圧をコントロールバルブボディー46(図3参照)内の回路に対してではなく、サーボピストン13の一方のピストン室18Lまたは18Hに供給する構成(請求項1)としたから以下の利点もある。
つまり、図1に示すように2個のトロイダル伝動ユニット4,5を具えたダブルキャビティー式トロイダル型無段変速機の場合、両キャビティー間に出力歯車11およびカウンターギヤ14を包套する中間壁が不可欠であり、図5のように全てのサーボピストン13を摺動自在に嵌合した共通なサーボピストンボディー18が上記の中間壁を横方向に貫通している。また、サーボピストンボディー18のリヤキャビティー側の下方にはカウンターシャフト15(図1参照)が存在し、サーボピストンボディー18のフロントキャビティー側の下方にはコントロールバルブボディー46(図3参照)が存在する。
【0046】
従って、出力回転駆動ポンプ22の吐出油圧をコントロールバルブボディー46(図3参照)内の回路に対し供給するのでは、カウンターシャフト15により駆動されるためサーボピストンボディー18に設けるのが好都合な出力回転駆動ポンプ22から、サーボピストンボディー18とは別体に構成するコントロールバルブボディー46までの長い油路が必要であると共に、当該油路のためにサーボピストンボディー18およびコントロールバルブボディー46間に厳密なシール構造も必要になり、レイアウトが成立しにくいし大型化およびコスト高の問題も生ずる。
なお、サーボピストンボディー18およびコントロールバルブボディー46を別体に構成する理由は、サーボピストンボディー18には大きな力が作用して変形しやすく、この変形がコントロールバルブボディー46に及んで内部の弁スプールがスティックするのを避けるためである。
【0047】
この点、本発明(請求項1)のように出力回転駆動ポンプ22の吐出油圧をサーボピストン13の一方のピストン室18Lまたは18Hに供給する構成によれば、カウンターシャフト15により駆動されるためサーボピストンボディー18に設けるのが好都合な出力回転駆動ポンプ22からピストン室18Lまたは18Hまでの油路を図5に例示するごとくサーボピストンボディー18内に形成するだけでよく、長い油路が必要でないと共にシール構造も必要でなくなってレイアウトを成立させ易いし大型化およびコスト高の問題を生ずることがない。
【0048】
更に加えて本発明によれば、出力回転駆動ポンプ22からの油圧によりサーボピストン13を対応方向に付勢してエンジン(原動機)1の停止中における車輪回転時の不用意な変速を阻止して指令変速比を保持するよう構成したから(請求項1)、エンジン(原動機)1の停止中における車輪回転時に発生する出力ディスク7およびパワーローラ8間でのフリクションに影響されることなく、プリセスカムを介した変速状態のフィードバックにより確実に指令変速比を保持することができ、前記の作用効果を一層確実なものにし得る。
【0049】
なお、変速制御弁37,38のうち、上記一方のピストン室18L(18H)に原動機駆動ポンプ油圧P(P)を向かわせてダウンシフト方向の変速を生起させる変速制御弁37(38)の原動機駆動ポンプ油圧入力回路34(35)中に、変速制御弁37(38)から遠ざかる方向への油流を阻止する逆止弁49(52)を挿置すれば(請求項2)、
前記作用説明から明らかなように、車輪回転数が低下して出力回転駆動ポンプ22の油流が低下した時も確実に、エンジン(原動機)1の停止中における車輪回転時の不要な変速を防止するという前記した作用効果を達成することができる。
【0050】
出力回転駆動ポンプ22の油圧を上記一方のピストン室18L(18H)に供給するに際し、逆止弁47を経て当該供給を行う構成にする場合(請求項3)、
エンジン(原動機)1の駆動中において原動機駆動ポンプ21からサーボピストン室に向かう油流が出力回転駆動ポンプ(22)側に逃げることがなく、エンジン(原動機)1の駆動中における通常の変速制御が出力回転駆動ポンプ(22)によって妨げられる不具合を回避し得る。
【0051】
サーボピストン13を少なくとも前記中立位置に対応した位置まで上記一方のピストン室18L(18H)に向けて付勢する弾性手段48(51)を設ける場合(請求項4)、
前記した作用説明から明らかなごとく、出力回転駆動ポンプ(22)から上記一方のピストン室18L(18H)への油圧と、弾性手段48(51)との共同により、エンジン(原動機)1の停止中における車輪回転時の不用意な何れ方向への変速も阻止することができる。
【0052】
出力回転駆動ポンプ22をサーボピストン13用のサーボピストンボディー18に内蔵させるか、またはこれに別体物として取り付ける場合(請求項5)、
サーボピストンボディー18が車輪と共に回転するメンバー(カウンターシャフト15)の近くに位置することから、これにより駆動される出力回転駆動ポンプ22のレイアウトが容易となる。
【0053】
なお出力回転駆動ポンプ22は、コントロールバルブボディー46に内蔵させるか、これに別体物として取り付けることもできる(請求項6)。
【0054】
ダブルキャビティー式トロイダル型無段変速機のカウンターシャフト15に設けたカム24により駆動されるプランジャポンプ26により出力回転駆動ポンプ22を構成する場合(請求項7)、
ポンプ駆動系を別途付加する必要がなくてコスト上有利であると共に、カウンターシャフト15の長手方向いずれの箇所にでも出力回転駆動ポンプ22を配置し得てレイアウトの自由度も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるトロイダル型無段変速機の伝動系を示す模式図である。
【図2】 同トロイダル型無段変速機における出力回転駆動ポンプを示す要部拡大断面図である。
【図3】 同出力回転駆動ポンプを前後進切り換え弁と共に示す要部拡大正面図である。
【図4】 同トロイダル型無段変速機における変速制御油圧回路を示す回路図である。
【図5】 出力回転駆動ポンプの他の構成例を示すサーボピストンボディーの要部拡大断面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態になるトロイダル型無段変速機の変速制御油圧回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 エンジン(原動機)
2 トルクコンバータ
3 前後進切り換え機構
4 フロント側トロイダル伝動ユニット
5 リヤ側トロイダル伝動ユニット
6 入力ディスク
7 出力ディスク
8 パワーローラ
9 主軸
10 中空出力軸
11 出力歯車
12 トラニオン
13 サーボピストン(油圧サーボ機構)
14 カウンターギヤ
15 カウンターシャフト
16 歯車組
18 サーボピストンボディー
18L ロー側ピストン室
18H ハイ側ピストン室
17 変速機出力軸
21 原動機駆動ポンプ
22 出力回転駆動ポンプ
24 偏心カム
25 ポンプハウジング
26 ラジアルプランジャ
28 吸入ポート
29 吸入弁
30 吐出ポート
31 吐出弁
32 出力回転駆動ポンプ圧吐出回路
33 前後進切り換え弁
34 Dレンジ圧回路
35 Rレンジ圧回路
36 油圧制御回路
37 前進変速制御弁
38 後進変速制御弁
39 変速制御レバー
40 出力回路
41 出力回路
42 出力回路
43 出力回路
44 出力回路
45 出力回路
46 コントロールバルブボディー
47 逆止弁
48 弾性手段
49 逆止弁
50 リリーフ弁
51 弾性手段
52 逆止弁

Claims (8)

  1. 原動機の回転を入力される入力ディスクと、該入力ディスクに同軸に対向配置されるとともに車輪に常時駆動結合された出力ディスクと、これら入出力ディスク間で動力の受渡しを行うパワーローラとを具え、
    パワーローラを回転自在に支持したトラニオンを、原動機駆動ポンプから回転方向ごとの変速制御弁を経由した油圧に応動する油圧サーボ機構により、パワーローラ回転軸線が入出力ディスク回転軸線と交差した中立位置からトラニオン軸線方向へオフセットするようストロークさせることで、パワーローラのトラニオン軸線周りにおける傾転を生起させて変速を行い、
    該変速の進行を前記油圧サーボ機構にフィードバックして指令変速比になったところでパワーローラを前記中立位置に戻すようにしたトロイダル型無段変速機において、
    前記車輪の回転に応動して油圧を発生する出力回転駆動ポンプを、前記油圧サーボ機構内におけるサーボピストンの両側に設けたロー側ピストン室およびハイ側ピストン室のうちロー側ピストン室のみに接続して設け、
    前記原動機の停止中に前記車輪が回転する時、前記出力回転駆動ポンプからロー側ピストン室への油圧により、ハイ側ピストン室に油圧を供給した時に行われるハイ側変速比への変速を阻止するよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 請求項1に記載のトロイダル型無段変速機において、前記変速制御弁のうち、前記ロー側ピストン室に原動機駆動ポンプ油圧を向かわせてダウンシフト方向の変速を生起させる変速制御弁の原動機駆動ポンプ油圧入力回路中に、該変速制御弁から遠ざかる方向への油流を阻止する逆止弁を挿置したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  3. 請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速機において、前記出力回転駆動ポンプ油圧を逆止弁を経て前記ロー側ピストン室に供給するよう構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、前記サーボピストンを少なくとも前記中立位置に対応した位置まで前記ロー側ピストン室に向けて付勢する弾性手段を設けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  5. 請求項1乃至4記載のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、前記出力回転駆動ポンプを前記サーボピストン用のサーボピストンボディーに内蔵させるか、または該サーボピストンボディーに別体物として取り付けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、前記変速制御弁を内蔵したコントロールバルブボディーに前記出力回転駆動ポンプを内蔵させるか、または該コントロールバルブボディーに別体物として取り付けたことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  7. 前記入出力ディスク、パワーローラ、およびトラニオンよりなるトロイダル伝動ユニットを2個、出力ディスクが背中合わせになるよう同軸に配置して具え、背中合わせの出力ディスクからこれら出力ディスクに平行に並置したカウンターシャフトを経て変速回転を取り出すようにした請求項5に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記カウンターシャフトに設けたカムにより駆動されるプランジャポンプにより前記出力回転駆動ポンプを構成したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  8. 前進回転時は原動機駆動ポンプ油圧を前進変速制御弁による制御下でサーボピストンのロー側ピストン室またはハイ側ピストン室に供給してパワーローラを対応方向へオフセットさせることによりダウンシフト方向またはアップシフト方向の変速を行い、
    後進回転時は原動機駆動ポンプ油圧を後進変速制御弁による制御下でサーボピストンの前記ロー側ピストン室またはハイ側ピストン室に供給してパワーローラを対応方向へオフセットさせることにより逆にアップシフト方向またはダウンシフト方向の変速を行うようにした請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機において、
    前記出力回転駆動ポンプを前記逆止弁を経て前記ロー側ピストン室に接続し、
    前記サーボピストンを少なくとも前記中立位置に対応した位置まで前記ロー側ピストン室に向けて付勢する前記弾性手段を設け、
    前進変速制御弁の原動機駆動ポンプ油圧入力回路中に、該前進変速制御弁から遠ざかる方向の油流を阻止する前記逆止弁を挿置したことを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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