JP4030755B2 - 排水処理方法、排水処理装置及びそれを用いた排水槽 - Google Patents

排水処理方法、排水処理装置及びそれを用いた排水槽 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル等の地下に設置され、屎尿以外の排水を水槽に貯留しつつ排水処理する排水の処理方法と排水処理装置及びそれを用いた排水槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビル等から排出される排水を大別すると屎尿排水と屎尿以外の排水、すなわち厨房排水、風呂排水、手洗水等の雑排水とに区分される。この雑排水(以下単に「 排水」という)の処理は従来図6に示す排水槽51によって行われてきた。
すなわち、ビル等の各階Fに設置されている風呂31や厨房32、洗面所(図示せず)等の雑排水源からの排水が排水管31a 、32a及び雑排水用幹線33、流入管34を介して地下に設置された水槽2に流入して貯留され、排出手段(水中ポンプ)55によって排出管13、放流桝40を介して下水道に放流される。
【0003】
水槽2内の水位は、通常、制御手段51によって排出手段55の頂部から上に設定される通常時許容下限水位L2 から、通常時許容上限水位L3 までの間、すなわち通常時自動排出領域内Aa内に維持される。制御手段52は、電極棒からなる検知部54と水位の上昇によって水位電極E2 ,E3 ,E4 のそれぞれと接地電極E0 との間が短絡されたとき、その水位L2 ,L3 ,L4 に達したことをを検知して排出手段55をON−OFFする駆動部53とで構成される。警報電極E4 は、その先端が水中ポンプの故障などによって排水槽からあふれるおそれのある警報水位L4 に位置する電極であり、上限電極E3 は、その先端が通常時許容上限水位L3 に位置し、水位がその位置に達したとき、水中ポンプ55が駆動(ON)される。下限電極E2 はその先端が通常許容下限水位L2 に位置し、水位がこの先端より下に下がると、水中ポンプが停止(OFF)される。
【0004】
このような自動排出工程において、水位が通常時自動排水領域Aa内に維持されている間に、排水中に含まれていた非水溶性物は、水槽底面に沈殿しあるいは排水表面に浮遊し、さらには水槽壁に付着し汚染する。厨房等から誤って流されたタワシや布巾、ゴキブリなどの虫の死骸、砂、泥等の非水溶性物で比重の大きいものは沈殿物となり、油脂等有機物で比重の小さいものは、排水表面への浮遊物または水槽内面への付着物となる。
【0005】
ところで、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(ビル管理法)は排水に関する設備の掃除を6ヶ月以内に1回の清掃を義務付けていることからも明かなように、清掃、洗浄が必要であり、従来は6ヶ月に1回定期清掃を行ってきた。定期清掃じには、作業員が排水をすべて排出し、手作業で水槽内面の付着物を除去し、除去された付着物などを沈殿物とともにバキュームカーVで汲み取り、洗浄、消毒を行ってきた。この作業はバキュームカーVを必要とし、大変手間がかかる作業であった。そして、バキュームカーVで汲み取った汚物は、「産業廃棄物に該当するので産業廃棄物収集運搬に関する法律」が適用され、法改正(平成13年4月)によって、その最終処分をする地方自治体にとっては大きな負担がかかることになった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のような問題点を解消し、自動排出工程において、排水中に含まれる非水溶性物をすべて排出するとともに、水槽内面への付着物も所定の時間間隔で自動的に洗浄し、消毒し、排出して、産業廃棄物を生成しない排水処理方法と、排水処理装置及びそれを用いた排水槽の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
流入する排水を水槽に貯留し、排出手段により自動排出して下水道に放流する自動排出工程と、前記自動排出工程中に汚れた前記水槽内面を洗浄する洗浄工程とを含む排水処理方法において、
前記貯留される排水の水位を、少なくとも、前記水槽の底部に設けられた排出手段の頂部から上に設定される通常時許容下限水位から、通常時許容上限水位までの通常時自動排出領域と、前記水槽の底面から前記通常時許容下限水位までの洗浄時排出領域とに区分し、
前記排出工程は、前記排出手段を制御して水槽の水位を前記通常時自動排出領域内に維持し、その間に沈殿する沈殿物等を排水とともに自動排出する工程とし、
前記洗浄工程は、水槽の貯溜水の水位が少なくとも前記排出手段の下部に設けられた吸水口の上限にあたる準ゼロ水位以下になるまで貯留水を排出する排出ステップと、貯留水の水位が前記準ゼロ水位以下になったとき洗浄手段を駆動して、前記水槽内面を自動洗浄する自動洗浄ステップと、貯留水の水位が前記自動排出領域にに復帰する復帰ステップとからなることを特徴とする。
【0008】
ここに、「沈殿物等」とは、タワシや布巾、ゴキブリなどの虫の死骸、砂、泥等の非水溶性物で自重で沈殿するもの、または洗浄時に水槽内面から洗い落とされる付着物、浮遊物等をいう。
この排水処理方法によると、排出工程において、沈殿する非水溶性物を排水とともに自動排出し、洗浄工程において準ゼロ水位まで水位を落とした後、自動洗浄ステップで水槽内面を自動洗浄するので、手作業の洗浄やバキュームカーによる汲み取りは不要となり、産業廃棄物は発生しない。
【0009】
請求項2記載の発明は、流入する排水を貯留し前記排水中に含まれる非水溶性物を沈殿させる水槽の底部に設けられ、前記底部に沈殿する沈殿物等を排水とともに前記水槽外へ排出する排出手段と、
前記水槽内を洗浄する洗浄手段と、
前記水槽に貯留される排水の水位を検知し、検知された水位に応じて前記排出手段及び洗浄手段を制御する制御手段と、
設定された所定の時間帯に前記制御手段が前記洗浄手段を作動可能とするタイマーとを備え、
前記制御手段は、所定の水位を検知する検知部と、検知された水位に応じて前記排出手段及び洗浄手段を作動させる駆動部とを有し、前記検知部は、前記排出手段の下部に設けられた吸水口の上限にあたる準ゼロ水位を検知する準ゼロ水位センサを有し、
前記タイマーがOFFのときは通常モードとなり、前記タイマーがONのときは洗浄モードとなり、
前記通常モードにおいては、前記洗浄手段をOFFとし、前記排出手段を制御して、前記水槽の水位を、水槽の底部に設けられた排出手段よりも上部に設定される通常自動排出領域内に制御し、
前記洗浄モードにおいては、前記貯留された排水を排出するとともに、前記洗浄手段を制御して、水槽の内面を自動洗浄することを特徴とする。
【0010】
この排水処理装置によると、タイマーがOFFのとき、制御手段は通常モードとなり、排出手段を制御して、水位を通常自動排出領域内に維持しつつ、底部に沈殿する沈殿物を排水とともに下水道へ排出する。タイマーがONになり、水位が通常時許容下限水位をきると、制御手段は洗浄モードとなり、準ゼロ水位センサが、準ゼロ水位をきったことを検知すると、洗浄手段が自動洗浄を開始し、水槽内面を洗浄し、水槽内面に付着した付着物を洗い落とす。洗い落とされた付着物や沈殿物とともに、タイマーがOFFになると、通常モードに戻り、洗い落とされた付着物も含む沈殿物等を排水とともに下水道へ排出する。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の排水処理装置において、
前記洗浄手段は、前記タイマーによって設定される少なくとも1回の洗浄に必要な量の洗浄液を貯留可能な洗浄タンクと、前記洗浄タンク内の洗浄液を排出する洗浄ポンプと、排出される洗浄液を排出管を介して水槽内面に撒布するノズルとを有することを特徴とする。
【0012】
この排水処理装置によると、タイマーによって設定される所定の周期ごとに所定時間洗浄タンク内の洗浄液が水槽内面に撒布される。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の排水処理装置において、
前記洗浄タンクは、給水口と、給水口への水の流入を開閉する給水弁と、前記給水口から補給される水の水位が所定の水位に達したとき給水弁を閉じ、前記所定水位より一定水位下がったとき給水弁を開くように作動する給水センサと、洗剤及び殺虫剤等の洗浄剤と、前記洗浄剤をその少なくとも一部が前記所定水位内に位置し水に溶解可能な状態に保持する洗浄剤保持具と有することを特徴とする。
【0014】
この排水処理装置によると、洗浄タンク内に給水された水が所定の水位に達していれば、洗浄剤保持具に保持された洗浄剤が水に溶解し、洗浄液を生成する。
この洗浄液が洗浄に使用され、一定の水位が下がると、給水センサが働き、給水弁が開いて給水されるので、次期洗浄時までに洗浄タンク内に洗浄液が所要量満たされる。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載された排水処理装置を、既設の水槽に設置したことを特徴とする排水槽である。
【0016】
この排水槽は、既設の水槽に排水処理装置を取り付ければよいので、あらためて水槽を付加する必要がない。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載された排水処理装置を可搬型水槽に設置したことを特徴とする可搬型の排水槽である。
【0018】
この排水槽は、既設の水槽が大きすぎるとき、余分な排水処理能力を有する排水処理装置を設置する必要がない。また、新設する必要がある場合も、地下室等に設置するだけでよい。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の排水槽において、
前記排水処理装置の排出手段は、前記水槽の底面に吸水口を下にして設置され、前記水槽の底面は、前記沈殿物等を含む前記排水が前記排出手段の吸水口へ流入容易なように形成してなることを特徴とする。
【0020】
この排水槽によると、排出手段は、水槽の底面に、吸水口を下にして設置され、その設置箇所は底面の一番低い場所であるから、沈殿物や洗い落とされた水槽内面の付着物とともに確実に排出手段の吸水口に流入する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面にもとづいて説明する。
図1は、本発明の排水槽一実施形態の説明図、図2は、排水処理装置の洗浄手段の説明図、図3は、排水処理装置の制御手段の説明図、図4は動作の説明図、図5は、本発明の排水槽の他の実施形態の説明図である。
【0022】
図1において、排水槽1は、排水処理装置11を、既設の水槽2に設置したものである。排水処理装置11は、排出手段12と、洗浄手段15と制御手段21とタイマー24、流入管34、排出管13等を備えている。水槽2には、蓋3が設けられており、排水の流入管34や排出管13が貫通している。
流入管34から流入する排水中の非水溶性物は貯留中に、沈殿し、水槽の底部に設けられた排出手段12によって排出管13、逆流防止弁14を介して排出される。
【0023】
排出手段12には、底部に沈殿する沈殿物等を排水とともに水槽外へ排出できる水中ポンプ22が用いられる。水中ポンプ22は、羽根車と、それを回転させる水中電動機とケーシングとを備えているが、ケーシングの吸い込み口から排出口にいたるまでの流路の大きいものが好ましい。底部に沈殿する非溶解性物には、タワシ、布巾などが含まれているので、それらのものも排出できるようにするためである。したがって、クロレスポンプのように羽根車の径が小さくケーシングとの間に大きい流路が形成されるものがよい。そのかわり必要な押し上げ力を得るため、羽根車の羽根の数を増やす必要がある。また、当然ケーシングの吸込部12aに設けられた吸込口も上部12bに設けられた排出口も沈殿する非水溶性物を排出できる大きさのものにしなければならない。排出手段12によって吸い込まれた沈殿物は排水とともに逆止弁14、排水管13、放流桝40を介して下水道に放流される。
【0024】
洗浄手段15は少なくとも1回の洗浄に必要な洗浄液を貯留できる洗浄タンク17と洗浄タンク17内に貯留された洗浄液20を汲み上げて排出管18、ノズル19を介して水槽内面に撒布する洗浄ポンプ16とで構成されている。ノズル19は、2個しか図示していないが、例えば水槽が六面体の場合であれば、底面に撒布する底面用ノズル1個、側壁に撒布する側壁四面用ノズル各1個ずつを設けるのが好ましい。洗浄ポンプ16の能力は、各ノズル19から撒布される洗浄液20が、少なくとも各壁面に到達できる程度以上のものであればよい。
【0025】
洗浄に用いる洗浄液は、例えば、図2に示すように固形の洗剤及び殺虫剤20aを網状の袋20bに入れて洗浄タンク17の上部に吊るし、一方電磁弁Bを介して水道水Wを供給できるようにする。満水になると、満水センサーFが検知し、電磁弁Bに信号を送り、これを受けて電磁弁Bが閉止される。後述する制御手段が通常モードにある間は、この状態で固形の洗剤及び殺虫剤20aが水に溶けて洗浄液20となり、洗浄モードになると、制御手段21からの信号を受けて、洗浄ポンプ16が作動し、洗浄液20を排出管20、ノズル19を介して水槽2内に撒布する。このようにしておくと、固形の洗剤及び殺虫剤20aがなくなるまで、洗浄液20が自動的に補給される。
【0026】
水槽2には、従来から用いられていた既設の水槽又はそれと同様のものが用いられ、洗浄手段15の洗浄液排出管18を通す穴を設けるだけでよい。
底部に傾斜部2aを設けておくと、沈殿する非溶解性物を排出手段12の吸込部12aの近傍に集まり、排出手段12によって確実に吸い込まれ、排出される。 傾斜部2aは、底面2bに対して一定角度をなす斜面2a1 だけを有するものでもよいが、側面近くでさらに急な斜面2a2 を有するものとすると、非溶解性物がいっそう底面2bに集まり易い。また、これらに限定されるものではなく、排出手段の吸水部に設けられた吸水口へ前記沈殿物等を含む排水が流入容易なように形成されればよい。
【0027】
次に、図1及び図3に基づいて、制御手段21及びタイマー24について説明する。
図1に示すように、制御手段21は、4本の水位電極E1 ,E2 ,E3 ,E4 及び1本の接地電極E5 からなる検知部22と、検知された水位及び後述するタイマー24からの信号に応じて排出手段12及び洗浄手段15を作動させる駆動部24とからなる。
検知部22は、水位が水位電極E1 ,E2 ,E3 ,E4 のうちどの電極の先端まで達しているかを接地電極E5 との間の導通状態から検知する。
【0028】
図3に示すように、排出手段12である水中ポンプP1 とサーマルリレーRh及び洗浄手段15の洗浄ポンプ16であるポンプP2 とサーマルリレーRhはそれぞれ電磁接触器MC1及び電磁接触器MC2を介して電源に接続され、三相配線D及び遮断器MCBとともに主回路を構成している。制御手段21は、その操作部であり、駆動部23は、この電磁接触器MC1及び電磁接触器MC2を作動させるコイル部を含む論理回路からなる。
【0029】
タイマー24は、例えば1日のうちの所定の時刻にONとなり、その所定時間後OFFとなるよう設定できるタイマーであり、後述するように、例えばタイマーがOFFのとき、またはタイマーがONで水位が通常時許容下限水位L2 をきっていないとき制御手段21を通常モードとし、タイマーがONで通常時許容下限水位をきっているとき洗浄モードとなる。
【0030】
次に、図4に基づいて、排出槽1の動作について説明する。
図3の配線用遮断器MCBを投入すると、動作がスタートする。
制御手段21の駆動部23がタイマーONか否かを判定する(S1)。OFFであれば通常モードTMに入り、ONであれば、水位が検知部の下限電極E2 の先端の位置L2 (通常時下限水位)に達しているか否かを判定する(S2)。達していれば、通常モードTMに入り、達していなければ洗浄モードSMに入る。
【0031】
通常モードTMにおける動作は、次の通りである。
先ず、洗浄手段15をOFFとし(S3)、排出手段12もOFFとする(S4)。排水手段12をOFFにすると、流入管34から流入する排水によって、水位内の水位が上昇する。水位が上限電極E3 の先端の位置L3 (通常時上限水位)に達しているか否かを判定する(S5)。達していれば、排出手段12がONになり、水槽中に貯留された排水を排出し、達していなければ通常時許容上限水位L3 に達するか、タイマーがONでかつ水位電極E2 が排水を検知しなくなるまで(水位が通常時許容下限水位L3 をきるまで)、スタートからの動作を繰り返す。達している場合は、次の水位電極E4 の先端の位置L4 (警報水位)に達しているか否かを判定する(S7)。排水手段12が故障しているか、異常な流入がある場合には、この警報水位L4 に達することがあり、警報ブザー25がONし警報音を発して(S8)、警報モードKMに入る。警報モードKMでは、水位電極E4 の先端がひき続き排水を検知しているか否かを監視し(S9)、検知しなくなるまで(水位が通常上限水位L3 をきるまで)繰り返す。検知しなくなったら警報ブザーを停止する(S10)とともにステップS5に戻る。
【0032】
ステップS2において、下限電極E2 が排水を検知しなくなったとき(水位が通常時許容下限水位L2 をきったとき)、洗浄モードSMに入る。洗浄モードSMにおける動作は次の通りである。
先ず、排出手段12をONとし(S11)、排水を続ける。水位が準ゼロ水位電極E1 の先端の位置L1 (準ゼロ水位)以上にあるか否かを判定し(S12)、準ゼロ水位L1 をきるまで排水を続ける。準ゼロ水位L1 をきったとき、洗浄手段15をONして(S13)、洗浄液20をノズル19を介して撒布し、水槽内面を洗浄する。洗浄モードSMは、タイマーがOFFとなるか,下限電極E2 が排水を検知するまで続けられる。
【0033】
本発明の排水処理方法は、以上の動作のように、流入する排水Hを水槽2に貯留し、排出手段12により自動排出して下水道に放流する自動排出工程と、自動排出工程中に汚れた水槽2の内面を洗浄する洗浄工程とを含む排水処理方法である。そして、貯留される排水Hの水位を、少なくとも、水槽2の底部に設けられた排出手段12の頂部から上に設定される通常時許容下限水位L2 から、通常時許容上限水位L3 までの通常時自動排出領域Aaと、水槽2の底面2bから通常時許容下限水位L2 までの洗浄時排出領域Abとに区分する。
排出工程は、排出手段12を制御して水槽2の水位を通常時自動排出領域Aa内に維持し、その間に沈殿する沈殿物等を排水とともに自動排出する工程とする。そして、洗浄工程は、水槽2の貯溜水Hの水位が少なくとも排出手段12の下部に設けられた吸込部12aの吸水口上限付近に設定された準ゼロ水位L1 以下になるまで貯留水Hを排出する排出ステップと、貯留水Hの水位が準ゼロ水位L1 をきったとき洗浄手段15を駆動して、水槽内面を自動洗浄する自動洗浄ステップと、貯留水Hの水位が通常時自動排出領域Aaに復帰する復帰ステップとからなるものである。
【0034】
このよにすると、排出工程において、沈殿する非水溶性物を排水とともにリアルタイムに自動排出し、また、洗浄工程において、準ゼロ水位L1 まで水位を落とした後、自動洗浄ステップで水槽内面を自動洗浄するので、6ヶ月に1回手作業で洗浄したり、バキュームカーで非溶解性物を汲み取る必要がなくなり、産業廃棄物は発生しない。
【0035】
また、排水処理装置11は、タイマー24がOFFであるか、または水位が準ゼロ水位L1 以上であるとき、制御手段21が通常モードとなり、排出手段12を制御して、水位を通常自動排出領域Aa内に維持しつつ、底部に沈殿する非溶解性物を排水とともに下水道へ排出する。タイマーがONでかつ水位が準ゼロ水位L1 をきると、制御手段12は洗浄モードとなり、準ゼロ水位電極E1 が、排出手段12の吸水口の上限付近に設定される準ゼロ水位L1 を検知すると、洗浄手段15が自動洗浄を開始し、水槽内面を洗浄し、水槽内面に付着した付着物を洗い落とす。タイマー24がOFFになると、通常モードに戻り、洗い落とされた付着物や新たな沈殿物を排水とともに下水道へ排出する。したがって、排出工程も洗浄工程も自動化される。
【0036】
また、水中ポンプP1 は、通常モードにおいては排水中にあるので、排水によって冷却され、洗浄モードの自動洗浄ステップにおいては、洗浄手段15から撒布される洗浄液によって、冷却される。洗浄モードの排出ステップと復帰ステップでは、下降または上昇する排水から水中ポンプP1 の露出する部分が生じるが短時間であるから、過熱するおそれはない。万一過熱することがあれば、サーマルリレーRhが働いて水中ポンプP1 は停止するので、故障することはない。
【0037】
また、排水処理装置11の洗浄手段15は、タイマー24によって設定される少なくとも1回の洗浄に必要な量の洗浄液を貯留可能な洗浄タンク17と、洗浄タンク内の洗浄液20を排出する洗浄ポンプ16と、配管18を介して排出される洗浄液20を水槽内面に撒布するノズル19などを具備している。したがって、例えばタイマー24を毎日午前零時にONとなり、10分後にOFFとなるように設定すると、一日1回自動的に洗浄が行われる。洗浄タンク17には少なくとも1回の洗浄に必要な洗浄液を貯留できるようになっているから、通常モードの間に洗浄液20を補給できるようにしておけば、連続して次の日もまた次の日も洗浄工程が自動的に行われる。洗浄ポンプP2 が過負荷になったときは、サーマルリレーRsが働いて洗浄ポンプを停止するので、故障することはない。
【0038】
排水処理装置11の洗浄手段15では、洗浄タンク17内に給水された水Wが所定の水位Ls に達していれば、洗浄剤保持具20bに保持された洗浄剤20aが水に溶解し、洗浄液20を生成する。この洗浄液20が洗浄に使用され、一定の水位が下がると、給水センサFが働き、給水弁Bが開いて給水され、常時洗浄液が供給されるので好ましいが、必要な洗浄液を手作業で補給するものも本発明に含まれる。
【0039】
この実施形態では、制御手段21の検知部22は、電極E1 〜E5 で構成されるものとしたので可動部分がなく、簡単で故障の可能性が小さいので好ましいが、フロートセンサなど各種の水位センサを用いることができる。
また、駆動部23には、リレー回路またはマイクロプロセッサとリレー回路とを組合せたものなど種々のものが適用可能である。
【0040】
次に、図5に基づいて、本発明の排水槽の別の実施形態について説明する。
排水槽5は、可搬型の水槽6に排水処理装置11をセットしたものであり、排水槽1と異なるところは、水槽だけである。水槽2が既設の固定型水槽であったのに対し、水槽6は、たとえば、FRPからなる可搬型のものである。図5は、既設の水槽2内にこの可搬型の排水槽5を設置した例を示している。既設の水槽2が大きすぎるとき、余分な排水能力を有する排水処理装置を設置することなく、必要な能力に合わせて形成できる利点がある。また、既設の水槽がない場合、地下室等に設置するだけでよいので水槽を新設する必要がない。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、排出工程において、沈殿する非水溶性物を排水とともに自動排出し、洗浄工程において準ゼロ水位まで水位を落とした後、自動洗浄ステップで水槽内面を自動洗浄するので、手作業の洗浄やバキュームカーによる汲み取りは不要となり、産業廃棄物は発生しない。
【0042】
請求項2記載の発明によれば、制御手段は通常モードのとき、排出手段を制御して、水位を通常自動排出領域内に維持しつつ、底部に沈殿する沈殿物を排水とともに下水道へ排出する。また、洗浄モードでは、準ゼロ水位を検知するセンサが、排出手段の吸水口の上限付近に設定された準ゼロ水位を検知しなくなると、洗浄手段が自動洗浄を開始し、水槽内面を洗浄し、水槽内面に付着した付着物を洗い落とす。通常モードに戻ったとき、洗浄モードで洗い落とされた付着物も含め沈殿物を排水とともに下水道へ排出するので、非溶解性物も付着物も自動的に排出され、産業廃棄物は発生しない。
【0043】
請求項3記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、
洗浄手段は、タイマーによって設定される少なくとも1回の洗浄に必要な量の洗浄液を貯留可能な洗浄タンクと、洗浄タンク内の洗浄液を排出する洗浄ポンプと、排出管を介して排出される洗浄液を水槽内面に撒布するノズルとを有しているので、タイマーによって設定される所定の周期ごとに所定時間洗浄タンク内の洗浄液が水槽内面に撒布される。
【0044】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて、
洗浄タンクは、給水口と、給水口への水の流入を開閉する給水弁と、給水口から補給される水の水位が所定の水位に達したとき給水弁を閉じ、所定水位より一定水位下がったとき給水弁を開くように作動する給水センサと、洗剤及び殺虫剤等の洗浄剤と、洗浄剤をその少なくとも一部が所定水位内に位置し水に溶解可能な状態に保持する洗浄剤保持具と有するので、洗浄タンク内に給水された水が所定の水位に達していれば、洗浄剤保持具に保持された洗浄剤が水に溶解し、洗浄液を生成し、この洗浄液が洗浄に使用され、一定の水位が下がると、給水センサが働き、給水弁が開いて給水されるので、常時洗浄液が供給される。したがって洗浄に関しても手作業を完全に省くことができる。
【0045】
請求項5記載の発明によれば、請求項2乃至4のいずれかに記載された発明の効果に加えて、既設の水槽に排水処理装置を取り付ければよいので、あらためて水槽を付加する必要がない。
【0046】
請求項6記載の発明によれば、請求項2乃至4のいずれかに記載された発明の効果に加えて、可搬型の水槽に排水処理装置を取り付けるので、既設の水槽が大きすぎるとき、余分な排水処理能力を有する排水処理装置を設置する必要がなくまた、水槽を新設する必要がある場合も、地下室等に設置するだけでよい。
【0047】
請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の発明の効果に加えて、
排水処理装置の排出手段は、水槽の底面に吸水口を下にして設置され、水槽の底面は、沈殿物等を含む排水が排出手段の吸水口へ流入容易なように形成してあるので、沈殿物等が排水とともに吸水口に流入しやすく、したがって、排出が確実に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水槽一実施形態の説明図である。
【図2】本発明の排水処理装置の洗浄手段の説明図である。
【図3】本発明の排水処理装置の制御手段の説明図である。
【図4】本発明の排水槽の動作の説明図である。
【図5】本発明の排水槽の他の実施形態の説明図である。
【図6】従来の排水槽の説明図である。
【符号の説明】
1 排水槽
2 既設の水槽
5 可搬型の排水槽
6 可搬型の水槽
11 排水処理装置
12 排出手段(水中ポンプ)
15 洗浄手段
21 制御手段
22 制御手段の検知部
23 制御手段の駆動部
0 接地電極
1 準ゼロ水位センサ(電極)
2 下限電極
3 上限電極
4 警報電極
1 準ゼロ水位
2 通常時許容下限水位
3 通常時許容上限水位
4 警報水位
Aa 通常時自動排出領域
Ab 洗浄時排出領域

Claims (7)

  1. 流入する排水を水槽に貯留し、排出手段により自動排出して下水道に放流する自動排出工程と、前記自動排出工程中に汚れた前記水槽内面を洗浄する洗浄工程とを含む排水処理方法において、
    前記貯留される排水の水位を、少なくとも、前記水槽の底部に設けられた排出手段の頂部から上に設定される通常時許容下限水位から、通常時許容上限水位までの通常時自動排出領域と、前記水槽の底面から前記通常時許容下限水位までの洗浄時排出領域とに区分し、
    前記排出工程は、前記排出手段を制御して水槽に貯留される水位を前記通常時自動排出領域内に維持し、かつ沈殿物等を排水とともに自動排出する工程とし、
    前記洗浄工程は、水槽に貯留される排水の水位が少なくとも前記排出手段の下部に設けられた吸水口の上限にあたる準ゼロ水位以下になるまで貯留水を排出する排出ステップと、貯留水の水位が前記準ゼロ水位以下になったとき洗浄手段を駆動して、前記水槽内面を自動洗浄する自動洗浄ステップと、貯留水の水位が前記自動排出領域にに復帰する復帰ステップとからなることを特徴とする排水処理方法。
  2. 流入する排水を貯留し前記排水中に含まれる非水溶性物を沈殿させる水槽の底部に設けられ、前記底部に沈殿する沈殿物を排水とともに前記水槽外へ排出する排出手段と、
    前記水槽内を洗浄する洗浄手段と、
    前記水槽に貯留される排水の水位を検知し、検知された水位に応じて前記排出手段及び洗浄手段を制御する制御手段と、
    設定された所定の時間帯に前記制御手段が前記洗浄手段を作動可能とするタイマーとを備え、
    前記制御手段は、所定の水位を検知する検知部と、検知された水位に応じて前記排出手段及び洗浄手段を作動させる駆動部とを有し、前記検知部は、前記排出手段の下部に設けられた吸水口の上限付近に設定される準ゼロ水位を検知する準ゼロ水位センサを有し、
    前記タイマーがOFFのときは通常モードとなり、前記タイマーがONのときは洗浄モードとなり、
    前記通常モードにおいては、前記洗浄手段をOFFとし、前記排出手段を制御して、前記水槽の水位を、水槽の底部に設けられた排出手段よりも上部に設定される通常自動排出領域内に制御し、
    前記洗浄モードにおいては、前記貯留された排水を排出するとともに、前記洗浄手段を制御して、水槽の内面を自動洗浄することを特徴とする排水処理装置。
  3. 請求項2記載の排水処理装置において、
    前記洗浄手段は、前記タイマーによって設定される少なくとも1回の洗浄に必要な量の洗浄液を貯留可能な洗浄タンクと、前記洗浄タンク内の洗浄液を排出する洗浄ポンプと、排出される洗浄液を排出管を介して水槽内面に撒布するノズルとを有することを特徴とする排水処理装置。
  4. 請求項3記載の排水処理装置において、
    前記洗浄タンクは、水補給口と、前記水補給口から補給される水の水位が所定の水位に達したとき給水弁を閉じ、前記所定水位より一定水位下がったとき給水弁を開くように作動する給水センサと、洗剤及び殺虫剤等の洗浄剤と、前記洗浄剤をその少なくとも一部が前記所定水位内に位置し水に溶解可能な状態に保持する洗浄剤保持具と有することを特徴とする排水処理装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載された排水処理装置を、既設の水槽に設置したことを特徴とする排水槽。
  6. 請求項2乃至4のいずれかに記載された排水処理装置を可搬型水槽に設置したことを特徴とする可搬型の排水槽。
  7. 請求項5又は6に記載の排水槽において、
    前記排水処理装置の排出手段は、前記水槽の底面に吸水口を下にして設置され、前記水槽の底面は、前記沈殿物等を含む前記排水が前記排出手段の吸水口へ流入容易なように形成してなることを特徴とする排水槽。
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