JP4033756B2 - 密閉式電動圧縮機 - Google Patents

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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2240/00Components
    • F04C2240/80Other components
    • F04C2240/806Pipes for fluids; Fittings therefor

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉容器内に駆動要素と、この駆動要素にて駆動される圧縮要素を設けて成る密閉式電動圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種密閉式電動圧縮機、例えば内部中間圧型多段圧縮式のロータリコンプレッサでは、冷媒導入管(冷媒導入側の冷媒配管)から第1の回転圧縮要素の吸込ポートを経て冷媒ガスがシリンダの低圧室側に吸入され、ローラとベーンの動作により圧縮されて中間圧となりシリンダの高圧室側より吐出ポート、吐出消音室を経て密閉容器内に吐出される。そして、この密閉容器内の中間圧の冷媒ガスは第2の回転圧縮要素の吸込ポートからシリンダの低圧室側に吸入され、ローラとベーンの動作により2段目の圧縮が行われて高温高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側より吐出ポート、吐出消音室を経て冷媒吐出管(冷媒吐出側の冷媒配管)から吐出され、放熱器に流入して放熱した後、膨張弁で絞られて蒸発器で吸熱し、冷媒導入管より再び第1の回転圧縮要素に吸入されるサイクルを繰り返す。
【0003】
ところで、このような密閉式電動圧縮機に設けられた冷媒導入管や冷媒吐出管(冷媒配管)は、円筒状を呈する密閉容器の湾曲面に溶接固定された円筒状のスリーブに接続される。ここで、従来の係るスリーブを図5、図6に示す。
【0004】
即ち、密閉容器12の湾曲面100に透孔102を形成し、透孔102周囲の湾曲面100外面に平坦面106を形成している。密閉容器12の湾曲面100に形成した透孔102内に挿入されるスリーブ241の一側には他の部分より僅か外径が大きく厚い環状の肉厚部243が形成され、この肉厚部243の先端には密閉容器12の平坦面106に当接する当接部242が形成されている。
【0005】
当接部242の反対側に位置してスリーブ241の外面周囲には円周方向に突出させた環状のリーク試験用鍔部154が形成されており、このリーク試験用鍔部154の外径は肉厚部243の外径より大径に形成されている。そして、密閉容器12の透孔102内の平坦面106にスリーブ241の当接部242を当接させ、加圧治具にてスリーブ241のリーク試験用鍔部154を密閉容器12側に約700Kgで加圧し、約26000Aの電流を流してプロジェクション溶接を行い、密閉容器12にスリーブ241を固着する。また、密閉容器12内の気密状態を検査する際には、リーク試験用鍔部154を利用して試験用のパイプを接続し、リーク試験を行うものであった(特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特願2001−311702号(第11頁、第12頁参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法ではプロジェクション溶接時におけるスリーブや密閉容器の溶解の度合いにより、密閉容器からのスリーブの高さが一定とならない問題があった。また、スリーブを密閉容器に加圧するためにリーク試験用鍔部を加圧することになるため、この鍔部が変形するなどの危険性もあると共に、当接部と反対側にある鍔部を加圧することからスリーブが傾きやすくなる問題もある。
【0008】
また、プロジェクション溶接時の熱によってスリーブの当接部が内径方向に変形し、その部分の内径が他の部分より細くなってスリーブ内に冷媒配管を挿入することができなくなってしまう問題もあった。
【0009】
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、スリーブを密閉容器に的確且つ円滑にプロジェクション溶接できる密閉式電動圧縮機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の密閉式電動圧縮機は、密閉容器の湾曲面に形成された透孔に対応して取り付けられ、冷媒配管が接続されるスリーブを備え、透孔周囲の密閉容器外面に平坦面を凹陥形成し、スリーブには、透孔内に挿入される先細りの挿入部と、この挿入部の基部から外方に突出する加圧用鍔部とを形成すると共に、この加圧用鍔部の外径を前記平坦面の外径よりも大きくし、加圧用鍔部を加圧しながらスリーブと密閉容器とをプロジェクション溶接により固着し、加圧用鍔部の挿入部とは反対側の位置におけるスリーブに、外方に突出するリーク試験用鍔部を形成し、加圧用鍔部の外径を前記リーク試験用鍔部の外径より大きくしたものである。
【0012】
また、請求項2の発明の密閉式電動圧縮機は、上記に加えてスリーブの内径を、前記加圧用鍔部の前記挿入部とは反対側となる面に対応する位置から当該挿入部の先端に向けて徐々に拡開する形状としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の密閉式電動圧縮機の実施例として、第1及び第2の回転圧縮要素32、34を備えた内部中間圧型多段(2段)圧縮式のロータリコンプレッサ10の縦断面図を示している。尚、各図において図5乃至図6と同一符号は同一のものとする。
【0014】
この図において、10は二酸化炭素(CO2)を冷媒として使用する内部中間圧型多段(2段)圧縮式のロータリコンプレッサで、このロータリコンプレッサ10は鋼板からなる円筒状の密閉容器12と、この密閉容器12の内部空間の上側に配置収納された駆動要素14及びこの駆動要素14の下側に配置され、駆動要素14の回転軸16により駆動される第1の回転圧縮要素32(1段目)及び第2の回転圧縮要素34(2段目)からなる回転圧縮機構部18にて構成されている。
【0015】
密閉容器12は、底部をオイル溜とし、駆動要素14と回転圧縮機構部18を収納する容器本体12Aと、この容器本体12Aの上部開口を閉塞する略椀状のエンドキャップ(蓋体)12Bとで構成されている。エンドキャップ12Bの上面には駆動要素14に電力を供給するためのターミナル(配線を省略)20が取り付けられている。
【0016】
駆動要素14は、密閉容器12の上部空間の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ22と、このステータ22の内側に若干の間隙を設けて挿入配置されたロータ24とからなる。このロータ24はステータ22の中心を通って鉛直方向に延びる回転軸16に固定されている。
【0017】
ステータ22は、ドーナッツ状の電磁鋼板を積層した積層体26と、この積層体26の歯部に直巻き(集中巻き)方式により巻装されたステータコイル28を有している。また、ロータ24もステータ22と同様に電磁鋼板の積層体30で形成され、この積層体30内に永久磁石MGを挿入して構成されている。
【0018】
前記第1の回転圧縮要素32と第2の回転圧縮要素34との間には中間仕切板36が挟持されている。即ち、第1の回転圧縮要素32と第2の回転圧縮要素34は、中間仕切板36と、この中間仕切板36の上下に配置されたシリンダ38(第2のシリンダ)、シリンダ40(第1のシリンダ)と、この上下シリンダ38、40内を180度の位相差を有して回転軸16に設けた上下偏心部42、44に嵌合されて偏心回転する上下ローラ46、48にて構成されている。上下ローラ46、48に当接して上下シリンダ38、40内をそれぞれ低圧室側と高圧室側に区画する上下ベーン(図示せず)と、上シリンダ38の上側の開口面及び下シリンダ40の下側の開口面を閉塞して回転軸16の軸受けを兼用する支持部材としての上部支持部材54及び下部支持部材56にて構成される。
【0019】
上部支持部材54および下部支持部材56には、吸込ポート161、162にて上下シリンダ38、40の内部とそれぞれ連通する吸込通路58、60と、凹陥した吐出消音室62、64が形成されている。これら両吐出消音室62、64は、各シリンダ38、40と反対側の開口部がカバーによりそれぞれ閉塞される。即ち、吐出消音室62はカバーとしての上部カバー66、吐出消音室64はカバーとしての下部カバー68にて閉塞される。
【0020】
この場合、上部支持部材54の中央には軸受け54Aが起立形成されており、この軸受け54A内面には筒状のブッシュ122が装着されている。また、下部支持部材56の中央には軸受け56Aが貫通形成され、下部支持部材56の下面(下シリンダ40とは反対側の面)は平坦面とされており、更に、軸受け56A内面にも筒状のブッシュ123が装着されている。これらブッシュ122、123は摺動性・耐摩耗性の良いカーボン材料にて構成されており、回転軸16はこれらブッシュ122、123を介して上部支持部材54の軸受け54Aと下部支持部材56の軸受け56Aに回動自在に保持される。
【0021】
この場合、下部カバー68はドーナッツ状の円形鋼板にて構成されており、周辺部の4カ所を主ボルト129・・・によって下から下部支持部材56に固定され、図示しない吐出ポートにて第1の回転圧縮要素32の下シリンダ40内部と連通する吐出消音室64の下面開口部を閉塞する。この主ボルト129・・・の先端は上部支持部材54に螺合される。下部カバー68の内周縁は下部支持部材56の軸受け56A内面より内方に突出しており、これによって、ブッシュ123の下端面(下シリンダ40とは反対側の端部)は保持され、脱落が防止されている。
【0022】
尚、吐出消音室64と密閉容器12内における上部カバー66の駆動要素14側の空間は、上下シリンダ38、40や中間仕切板36を貫通する図示しない連通路にて連通されている。また、連通路の上端には中間吐出管121が立設され、密閉容器12内に開口(上部カバー66の駆動要素14側)している。
【0023】
また、上部カバー66は、図示しない吐出ポートにて第2の回転圧縮要素34の上シリンダ38内部と連通する吐出消音室62の上面開口部を閉塞すると共に、密閉容器12内を吐出消音室62と駆動要素14側とに仕切る。この上部カバー66は周辺部が4本の主ボルト78・・・により、上から上部支持部材54に固定されている。この主ボルト78・・・の先端は下部支持部材56に螺合される。
【0024】
前記、回転軸16内には軸中心に鉛直方向に形成されたオイル孔80と、このオイル孔80に連通する横方向の給油孔82、84(上下偏心部42、44にも形成されている)が形成されている。そして、密閉容器12内底部のオイル溜めから汲み上げられたオイルはオイル孔80を上昇し、給油孔82、84から出て回転圧縮機構部18の各摺動部に供給される。
【0025】
一方、回転軸16と一体に180度の位相差を持って形成される上下偏心部42、44間には相互間を連結する連結部90が設けられている。この連結部90は、その断面積の断面形状を非円形状の例えばラグビーボール状として、回転軸16の円形断面より大きくして剛性を持たせている。即ち、回転軸16に設けた上下偏心部42、44を連結する連結部90の断面形状は上下偏心部42、44の偏心方向に直交する方向でその肉厚を大きくしている。
【0026】
これにより、回転軸16に一体に設けられた上下偏心部42、44を連結する連結部90の断面積を大きくして、断面2次モーメントを増加させて強度(剛性)を増し、耐久性と信頼性を向上させている。特に使用圧力の高い冷媒を2段圧縮する場合、高低圧の圧力差が大きいために回転軸16にかかる荷重も大きくなるが、連結部90の断面積を大きくしてその強度(剛性)を増し、回転軸16が弾性変形してしまうのを防止している。
【0027】
そして、この場合冷媒としては地球環境にやさしく、可燃性および毒性等を考慮して自然冷媒である炭酸ガスの一例としての前記二酸化炭素(CO2)を使用し、潤滑油としてのオイルは、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、PAG(ポリアルキレングリコール)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油等既存のオイルが使用される。
【0028】
また、密閉容器12の容器本体12Aの側面には、上部支持部材54と下部支持部材56の吸込通路58、60、吐出消音室62及び上部カバー66の上側(駆動要素14の下端に略対応する位置)に対応する位置に、スリーブ141、142、143及び144がそれぞれ溶接固定されている。スリーブ141とスリーブ142は上下に隣接している。また、スリーブ143とスリーブ141は回転軸16に対して略対向する位置に設けられ、スリーブ144とスリーブ141とは回転軸16に対して略90度ずれた位置に設けられている。
【0029】
ここで、図2、図3を用いて上記スリーブ141〜144の取付構造を説明する。密閉容器12(容器本体12A)の湾曲面100外面にはスリーブ141〜144を取り付ける位置に円形の透孔102がそれぞれ形成(この場合4カ所)されており、更に各透孔102の容器本体12Aの外面側の周囲には円形の凹陥部104がザグリ形成され、この凹陥部104の底面である透孔102の周囲に、密閉容器12の容器本体12Aの内径に対して接線と平行となる平坦面106が形成されている。
【0030】
一方、スリーブ141(他のスリーブ142乃至144もスリーブ141同様に構成されているので以下スリーブ141にて説明する)は内部に貫通孔156が形成された円筒形を呈しており、密閉容器12側の端部には、容器本体12Aに形成した透孔102内に挿入される先細りの挿入部150が形成されている。
【0031】
スリーブ141の周囲には、環状の加圧用鍔部152が形成されている。この加圧用鍔部152は挿入部150の基部からスリーブ141の外方に所定距離突出すると共に、スリーブ141の鉛直方向に所定幅の厚さを呈している。この加圧用鍔部152の外径は、密閉容器12に設けた透孔102周囲の平坦面106の外径よりも大きな形状を呈している。
【0032】
また、スリーブ141の周囲には、環状のリーク試験用鍔部154が形成されている。このリーク試験用鍔部154も、スリーブ141の外方に所定距離突出すると共に、スリーブ141の鉛直方向に所定幅の厚さを呈している。このリーク試験用鍔部154は、加圧用鍔部152の挿入部150とは反対側に位置すると共に、リーク試験用鍔部154の外径は加圧用鍔部152の外径より小径とされている。即ち、加圧用鍔部152の外径をリーク試験用鍔部154の外径より大きくし、リーク試験用鍔部154側からリーク試験用鍔部154に当たらずに加圧治具を加圧用鍔部152に当接できるように構成されている。
【0033】
また、スリーブ141内の貫通孔156には勾配部156Aが形成されており、この勾配部156Aは、加圧用鍔部152の挿入部150とは反対側の面(リーク試験用鍔部154側の面)に対応する位置の始点P1から挿入部150の端に渡って形成されている。また、勾配部156Aは、始点P1から貫通孔156の挿入部150先端開口に向けて徐々に拡開する傾斜形状とされている。即ち、始点P1から先端に渡る位置のスリーブ141の内径(貫通孔156)を、先端(挿入部150側)に向けて徐々に拡開する傾斜形状としている。
【0034】
そして、スリーブ141を容器本体12Aに固定する際には、スリーブ141の挿入部150を容器本体12Aの透孔102内に外側から挿入する。このとき、平坦面106は容器本体12Aの湾曲面100外面の接線と平行であり、スリーブ141の鉛直線は湾曲面100外面の接線と直交状態で透孔102に宛われる。これによってスリーブ141の挿入部150は、凹陥部104の底の平坦面106と透孔102との角部全周に当接する。
【0035】
この状態で加圧用鍔部152を図示しない加圧治具で容器本体12A側に約700Kgにて加圧する。そして、スリーブ141と容器本体12Aに約26000Aの電流を印加してプロジェクション溶接を行う。これにより、スリーブ141と容器本体12Aとの当接箇所は溶解され、スリーブ141が容器本体12Aにプロジェクション溶接される(図4)。尚、プロジェクション溶接によりスリーブ141と容器本体12Aとを溶接する技術は既に周知の技術であり詳細な説明を省略する。
【0036】
この場合、透孔102周囲の密閉容器12外面に平坦面106を凹陥形成しており、スリーブ141には透孔102内に挿入される先細りの挿入部150と、この挿入部150の基部から外方に突出する加圧用鍔部152とを形成し、加圧用鍔部152の外径を平坦面106の外径よりも大きく形成しているので、プロジェクション溶接時の電流値などの状態が変化した場合でも、加圧用鍔部152にて密閉容器12からのスリーブ141の高さを規定することができるようになる。
【0037】
また、加圧用鍔部152を挿入部150の基部に設けているので、溶接部分の近傍を加圧することができる。これにより、プロジェクション溶接時にスリーブ141が傾いてしまう不都合も解消できる。
【0038】
また、スリーブ141には、加圧用鍔部152の挿入部150とは反対側の位置に、外方に突出するリーク試験用鍔部154を形成し、このリーク試験用鍔部154を、加圧用鍔部152の外径より小さくしているので、加圧用鍔部152へ加圧してスリーブ141をプロジェクション溶接する際、リーク試験用鍔部154が妨げになるようなことがない。
【0039】
また、加圧用鍔部152の挿入部150とは反対側となる面に対応する位置の始点P1から挿入部150の先端に渡る範囲のスリーブ141の内径を、先端(リーク試験用鍔部154の反対側)に向けて徐々に拡開する傾斜形状の勾配部156Aとしているので、加圧用鍔部152の挿入部150とは反対側となる面を加圧しながらプロジェクション溶接する際の熱により、挿入部150が内方に変形した場合でも、この加圧点(始点P1に対応する)からスリーブ141先端部にかけての貫通孔156内径が他の内径部分より小さくなることを防止することができる。これにより、スリーブ141内に冷媒導入管92や冷媒吐出管96を円滑に挿入することが可能となり、密閉式電動圧縮機の組み立て作業性を大幅に向上させることができるようになる。
【0040】
密閉容器12の気密試験を行う場合には、スリーブ141乃至144のリーク試験用唾部154にシーク試験用のホースを係合して接続し、密閉容器12内を加圧することでリークの検査を行うものである。
【0041】
そして、このように取り付けたスリーブ141内には上シリンダ38に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管92の一端が挿入接続され、この冷媒導入管92の一端は上シリンダ38の吸込通路58に連通される。この冷媒導入管92は密閉容器12の上側を通過してスリーブ144に至り、他端はスリーブ144内に挿入接続されて密閉容器12内に連通する。
【0042】
また、スリーブ142内には下シリンダ40に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管94の一端が挿入接続され、この冷媒導入管94の一端は下シリンダ40の吸込通路60に連通される。また、スリーブ143内には冷媒吐出管96が挿入接続され、この冷媒吐出管96の一端は吐出消音室62に連通される。
【0043】
そして、ターミナル20および図示されない配線を介して駆動要素14のステータコイル28に通電されると、駆動要素14が起動してロータ24が回転する。この回転により回転軸16と一体に設けられた上下偏心部42、44に嵌合された上下ローラ46、48が上下シリンダ38、40内を前述の如く偏心回転する。
【0044】
これにより、冷媒導入管94および下部支持部材56に形成された吸込通路60を経由して吸込ポート162から下シリンダ40の低圧室側に吸入された低圧(約4MPaG)の冷媒ガスは、ローラ48とベーンの動作により圧縮されて中間圧(約8MPaG)となり下シリンダ40の高圧室側より吐出ポート、下部支持部材56に形成された吐出消音室64、連通路(図示せず)を経て中間吐出管121から密閉容器12内に吐出される。これによって、密閉容器12内は中間圧となる。
【0045】
そして、密閉容器12内の中間圧の冷媒ガスは、スリーブ144から出て冷媒導入管92及び上部支持部材54に形成された吸込通路58を経由して吸込ポート161から上シリンダ38の低圧室側に吸入される。吸入された中間圧の冷媒ガスは、ローラ46とベーンの動作により2段目の圧縮が行われて高温高圧(約12MPaG)の冷媒ガスとなり、高圧室側から吐出ポートを通り上部支持部材54に形成された吐出消音室62、冷媒吐出管96を経由して図示しない熱交換器に流入しそこで放熱して、膨張弁で減圧された後、蒸発器に流入して蒸発し、そこで冷却作用を発揮して冷媒導入管94から第1の回転圧縮要素32内に吸い込まれるサイクルを繰り返す。
【0046】
尚、実施例では、本発明の密閉式電動圧縮機を内部中間圧型多段圧縮式のロータリコンプレッサで説明したが、密閉式電動圧縮機は中間圧型多段圧縮式のロータリコンプレッサに限らず、1段式のロータリコンプレッサ、或いは、スクロール式或いはレシプロ式の1段或いは多段式のコンプレッサなどにも本発明は有効である。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、プロジェクション溶接時の状態変化が生じた場合にも、加圧用鍔部にて密閉容器からのスリーブの高さを規定することができるようになる。特に、加圧用鍔部は挿入部の基部に設けられているので、溶接箇所の近傍にて加圧することができるようになり、傾きなども生じにくくなる。これらにより、密閉容器とスリーブとのプロジェクション溶接を的確に行うことができるようになるものである。また、スリーブのプロジェクション溶接時に、加圧用鍔部への加圧にリーク試験用鍔部が妨げになるようなことがない。従って、リーク試験用鍔部を設けて密閉容器のリーク試験を容易としつつ、スリーブの加圧も支障なく行えるようになるものである
また、請求項3の発明によれば、上記各発明に加えて、挿入部がプロジェクション溶接時の熱によって内方に縮径するように変形しても、スリーブ先端部の内径が他の内径部分より小さくなることを防止することができるようになる。これにより、スリーブ内に冷媒配管を支障なく挿入することが可能となるものである。
【0049】
また、請求項2の発明によれば、上記に加えて挿入部がプロジェクション溶接時の熱によって内方に縮径するように変形しても、スリーブ先端部の内径が他の内径部分より小さくなることを防止することができるようになる。これにより、スリーブ内に冷媒配管を支障なく挿入することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉式電動圧縮機の実施例としての内部中間圧型多段(2段)圧縮式のロータリコンプレッサの縦断面図である。
【図2】本発明の密閉式電動圧縮機を構成するスリーブの縦断側面図である。
【図3】本発明の密閉式電動圧縮機を構成する密閉容器(透孔部分)の縦断側面図である。
【図4】スリーブを透孔にプロジェクション溶接した密閉容器(透孔部分)の拡大縦断側面図である。
【図5】従来の密閉式電動圧縮機を構成するスリーブの縦断側面図である。
【図6】従来の密閉式電動圧縮機を構成する密閉容器(透孔部分)の縦断側面図である。
【符号の説明】
10 ロータリコンプレッサ
12 密閉容器
14 駆動要素
16 回転軸
18 回転圧縮機構部
32 第1の回転圧縮要素
34 第2の回転圧縮要素
92 冷媒導入管
94 冷媒導入管
96 冷媒吐出管
100 湾曲面
104 凹陥部
106 平坦面
141 スリーブ
142 スリーブ
143 スリーブ
144 スリーブ
150 挿入部
152 加圧用鍔部
154 リーク試験用鍔部
156 貫通孔
156A 勾配部

Claims (2)

  1. 密閉容器内に駆動要素と、該駆動要素にて駆動される圧縮要素とを備え、冷媒導入側の冷媒配管から吸い込んだ冷媒を前記圧縮要素により圧縮して冷媒吐出側の冷媒配管より吐出する密閉式電動圧縮機において、前記密閉容器の湾曲面に形成された透孔に対応して取り付けられ、前記冷媒配管が接続されるスリーブを備え、前記透孔周囲の密閉容器外面に平坦面を凹陥形成し、前記スリーブには、前記透孔内に挿入される先細りの挿入部と、該挿入部の基部から外方に突出する加圧用鍔部とを形成すると共に、該加圧用鍔部の外径を前記平坦面の外径よりも大きくし、前記加圧用鍔部を加圧しながら前記スリーブと前記密閉容器とをプロジェクション溶接により固着し、前記加圧用鍔部の前記挿入部とは反対側の位置におけるスリーブには、外方に突出するリーク試験用鍔部を形成し、前記加圧用鍔部の外径を前記リーク試験用鍔部の外径より大きくしたことを特徴とする密閉式電動圧縮機。
  2. 前記スリーブの内径を、前記加圧用鍔部の前記挿入部とは反対側となる面に対応する位置から当該挿入部の先端に向けて徐々に拡開する形状としたことを特徴とする請求項1の密閉式電動圧縮機。
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