JP4028058B2 - 電磁流量計を用いた液体の充填方法 - Google Patents

電磁流量計を用いた液体の充填方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、牛乳、クリーム、ジュース、酒、清涼飲料水等の液状食品、又は液状の薬品等を注出口を有するバッグインボックス用内袋に、液体充填機を用いて充填する際に、電磁流量計を用いて、充填量を精度よく充填する充填方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、比較的大容量(2〜50l)のバッグインボックス用内袋(以下BIB用内袋とする)への充填方法としては、充填ノズルを2個有する充填機を用いて、先ず、第1の充填ノズル側のホルダーに注出口を有する袋をセットし、次いで、自動的に注出口と充填ノズルを嵌合させて充填ノズルから液体(内容物)を充填し、規定量充填後、注出口から充填ノズルを取り外して注出口にキャップをし、内容物の入った密封袋を充填機から取り出して製品とする方法が採られている。
上記充填操作において、第1の充填ノズルが充填中に、第2の充填ノズル側のホルダーには別の袋をセットして、第2の充填ノズルからの充填を準備をしておき、第1の充填ノズルの充填が終了すると、第2の充填ノズルから充填を開始し、更に、第2の充填ノズルの充填中に、第1の充填ノズル側のホルダーには別の袋をセットして充填の準備をして、袋への充填を連続して行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記方法においては、充填量の精度を1%以内に収めるには、第1の充填ノズルの充填が終了後、第2の充填ノズルの充填を開始するまで、一定の間隔を設ける必要がある。
即ち、充填量を電磁流量計を用いて計量する場合、第1の充填ノズルを開放すると、電磁流量計に流れる液体の流量は、図3における曲線21で示すように、t0 からt1 まで急激に増加し、t1 で一定流量となる。この状態で充填が続けられ、t3 の時点で充填の終了を指示し、充填ノズルを閉鎖すると、電磁流量計には充填ノズルが完全に閉鎖するまで液体が流れ、その流量はt3 からt4 まで減少してt4 で流量が0となる。
【0004】
また、第2の充填ノズルの充填をt5 で開始し、t9 で終了すると、電磁流量計に流れる液体の流量は、図3における曲線22で示すように、第1の充填ノズルと同様に、t7 からt9 まで一定流量となり、t10で流量が0となる。
上記のように、t4 とt5 の間に一定の間隔を設けると、図3に示すように、曲線21と曲線22で囲まれる面積は同じとなり、第1の充填ノズルの充填量と第2の充填ノズルの充填量のバラツキ、及び各充填ノズルにおける繰り返しのバラツキは1%以内に収まる。
【0005】
しかし、第1の充填ノズルの充填終了直後に第2の充填ノズルの充填を開始すると、図4に示すように、前の流速の影響を受けて、t4 から急激に流量が増加し、曲線23に示すように、t8aとt8bの間は設定した流量以上になり、t8bの時点で漸く定常の流量となる。
従って、図4の曲線23におけるt5 からt8bの間の斜線で示した部分が余分な充填量となり、充填量のバラツキの範囲を1%以内に収めることは困難で、通常は2〜3%のバラツキとなる。
この余分な充填量は、前回の充填終了時点t4 と次回の充填開始時点t5 に影響されるが、t4 とt5 を一定の間隔なしに常に一致させることは非常に困難であり、これが不安定要素となり、バラツキ範囲が大きくなる原因となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は、以下のような充填方法を採用し、充填精度及び充填速度の向上を図った。
2個の充填ノズルを有する液体充填機を用いて、充填用タンクから液体を包装体に充填する充填方法において、2個の充填ノズルと充填用タンクの間に電磁流量計を接続し、2個の充填ノズルから交互に液体を充填するときの各充填ノズルの充填量を、各充填ノズルの開放時に前記電磁流量計の中を液体が流れるときに発生するパルスを計測することにより計量する電磁流量計を用いた液体の充填方法であって、第1の充填ノズルの充填を開始して充填が終了する前に第2の充填ノズルの充填を開始し、第2の充填ノズルの充填が終了する前に第1の充填ノズルの充填を終了するとともに、次回の第1の充填ノズルの充填を開始することを繰り返すことにより、前記電磁流量計の中に液体が連続して流れている状態でパルスを計測し、各充填ノズルの充填量を計量することを特徴とする電磁流量計を用いた液体の充填方法とした。
【0007】
即ち、 本発明は、2個の充填ノズルを有する液体充填機を用いて液体を包装体に充填する際に、2個の充填ノズルと充填用タンクの間に電磁流量計を接続し、各充填ノズルの充填量は液体が電磁流量計を流れる際に発生するパルスを計測して計量することにより、充填精度がよく、且つ高速で連続して充填できる充填方法である。
そのため、充填方法として、第1の充填ノズルの充填を開始して充填が終了する前に、第2の充填ノズルの充填を開始し、第2の充填ノズルの充填が終了する前に、第1の充填ノズルの充填を終了し、次回の充填を開始することを繰り返すことにより、電磁流量計の中に液体が断続することなく、常に連続して流れる状態にして、各充填ノズルの充填量は、電磁流量計に発生するパルスを計測して計量するようにした。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照にしながら本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の電磁流量計を用いた液体の充填方法により液体を包装体に充填するときの概略模式図である。
図2は本発明の充填方法により液体を包装体に充填する際の電磁流量計における流量の経時的な変化を示した模式図である。
図3は従来の充填方法により液体を包装体に充填する際の電磁流量計における流量の経時的な変化を示した模式図である。
図4は従来の充填方法により液体を包装体に充填する際に、充填速度を上げたときの電磁流量計における流量の経時的な変化を示した模式図である。
図5は本発明に使用されるBIB用内袋の模式断面図である。
図6は本発明の充填方法によりBIB用内袋に無菌充填するときの説明図で、BIB用内袋を充填機にセットしたときの模式図である。
図7は本発明の充填方法によりBIB用内袋に無菌充填するときの説明図で、BIB用内袋に内容物が充填されているときの模式図である。
【0009】
本発明は、BIB用内袋等の比較的大容量の包装体(2〜50l)に液体を充填するときの充填方法であり、従来の充填方法より充填精度及び充填速度を高めたものである。
本発明の液体の充填方法は、2個の充填ノズルを用いて液体を包装体に充填する際に、図1に示すように、2個の充填ノズル(第1の充填ノズル11と第2の充填ノズル12)と充填用タンク15の間に電磁流量計13を接続し、液体の充填は第1の充填ノズル11と第2の充填ノズル12から交互に連続して行い、電磁流量計13を流れる液体は断続することなく連続して流した状態で、各充填ノズルの充填量は液体が電磁流量計13を流れるときに発生するパルスを計測して計量しようとするものである。
【0010】
以下に、本発明の各工程について更に詳しく説明する。
本発明に使用される液体充填機1は、図1に示すように、第1の充填ノズル11と第2充填ノズル12の2個の充填ノズルを有し、この2個の充填ノズルはパイプ14によって充填用タンク15に接続され、更に、第1の充填ノズル11及び第2の充填ノズル12と充填用タンク15の間には各充填ノズルの充填量を計量するための電磁流量計13が接続されている。
そして、電磁流量計13と第1の充填ノズル11及び第2充填ノズル12の間にはそれぞれパルス測定回路20aと20bが形成されており、各充填ノズルの充填量は、充填ノズルの開放時において電磁流量計13を液体が流れるときのパルスをパルス測定回路にて計測することにより計量する。
電磁流量計13の発生するパルスは、充填量に応じて、1パルス当たりの流量を1〜10mlの範囲で調整して、充填精度の向上を図った。
【0011】
即ち、図1に示すように、液状の内容物は殺菌処理装置(図示せず)等により、殺菌処理、均質化等の製品として必要な処理を施して充填用タンク15に貯蔵される。充填用タンク15に貯蔵された液体2(内容物)はバルブ16の開放により、パイプ14を通って電磁流量計13を経て第1の充填ノズル11及び第2の充填ノズル12に到達し、各充填ノズルの先端で閉鎖されている。
【0012】
包装体に液体(内容物)を充填する場合、先ず、包装体Aを充填機のホルダーにセットし、次いで包装体A17の注出口と第1の充填ノズル11を嵌合させて充填準備に入る。
次に、第1の充填ノズル11を開放して液体2を包装体A17に充填する。第1の充填ノズル11の開放と同時に、電磁流量計13には液体が流れ、発生するパルスの計測によって充填量が計量される。
即ち、第1の充填ノズル11を開放している時間のパルスを計測することにより、第1の充填ノズル11から充填される液体の充填量が決められる。
例えば、包装体A17の充填量が10lの場合、電磁流量計13のパルスを1ml当たり1パルスにすれば、第1の充填ノズル11から流出する液体は、10,000パルスを計測したときに10lとなる。
従って、パルス10,000を計測したときに、充填ノズルを閉鎖すれば、包装体には液体(内容物)が規定量(10l)充填されることになる。
【0013】
本発明においては、第1の充填ノズル11と第2の充填ノズル12を交互に充填し、且つ連続して行うので、この方法について説明する。
図2に示すように、第1の充填ノズル11の充填開始をt0 とすれば、第1の充填ノズル11から流れる液体流量は、曲線21に従ってt0 からt1 までは急激に上昇し、t1 の時点で設定した一定の流量となり、この状態で充填がt3 まで継続される。(t2 からt3 の間で流量曲線が僅かに減少しているが、これについては後述する)
3 で充填終了の指示がされると、充填ノズルが完全に閉鎖するまで電磁流量計には液体が流れるので、その流量は図2の曲線21に従ってt3 からt4 まで減少し、t4 の時点で流量が0となり充填が終了する。
上記第1の充填ノズル11の流量は、図1に示すように、電磁流量計13と第1の充填ノズル11の間に設けられたパルス測定回路20aを用いて、電磁流量計13の中を液体2が流れるときに発生するパルス数を計測することにより計量される。即ち、充填量を10lに設定した場合、第1の充填ノズル11が10,000パルスを計測したときに、充填終了の指示がされ第1の充填ノズル11が閉鎖される。
【0014】
次に、第1の充填ノズル11の充填が終了する少し前、即ち、図2におけるt2 の時点で、第2の充填ノズル12の充填を開始する。
第2の充填ノズル12の充填が開始されると、図2における流量曲線21に示すように、第2の充填ノズル12の影響を受けて、第1の充填ノズル11の流量が僅かに減少する。しかし、この流量減少は、充填が終了する直前であるので、充填量のバラツキには大きな影響は与えない。
第2の充填ノズル12の充填が開始されると、第2の充填ノズル12を流れる流量は、第1の充填ノズル11と同様に、図2における曲線22に示したように、t4 までは急激に上昇し、t4 の時点で設定した一定の流量となり、この状態で充填が継続され、t6 で充填終了の指示がされると、流量は急激に減少し、充填ノズルが完全に閉鎖されるとt7 の時点で流量が0となり充填が終了する。
第2の充填ノズル12の充填量は、第1の充填ノズル11と同様に、パルス測定回路20bを用いて、パルスを計測することにより計量する。
更に、第2の充填ノズル12の充填が終了する少し前、即ち、t5 の時点で、第1の充填ノズル11の充填を開始し、この操作を繰り返すことにより、連続的に液体を包装体に充填することができる。
【0015】
上記のように、第1の充填ノズル11の充填が終了する少し前、即ちt2 の時点で、第2の充填ノズル12の充填を開始すれば、電磁流量計13を流れる液体の流量は、定常状態であり流量の乱れが殆どないので、図2における曲線22に示すように、第2の充填ノズル12を流れる流量は、第1の充填ノズル11を流れる流量と殆ど同じとなり、一例として充填量が2〜10lの場合は、そのバラツキ範囲は1%以内とすることができる。また、充填量が10lで、充填速度を1時間当たり1200袋にしても、充填量のバラツキ範囲は1%以内とすることができる。
更に、第1の充填ノズル11と第2の充填ノズル12の充填の間に、一定の間隔を設ける必要がなくなり、第1の充填ノズル11又は第2の充填ノズル12のどちらかから常に液体(内容物)が充填されている状態で充填機を稼働させることができるので、連続して高速充填が可能となり、作業能率が向上する。
【0016】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
先ず、図5に示すような下記仕様のBIB用内袋30(容積10l用)を公知の方法で作製した。
【0017】
▲1▼包装材料:ON 25 /LMD/PE 40 //EVA 60 (内面)
尚、記号は下記のとおりとし、数字はフィルムの厚さを示し、単位はμmである。
・ON:二軸延伸ナイロン
・PE:ポリエチレン
・LMD:ドライラミネーション法によるラミネート
・EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体
・//:ON/LMD/PEの積層フィルムとEVAフィルムが接着されずに二重袋になっていることを示す。
【0018】
▲2▼袋のサイズ及び製袋:上記ON/LMD/PEの積層フィルムとEVAフィルムを用いて、460mm×490mmの大きさにし、公知の方法により、シール幅12mmで四方シールして二重袋とした。
更に、袋の上側のフィルムには、横方向(460mm)の中央で、縦方向(490mm)の端から60mmの位置に直径42mmの穴を開けて、図5に示すように、その部分に注出口32のフランジ36をヒートシールした。
【0019】
▲3▼注出口及びキャップの作製:ポリエチレンの射出成形により、図5に示すような形状に成形し、内径30mm、肉厚3mm、高さ30mm、フランジ36の外径を65mm、フランジ36のヒートシール部34を10mmとした。またキャップ5は、ポリエチレンの射出成形により図5に示すような形状で、厚さ3mmのものを作製した。
【0020】
上記BIB用内袋30は公知の方法により、袋の内面の吸収線量が15KGy(キログレイ)になるようにγ線を照射して、袋の内外面を殺菌した。
【0021】
次に、殺菌したBIB用内袋30の注出口32を無菌充填機のホルダー46にセットし、無菌充填機を稼働させてホルダー46を充填ノズル10(以下充填ノズルの構造等一般的に充填ノズルを示す場合は充填ノズル10とし、第1の充填ノズル及び第2の充填ノズルと区別する)の下方に移動した。
次に、注出口32からキャップ35を取り外し、充填ノズル10を下降させて、図6に示すように、注出口32と充填ノズル10のノズル先端部43を嵌合させた。
尚、図6においては、充填ノズル10は注出口32に嵌合する部分を主にし、上部は省略した。
【0022】
無菌チャンバー50内には、無菌エアー51を送風し、無菌チャンバー内を陽圧にして無菌状態を維持した。
また、BIB用内袋30を無菌充填機のホルダー46にセットし、充填ノズル10とBIB用内袋30の注出口32を嵌合する前に、BIB用内袋30の注出口32の部分には殺菌剤噴霧装置(図示せず)から塩素水(有効塩素濃度として300ppmのもの)を噴霧し、注出口の外側を殺菌した。
また、図6に示すように、押え治具47をエアーシリンダー48を用いて上昇させ、袋の内面31aを注出口32のフランジ36に接触させて注出口32を閉鎖状態にした。
【0023】
図6に示すように、充填ノズル10には内容物供給管42が接続されており、滅菌された内容物2が内容物供給管42を通してシリンダー41内に供給されるようになっている。
内容物2としてコーヒークリームを公知の方法で滅菌して無菌タンクに貯蔵後、更にポンプで輸送して充填用タンク15に貯蔵した。
その充填用タンク15は、密閉された構造とし、充填用タンク15の上部には加圧した無菌エアーを送り、充填用タンク15の内圧は常時0.8kg/cm2 に維持した。
そして、充填用タンク15の内容物2は、図1に示すように、充填用タンク15内の空気圧によって電磁流量計13を通して第1充填ノズル11及び第2の充填ノズル12まで圧送した。
【0024】
内容物2の充填は、上記のように、注出口32と充填ノズル10のノズル先端部43を嵌合した後、図7に示すように、押え治具47をエアーシリンダー48によって下降させると同時に、プランジャー44を引き上げて内容物2をシリンダー41から流出させてBIB用内袋30に充填した。
内容物2が規定量(10l)まで充填されると、プランジャー44を下降させてピストン45で充填ノズルのノズル10先端部43を閉鎖して内容物2の流出を止めて内容物2の充填を終了した。
【0025】
次に、包装袋A17と包装袋B18の2つのBIB用内袋30に対して、第1の充填ノズル11と第2の充填ノズル12で交互に充填する方法について説明する。
図1に示すように、液体充填機1は充填用タンク15、液体2(内容物)を充填ノズルに送るためのパイプ14、充填量を計量するための電磁流量計13、及び第1の充填ノズル11と第2の充填ノズル12から構成した。
また、第1の充填ノズル11又は第2の充填ノズル12が開放状態のときに、内容物が電磁流量計13を流れるときのパルスを計測するために、電磁流量計13と第1の充填ノズル11又は第2の充填ノズル12の間にパルス測定回路20a、20bを設けた。1パルス当たりの内容物量は1mlとした。
【0026】
先ず、図1に示すように、第1の充填ノズル11を開放して、充填用タンク15の内容物2を充填用タンク内の空気圧によって圧送し包装体A17に充填した。第1の充填ノズル11の充填が開始すると同時に、第2の充填ノズル12の方のホルダー46に包装体B18をセットして、充填の準備をした。
充填量は、内容物2が電磁流量計13を流れるときのパルスを計測して計量し、第1の充填ノズル11のパルスの計測が9,950(充填量9.95l)になったとき(充填開始5秒後)、第2の充填ノズル12を開放して、包装体B18に充填を開始した。
次いで、第1の充填ノズル11のパルス数が10,000(充填量10l)になったとき、第1の充填ノズル11を閉じて充填を終了した。第1の充填ノズル11の閉鎖を指示し、ノズルが完全に閉鎖するまでのパルス計測数は20(20ml)であり、充填量は規定量(10l)の+0.2%であった。
【0027】
第1の充填ノズル11の充填終了後は、直ちに充填機のホルダーから包装袋A17を取り外し、別の包装袋A17をセットして次の充填の準備をした。
第2の充填ノズル12の充填量が9.95l(パルス数9,950)になったとき、第1の充填ノズル11を開放して、別の包装体A17に充填を開始した。
次に、第1の充填ノズル11の充填と同様に、第2の充填ノズル12のパルス数が10,000(充填量10l)になったとき、第2の充填ノズル12を閉じて充填を終了した。
このときの全パルス計測数は10,018で、規定量(10l)に対する充填精度は+0.18%であった。
第2の充填ノズル12の充填終了後は、直ちに充填機のホルダーから包装袋B18を取り外し、別の包装袋B18をセットして次の充填の準備をした。
第1の充填ノズル11の充填量が9.95l(パルス数9,950)になったとき、第2の充填ノズルを開放して、別の包装袋B18に充填量を開始した。
上記の操作を繰り返して、1時間に600袋を充填したが、充填量のバラツキはいずれも規定量(10l)の0.2%以内であった。
【0028】
(実施例2)
実施例1と同様のBIB用内袋30(容積10l用)及び内容物2を用いて、充填速度を2倍の1時間当たり1200袋として、実施例1と同様に液体の充填を行った。尚、充填速度を1時間当たり1200袋とするために、充填用タンク15の内圧は1.6kg/cm2 とした。
即ち、第1の充填ノズル11の充填を開始して約2.5秒(充填量9.95l)後に、第2の充填ノズル12を開放して充填を開始し、第1の充填ノズル11の充填は10,000パルス計測後に終了するようにした。
充填ノズルの閉鎖指示後のパルス計測数は50であり、充填量は規定量(10l)の+0.5%であった。
上記の操作を繰り返して、1時間に1200袋を充填したが、充填量のバラツキはいずれも規定量(10l)の0.7%以内であった。
【0029】
(実施例3)
下記仕様のBIB用内袋(容積2l用)を、実施例1と同じ方法で作製した。
▲1▼包装材料:アルミ蒸着ON 25 /LMD/PE 40 //EVA 60 (内面)
▲2▼袋のサイズ及び製袋:上記アルミ蒸着ON 25 /LMD/PE 40 の積層フィルムとEVAフィルムを用いて、240mm×380mmの大きさにし、実施例1と同様に四方シールして二重袋とした。
また、袋の上側のフィルムには、横方向(240mm)の中央で、縦方向(380mm)の端から60mmの位置に直径42mmの穴を開けて、実施例1と同様に、その穴の部分に注出口32のフランジ36をヒートシールした。
▲3▼注出口及びキャップの作製:実施例1と同様に作製した。
袋の殺菌は、実施例1と同様に、γ線照射にて吸収線量が15KGy(キログレイ)になるように殺菌した。
【0030】
内容物として公知の方法で殺菌したオレンジ果汁(5倍濃縮品)を充填用タンクに貯蔵し、その充填用タンクから実施例1と同様に空気圧によって圧送し、下記のようにBIB用内袋に2l充填した。
先ず、殺菌したBIB用内袋は、実施例1と同様に、無菌充填機にセットし、第1の充填ノズル11を開放し、充填用タンク15の内容物2を包装体A17に充填した。第1の充填ノズル11の充填が開始すると同時に、実施例1と同様に、第2の充填ノズル12の方のホルダーに包装体B18をセットして、充填の準備をした。
充填量は、内容物2が電磁流量計13を流れるときのパルスを計測して計量し、充填量が1.95l(パルス数1,950)になったとき、即ち充填開始後2.3秒後に、第2の充填ノズル12を開放して、包装体B18に充填を開始した。
次いで、第1の充填ノズル11のパルス数が2,000(充填量2l)になったとき、第1の充填ノズル11を閉じて充填を終了した。充填ノズルの閉鎖指示後のパルス計測数は20であり、充填量は規定量(2l)の+1.0%であった。
尚、1パルス当たりの流量は1mlとした。
【0031】
第1の充填ノズル11の充填終了後は、直ちに充填機のホルダーから包装袋A17を取り外し、別の包装袋A17をセットして次の充填の準備をした。
第2の充填ノズルの充填量が1.95l(パルス数1,950)になったとき、第1の充填ノズル11を開放して、別の包装体A17に充填を開始した。
次に、第1の充填ノズル11と同様に、第2の充填ノズル12のパルス数が2,000(充填量2l)になったとき、第2の充填ノズルを閉じて充填を終了した。このときの全パルス計測数は1,015で、充填精度は規定量(2l)に対して+0.8%であった。
第2の充填ノズル12の充填終了後は、直ちに充填機のホルダーから包装袋B18を取り外し、別の包装袋B18をセットして次の充填の準備をした。
第1の充填ノズル11の充填量が1.95l(パルス数1,950)になったとき、第2の充填ノズルを開放して、別の包装袋B18に充填量を開始した。
上記の操作を繰り返して、1時間に1400袋を充填したが、充填量のバラツキはいずれも規定量(2l)の1.0%以内であった。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、2個の充填ノズルを有する充填機を用いて、比較的大容量(2〜50l)のBIB用内袋に電磁流量計にて計量しながら充填する場合、従来の充填方法に比較して、充填精度及び充填速度を向上させることができる。
即ち、第1の充填ノズルが内容物を充填中に、第2の充填ノズル側のホルダーには別の袋をセットして、第2の充填ノズルの充填を準備しておき、第1の充填ノズルの充填が終了する前に、第2の充填ノズルから充填を開始し、第2の充填ノズルの充填中に、第1の充填ノズルの充填を終了し、第1の充填ノズル側のホルダーに別の袋をセットして充填の準備をし、袋への充填を連続して行うようにする。
そのため、電磁流量計を流れる液体は断続することがなく、連続的に安定して流れるので、そのときのパルスを計測して充填量を計量すれば、充填精度は規定量(例えば2〜10l)の1%以内に収めることができる。
例えば、充填量10lで、充填速度を600袋/時間の場合は、充填精度は0.2%以下であり、充填量10lで、充填速度を1200袋/時間にしても、充填精度は1%以内である。
また、従来のように、第1のノズルの充填終了後、次の第2充填ノズルの充填を開始する前に、一定間隔をおく必要がないので、充填速度を上げることができる。そのため、充填の作業能率が向上するので、製品のコスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁流量計を用いた液体の充填方法により包装体に液体を充填するときの概略模式図である。
【図2】本発明の充填方法により液体を包装体に充填する際の電磁流量計における流量の経時的な変化を示した模式図である。
【図3】従来の充填方法により液体を包装体に充填する際の電磁流量計における流量の経時的な変化を示した模式図である。
【図4】従来の充填方法により液体を包装体に充填する際に、充填速度を上げたときの電磁流量計における流量の経時的な変化を示した模式図である。
【図5】本発明に使用されるBIB用内袋の模式断面図である。
【図6】本発明の充填方法によりBIB用内袋に無菌充填するときの説明図で、BIB用内袋を無菌充填機にセットしたときの模式図である。
【図7】本発明の充填方法によりBIB用内袋に無菌充填するときの説明図で、BIB用内袋に内容物が充填されているときの模式図である。
【符号の説明】
1 液体充填機
2 液体(内容物)
10 充填ノズル
11 第1の充填ノズル
12 第2の充填ノズル
13 電磁流量計
14 パイプ
15 充填用タンク
16 バルブ
17 包装体A
18 包装体B
20a パルス測定回路(第1の充填ノズル用)
20b パルス測定回路(第2の充填ノズル用)
21 第1の充填ノズルの流量曲線
22 第2の充填ノズルの流量曲線
23 流量増加分の流量曲線
31 袋
31a 袋の内面
32 注出口
33 袋のシール部
34 袋と注出口のシール部
35 キャップ
36 フランジ(袋とのヒートシール用)
37 フランジ(ホルダー固定用)
37a フランジ(ホルダー固定用)
38 フランジ(キャップ嵌合用)
41 シリンダー
42 内容物供給管
43 ノズル先端部
44 プランジャー
45 ピストン
46 ホルダー
47 押え治具
48 エアーシリンダー
50 無菌チャンバー
51 無菌エアー

Claims (1)

  1. 2個の充填ノズルを有する液体充填機を用いて、充填用タンクから液体を包装体に充填する充填方法において、2個の充填ノズルと充填用タンクの間に電磁流量計を接続し、2個の充填ノズルから交互に液体を充填するときの各充填ノズルの充填量を、各充填ノズルの開放時に前記電磁流量計の中を液体が流れるときに発生するパルスを計測することにより計量する電磁流量計を用いた液体の充填方法であって、第1の充填ノズルの充填を開始して充填が終了する前に第2の充填ノズルの充填を開始し、第2の充填ノズルの充填が終了する前に第1の充填ノズルの充填を終了するとともに、次回の第1の充填ノズルの充填を開始することを繰り返すことにより、前記電磁流量計の中に液体が連続して流れている状態でパルスを計測し、各充填ノズルの充填量を計量することを特徴とする電磁流量計を用いた液体の充填方法。
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