JP4032621B2 - Fm復調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はFM復調装置に関するものであり、詳しくは、MD(mini disk)、CD−R(compact disk−recordable)、CD−RW(compact disk−rewritable)等において、ディスク上に予め記録されたアドレス信号を復調するために用いられるFM復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、MD、CD−R、CD−RW等の記録可能な光ディスク装置の開発が活発に行われている。これらの光ディスクにおいては、ディスク上の絶対位置を示すアドレス情報がバイフェーズ変調され、更にこれがFM変調されて、記録トラックの微小な蛇行(ウオブル)として予めディスクに記録されている。これをADIP(ADress In Pre-groove)信号或いはATIP(Absolute Time In Pre-groove)信号と呼ぶ。
【0003】
光ディスク装置は、記録トラックのウオブル成分信号を検出し、これをFM復調し、更にバイフェーズ復調する事により、ディスク上に記録されたアドレス情報を再生する。また近年、これらの光ディスク装置において情報データを可変速で再生する装置が増加している。これらの光ディスクにおいては、データがCLV(線速度一定)で記録されているため、通常はディスク半径位置によってスピンドルモータの回転数を変更する必要がある。これに対して、再生時に線速度が所定の値と異なっていても信号処理側でこれに対応して読み取り可能とする事(可変速再生)により、モータ回転制御系に対する回転数変更の負担を軽減する事ができ、消費電力の低減、モータ発熱量の低減、アクセス時間の短縮など、多くの利点がある。
【0004】
以下に、上記のようにCLV記録された光ディスク(ここでは例としてMDとする)から、アドレス情報を可変速で再生する場合に用いられる従来のFM復調装置について、図面を用いて説明する。
【0005】
図4は、従来技術としてのFM復調装置の主要構成部を示すブロック図である。図4(A)は全体構成を示し、1は、FM変調された入力ADIP信号(FM変調信号入力)を所定の基準電圧と比較して2値化する第1のコンパレータ、2は、第1のコンパレータ1の出力信号の反転エッジを検出するエッジ検出器、3は、エッジ検出器2が出力するエッジ検出信号間の周期を所定のクロックでカウントする周期カウンタ、4は、周期カウンタ3が出力する周期カウント値を入力とする線形フィルタであり、高域ノイズ成分を除去するローパスフィルタの役割を果たし、かつエッジ検出器2が出力するエッジ検出タイミングに同期したサンプリング周波数で動作する。5は、線形フィルタ4によってノイズを除去された周期カウント値を入力とし、その平均値を検出する平均値検出器であり、例えば巡回型のディジタルローパスフィルタなどにより構成される。6は、線形フィルタ4が出力するノイズを除去された周期データを、平均値検出器5が出力する周期データの平均値と比較して2値化する第2のコンパレータである。
【0006】
図4(B)は、図4(A)における線形フィルタ4の具体的な構成例であり、ここでは一般的なトランスバーサルフィルタとしている。図4(B)において、10、11は入力データを1サンプリング周期分遅延させる遅延手段、12、13、14は入力データに所定の係数を乗ずる乗算器であり、ここでは乗算器12及び14の乗算係数は0.25であり、13の乗算係数は0.5である。15は、乗算器12、13、14の出力を加算する加算器である。
【0007】
以上のように構成された従来の技術によるFM復調装置の動作について、以下図5、図6を用いて説明する。
【0008】
図5は、図4(A)及び(B)に示すトランスバーザル型のローパスフィルタである線形フィルタ4の周波数特性を示す特性図である。図5において、横軸は周波数、縦軸は振幅通過特性を表し、fsは線形フィルタ4のサンプリグ周波数である。図4(B)に示すトランスバーサル型フィルタは、図5に示すように、fs/2を中心に対称な周波数特性を示し、fs/2以下の領域では高域をカットするローパスフィルタとして動作する。特に、入力信号の周波数がfs/2の時は通過振幅特性が無限小となり、その成分は完全に除去される。入力信号の周波数が直流の場合、乗算器12、13、14の入力値は常に等しいため、出力値=0.25+0.5+0.25=1.0となる事からも明らかなように、直流利得は1である。
【0009】
図6は、従来の技術によるFM復調装置の各部の動作波形を示す波形図である。図6において横軸は時間、縦軸は振幅を表す。図6(A)はFM変調された入力ADIP信号、(B)はエッジ検出器2の出力するエッジ検出信号、(C)は周期カウンタ3が出力する周期データ(周期カウント値)、(D)は線形フィルタ4が出力するノイズを除去された周期データであり、図中のTrefは平均値検出器5が出力する周期データの平均値である。(C)及び(D)において縦軸は周期データの振幅を表し、図の上側を周期が小さい方向、下側を周期が大きい方向として表すものとする。また(C)、(D)において、周期データを丸印で示し、その中で特に黒く塗りつぶした丸印は上記ドロップアウトの影響により誤ったデータを示す。(E)は第2のコンパレータ6の出力であり、ノイズを除去された周期データ(D)と周期データの平均値Trefを比較して2値化したものである。(A)においてaで示す部分は、ディスク上のゴミやホコリ等の影響によってADIP信号が欠落した(ドロップアウト)部分である。
【0010】
FM変調された入力ADIP信号(図6(A))は第1のコンパレータ1で所定の基準電圧(通常は入力ADIP信号の平均値)と比較して2値化される。この信号の反転エッジをエッジ検出器2で検出し(図6(B))、周期カウンタ3でこのエッジ間周期をカウントする事により、エッジ検出信号に同期したタイミングで周期データが得られる(図6(C))。MDにおけるADIP信号は、アドレスデータをバイフェーズ変調し、これを更にFM変調して生成されている。故にADIP信号の周波数は2通りの値(バイ・フェーズ)を交互に繰り返す。ディスクを所定の線速度一定(CLV)で回転制御して信号を再生した場合、上記2つの周波数の値は、平均周波数(22.05kHz)の上下に分かれ、各々(22.05+1)kHzと(22.05−1)kHzである。故に周期カウンタ3が出力する周期データも、図6(C)に示すように2通りの値を交互に繰り返す。この信号に対して、図5に示す周波数特性を有する線形フィルタ4によりfs/2以下(fs/2付近)の高域ノイズを除去し(図6(D))、これを平均検出手段5が出力する周期データの平均値(図6のTref)と比較し、2値化信号(図6(E))を得る。これがFM復調結果のバイ・フェーズ信号である。これに対してバイフェーズ復調などの処理(図示せず)を行い、ディスク上に記録されたアドレス信号を検出する。
【0011】
またディスクの回転数が変動し、線速度が所定の値と異なる場合も、周期データの平均値(図6のTref)は常に入力ADIP信号の平均的な周期に追従するので、上記のような構成により、容易に可変速再生に対応する事ができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来のFM復調装置においては、周期データの高域ノイズを除去するために通常の線形フィルタを用いているため、単発的なスパイクノイズに弱いという問題点を有していた。これについて以下説明する。
【0013】
光ディスクから再生されたADIP信号は、ディスク、光ピックアップ、回路系などで発生するランダムノイズを含むため、ADIP信号の周期もランダムなジッタ成分を含んでいる。そのため図6(C)に示す周期データもランダムノイズ成分を含んでいるが、これらは線形フィルタ4により低減することができる。線形フィルタ4は、エッジ検出信号に同期したサンプリング周波数で動作するので、周期データ(図6(C))において毎サンプル毎に上下するようなランダムノイズ成分は、線形フィルタ4にとってちょうどfs/2の周波数成分となる。図5に示すように、線形フィルタ4の周波数特性はfs/2にディップがあるため、基本的にはほぼ完全に除去する事ができる。
【0014】
ここで図6(A)のaに示すように、入力ADIP信号がドロップアウトの影響で欠落した場合、その間はエッジが検出されないため、周期データに図6(C)の黒く塗りつぶした丸印で示すような単発的なスパイクノイズが発生する。一般にこのようなズパイクノイズに対して、線形フィルタの除去能力は必ずしも充分では無い。図4(B)に示す3タップのトランスバーサル型フィルタの場合、その出力には、入力スパイクノイズの1/2のピーク値を持つノイズ成分が現れ、しかも入力ノイズの影響が3サンプルに渡って伝播する。図6の例では、周期データ(C)において、周期が短い方(平均値Trefより上側)の期間中にドロップアウトが発生し、その影響は周期が長い方(平均値Trefより下側)に現れるため、ドロップアウの影響が線形フィルタ4で充分に除去しきれないと、第2のコンパレータ6の出力(図6(E))が反転して誤ったFM復調結果を出力し、アドレスが正常に読み取れなくなる。
【0015】
また、入力ADIP信号のノイズによって第1のコンパレータ1がチャタリングを起こした場合は、極端に短い周期データが発生して単発的なスパイクノイズとなり、上記ドロップアウトの場合と同様の問題が発生する。
【0016】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、単発的なスパイクノイズを効果的に除去し、かつ入力信号の平均値を正確に検出して2値化することにより、ドロップアウトやチャタリングの影響によらず、安定なFM復調動作を可能とする事を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明によるFM復調装置は、FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段と、周期計測手段が出力する周期データを連続して蓄積した複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタと、周期計測手段が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段と、メディアンフィルタの出力と平均値検出手段の出力を比較する比較手段とを備えるものである。
【0018】
これにより、インパクトノイズを効果的に除去し、FM復調動作を安定させることできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明は、FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段と、前記周期計測手段が出力する周期データを連続して蓄積した複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタと、前記周期計測手段が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段と、前記メディアンフィルタの出力と前記平均値検出手段の出力を比較する比較手段とを備えるものである。
【0020】
また、本発明の第2の発明は、FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段と、前記周期計測手段が出力する周期データを連続して蓄積した複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタと、前記メディアンフィルタの出力を入力とする線形フィルタと、前記周期計測手段が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段と、前記線形フィルタの出力と前記平均値検出手段の出力を比較する比較手段とを備えるものである。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1によるFM復調装置の主要構成部を示すブロック図である。
【0023】
図1(A)は全体構成を示し、1〜3、6は従来のFM復調装置の説明で用いた図4と同様であるので説明を省略する。5は、周期カウンタ3が出力する周期データを入力とし、その平均値を検出する平均値検出器、20は、非線型フィルタの一種であるメディアンフィルタであり、周期カウンタ3が出力する周期データを入力として、複数の周期データの中から中間値を選択して出力し、またエッジ検出器2が出力するエッジ検出タイミングに同期したサンプリング周波数で動作する。
【0024】
図1(B)は、図1(A)におけるメディアンフィルタ20の具体的な構成例を示し、ここでは連続する5サンプルの中から中間値を出力するものとする。図1(B)において、21、22、23、24は、入力信号を1サンプリング周期分遅延させる遅延手段である。25は中間値検出手段であり、入力信号x1及びその遅延データx2、x3、x4、x5の合計5サンプルを入力とし、これらの連続した5サンプルのデータの大きさを比較し、大きさが中間のデータ(大きい順から数えて3番目、或いは小さい順から数えて3番目のデータ)をそのまま出力する。
【0025】
以上のように構成された本発明の実施の形態1によるFM復調装置の動作について以下図3を用いて説明する。
【0026】
図3は、本発明の実施の形態によるFM復調装置の各部の動作波形を示す波形図である。図3において横軸は時間、縦軸は振幅を表す。図3(C)は周期カウンタ3が出力する周期データであり、入力ADIP信号をコンパレータ1で2値化し、この反転エッジをエッジ検出器2で検出し、このエッジ間隔を周期カウンタ3でカウントしたものである。(D)はメディアンフィルタ20が出力するノイズを除去された周期データ、Trefは平均値検出器5が出力する周期データの平均値、(E)は第2のコンパレータ6の出力であり、ノイズを除去された周期データ(D)と周期データの平均値Trefを比較して2値化したものである。(C)、(D)において縦軸は周期データの振幅を表し、図の上側を周期が小さい方向、下側を周期が大きい方向として表すものとする。また(C)、(D)において周期データを丸印で示し、その中で特に(C)において黒く塗りつぶした丸印は、ディスク上のゴミやホコリ等のドロップアウトの影響により誤ったデータを示す。なお(F)及び(G)は、後述する本発明の実施の形態2における動作波形を示すものであり、ここでは説明しない。
【0027】
従来のFM復調装置の説明で用いた図6(C)と同様に、ADIP信号の欠落(ドロップアウト)によって、図3(C)の黒く塗りつぶした丸印に示すような単発的なスパイクノイズが発生する。このようなノイズは、従来の技術によるFM復調装置における線形フィルタ4では充分に除去する事ができなかったが、本発明の実施の形態1によるFM装置におけるメディアンフィルタ20によって完全に除去する事ができる。メディアンフィルタ20は、連続する5つのデータの中から中間値を選択して出力する。即ち、連続する5つのデータの中から、値の大きい順から2つと、値の小さい順から2つのデータを常に除去するので、図3(C)の黒く塗りつぶした丸印のように孤立したデータは常に上記条件に照らし合わせて完全に除去される。ここで図3(C)では1サンプルのみのスパイクノイズとしたが、連続5サンプル中の中間値を選択する方法により、連続2サンプルまでのスパイクノイズを完全に除去することができる。このようにスパイクノイズが完全に除去されたメディアンフィルタ20の出力データ(図3(D))を、第2のコンパレータ6によって、平均値検出器5が出力する周期データの平均値(図3のTref)と比較する事により、正常なFM復調結果(図3(E))を得ることができる。
【0028】
ここでもう一つ重要な事は、平均値検出器5が、メディアンフィルタ20の出力からではなく、周期カウンタ3の出力から直接的に平均値を検出する事である。これについて以下説明する。
【0029】
MDのADIP信号は、アドレス情報をバイフェーズ変調し、これを更にFM変調したものである。ここでバイフェーズ変調された信号の直流成分は基本的に"0"であるから(CD−RやCD−RWで使われているATIP信号においても同様である)、ADIP信号の周期カウントデータをその平均値(即ち直流成分)と比較する事により正確に2値化することが可能であり、この場合、2値化後のバイフェーズ信号の直流成分はほぼ"0"となる。ここで通常の線形フィルタにおいては、直流利得は設計に基づいて一義的に定まる。従来のFM復調装置における線形フィルタ4(図4(B)の構成)の場合、直流利得は図5に示すように"1"である。即ち線形フィルタ4の入出力で直流成分が等しいため、ADIP信号の周期データの平均値を検出する場合に、線形フィルタ4の出力側にから検出しても何ら問題がなく、むしろ、平均値検出器5を構成するローパスフィルタの負担を軽くして装置のコストを低減できるというメリットがあるため、従来は、線形フィルタ4によって予めノイズを低減した信号に基づいて、平均値検出器5で平均値を検出していた。
【0030】
しかしながらメディアンフィルタ20は非線型フィルタであるため、必ずしも直流利得が一義的に定まらない。入力信号の性質(ノイズ成分や波形歪など)によっては、メディアンフィルタの入出力で直流成分が異なる。このような場合にメディアンフィルタの出力に基づいて平均値を検出すると、本来比較すべきレベルとは異なるレベルで比較して2値化する事になり、2値化後のバイフェーズ信号の直流成分が0にならず、結果的にADIP信号に許容されるジッタマージンが低減してシステムの信頼性が低下する。
【0031】
そこで図1(A)に示すように、平均値検出器5で周期カウンタ3の出力を直接入力して平均値を検出し、第2のコンパレータ6において、メディアンフィルタ20の出力をこの平均値と比較して2値化する事により、ADIP周期データのノイズや波形歪などによらず、常に安定した2値化動作が可能となり、2値化後のバイフェーズ信号の直流成分を"0"とし、ADIP信号に許容されるジッタマージンを改善してシステムの信頼性を向上させる事ができる。
【0032】
以上のように本発明の実施の形態1によるFM復調装置によれば、FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段としての周期カウンタ3と、周期カウンタ3が出力する複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタ20と、周期カウンタ3が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段としての平均値検出器5と、メディアンフィルタ20の出力と平均値検出器5の出力を比較する比較手段としての第2のコンパレータ6とを備える事により、周期データを正確な平均値で2値化して充分なジッターマージンを確保すると共に、単発的なスパイクノイズを効果的に除去して、ドロップアウトやチャタリング等に依らない安定なFM復調動作が可能である。
【0033】
(実施の形態2)
以下に本発明の実施の形態2によるFM復調装置について説明する。
【0034】
図2は本発明の実施の形態2によるFM復調装置の主要構成部を示すブロック図である。1〜3及び6は従来のFM復調装置の説明で用いた図4と同様であるので説明を省略する。5は周期カウンタ3が出力する周期データを入力とし、その平均値を検出する平均値検出器、20は非線型フィルタの一種であるメディアンフィルタであり、周期カウンタ3が出力する周期データを入力として、複数の周期データの中から中間値を選択して出力する。4は、メディアンフィルタ20が出力するノイズが除去された周期カウント値を入力とする線形フィルタであり、高域ノイズ成分を除去するローパスフィルタの役割を果たす。メディアンフィルタ20及び線形フィルタ4は、エッジ検出器2が出力するエッジ検出タイミングに同期したサンプリング周波数で動作する。線形フィルタ4の具体的な構成は、従来のFM復調装置の説明で用いた図4(B)と同様であり、メディアンフィルタ20の具体的な構成は、実施の形態1の説明に用いた図1(B)と同様である。
【0035】
以上のように構成された本発明の実施の形態2によるFM復調装置の動作について以下図3を用いて説明する。図3の(C)、(D)については本発明の実施の形態1において説明したので、ここでは説明を省略する。図3において、Trefは平均値検出器5が出力する周期データの平均値を示す。(F)は線形フィルタ4の出力を示し、その縦軸は周期データの振幅を表す。(G)は第2のコンパレータ6の出力であり、メディアンフィルタ20及び線形フィルタ4によってノイズを除去された周期データ(F)と、周期データの平均値Trefを比較して2値化したものである。
【0036】
本発明の実施の形態1は、周期データのノイズをメディアンフィルタ20で除去する構成であった。一般にメディアンフィルタは、単発的なスパイクノイズは対しては効果的だが、連続的なランダムノイズは除去しにくいという性質がある。以下にその一例を説明する。今、図3(C)に示すように、周期カウンタ3が出力する周期データに、毎サンプル毎に値が上下するような連続的なノイズが重畳していたとする。メディアンフィルタ20は、連続する5サンプルを入力し、この中の中間値を選択して出力する。今、あるタイミングにおいて、入力する5つのデータサンプルが、上側に発生するノイズを含むデータが3つ、下側に発生するノイズを含むデータが2つであったとすると、値の大きい方と小さい方から各々2点づつを除去し、残ったデータ、即ち上側に発生するノイズを含む値が出力される。入力されるデータの値は毎サンプル毎に上下するので、次の処理タイミングにおいては、上側に発生するノイズを含むデータが2つ、下側に発生するノイズを含むデータが3つとなり、値の大きい方と小さい方から各々2点づつ除去すると、残ったデータは下側に発生するノイズを含む値となり、これが出力される。結果として、毎サンプル毎に値が上下するような連続的なノイズは、図3(D)に示すようにほぼそののまま出力されてしまう。
【0037】
一方、従来のFM復調装置の説明で述べたように、上記のような連続的なランダムノイズに対してはむしろ通常の線形フィルタが有効である。そこで本発明の実施の形態2においては、メディアンフィルタ20の出力に対して線形フィルタ4を入れる事により、単発的なスパイクノイズと連続的なランダムノイズの両方を効果的に除去する。周期データから連続的なランダムノイズを除去する事により、周期データを2値化した信号(図3(G))の反転エッジの時間的揺らぎ(ジッタ)が低減し、それに伴いデータの誤り率が低減するので、より安定にアドレス信号を読み取る事ができる。
【0038】
ここで重要な事は、必ずメディアンフィルタ20を前段に配置し、その後段に線形フィルタ4を配置する点である。ここで、線形フィルタ4を前段に配置しその後段にメディアンフィルタ20を配置した場合について考えてみる。単発的なスパイクノイズは、線形フィルタ4によってピーク値は低減するが、その影響は複数サンプルに渡って伝播する。例えば図4(B)に示す構成の線形フィルタに、1サンプルのみ孤立したスパイクノイズが入力した場合には、出力のノイズ成分は、そのピーク値は入力の1/2となるが、その影響は連続3サンプルに渡って伝播する。実施の形態1の説明で述べたように、メディアンフィルタは連続して発生するノイズの除去には適していない。5サンプル中の中間値を選択して出力する構成の場合、連続2サンプルまでのスパイクノイズはほぼ完全に除去できるが、連続3サンプル以上のノイズは充分に除去する事ができない。即ち、メディアンフィルタ20の前段に線形フィルタ4を配置すると、線形フィルタでスパイクノイズの幅を広げてしまう事により、メディアンフィルタの効果を低減させてしまう。
【0039】
メディアンフィルタ20を前段に配置し、その後段に線形フィルタ4を配置する事により、まずメディアンフィルタ20によって単発的なスパイクノイズを完全に除去し(図3(D))、その後、線形フィルタ4によって連続的なランダムノイズを除去する(図3(F))ので、メディアンフィルタの効果を低減させることなく、単発的なズパイクノイズと連続的なランダムノイズの両方を効果的に除去する事ができる。
【0040】
また平均値検出器5によって周期カウンタ3の出力から直接的に周期データの平均値を検出する事により、メディアンフィルタ20における直流利得の変動に依らず正確な平均値を検出するので、周期データのノイズや波形歪などによらず、常に安定した2値化動作が可能となり、2値化後のバイフェーズ信号の直流成分を"0"とし、ADIP信号に許容されるジッタマージンを改善してシステムの信頼性を向上させる事ができる。
【0041】
以上のように本発明の実施の形態2によるFM復調装置によれば、FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段としての周期カウンタ3と、周期カウンタ3が出力する複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタ20と、メディアンフィルタ20の出力を入力とする線形フィルタ4と、周期計測カウンタ3が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段としての平均値検出器5と、線形フィルタ4の出力と平均値検出器5の出力を比較する比較手段としての第2のコンパレータ6とを備える事により、周期データを正確な平均値で2値化して充分なジッターマージンを確保すると共に、単発的なスパイクノイズとランダムノイズの両方を効果的に除去して、ドロップアウト、チャタリング、ランダムノイズ等に依らない安定なFM復調動作が可能である。
【0042】
なお、本発明の実施の形態1及び2は、MD(ミニディスク)のADIP(アドレス・イン・プリグルーブ)信号を再生する場合のFM復調装置としたが、これに限らず、FM復調を行う場合に広く一般的に適用可能である。
【0043】
また、本発明における線形フィルタ及びメディアンフィルタは、アナログ回路、ディジタル回路、ソフトウエア処理の何れによっても実現可能である。
【0044】
また、本発明の実施の形態1及び2において、線形フィルタ4はトランスバーサル型としたが、巡回型のローパスフィルタとしても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明にかかるFM復調装置は、FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段と、周期計測手段が出力する複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタと、周期計測手段が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段と、メディアンフィルタの出力と平均値検出手段の出力を比較する比較手段とを備える、或いは、FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段と、周期計測手段が出力する複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタと、メディアンフィルタの出力を入力とする線形フィルタと、周期計測手段が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段と、線形フィルタの出力と平均値検出手段の出力を比較する比較手段とを備える事により、周期データを正確な平均値で2値化して充分なジッターマージンを確保すると共に、単発的なスパイクノイズを効果的に除去して、ドロップアウトやチャタリング等に依らない安定なFM復調動作が可能であり、或いは、周期データを正確な平均値で2値化して充分なジッターマージンを確保すると共に、単発的なスパイクノイズとランダムノイズの両方を効果的に除去して、ドロップアウト、チャタリング、ランダムノイズ等に依らない安定なFM復調動作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるFM復調装置の主要構成部を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2によるFM復調装置の主要構成部を示すブロック図
【図3】同実施の形態1及び2によるFM復調装置の各部の動作波形を示す波形図
【図4】従来のFM復調装置の主要構成部を示すブロック図
【図5】従来のFM復調装置における線形フィルタの周波数特性を示す特性図
【図6】従来のFM復調装置の各部の動作波形を示す波形図
【符号の説明】
1 第1のコンパレータ
2 エッジ検出器
3 周期カウンタ
4 線形フィルタ
5 平均値検出器
6 第2のコンパレータ
20 メディアンフィルタ
25 中間値検出手段

Claims (4)

  1. FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段と、前記周期計測手段が出力する周期データを連続して蓄積した複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタと、前記周期計測手段が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段と、前記メディアンフィルタの出力と前記平均値検出手段の出力を比較する比較手段とを備えるFM復調装置。
  2. FM変調された入力信号の周期を計測する周期計測手段と、前記周期計測手段が出力する周期データを連続して蓄積した複数の周期データの中から中間値を選択して出力するメディアンフィルタと、前記メディアンフィルタの出力を入力とする線形フィルタと、前記周期計測手段が出力する周期データの平均値を検出する平均値検出手段と、前記線形フィルタの出力と前記平均値検出手段の出力を比較する比較手段とを備えるFM復調装置。
  3. 線形フィルタは、非巡回型ディジタルフィルタであることを特徴とする請求項2記載のFM復調装置。
  4. 線形フィルタは、巡回型ディジタルフィルタであることを特徴とする請求項2記載のFM復調装置。
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