JP4029724B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉型圧縮機に係り、詳しくは潤滑油送路内で発生するガスを、油送路外へ放出するためのガス抜き孔の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より圧縮部の軸受等の摺動部分へ潤滑油を給油するために、遠心ポンプを用いている密閉型圧縮機では、シャフト内の油通路中に溜まるガスを油通路外へ放出し、油通路内の圧力上昇を抑えて、遠心ポンプの能力低下を防ぐためガス抜き孔を設けることが知られている(例えば、特許文献1および、特許文献2参照。)。
【0003】
しかし、ガス抜き孔により、油の通路と電動機の上部空間が連通することにより、油が電動機室に少量ではあるが排出されている。例えば図2に示すように、密閉容器21内の上下に圧縮部22と電動機23を配置し、電動機23および底部油溜め空間29を冷却するために、圧縮部22からの吐出ガスを電動機23の外周部で上部空間23c1から下部空間23c2へ、そのガスをロータ23a に設けたガス通路24を通して電動機23下部から上部へ導き、かつ、この吐出ガスの流れをロータ23a 上部に付いている遠心ファン25によって促進させている構造の密閉型圧縮機では、ガス抜き孔26を遠心ファン25の入口側に開口すると、遠心ファン25の吸引力によって、ガス抜き孔26からの油の排出が促進される。
したがって、内部高圧型の密閉型圧縮機では、電動機23の上部空間23c1が吐出配管52と直接つながっているため、吐油量の増大につながる恐れがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−250469号公報(第4−6頁、第2図)
【特許文献2】
特開2002−349460号公報(第1または−5頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、ガス抜き孔を、遠心ファンの上方に設けた構成とすることにより、潤滑油送路内の圧力上昇を抑えて、遠心ポンプの能力低下を防ぐことができると共に、潤滑油送路から電動機の上部空間への潤滑油の排出が減り、吐出管からの吐油量も減少させることができる密閉型圧縮機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するためなされたもので、底部に油溜めを有する密閉容器内の上下に配置された冷媒を圧縮する圧縮部と、同圧縮部を駆動するステータとロータとからなる電動機と、このロータの回転力を前記圧縮部に伝達すると共に、上端から下端まで貫通し、前記圧縮部の摺動部に潤滑油を供給するための潤滑油送路を備えたシャフトと、前記ロータに設けられ、前記電動機の上部空間と下部空間とを連通するガス通路と、前記ロータの上部に取付けられ、前記電動機および底部油溜め空間を冷却する遠心ファンとから構成され、
前記圧縮部で圧縮された圧縮ガスを前記遠心ファンにより、前記ガス通路を通して、前記電動機の上部空間と下部空間とに循環させると共に、前記シャフトの下端が前記油溜めに浸漬され、前記シャフトの回転に伴う遠心力により前記油溜めの潤滑油を吸い上げ、この潤滑油を前記潤滑油送路を通して前記圧縮部の摺動部分に供給してなる密閉型圧縮機において、
前記潤滑油送路と前記電動機の上部空間とを連通するガス抜き孔を、前記遠心ファンの上方に設けてなる構成となっている。
【0007】
また、前記圧縮機が内部高圧タイプのスクロール型圧縮機からなる構成となっている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1(A)は本発明における一実施例を示す密閉型圧縮機の縦断面図,図1(B)は(A)のa部矢視図で遠心ファンを上面から見た図である。ここでは縦置型のスクロール型圧縮機を例に説明する。図1において、密閉容器1内の上下に、冷媒を圧縮する圧縮部2と、同圧縮部2を駆動するステータ3bとロータ3aとからなる電動機3とを配設している。
【0009】
前記スクロール型圧縮機は、渦捲き状のラップを立設させた固定スクロール4と、同固定スクロール4とラップを互いに噛み合わせ複数の圧縮室5を形成する旋回スクロール6と、同旋回スクロール6の背面のボス部6aに、先端に形成した旋回軸7aを挿入し、前記電動機3のステータ3bの回転力を前記旋回スクロール6に伝達するシャフト7と、同シャフト7の上部を支承するメインフレーム8と、前記シャフト7の下端を支承するサブフレーム8aと、前記密閉容器1の底部に設けられ、前記圧縮部2の軸受け等の摺動部分に潤滑油9aを供給するための油溜め9とから主に構成されている。
【0010】
前記シャフト7の内部に、上端から下方へ、同シャフト7の回転軸の軸心に対して偏心して穿設された潤滑油送路10を設けると共に、前記シャフト7の下部に、下端を開口し前記潤滑油送路10と前記油溜め9とを連通する円筒状の遠心ポンプ11を設け、前記シャフト7の下端を支承するサブフレーム8の底部に、前記遠心ポンプ11の下端の開口部に臨ませた吸込口12が設けられている。
【0011】
前記ロータ3aの前記シャフト7側の近傍に複数に設けられ、前記電動機3の上部空間3c1 と下部空間3c2 とを連通するガス通路16と、前記ロータ3aの上部に取付けられた遠心ファン13とが設けられている。
前記遠心ファン13は、図1(B)に示すように、シャフト7の回りに複数の羽根13a が放射状に配置され、前記ロータ3aの回転により、前記電動機3を収納する電動機室3c内のガスを循環させ、前記電動機3および底部油溜め空間9を冷却するもので、圧縮部2からの吐出ガスを電動機3の外周部で上部空間3c1 から下部空間3c2 へ、そのガスをロータ3aに設けた前記ガス通路16を通して電動機3の下部から上部へ導き、前記電動機3のステータ3bを冷却する。
【0012】
また、前記潤滑油送路10と前記電動機3の上部空間3c1 とを連通し、前記潤滑油送路10内のガスを前記電動機室3cに放出するためのガス抜き孔15を、前記遠心ファン13の上方に設けた構成となっている。
【0013】
上記構成において、圧縮機が運転されると、旋回スクロール6の旋回運動によって吸入管51から圧縮部2の吸入室5aに吸入された低圧冷媒は、圧縮室5の外周部から中心部へ順次移動しながら圧縮され高圧冷媒ガスとなり、同冷媒ガスは吐出孔4aを経由して吐出室14に吐出される。そして、冷媒は吐出管52から密閉容器1の外部に放出される。
【0014】
一方、前記シャフト7が回転すると、前記遠心ポンプ11も回転し、前記シャフト7の回転による遠心力作用を利用して、前記油溜め9から潤滑油9aを吸引し、同潤滑油9aは前記潤滑油送路10を通して前記圧縮部2の軸受け等の各摺動部分に供給される。
【0015】
前記潤滑油送路10内に溜まるガスは、前記ガス抜き孔15を通り前記電動機室3cに放出され、前記潤滑油送路10内の圧力上昇を抑えて、遠心ポンプの能力低下を防ぐことができる。
そして、前記ガス抜き孔15は、前記遠心ファン13の上部に配設されているため、前記遠心ファン13の吸引力によって、ガス抜き孔からの油の排出が促進されることはなく、前記電動機3の上部空間3c1 への潤滑油9aの排出が減り、前記吐出管52からの吐油量も減少させることができる。
【0016】
以上に説明したように、前記潤滑油送路10と前記電動機3の上部空間3c1 とを連通し、前記潤滑油送路10内のガスを前記電動機室3cに放出するためのガス抜き孔15を、前記遠心ファン13の上方に設けた構成とすることにより、前記潤滑油送路10内の圧力上昇を抑えて、遠心ポンプの能力低下を防ぐことができると共に、前記潤滑油送路10から前記電動機3の上部空間3c1 への潤滑油9aの排出が減り、前記吐出管52からの吐油量も減少させることができる密閉型圧縮機となる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、ガス抜き孔を、遠心ファンの上方に設けた構成とすることにより、潤滑油送路内の圧力上昇を抑えて、遠心ポンプの能力低下を防ぐことができると共に、潤滑油送路から電動機の上部空間への潤滑油の排出が減り、吐出管からの吐油量も減少することができる密閉型圧縮機となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施例を示す密閉型圧縮機の断面図で、(B)は(A)のa部矢視図で遠心ファンを上面から見た図である。
【図2】従来例による密閉圧縮機の断面図である。
【符号の説明】
1 密閉容器
2 圧縮部
3 電動機
3a ロータ
3b ステータ
3c 電動機室
3c1 上部空間
3c2 下部空間
4 固定スクロール
4a 吐出孔
5 圧縮室
5a 吸入室
6 旋回スクロール
6a ボス部
7 シャフト
7a 旋回軸
8 メインフレーム
8a サブフレーム
9 油溜め
9a 潤滑油
10 潤滑油送路
11 遠心ポンプ
12 吸込口
13 遠心ファン
14 吐出室
15 ガス抜き孔
16 ガス通路
51 吸入管
52 吐出管
Claims (2)
- 底部に油溜めを有する密閉容器内の上下に配置された冷媒を圧縮する圧縮部と、同圧縮部を駆動するステータとロータとからなる電動機と、このロータの回転力を前記圧縮部に伝達すると共に、上端から下端まで貫通し、前記圧縮部の摺動部に潤滑油を供給するための潤滑油送路を備えたシャフトと、前記ロータに設けられ、前記電動機の上部空間と下部空間とを連通するガス通路と、前記ロータの上部に取付けられた遠心ファンとから構成され、
前記圧縮部で圧縮された圧縮ガスを前記遠心ファンにより、前記ガス通路を通して、前記電動機の上部空間と下部空間とに循環させると共に、前記シャフトの下端が前記油溜めに浸漬され、前記シャフトの回転に伴う遠心力により前記油溜めの潤滑油を吸い上げ、この潤滑油を前記潤滑油送路を通して前記圧縮部の摺動部分に供給してなる密閉型圧縮機において、
前記潤滑油送路と前記電動機の上部空間とを連通するガス抜き孔を、前記遠心ファンの上方に設けてなることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 前記圧縮機が内部高圧タイプのスクロール型圧縮機からなることを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
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JP2002369632A JP4029724B2 (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 密閉型圧縮機 |
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