JP4034138B2 - 分散補償ファイバモジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散補償ファイバを小型リールに巻き込んでモジュール化した分散補償ファイバモジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光伝送路の波長分散を補償するために、分散補償ファイバモジュールを光伝送路に挿入することが行われている。
この分散補償ファイバモジュールは、分散補償ファイバが小型のリールに巻き込まれてコイル状にされ、このコイル状の分散補償ファイバがケース内に収納された構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
分散補償ファイバモジュールは既設の伝送機器内に収納されるため、より小型で、より分散補償量を増加することが望まれている。したがって、使用する分散補償ファイバの巻き込み条長が変化しても、その収納性を考慮して、ケースの大きさはあまり異ならないことが多い。そのため、分散補償ファイバを巻き込むためのリールのサイズも同じ場合が多い。
【0004】
分散補償ファイバモジュールの分散補償量を増加するためには、以下に示すようないくつかの方法が挙げられる。
まず、分散補償ファイバモジュールのケースの大きさを大きくして、巻き込むことができる分散補償ファイバの巻き込み条長を長くする方法が挙げられるが、伝送機器内の収納スペースが限られているため、ケースを大きくすることはできない。
次に、リールの胴部の外径を小さくして、巻き込む分散補償ファイバの巻き込み条長を長くする方法が挙げられるが、分散補償ファイバの曲げ損失が生じ、分散補償ファイバモジュールの損失が増加してしまう。
次に、分散補償ファイバをリールに巻き込む際に、高張力で隙間無く巻き込む方法が挙げられるが、分散補償ファイバに側圧がかかり、偏波モード分散(PMD)の劣化や、損失の増加を引き起こしてしまう。
【0005】
分散補償ファイバモジュールの分散補償量を増加するためには、上記のような方法が挙げられるが、それぞれ欠点がある。分散補償ファイバモジュールの光学特性を劣化させずに分散補償量を増加するには、リール形状を変更して分散補償ファイバの巻き込み条長を長くすることが効果的である。分散補償ファイバモジュール内に、より多くの分散補償ファイバを巻き込むためには、ケース内に収納されるリールはできるだけ大きいことが望まれる。
【0006】
ここで、図3は、従来の分散補償ファイバモジュールで用いられるリールを示す概略構成図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図である。
このリール10は、円筒状の胴部1と、この胴部1の両端部に接合された2つの鍔部2、2と、一方の鍔部2の表面に突設された余長収納部3と、この余長収納部3の近傍で、鍔部2に設けられた開口部4とから概略構成されている。
従来、図3に示すように、分散補償ファイバモジュールにおいて、分散補償ファイバの巻き始めの端部を収納する部分、すなわち余長収納部3が、リール10の鍔部2の表面に突設されていたので、余長収納部3の厚み分だけ、リール10の胴部1の長さが短くなってしまい、分散補償ファイバの巻き込み条長が短くなっていた。
また、従来、2種類以上の分散補償ファイバを組み合わせた分散補償ファイバモジュールを作製する場合には、分散補償ファイバ同士の接続部をリールに巻き込む必要があった。そこで、分散補償ファイバ同士の接続部に十分な強度を持たせるためには、高強度接続が必要であった。しかし、分散補償ファイバは融着接続する際に加熱時間を長くすると、接続損失が大きくなるという問題があった。さらに、分散補償ファイバを融着接続すると、波長損失依存性が生じ、長波長側で損失が大きくなるという問題があった。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、分散補償ファイバの損失を増大することなく、より多くの分散補償ファイバを巻き込むことが可能なリール構造を備えた分散補償ファイバモジュールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、ケースと、該ケース内に収納され、円筒状の胴部および該胴部の両端部に接合された2つの鍔部よりなるリールと、該リールに巻き込められた2種類以上の分散補償ファイバとを備えた分散補償ファイバモジュールにおいて、前記2つの鍔部の一方に開口部が2箇所以上設けられ、前記鍔部の外面に1の開口部からこれに隣接する開口部にかけて溝部が設けられ、前記2種類以上の分散補償ファイバのうち1の分散補償ファイバの巻き始め端部が、前記溝部および該溝部の両端を挟む2つの開口部を通り、前記2つの鍔部の間に口出しされており、前記2種類以上の分散補償ファイバが前記溝部内で接続され、これら分散補償ファイバの接続部が前記溝部内に収納、固定されている分散補償ファイバモジュールによって解決できる。
前記溝部の深さが0.2mm〜1mm、前記溝部の幅が15mm〜50mmであることが好ましい。
上記分散補償ファイバモジュールにおいて、前記リールの胴部の外径は50mm〜150mmであり、該胴部にファイバが1km以上の長さで下巻きされ、該下巻きされたファイバの上に分散補償ファイバが巻き込められたことが好ましい。
上記分散補償ファイバモジュールにおいて、2種類以上の分散補償ファイバが前記溝部内で接続されていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1および図2を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の分散補償ファイバモジュールの一実施形態を示し、分散補償ファイバモジュールの一部を示す概略構成図である。図2は、本発明の分散補償ファイバモジュールで用いられるリールの一例を示す概略構成図であり、図2(a)は平面図、図2(b)は正面図である。
図中、符号20は分散補償ファイバが巻き付けられるリールを示し、符号11はリール20を構成する円筒状の胴部を示し、符号12はリール20を構成する円環状の鍔部を示し、符号14は鍔部12に設けられた第1の開口部を示し、符号15は鍔部12に設けられた第2の開口部を示し、符号16は鍔部12に設けられた溝部を示し、符号30は外径250μmの分散補償ファイバを示す。
この実施形態の分散補償ファイバモジュールは、図示略の直方体状のケースと、このケースに収納されたリール20と、このリール20に巻き込められた分散補償ファイバ30とから概略構成されており、分散補償ファイバ30の巻き始め端部30aが、リール20の溝部16と、第1の開口部14および第2の開口部15を通り、2つの鍔部12、12の間で、一方の鍔部12の近傍に口出しされた構造となっている。
【0010】
リール20は、円筒状の胴部11と、この胴部11の両端部に接合された2つの円環状の鍔部12、12とから概略構成されている。また、2つの鍔部12、12のうち一方には、第1の開口部14および第2の開口部15が設けられている。さらに、鍔部12の外面、すなわち胴部11と接合されていない側の面12aには、第1の開口部14から第2の開口部15にかけて溝部16が設けられている。
【0011】
リール20において、胴部11の外径は50mm〜150mmが好ましく、実用的には60mm〜100mm程度が好ましい。
胴部11の外径が150mmを超えると、これに巻き付けられる分散補償ファイバ30の巻き込み条長が短くなってしまい、分散補償量が少なくなってしまう。一方、胴部11の外径が50mmより小さいと、分散補償ファイバ30に曲げ損失が生じることがある。
また、胴部11の長さはケースに収納可能な範囲で出来る限り大きいことが好ましく、ケースの大きさに応じて適宜決定される。
【0012】
また、リール20において、鍔部12の外径は、胴部11の外径および胴部11に巻き付けられる分散補償ファイバ30の巻き込み条長に応じて、適宜決定される。また、鍔部12の内径は、胴部11の内径と等しくなっており、鍔部12の内壁面と胴部11の内壁面とは連通している。さらに、鍔部12の厚さは、後述の溝部16が形成可能な範囲で出来る限り薄いことが好ましく、実用的には1mm〜2mm程度である。
【0013】
さらに、リール20において、第1の開口部14および第2の開口部15は、胴部11の外周面から鍔部12の外周近傍にかけて長方形状に形成されており、かつ、胴部11の長手方向と平行な方向に鍔部12を貫通するように形成されている。また、第1の開口部14および第2の開口部15の大きさは、鍔部12の外径と胴部11の外径によるが、幅は5mm〜15mm程度であることが望ましい。第1の開口部14および第2の開口部15の大きさが小さ過ぎると、分散補償ファイバ30を挿通した際に、この分散補償ファイバ30に急激な曲げが生じ、曲げ損失を生じることがある。
なお、この実施形態では、第1の開口部14および第2の開口部15の形状を長方形状としたが、本発明では、これに限定されるものではなく、円形状、楕円形状、矩形状などであってもよい。さらに、この実施形態では、開口部を2つ設けた例を示したが、本発明では、開口部がリール20を構成する2つの鍔部12、12の一方に3箇所以上設けられていてもよい。
【0014】
そして、リール20において、溝部16は、深さ0.2mm〜1mm、幅1mm以上であることが好ましく、深さ0.5mm〜1mm、幅20mm〜40mmであればより好ましい。
溝部16の深さが0.2mm未満では、2種類の分散補償ファイバを巻き込んだ際の接続部分が、溝部16内に収納されず、鍔部12の外方に突出する。したがって、分散補償ファイバ30の突出分だけ胴部11の長さを短くしなければならず、結果として分散補償ファイバ30の巻き込み条長が短くなる。一方、溝部16の深さが1mmを超えると、鍔部12の厚さが厚くなるため、胴部11の長さを短くしなければならず、結果として分散補償ファイバ30の巻き込み条長が短くなる。
【0015】
この実施形態の分散補償ファイバモジュールでは、リール20を用いて、分散補償ファイバ30の巻き始め端部30aが、リール20の溝部16と、第1の開口部14および第2の開口部15に通され、リール20の2つの鍔部12、12の間に口出しされているから、分散補償ファイバ30の余長部分である巻き始め端部30aを収納するために、鍔部12の表面に余長収納部を突設する必要がない。したがって、限られた寸法のケース内にリール20を収納するために、胴部11の長さを短くする必要がないから、リール20に巻き付けられる分散補償ファイバ30の巻き込み条長を従来よりも長くすることが可能となる。その結果として、分散補償量の増加した分散補償ファイバモジュールを得ることができる。また、上述のように、リール20を形成することにより、分散補償ファイバ30の損失を増加することなく、その巻き込み条長を従来よりも長くすることができる。さらに、リール20の2つの鍔部12、12の間から分散補償ファイバ30を口出しすることができるから、従来のように、分散補償ファイバ30を保護チューブに挿通して、保護する必要もない。
【0016】
また、この実施形態の分散補償ファイバモジュールでは、リール20の胴部11に、分散補償とは関係のない光ファイバなどからなる下巻き用ファイバ(図示略)を長さ1km以上、下巻きし、この下巻き用ファイバの上に分散補償ファイバ30を巻き込んだ構造とすることもできる。
このように、この下巻き用ファイバの上に分散補償ファイバ30を巻き込めば、分散補償ファイバ30をリール20の胴部11に巻き付ける際の曲率が小さくなり、分散補償ファイバ30の曲げ損失が増加するのを防止できる。
【0017】
そして、この実施形態の分散補償ファイバモジュールでは、リール20に巻き込められた2種類以上の分散補償ファイバの接続部を、溝部16内に収納した構造とすることもできる。
ここで、分散補償ファイバを融着する際に加熱するほど接続損失が大きくなる性質がある。
したがって、このようにすれば、分散補償ファイバ同士を接続する際に、高強度接続することなく、最適の接続条件で接続することができる。したがって、接続損失を増加することなく、分散補償ファイバを接続することができる。
【0018】
以下、図1〜3を用いて具体的な実施例を示して、本発明の効果を明らかにする。なお、実施例1〜4では図1および2を参照し、比較例1〜3では図3を参照して説明する。
【0019】
(実施例1)
大きさ238mm×224mm×44.5mmの直方体状のケースを用意した。
リール20としては、外径95mm、長さ38mmの胴部11と、外径200mm、厚さ1.5mmの鍔部12とからなるものを用いた。また、第1の開口部14および第2の開口部15の大きさを17mm×54mmとし、溝部16の深さを0.5mmとした。
下巻き用ファイバの外径および分散補償ファイバ30の外径は250μmであった。
まず、リール20に下巻き用ファイバを10km下巻きした後、この下巻き用ファイバの上に分散補償ファイバ30を2.9km巻き込んだ。なお、分散補償ファイバ30の巻き込みを、鍔部12の表面からの距離が2mmのところまでとした。次いで、分散補償ファイバ30の巻き込みが終了した後、第1の開口部14から出ている分散補償ファイバ30の巻き始め端部30aを溝部16、第2の開口部15を通し、リール20の2つの鍔部12、12の間から分散補償ファイバ30の口出しを行った。次いで、上記のケースの中に、分散補償ファイバ30が巻き込まれたリール20を収納し、分散補償ファイバモジュールを得た。
同様にまた、下巻きファイバを巻かず、12.9kmの分散補償ファイバを巻き込み、分散補償ファイバモジュールを作製した。
【0020】
(実施例2)
リール20として、外径80mmの胴部11を有するものを用い、このリール20に14.0kmの分散補償ファイバ30を巻き込んだ以外は実施例1と同様にして、分散補償ファイバモジュールを作製した。
(実施例3)
リール20として、外径60mmの胴部11を有するものを用い、このリール20に15.3kmの分散補償ファイバ30を巻き込んだ以外は実施例1と同様にして、分散補償ファイバモジュールを作製した。
【0021】
(実施例4)
大きさ238mm×224mm×44.5mmの直方体状のケースを用意した。
リール20としては、実施例1と同様のものを用いた。
外径250μmの2種類の分散補償ファイバを用意した。
まず、リール20に1の分散補償ファイバを巻き込み、その一方の端部を第1の開口部14に通し、溝部16内に配した。次いで、2の分散補償ファイバの端部を第2の開口部15に通し、溝部16付近に配した。次いで、1の分散補償ファイバの端部と、2の分散補償ファイバの端部を融着、接続した後、これらの接続部を補強スリーブで保護した。この2本の分散補償ファイバの接続時には、接続損失が小さくなるように、接続条件を最適化した。次いで、分散補償ファイバの接続部を溝部16内に収納、固定した。次いで、2の分散補償ファイバをリール20の胴部11に巻き込んだ。次いで、2の分散補償ファイバの巻き込みが終了した後、第1の開口部14から出ている1の分散補償ファイバの巻き始め端部を溝部16、第2の開口部15を通し、リール20の2つの鍔部12、12の間から1の分散補償ファイバの口出しを行った。次いで、上記のケースの中に、分散補償ファイバ30が巻き込まれたリール20を収納し、分散補償ファイバモジュールを得た。
【0022】
(比較例1)
大きさ238mm×224mm×44.5mmの直方体状のケースを用意した。
リール10としては、外径95mm、長さ36mmの胴部1と、外径200mm、厚さ1.5mmの鍔部2とからなるものを用いた。また、余長収納部3の外径を99mm、厚さを2mmとし、開口部4の大きさを17mm×9mmとした。
ここでは、外径250μmの分散補償ファイバを用いた。
まず、巻き始め端部を鍔部12、12の間から開口部4を通し、余長収納部3に収納した。その後、分散補償ファイバをリール10の胴部1に12.2km巻き込んだ。なお、分散補償ファイバの巻き込みを、鍔部12の表面からの距離が2mmのところまでとした。次に、余長収納部3のファイバの一部を取り出し、保護チューブに挿通した後、鍔部を越えて鍔部12、12の間から口出しを行った。
上記のケースの中に、分散補償ファイバが巻き込まれたリール10を収納し、分散補償ファイバモジュールを得た。
【0023】
(比較例2)
リール10として、外径80mmの胴部1を有するものを用い、このリール10に13.3kmの分散補償ファイバを巻き込んだ以外は比較例1と同様にして、分散補償ファイバモジュールを作製した。
(比較例3)
リール10として、外径60mmの胴部1を有するものを用い、このリール10に14.5kmの分散補償ファイバを巻き込んだ以外は比較例1と同様にして、分散補償ファイバモジュールを作製した。
【0024】
(比較例4)
大きさ238mm×224mm×44.5mmの直方体状のケースを用意した。
リール10としては、比較例1と同様のものを用いた。
外径250μmの2種類の分散補償ファイバを用意した。
まず、1の分散補償ファイバの巻き始め端部を鍔部12、12の間から開口部4を通し、余長収納部3に収納し、リール10に巻き込んだ。1の分散補償ファイバの巻き終わり端部と、2の分散補償ファイバの巻き始め端部とを高強度接続し、融着した。リールに巻き込むため、接続部分を補強するため、樹脂でコーティングした。その後、2の分散補償ファイバを既に1の分散補償ファイバが巻き込まれたリールの上から巻き込んだ。次いで、上記のケースの中に、分散補償ファイバが巻き込まれたリール10を収納し、分散補償ファイバモジュールを得た。
【0025】
表1に、実施例1〜3および比較例1〜3の分散補償ファイバモジュールにおける、分散補償ファイバの巻き込み条長の比較を示す。
【0026】
【表1】
【0027】
表1の結果から、実施例1〜3の分散補償ファイバモジュールでは、リールの胴部の外径の等しい比較例1〜3の分散補償ファイバモジュールよりも、0.7km以上長く分散補償ファイバを巻き込むことができた。
【0028】
次に、表2に、必要とされる分散補償量が−1150ps/nm/kmの分散補償ファイバモジュールを製作した場合に、使用した分散補償ファイバの単位長さあたりの分散量と、分散補償ファイバの巻き込み条長の関係を示す。
【0029】
【表2】
【0030】
表1および表2の結果から、胴部の外径95mmの比較例のリールでは、平均−95ps/nm/km以下の分散量を有する分散補償ファイバを使用しなければならないが、同じ胴径の実施例のリールでは平均−90ps/nm/km以下の分散量を有する分散補償ファイバを使用することができ、製造時の歩留まりがよくなることが確認された。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の分散補償ファイバモジュールによれば、同サイズのケースを使用する場合、分散補償ファイバの巻き始め端部の余長収納部が不必要となるため、リールの長さを大きくすることができ、分散補償ファイバの巻き込み条長を増加することができる。また、分散補償ファイバの巻き込み条長を増加することができるので、製造時に生じる単位長さあたりの分散量のばらつきを抑制することができ、製造時の歩留まりが向上する。さらに、下巻きファイバの有無にかかわらず、リールの鍔部の間から分散補償ファイバの口出しをすることができる。そのため、分散補償ファイバを保護チューブへ挿通する作業が不要となる上に、断線による故障発生を低減することが可能となる。そして、2種類以上の分散補償ファイバを巻き込んだ場合、これらの接続部分を鍔部に設けられた溝部に収納することができるから、2種類以上の分散補償ファイバを高強度接続することなく、最適の接続条件で接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分散補償ファイバモジュールの一実施形態を示し、分散補償ファイバの一部を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の分散補償ファイバモジュールで用いられるリールの一例を示す概略構成図であり、図2(a)は平面図、図2(b)は正面図である。
【図3】 従来の分散補償ファイバモジュールで用いられるリールを示す概略構成図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図である。
【符号の説明】
11・・・胴部、12・・・鍔部、14・・・第1の開口部、15・・・第2の開口部、16・・・溝部、20・・・リール、30・・・分散補償ファイバ、30a・・・巻き始め端部
Claims (3)
- ケースと、該ケース内に収納され、円筒状の胴部および該胴部の両端部に接合された2つの鍔部よりなるリールと、該リールに巻き込められた2種類以上の分散補償ファイバとを備えた分散補償ファイバモジュールにおいて、
前記2つの鍔部の一方に開口部が2箇所以上設けられ、前記鍔部の外面に1の開口部からこれに隣接する開口部にかけて溝部が設けられ、
前記2種類以上の分散補償ファイバのうち1の分散補償ファイバの巻き始め端部が、前記溝部および該溝部の両端を挟む2つの開口部を通り、前記2つの鍔部の間に口出しされており、前記2種類以上の分散補償ファイバが前記溝部内で接続され、これら分散補償ファイバの接続部が前記溝部内に収納、固定されていることを特徴とする分散補償ファイバモジュール。 - 前記溝部の深さが0.2mm〜1mm、前記溝部の幅が15mm〜50mmであることを特徴とする請求項1記載の分散補償ファイバモジュール。
- 請求項1または2記載の分散補償ファイバモジュールにおいて、
前記リールの胴部の外径は50mmから150mmであり、該胴部にファイバが1km以上の長さで下巻きされ、該下巻きされたファイバの上に分散補償ファイバが巻き込められたことを特徴とする分散補償ファイバモジュール。
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