JP4028917B2 - 超電導磁石装置のクエンチ保護方法およびクエンチ保護回路 - Google Patents

超電導磁石装置のクエンチ保護方法およびクエンチ保護回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クエンチによる超電導線の破損を防止した高磁場超電導磁石装置のクエンチ保護方法に関し、特に永久電流モードで運転される永久電流超電導磁石装置に適した、高磁場超電導磁石装置のクエンチ保護方法およびクエンチ保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磁場を利用する核磁気共鳴分光分析装置(以下、単にNMR 装置という) 、電子スピン共鳴分析装置(以下、単にESR 装置という) 、ドハースファンアルフェン効果の測定装置などにおいては、発生磁場が高い程分解能が高まり、分析精度が向上する。また、発生磁場が高い程、不純物濃度やサンプル量などの分析対象試料にたいする制約も緩和される。したがって、これらの装置は、近年益々高磁場化する傾向にある。これに対し、現在一般に用いられている超電導磁石 (超電導マグネット) には、NbTi、Nb3Sn などの金属超電導線をコイル化したものが用いられている。これら金属超電導線の臨界磁場( 超電導性を保持できる最高磁場) は、通常、NbTiで11T(テスラ) 、Nb3Sn で 23Tであるので、前記装置の中・低磁場用には比較的コストの安いNbTi超電導線が用いられ、高磁場用には、超電導性能が高く、また比較的コストの高いNb3Sn 超電導線が、前記NbTi超電導線と組み合わせて用いられている。しかし、4.2Kで運転される超電導磁石では、最高磁場は18T 止まりであり、1.8K程度の超流動冷却型でも20T の発生が上限となっている。
【0003】
このため、更なる高磁場化が必要な場合には、外・中層の磁石を各々NbTi、Nb3Sn 金属超電導線コイルにより構成し、内側のコイルを酸化物超電導線材により構成することが提案されている。酸化物超電導体の臨界磁場は、通常、100T以上であり、酸化物超電導線を巻回した円筒状の超電導コイルを内側に、金属超電導線を巻回した円筒状の超電導コイルを外側に配置した超電導磁石装置とすることにより、20T 以上の高い磁場が得られる。
【0004】
このような、より高磁場の超電導磁石装置を実用化するためには、酸化物超電導線材の臨界電流密度を向上させる必要がある。また、強磁場下で大電流を通電するので、線材には極めて大きな応力が働くため、この応力に耐える高い強度の酸化物超電導線材を実現することも重要となる。したがって、このような観点から、酸化物超電導線材について、高臨界電流密度化や高耐力化を目指した開発が盛んに進められている。
【0005】
一方、このような高磁場超電導磁石装置を実用化するためには、更に、超電導コイルのクエンチ(超電導状態から常電導状態への転移)が生じた場合の、超電導コイルの保護対策も必要となる。即ち、超電導磁石装置が高磁場になればなるほど、その磁石の蓄積しているエネルギーは巨大となる。したがって、何らかの原因により、磁石の低温ステージ( クライオスタット) への熱侵入が生じて、磁石システム全体の温度が上昇し、超電導コイルの温度も上昇して、超電導コイルのクエンチが生じ、このクエンチにより、前記蓄積エネルギーが放出された場合の対策が必要となる。仮に、超電導コイルのクエンチ保護対策が無く、この蓄積エネルギーが超電導コイルの一箇所に集中した場合には、その集中した部分の超電導線乃至コイルの破断や溶断等の破損などが生じる可能性がある。そして、この超電導線コイルの破損が生じた場合には、超電導磁石装置全体が再起動不能の致命的なダメージを被ることになる。
【0006】
したがって、従来から、このクエンチによって超電導磁石装置全体が致命的なダメージを被ることのないよう、NbTi、Nb3Sn などの金属超電導線コイルの保護対策が種々なされている。例えば、▲1▼クエンチが発生した際に、前記蓄積エネルギーをできるだけコイル全体に分散させるため、金属超電導線コイルを小さなセクションに分割するとともに、各セクション毎に保護抵抗を繋ぎ、ある特定のコイルへの電力流入の集中を防止する。また、▲2▼図4 に示すような、ヒータ19を金属超電導線コイル4 の外周に巻くとともにエポキシ樹脂21などで固定し、一方で金属超電導線コイル4 の両端の発生電圧をモニターしておき、クエンチによる過電圧発生と同時に、ヒーター19に通電し、金属超電導線コイル4 全体を強制的にクエンチさせ、ある特定のコイルへの電力流入の集中を防止するなどの手段も使用されている。但し、これらのいずれの方法も、クエンチが発生する当該コイルである金属超電導線コイルの異常を検出してから、金属超電導線コイルの保護策を開始する点で共通している。
【0007】
一方、酸化物超電導線コイルのクエンチ対策については、前記金属超電導線コイルのような対策は、まだ検討されていない。これは前記した通り、酸化物超電導線コイルが、酸化物超電導線材について、高臨界電流密度化や高耐力化を目指した開発中であることと、酸化物超電導体が極めて安定でクエンチを起こしにくいと考えられているからである。即ち、金属超電導線コイルでは、金属超電導線材の僅かの温度上昇の動きが、クエンチ発生の引き金になりうる。しかし、酸化物超電導線材においては、使用中の極低温温度から臨界温度までの温度マージン (温度差) が、金属超電導線材と比較してかなり大きいため、実際の酸化物超電導線材の温度上昇の動きは、金属超電導線材と比較すると、かなり小さく、クエンチ発生までに時間を要する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この酸化物超電導線コイルにおけるクエンチの起こりにくさは、あくまで、酸化物超電導線コイルが単体で用いられた場合のみに適用できるものである。本発明が対象とする、NbTi、Nb3Sn などの金属超電導線コイルと、酸化物超電導線コイルとを組み合わせて構成される高磁場超電導磁石装置では、金属超電導線コイルのクエンチが発生した際には、必然的に、酸化物超電導線コイルにクエンチが伝播する。そして、この場合、前記したように、クエンチが発生する当該コイルの異常を検出してからコイルの保護策を開始するような、従来のクエンチ対策方法では、酸化物超電導線コイルに対して、大きなストレスがかかり、線材が破断する等の致命的なダメージを与える場合があることが判明した。
【0009】
即ち、金属超電導線コイルにクエンチが発生すると、酸化物超電導線コイルの電流が電磁誘導により変化する。次に酸化物超電導線コイルにクエンチが伝播して、酸化物超電導線コイルの一部にクエンチの芽が発生する。ここにおいて、酸化物超電導線コイルの臨界温度は高いので、この芽の部分の温度が上昇して臨界温度に達するには時間がかかる。また、この芽の領域の回りが加熱されて常電導部分が広がっていくのにも時間がかかる。例えば、この常電導部分が広がっていく速度は、金属超電導線コイルの百分の一以下の速度である。したがって、従来の技術思想のように、クエンチが発生する当該酸化物超電導線コイルのコイル両端の発生電圧をモニターしていたとしても、酸化物超電導線コイルの常電導部分がなかなか広がらないために、既にクエンチが生じているにも拘らず、これを検知することが実質的に困難である。このように酸化物超電導線コイルにクエンチが生じていることを検知するまでに時間がかかると、その間に誘導電流が増大して、酸化物超電導線コイルに対して、大きなストレスがかかり、線材が破断する等の致命的なダメージを与えることにつながる。
【0010】
この従来のクエンチ保護対策を金属超電導線コイルと酸化物超電導線コイルとを組み合わせて構成される高磁場超電導磁石装置に適用した際に、酸化物超電導線コイルがどの程度の応力(ストレス)を受けるかをシミュレーションした結果を図6 に示す。図6 の条件等は追って実施例にて詳述するが、同図から明らかな通り、金属超電導線コイルにクエンチが発生した際には、クエンチ発生から約2.5 秒後に、酸化物超電導線コイルに、最大で450MPa程度の応力がかかることが分かる。酸化物超電導線コイルの、現在達成されている最大の強度は210MPa程度である。したがって、図6 から、金属超電導線コイルにクエンチが発生した際には、約2.5 秒以内にクエンチ保護対策を実施しない限り、酸化物超電導線材に最大線材強度以上の応力がかかり、酸化物超電導線材が破断する可能性が大きいことが分かる。そして、現状では、前記した通り、酸化物超電導線コイル両端の発生電圧をモニターしていたとしても、酸化物超電導線コイルにクエンチが生じていることを検知するまでには時間がかかり、とてもこの約2.5 秒以内に、クエンチ保護対策を実施することができない。
【0011】
したがって、本発明は、このような従来技術の問題に鑑み、金属超電導線コイルと酸化物超電導線コイルとを組み合わせて構成される高磁場超電導磁石装置において、金属超電導線コイルにクエンチが発生した際に、酸化物超電導線コイルを保護することのできる高磁場超電導磁石装置のクエンチ保護方法およびクエンチ保護回路を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的のための本発明の超電導磁石装置のクエンチ保護方法の要旨は、主磁場を発生する超電導コイルが、酸化物超電導線コイルと金属超電導線コイルとを組み合わせた超電導磁石装置において、円筒状の酸化物超電導線コイルの円周方向の複数箇所でかつコイルの軸方向にヒータ線を通して、全体として前記酸化物超電導線コイルを囲む形にヒーターを配置し、前記金属超電導線コイルのクエンチ発生による電圧降下で生じた電流の変化により、前記ヒータを発熱させて、前記酸化物超電導線コイル全体を加熱し、前記金属超電導線コイルのクエンチ発生と同時に、前記酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチさせ、前記酸化物超電導線コイルを保護することである。
また、超電導磁石装置のクエンチ保護回路の要旨は、主磁場を発生する超電導コイルが、酸化物超電導線コイルと金属超電導線コイルとを組み合わせたコイルからなる超電導磁石装置におけるクエンチ保護回路であって、円筒状の酸化物超電導線コイルの円周方向の複数箇所でかつコイルの軸方向にヒータ線を通して、全体として前記酸化物超電導線コイルを囲む形にヒータを配置する一方、前記金属超電導線コイルを小さなセクションに複数分割するとともに、直列に接続された保護抵抗を前記各セクション毎に並列に繋いで保護回路を構成し、この金属超電導線コイルのクエンチ発生による電圧降下を検出して、この電圧降下で生じた電流の変化を、前記金属超電導線コイルに接続された回路により、前記ヒータの回路におけるスイッチに伝え、これによってスイッチを作動させて、電源と前記ヒータとを導通させることにより、前記ヒータを発熱させて、前記酸化物超電導線コイル全体を加熱し、前記金属超電導線コイルのクエンチ発生と同時に、前記酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチさせ、前記酸化物超電導線コイルを保護することである。
【0013】
このように本発明では、従来のように超電導コイルのクエンチを検出するのではなく、金属超電導線を巻回した超電導コイルのクエンチ発生により、前記酸化物超電導線コイルを囲む形にて配置したヒーターを発熱させて、金属超電導線を巻回した超電導コイルのクエンチ発生と同時に、酸化物超電導線を巻回した超電導コイル全体を強制的にクエンチさせることを特徴とする。
【0014】
本発明の基本的な概念を図1 の回路図を用いて説明する。図1 は核磁気共鳴分光分析(NMR) 装置用超電導磁石装置の回路図を示している。この図1 において、主磁場を発生する超電導磁石は、極低温に保持されたクライオスタット10内に収容されている。主磁場を発生する超電導磁石は、酸化物超電導線が巻回された酸化物超電導線コイル1 と、これに直列に接続され、NbTi超電導線コイル2 とNb3Sn 超電導線コイル3 が直列に接続された金属超電導線コイル4 とからなる。また、11は超電導コイル4 の外側に配置されたNbTi超電導線が巻回された磁場補正用のコイルである。
【0015】
そして、酸化物超電導線コイル1 の外側には、本発明の特徴である電源7 と回路8 で結ばれたヒータ5 が配置されている。このような回路構成において、金属超電導線コイル4 にクエンチが発生すると同時に、その電圧降下により生じる電流の変化を、金属超電導線コイル4 に接続された回路9 により、ヒータ5 の回路8 におけるスイッチ6 に伝える。そして、これによってスイッチ6 を作動させて、電源7 とヒータ5 とを導通させ、ヒータ5 を発熱させることにより酸化物超電導線コイル1 全体を強制的に、短時間でクエンチさせて、酸化物超電導線コイル1 への応力負荷を防止して、酸化物超電導線コイル1 を保護する。
【0016】
また、この図1 では、好ましい態様として、NbTi、Nb3Sn などの金属超電導線コイル4 に対するクエンチ保護対策がなされている。具体的には、クエンチが発生した際に、前記蓄積エネルギーをできるだけ金属超電導線コイル全体に分散させるため、前記従来技術と同様に、NbTi、Nb3Sn などの金属超電導線コイルを小さなセクション、例えば、Nb3Sn 金属超電導線コイル3 を、図1 に示すように、a1、a2、a3毎の小さなセクションに複数分割するとともに、直列に接続された保護抵抗22を、各セクション毎に並列に繋いで保護回路を構成し、クエンチが発生した際に、ある特定のコイルへの電力流入の集中を防止している。
【0017】
より具体的には、このような回路構成とすることによって、Nb3Sn 金属超電導コイル3 のクエンチが発生した部分の電流は、クエンチした部分の電気抵抗値と、そのクエンチした部分を含んでいるセクションa(又はb又はc)が持つインダクタンスの比に応じて減衰する。この際、超電導マグネット3 全体のインダクタンスに比べて各セクションa、b、cのそれぞれが持つインダクタンスは小さい。したがって、超電導コイル3 のクエンチした部分の電流値の減衰は、超電導コイル3 を前記セクションに分割しない場合に比して、速くなり、クエンチした部分の破損を防ぐことができる。また、クエンチしたセクションa以外のセクションb、cでも、セクションaに蓄えられていた電磁エネルギーが電磁誘導によって転送され、セクションb、cの電流値が上昇する。更に、クエンチ中の磁場変動による交流損失によってセクションb、cの超電導状態の部分が温度上昇を起こし、臨界電流値が減少する。その結果、セクションb、cで誘導によって増加した電流値が、前記交流損失による温度上昇で減少した臨界電流値を超えると、セクションb、cでもクエンチが発生し、セクションb、cにおいても電流値はセクションaと同等の速さで減衰し、コイルの破損を防ぐことができる。
【0018】
なお、この好ましい態様では、金属超電導線コイルに対するクエンチ保護対策を示したが、酸化物超電導線コイルに同様のクエンチ保護対策を実施しても良い。酸化物超電導線コイルは、前記した通り、それ自体ではクエンチしにくい点で、金属超電導線コイルよりも、クエンチ保護対策の必要性は薄いが、本発明のように、金属超電導線コイルと組み合わせて用いられる場合には、超電導磁石装置の構成によって必要となる場合もある。
【0019】
また、この図1 の態様では、前記保護抵抗22を繋ぐことに加えて、更に好ましい態様として、保護抵22とダイオード23を直列に接続している。これは、超電導線コイルの励磁中に、保護抵抗でジュール発熱が起き、超電導磁石装置の冷却に用いている液体ヘリウム等の寒剤の蒸発が増加するのを防止するためである。より具体的には、例えば、Nb3Sn 超電導線コイル3 の励磁中には、超電導線コイル3 の両端および分割したセクションa1、a2、a3の両端に、励磁度に応じて電位差が生じる。この結果、保護抵抗22にも電流が流れて、保護抵抗22でジュール発熱が起き、前記寒剤の蒸発が増加する場合がある。これに対し、保護抵22とダイオード23を直列に接続していると、超電導線コイル3 の両端および分割したセクションa1、a2、a3の両端に電位差が生じても、その電位差がダイオード23のオン電圧以下であるならば、保護抵抗22に電流は流れないので、励磁中の保護抵抗のジュール発熱を防ぐことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様を、図2 に示す、NMR 装置用の高磁場超電導磁石装置を用いて説明する。なお、図2 における回路の基本的な構成は図1 と同じである。図2 において、主磁場を発生する超電導磁石は、極低温に保持されたクライオスタット10内に収容されている。クライオスタット10内の超電導磁石としては、▲1▼内側に配置され、ビスマス系酸化物超電導線が巻回された主磁場を発生する円筒状の酸化物超電導コイル1 と、▲2▼この酸化物超電導コイル1 の外側に配置されるとともに直列に接続され、内側にNb3Sn 超電導線および外側にNbTi超電導線が巻回された主磁場を発生する円筒状の金属超電導コイル4 とからなる。そして、酸化物超電導コイル1 には、永久電流スイッチ12が並列に接続されるとともに、永久電流スイッチ12にはヒータ用電源15が、酸化物超電導コイル1 には励磁用電源14が、各々配線13、16により接続されている。
【0021】
ここで、前記酸化物超電導線の酸化物材料としては、Bi2-x Pbx Sr2Ca2Cu3Oy 、Bi2Sr2CaCu2O yなどのビスマス系酸化物が好ましい。そして、酸化物超電導線コイルの製法についても、これら酸化物原料を銀などの良電導性金属でシースした上で、伸線等の公知の加工方法で線に加工するとともに、コイル化および熱処理するなどの公知の製法が、適宜使用可能である。
【0022】
なお、特に磁場の均一性が要求される、NMR 装置用の高磁場超電導磁石装置では、磁場の均一性を保証するために、金属超電導コイル4 の外側に配置されるとともに直列に接続された、NbTi超電導線が巻回された磁場補正用の円筒状のコイル11を設けることが好ましい。また、この主磁場補正用のコイル11を配置する場所は、主磁場発生用の超電導線コイル1 や2 に対して、より外側に配置する方が、磁場乃至磁束を補償しやすい。
【0023】
本発明において、金属超電導線コイル4 にクエンチが発生すると同時に、酸化物超電導線コイル1 全体を強制的にクエンチさせて、酸化物超電導線コイル1 を保護するため、酸化物超電導線コイル1 の外側には、外部電源7 と回路8 で結ばれたヒータ5 が配置されている。より具体的には、ヒータ5 は、図3(a)、(b) に示す通り、円筒状の酸化物超電導線コイル1 の、それぞれ外周と内周の円周方向の複数箇所( 図3(a)では円周方向の4 箇所) で、かつコイル1 の軸方向に、ヒータ線貫通用の孔17、17を設けるとともに、この孔17にヒータ線8 を通し、全体として、酸化物超電導線コイル1 を囲む形にて構成される。また、ヒータ線8 のコイル1 の外周と内周に沿う部分は、断熱剤18 (断熱パテ等) により、ヒータ線8 の発熱がコイル1 の外周と内周の空間に拡散しないように、断熱被覆されるのが好ましい。
【0024】
なお、酸化物超電導線コイル1 が十分小さく、部分的な加熱でも、酸化物超電導線コイル全体が短時間に強制的にクエンチできる場合には、この例のように、必ずしもヒータ線8 を酸化物超電導線コイル1 を囲む形にて構成しなくても、前記図4 に示したように、ヒータ (線) を酸化物超電導線コイルの外周に部分的に設けても良い。しかし、本発明で問題とするのは、金属超電導線コイルにクエンチが発生してから、酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチできるまでの時間である。したがって、本発明では、酸化物超電導線コイルの条件に拘らず、クエンチ発生から酸化物超電導線コイルに許容される以上の応力(負荷) がかかるまでに、酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチする必要がある。
【0025】
より具体的には、前記図6 の通り、金属超電導線コイルにクエンチが発生してから、約2.5 秒以内のような極めて短時間に、酸化物超電導線コイルに許容される以上の応力がかかる。酸化物超電導線コイルの、現在達成されている最大の強度は、前記した通り、210MPa程度である。このため、例えば、図6 の場合では、クエンチが発生してから、酸化物超電導線コイルに210MPa程度の応力がかかるまでの時間、約0.9 秒以内のような極めて短時間に、酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチできない限り、酸化物超電導線材が破断する可能性がある。また、高磁場超電導磁石装置の大型化に伴い、酸化物超電導線コイルが大型化すればするほど、前記図4 に示したような、ヒータ (線) を酸化物超電導線コイルの外周に部分的に設ける方法では、酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチすることは難しくなる。したがって、金属超電導線コイルにクエンチが発生してから、酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチできるまでの時間を短縮するためにも、そして酸化物超電導線コイルが大型化に対応して、酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチするためにも、前記した図3(a)、(b) に示す通り、ヒータ線は、全体として酸化物超電導線コイル1 を囲む形に構成することが、コイル全体の短時間でのクエンチを達成乃至保証できる。
【0026】
このような構成の酸化物超電導線コイル1 の強制的なクエンチ装置において、金属超電導線コイル4 にクエンチが発生すると同時に、その電圧降下により生じる電流の変化を、金属超電導線コイル4 に接続された配線9 により伝え、ヒータ5 の回路8 におけるスイッチ6 を作動させ、外部電源7 とヒータ線8 とを導通させて、外部電源7 によりヒータ線8 を発熱させることにより、酸化物超電導線コイル1 全体を強制的にクエンチさせて、酸化物超電導線コイル1 を保護する。
【0027】
なお、ここにおいて、本発明におけるNMR 装置用高磁場超電導磁石装置の永久電流モードの運転について以下説明する。永久電流モードの酸化物超電導コイル1 と金属超電導コイル4 の励磁は、酸化物超電導コイル1 に並列に接続している永久電流スイッチ12のヒータ( 図示せず) に外部のヒータ用電源15より通電し、それぞれの永久電流を開状態として行う。そして、この状態で励磁用の外部電源14により、酸化物超電導コイル1 に電流を流す。
【0028】
このように、励磁用の外部電源14から酸化物超電導コイル1 に電流を流す際に、ヒータ用電源15からも永久電流スイッチ12のヒータに通電し、発熱したヒータにより、永久電流スイッチ12のスイッチ用超電導線巻線部( 図示せず) を加熱する。加熱されたスイッチ用超電導線巻線部は、常電導状態(オフ状態)に転移して、温度に応じた有限の抵抗値を持つ。そのため、励磁用の外部電源14から酸化物超電導コイル1 に電流を供給すると、永久電流スイッチ12はオフ状態となっているため、励磁用の外部電源14からの電流は、酸化物超電導コイル1 に流れ、その電流は増加することになる。
【0029】
この酸化物超電導コイル1 に流れる電流値が所定の値になったところで、永久電流スイッチ12のヒータへの通電(ヒータによる加熱)を停止すると、図示しない冷却部と熱的に短絡しているスイッチ用超電導線巻線部の温度は低下して超電導状態(オン状態)に転移する。そして、超電導線巻線部がオン状態に転移したあと、励磁用の外部電源14の電流を下げていくと、酸化物超電導コイル1 に流れる電流は一定のまま、励磁用の外部電源14の電流低下分を補うように永久電流スイッチ1に電流が流れ込む。つまり、電流は超電導コイル1 と永久電流スイッチ12の超電導線巻線部の間をループして流れる。その後、励磁用の外部電源14の電流を下げて酸化物超電導コイル1 に供給する電流をゼロにしても、酸化物超電導コイル1 の電流は永久電流スイッチ12を経由して流れ、所定の電流値を保ったままとなる。このような状態を永久電流モードでの運転と言い、図2 に示したNMR 装置用高磁場超電導磁石装置は、この永久電流モードにて定常運転される。
【0030】
【実施例】
この図2 に示した永久電流モードのNMR 装置用高磁場超電導磁石装置を運転し、金属超電導線コイルにクエンチが発生すると同時に、酸化物超電導線コイルを強制的にクエンチさせて、酸化物超電導線コイルを保護した際に、時間の経過とともに酸化物超電導線コイルがどの程度の応力を受けるかシミュレーションした結果を図5 、6 、7 に示す。なお、図5 は、前記図2 および3 で示した、超電導磁石装置および酸化物超電導線コイルのヒータ装置を用いた場合、即ち酸化物超電導線コイルの全体的かつ強制的なクエンチ装置を用いた場合の発明例を示している。これに対し、図6 は、発明例に対し、図2 で示した超電導磁石装置およびの構成およびクエンチ発生条件は同じだが、図3 で示した酸化物超電導線コイル1 の全体的な強制的なクエンチ装置が無く、図4 のコイルの部分的なヒータ装置のみを設けた場合の比較例を示している。また、図7 は、更に比較のために、発明例に対し、図2 のNMR 装置の構成およびクエンチ発生条件は同じとし、ただ、酸化物超電導線コイルにはヒータ装置 (酸化物超電導線コイルの強制的なクエンチ装置) が無く、金属超電導線コイルに、図4 のヒータ装置を設けた場合の、従来例を示している。
【0031】
なお、シミュレーションに用いた、図2 のNMR 装置用超電導磁石装置の超電導コイルの詳細な仕様は以下の通りである。▲1▼主磁場を発生する酸化物 超電導コイル1;永久電流超電導磁石全体のインダクタンス;1H、定格磁場;2.4T、定格電流;128A、外径;130mm 、ボア内径;74mm、巻長さ;600mm 、使用線材;Bi2-x Pb x Sr2Ca2Cu3O y マルチフィラメント。▲2▼主磁場を発生する金属超電導コイル( 磁場の均一度補正用の超電導コイルを含む);永久電流超電導磁石全体のインダクタンス;1180H 、定格磁場;21.1T 、定格電流;350A、ボア内径;160mm 、巻長さ;890mm 、使用線材;マルチフィラメントNb3Sn およびNbTi。なお、クエンチの発生条件は、金属超電導線コイルの内周Nb3Sn 線コイルが17.2T 、外周NbTi線コイルが2.1Tとなった時に、金属超電導線コイルに発生するものとした。
【0032】
まず、従来例の図7 のシミュレーション結果から明らかな通り、従来の酸化物超電導線コイルを強制的にクエンチさせない超電導磁石装置においては、金属超電導線コイルにクエンチが発生した際には、金属超電導線コイルをヒータ装置により強制的にクエンチしたとしても、クエンチ発生から約0.6 秒後に、酸化物超電導線コイルに、その最大の強度程度の210MPaの応力がかかり、また約2.5 秒後には、酸化物超電導線コイルに、最大で450MPa程度の応力がかかることが分かる。したがって、図7 の従来例のシミュレーション結果からは、金属超電導線コイルにクエンチが発生した際には、約0.6 〜2.5 秒以内に、酸化物超電導線材が破断する可能性が高いことが分かる。
【0033】
また、比較例の図6 のシミュレーション結果から明らかな通り、酸化物超電導線コイルを部分的にクエンチさせた超電導磁石装置においては、金属超電導線コイルにクエンチが発生すると同時に、酸化物超電導線コイルを強制的にクエンチさせているものの、その酸化物超電導線コイル全体をクエンチさせるには至っていない。この結果、クエンチ発生から約0.9 秒後に、酸化物超電導線コイルに、その最大の強度程度の210MPaの応力がかかり、また約2.5 秒後に、最大で240MPa程度の応力がかかることが分かる。この応力は、前記図6 の従来の超電導磁石装置における450MPa程度の応力よりも大幅に軽減されているものの、酸化物超電導線コイルの、現在達成されている最大の強度210MPaからすると、まだ応力軽減が十分とは言えず、酸化物超電導線材が破断する可能性がある。
【0034】
これらに対して、実施例の図5 のシミュレーション結果から明らかな通り、本発明超電導磁石装置においては、金属超電導線コイルにクエンチが発生すると同時に、酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチさせた場合は、酸化物超電導線コイルには、約2.5 秒後に、最大で200MPa程度の応力しか、かかっていないことが分かる。この応力は、前記図6 や図7 の比較例や従来例の超電導磁石装置における応力よりも大幅に軽減されているとともに、酸化物超電導線コイルの、現在達成されている最大の強度210MPaよりも低く軽減されている。したがって、本発明クエンチ保護方法によれば、超電導磁石装置の金属超電導線コイルにクエンチが発生した場合でも、酸化物超電導線コイルの破断等の破損を、十分防止できることが分かる。
【0035】
なお、本実施例において、ヒータ (線) を酸化物超電導線コイルの外周に部分的に設けた例( 図6 のシミュレーション結果例) を比較例としたが、これは、本実施例の酸化物超電導線コイルが比較的大型の場合ゆえ、ヒータのコイル加熱能力が不足したためである。前記した通り、酸化物超電導線コイルが十分小さく、部分的な加熱でも、酸化物超電導線コイル全体が強制的にクエンチできる場合には、前記発明例のように、必ずしもヒータ線を酸化物超電導線コイルを囲む形にて構成しなくても、前記図4 に示したように、ヒータ (線) を酸化物超電導線コイルの外周に部分的に設けても良い。
【0036】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明クエンチ保護方法によれば、金属超電導線コイルにクエンチが発生した際に、金属超電導線コイルとともに酸化物超電導線コイルをも保護することのできる高磁場超電導磁石装置を提供することができる。したがって、20T 以上の高い磁場が得られる高磁場超電導磁石装置を実用化可能にする点で工業的な意義が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な概念を示す、超電導磁石装置の回路図である。
【図2】本発明の超電導磁石装置の一実施態様を示す、断面概略図である。
【図3】本発明の酸化物超電導コイルの強制クエンチ装置を示す、説明図である。
【図4】従来の金属超電導コイルの強制クエンチ装置を示す、説明図である。
【図5】本発明の実施例の、超電導コイルのクエンチ発生後の酸化物超電導コイルにかかる応力のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図6】比較例の、超電導コイルのクエンチ発生後の酸化物超電導コイルにかかる応力のシミュレーション結果を示す説明図である。
【図7】従来例の、超電導コイルのクエンチ発生後の酸化物超電導コイルにかかる応力のシミュレーション結果を示す説明図である。
【符号の説明】
1:酸化物超電導コイル、 2:Nb3Sn 超電導コイル、 3:NbTi 超電導コイル、
4:金属超電導線コイル、 5:ヒータ、 6: ヒータ用スイッチ、
7:ヒータ用電源、 8: ヒータ用配線(回路)、 9: 回路
10: クライオスタット、 11:磁場補正用超電導コイル、
12: 永久電流スイッチ、 13 、16: 配線、 14: 励起用電源、
15: ヒータ用電源、 17:励起用電源、 18: 断熱剤
19: ヒータ、 20:ヒータ線、 21: エポキシ樹脂、
22: 保護抵抗、 23:ダイオード、

Claims (7)

  1. 主磁場を発生する超電導コイルが、酸化物超電導線コイルと金属超電導線コイルとを組み合わせた超電導磁石装置において、円筒状の酸化物超電導線コイルの円周方向の複数箇所でかつコイルの軸方向にヒータ線を通して、全体として前記酸化物超電導線コイルを囲む形にヒータを配置し、前記金属超電導線コイルのクエンチ発生による電圧降下で生じた電流の変化により、前記ヒータを発熱させて、前記酸化物超電導線コイル全体を加熱し、前記金属超電導線コイルのクエンチ発生と同時に、前記酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチさせ、前記酸化物超電導線コイルを保護することを特徴とする超電導磁石装置のクエンチ保護方法。
  2. 前記主磁場を発生する超電導コイルが、酸化物超電導線を巻回した円筒状の超電導コイルを内側に配置するとともに、このコイルと直列に接続され、かつ金属超電導線を巻回した円筒状の超電導コイルを外側に配置したものである請求項1に記載の超電導磁石装置のクエンチ保護方法。
  3. 前記金属超電導線コイルが、Nb3Sn 超電導線を巻回したコイルと、このコイルに直列に接続されたNbTi超電導線を巻回したコイルとからなる請求項1または2に記載の超電導磁石装置のクエンチ保護方法。
  4. 前記酸化物超電導線コイルが、ビスマス系酸化物超電導線を巻回したコイルからなる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超電導磁石装置のクエンチ保護方法。
  5. 前記超電導磁石装置が、永久電流モードで運転される永久電流超電導磁石装置である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超電導磁石装置のクエンチ保護方法。
  6. 前記超電導磁石装置が、20T 以上の高磁場用である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の超電導磁石装置のクエンチ保護方法。
  7. 主磁場を発生する超電導コイルが、酸化物超電導線コイルと金属超電導線コイルとを組み合わせたコイルからなる超電導磁石装置におけるクエンチ保護回路であって、円筒状の酸化物超電導線コイルの円周方向の複数箇所でかつコイルの軸方向にヒータ線を通して、全体として前記酸化物超電導線コイルを囲む形にヒータを配置する一方、前記金属超電導線コイルを小さなセクションに複数分割するとともに、直列に接続された保護抵抗を前記各セクション毎に並列に繋いで保護回路を構成し、この金属超電導線コイルのクエンチ発生による電圧降下を検出して、この電圧降下で生じた電流の変化を、前記金属超電導線コイルに接続された回路により、前記ヒータの回路におけるスイッチに伝え、これによってスイッチを作動させて、電源と前記ヒータとを導通させることにより、前記ヒータを発熱させて、前記酸化物超電導線コイル全体を加熱し、前記金属超電導線コイルのクエンチ発生と同時に、前記酸化物超電導線コイル全体を強制的にクエンチさせ、前記酸化物超電導線コイルを保護することを特徴とする超電導磁石装置のクエンチ保護回路。
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