JP4034957B2 - 受信装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、受信した信号サンプルからデータを検出及び再生する受信装置に関する。さらに、本発明は受信した信号サンプルからデータを検出及び再生する方法に関する。
【0002】
【背景技術】
無線信号を用いた通信では、データは、通常、無線信号に変調され、この無線信号を受信機に送信することにより伝送される。受信機は、無線信号を検出し、受信した無線信号からデータを再生する。この処理は、通常、デジタル的に行われるため、受信機は、検出した無線信号をベースバンド信号にダウンコンバートするとともに、アナログ信号からデジタル信号に変換する。このデジタル形式のベースバンド信号を処理することにより、データが再生される。ここで、データを再生するためには、受信データシンボルの相対的時間位置を送信時の時間位置に対応させるために、受信機は、受信デジタル信号サンプルに同期する必要がある。このような処理は、特に、データをバースト又はパケットとして送信する無線通信方式において必要である。
【0003】
データがバースト又はブロックとして通信される無線通信方式の例としては、デジタルビデオ放送(Digital Video Broadcasting:以下、DVBという。)方式がある。DVB方式では、符号化直交周波数分割多重(Coded Orthogonal Frequency Division Multiplexing:以下、COFDMという。)として知られている変調方式を利用する。COFDMでは、K個の狭帯域キャリア(Kは整数とする)を準備し、データをパラレルに変調し、各キャリアにより直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulated:以下、QAMという。)シンボルを伝送する。データは、複数のキャリアを介してパラレルに伝送されるため、期間を拡張し、各キャリアを介して同じシンボルを送信してもよい。通常、この期間は、無線チャンネルのコヒーレンスタイム(coherence time)より長く設定され、これにより、拡張期間を平均化することにより、各キャリアに変調されたデータシンボルは、特に無線チャンネルに生じやすい時間及び周波数選択性フェージング効果の影響を受けることなく再生される。
【0004】
受信機におけるデータの検出及び再生を容易にするために、QAMデータシンボルは、パラレルの各キャリアを同時に(contemporaneously)変調し、変調されたキャリアは、COFDMシンボルを形成する。すなわち、COFDMシンボルは、複数のキャリアを有し、各キャリアは異なるQAMデータシンボルにより同時に変調されている。
【0005】
時間領域においては、各COFDMシンボルは、ガード期間により分離されている。ガード期間は、COFDMシンボルのデータ搬送サンプルを繰り返すことによって形成されている。すなわち、データを検出及び再生するために、受信機は、各COFDMシンボル及びCOFDMシンボルのデータ搬送サンプルから復調されたデータに同期する必要がある。COFDMシンボルのデータ搬送サンプルとの同期をとる技術としては、データ搬送サンプルが変調された期間により時間的に分離された2つのサンプルを相互相関させる(cross correlate)技術がある。この手法では、2つのサンプルの相対的時間位置をCOFDMシンボル内でシフトし、最も高い相互相関性が得られる位置を検出する。
【0006】
この同期法は、付加白色ガウス雑音(additive white gaussian noise)が存在しても適切に機能するが、マルチパス伝播(multi-path propagation)が生じるような状況で信号が受信された場合、最適ではない同期点(sub-optimum synchronisation point)を生成し、これによりデータ搬送信号サンプルが隣接する信号サンプルのエネルギにより劣化することがある。このような現象はシンボル間干渉(inter-symbol interference:以下、ISIという。)として知られている。
【0007】
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る受信装置は、データを搬送する複数のデータ搬送信号サンプルと、データ搬送信号サンプルの前又は後に設けられ、データ搬送信号サンプルを繰り返すことによって形成されたガード信号サンプルとを有する少なくとも1組の受信信号サンプルからデータを検出及び再生する受信装置において、インパルス応答を有する整合フィルタと、整合フィルタのインパルス応答をガード信号サンプルの信号サンプルに適応させ、整合フィルタに1組の受信心サンプルのガード信号サンプルの当該1組の受信信号サンプルに対する畳込みを表す出力信号を生成させるコントローラと、受信信号サンプルに対する整合フィルタの出力信号の時間に関するエネルギの分布に基づいて、データ搬送信号サンプルからデータを再生することができる受信信号サンプルのウィンドウの位置を示す同期位置を推定する同期検出器とを備える。
【0008】
後に詳細に説明するように、本発明に係る受信装置は、データを搬送するデータ搬送信号サンプルの時間的に前又は後に位置するガード信号サンプルを含む1組の受信信号サンプルを構成するデータ搬送サンプルからデータを検出及び再生する処理の性能を向上させる。ガード信号サンプルは、ガード期間に等しい期間、データ搬送信号サンプルを繰り返すことによって形成される。受信装置にフィルタと、このフィルタのインパルス応答をガード期間の信号サンプルに適応させるコントローラとを設けることにより、同期位置の推定精度を高めることができる。同期検出器は、フィルタに受信信号を通過させることにより生成される整合フィルタ出力応答の時刻に関するエネルギの分布に基づいて同期位置を検出することができる。フィルタ出力信号のピークは、通常、無線パスに亘る伝播により生成された伝送信号の複製(レプリカ)に対応する。受信装置は、無線チャンネルにおける最も早い意味ある成分(significant component)の位置を特定し、データ搬送信号サンプルを再生するためのウィンドウをこの最も早い意味ある成分から開始させることにより同期位置をより正確に推定することができる。このような処理は、特に、マルチパス伝播が存在する環境において受信信号が検出される場合に有益である。
【0009】
同期位置は、フィルタにより受信信号サンプルの組内の全ての信号サンプルをフィルタリングすることによっても捕捉できるが、好ましい実施の形態においては、コントローラは、フィルタを制御して、同期位置の粗推定値から開始し、受信信号サンプルをフィルタで畳み込む。すなわち、受信装置は、相関器を備え、この相関器は、ガード期間のサンプルと、ガード信号サンプルを形成したデータ搬送信号サンプルとの間の時間間隔に対応する時間的変位分分離された1組の受信信号サンプルの2つのサンプルを相関させ、コントローラは、受信信号サンプルに沿って相対的に変位した複数の位置のそれぞれにおいて、2つのサンプル間の相関を判定し、同期検出器は、相対的に変位した各位置に対する相関器の出力値を判定し、相関器から最大の出力値が生成される変位した位置に基づいて粗同期位置を推定してもよい。同期位置の粗推定は、複数の相対的変位した位置のそれぞれにおいて判定されるため、同期検出器は、粗同期位置からより高速に精密な同期位置を決定することができる。したがって、好ましくは、整数により除算されたガード信号サンプルの数から決定された数の位置において、変位されたサンプルの相互相関が調べられる。
【0010】
受信装置は、1組のみの受信信号サンプルの同期位置を検出するように構成することもできるが、本発明に基づく受信装置の一応用例においては、受信装置は、複数組の受信信号サンプルを処理する。この場合、同期検出器は、好ましくは、複数組の受信信号サンプルのそれぞれに対する同期検出器の出力信号のピークを結合し、この結合された出力信号のピーク値から同期位置を推定する。同期検出器は、連続した1組の受信信号サンプルに亘って出力信号を積分し、これにより、結合された出力信号のピーク値からより正確に同期位置を決定することができる。
【0011】
本発明の実施の形態として示す受信装置は、符号化直交周波数分割多重(Coded Orthogonal Frequency Division Multiplexing:COFDM)方式に基づいて動作するが、本発明は、このような変調方式に限定されるものではなく、例えば、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)方式又はこの他の変調方式及び通信方式に適用してもよい。本発明は、データ搬送信号サンプルと、このデータ搬送信号サンプルを繰り返すことによって形成されたガード信号サンプルとを有する1組の受信信号サンプルからデータを検出するあらゆる受信装置に適用することができる。
【0012】
幾つかの応用例においては、1組の受信信号サンプルにおける受信信号サンプル数が著しく大きくなることがある。例えば、デジタルビデオ放送の応用例において、COFDMシンボルは、2048個の信号サンプル(2Kモード)又は8192個の信号サンプル(8Kモード)を含む。さらに、1組の受信信号サンプル及びインパルス応答は、実部及び虚部を有する複素サンプルを有する。この結果、ガード信号サンプルを受信信号サンプルの組により畳み込むフィルタは、それぞれ2Kモード及び8Kモードにおいて、1536個又は6144個のタップを有する必要があり、このような数は、実現が困難であり、実時間処理の観点からも非現実的である。ここで、本発明の好ましい実施の形態においては、コントローラは、各受信信号サンプルの実部及び虚部をこの実部及び虚部の相対的符号に基づいて正又は負の定数として表現し、インパルス応答を受信信号サンプルに論理的に結合することにより出力信号を生成する。すなわち、インパルス応答及び受信信号サンプルを、それぞれの実部及び虚部を定数として表現することにより、同期位置を決定できる受信信号サンプルとフィルタインパルス応答の畳込みの近似値が生成される。この近似値から同期位置を決定することができる。これにより、フィルタを著しく単純な構成により実現することができる。
【0013】
【発明を実施するための最良の形態】
デジタルビデオ放送(Digital Video Broadcasting:以下、DVBという。)標準規格に準拠して生成されたCOFDMシンボルからデータを検出及び再生する具体例に基づいて本発明の好ましい実施の形態を説明する。DVB規格は、欧州電気通信規格規則第EN300744バージョン1.1.2(European telecommunications standards institute number EN300744 version 1.1.2)(1997〜1998)、「デジタルビデオ放送(DVB);デジタル地上波テレビジョン放送用フレーム構造チャンネル符号化及び変調(Digital Video Broadcasting (DVB); Frame Structure Channel Coding And Modulation For Digital Terrestrial Television)」に定義されている。
【0014】
上述のように、DVB規格に基づいて変調されるCOFDMシンボルは、K個の狭帯域キャリアを、伝送するデータによりパラレルに変調することにより生成される。上述のETSI規格に定義されているように、COFDMシンボルは、周波数領域で形成された後、逆フーリエ変換により時間領域に変換される。COFDMの構造を図1に示す。また、本明細書において様々な量を表現するために使用するシンボルを説明する表を図7に示す。
【0015】
図1においては、2つのCOFDMシンボルがブロック1、2として示されており、DVB送信機は、これらのCOFDMシンボルを時間的には、図面における左側から右側の方向に順次送信する。図1に示すように、各COFDMシンボル1、2は、データの送信期間において、シンボルの有効な部分(useful part)を有している。このシンボルの有効な部分は、Tu秒の期間を有し、Nu個のサンプルを含んでいる。Tg秒の期間を有するガード期間G.1、G.2は現在のシンボルと先行するシンボルとを分離する。ガード期間は、Ng個のサンプルを含んでいる。各COFDMシンボル1、2に対して、ガード期間G.1、G.2は、シンボルの有効な部分に先行し、矢印4により示すように、シンボルの有効な部分の最後のTg秒をコピーすることにより形成されている。したがって、Ns個のサンプルを含む各COFDMシンボルは、Ts=Tg+Tu秒の期間を有している。
【0016】
COFDMシンボル内のデータを再生するために、受信機は、各COFDMシンボルに対応する受信信号サンプルの組からデータ搬送信号サンプルを検出する必要がある。シンボルを読み取ることにより、高速フーリエ変換(Fast Fourier transform:以下、FFT)処理を開始するウィンドウの最適な位置がわかる。FFTは、COFDM復調器のコアを形成する。
【0017】
ガード期間G.1、G.2における複製されたサンプルは、受信機側で各シンボルの開始位置を検出するために使用できる。FFTは、シンボルの有効な部分をカバーする期間Tuのセグメントのみに対して実行することが好ましいため、先の説明では、この開始位置をFFTウィンドウの位置と呼んでいる。なお、ガード期間内のいずれの時刻から開始されるFFTウィンドウも許容範囲内にある。このようなFFTウィンドウでは、FFTの出力において位相勾配(phase slope)が生じるが、FFTウィンドウが正しい位置よりTg秒以内にずれている場合は、この誤差を修正することができる。しかしながら、FFTウィンドウの位置の誤差がこれ以上になると、生じる位相勾配は、約±π/2ラジアンとなり、この誤差は解決及び修正することができない。これによりシンボル間干渉(inter-symbol interference:以下、ISIという。)が生じ、受信機の性能が劣化する。
【0018】
図2は、FFTウィンドウを検出するための従来の同期検出器を説明する図である。データを搬送するデータ搬送信号サンプルのFFTウィンドウの位置が検出されると、FFTを適用することによって、これらのデータ搬送信号サンプルから所望のデータが再生される。したがって、FFTは、信号サンプルを、K個のキャリアからデータを再生することができる周波数領域に戻す変換を行う。図2に示すように、2つのCOFDMシンボル1、2は相関器10に供給される。遅延線12は、受信されたシンボル1、2の信号サンプルを信号サンプルの長さTuに対応する時間分遅延させる。相関器10は、遅延線12から信号サンプルが供給される第1の入力端子と、受信COFDMシンボルを構成するサンプルの組からリアルタイムに信号サンプルが供給される第2の入力端子とを備える。相関器10の出力信号c(n)は、加算器18の第1の入力端子20に供給される。加算器18の第2の入力端子22には、遅延器24によりガード期間に等しい期間遅延された信号が供給される。さらに、加算器18の第3の入力端子26には、この加算器18の出力信号a(n)を遅延器28により1サンプル遅延させた信号が供給されている。加算器18の出力信号a(n)は、第2の加算器30の第1の入力端子に供給される。第2の加算器30は、さらに、第2及び第3の入力端子を備えている。第2の加算器30の第2の入力端子には、第1の加算器18の出力信号a(n)をガード期間に等しい期間遅延された信号が供給され、第3の入力端子には、この第2の加算器30の出力信号e(n)を遅延器34により1サンプル遅延させた信号が供給されている。第2の加算器30の出力信号e(n)は、COFDMシンボルからデータを再生するFFTウィンドウを決定することができる信号である。
【0019】
第1の加算器18は、遅延器24、28と連携して、事実上、ガード期間に等しい長さを有する第1の移動平均フィルタ(moving averaging filter)を形成している。第2の加算器30及び遅延器32、34は、ガード期間に等しいウィンドウを有する第2の移動平均フィルタを形成している。図2には、COFDMシンボル1、2の時間軸に沿って、相関器10、第1の加算器18及び第2の加算器30のそれぞれの出力信号も示されている。図2に示すように、相関器10の出力信号c(n)は、ガード期間の自己相関(auto-correlation)に事実上対応する矩形パルスを生成する。これは、もちろん、雑音のない状態を示している。第1の加算器18の出力信号a(n)は、相関器10の出力信号c(n)の積分を表し、さらに、第2の加算器30の出力信号e(n)は、第1の移動平均ウィンドウの出力信号a(n)の積分を表す。各シンボルに対して、ガード期間のサンプルは、シンボルの最後のTg秒においても出現する。第2の移動平均ウィンドウもTg秒の期間を有している。式(1)は、受信機における受信シーケンスのサンプル時間をTとして、各受信サンプルの相関r(n)=r(nT)を算出するための式である。
【0020】
【数2】
【0021】
Ns個の受信サンプルの所定のシーケンス内において出力信号a(n)を最大にするnの値が最適な粗同期位置(coarse sync position)を示す。信号対雑音比(SN比)が低い期間において性能を向上させるために、出力信号a(n)、すなわち移動相関シーケンスa(n)は、Nsの長さを有する連続した複数のウィンドウに亘って平均化することができる。さらに、移動相関シーケンスa(n)をTg秒のウィンドウに亘って積分することにより、分散的な又はマルチパスチャンネルにおける性能を向上させることができる。この積分は、連続したTs秒のウィンドウの平均化より前に行ってもよく、式(2)として表すことができる。
【0022】
【数3】
【0023】
そして、第2の移動平均ウィンドウのピークは、事実上、データ搬送信号サンプルの開始位置を示している。これにより、データ搬送信号サンプルの期間に対応する期間TuのFFTウィンドウ35が決定される。
【0024】
図2に示す同期検出器は、COFDMシンボルからデータを再生するFFTウィンドウを検出することができるが、例えば、受信信号がマルチパス伝播が生じている状況で検出された場合等、幾つかの状況においては、FFTウィンドウの位置を特定する同期位置がマルチパスの影響でずれて検出されることがあり、これにより、COFDMシンボル間のシンボル間干渉が発生し、すなわち、FFTウィンドウが次のCOFDMシンボルのガード信号サンプルからのエネルギを含んでしまうことがある。これにより、検出されたデータにエラーが生じることがある。図3は、COFDMシンボル1、2と、この第2のバージョンであるCOFDMシンボル1’、2’を示し、第1のメインパス50及び第2のエコーパス52を介したマルチパス伝播を説明するための図である。エコーパス52及びメインパス50における相関器10の出力信号c(n)は、図3において、それぞれエコー信号54及びメイン信号56として示している。受信機においては、相関器10の出力信号は、メイン信号56及びエコー信号54の実質的な結合信号として検出される。マルチパスが存在する状況における相関器10の出力信号は、第3の線58により示すように、メイン成分とエコー成分を含む。第3の線58は、メインパス50とエコーパス52とを経由した相関器10の出力信号を結合した信号を表している。第1及び第2の移動平均フィルタは、第1の加算器18の出力信号a(n)及び第2の加算器30の出力信号e(n)に対応する時刻に振幅が最大となる第4及び第5の線59、61により示されている。
【0025】
この第4及び第5の線59、61に示すように、先行するエコーパス52に起因して、相関器10により検出される同期点がシフトされ、この結果、FFTウィンドウは、図3において矢印63で示す理想的な位置から時間的に後にずれてしまう。パワーの小さい先行するエコーが存在すると、FFTウィンドウの位置は、後続のより大きなエネルギを有するエコーの方向にずれる。エコー間の距離が大きくなると、上述のアルゴリズムに由来するFFTウィンドウの位置は、パワーの小さいパスのガード期間の外にずれやすく、この結果、パワーの小さいエコーを正しく等化(equalise)することができない。このような状況が生じると、パワーの小さいエコーは、ISIの原因となり、復調器の性能を劣化させる。
【0026】
破線の矢印60により示すように、FFTウィンドウの最後の部分は、先行するエコーパスによる関係がないCOFDMシンボルのガード期間の影響を受けた信号サンプルを含んでいる。この結果、期間62内の信号サンプルは、シンボル間干渉の影響を受け、周波数領域におけるキャリアからデータを再生するときに、FFT処理の後の全てのキャリアにおいてエラーが生じやすい。
【0027】
例えばCOFDMシンボルからデータを検出及び再生する受信機の具体的な構成を図4に示す。図4に示す受信機は、ガード信号サンプルと、マルチパス成分を含む受信信号サンプルとを相関させ、これにより、単にエコーのエネルギのみではなく、意味のあるエコー(significant echoes)の発生時刻に基づいて、FFT処理のためのFFTウィンドウの位置を決定する。この受信機は、小規模の構成で実現することができ、論理素子数をより少なくし、処理速度を高めることができる。さらに、同期検出器は、エコーが発生し、エネルギが変化し及び/又は最終的に消滅するのに応じて、FFTウィンドウの位置を追従させ、時間的な調整を行う。
【0028】
図4に示すように、アナログ/デジタル(以下、A/Dという。)変換器100には、検出されたCOFDMシンボルが変調されている無線信号を表す中間周波数(intermediate frequency:以下、IFという。)信号が供給される。すなわち、受信機は、無線周波数信号をIF信号に変換するための検出回路及びダウンコンバータを備え、これらの回路により生成されたIF信号がA/D変換器100の入力端子102に供給される。このように、無線周波数受信回路やダウンコンバータを備えているが、図4にはこれらの回路は示していない。A/D変換器100によりデジタル信号に変換された受信信号は、IF/ベースバンド変換器104に供給され、IFからベースバンド周波数に変換された後、再サンプリング及びキャリアオフセット補正回路106に供給される。再サンプリング及びキャリアオフセット補正回路106は、COFDM変調におけるK個のキャリアを周波数領域において追従する。ベースバンドの受信信号サンプルは、FFTプロセッサ108に供給され、FFTプロセッサ108は、時間領域の受信信号サンプルを周波数領域に変換する。そして、FFTポストプロセッサ(post FFT processor)110により、周波数領域の信号サンプルからデータが再生される。このデータは、順方向エラー訂正(forward error correction:以下、FECという。)回路112に供給され、FEC回路112は、エラー訂正符号化されているデータを復号し、最終的に再生データを生成して出力端子114から出力する。
【0029】
この具体的な実施の形態に示す受信機は、FFTプロセッサ108がデータ搬送信号サンプルを処理するFFTウィンドウの位置を決定する同期検出器を備えている。FFTウィンドウの位置は、FFTウィンドウがデータ搬送信号サンプルの最大エネルギを含むように調整される。このために、FFTシンボルタイミング再生回路116は、同期位置を示す信号を生成し、この信号を接続チャンネル118を介してFFTプロセッサ108に供給する。FFTシンボルタイミング再生回路116は、それぞれがCOFDMシンボルを表す受信信号サンプルの組から同期位置を検出する。これらの受信信号サンプルは、再サンプリング及びキャリアオフセット補正回路106から、接続チャンネル120を介して供給される。ここで、FFTシンボルタイミング再生回路116の動作について図5を参照して説明する。図5において、図4と共通する部分については同一の符号を付している。
【0030】
図5に示すように、シンボルタイミング再生回路116は、粗同期検出回路200と、精密同期検出回路202とを備える。粗同期検出回路200は、図2を用いて説明した同期検出器と同様な動作を行う。
【0031】
粗同期検出回路
図5に示すように、粗同期検出回路200は、第1の入力端子201を介して、COFDMシンボルに対応する受信信号サンプルの組が供給される相関器204を備える。さらに、相関器204には、第2の入力端子203を介して、COFDMシンボルのデータ搬送信号サンプルの時間的長さに対応する期間Tu遅延された受信信号サンプルも供給されている。相関器204は、図2を用いて説明した同期検出器と同様に、受信信号サンプルの2つの信号サンプルを相互相関させる。相関器204は、この相関の結果を第1の移動平均フィルタ(moving averaging filter)206に供給し、第1の移動平均フィルタ206は、相関器204から供給された信号を積分する。積分された信号は、第2の移動平均フィルタ208に供給され、第2の移動平均フィルタ208は、第1の移動平均フィルタ206から供給された信号を更に積分する。第2の移動平均フィルタ208から出力された信号は、積分器210によりシンボル毎に積分される。積分器210は、第2の移動平均フィルタ208の出力信号を、連続したCOFDMシンボルに亘って積分し、これらの連続したシンボルに対応する結合信号を生成する。そして、積分器210の出力信号は、ピーク検出器212に供給される。ピーク検出器212は、積分器210の出力信号のピーク値を生成する。なお、図2を用いて説明した従来の同期検出器とは異なり、精密同期検出回路202が支配的なマルチパスのピークの正確な位置に基づいて動作するので、出力信号e(n)に関する積分の長さは、T g /4秒に短縮されており、エネルギのピークは、最もエネルギが高いエコーの方向にバイアスされる。ピーク検出器212は、積分器210からの積分された出力信号のピークに対応する相対変位を検出し、精密同期検出回路202に粗トリガ点を供給する。
【0032】
精密同期検出回路
精密同期検出回路202は、連続したCOFDMシンボルのガード期間に適応的に整合するトランスバーサルフィルタ(transversal filter)を用いることにより、同期位置の推定性能を向上させる。支配的なマルチパス成分についてのシンボルマーカの端部は、粗同期検出回路200から得られる。このシンボルマーカの端部は、各シンボルのガード期間の開始位置を決定するために使用される。シンボルmの受信信号は、その両側にガード期間を含み、各ガイド期間は、3Ng個のサンプルを含み、トランスバーサルフィルタのタップfm (i)を設定するために使用される。したがって、実際には、受信信号は、3Ng個分のサンプルに対する相関が求められる。したがって、ガード信号サンプルの粗推定値においては、多少の誤差は許容される。トランスバーサルフィルタのタップが設定されると、ガード期間を形成するためにコピーされたシンボルの最後のNg個のサンプルのブロックrm(n)は、このトランスバーサルフィルタ、すなわち整合フィルタ(matched filter)によりフィルタリングされ、出力信号が生成される。整合フィルタがこれらのサンプルにより動作される(excited)と、整合フィルタは、その動作を許容範囲内で整合させるので、シンボルmの期間中のチャンネルインパルス応答(channel impulse response:以下、CIRという)の近似値(approximation)を表すパルス列hm(n)が出力される。この処理は、式(3)により表される。
【0033】
【数4】
【0034】
また、精密同期検出回路202には、第1及び第2の入力端子201、203を介して、受信信号サンプルの組及び遅延された受信信号の組も供給されている。第1及び第2の入力端子201、203を介して供給される受信信号サンプルの組は、それぞれ第1及び第2のバイナリ変換器230、232に供給される。これらバイナリ変換器230の出力信号は、上述したトランスバーサルフィルタからなる適応整合フィルタ234の第1の入力端子に供給される。適応整合フィルタ234の第2の入力端子には、バイナリ変換器232から出力されるサンプルが遅延線236を介して供給されている。遅延線236は、各サンプルをガード期間内のサンプル数に対応する期間分遅延させる。適応整合フィルタ234の出力信号は、同期検出回路235の一部を構成する積分器238に供給される。積分器238は、適応整合フィルタ234の出力信号を積分し、この積分により得られた出力信号を出力端子240を介してセンタークリッププロセッサ244に供給するとともに、出力端子242を介してセンタークリップレベル算出器246に供給する。後述するように、センタークリッププロセッサ244及びセンタークリップレベル算出器246は、積分器238により積分された適応整合フィルタ234の出力信号を前処理し、同期点を誤って指示する虞のある適応整合フィルタ234の出力信号の様々なピークをキャンセルする。これにより、特に雑音が存在する環境において、同期検出器の性能が向上される。
【0035】
センタークリッププロセッサ244から出力される前処理された信号は、CIRウィンドウプロセッサ248に供給される。CIRウィンドウプロセッサ248は、適応整合フィルタ234の前処理された出力信号が最大のエネルギを生成する解析ウィンドウを特定する前処理を行う。エラー検出器250は、この解析ウィンドウ内において、粗同期検出回路200から供給される粗推定の同期位置に対して、適応整合フィルタ234のピーク出力を判定する。精密同期検出回路202の動作は、コントローラ260により制御されている。
【0036】
エラー検出器250は、出力端子252から訂正された同期位置を出力し、この訂正された同期位置は、結合器254により、ピーク検出器212の出力端子220から供給される粗同期推定値に結合され、結合器254は、出力端子256からFFTウィンドウの開始位置を示す信号を出力する。精密同期検出回路202の動作、特に適応整合フィルタ234の動作について、図6を用いて説明する。なお、図6において図5と共通の部分については同一の符号を付している。
【0037】
図6において、連続したCOFDM信号の各ガード信号サンプルは、セクション300として表されており、このセクション300は、シフトレジスタ302に入力される。シフトレジスタ302のタップ304は、ガード期間のサンプルを出力する。連続したCOFDMシンボルのそれぞれに対して、シフトレジスタ302のタップ304は、受信信号サンプルの3Ng 個分に相当する、特定のCOFDMシンボルのガード信号サンプルを含む3つのガード信号サンプルを表しいる。ここで、精密同期検出回路202内のコントローラ260は、適応整合フィルタ234のタップを、連続した各COFDMシンボルのガード期間及びその周囲の3Ng個の信号サンプルに対応するように合わせる。すなわち、図6に示すように、m番目のシンボルに対して、適応整合フィルタ234は、m番目のガード期間を含む周囲の3Ng個の信号サンプルが供給されるように合わせられる。図6の矢印306により示すように、ガード信号サンプルを形成している受信信号サンプルは、適応整合フィルタ234に入力され、適応整合フィルタ234を動作させる。時間的なシフト308として示すように、ガード信号サンプルを形成するためにコピーされた受信信号サンプル310によって適応整合フィルタ234を動作させると、加算器312において、受信信号サンプルのコピー310の位置がガード信号サンプルに一致したときに、加算器312の出力端子316からピーク出力320が出力される。連続した各シンボルを受信する度に、適応整合フィルタ234は、そのタップをガード期間周辺のサンプルで置き換えることよって適応し、そして、起動サンプルが到着するのを待つ。各シンボルのフィルタの出力は、2Ng+1個の複素数の配列である。式(4)に示すように、連続したNfs個のシンボルから出力される配列は、CIRの雑音を除去するために平均化される。そして、平均化された各インパルスの絶対値を算出することにより、CIRの振幅(magnitude)が導出される。このように、適応整合フィルタ234の出力信号は、ガード信号サンプルとそれ自体の畳込みを効果的に生成し、この畳込みにより、チャンネルインパルス応答を表す信号が効果的に生成される。適応整合フィルタ234の出力信号のピークを解析し、ISIを抑制するために最も早く現れるピークを検出することによって、同期位置をより正確に形成することができる。この同期位置から、FFTウィンドウの位置を決定することができ、このFFTウィンドウにより、COFDMシンボルからデータを再生することができる。
【0038】
【数5】
【0039】
上述したように、粗同期検出は、支配的なマルチパス成分のみを求めている。この支配的なマルチパス成分の±Tg秒内に位置する成分は、等化することができる。したがって、トランスバーサルフィルタは、先行する成分及び後続の成分をカバーするために、少なくとも3Ng 個分の長さを有する必要がある。
【0040】
さらに、上述したように、エラー検出器250は、適応整合フィルタ234の出力信号からFFTウィンドウを開始するための同期位置を検出する。ここで、最適な同期位置を正しく検出する確率を高めるために、精密同期検出回路202は、適応整合フィルタ234の出力信号を前処理した後に、この前処理した出力信号から同期位置を検出するようになっている。この前処理は、積分器238、センタークリッププロセッサ244、センタークリップレベル算出器246及びCIRウィンドウプロセッサ248によって実行される。これらの回路で実行される前処理について、以下に詳細に説明する。
【0041】
振幅CIRからの雑音除去
適応整合フィルタ234の出力信号h(n)の信号対雑音比は、適応整合フィルタ234の出力信号の平均値を求めるシンボルの数Nfsを多くすることにより高くなる。この平均化は、積分器238により実行される。この処理は、式(4)に示す処理である。しかしながら、シンボルの数Nfsの値を大きくすると、捕捉処理における捕捉時間が長くなり、及び追従処理における更新時間が長くなる。したがって、シンボルの数Nfsの選択は、これらの条件のバランスを考慮して行わなくてはならない。これは、多くの場合、振幅CIRh(n)が非常に雑音が多いことを意味する。この雑音は、センタークリッププロセッサ244によって低減される。
【0042】
出力信号は、通常、同期位置を検出する時間的に離れた複数のピークを含んでいる。しかしながら、特に雑音が存在する状況において、同期位置の推定の精度を高めるためには、同期検出回路235内のセンタークリッププロセッサ244は、出力信号内の所定の閾値より小さい振幅を有するピークの時間位置を識別し、識別した時間位置において出力信号の値を所定のデフォルト値に設定することによって出力信号を前処理する。これにより、所定の閾値より小さい値を有する全てのピークを所定の値、例えば0に効果的に設定でき、特に雑音が存在する状況において、同期位置を最大のピークから検出することができる。
【0043】
残留エコー除去
適応整合フィルタ234の出力信号は、実際のエコーを表していない幾つかのピークを示し、すなわち、無線チャンネルの伝播パスにより生成されたエコーを示すことがある。これは、適応整合フィルタ234のインパルス応答及びその起動の両方が、同じチャンネルを通過し、チャンネルインパルス応答がそれぞれ畳み込まれているためにである。マッチトフィルタリング処理の間に、これらのチャンネルインパルス応答成分は、自己相関され、適応整合フィルタ234の出力信号において望ましくないピークを生成する。これらの望ましくないピークは、残留エコー(ghost echoe)と呼ばれる。このような残留エコーを識別及び除去して最適な同期位置を正しく検出する確率を高めることが望ましい。センタークリッププロセッサ244は、出力信号から残留エコーを除去する機能も有している。出力信号内の最大ピークの相対的時間位置を検出し、出力信号の他のピークサンプルのそれぞれについて、最大ピークの相対的時間位置に関する時間的な変位に対応した反対側のサンプルを識別し、これらの2つのサンプルを比較して、2つのサンプルのうち低い方を0に置き換えることにより、出力信号を前処理して、同期位置の検出精度を更に高めることができる。
【0044】
このように、本発明の実施例では、少なくとも一部のエコーを除去し、これにより、同期位置に対応するピーク値は、実際のチャンネルインパルス応答に対応する出力信号のピークのみから、より効果的に識別することができる。このような処理は、センタークリッププロセッサ244及びセンタークリップレベル算出器246を組み合わせて用いることにより実現できる。出力信号h(n)における有意な(significant)エコーは、その振幅と所定の閾値とを比較することにより判定され、この閾値のレベルは、等化されていない成分の最小パワーレベル又は復調器の性能に顕著な劣化を生じさせるエコーに基づくものである。この閾値より高いレベルを示すエコーのみが残される。出力信号h(n)の他の全てのサンプルは、例えば0であるデフォルト値に設定される。
【0045】
実際のエコーを示すパルスは、多くの場合、対応するそれらの残留エコーより高い振幅を示す。メインパスのパルスのNサンプル前に位置する実際のあらゆるエコーに対して、残留エコーは、メインパスのパルスのNサンプル後に位置する。実際のエコーがメインパスのパルスの後に位置する場合は、残留エコーは、前に位置する。残留エコーを除去するために、同期検出回路235内のセンタークリッププロセッサ244は、メインパスのパルスの両側の等距離において出力信号h(n)を検査し、高い振幅を有する一方のパルスを残し、低い振幅を有する他方のパルスを0に設定する。
【0046】
チャンネルインパルス応答を除去する長さの決定
受信機において、無線チャンネルの解決できるチャンネルインパルス応答の最大長は、ガード期間に対応する。ここで、式(3)に基づく適応整合フィルタ234の出力信号h(n)の長さは、2Ng+1である。これにより、実際のチャンネルインパルス応答を形成するNg+1の長さの解析期間のみが、同期位置の検出に関連する。これは、1つのガード期間内に存在するエコーのみを処理すればよいことを意味する。したがって、同期位置の推定精度を更に高めるためには、好ましい実施の形態において、同期検出回路235にCIRウィンドウプロセッサ248を設けている。CIRウィンドウプロセッサ248は、出力信号h(n)に関するガード期間の複数の相対的な変位のそれぞれについて、ガード信号サンプルの時間的長さに対応した期間内の出力信号h(n)のエネルギ量を表す信号を生成することによって、出力信号h(n)を前処理する。そして、最も高いエネルギを有する期間の相対的変位が判定され、この変位は、チャンネルインパルス応答の波形を含む出力信号h(n)のウィンドウの開始位置に対応する。
【0047】
実際の動作においては、CIRウィンドウプロセッサ248は、適応整合フィルタ234の出力信号h(n)を、その第3のNg+1次の移動平均フィルタに供給し、式(5)に示すように、各変位位置における信号エネルギに対応する出力信号y(n)を生成する。
【0048】
【数6】
【0049】
ここで、h(n)は適応整合フィルタ234の出力信号を表す。
【0050】
したがって、出力信号y(n)を最大とするインデクスIy が、チャンネルインパルス応答の波形を含むウィンドウの開始位置であり、この開始位置は、求めている最適な同期位置に対応している。
【0051】
さらに、CIRウィンドウプロセッサ248に第4の移動平均フィルタを設け、コントローラ260により、この第4の移動平均フィルタを、適応整合フィルタ234の出力サンプルの逆の順序のサンプルで動作させるようにしてもよい。第4の移動平均フィルタは、適応整合フィルタ234の逆の順序の出力信号のエネルギを表す第2の出力信号を生成する。
【0052】
第4の移動平均フィルタの第2の出力信号は、式(6)により表すことができ、ここで、z(n)は第4の移動平均フィルタの出力信号である。第3の移動平均フィルタの場合と同様、z(n)を最大とするインデクスIzが識別される。そして、チャンネルインパルス応答の長さは、式(5)、式(6)の2つのインデクス間の差(Iz+Ng−Iy)として算出することができる。
【0053】
【数7】
【0054】
したがって、この前処理により決定された開始位置と終了位置点の間に設定される解析ウィンドウ内においてチャンネルインパルス応答をより正確に判定できるので、データをより正しく再生することができる確率を高めることができる。
【0055】
追従( Tracking )
正常動作中に、新たなマルチパス成分が出現することがあり、既に存在するマルチパス成分の振幅が変化することがある。このような現象は、送信機及び/又は受信機の周りの又は伝播パスを横切る物体の移動等により生じる。このような動作においては、先行するチャンネル特性が、後続のチャンネル特性に変化することもあり、これとは逆のこともある。性能を維持するために、好ましい実施の形態においては、コントローラ260は、チャンネル特性におけるこのような変化にFFTウィンドウの位置を追従させる。また、上述の技術は、チャンネル特性の変化を追従するためにも使用することができる。支配的なマルチパス成分の位置は、名目上、トランスバーサルフィルタの中間タップ(middle tap)に一致している。トランスバーサルフィルタフィルタは、3Ng 個のサンプルの長さを有しているので、1ガード期間内に存在するマルチパス成分を支配的なマルチパスのピークの両側において識別することができる。
【0056】
トランスバーサルフィルタの最後の出力サンプルは、支配的なマルチパスのシンボルの開始から2Ngサンプル後に出現する。マルチパス成分は、トランスバーサルフィルタの中心から±Ngの範囲内で識別することができる。したがって、FFTウィンドウの位置は、最も前にあるエコーのFFTウィンドウの位置を調整することにより、前進又は後退させることができる。追従モードでは、整合フィルタからの複素出力信号は、推定におけるあらゆる雑音を除去するために、Ntシンボルに亘って平均化される。理想的なFFTウィンドウの開始位置は、最適なCIRの開始点からTg秒後に算出される。この位置は、現在のFFTウィンドウの開始位置と比較され、2つの位置が異なる場合に、これに従って調整される。
【0057】
整合フィルタの実現
受信信号サンプルをガード信号サンプルに対応したインパルス応答によってフィルタリングするためには、整合フィルタは、COFDMシンボルの複素信号サンプルを畳込み処理する必要がある。例えば、2Kモード、1/4ガードの場合、整合フィルタは、3*512=1536個のタップを有する。同様に、8Kモード、1/4ガードの場合、整合フィルタは、3*2048=6144個のタップを有する。各タップは複素数であり、動作サンプルも複素数であるので、このような整合フィルタは、実現するには、論理素子のコストが非常に高く及び/又は処理遅延が大きい。好ましくは、論理素子数及び/又は処理遅延が管理可能な小規模の構成を用いる必要がある。干渉が存在する環境において妥当な性能を得るためには、殆どのCOFDM復調器は、直交サンプル(quadrature sample)毎に少なくとも10ビットを採用している。これは、上述の整合フィルタにおいて、各タップが実部及び虚部ともに10ビットで表されることを意味する。しかしながら、同期位置を決定するためには、マルチパス成分の位置及び絶対振幅ではなく、相対振幅のみが必要であるので、好ましい実施の形態においては、各直交タップは、そのI成分及びQ成分の符号(sign)のみによって表すことができる。これにより、この場合、各タップは18ビットを節約することができる。受信信号の各サンプルも同様に表される。したがって、後述するように、整合フィルタの出力信号の算出に用いる計算のダイナミックレンジ及びビット幅をここでは大幅に削減することができる。
【0058】
タップ及び動作サンプルのI成分及びQ成分を±1として表す代わりに、これらの値を、+/−1を1とし、−/+1を0として表す。そして、整合フィルタの式は、以下のようになる。
【0059】
【数8】
【0060】
各出力に対して整合フィルタの式を計算するタップ数を削減することによって、計算及び論理素子数を更に減らすことができる。これは、タップの一部、例えば半分のNg/2タップのみを用い、又はタップを間引き、例えば間引き係数を4として間引くことによって達成することができ、上述の式は、以下のようになる。
【0061】
【数9】
【0062】
間引き係数は、整合フィルタ出力の精度(purity)に影響を与える。したがって、実際には、モードとガード期間の組合せのそれぞれに対して、異なる最適な間引き係数を選択することができる。
【0063】
上述した説明から明らかなように、受信信号サンプルとフィルタインパルス応答を論理的に結合することによって畳込み演算を単純な構成で行う整合フィルタを備える受信機により、所定の特性を有するあらゆる受信信号における同期位置を検出することができる。上述の実施の形態においては、この所定の特性とは、ガード期間のサンプルが受信信号サンプルの別の部分において伝送されるデータをコピーすることにより生成されているという特性である。なお、他の実施の形態においては、所定の特性とは、いかなる信号フォーマットであってもよく、したがって、整合フィルタのインパルス応答は、ガード信号サンプルへの適応に限定されるものではない。例えば、整合フィルタは、既知のデータシーケンスに整合させてもよく、このデータシーケンスは、検出するデータに対するプリアンブルであってもよく、あるいはミッドアンブル又はポストアンブルであってもよい。
【0064】
本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態を様々に変形することができる。特に、同期検出器は、ガード期間がデータ搬送信号サンプル繰り返すこと、又は伝送信号の他の部分を繰り返すことによって生成されるあらゆる信号に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 連続した2つのCOFDMシンボルを示す図である。
【図2】 従来の同期検出器の構成を示すブロック図である。
【図3】 メインパス及びエコーパスを介して受信機により受信された図1に示す2つのCOFDMシンボルを表す図である。
【図4】 本発明を適用した受信機の構成を示すブロック図である。
【図5】 図4に示す受信機の一部である同期検出器の構成を示すブロック図である。
【図6】 図5に示す受信機の一部を構成する整合フィルタによるCOFDMシンボルの処理を説明する図である。
【図7】 本明細書及び図面において使用されるシンボルの意味の一覧を示す図である。
Claims (25)
- データを搬送する複数のデータ搬送信号サンプルと、該データ搬送信号サンプルの前又は後に設けられ、該データ搬送信号サンプルを繰り返すことによって形成されたガード信号サンプルとを有する少なくとも1組の受信信号サンプルから、データを検出及び再生する受信装置において、
インパルス応答を有する整合フィルタと、
データが伝送されたチャンネルのチャンネルインパルス応答の近似値を生成するために、上記整合フィルタのインパルス応答を上記ガード信号サンプルの信号サンプルに適応し、該整合フィルタに上記1組の受信信号サンプルのガード信号サンプルの該1組の受信信号サンプルに対する畳込みを表す出力信号を生成させるコントローラと、
上記受信信号サンプルに対する上記整合フィルタの出力信号のチャンネルインパルス応答の近似値の時間に関するエネルギの分布に基づいて、上記データ搬送信号サンプルからデータを再生することができる受信信号サンプルのウィンドウの位置を示す同期位置を推定する同期検出器とを備える受信装置。 - 相関器を更に備え、
上記コントローラは、上記整合フィルタを制御して、上記ガード信号サンプルの時間位置を示す同期位置の粗推定値から開始し、上記受信信号サンプルを上記整合フィルタのインパルス応答で畳み込み、
上記相関器は、ガード期間のサンプルと上記ガード信号サンプルを形成したデータ搬送信号サンプルとの間の時間間隔に対応する時間的変位分分離された上記1組の受信信号サンプルの2つのサンプルを相関させ、
上記コントローラは、上記受信信号サンプルに沿って相対的に変位した複数の位置のそれぞれにおいて、上記2つのサンプル間の相関を判定し、
上記同期検出器は、上記相対的に変位した各位置に対する上記相関器の出力値を判定し、該相関器から最大の出力値が生成される変位した位置に基づいて、粗同期位置を推定することを特徴とする請求項1記載の受信装置。 - 上記同期検出器は、整数により除算されたガード信号サンプルの数に等しい数のサンプルを有する短縮平均化ウィンドウ内のエネルギ量を判定することによって、上記粗同期位置を推定し、
上記短縮平均化ウィンドウ内のエネルギは、該短縮平均化ウィンドウ内に入っている相対的に変位された各位置に対する上記相関器により生成された各出力値に対して判定され、該粗同期位置の推定は、最も大きいエネルギを有する該短縮平均化ウィンドウの相対的位置に基づいて行われることを特徴とする請求項2記載の受信装置。 - 当該受信装置は、複数組の受信信号サンプルを処理し、
上記同期検出器は、上記複数組の受信信号サンプルに対する当該同期検出器の出力信号を結合し、該結合した出力信号のピーク値から上記同期位置を推定することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の受信装置。 - 上記同期検出器の出力信号は、時間的に離れた複数のピークを含んでおり、
上記同期検出器は、その出力信号内の所定の閾値より小さいピークの時間位置を識別し、該識別した時間位置における出力信号の値を所定のデフォルト値に設定することによって前処理を行い、上記同期位置を、該前処理した出力信号から決定することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の受信装置。 - 上記デフォルト値は、0であることを特徴とする請求項5記載の受信装置。
- 上記同期検出器は、
その出力信号に関する上記ガード期間の複数の相対的変位のそれぞれについて、上記ガード信号サンプルの時間的長さに対応する期間内の該出力信号のエネルギ量を表す信号を生成し、
最も大きなエネルギを有するガード期間の相対的変位を判定し、
上記最も大きなエネルギを有する相対的変位において上記ガード期間の時間的開始位置からその出力信号の解析ウィンドウの開始位置を識別し、
上記同期位置を、上記前処理した出力信号の解析ウィンドウ内から決定することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の受信装置。 - 上記同期検出器は、
その出力信号を時間的に逆にし、
上記逆にした出力信号に関する上記ガード期間の複数の相対的変位のそれぞれについて、該ガード期間内の該逆にした出力信号のエネルギ量を表す信号を生成し、
最も大きなエネルギを有する上記期間の相対的変位を判定し、
上記最も大きなエネルギを有する時間的な相対的変位において上記ガード期間の時間的開始位置からその出力信号の解析ウィンドウの終了位置を識別することによって、
上記解析ウィンドウの終了位置を決定することを特徴とする請求項7記載の受信装置。 - 上記同期検出器は、
その出力信号内の最大ピークの相対的時間位置を検出し、
その出力信号のピークサンプルのそれぞれについて、上記最大ピークの相対的時間位置に対して時間的に反対側の位置する出力信号の他のサンプルを識別し、
上記2つのサンプルを比較し、
上記2つのサンプルのうちのレベルが低いサンプルを0で置き換えることによって、
その出力信号を前処理することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の受信装置。 - 上記データは、周波数領域において上記データ搬送信号サンプルに変調され、該データ搬送信号サンプルを時間領域に変換することにより、上記1組の受信信号サンプルのデータ搬送信号サンプルが形成されており、
上記ウィンドウ内の信号サンプルに対して高速フーリエ変換を施すことによって、上記データを再生する高速フーリエ変換器を更に備える請求項1乃至9いずれか1項記載の受信装置。 - 上記データは、直交周波数分割多重方式又は符号化直交周波数分割多重方式により変調されていることを特徴とする請求項10記載の受信装置。
- 上記1組の受信信号サンプルは、実部と虚部を有する複素サンプルであり、上記インパルス応答は、複素サンプルを有し、
上記コントローラは、
上記各受信信号サンプルの実数成分及び虚数成分を、該実数成分及び虚数成分の相対的符号に基づいて正又は負の定数として表現し、
上記整合フィルタのインパルス応答のサンプルの実数成分及び虚数成分を、該実数成分及び虚数成分の相対的符号に基づいて正又は負の定数として表現し、
上記該整合フィルタは、上記受信信号サンプル及びインパルス応答の表現を論理的に結合することによって、上記受信信号サンプルを上記インパルス応答で畳み込むことを特徴とする請求項1乃至11いずれか1項記載の受信装置。 - 上記受信信号サンプル及びインパルス応答の表現の論理的な結合は、該受信信号サンプル及びインパルス応答の表現の結合の排他的論理和の補数の総和であることを特徴とする請求項12記載の受信装置。
- データを搬送する複数のデータ搬送信号サンプルと、該データ搬送信号サンプルの前又は後に設けられ、該データ搬送信号サンプルを繰り返すことによって形成されたガード信号サンプルとを有する少なくとも1組の受信信号サンプルからデータを検出及び再生するデータ検出及び再生方法において、
整合フィルタのインパルス応答を上記ガード信号サンプルの信号サンプルに適応するステップと、
データが伝送されたチャンネルのチャンネルインパルス応答の近似値を生成するために、上記1組の受信信号サンプルのガード信号サンプルの該1組の受信信号サンプルに対する畳込みを表す出力信号を生成するステップと、
上記受信信号サンプルに対する上記整合フィルタの出力信号のチャンネルインパルス応答の近似値の時間に関するエネルギの分布に基づいて、上記データ搬送信号サンプルからデータを再生することができる受信信号サンプルのウィンドウの位置を示す同期位置を推定するステップとを有するデータ検出及び再生方法。 - 上記整合フィルタを制御して、上記ガード信号サンプルの時間位置を示す同期位置の粗推定値から開始し、上記受信信号サンプルを上記整合フィルタのインパルス応答で畳み込むステップと、
ガード期間のサンプルと上記ガード信号サンプルを形成したデータ搬送信号サンプルとの間の時間間隔に対応する時間的変位分分離された上記1組の受信信号サンプルの2つのサンプルを、相関器で相関させ、上記受信信号サンプルに沿って相対的に変位した複数の位置のそれぞれにおいて、上記2つのサンプル間の相関を判定するステップと、
上記相対的に変位した各位置に対する上記相関器の出力値を判定するステップと、
上記相関器から最大の出力値が生成される変位した位置に基づいて上記同期位置を粗推定を生成するステップとを有する請求項15記載のデータ検出及び再生方法。 - 上記同期位置の粗推定を生成するステップは、
整数により除算されたガード信号サンプルの数に等しい数のサンプルを有する短縮平均化ウィンドウ内のエネルギ量を判定するステップと、
最も大きいエネルギを有する上記短縮平均化ウィンドウの相対的位置に基づいて、上記同期位置の粗推定を判定するステップとを有し、
上記短縮平均化ウィンドウ内のエネルギは、該短縮平均化ウィンドウ内に入っている相対的に変位された各位置に対する上記相関器により生成された各出力値に対して判定されることを特徴とする請求項16記載のデータ検出及び再生方法。 - 複数組の受信信号サンプルを処理するステップと、
上記複数組の受信信号サンプルに対して生成された出力信号を結合するステップと、
上記結合された出力信号のピーク値から上記同期位置を推定するステップとを有する請求項15乃至17いずれか1項記載のデータ検出及び再生方法。 - 上記出力信号は、時間的に離れた複数のピークを含んでおり、
上記出力信号内の所定の閾値より小さいピークの時間位置を識別するステップと、
上記識別あいた時間位置における出力信号の値を所定のデフォルト値に設定するステップとを有し、
上記同期位置は、上記識別するステップ及び設定するステップによって前処理された出力信号から決定されることを特徴とする請求項15乃至18いずれか1項記載のデータ検出及び再生方法。 - 上記デフォルト値は、0であることを特徴とする請求項19記載のデータ検出及び再生方法。
- 上記出力信号に関する上記ガード期間の複数の相対的変位のそれぞれについて、上記ガード信号サンプルの時間的長さに対応する期間内の該出力信号のエネルギ量を表す信号を生成するステップと、
最も大きなエネルギを有するガード期間の相対的変位を判定するステップと、
上記最も大きなエネルギを有する相対的変位において上記ガード期間の時間的開始位置から上記出力信号の解析ウィンドウの開始位置を識別するステップとを有し、
上記同期位置は、上記出力信号の解析ウィンドウ内から決定されることを特徴とする請求項15乃至20いずれか1項記載のデータ検出及び再生方法。 - 上記出力信号を時間的に逆にするステップと、
上記逆にした出力信号に関する上記ガード期間の複数の相対的変位のそれぞれについて、該ガード期間内の該逆にした出力信号のエネルギ量を表す信号を生成するステップと、
最も大きなエネルギを有する上記期間の相対的変位を判定するステップと、
上記判定した最も大きなエネルギを有する時間的な相対的変位において上記ガード期間の時間的開始位置に対応した上記逆にした出力信号の時間位置から上記出力信号の解析ウィンドウの終了位置を識別するステップとを有する請求項21記載のデータ検出及び再生方法。 - 上記出力信号内の最大ピークの相対的時間位置を検出するステップと、
上記出力信号のピークサンプルのそれぞれについて、上記最大ピークの相対的時間位置に対して時間的に反対側に位置する出力信号の他のサンプルを識別するステップと、
上記対応する変位位置における出力信号の値が上記ピーク値より小さい場合、該出力信号の値を0に設定するステップとを有する請求項15乃至22いずれか1項記載のデータ検出及び再生方法。 - 上記データは、周波数領域において上記データ搬送信号サンプルに変調され、該データ搬送信号サンプルを時間領域に変換することにより、上記1組の受信信号サンプルのデータ搬送信号サンプルが形成されており、
上記ウィンドウ内の信号サンプルに対して高速フーリエ変換を施すステップを有することを特徴とする請求項15乃至23いずれか1項記載のデータ検出及び再生方法。 - 上記1組の受信信号サンプルは、実部と虚部を有する複素サンプルであり、上記インパルス応答は、複素サンプルを有し、
上記各受信信号サンプルの実数成分及び虚数成分を、該実数成分及び虚数成分の相対的符号に基づいて正又は負の定数として表現するステップと、
上記整合フィルタのインパルス応答のサンプルの実数成分及び虚数成分を、該実数成分及び虚数成分の相対的符号に基づいて正又は負の定数として表現するステップとを有し、 上記整合フィルタは、上記受信信号サンプル及びインパルス応答の表現を論理的に結合することにより、上記受信信号サンプルを上記インパルス応答で畳み込むことを特徴とする請求項15乃至24いずれか1項記載のデータ検出及び再生方法。
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