JP4031963B2 - サイドエアバッグの展開方向規制機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両におけるサイドエアバッグの展開方向規制機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用シートのドア側の側部内に側面衝突時の乗員保護をはかるサイドエアバッグを設置したものは従来より種々開発され、例えば特開平9−207702号公報,特開平10−71914号公報等で公開されている。
【0003】
このサイドエアバッグは、例えば車両用シートのシートバックのドア側側部内に設置され、車両側面に設定値を超えた衝撃入力があった場合、衝撃を受けた側のサイドエアバッグが作動してそのシートに着座している乗員のドア側の側部に展開膨張し、側方からの衝撃エネルギーを吸収緩和して乗員の保護をはかるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、シートバックのドア側の側部に組み込まれるサイドエアバッグは、通常、合成樹脂製のケース内に、主として折り畳まれたエアバッグとインフレータとからなるエアバッグモジュールを内蔵セットした構造となっている。上記ケースは、側面に開口部を有するケース本体と、該ケース本体の開口部を開閉するリッドとからなり、ケース本体内に上記エアバッグモジュールをセットし、開口部をリッドで閉塞した状態にて、上記ケース本体をシートバックの側部フレームに例えばブラケット等により取付けるものである。
【0005】
従来は、例えば図7に示すように、リッドbはケース本体aの側方の開口部の後端部を中心として側方へ回動して開閉するするよう構成されており、該リッドbの前端部にケース本体aの前端部と係合する係合手段が設けられ、該リッドbを開いた状態でケース本体a内にエアバッグモジュールを装着した後、上記係合手段の係合によりリッドbを閉塞状態とし、それをシートバックの側部フレームに取付けるものである。
【0006】
そして、車両側面に設定値を超える衝撃入力があった場合、それを検知する衝撃センサの信号によってエアバッグモジュールのインフレータが作動し、エアバッグが膨張することにより、上記リッドb前端部の係合手段が破断され、リッドbをその後端部を中心として外側へ押し開きながらエアバッグが展開するが、そのとき、リッドbがその後端部から側方へ向かって開くので、エアバッグcが外側に向かって展開しがちであり、エアバッグ展開途中で車体のピラー等に当り展開遅れの虞れが懸念される、といった課題を有している。リッドbの回動角を制限してもケース本体aの開口面積が大きいためにエアバッグ展開方向がどうしても外側寄りになってしまうのである。
【0007】
ケース本体aの開口部の開口面積を、例えばケース本体側面の前側半分程度に小さくできれば、上記のような課題は解消できるが、ケースの成形上なかなか困難である上に、開口面積を小さくするとエアバッグモジュールをケース本体a内に装着する作業が非常に難しくなるので、実際上は採用し難い。
【0008】
そこで、図8に示すように、ケース本体aの上下面dの前端と前面eの上下端部との角部に肉薄部e′を設けて破断し易くし、エアバッグcの膨張によってリッドb前端部の係合手段が破断して側方へ押し開かれると同時に、ケース本体aの前面eがその上下の肉薄部e′が破断して前方へと押し開かれ、これによってエアバッグcが前方に向けて展開するようにしたものが従来よりある。
【0009】
このものは、エアバッグ展開方向が外側寄りになるという上記課題は解消できるが、エアバッグ展開位置が相対的に車両内側にくるので、正規位置よりシートの比較的外側寄りに着座している乗員の背中を展開するエアバッグが押し傷害を与えるといった虞れが生じる。
【0010】
又、図9に示すように、ケース本体a内にエアバッグモジュールを装着しリッドbで開口部を閉塞した後、別体の金属プレートfをリッドbの後方部分上に固着して該部分が開かないようにし、エアバッグcの膨張時、リッドbの金属プレートfで覆われていない前方部分のみ押し開かれるようにすることで、エアバッグ展開方向を外側寄りでなく又内側寄りでもなくしたものも、従来よりあるが、このように金属プレートfやガイド部材等の特別な別部品を追加してエアバッグ展開方向を規制する方策は、コスト及び重量がかさむというデメリットがあり、好ましくない。
【0011】
本発明は、サイドエアバッグの上記のような諸課題を解決することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ケースの内部にインフレータとエアバッグとからなるエアバッグモジュールを装着しシートバックのドア側の側部内に取付けられるサイドエアバッグにおいて、上記ケースを、ドア側の側面が開口部となっているケース本体と、該ケース本体の後端部を回動中心として回動して該ケース本体の開口部を開閉するリッドとから構成し、該リッドとケース本体との間にリッドの全閉状態を保持する第1の係止手段を設けると共に、リッドの後端と前端の途中の上下2箇所をケース本体に係止する第2の係止手段を設け、上記エアバッグの膨張時に上記第1の係止手段のみ破断若しくは係止が外れ、リッドの上記第2の係止手段による上下2箇所の係止位置より前方の部分が外側に押し開かれてエアバッグが前方へと展開するようにしたものである。
【0013】
このように、リッドの前後方向の途中にエアバッグの膨張時にも係止が外れない第2の係止手段を設けたことにより、リッド前端の第1の係止手段が破断若しくは係止が外れると、リッドは第2の係止手段による上下の係止部を結ぶ線付近を回動中心として、それより前方の部分のみが外側へ押し開かれるので、開口部は前側の一部に限定され、エアバッグは外側寄りでなく内側に寄り過ぎることもなく、シートに着座した乗員とその側方の車体(ドアを含む)との間で前方へ展開し、車体側方からの衝撃入力に対し乗員の頭部や胸部を的確に保護する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に付き、図1乃至図6を参照して説明する。
【0015】
図1は本発明の第1の実施例を示すものである。図1(A)において、1は車両用シート10のシートバック11のドア側の側部内に組み込まれたサイドエアバッグであり、該サイドエアバッグ1は、合成樹脂製のケース2内に、主として折り畳まれたエアバッグとインフレータとからなるエアバッグモジュールを内蔵セットした構造となっている。インフレータはケース2内の後部に配置され、エアバッグは上記インフレータの前方部に折り畳まれた状態でケース2内に配設されるが、このインフレータとエアバッグとからなるエアバッグモジュール及びそのケース内への装着構造等は、従来より公知のものと同じであるので、図示及び詳しい説明は省略する。又、サイドエアバッグ1はシートバック11の側部フレームに直接又はブラケット等を介して強固に取付けられるが、その取付構造も従来より公知のものと同じであるから、図示及び詳しい説明は省略する。
【0016】
上記ケース2は、図1(B)に示すように、少なくともドア側の側面が開口したケース本体3と、後端部が該ケース本体3の後端部と例えばセルフヒンジ5にて回動可能に連結されケース本体3の側面の開口部を開閉するリッド4とからなり、これらケース本体3とリッド4とは合成樹脂の一体成形にて構成される。
【0017】
上記リッド4の前端部とケース本体3の前面31との間には第1の係止手段6が設けられると共に、リッド4の後端と前端の途中とそれに対応するケース本体3との間には第2の係止手段7が設けられ、リッド4の開状態でケース本体3内にエアバッグモジュールを内蔵セットした後、リッド4を閉め第1の係止手段6と第2の係止手段7との双方を係止させて開口部を閉塞してサイドエアバッグ1を構成し、それを従来より公知の方法にてシートバック11の側部フレームに取付けるものである。
【0018】
上記において、第1の係止手段6及び第2の係止手段7によってリッド4をケース本体3に係止する前には、リッド4はセルフヒンジ5にて回動可能であるため、ケース本体3内にインフレータやエアバッグ等よりなるエアバッグモジュールを取付ける際には充分な広さの開口部を確保することができる。
【0019】
上記第1の係止手段6は、リッド4の前端部に設けた係止穴4a(又は係止爪)とケース本体3の前面31に設けた係止爪31a(又は係止穴)とで構成される。
【0020】
第2の係止手段7は、図1の実施例では、リッド4の上下の縁部に設けた係止爪4bとケース本体3の上下面32,33に設けた係止穴32b,33bとで構成されるが、逆にリッド4の上下縁部に設けた係止穴とケース本体3の上下面に設けた係止爪とで第2の係止手段7を構成しても良い。又、第2の係止手段7は係止爪と係止穴との組合せに限らず、例えばクリップ止め,リベット止め或はボルト止め等、従来より公知の任意の係止構造を採用できる。
【0021】
上記第2の係止手段7の係止強さは第1の係止手段6の係止強さより強く、エアバッグモジュールが作動してエアバッグ8が膨張した場合、第1の係止手段6は破断若しくは係止が外れるが、第2の係止手段7は破断することなく又係止が外れることはなく、図1(C)に示すように、リッド4は第2の係止手段7より前方の部分だけがエアバッグ8の膨張にて押し開かれ、エアバッグ8は外側寄りでなく内側に寄り過ぎることもなく、シート10に着座した乗員とその側方の車体(ドアを含む)との間で前方へ展開し、車体側方からの衝撃入力に対し乗員の頭部や胸部を的確に保護する。
【0022】
上記のように、エアバッグ膨張時には、第2の係止手段7による上下の係止点を結ぶ線付近を回動中心としてリッド4の前方部分が押し開かれるので、第2の係止手段7の前後方向位置によってリッドが押し開かれたときの開口面積が異なり、開口面積の相違によってエアバッグ8の展開方向が幾分異なってくる。従って、第2の係止手段7の前後方向位置によってエアバッグ展開方向の微妙なチューニングを行うことができる。
【0023】
図2は本発明の第2の実施例を示すもので、ケース本体3とリッド4とからなるサイドエアバッグ1のケース2において、第2の係止手段7による上側の係止点と下側の係止点の前後方向位置を変えた例を示している。
【0024】
すなわち、第2の係止手段7による上側の係止点7aは前後方向の中間点よりやや前方寄りとし、下側の係止点7bは前後方向中間点よりやや後方寄りの位置としたものである。図2において、上記以外の構成は図1の第1実施例のものと同じであり、図1と同一の符号は図1と同じ部分を表すものである。
【0025】
上記のように、第2の係止手段7による係止点を上側7aより下側7bを後方位置としたことにより、エアバッグ8の膨張によってリッド4の第1係止手段6が破断若しくは係止が外れて開く場合、リッド4は7aと7bとを結ぶ線、つまり上から下に向かって後方へ傾斜する線を回動中心として側方へ回動して開くことになるので、開口部の開口面積は上側より下側へいくに従って大きくなり、その開口部より前方へ向けて展開するエアバッグ8の展開方向も、上側より下側の方がやや外側寄りとなる。
【0026】
このように、第2の係止手段7による係止点の前後方向位置を上下で変えたことによって、エアバッグ展開方向を上下で変化させることが可能となる。
【0027】
図3は本発明の第3の実施例を示すもので、ケース本体3とリッド4とからなるサイドエアバッグ1のケース2において、第2の係止手段7を、リッド4の後端と前端との途中の上縁と下縁から上下にそれぞれ延設された上下の腕部4c,4cと、該上下の腕部4c,4cの先端部に設けた係止爪4bと、ケース本体3の車体中央側の側面34に設けた上下の係止穴34b,34bとで構成し、ケース本体3内にエアバッグモジュールを装着セットしリッド4の前端部とケース本体3の前面31との間の第1の係止手段6を係止してリッド4を閉塞した状態にて、上記上下の腕部4c,4cをケース本体3の上面32と下面33にそれぞれ沿って上記側面34の裏側に廻り込ませ、その先端部に設けた係止爪4b,4bを側面34に設けた上下の係止穴34b,34bに係止させるようにしたものである。
【0028】
このように構成したことにより、図3(B)に示すように、ケース2をシートバック11の側部フレーム12に直接又はブラケットを介して強固に取付けた場合、第2の係止手段7による上下の係止部がケース本体3の側面34と側部フレーム12(又はブラケット)とに挟み込まれた状態となり、第2の係止手段7による係止強さがより強固となり、エアバッグの膨張時に第2の係止手段による上下の係止部から前方のリッド前方部分だけが押し開かれて、エアバッグ展開方向の的確な規制が行われるものである。
【0029】
図3において、上記以外の構成は図1の第1実施例のものと同じであり、図1と同一の符号は図1と同一の部分を表すものである。
【0030】
図4は本発明の第4の実施例を示すもので、ケース本体3とリッド4とからなるサイドエアバッグ1のケース2において、第2の係止手段7を、リッド4の後端と前端との途中の上縁と下縁から上下にそれぞれ延設された上下の腕部4c,4cと、ケース本体3の車体中央側の側面34に車体中央側に向って突設した上下の取付ボルト34c,34cとで構成し、ケース本体3内にエアバッグモジュールを装着セットしリッド4の前端部とケース本体3の前面31との間の第1の係止手段6を係止してリッド4を閉塞状態とし、上記上下の腕部4c,4cをケース本体3の上面32と下面33にそれぞれ沿って上記側面34の裏側に廻り込ませ、その先端部に設けた穴4d,4dに上記取付ボルト34c,34cを嵌挿させて、シートバック11の側部フレーム12に直接又はブラケットを介して上記上下の取付ボルト34c,34cを挿込み、ナット34d,34dにて締付固定してサイドエアバッグ1の取付けを行うことにより、第2の係止手段7はケース本体3との共締めにて強固に係止される構成としたものである。
【0031】
図4において、上記以外の構成は図1の第1実施例のものと同じであり、図1と同一の符号は図1と同一の部分を表すものである。
【0032】
図5及び図6は本発明の第5の実施例と第6の実施例をそれぞれ示すもので、両実施例共に第2の係止手段7による係止部を、車幅方向に一定量だけ動き得る構造とし、エアバッグの膨張時、リッド4は第2の係止手段7にて一定量だけ外側に移動した後それ以上の動きが係止され、以後はリッド4は該第2の係止手段7による上下の係止部を結ぶ線から前方の部分のみ外側へ押し開かれ、その押し開かれたリッド4の前方部分にガイドされてエアバッグが前方へ展開するようにしたものである。
【0033】
図5では、ケース本体3とリッド4とからなるサイドエアバッグ1のケース2において、第2の係止手段7を、リッド4の後端と前端との途中の上縁と下縁から上下にそれぞれ延設された上下の腕部4c,4cと、この腕部4c,4cの先端部分にそれぞれ設けた係止片4e,4eと、ケース本体3の上下面32,33にそれぞれ設けられ上記係止片4e,4eが車幅方向に所定範囲移動可能なるよう嵌入係合する長穴32c,33cとから構成される。
【0034】
そして、ケース本体3内にエアバッグモジュールを装着セットした後、図示のリッド4の開状態のままにて、上下の腕部4c,4cを湾曲変形させて先端の係止片4e,4eを長穴32c,33cに嵌入させる。その後、リッド4を閉め前端部の第1の係止手段6を係止してリッド4を閉塞状態とする。すると、係止片4e,4eは長穴32e,33eに嵌入した状態でほぼ90°向きを変えることで、長穴32e,33eからの抜け出しは拘止されると共に車幅方向には一定範囲だけスライド移動可能なるよう係合した状態となり、前述したように、エアバッグの膨張時は、第2の係止手段7による上下の係止部は一定範囲だけ外側へ動いた後それ以上の動きを係止され、以後リッド4はその係止部より前方部分のみ外側に押し開かれてエアバッグが前方へ展開するものである。
【0035】
図6は、図3の第3実施例と同様に、第2の係止手段7を、リッド4の後端と前端との途中の上縁と下縁から上下にそれぞれ延設された上下の腕部4c,4cと、該上下の腕部4c,4cの先端部に設けた係止爪4bと、ケース本体3の車体中央側の側面34に設けた上下の係止穴34b,34bとで構成したものにおいて、上下の腕部4c,4cの長さを図3の場合より長く構成し、ケース本体3内にエアバッグモジュールを装着セットしリッド4の前端部とケース本体3の前面31との間の第1の係止手段6を係止してリッド4を閉塞した後、上記上下の腕部4c,4cをケース本体3の上面32と下面33にそれぞれ沿って上記側面34の裏側に廻り込ませ、その先端部に設けた係止爪4b,4bを側面34に設けた上下の係止穴34b,34bに係止させたとき、上下の腕部4c,4cにたるみ4c′,4c′ができる構成としたものである。
【0036】
この図6の構成によれば、エアバッグの膨張時、第2の係止手段7による係止部は、上下の腕部4c,4cのたるみ4c′,4c′が伸びきるまで外側(車幅方向)へ動き、伸びきったところで以上の動きを係止された状態となり、以後リッド4はその係止部より前方部分のみ外側に押し開かれてエアバッグが前方へ展開するものである。
【0037】
上記図5及び図6において、第2の係止手段7以外の構成は図1の第1実施例のものと同じであり、図1と同一の符号は図1と同じ部分を表すものである。
【0038】
上記図3乃至図6の各実施例において、例えば図2に示すように、第2の係止手段7による上側の係止点と下側の係止点の前後方向位置を変え、エアバッグ8の膨張にてリッド4の第2の係止手段7より前方の部分が押し開かれる場合、リッド4が上から下に向かって後方又は前方へ傾斜する線を回動中心として側方へ回動して開き、上側と下側とで開口部の開口面積が異なり、それによってエアバッグ展開方向を上下で変化させるようにしてもよい。
【0039】
尚、図1乃至図6の各実施例において、エアバッグ8が膨張しリッド4が押し開かれる場合、リッド4の側方及び前方を覆っていたシートバック11のクッション材もエアバッグ8の膨張展開を妨げないように開放又は脱落するようになっているが、このクッション材の開放又は脱落等の機構は、従来より公知のものと同じであるので、詳しい図示及び説明は省略する。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、車両のサイドエアバッグにおいて、極めて簡単な構成によってエアバッグの展開方向を適切に規制することができ、側方からの衝撃エネルギーを的確に吸収緩和して乗員の保護をはかることができるもので、組付けが簡単でコスト低廉なることと相俟って、実用上多大の効果をもたらし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、(A)はサイドエアバッグの装着状態を示す車両用シートの斜視図、(B)はサイドエアバッグのケースの開状態を示す斜視図、(C)はエアバッグの膨張展開状態を示す平面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示すもので、(A)はサイドエアバッグのケースの開状態を示す斜視図、(B)はエアバッグの膨張展開状態を示す正面図(X方向矢視図)である。
【図3】本発明の第3の実施例を示すもので、(A)はサイドエアバッグのケースの開状態を示す斜視図、(B)はシートバックの側部フレームへの取付状態を示す正面図である。
【図4】本発明の第4の実施例を示すもので、(A)はサイドエアバッグのケースの開状態を示す斜視図、(B)は第2の係止手段による係止態様を説明する正面図、(C)はシートバックの側部フレームへの取付状態を示す正面図である。
【図5】本発明の第5の実施例を示すもので、サイドエアバッグのケースの開状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第6の実施例を示すもので、サイドエアバッグをシートバックの側部フレームに取付けた状態の正面図である。
【図7】従来のサイドエアバッグのケースの一例を示すもので、(A)はリッド閉状態の平面図、(B)はエアバッグ膨張展開状態を示す平面図である。
【図8】従来のサイドエアバッグのケースの他の例を示すもので、(A)はリッド開状態の斜視図、(B)はエアバッグ膨張展開状態を示す平面図である。
【図9】従来のサイドエアバッグのケースの更に他の例を示すもので、(A)は外観斜視図、(B)はエアバッグ膨張展開状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 サイドエアバッグ
2 ケース
3 ケース本体
4 リッド
4a 係止穴
4b 係止爪
4c 腕部
4d 穴
4e 係止片
5 セルフヒンジ
6 第1の係止手段
7 第2の係止手段
8 エアバッグ
10 シート
11 シートバック
12 側部フレーム
31 前面
31a 係止爪
32 上面
32b 係止穴
32c 長穴
33 下面
33b 係止穴
33c 長穴
34 車体中央側の側面
34b 係止穴
34c 取付ボルト

Claims (6)

  1. ケースの内部にインフレータとエアバッグとからなるエアバッグモジュールを装着しシートバックのドア側の側部内に取付けられるサイドエアバッグにおいて、上記ケースは、ドア側の側面が開口部となっているケース本体と、後端部が該ケース本体の後端に回動可能に連繋され該ケース本体の開口部を開閉するリッドとからなり、該リッドとケース本体との間にリッドの全閉状態を保持する第1の係止手段を有すると共に、リッドの後端と前端の途中の上下2箇所をケース本体に係止する第2の係止手段を有し、上記エアバッグの膨張時に上記第1の係止手段のみ破断若しくは係止が外れ、リッドの上記第2の係止手段による上下2箇所の係止位置より前方の部分が外側に押し開かれてエアバッグが前方へと展開するようにしたことを特徴とするサイドエアバッグの展開方向規制機構。
  2. 請求項1に記載のサイドエアバッグの展開方向規制機構において、第2の係止手段は、リッドの上部と下部とにそれぞれ設けた係止爪又は係止穴と、ケース本体の上面と下面とにそれぞれ設けた係止穴又は係止爪とで構成されていることを特徴とするサイドエアバッグの展開方向規制機構
  3. 請求項1に記載のサイドエアバッグの展開方向規制機構において、第2の係止手段は、リッドの上縁と下縁から上方と下方とにそれぞれ延設された上下の腕部と、該上下の腕部の先端部をケース本体の車体中央側の側面に係止する係止爪と係止穴の組合せとで構成されていることを特徴とするサイドエアバッグの展開方向規制機構。
  4. 請求項1に記載のサイドエアバッグの展開方向規制機構において、第2の係止手段は、リッドの上縁と下縁から上方と下方とにそれぞれ延設された前端部に穴を有する上下の腕部にて構成され、ケース本体の車体中央側の側面に車体中央方向に向けて突設した取付ボルトを、上記上下の腕部先端の穴に嵌め込んだ状態で、上記取付ボルトにてケースをシートクッションの側部フレームに取付けることにより上記腕部が共締めにて係止されることを特徴とするサイドエアバッグの展開方向規制機構。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のサイドエアバッグの展開方向規制機構において、第2の係止手段による上下2箇所の係止部は、車幅方向に一定量移動可能に構成され、エアバッグの膨張にて一定量だけ車幅方向に移動した後、それ以上の移動が抑止されるようになっていることを特徴とするサイドエアバッグの展開方向規制機構。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のサイドエアバッグの展開方向規制機構において、第2の係止手段による上側の係止部と下側の係止部の前後方向位置を異なる位置としたことを特徴とするサイドエアバッグの展開方向規制機構。
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