JP4033684B2 - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直噴式内燃機関の燃料噴射装置に関し、特に、燃料噴射弁の取り付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼室に燃料を直接噴射する直噴式エンジンでは、燃料噴射弁の先端に設けたノズル部が燃焼室内に露出する構造となっており、高温に曝されやすい。このために、ノズル部温度が上昇して、噴孔に残留する未燃燃料が燃焼以外の化学反応を起こしたり、燃料中の不純物が析出することにより、デポジットを生成する問題がある。このデポジットが、噴孔内やその近傍に付着すると、燃料噴射量を変動させる要因となり、初期特性の維持が困難となる。特に、ノズル部が高温になるほどデポジットの付着量が増加し、噴射量制御性への影響が大きくなることが判っている。
【0003】
これに対し、従来より、デポジットを抑制するための種々の対策が提案されている。例えば、デポジット生成にはある一定以上の温度が必要である点に着目し、ノズル温度を低下させる冷却機構を備えた装置や、特開2001−90635に開示されるように、ノズル部外周とシリンダヘッドのノズル取付け孔内周とに接して、これらの間隙を埋めつつ、放熱性を有する中間部材を介在させた取付構造が知られている。放熱性を有する中間部材としては、熱伝導率が高く、硬度がノズル部およびシリンダヘッドよりも低いものが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、冷却機構を設けることは、シリンダヘッド形状側からの制約により、実現が難しい。また、特開2001−90635のように、ノズル部と取付け孔の間に中間部材を介在させる構造では、ノズル外周−中間部材−取り付け孔内周間の密着性により放熱効果が大きく左右される。さらに、放熱性向上のためには、相互の間隙をできるだけ低減させる必要があるが、この場合、個々の製造バラツキにより、局所的に間隙の存在しない嵌合部が発生すると、中間部材の熱膨張により、外周からノズル部中心方向に横力が偏荷重として加わる。これは、ノズル部内を摺動するニードルの作動不良等の要因となる。
【0005】
また、特開2001−90635において、中間部材は、ノズル外周とシリンダヘッドの間に介設されるため、燃焼ガスにさらされる面積を低減して、シリンダヘッド側への放熱効果が期待できるのはノズル外周部のみである。ところが、ノズル部において、噴霧形状を制御しかつ最高温度部となって、デポジットの生成、付着による性能変化に最も影響するのは、先端の噴孔部であり、この部分の放熱性を向上させることが課題となっている。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、その目的は、エンジン形状への制約やニードルの作動不良等を生じることなく、高温となりやすい燃料噴射弁先端部、特に、噴孔近傍の熱量をシリンダヘッド側へ効果的に放熱することで、噴孔部へのデポジットの付着を抑制し、高い燃料噴射性能を維持できる燃料噴射装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の燃料噴射装置は、直噴式の内燃機関に用いられるもので、シリンダヘッドに燃焼室に開口する取付け孔を貫設して、該取付け孔に燃料噴射弁の噴射ノズル部を挿通配置し、該噴射ノズル部の先端面に設けた噴孔から燃焼室に燃料を噴射する。上記噴射ノズル部は、上記先端面中央部に上記噴孔を配置するとともに、上記取付け孔の開口端部内周縁から径方向内方に突出形成したリング状のフランジ部に上記先端面外周部を対向させ、上記先端面外周部を、対向する上記フランジ部の支持面にシール部材を介して密着支持させて、上記先端面から上記シール部材を経て上記シリンダヘッドへ至る放熱経路を形成している。具体的には、上記先端面中央部に設けた上記噴孔は、上記取付け孔の上記フランジ部より上記燃焼室側へ突出しないように配置され、上記噴孔の径方向外方に上記シール部材が近接配置される。
【0008】
請求項1の発明によれば、上記シール部材を介して上記噴射ノズル部の先端面外周部と上記取付け孔の支持面の間に密着面が形成されるので、最も温度が高くなる上記先端面からその周囲のシリンダヘッドへの熱伝導経路が形成され、かつ上記シール部材および上記支持面により、上記燃焼室に露出する上記噴射ノズル部の最先端面の面積を低減できる。よって、噴孔近傍の温度上昇を抑制するとともに、発生した熱量を速やかにシリンダヘッド側へ放熱することで、デポジットの生成、付着を効果的に抑制できる。具体的には、上記取付け孔の先端にフランジ部を形成する簡単な構成変更で上記支持面を形成し、容易に、ガスシール部を兼ねる放熱経路を形成することができる。また、ノズル外周とシリンダヘッドの間に中間部材を介設する従来構成のように、密着性の確保が難しかったり、逆にノズル外周部に偏荷重が加わったりすることがなく、エンジン形状等に制約を与えることもない。従って、簡単な構成で、噴射特性の変化を抑制し、初期の燃料噴射性能を長期に渡り維持することができる。
【0009】
請求項2の発明のように、上記シール部材は、上記噴射ノズル部の上記先端面および上記シリンダヘッドの上記取付け孔形成部位より熱伝導率が高い材料で構成することが好ましい。これにより、燃焼ガスにさらされ高温となる噴射ノズル部先端面から周囲の上記シリンダヘッドの熱引けを促進し、上記噴射ノズル部の温度上昇をさらに効果的に抑制することができる。
【0010】
請求項3の発明のように、具体的には、上記シール部材を、上記支持面および上記先端面外周部との間にそれぞれ密着面を形成する金属ガスケットとすることができる。金属ガスケットは、通常の燃料噴射弁の取付け構造において、燃焼ガスシールのために使用されているので、新たな部材を必要とせず、経済的である。
【0019】
請求項4の発明では、請求項1の構成において、上記噴孔を板面中央部に形成した噴孔プレートを、上記噴射ノズル部の先端に配置して、上記先端面を構成する。そして、上記噴孔プレートの外周部に硬度低下処理を施して、上記噴孔が形成される中央部より低硬度とし、シール部材を兼ねる上記外周部を介して上記噴射ノズル部を上記取付け孔に設けた支持面に密着支持させる。
【0020】
上記噴孔プレートを用いることで、噴孔形状の変更により噴霧形状の設定等が任意にでき、所望の噴射特性が容易に得られる。従って、上述した上記先端面外周部と上記取付け孔の支持面の間にシール部材を介設する構成、あるいは上記噴射ノズル部を上記取付け孔にネジ締めする構成と組み合わせることで、デポジットの付着による性能変化を防止して、初期の良好な噴射特性を長期間維持することができ、より高性能な燃焼噴射装置を実現できる。
【0021】
上記噴孔プレートを用いる場合、通常は、噴射圧、筒内燃焼圧、熱的ストレス等による噴孔の変形を防止し、所望の噴霧形状とするために、硬度を高くすることが要求される。このため、そのままではシール部材として用いることはできないが、噴孔が形成されない上記噴孔プレートの外周部に硬度低下処理を施すことで、シール部材としての柔軟性を持たせることが可能である。よって、噴孔の変形防止とシール性の確保を両立させることができ、上記噴孔プレートがシール部材を兼ねる構成とすることで、構成をより簡略化できる。
【0022】
請求項5の発明では、上記シール部材を介して上記支持面からガスシールのための圧縮荷重を受ける、上記先端面外周部の受圧面の内径を、上記噴射ノズル部内を摺動して上記噴孔を開閉するニードルの摺動孔径より大きく設定する。これにより、噴射ノズル部の先端面にガスシール部を形成する際に生じる荷重により、ボデー部材に生じる歪みを抑制でき、ニードルの作動不良等を確実に防止できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図面に従って説明する。図1(a)は、本発明を適用した直噴式エンジンの燃料噴射装置の主要部構成を示す図で、シリンダヘッド1には、燃焼室2に開口する取付け孔4が設けられており、該取付け孔4内に燃料噴射弁3が挿通固定されている。取付け孔4は、通常、燃焼室2の吸気ポート(図略)近傍にその入射方向と略一致させて形成される。燃料噴射弁3は、下半部が取付け孔4内に位置し、中間部外周に嵌着したブラケット8とボルト7にてシリンダヘッド1に固定されている。燃料噴射弁3の上端部には、図略の燃料供給路に連結される燃料供給管51が、上側部には図略の噴射弁駆動回路に電気的に接続される噴射弁に内蔵された電磁コイル接続コネクタ52が設置される。
【0024】
取付け孔4は、燃焼室2側が小径となる段付き形状に形成されており、その小径部41内に、燃料噴射弁3先端の小径の噴射ノズル部31が位置している。図1(b)において、噴射ノズル部31は、中空のボデー部材33内に摺動自在に配設されたニードル34が、ボデー部材33先端面中央部に形成される噴孔32を開閉することにより、燃料噴射の開始・停止の切替を行うように構成されている。ニードル弁2の駆動は、燃料噴射弁3上半部内に収容される電磁コイル等によって制御され、電磁コイルに通電しない通常状態では、ニードル34の先端部が、ボデー部材33内周に形成したテーパ状のシート面35に着座して、燃料通路と噴孔32の間を遮断している。
【0025】
ここで、本実施の形態では、取付け孔4の小径部41に、燃焼室2への開口端部内周縁から径方向内方に突出するリング状のフランジ部42を形成し、該フランジ部42上に、噴射ノズル部31のボデー部材33を支持する。この時、フランジ部42の上面を支持面43とし、該支持面43と、対向するボデー部材33の先端面外周部との間に、燃焼ガスシ−ル用のシール部材となるガスケット6を介設する。ガスケット6は、ボデー部材33やシリンダヘッド1の構成部材より高い熱伝導率を有する材料、例えば、銅等の金属を所定厚のリング板状に加工してなる。このガスケット6を介して、燃料噴射弁3を上記ブラケット8とボルト7にて締めつけ固定すると、フランジ部42の支持面43およびボデー部材33の先端面外周部との間にそれぞれ密着面が形成され、ガスシールがなされる。同時に、噴射ノズル部31の先端面からシリンダヘッド1への放熱経路を形成し、放熱を促進して、特に噴孔32ないしその近傍の冷却効果を高めることができる。
【0026】
ここで、ボデー部材33をフランジ部42上に密着支持させる場合、ガスケット6を介して取付け孔4の支持面43より圧縮荷重を受ける受圧面(先端面外周部)の内径r1 が、ニードル34の摺動孔となるボデー部材33の内径r2 以上の大きさとなるように設定するのがよい。これにより、シール荷重によりボデー部材33に歪みが生じるのを抑制し、ニードル34の作動不良等を防止することができる。
【0027】
以上のように、取付け孔4の開口端部に設けたフランジ部42と噴射ノズル部31の先端面外周部の間にガスケット6を介設して、ガスシール部を構成したことで、燃焼室2内の高温の燃焼ガスにさらされるボデー部材33先端面の面積を小さくするとともに、噴孔32近傍から熱伝導性の良好なガスケット6を経てシリンダヘッド1へ至る放熱経路を形成することができる。よって、噴射ノズル部31先端面の放熱を促進し、噴孔32近傍の温度を低減する効果が得られ、デポジットの生成、付着を防止し、初期の噴射性能を長期に渡り維持できる。また、ガスシールおよび放熱部材となるガスケット6をボデー部材33先端面と取付け孔4の間に設置したので、ボデー部材33外周部に偏荷重が加わって歪み等を生じるのを抑制でき、燃料噴射弁3の作動不良を防止する効果が得られる。
【0028】
図2は、本発明の第2の実施の形態であり、本実施の形態では、ボデー部材33の先端面中央部に形成される噴孔32が、ノズル中心に対し軸対称に形成される燃料噴射弁3に好適な取り付け構造を示す。上記第1の実施の形態では、燃料噴射弁3をブラケット8とボルト7にてシリンダヘッド1に固定したが、本実施の形態では、燃料噴射弁3の噴射ノズル部31外周面にネジ加工を施して、ネジ部36を形成するとともに、対応する取付け孔4の小径部41内周面にネジ加工を施して、ネジ部44とし、ネジ締めにより燃料噴射弁3の噴射ノズル部31を取付け孔4の小径部41に固定する。
【0029】
取付け孔4の開口端部に突設したフランジ部42と噴射ノズル部31の間にガスケット6を介設してガスシール部とする構造は、上記第1の実施の形態と同様である。この時、上記第1の実施の形態と同様に、燃焼室2に露出する噴射ノズル部31先端面の面積を低減することにより、噴孔32近傍の温度上昇を抑制する効果が得られる。
【0030】
あるいは、ネジ部36、44の形成により密着面積が増大し、充分な放熱効果が得られる場合には、ガスシール部を噴射ノズル部31の先端面に設定する代わりに、取付け孔4の段付き部45と大径部の燃料噴射弁3中間部の間に、ガスケット6´を介設してガスシール部とすることもできる。この場合、取付け孔4の小径部41先端にフランジ部42を形成する必要がないので、加工工数を低減できる利点がある。また、噴射ノズル部31内のニードル34に、燃料噴射弁3の固定による荷重がかからないので、作動不良等を起こすのを防止することができる。
【0031】
ここで、噴射ノズル部31へのネジ部36の形成は、ニードル34の摺動部となるボデー部材33の強度を確保するために、ネジ加工されない内周側の未加工部分の肉厚が、ボデー部材33外周に形成されるネジ部36のネジ深さ以上となるようにするのがよい。これにより、ネジ締め時にボデー部材33に歪みが発生するのを抑制できる。
【0032】
噴孔32形状が、ノズル中心に対し軸対称である場合、ネジ締め時の燃料噴射弁3搭載角度バラツキによる、燃焼室2内の混合気形成への影響が小さい。例えば、ボデー部材33の先端面中央に噴孔32を1つ有する構成では、燃料噴射弁3の回転方向の位置決めが不要であるので、上記取り付け構造を採用することにより、燃料噴射弁3の固定が容易になり、かつ安定した噴射性能が得られる。複数の噴孔32がノズル中心に対し軸対称に配置されており、搭載角度による噴霧形成への影響が小さい場合も同様である。しかも、ネジ部36、44を介してボデー部材33からシリンダヘッド1側へ放熱することができるので、冷却効果がより大きくなり、デポジットの生成、付着を防止する効果が高い。
【0033】
図3、4は、本発明の第3の実施の形態であり、本実施の形態では、噴射ノズル部31先端面に、1つ以上の噴孔32を形成した噴孔プレート9を有する燃料噴射弁3の取り付け構造を示す。本実施の形態の基本構成は、図3のように、上記第1の実施の形態と同様である。図4(a)、(b)において、噴射ノズル部31は、先端部内周面にニードル34が当接するシート面35を形成したボデー部材33を有し、該ボデー部材33の下端開口を閉鎖するように、噴孔プレート9が配置されている。噴孔プレート9は、ニードル34に対向する板面中央部の複数箇所に複数の噴孔32を貫通形成してなる。噴孔プレート9は、外周縁部をボデー部材33形状に沿って屈曲加工し、ボデー部材33の先端部と、その外周に配したボデー部材33固定用の筒状ガイド部材37の先端部間に挟持することにより固定される。
【0034】
本実施の形態においても、取付け孔4の燃焼室2への開口端部に、内方へ突出するフランジ部42を設けてあり、噴射ノズル部31の先端面外周部となる、ガイド部材37の下端面と、フランジ部42の支持面43との間にガスケット6を介設してある。ガスケット6は、噴孔プレート9、ガイド部材37、ボデー部材33やシリンダヘッド1の構成部材より高い熱伝導率を有する材料よりなり、放熱を促すとともに、燃料ガスシールを行う。燃料噴射弁3は、第1の実施の形態と同様、ブラケット8とボルト7によってシリンダヘッド1に固定されている。
【0035】
このように、噴孔プレート9を有する構成においても、高温の燃焼ガスにさらされる噴射ノズル部31先端面の噴孔プレート9から、これに密着するガイド部材37、ガスケット6を経て、シリンダヘッド1側へ効果的に放熱することができる。よって、デポジットの生成、付着を抑制して、噴射性能を維持することが可能である。また、噴孔プレート9を用いることで、噴孔形状の変更が容易にできるので、噴霧形状の設定を任意に行って、所望の噴射特性が容易に得られる。さらに、噴孔プレート9の材質を高硬度とすることで、噴射圧、筒内燃焼圧、熱的ストレス等による噴孔の変形を防止し、噴霧形状の変化を抑制することができる。
【0036】
図5は、本発明の第4の実施の形態であり、本実施の形態では、噴孔プレート9を有する燃料噴射弁3を取付ける際に、噴孔プレート9の外周部に硬度低下処理を施すことで、燃焼ガスシール用のガスケットを兼ねる構成とする。この時、噴孔プレート9は平板状で、複数の噴孔32が貫設される中央部(a部)には、焼入れ等の硬度増大処理を施してあり、焼鈍し等の硬度低下処理を施した外周部(b部)を、ガイド部材37の下端面とフランジ部42の支持面43との間に介設する。硬度低下処理を施す外周部(b部)の内径を、支持面43の内径よりも小さくするのがよく、シール性が向上する。
【0037】
上記構成によれば、噴孔プレート9が燃焼ガスシール用のガスケットを兼ねるので、シール部材を別体で設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることができる。この時、ガスシール部となる外周部(b部)は硬度低下処理されているので、ガイド部材37およびフランジ部42との密着性が向上し、また、シール部材が介在する構成よりもシリンダヘッド1側への放熱が速やかになされる。さらに、噴孔32が形成される噴孔プレート9中央部(a部)は硬度増大処理されているので、外力による噴孔32形状変化が抑えられ、噴霧特性の安定性が向上する。よって、簡単な構成で、噴射ノズル部31先端面のガスシールと冷却効果を両立させて、高性能な燃料噴射装置を実現できる。
【0038】
図6は、本発明の第5の実施の形態であり、本実施の形態では、噴孔プレート9を有する燃料噴射弁3の取付け構造において、噴射ノズル部31のガイド部材37の外周面にネジ部39を形成するとともに、対向する取付け孔4の小径部41内周面にネジ部44を形成し、ネジ締めにより固定している。噴孔プレート9の噴孔32形状が軸対称であれば、ボルト等を用いずにネジ固定することもでき、放熱面積を増大させて冷却効果を高めるとともに、取付け作業が簡略化できる。また、噴孔プレート9をガイド部材37下端面に予め溶接により固定することで(図中C部)、作業性をより向上できる。
【0039】
以上のように、本発明によれば、噴射ノズル部31先端面の放熱性を大きく向上させることができる。よって、噴孔近傍の温度低下を図り、作動不良等を生じることなく、デポジットの付着を防止して高性能な燃料噴射装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、(a)は燃料噴射装置の全体構成を示す一部断面概略図、(b)は燃料噴射弁の取付け構造を示す先端部の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における燃料噴射装置の全体構成を示す一部断面概略図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態における燃料噴射装置の全体構成を示す一部断面概略図である。
【図4】(a)は図3の燃料噴射弁の先端部の断面図、(b)は図3の燃料噴射弁の取付け構造を示す先端部の拡大断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における燃料噴射弁の取付け構造を示す先端部の拡大断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態における燃料噴射弁の取付け構造を示す先端部の拡断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド
2 燃焼室
3 燃料噴射弁
31 噴射ノズル部
32 噴孔
33 ボデー部材
34 ニードル
35 シート面
36 ネジ部
4 取付け孔
41 小径部
42 フランジ部
43 支持面
44 ネジ部
51 燃料供給管
52 燃料排出管
6 ガスケット(シール部材)
7 ボルト
8 ブラケット
9 噴孔プレート
Claims (5)
- シリンダヘッドに燃焼室に開口する取付け孔を貫設して、該取付け孔に燃料噴射弁の噴射ノズル部を挿通配置し、該噴射ノズル部の先端面に設けた噴孔から燃焼室に燃料を噴射する内燃機関の燃料噴射装置において、上記噴射ノズル部の上記先端面中央部に上記噴孔を配置するとともに、上記取付け孔の開口端部内周縁から径方向内方に突出するリング状のフランジ部を形成して、該フランジ部の上記先端面外周部との対向面を支持面とし、上記先端面外周部を上記支持面にシール部材を介して密着支持させることにより、上記先端面から上記シール部材を経て上記シリンダヘッドへ至る放熱経路を形成する一方、上記先端面中央部に設けた上記噴孔を上記取付け孔の上記フランジ部より上記燃焼室側へ突出しないように配置し、上記噴孔の径方向外方に上記シール部材を近接配置したことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
- 上記シール部材を、上記噴射ノズル部の上記先端面および上記シリンダヘッドの上記取付け孔形成部位より熱伝導率が高い材料で構成した請求項1記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 上記シール部材は、上記支持面および上記先端面外周部との間にそれぞれ密着面を形成する金属ガスケットである請求項2記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 上記噴孔を板面中央部に形成した噴孔プレートを、上記噴射ノズル部の先端に配置して、上記先端面を構成するとともに、上記噴孔プレートの外周部に硬度低下処理を施して、上記噴孔が形成される中央部より低硬度とし、上記シール部材を兼ねる上記外周部を介して上記噴射ノズル部を上記取付け孔に設けた支持面に密着支持させた請求項1記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 上記シール部材を介して上記支持面からガスシールのための圧縮荷重を受ける、上記先端面外周部の受圧面の内径を、上記噴射ノズル部内を摺動して上記噴孔を開閉するニードルの摺動孔径より大きく設定した請求項1ないし4のいずれか記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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