JP4029377B2 - 車両用シートバック、及び該シートバックに配設されるインサートワイヤー - Google Patents

車両用シートバック、及び該シートバックに配設されるインサートワイヤー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シートバック、及び該シートバックに配設されるインサートワイヤーに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、自動車等に配設される車両シートは、シートクッションとシートバックとを備えており、それらの外面は、外観を向上させるために表皮によって覆われている。この表皮を取り付ける方法として、シートの表皮を吊りこんで固定する吊りこみ(ホグリング)形式が従来から用いられている。このホグリング形式は、シートクッション本体やシートバック本体の内部に埋設されたインサートワイヤーに表皮保持具を介して表皮を支持する方法である。また、インサートワイヤーは、シートクッション本体やシートバック本体に形成した凹溝に沿った吊込み箇所に配設されている。
【0003】
従来のインサートワイヤーは、図9及び図10に示すように構成されている。このうち、図9に示すインサートワイヤー101は、上部ワイヤー103及び左右両側の側部ワイヤー105,105からなる外側インサートワイヤー107と、車幅方向に沿って配設された横ワイヤー109からなる内側インサートワイヤーと111から構成されている。これら4本のワイヤー103,105,105,109を成形型の内部に配置し、この状態でウレタン材料を成形型内に流し込んでウレタン成形を行うことによって、シートクッション本体又はシートバック本体の内部にインサートワイヤーを埋設している。
しかし、外側インサートワイヤー107及び内側インサートワイヤー111をそれぞれ別体にすると、シートクッション本体やシートバック本体をウレタン成形する際に成形型へセットする作業工程が余分にかかり、車両シートを製造する全体の作業工数が大きくなるという問題があった。
【0004】
また、図10に示すインサートワイヤー121は、門型形状に一体に形成された外側インサートワイヤー123に、横ワイヤー125からなる内側インサートワイヤー127をスポット溶接によって接合したものである。
しかし、内側インサートワイヤー127を外側インサートワイヤー123にスポット溶接等によって接合すると、インサートワイヤー151全体の剛性が大きくなりすぎるため、乗員が着座したときのシートクッション又はシートバックのたわみ量が減少し、乗り心地が低下するおそれがあった。
【0005】
さらに従来は、図示はしないが、フレームと一体に形成したインサートワイヤーがある。
しかし、このインサートワイヤーは、シートバックの背面側、又はシートクッションの下面側にフレームと共に配置されるため、表皮の吊り込み位置からインサートワイヤーまでの距離が、シートバック本体又はシートクッション本体の厚さ分だけ必要になるため、表皮保持具を大きくしなければならず、コスト的に不利であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記課題を解決し、安価なコストで組付が簡単にでき、乗員の座り心地や乗り心地が向上する車両用シートバック、及び該シートバックに配設されるインサートワイヤーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るインサートワイヤーでは、前記目的を達成するため、車両シートのシートバックの骨格を形成するフレームと、該フレームの前側に配設したシートバック本体と、該シートバック本体の外表面を覆うように配設された表皮と、を備えた前記シートバックの内部に、前記シートバック本体の前面に設けられた凹溝内の後方側で、かつシート幅左右方向の内側に埋設され、前記フレームから間隔を隔てて前記フレームと接続しない状態で、前記表皮を保持する保持具に固定されているインサートワイヤーにおいて、外側インサートワイヤーおよび内側インサートワイヤーから構成される前記インサートワイヤーであって、前記外側インサートワイヤーは、シート幅方向に沿って配設した上部ワイヤーと、該上部ワイヤーの両端からそれぞれ下方に向かって延在する側部ワイヤーと、を一体にして門型形状に形成される一方で、前記内側インサートワイヤーは、シート幅左右方向に沿って配設した横ワイヤーと、該横ワイヤーの左右両端から前記外側インサートワイヤーに当接する位置にある端部までそれぞれ延在するたわみ部と、により形成されており、前記内側インサートワイヤーの端部および前記外側インサートワイヤーは互いに交差する位置で接合され、前記内側インサートワイヤは前記外側インサートワイヤーより後方側に傾斜するように形成されている
【0008】
また、本発明に係るインサートワイヤーの一態様では、前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部が、前記横ワイヤーの左右両端から下方に延在する第1の縦ワイヤーから構成されて、前記内側インサートワイヤーは門型形状に形成されており、該第1の縦ワイヤーのそれぞれの前記端部は前記外側インサートワイヤーの前記側部ワイヤーの下端部に交差した状態で溶接により接合されている
【0009】
さらに、本発明に係るインサートワイヤーの別の態様では、前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部が、前記横ワイヤーの左右両端から上方に延在する第2の縦ワイヤーから構成されて、前記内側インサートワイヤーは平面略U字状に形成されており、該第2の縦ワイヤーのそれぞれの前記端部は前記外側インサートワイヤーの前記上部ワイヤーに交差した状態で溶接により接合されている
【0010】
そして、本発明に係るインサートワイヤーの更に別の態様では、前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部は、前記横ワイヤーの左右両端を上下方向に波を打つ略S字状に湾曲して形成することにより、弾性を持たせた湾曲部から構成されており、前記たわみ部の端部は前記側部ワイヤーに交差した状態で溶接により接合されている。このインサートワイヤーには、前述した構造を有するものを好適に用いることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態に係る車両用シートバック、及び該シートバックに配設されるインサートワイヤーについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、本明細書におけるシートバックの説明中、方向を示す用語(前、後、上、下、左、右)は、シートバックの標準位置(シートバックを立てた状態)での方向を示す。
自動車のシートは、通常、乗員の臀部及び脚部を支持するシートクッションと、乗員の背中を支持するシートバックとを備えている。このうちのシートバック1は、図1及び図2に示すように、車両シートの骨格を形成するフレーム3と、該フレーム3の前側に配設され、その前面に凹溝5が形成されたシートバック本体7と、該シートバック本体7の内部に埋設されたインサートワイヤー9と、前記シートバック本体7の外面を覆う表皮11とを備えている。
【0012】
図3(a)は、図1のA−A線による断面図であり、図3(b)は、図3(a)のB部を拡大した断面図である。
これらの図に示すように、シートバック本体7の内部前方側に、背面側のフレーム3から間隔を隔ててインサートワイヤー9が埋設されており、該インサートワイヤー9は、前記フレーム3とは接続されていない。シートバック本体7に形成された凹溝5の近傍(後方側)及び該凹溝5の車幅方向内側にはインサートワイヤー9が配設されている。
【0013】
一方、シートバック本体7の外面を覆っている表皮11は、図3(b)に示すように、その端部13同士を糸15で縫合し、該端部13に表皮保持具17を取り付けて凹溝5内に収容すると共に、前記表皮保持具17をC型リング(図2参照)を用いてインサートワイヤー9に固定及び保持している。
【0014】
このインサートワイヤー9は、図4に示すように、外側の枠体を構成する門型形状の外側インサートワイヤー21と、該外側インサートワイヤー21の内方に配設されると共に、外側インサートワイヤー21の左右下端部にスポット溶接によって接合された門型形状の内側インサートワイヤー23とから構成されている。
前記外側インサートワイヤー21は、上部に配設されて車幅方向に略直線状に延びる上部ワイヤー25と、該上部ワイヤー25の両端から屈曲して下方に延びる側部ワイヤー27とによって一体に形成されている。前記上部ワイヤー25は、図5(a)に示すように、車幅方向の中央部25aが最も後方側に突き出るように車両の後方側に向けてゆるやかに湾曲している。
【0015】
また、前記内側インサートワイヤー23は、上部側に配置されて車幅方向に延びる横ワイヤー29と、該横ワイヤー29の左右両端から屈曲して下方に延びる縦ワイヤー31とから形成されている。この横ワイヤー29も湾曲しており、図5(a)に示すように、車幅方向の中央部29aが最も後方側に位置するように車両の後方側にゆるやかに突き出ている。また、内側インサートワイヤー23は、図5(a)に示すように、外側インサートワイヤー21よりも後方側になるように傾斜している。
そして、内側インサートワイヤー23の縦ワイヤー31の下端31aは、図5(b)に示すように後方側に向けて略くの字状に屈曲し、側部ワイヤー27の下端27aに交差して重ね合わされ、この状態で両ワイヤー31,27をスポット溶接することによって、内側インサートワイヤー23が外側インサートワイヤー21に固定されている。
【0016】
また、このインサートワイヤー9は、図6に示すように、シートバック本体7の内部に凹溝5に沿って埋設されており、C型リング19も凹溝5に沿って複数配設されている。
さらに、内側インサートワイヤーの形状及びその取付位置を変えた種々の形態を図7と図8に示す。これらの図に示す縦ワイヤーは、全て図4の縦ワイヤーと同じ形状に形成されている。
【0017】
図7に示すインサートワイヤー41において、内側インサートワイヤー43は、平面視が略U字状に形成されており、車幅方向に延びる横ワイヤー45と、該横ワイヤー45の左右両端から屈曲して上方に延びる縦ワイヤー47とから構成されている。該縦ワイヤー47の上端は外側インサートワイヤー21の上部ワイヤー25と交差しており、この状態で、両ワイヤー43,21をスポット溶接することにより、内側インサートワイヤー43を外側インサートワイヤー21に固定している。
また、図8に示すインサートワイヤー51において、内側インサートワイヤー53は、車幅方向に延びる横ワイヤー55と該横ワイヤー55の両端に設けた湾曲部57から構成されている。該湾曲部57は、上下方向に波を打ったような略S字状に湾曲して形成されており、外側インサートワイヤー21の側部ワイヤー27の高さ方向中央部の近傍にスポット溶接されている。
なお、図7及び図8に示す横ワイヤー45,55も、図4に示す横ワイヤー29と同様に、車両後方に向けて湾曲している。
【0018】
前記構成を有するインサートワイヤー9,41,51による作用を以下に説明する。
乗員がシートに着座すると、背中の荷重がシートバック1の全体にかかり、シートバック本体7がたわむ。次いで、図5(a)に示すように、内側インサートワイヤー23よりも前方側に位置している外側インサートワイヤー21に荷重がかかり、該外側インサートワイヤー21が後方にたわむ。そして、外側インサートワイヤー21が内側インサートワイヤー23と前後方向の位置が同じになると、内側インサートワイヤー23も外側インサートワイヤー21と共に後方にたわんで弾性変形をする。
【0019】
ここで、内側インサートワイヤー23には、下方に延びる縦ワイヤー31が設けられているため、縦ワイヤー31の分だけたわみによる可動量(図5(a)に矢印P参照)が大きくなり、乗員の乗り心地や坐り心地も向上する。
即ち、溶接部分を支点として内側インサートワイヤーの前後方向の動きが可能(内側インサートワイヤー自体がバネのような動きをする)になり、インサートされているシートバック本体のウレタンのたわみを阻害することがなくなるため、内側インサートワイヤーが外側インサートワイヤーと別体の場合と同様の乗り心地を確保することが可能となる。
【0020】
なお、本発明は、前述した本発明の実施の形態に限定されることなく、本発明の技術思想に基づいて種々の変更及び変形が可能である。
例えば、これまでは、インサートワイヤーを車両のシートバックに適用する場合について説明をしてきたが、シートクッションに適用することも可能である。
つまり、門型状に形成された外側インサートワイヤーの内方に内側インサートワイヤーを配置し、この状態で、シートクッション本体の内部に埋設されたインサートワイヤーにおいて、前記内側インサートワイヤーを、車幅方向に沿って配設した横ワイヤーと、該横ワイヤーの両端側に設けられ、先端が前記外側インサートワイヤーに取り付けられたたわみ部とによって構成することもできる。
【0021】
【発明の効果】
本発明に係るインサートワイヤーは、車両シートのシートバックの骨格を形成するフレームと、該フレームの前側に配設したシートバック本体と、該シートバック本体の外表面を覆うように配設された表皮と、を備えた前記シートバックの内部に、前記シートバック本体の前面に設けられた凹溝内の後方側で、かつシート幅左右方向の内側に埋設され、前記フレームから間隔を隔てて前記フレームと接続しない状態で、前記表皮を保持する保持具に固定されているインサートワイヤーにおいて、外側インサートワイヤーおよび内側インサートワイヤーから構成される前記インサートワイヤーであって、前記外側インサートワイヤーは、シート幅方向に沿って配設した上部ワイヤーと、該上部ワイヤーの両端からそれぞれ下方に向かって延在する側部ワイヤーと、を一体にして門型形状に形成される一方で、前記内側インサートワイヤーは、シート幅左右方向に沿って配設した横ワイヤーと、該横ワイヤーの左右両端から前記外側インサートワイヤーに当接する位置にある端部までそれぞれ延在するたわみ部と、により形成されており、前記内側インサートワイヤーの端部および前記外側インサートワイヤーは互いに交差する位置で接合され、前記内側インサートワイヤは前記外側インサートワイヤーより後方側に傾斜するように形成されているため、着座したときに乗員の背中から加わる荷重を前記たわみ部が弾性変形することによって柔軟に受け止めると共に、前記荷重に対する反力が作用し、乗員の坐り心地や車両の乗り心地が向上する。また、前記外側インサートワイヤーは一体に形成されているため、成形型内に配置する作業が容易になり、作業工数の削減を図ることができる。
【0022】
また、本発明に係る車両用シートバックは、その背面側にフレームが配設されたシートバック本体と、該シートバック本体の内部に、前記フレームと間隔を隔てて埋設されたインサートワイヤーと、前記シートバック本体の外面を覆う表皮とを備えているため、シートの骨格であるフレームとインサートワイヤーとが別体に設けられ、ウレタンからなるシートバック本体のたわみと共にインサートワイヤーがたわむので、フレームとインサートワイヤーが接合されている構造に比較して、前後方向、即ち、シートの奥行き方向により容易にたわむようになり、乗員の乗り心地が向上する。また、従来、インサートワイヤーがフレームと一体になっている場合は、シートバック本体の厚さ分だけ表皮保持具を大型化しなければならなかったが、本発明によれば、表皮保持具を小さくすることができので、部品コストを安価に抑えることができる。
【0023】
さらに、本発明に係るインサートワイヤーの更に別の態様では、前記内側インサートワイヤーを外側インサートワイヤーよりも車両後方側に配置しているため、乗員が着座した場合に内側インサートワイヤーの前後方向のたわみ量が小さくなり、乗員の背中からの荷重に対する反力が小さくなるので、乗り心地が更に向上する。この内側インサートワイヤーのオフセット量を変えることによって、車両に合わせた適度な反力を調整することができる。
【0024】
本発明に係るインサートワイヤーの一態様では、前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部が、前記横ワイヤーの左右両端から下方に延在する第1の縦ワイヤーから構成されて、前記内側インサートワイヤーは門型形状に形成されており、該第1の縦ワイヤーのそれぞれの前記端部は前記外側インサートワイヤーの前記側部ワイヤーの下端部に交差した状態で溶接により接合されているため、外側インサートワイヤーの変形量に内側インサートワイヤーの変形量が加わるため、インサートワイヤー全体の可動範囲を大きくすることができる。また、前記たわみ部を簡単な方法で成形することができ、作業工数の削減を図ることができる。
【0025】
本発明に係るインサートワイヤーの別の態様では、前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部が、前記横ワイヤーの左右両端から上方に延在する第2の縦ワイヤーから構成されて、前記内側インサートワイヤーは平面略U字状に形成されており、該第2の縦ワイヤーのそれぞれの前記端部は前記外側インサートワイヤーの前記上部ワイヤーに交差した状態で溶接により接合されているため、比較的単純な形状で前記たわみ部を形成することができ、第2の縦ワイヤーの長さを変更することによって、インサートワイヤー全体の可動量を自由に変えることができると共に、作業工数の削減を図ることができる。
【0026】
本発明に係るインサートワイヤーの更に別の態様では、前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部は、前記横ワイヤーの左右両端を上下方向に波を打つ略S字状に湾曲して形成することにより、弾性を持たせた湾曲部から構成されており、前記たわみ部の端部は前記側部ワイヤーに交差した状態で溶接により接合されているため、内側ワイヤーの長さを短くすることができ、部品コストの低減及び軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインサートワイヤーを備えたシートバックを示す斜視図である。
【図2】図1のシートバックの分解斜視図である。
【図3】本図のうち、(a)は図1のA−A線による断面図、(b)は図3(a)のB部を拡大した断面図である。
【図4】本発明に係るインサートワイヤーを示す正面図である。
【図5】本図のうち、(a)は図4に示すインサートワイヤーの側面図、(b)は図5(a)のC部を拡大した側面図である。
【図6】図4のインサートワイヤーを配設したシートバックの正面図である。
【図7】本発明に係るインサートワイヤーの変形例を示す正面図である。
【図8】本発明に係るインサートワイヤーの別の変形例を示す正面図である。
【図9】従来のインサートワイヤーを示す正面図である。
【図10】従来の別のインサートワイヤーを示す正面図である。
【符号の説明】
1 シートバック
3 フレーム
5 凹溝
7 シートバック本体
9,41,51 インサートワイヤー
11 表皮
13 端部
15 糸
17 表皮保持具
19 C型リング
21 外側インサートワイヤー
23,43,53 内側インサートワイヤー
25 上部ワイヤー
27 側部ワイヤー
29,45,55 横ワイヤー
31,47 縦ワイヤー
57 湾曲部

Claims (4)

  1. 車両シートのシートバックの骨格を形成するフレームと、該フレームの前側に配設したシートバック本体と、該シートバック本体の外表面を覆うように配設された表皮と、を備えた前記シートバックの内部に、前記シートバック本体の前面に設けられた凹溝内の後方側で、かつシート幅左右方向の内側に埋設され、前記フレームから間隔を隔てて前記フレームと接続しない状態で、前記表皮を保持する保持具に固定されているインサートワイヤーにおいて、
    外側インサートワイヤーおよび内側インサートワイヤーから構成される前記インサートワイヤーであって、前記外側インサートワイヤーは、シート幅方向に沿って配設した上部ワイヤーと、該上部ワイヤーの両端からそれぞれ下方に向かって延在する側部ワイヤーと、を一体にして門型形状に形成される一方で、前記内側インサートワイヤーは、シート幅左右方向に沿って配設した横ワイヤーと、該横ワイヤーの左右両端から前記外側インサートワイヤーに当接する位置にある端部までそれぞれ延在するたわみ部と、により形成されており、前記内側インサートワイヤーの端部および前記外側インサートワイヤーは互いに交差する位置で接合され、前記内側インサートワイヤは前記外側インサートワイヤーより後方側に傾斜するように形成されていることを特徴とするインサートワイヤー。
  2. 前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部が、前記横ワイヤーの左右両端から下方に延在する第1の縦ワイヤーから構成されて、前記内側インサートワイヤーは門型形状に形成されており、該第1の縦ワイヤーのそれぞれの前記端部は前記外側インサートワイヤーの前記側部ワイヤーの下端部に交差した状態で溶接により接合されていることを特徴とする請求項1に記載のインサートワイヤー。
  3. 前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部が、前記横ワイヤーの左右両端から上方に延在する第2の縦ワイヤーから構成されて、前記内側インサートワイヤーは平面略U字状に形成されており、該第2の縦ワイヤーのそれぞれの前記端部は前記外側インサートワイヤーの前記上部ワイヤーに交差した状態で溶接により接合されていることを特徴とする請求項1に記載のインサートワイヤー。
  4. 前記内側インサートワイヤーの前記たわみ部は、前記横ワイヤーの左右両端を上下方向に波を打つ略S字状に湾曲して形成することにより、弾性を持たせた湾曲部から構成されており、前記たわみ部の端部は前記側部ワイヤーに交差した状態で溶接により接合されていることを特徴とする請求項1に記載のインサートワイヤー。
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