JP4033596B2 - バーナ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地域暖房などを行うためのコージェネレーションシステムにおけるガスタービンエンジンや焼却炉などのバーナ装置で、詳しくは、パイロット領域を規定する内筒と、前記内筒を外囲する中間流路を規定する外筒とを設け、前記中間流路において、混合気流れ方向で、燃料混入部と前記流路拡大部である燃焼開始部との間に規定されるメイン燃焼用混合流路を設けてあるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のバーナ装置では、前記内筒内のうちメイン燃焼用混合流路の混合気流れ方向の開始位置近傍に、前記パイロット領域の開始位置を設定していた。
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術によるときは、パイロット領域の開始位置がメイン燃焼用混合流路の開始位置近傍に位置することで、パイロット領域の開始位置と、メイン燃焼用混合流路の終端位置との流れ方向での距離が大きくなりやすいから、パイロット燃焼用の燃料ガスの供給流量を少なくしていくと、パイロット燃焼炎のメイン燃焼混合流路の終端位置までの到達性が不安定となって、燃焼振動が発生し、その結果、パイロット燃焼炎のメイン燃焼用混合気への火移り性能が低下することでメイン燃焼が不安定となって、低NOxを目的とした希薄燃焼を妨げていた。
【0003】
本発明の目的は、燃焼振動を抑制してメイン燃焼を安定化させる点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明のバーナ装置の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0005】
〔特徴〕
パイロット領域を規定する内筒と、前記内筒を外囲する中間流路を規定する外筒とを設け、前記中間流路の混合気流れ方向の下流端に前記外筒と連設し流路径が拡大された流路拡大部を設け、燃料混入部と前記流路拡大部である燃焼開始部との間に規定されるメイン燃焼用混合流路を設けてあるバーナ装置において、前記パイロット領域の開始位置を、前記メイン燃焼用混合流路の混合気流れ方向の中央よりもパイロット燃焼炎流れ方向下流側に設定し、前記内筒を、本体と前記本体の混合気流れ方向の終端部分を下流側から覆うエ アーステージリングとで構成し、前記エアーステージリングが、前記本体から流出する混合気へ前記メイン燃焼用混合流路を流通する混合気の一部を混合する点にある。
【0006】
〔作用〕
メイン燃焼用混合流路の混合気流れ方向の中央よりもパイロット燃焼炎流れ方向下流側にパイロット領域の開始位置を設定してあるから、パイロット燃焼開始位置からメイン燃焼用混合流路の終端までの距離を短くできて、パイロット燃焼炎のメイン燃焼用混合流路終端までの到達を安定よく行わせることができて、燃焼振動を抑制することができる。
〔効果〕
従って、パイロット燃焼炎からメイン燃焼用の混合気への火移りを安定して確実に行って,低NOx化のための希薄燃焼であっても燃焼安定性を優れたものにできるようになった。
【0007】
請求項2に係る本発明のバーナ装置の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0008】
〔特徴〕
上記請求項1に係る本発明のバーナ装置において、前記混合気流れ方向における前記内筒の終端位置である前記パイロット領域の終端位置を、前記外筒の流路拡大部の始端位置である前記メイン燃焼用混合流路の終端よりも前記混合気流れ方向での上流側に設定してある点にある。
【0009】
〔作用〕
パイロット領域の終端位置のメイン燃焼用混合流路の終端から上流側への後退長さを適宜設定することにより、パイロット燃焼炎からメイン燃焼炎への火移りを良好に行わせることができることが本発明者の研究開発の結果判った。
具体的に言えば、メイン燃焼用混合流路の長さをAとすると、後退長さLBは、0.05A≦LB≦0.30Aである。つまり、パイロット燃料の供給流量を少なくした場合に、パイロット燃焼炎とメイン燃焼炎との接触部分が小さくなって火移り性が低下することを防止する上で、後退長さLBには下限限界があり、他方、パイロット燃焼炎とメイン燃焼炎との位置が離れすぎて火移り性が低下することを防止する上で、後退長さLBには上限限界がある。
【0010】
〔効果〕
従って、パイロット燃焼炎からメイン燃焼用の混合気への火移りを安定して確実に行って,低NOx化のための希薄燃焼であっても燃焼安定性を優れたものにできるようになった。
【0011】
【発明の実施の形態】
ガスタービンエンジンや焼却炉などに用いられるバーナ装置は、図1、図2に示すように、パイロット領域A1を規定する円筒形の内筒1と、この内筒1を外囲する中間流路を規定する外筒2と、前記パイロット領域A1及び中間流路に空気を供給するための空気供給手段と、前記パイロット領域A1に燃料ガスを供給するための第1ガス供給手段と、前記中間流路に燃料ガスを供給するための第2ガス供給手段とを設けて構成されている。
【0012】
前記内筒1と外筒2とは同心状に配置されており、内筒1は外筒2に周方向複数の第1スラット3を介して支持されている。
【0013】
前記空気供給手段は、図示しないコンプレッサーなどにより、パイロット領域A1及び中間流路に一端開口から空気を押し込む手段である。
【0014】
前記第1ガス供給手段は、互いに独立した第1供給路4Aと第2供給路4Bとを形成したノズル4を前記内筒1内に配置し、前記第1供給路4A内の燃料ガスを内筒1内に噴出供給する複数の噴出口5を前記ノズル4に周方向に適宜間隔を隔てて形成して構成されている。前記ノズル4は周方向複数の第2スラット6を介して内筒1に支持されている。また、前記第1供給路4Aには、図示しないガス供給源から図示しない導管を介して燃料ガスが供給される。
【0015】
前記第2ガス供給手段は、前記第2供給路4Bにノズル4に形成の連通孔7を介して連通する連通路8を前記第2スラット6内に形成し、長さ方向の一端で前記連通路8に連通するノズル管9を前記外筒2の半径方向に沿う姿勢で中間流路内に配置し、前記第2供給路4Bから連通孔7及び連通路8を介して前記ノズル管9に供給されてくる燃料ガスを中間流路に噴出するノズル孔10の複数をノズル管9の長さ方向に適宜間隔を隔ててノズル管9に形成して構成されている。前記ノズル孔10からの燃料ガスの噴出方向は、図3に示すように、接線方向である。また、前記第2供給路4Bには、図示しないガス供給源から図示しない前記とは別の導管を介して燃料ガスが供給される。
【0016】
そして、前記中間流路のうち、前記ノズル管9を備えた燃料混入部よりも空気流れ方向で上流側には、供給されてくる空気に外筒2周りの旋回力を付与する空気スワラー11が配置され、また、前記外筒2の混合気流れ方向の下流端には、燃焼開始部となる流路拡大部12が連設されている。つまり、中間流路のうち、前記燃料混入部と流路拡大部12の始端位置との間の部分が、メイン燃焼用混合流路A2となっている。
【0017】
また、前記内筒1内には、内筒1内の燃料ガスと空気との混合気に内筒1周りの旋回力を付与する混合気スワラー13が配置されており、この混合気スワラー13が前記パイロット領域A1の開始位置を規定するものである。なお、この実施の形態では、混合気スワラー13を設けることでパイロット領域A1の開始位置を規定するようにしたが、混合気スワラー13に代えて混合気噴出孔付きのバーナプレートを設けることによりパイロット領域の開始位置を規定しても良い。要するに、前記パイロット領域の開始位置を規定する手段は適宜変更可能である。
【0018】
なお、内筒1は、本体1Aと、混合気流れ方向の終端部分において、メイン燃焼用混合流路A2を流れてきた混合気の一部をパイロット領域A1に混合させるエアーステージリング1Bとから構成されており、このエアーステージリング1Bの終端位置が前記パイロット領域A1の終端位置となっている。
【0019】
そして、前記パイロット領域A1の開始位置は、前記メイン燃焼用混合流路A2の混合気流れ方向の中央よりもパイロット燃焼炎流れ方向下流側に設定され、前記内筒1の内径Dと前記パイロット領域A1のパイロット燃焼炎流れ方向の長さLとの比L/Dは、0.1以上で1.5以下に設定され、パイロット領域A1の終端位置のメイン燃焼用混合流路A2の終端から上流側への後退長さLBは、メイン燃焼用混合流路A2の長さをAとすると、0.05A≦LB≦0.30Aに設定されている。
【0020】
上記構成のバーナ装置では、混合気スワラー13で旋回力を付与されたパイロット領域A1内の混合気に図示しない点火装置で点火することにより、この混合気が着火燃焼して、パイロット燃焼が起こり、このパイロット燃焼の炎が、メイン燃焼用混合流路A2を流れてきた混合気に火移りすることで混合気が着火燃焼して、メイン燃焼が起こる。
【0021】
【実施例】
因みに、本発明の効果を確認するために本発明者が行った実験を次に示す。
本発明のバーナ装置として、上記実施の形態で示した構造でL/Dが1.2のバーナ装置を用意し、比較対象バーナ装置として、上記従来の技術で説明した構造でL/Dが2.5のバーナ装置を用意した。
そして、本発明のバーナ装置については、定格(当量比Φ=0.35、メイン燃料流量18.4m3 /h(標準状態)、パイロット燃料流量1.0m3 /h(標準状態),TIT(燃焼器出口平均温度)=1000℃)でNOx10ppm以下(酸素0%換算)、燃焼効率99%以上で大気開放燃焼試験を行った。
また、比較対象バーナ装置については、定格(当量比Φ=0.35、メイン燃料流量17.5m3 /h(標準状態)、パイロット燃料流量1.9m3 /h(標準状態),TIT(燃焼器出口平均温度)=1000℃)でNOx13ppm以下(酸素0%換算)、燃焼効率99%以上で大気開放燃焼試験を行った。
以上の実験で、本発明のバーナ装置では、当量比Φ0.35のときの燃料量のうちパイロット燃料量が占める割合を5% に減らしても、燃焼振動が発生しないことが判明し、比較対象バーナ装置では、10% に減らすと、燃焼振動が発生することが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バーナ装置の縦断側面図
【図2】 バーナ装置の横断正面図
【図3】 ノズル孔からの燃料ガス噴出方向を示す図面
【符号の説明】
1 内筒
2 外筒
12 流路拡大部
A1 パイロット領域
A2 メイン燃焼用混合流路
Claims (2)
- パイロット領域を規定する内筒と、前記内筒を外囲する中間流路を規定する外筒とを設け、前記中間流路の混合気流れ方向の下流端に前記外筒と連設し流路径が拡大された流路拡大部を設け、燃料混入部と前記流路拡大部である燃焼開始部との間に規定されるメイン燃焼用混合流路を設けてあるバーナ装置において、
前記パイロット領域の開始位置を、前記メイン燃焼用混合流路の混合気流れ方向の中央よりもパイロット燃焼炎流れ方向下流側に設定し、
前記内筒を、本体と前記本体の混合気流れ方向の終端部分を下流側から覆うエアーステージリングとで構成し、
前記エアーステージリングが、前記本体から流出する混合気へ前記メイン燃焼用混合流路を流通する混合気の一部を混合するバーナ装置。 - 前記混合気流れ方向における前記内筒の終端位置である前記パイロット領域の終端位置を、前記外筒の流路拡大部の始端位置である前記メイン燃焼用混合流路の終端よりも前記混合気流れ方向での上流側に設定してある請求項1に記載のバーナ装置。
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