JP4028617B2 - 成形チップス及びその製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有する原料から調製したシート状の生地を、オーブンで焼成することによって製造される成形チップス及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポテトチップスは、代表的なスナック菓子として親しまれている。ポテトチップスには、馬鈴薯をスライスしたものをフライして得られるリアルポテトチップスと、ポテトフレーク、ポテト粉末等の乾燥ポテトを主原料とする生地をシート状に成形し、フライするか又はオーブンで焼成して得られる成形ポテトチップスとが知られている。
【0003】
一方、近年では、油脂分の少ないスナック菓子が注目されている。このようなローファットスナックの製造に際しては、フライするよりも、焼成又はパフさせたものに油をかけて製造する方が簡単である。ポテトチップスは、一般にフライして製造されていたが、米国等においては、オーブンで焼成して得られる油脂分の少ない成形ポテトチップスが製造されている。
【0004】
図7は、シート状の菓子生地を焼成するオーブンの概略図であり、図中1はスチールバンドコンベヤ又はメッシュバンドコンベヤ、2はコンベヤ1の上下に配設されたヒータ3を有するオーブン本体である。そして、菓子生地4は、コンベヤ1に載せられてオーブン本体2内に導入され、コンベヤ1の上下に配設されたヒータ3で焼成されて取り出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、乾燥ポテトを主原料とするシート状の生地をスチールバンドコンベヤを有するオーブンで焼成すると、次のような問題点があった。
すなわち、図8において、5はコンベヤのスチールバンド、4はその上で焼成されたシート状の生地である。成形した生地をスチールバンド5で焼く際、生地4とバンド5との間に空気が溜まり、焼成中にこれが抜けず、加熱膨脹して、生地4を部分的に持ち上げる。この底上げ部分4aは、バンド5から離れているため、熱の伝わり方が極端に悪くなり、水分が抜けず、色が白くなる。また、この底上げ部分4aからひび割れしやすくなる。更に、この底上げ部分4aの水分をとるまで焼くと、他の部分が焦げてしまう。したがって、いずれにしても商品価値が著しく低下してしまうという問題点があった。
【0006】
また、乾燥ポテトを主原料とするシート状の生地をメッシュバンドコンベヤを有するオーブンで焼成すると、次のような問題点があった。
すなわち、焼成中にシート状の生地の表面に水分が透過しにくい膜が形成されて、生地の内部で蒸発した水分が逃げられなくなって、図9に示すように、焼成した成形チップス6が部分的に中空化して火膨れ6aを生じる。この火膨れ6aは、ランダムにかつ種々の大きさで形成されるため、外観が悪くなり、製品の均一化が図れず、強度も著しく低下してしまう。
【0007】
上記のような問題を解決するため、シートに針穴を所定間隔で形成して、この針穴から空気を抜きながら、焼成した製品も知られている。すなわち、スチールバンドの場合は、この針穴から生地とスチールバンドとの間の空気を抜いて底上げを防ぎ、メッシュバンドの場合は、生地の内部で蒸発した水分をこの針穴から外に逃がして中空化を防ぐようにしたものである。
【0008】
しかし、上記の効果を十分に得るためには、上記針穴を多数形成する必要があり、その結果、スナック菓子としては違和感のある外観になってしまい、強度も低下してしまうという問題点があった。例えば米国などにおいて製造されているオーブンを利用した成形ポテトチップスは、針穴を開けているため、スナックとしては少し違和感があり、割れも非常に多く見受けられる。
【0009】
したがって、本発明の目的は、オーブンで焼成して得られる油脂分の少ない成形チップスであって、焼成中の底上げや火膨れ等による外観の不良がない成形チップス及びその製造法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1は、予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有する原料の生地をシート状に成形し、オーブンで焼成して得られる成形チップスにおいて、少なくとも片面に前記シートの端縁に至る溝が所定間隔で形成され、前記溝と溝の間の部分が膨化して、その内部が空洞になっていることを特徴とする成形チップスを提供するものである。
【0011】
この発明によれば、シートの少なくとも片面に溝を形成したことにより、焼成時に底上げ部分ができたり、火膨れがランダムにできたりすることが防止され、スナック菓子に適した良好な外観で、しかも均一な形状の製品を得ることができる。また、シートの端縁に至る溝が所定間隔で形成され、前記溝と溝の間の部分が膨化して、その内部が簾のように空洞になっているので、歯触りの軽い食感が得られる。
【0012】
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記溝の幅が0.5〜12mm、深さが0.2〜3.0mm、前記溝のない部分の幅が17mm以下、溝部における厚さが0.3〜2mmとされている成形チップスを提供するものである。
【0013】
この発明によれば、焼成時に底上げ部分ができたり、火膨れがランダムにできたりすることを防止し、溝の部分で割れやすくして軽い食感にするという前記効果をより高めることができる。溝の幅が、0.5mm未満では焼成時に空気や水蒸気を逃がす作用が十分に得られず、12mmを超えると強度が低下する。また、溝の深さが、0.2mm未満では空気や水蒸気を逃がす作用が十分に得られず、3mmを超えると製品全体の厚さが厚くなりすぎて食感が硬くなる。更に、前記溝のない部分の幅が、17mmを超えると、空気や水蒸気を逃がす作用が十分に得られなくなり、食感を軽くする効果も乏しくなる。更に、溝部における厚さが0.3mm未満では、強度が十分に得られず、割れやすくなり、2mmを超えると、水蒸気を逃がす作用が十分に得られず、食感も硬くなる。
【0016】
本発明の第3は、予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有する原料から生地を調製し、この生地を用いて少なくとも片面に端縁に至る溝が所定間隔で形成された所定形状のシートを成形し、このシートを前記溝が下面になるようにしてスチールバンドに載せてオーブンで焼成することを特徴とする成形チップスの製造法を提供するものである。
【0017】
この発明によれば、シートの少なくとも片面に端縁に至る溝を所定間隔で形成したことにより、シートとスチールバンドとの間に溜まった空気が上記溝を通って外部に逃がされるので、焼成時に底上げ部分ができるのが防止される。
【0018】
本発明の第4は、予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有する原料から生地を調製し、この生地を用いて少なくとも片面に端縁に至る溝が所定間隔で形成された所定形状のシートを成形し、このシートをメッシュバンドに載せてオーブンで焼成することにより、前記溝と溝の間の部分が膨化して、その内部が空洞になった成形チップスを得ることを特徴とする成形チップスの製造法を提供するものである。
【0019】
この発明によれば、溝の部分でシート厚が薄くなるのでその部分で焼成による膜が形成されにくく、内部で蒸発した水分がその部分から外部に逃げやすくなるので、火膨れがランダムに形成されるのが防止され、溝と溝の間の部分だけが中空になって簾状に膨らんだ均一な外観の製品を得ることができる。
【0020】
本発明の第5は、前記第3又は第4の発明において、前記溝の幅が0.5〜12mm、深さが0.2〜1.5mm、前記溝のない部分の幅が17mm以下とされている成形チップスの製造法を提供するものである。
【0021】
この発明によれば、スチールバンドコンベヤを用いた場合の底上げや、メッシュバンドコンベヤを用いた場合のランダムな火膨れを、より確実に防止することができる。溝の幅が、0.5mm未満では空気や水蒸気を逃がす作用が十分に得られず、12mmを超えると強度が低下する。また、溝の深さが、0.2mm未満では空気や水蒸気を逃がす作用が十分に得られず、1.5mmを超えると全体の厚さが厚くなりすぎて食感が硬くなる。更に、前記溝のない部分の幅が、17mmを超えると、空気や水蒸気を逃がす作用が十分に得られなくなる。
【0022】
本発明の第6は、前記第4の発明において、前記溝部における前記シートの厚さが0.1〜0.8mmとされている成形チップスの製造法を提供するものである。
【0023】
この発明によれば、メッシュバンドコンベヤを用いて焼成する場合に、上記溝の部分から内部の水蒸気を逃がして、溝と溝の間の部分だけが簾状に膨らんだ外観の製品を得るという作用効果を、より確実に得ることができる。上記溝部における厚さが、0.1未満では強度が十分に得れなくなり、0.8mmを超えると上記作用効果が十分に得られなくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の生地原料としては、予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有するものが使用される。予め糊化された澱粉質原料とは、澱粉質が主である原料をクッキングして乾燥したもの、例えばポテトフレーク、寒梅粉、α−ワキシーコーンスターチ等や、又はクッキングのみで未乾燥のもの、例えばジャガイモを蒸煮したもの、カボチャを蒸煮してペーストにしたもの等を意味する。予め糊化された澱粉質原料の生地中の含有量が、乾燥重量比で50%未満では、菓子の味が粉っぽくなるという問題が生じる。
【0025】
上記生地原料としては、その他に副原料として、生の澱粉質原料、ショートニング等の油脂、砂糖、食塩、カレー粉等の調味料、しそ、人参、りんご等の野菜又は果実のペースト又はエキス、肉エキス、魚介類のエキス、食物繊維、カルシウム素材、ビタミン類、香料、色素等を適宜使用することができる。
【0026】
これらの原料混合物に水を加えて混合することにより生地を調製する。加水量は、上記原料混合物の乾燥重量を100重量部としたとき、水60〜140重量部となるようにすることが好ましい。加水量が上記よりも少ないと菓子の食感が硬くなるという問題が生じ、上記よりも多いと成形工程が生地のベタ付きにより、著しく困難になるという問題が生じる。
【0027】
この原料生地を、例えば圧延ローラで圧延して所定の厚さのシート状にする。このとき、上記圧延ローラの少なくともシートの一方の面に圧接されるものを、突条付(言い換えると溝付)のローラとし、シートの表面に所定間隔で上記突条による溝を形成する。このシートを例えば円形、楕円形等の所望の形に打ち抜くことにより、シートの端縁に至る溝が所定間隔で形成されたシートを得ることができる。
【0028】
こうして得られたシートを次にオーブンで焼成する。スチールバンドコンベヤを用いたオーブンを用いる場合は、上記シートの溝が形成された面を下にしてスチールバンドに載せて焼成する。それによって、シートとスチールバンドとの間に溜まった空気が溝を通して逃がされるので、底上げ部が形成するのを防止することができ、均一な焦げ目が付された均一な形状の製品を得ることができる。
【0029】
また、メッシュバンドコンベヤを用いたオーブンを用いる場合は、シートをどのような向きでメッシュバンドに載せてもよい。メッシュバンドではシート表面に焼成による水分が透過しにくい膜が形成されるが、上記溝を設けることによって、溝の部分の厚さが薄いため、その部分では上記膜が形成されにくくなり、生地の内部で蒸発した水分をその部分から逃がして、火膨れがランダムに生じるのを防ぐことができる。
【0030】
図1、2には、本発明によって得られる成形チップスの一実施形態が示されている。図1は平面図、図2は図1のII−II矢示線に沿った断面図である。
この成形チップス10は、平面的に見て小判形をなし、その両面に長手方向に沿って、端縁から端縁に至る平行な溝11が形成されている。溝11の間の部分12は、内部が空洞13をなす簾状に膨らんだ形状をなしている。この成形チップス10は、上記簾状に膨らんだ部分12によって、軽くて歯触りのよい食感が得られる。
【0031】
上記成形チップス10は、図3に示すような断面形状の生地シートをメッシュバンドオーブンで焼成して得られたものである。この生地シート14は、その両面に溝11’を有している。この場合、溝11’の幅aは0.5〜12mm、深さbは0.2〜1.5mm、溝11’のない部分の幅cは17mm以下とされることが好ましい。また、生地シート14の溝11’がない部分の厚さdは0.5〜3.8mm、溝11’の部分の厚さeは0.1〜0.8mmとされることが好ましい。そして、この形状の生地シートを焼成すると、上記溝11’の深さbは0.2〜3mm、溝11’の部分の厚さeは0.3〜2mmとなる。
【0032】
図4は、生地シートに形成する溝の形状のそれぞれ異なる他の例が示されている。同図(a)に示す生地シート15では、断面V字状の溝16が両面に形成されている。同図(b)に示す生地シート17では、断面円弧状の溝18が両面に形成されている。同図(c)に示す生地シート19では、断面が台形状の溝20が両面に形成されている。同図(d)に示す生地シート21では、シートの片面にのみ断面が台形状の溝22が形成されている。なお、本発明において、溝の幅とは、溝の凹部をなす部分の全体の幅を意味する。
【0033】
図5、6には、本発明によって得られる成形チップスの他の実施形態が示されている。図5は平面図、図6は図5のVI−VI矢示線に沿った断面図である。
この成形チップス30は、平面的に見て円形をなし、その両面に端縁から端縁に至る格子状の溝31が形成されている。溝31で囲まれた部分32はエンボス状に盛り上がった形状をなしている。この成形チップス30は、上記のような格子状の溝を両面に形成した生地シートを、スチールバンドオーブンで焼成して得られたものである。このように、シートの端縁に至る溝としては、各種の形状のものが採用できる。
【0034】
【実施例】
実施例1
下記表1に示される配合原料を高速ミキサーに入れ、1000rpmにて3分間混合して生地を得た。
【0035】
【表1】
【0036】
こうして調製した生地を、スリーロールシーターにて厚さ1.5mmのシートにし、深さ0.4mm、幅2mm、溝の中心間のピッチ5mmの溝付ロールと、フラットロールとを組み合わせ、溝付ロールを下に、フラットロールを上に設置し、ロールギャップを0.3mmに設定して上記シートを通過させ、丸型カッターで抜き成形した。成形後のシートの厚い部分は1.1mm、薄い部分は0.6mmであった。
【0037】
上記シートを、スチールバンドオーブンと、メッシュバンドオーブンとを用いて、それぞれ200℃、5.5分の焙焼条件で焼成することにより、成形ポテトチップスを得た。なお、スチールバンドオーブンの場合は、溝を下にした。
【0038】
その結果、スチールバンドで焼いたものは、底上りが全くなく、筋目模様を有する魅力的な外観とテクスチャーを有するものであった。
【0039】
また、メッシュバンドで焼いたものは、不規則な火膨れがなく、厚い部分は均一なわずかに中空状態となり、薄い部分は全く中空とならず、全体として非常にきれいな筋目模様を有するものとなった。また、厚い部分がわずかに中空になっているため、テクスチャーは、スチールバンドで焼いたものより更に良いものとなった。
【0040】
比較例1
スリーロールシータによる圧延までは実施例1と同様に製造した後、一対のフラットロールのギャップを0.4mmに設定して設置し、上記シートを上記フラットロール間に通して圧延し、丸型カッターにて抜き成形した。成形後のシートの厚さは全面均一で0.9mmであった。
【0041】
上記シートを、実施例1と同じ条件で、スチールバンドオーブンと、メッシュバンドオーブンとを用いて焼成し、成形ポテトチップスを得た。
【0042】
その結果、スチールバンドで焼いたものは、ほぼ100%の割合で底上りが生じ、この部分は熱伝導が悪く、水抜けが悪いため、焼き色も白く、硬かった。更に、1週間後には80%の菓子にひび割れが発生していた。
【0043】
また、メッシュバンドで焼いたものは、水抜けが悪く、不規則な中空の火膨れを生じ、外観、テクスチャー共に良くなかった。また、わずかの衝撃で火膨れ部分が割れてしまった。
【0044】
試験例1
実施例1のポテトチップスと、比較例1のポテトチップスとについて、8名の専門家パネルによって官能評価を行った。評価は、テクスチャーと外観のそれぞれについて、5段階(1…よくない、2…ややわるい、3…ふつう、4…かなりよい、5…大変よい)で評価し、その平均値を求めた。スチールバンドオーブンで焼成したものどうしを比較した結果を表2に、メッシュバンドオーブンで焼成したものどうしを比較した結果を表3に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
比較例2
前記比較例1の型抜の前に、ドッカリングロールでシートに穴をあけ、実施例1と同様に焼成してポテトチップスを得た。なお、ドッカーピンの直径は1.2mmで、穴は千鳥状に配列し、一列に並んだ穴どうしの間隔が10mm、列と列との間隔が6mmとなるように配列した。
【0048】
試験例2
実施例1のポテトチップスと、比較例2のポテトチップスとについて、前記試験例1と同様にして、テクスチャーと外観について官能評価を行った。スチールバンドオーブンで焼成したものどうしを比較した結果を表4に、メッシュバンドオーブンで焼成したものどうしを比較した結果を表5に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
表4、5の結果から、実施例1と比較例2とでは、テクスチャーにおいては有意な差がなかったが、外観においては有意差をもって溝を付与した実施例1の方が良い評価が得られた。
【0052】
実施例2
下記表6に示される配合原料を高速ミキサーに入れ、1000rpmにて3分間混合して生地を得た。
【0053】
【表6】
【0054】
こうして調製した生地を、実施例1と同様にスリーロールシーターで圧延した後、実施例1と同様な溝付ロールとフラットロールとを用いて、同様な溝付シートに成形した。
このシートを190℃、6分の条件でスチールバンドオーブン、メッシュバンドオーブンのそれぞれによって焼成し、スイートコーンチップスを得た。
このスイートコーンチップスは、実施例1のポテトチップスと同様に、良好なテクスチャー及び外観を有していた。
【0055】
実施例3
下記表7に示される配合原料を高速ミキサーに入れ、1000rpmにて3分間混合して生地を得た。
【0056】
【表7】
【0057】
こうして調製した生地を、実施例1と同様にスリーロールシーターで圧延した後、実施例1と同様な溝付ロールとフラットロールとを用いて、同様な溝付シートに成形した。
このシートを190℃、6分の条件でスチールバンドオーブン、メッシュバンドオーブンのそれぞれによって焼成し、パンプキンチップスを得た。
このパンプキンチップスは、実施例1のポテトチップスと同様に、良好なテクスチャー及び外観を有していた。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シートの少なくとも片面に端縁に至る溝を所定間隔で形成したことにより、スチールバンドオーブンで焼成する場合には、シートとスチールバンドとの間に溜まった空気が上記溝を通って外部に逃がされるので、焼成時に底上げ部分ができるのが防止される。また、メッシュバンドオーブンで焼成する場合には、溝の部分でシート厚が薄くなるのでその部分で焼成による膜が形成されにくくなり、内部で蒸発した水分がその部分から外部に逃げやすくなるので、火膨れがランダムに形成されるのが防止され、溝と溝の間の部分だけがわずかに中空になって簾状に膨らんだ均一な外観の製品を得ることができる。したがって、テクスチャー及び外観に優れた油脂分の少ない成形チップスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成形チップスの一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1のII−II矢示線に沿った断面図である。
【図3】同成形チップスを製造するための生地シートの断面図である。
【図4】生地シートの溝の形状を変えたそれぞれ異なる例を示す断面図である。
【図5】本発明による成形チップスの他の実施形態を示す平面図である。
【図6】図6のVI−VI矢示線に沿った断面図である。
【図7】シート状の菓子生地を焼成するオーブンの概略図である。
【図8】従来の方法で生地シートをスチールバンド上で焼成したときの状態を示す断面図である。
【図9】従来の方法で生地シートをメッシュバンド上で焼成したときの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10、30 成形チップス
11、31 溝
11’、16、18、20、22 生地シートの溝
12、32 溝の間の部分
13 空洞
14、15、17、19、21 生地シート
Claims (6)
- 予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有する原料の生地をシート状に成形し、オーブンで焼成して得られる成形チップスにおいて、少なくとも片面に前記シートの端縁に至る溝が所定間隔で形成され、前記溝と溝の間の部分が膨化して、その内部が空洞になっていることを特徴とする成形チップス。
- 前記溝の幅が0.5〜12mm、深さが0.2〜3.0mm、前記溝のない部分の幅が17mm以下、溝部における厚さが0.3〜2mmとされている請求項1記載の成形チップス。
- 予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有する原料から生地を調製し、この生地を用いて少なくとも片面に端縁に至る溝が所定間隔で形成された所定形状のシートを成形し、このシートを前記溝が下面になるようにしてスチールバンドに載せてオーブンで焼成することを特徴とする成形チップスの製造法。
- 予め糊化された澱粉質原料を乾燥重量比で50%以上含有する原料から生地を調製し、この生地を用いて少なくとも片面に端縁に至る溝が所定間隔で形成された所定形状のシートを成形し、このシートをメッシュバンドに載せてオーブンで焼成することにより、前記溝と溝の間の部分が膨化して、その内部が空洞になった成形チップスを得ることを特徴とする成形チップスの製造法。
- 前記溝の幅が0.5〜12mm、深さが0.2〜1.5mm、前記溝のない部分の幅が17mm以下とされている請求項3又は4記載の成形チップスの製造法。
- 前記溝部における前記シートの厚さが0.1〜0.8mmとされている請求項4記載の成形チップスの製造法。
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