JP4030575B2 - タッチ式キー入力装置、タッチ式キー入力方法およびプログラム - Google Patents
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Description
また、「ソフトキー入力」の仮想キーボードでは、各キーに文字を1つずつ設定しているので、ソフトキーが小さくなりすぎてしまいタッチしにくいという問題があった。例えば、英字26文字であれば26個のキーを表示し、かな50文字であれば50個のキーを表示しなければならず、ソフトキーが小さくなりすぎるという問題があった。このため、「ソフトキー入力」においても、入力操作が難しくなり、スピードを要する入力や長い文章の長時間入力には適していないという問題があった。
また、補助機能手段は、各文字キーの各方向ごとに異なる機能を動作させる設定としてもよい。また、最初にタッチされる文字キーは問わないが、タッチ後の方向ごとに異なる機能を動作させる設定としてもよい。さらに、タッチ後の方向にかかわらず、一機能だけを動作させる設定としてもよい。
なお、バータッチ操作は、最初にタッチした文字キーの範囲内で行うだけでなく、そのタッチした文字キーの領域を越えて、例えば、隣の文字キー等へ移動するように行ってもよい。
すなわち、まず、スタイラスペンや指等のタッチ式入力手段によって文字キーの領域内をバータッチ操作すると、始点位置検出手段は始点を検出し、終点位置検出手段は終点を検出する。
次に、この検出された始点および終点に基づいて、ベクトル取得手段は、始点および終点間の直線距離と、始点から終点へ向かう方向とを取得する。
次に、方向判別手段は、取得された方向を判別し、距離判別手段は、取得された直線距離が所定範囲値内にあるか否かを判別する。
これらの判別結果に基づいて、直線距離が所定範囲値の下限値d1以上でかつ上限値d2未満であると判別された場合には、バータッチ入力手段は、始点を含む文字キーの中心位置に対して方向判別手段で判別された方向に応じて設定された文字、例えばこの方向側に表示された文字を選択して出力する。
一方、直線距離が所定範囲値の上限値d2以上であると判別された場合には、補助機能手段は、方向判別手段で判別された方向に応じて設定されたバータッチ入力時のキー入力を補助する機能を動作させる。
また、直線距離が前記所定範囲値の下限値d1未満であると判別されてピンタッチ操作が行われた場合には、ピンタッチ入力手段は、ピンタッチ操作が行われた文字キーに設定された文字を、そのピンタッチ操作の回数に応じて選択して出力する。
このように、一つの文字キーに複数種類の文字を設定できるから、従来の「ソフトキー入力」に比べて文字キー数を少なくできて、各文字キーを大型化できたり、操作時の移動距離を小さくできるため、入力操作性を向上できる。一方、「手書き入力」に比べて、入力スピードを向上でき、迅速にかつ長時間の入力が可能になる。
また、日本語のローマ字入力を行う設定では、英字26文字以外の残りの70文字分をその他の各種記号や文字等に設定できるため、より多くの記号等を設定できる。さらに、バータッチ操作を行う方向を変える必要があるものの、バータッチ入力の回数を1回行うだけで文字を入力でき、入力スピードを高めて入力操作性を向上できる。
ここで、通常、バックスペースを機能させた場合には、カーソルは左側に移動し、スペースを機能させた場合には、カーソルは右側に移動する。このため、前述した設定とした場合には、バータッチ操作による移動の方向と、カーソルの移動方向とが略一致するので、使用者はこのような補助機能を簡単に把握できて、入力操作性をより一層向上できる。
本発明によれば、前述したタッチ式キー入力装置と略同様な作用・効果を奏することができて、文字入力操作性を向上できる。
本発明によれば、前述したタッチ式キー入力装置およびタッチ式入力方法と略同様な作用・効果を奏することができて、文字入力操作性を向上できる。
図1は、タッチ式キー入力装置1を示す図である。
図1に示すように、本発明のタッチ式キー入力装置1は、携帯情報端末(PDA)であり、その表面に液晶画面3およびパッド状のタッチ入力検出エリア4が設けられる本体2と、タッチ入力検出エリア4の上に貼付して使用されるキーボードシート5とを備えて構成される。
タッチ入力検出エリア4は、前述のペンによってタッチ操作がなされ、そのタッチ操作の際のペンの圧力を検出している。なお、このタッチ入力検出エリア4に、文字や図形等が書き込まれた際に、これらの文字や図形等がそのまま入力される設定にもなっており、例えば、手書きの地図等を入力できる。
各キー21〜32,51〜65は、標準配列として以下のような配列となっており、日本語のローマ字入力が可能である。なお、キーボードシート5がタッチ入力検出エリア4に貼付された後に、後述する機能キー63のタッチ操作がされると、各キー21〜32,51〜65において、対応する機能や文字入力が可能な状態となる。
すなわち、日本語のローマ字入力において、「か行、さ行、た行、な行、は行、ら行、や行」を入力する子音「K、S、T、N、H、R、Y」が各文字キー26〜32の左下方向側に表示され、「が行、ざ行、だ行、ば行」を入力する子音「G、Z、D、B」や「ま行、わ行」を入力する子音「M、W」や「C」が各文字キー26〜32の下方向側に表示され、「ぱ行」を入力する子音「P」や「F、J、V、Q、L、X」が各文字キー26〜32の右下方向側に表示されている。
まず、入力モードを切り替えるための機能キーとして4つの機能キー52〜54,56がある。
なお、「ひらがなモード」に切り替えられた場合には、液晶画面3の右下に「あ」の文字を表示し、「カタカナモード」に切り替えられると液晶画面3の右下に「ア」の文字を表示する機能も設定されている。
なお、「英小文字モード」に切り替えられた場合には液晶画面3の右下に「a」の文字を表示し、「英大文字モード」に切り替えられると液晶画面3の右下に「A」の文字を表示する機能も設定されている。
機能キー55には、その表面に上矢印のような記号が表示され、英字モードで1文字入力する際のそのアルファベットを大文字または小文字に切り替える機能や、「ひらがなモード」および「カタカナモード」で1文字入力する際のかな(カナ)を大文字または小文字に切り替える機能を有しており、一般的なシフトキーの機能が設定されている。
機能キー60には、その表面に「□□」状の記号が表示され、英字や記号が3つ並ぶ文字キーを続けてタッチ操作する場合に、後述するピンタッチ操作時におけるそのピンタッチ操作を区切る機能と、2回続けてピンタッチ操作が行われた際に、直前に入力された文字を反復する機能とを有するポーズキーが設定されている。
機能キー64には、その表面に「変換」と表示され、入力文字を漢字等に変換したり、続けて入力されて変換候補を表示する変換キーとしての機能が設定されている。
機能キー61には、その表面に表と矢印を図示した記号が表示され、メニュ画面に切り替えるいわゆるメニュ機能が設定されている。
機能キー63には、その表面に「A」の文字を含む記号が表示され、キーボードシート5による入力を可能にする機能が設定されている。
また、機能キー57は、その他のキー21〜32,51〜56,58〜65に比べて、横方向に略二倍の大きさを有する機能キーであり、その表面に「Space」と表示され、スペースを入力する機能に加えて、変換キーとしての機能も設定されている。
タッチ式キー入力装置1は、図3に示すように、前記タッチ入力検出エリアに貼付されたキーボードシート5の文字キー21〜32に対するタッチ式入力手段(スタイラスペン)100のタッチ操作を検出して、液晶画面3に文字出力等を行う装置であり、タッチ式入力手段100と、入力判別手段110とを備える。
入力判別手段110は、図4に示すように、ロングバータッチ操作およびショートバータッチ操作において、8方向(左上方向101、上方向102、右上方向103、左方向104、右方向105、左下方向106、下方向107、右下方向108)のいずれかの移動の方向101〜108を判別し、入力文字を選択する。
図6は、文字キー31を例として、タッチする位置を示す図である。
始点位置検出手段131は、図5において文字キー28を例として示すように、設定されたキーボードシート5上の文字領域X(図2)内において、タッチ式入力手段100による最初にタッチされた点としての始点Aを検出し、この始点Aの座標(X0,Y0)を記憶する。
ベクトル取得手段133は、これらの両検出手段131,132で検出された始点Aおよび終点Bの座標に基づいて、始点Aと終点Bとの間の直線距離dと、始点Aから終点Bへ向かう移動方向θとを取得する。
この所定範囲において、下限値をd1とし上限値をd2とすると、下限値d1としては2〜9ドットの範囲等で設定でき、上限値d2としては10〜30ドットの範囲等で設定できる。なお、バータッチ操作の検出の限界はここでは256ドットである。
バータッチ入力手段138は、直線距離dが前記所定範囲値内にあると判別された場合に、始点Aを含む文字キーの中心位置に対して、方向判別手段135で判別された方向側に表示された文字を選択して出力する。
ピンタッチ入力手段139は、機能キー51〜65の操作によって入力モードが変更された後において、直線距離dが前記所定範囲値の下限値d1より小さな値であると判別された場合、つまり、そのタッチ操作がピンタッチ操作であると判別された場合に、このピンタッチ操作の回数によって入力する文字を選択するものである。
このピンタッチ入力は、入力モードを切り替えた上で、各キーを1〜3回タップすることで入力するものであり、操作が覚えやすく誰もが容易に入力できるものである。
例えば、機能キー54を1回または2回ピンタッチ操作すると、日本語のローマ字による「かな入力(かな漢字変換が可能なひらがな入力)」または「カナ入力(カタカナ入力)」の各日本語入力モードになる。すなわち、各文字キー21〜32のキートップ下側に表示された文字、つまり日本語のローマ字入力用の英字が入力可能な状態となる。
なお、文字入力後、かな漢字変換を行う場合には、機能キー57をピンタッチして変換する。
なお、同じキーの英字が続く場合には、ポーズキー60をタップして区切ればよい。また、同じ英字を続けて入力する場合には、ポーズキー60を2回タップすることでリピート入力される。
なお、直線距離dがd2以上と判別された場合において、3方向のバータッチ操作に対応して所定の機能が動作する設定としたが、図8に示すように、異なる機能である機能0〜機能7が動作する設定としてもよい。
まず、予め入力判別手段110によりキーボードシート5上をタッチすると、始点位置検出手段131は、バータッチ操作の起点となるタッチ式入力手段100であるペンの接触を検知する(処理S1)。この際、始点位置検出手段131は、始点Aの座標(X0,Y0)を取得し保存する(処理S2:始点位置検出手順)。
この判別結果に基づいて、距離判別手段134は、直線距離dがd1以上か否かを判別する(処理S6:距離判別手順の一部)。
直線距離dがd1以上と判別された場合には、処理S7へ進み、直線距離dがd1より小さいと判別された場合には、ピンタッチ入力手段139を動作させ、ピンタッチ入力を行う(処理S8)。
直線距離dがd2未満と判別された場合には、バータッチ入力手段138を動作させ、移動の方向θの区分に基づいて予め設定された機能種別1である文字等のバータッチ入力を行う(処理S9:バータッチ入力手順)。
一方、直線距離dがd2以上と判別された場合には、移動方向θの区分に基づいて、補助機能手段137を動作させ、予め設定された機能種別2としての各各種補助機能(スペース、バックスペース、リターン機能)を行う(処理S10:補助機能手順)。
これらの手順は、所定のコンピュータプログラムによって実行されている。
(1)距離判別手段134がバータッチ操作の直線距離dを判別し、この判別結果によって実行される機能が切り替わるため、バータッチ操作による直線距離dを変更するだけの簡単な操作で、バータッチ入力手段138と、補助機能手段137と、ピンタッチ入力手段139とを使い分けることができて、より一層効率的な入力操作を実施できる。
また、直線距離dがd1よりも小さな値である時にはバータッチ操作方向を判別せずに、ピンタッチ操作と判別するので、タップ操作が若干移動してしまった場合でも、タップ操作とバータッチ操作とを正確に判別できて、誤判別による誤入力を回避でき効率的な入力操作性を確保できる。
例えば、前記実施形態では、キーボートシートを表示画面の一部に貼付することによりキーボードを構成していたが、これに限らず、例えば、表示画面に前記キーボードシートと同様のキーボードを表示させた構成としてもよい。
Claims (5)
- 複数種類の文字がそれぞれ表示された複数個の文字キーを有し、
これらの文字キーの領域内において、最初にタッチした点である始点の位置を検出する始点位置検出手段と、
前記始点からタッチしたまま所定長さ以上移動するバータッチ操作が解除された点である終点の位置を検出する終点位置検出手段と、
これらの検出された始点および終点に基づいて、前記始点から前記終点への直線距離および方向を取得するベクトル取得手段と、
このベクトル取得手段で取得された方向を判別可能な方向判別手段と、
前記ベクトル取得手段で取得された直線距離が、所定範囲値の下限値d1未満であるか、所定範囲値の下限値d1以上でかつ上限値d2未満であるか、所定範囲値の上限値d2以上であるかを判別する距離判別手段と、
前記直線距離が前記所定範囲値の下限値d1未満であると判別されてピンタッチ操作が行われた場合に、ピンタッチ操作が行われた文字キーに設定された文字を、ピンタッチ操作の回数によって選択して出力するピンタッチ入力手段と、
前記直線距離が前記所定範囲値の下限値d1以上でかつ上限値d2未満であると判別された場合に、前記始点を含む文字キーの中心位置に対して前記方向判別手段で判別された方向に応じて設定された文字を選択して出力するバータッチ入力手段と、
前記直線距離が前記所定範囲値の上限値d2以上であると判別された場合に、前記方向に応じて設定された前記バータッチ入力の際のキー入力を補助する機能を動作させる補助機能手段と、
を備えることを特徴とするタッチ式キー入力装置。 - 請求項1に記載のタッチ式キー入力装置において、
前記文字キーのキートップの左下側、下側および右下側の少なくともいずれかには英字が表示され、
前記文字キーのキートップの左上側、上側および右上側の少なくともいずれかには記号が表示され、
前記文字キーのキートップの右側および左側の少なくとも一方には数字が表示され、
前記方向判別手段は、前記ベクトル取得手段で取得された方向を、左下方向、下方向、右下方向、左上方向、上方向、右上方向、左方向および右方向の8つの方向に判別可能に構成されていることを特徴とするタッチ式キー入力装置。 - 請求項2に記載のタッチ式キー入力装置において、
前記補助機能手段は、前記方向判別手段で左方向と判別された場合には、カーソルの左隣側にある文字を削除するバックスペース機能を動作させ、
前記方向判別手段で右方向と判別された場合には、空白を入れるスペース機能を動作させることを特徴するタッチ式キー入力装置。 - 複数種類の文字がそれぞれ表示された複数の文字キーを有するタッチ式キー入力装置によって文字を入力するタッチ式キー入力方法であって、
前記文字キーの範囲内において、最初にタッチした点である始点の位置を検出する始点位置検出手順と、
前記始点からタッチしたまま所定長さ以上移動するバータッチ操作が解除された点である終点の位置を検出する終点位置検出手順と、
これらの検出された始点および終点に基づいて、前記始点から前記終点への直線距離および方向を取得するベクトル取得手順と、
前記ベクトル取得手順で取得された方向を判別可能な方向判別手順と、
前記ベクトル取得手順で取得された直線距離が、所定範囲値の下限値d1未満であるか、所定範囲値の下限値d1以上でかつ上限値d2未満であるか、所定範囲値の上限値d2以上であるかを判別する距離判別手順と、
前記直線距離が前記所定範囲値の下限値d1未満であると判別されてピンタッチ操作が行われた場合に、ピンタッチ操作が行われた文字キーに設定された文字を、ピンタッチ操作の回数によって選択して出力するとともに、前記直線距離が前記所定範囲値の下限値d1以上でかつ上限値d2未満であると判別された場合に、前記始点を含む文字キーの中心位置に対して前記方向判別手順で判別された方向に応じて設定された文字を選択して出力する文字選択出力手順と、
前記直線距離が前記所定範囲値の上限値d2以上であると判別された場合に、前記方向に応じて設定された前記バータッチ入力の際のキー入力を補助する機能を動作させる補助機能手順とを備えることを特徴とするタッチ式キー入力方法。 - 複数種類の文字がそれぞれ表示された複数の文字キーを有するタッチ式キー入力装置に、
前記文字キーの範囲内において、最初にタッチした点である始点の位置を検出する始点位置検出手順と、
前記始点からタッチしたまま所定長さ以上移動するバータッチ操作が解除された点である終点の位置を検出する終点位置検出手順と、
これらの検出された始点および終点に基づいて、前記始点から前記終点への直線距離および方向を取得するベクトル取得手順と、
前記ベクトル取得手順で取得された方向を判別可能な方向判別手順と、
前記ベクトル取得手順で取得された直線距離が、所定範囲値の下限値d1未満であるか、所定範囲値の下限値d1以上でかつ上限値d2未満であるか、所定範囲値の上限値d2以上であるかを判別する距離判別手順と、
前記直線距離が前記所定範囲値の下限値d1未満であると判別されてピンタッチ操作が行われた場合に、ピンタッチ操作が行われた文字キーに設定された文字を、ピンタッチ操作の回数によって選択して出力するとともに、前記直線距離が前記所定範囲値の下限値d1以上でかつ上限値d2未満であると判別された場合に、前記始点を含む文字キーの中心位置に対して前記方向判別手順で判別された方向に応じて設定された文字を選択して出力する文字選択出力手順と、
前記直線距離が前記所定範囲値の上限値d2以上であると判別された場合に、前記方向に応じて設定された前記バータッチ入力の際のキー入力を補助する機能を動作させる補助機能手順とを実行させるためのプログラム。
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