JP4025233B2 - 接合用複合テープおよびその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気抵抗溶接を利用する微細接合装置などに用いられる接合用複合テープおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ分野、例えばロウ付けエリアが1mm×1mm以下の分野においては、回路形成に必要な端子と被覆ワイヤの接続に、電気抵抗溶接が使用されている。特開平11−333561号公報は、電気抵抗溶接の一例、および該電気抵抗溶接に用いられる微細接合装置を記載している。該微細接合装置は、基台と加熱ヘッド、ヘッド駆動部および制御部などからなる。図6は、該微細接合装置の加熱ヘッドとその周辺部分を表している。また図7(a)は、該加熱ヘッドの先端部およびその周辺部分の拡大図である。
【0003】
図6および図7(a)の微細接合装置は、向き合った2つの電極22a、22bと、その表面をなぜるように通過するテープ状抵抗発熱体24を有する。この装置を用いた電気抵抗溶接により、基台1上に置かれたICチップ41にある入出力端子41aに、コイル51の端末が接続される。入出力端子41aには、ニッケルや金などからなるバンプ42が形成されている。
【0004】
図6、図7(a)の微細接合装置を用いて電気抵抗溶接を行うためには、先ず、バンプ42上にコイル51の端末を乗せる。この位置に加熱ヘッド2を合わせ、押え込むと同時に通電すると、電流が電極22aと電極22bの間を、テープ状抵抗発熱体24を介して流れ、テープ状抵抗発熱体24を発熱させる。コイル51は、導体からなるコイル芯線51aとそれを囲む絶縁皮膜51bからなるが、テープ状抵抗発熱体24の発熱により、コイル51の端末の絶縁皮膜51bが熱分解(昇華)や溶融などにより消去されるとともに、バンプ42の金属も溶融される。そしてコイル51を押え込むことにより、コイル芯線51aとバンプ42の接合が形成される。接合形成後、加熱ヘッド2を持ち上げることにより、ICチップ41とコイル51との接続工程が完了する。本例では、テープ状抵抗発熱体24としてモリブデンのテープが用いられているが、該テープ状抵抗発熱体24は、接続終了後、モータ25により異物除去手段26を経由してリール23bに巻き取られる。このようにすることにより、接合部分で発生するフラックス等の異物や絶縁皮膜51bの消去かすなどを、テープ状抵抗発熱体24が電極22a、22bの近傍から排除するため、常に電極22a、22bの近傍を清潔に保つことができる。そして、テープ状抵抗発熱体24を少しずつずらしながら、常に新しい部分を用いて接続をくり返すことができる。
【0005】
図7(b)は、以上のようにして形成された接合の状態を示す。バンプ42の金属が硬い場合、図7(b)に示されるように、コイル芯線51aは接合により大幅に変形し、コイル51に力が加わった際にバンプ42との接触点で応力集中が起こりやすく破損の原因となる。一方、バンプ42の金属が柔らかい場合は、コイル51の端末がバンプ42にめり込んだ状態になり良好な接合が出来る。
【0006】
図8(a)、(b)、(c)は、図6、図7(a)の微細接合装置を改良した例である。微細接合装置の加熱ヘッド部の電極22a,22bの形状や配置は、図8(a)に示すように、図6、図7(a)の場合とはやや異なっている。さらに、テープ状抵抗発熱体24aの他に、ハンダ等のロウ材からなるロウ材テープ24bが、テープ状抵抗発熱体24aの電極22a,22bに接しない側に用いられている。このロウ材テープ24bは、図8(a)の場合のように、テープ状抵抗発熱体24aと一体化し、複合テープを形成していてもよいが、テープ状抵抗発熱体24aとは別に設けられていてもよい。コイル51をバンプ42の上に乗せる方向は、図6、図7(a)の場合に対して、90度回転した方向である。図8(b)に示すように、電極22a、22bを押し下げ、コイル51の端末を、テープ状抵抗発熱体24aとロウ材テープ24bが包み込むようにする。そして、この状態で通電し、コイル51の絶縁皮膜51bを昇華または溶融させ、バンプ42とコイル芯線51aが直接接するようにし、バンプ42とコイル芯線51aを接合する。図8(c)は接合後の状態を示すが、コイル芯線51aがバンプ42にめり込んでおり、かつコイル芯線51aの周囲に、ロウ材テープ24bから溶出したロウ材が付着している。このような状態であると、コイル芯線51aに力が加わっても、応力集中は起きにくくなる。
【0007】
このように、従来の方法によれば、コイル51の端末の絶縁皮膜51bを、昇華または溶融により取り除く事が出来るとともに、絶縁皮膜51bの分解かすや接合部分で発生するフラックス等の異物などを、テープ状抵抗発熱体24aまたはロウ材テープ24bと一体化した複合テープが電極22a、22b部分から排除するため、常に電極22a、22bの近傍を清潔に保つことができるという利点がある。特に図8に示す接続方法を用いると、接続の信頼性が向上する。すなわち、図6、図7(a)に示される微細接合装置を用いることにより、微小のコイル端末とICチップの入出力端子との良好な接続が形成され、また入出力端子に設けられたバンプが硬い場合の問題点も、図8の方法により改善される。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−333561号公報(図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、テープ状抵抗発熱体を用いた電気抵抗溶接の作業性をより向上させるため、テープ状抵抗発熱体に対するさらなる改良が求められている。
例えば、テープ状抵抗発熱体とロウ材テープが一体化した複合テープにおいて、接合時におけるロウ材の複合テープから接合部分への移着が、より充分に行われるように、複合テープの改良が求められている。また、接合する部分に凹凸がある場合などは、電極と複合テープの接触面積が低下し、電極と複合テープの接触が不充分になるなどの問題も生じる傾向がある。その結果、電気の導通が不充分となり、部分的に異常な電流や発熱の発生、部分的な発熱不良などにより、良好な接合が形成されにくい傾向があるが、このような場合でも、安定的に良好な接合が形成されるように、複合テープの改良が求められている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、テープ状抵抗発熱体の役割をはたす導電性金属基材層とロウ材テープからなるロウ材層が一体化した複合テープにおいて、導電性金属基材層を特定の厚みとし、該導電性金属基材層とロウ材層との間に、耐熱性樹脂層を設けることにより、微細接合部分へのハンダ等のロウ材の移着が良好に行われ、接合部分に凹凸がある場合でも微細部分の良好な接合が形成されることを見いだした。
【0011】
また、本発明者らは、該複合テープの、導電性金属基材層上であって、耐熱性樹脂層の逆側に、導電性金属基材層よりも密度が低い金属、または導電性金属基材層よりも融点が低い金属からなる層を設けることにより、電極と複合テープの接触が不充分となる問題が解決でき、よりよく電気を導通できることを見出した。
【0012】
さらに本発明者は、上記の複合テープにおいて、ハンダ等のロウ材の代わりに、加熱により溶融しその硬化により部材間を導電接合する機能を有する導電性の材質(導電性接合材)であってロウ材以外のもの、例えば導電性熱可塑性樹脂を使用した場合であっても、ロウ材を用いた場合と同様に、微細接合部分への該導電性接合材の移着を良好に行うことができ、また接合部分に凹凸がある場合でも微細部分の良好な接合が形成されることを見いだした。
本発明は、これらの知見に基づき完成されたものである。
【0013】
すなわち、本発明は、厚みが500μm以下の導電性金属基材層(A)と、導電性接合材層(D)と、導電性金属基材層(A)と導電性接合材層(D)の間に設けられた耐熱性樹脂層(B)とを有することを特徴とする接合用複合テープである。図1は、該接合用複合テープの構成を示す断面図である。
【0014】
本発明は、また、該接合用複合テープであって、導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも密度が低い金属、または導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも融点が低い金属からなる金属層(H)をさらに有することを特徴とする接合用複合テープも提供する。図4は、この接合用複合テープの構成を示す断面図である。
さらに本発明は、上記の接合用複合テープを製造する方法も提供するものである。
【0015】
なお本明細書においては、加熱により溶融し、その硬化により部材間を導電接合する機能を有する導電性の材料を、導電性接合材といい、導電性接合材からなる層を導電性接合材層(D)という。導電性接合材は、被接合部材の融点以下で溶融するものであって、ハンダなどのロウ材や導電性熱可塑性樹脂などが挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
導電性金属基材層(A)を構成する金属は、テープにしやすい展延性のよいものであり、かつ導電性接合材層(D)に用いられる導電性接合材の融点や軟化点よりも高い融点を有する金属から選ばれる。融点が1000℃を越えるものが好ましい。導電性金属基材層(A)の厚みは、微細な作業に使用する目的から、薄いものが好ましく、500μm以下のものが選ばれる。好ましくは、100μm以下、より好ましくは、50μm以下であるが、あまり薄いと基材としての機械強度および電気導体としての特性を損なう。導電性接合材がハンダなどの融点が低いロウ材のとき、または導電性熱可塑性樹脂の場合、導電性金属基材層(A)を構成する金属の最適な材料としては、展延性に富み比較的安価な素材であるCuもしくはCu合金が例示される。
【0017】
耐熱性樹脂層(B)は、前記導電性金属基材層(A)をテープとして補強する機能、接合時に導電性接合材層(D)を加熱溶融したときに、テープから接合部分に導電性接合材の大部分を移着させる機能を有する。
耐熱性樹脂としては、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルスルホン等の耐熱性エナメルワニスに使用される材料が好ましく使用できるが、中でもポリイミド系樹脂が最適である。
【0018】
導電性金属基材層(A)上に耐熱性樹脂層(B)を形成する方法としては、別途形成した耐熱性樹脂のフィルムを、導電性金属基材層(A)を形成するフィルムへ接着する方法、耐熱性樹脂を有機溶剤で溶解して得られた樹脂溶液、エナメルワニスなどを、導電性金属基材層(A)を形成するフィルムに塗布し、硬化または溶剤の除去を行う方法、などが例示される。薄い耐熱性樹脂層を形成するためには、導電性金属基材層(A)を形成するフィルムに樹脂溶液を塗布し、硬化または溶剤の除去を行う方法が好ましい。
【0019】
耐熱性樹脂溶液の塗布は、好ましくは連続的に行われる。塗布量は樹脂溶液の濃度により決められるが、通常、目的の厚みが数十μm以下であるので、溶剤を含んだ状態であっても、塗布厚みは数百μm以内である。硬化または溶剤の除去の方法は、特に限定されず、加熱して焼き付ける、紫外線により硬化した後溶剤を除去するなどの方法が例示される。一般には、加熱して焼き付ける方法が用いられることが多いが、耐熱性樹脂としてポリイミドを選択する場合は、溶剤の除去と樹脂の硬化を必要とするので、300℃以上の高温を必要とする。
導電性金属基材層(A)と耐熱性樹脂層(B)の厚みの合計を100μm以下とすると、接合用複合テープとして柔軟性があり、取り扱い時の強度も十分であり、かつ入出力端子の接続時に入出力端子の凹凸への追随性もよいものが得られる。これらの層を構成する材料によるが、通常、機械強度的には、導電性金属基材層(A)と耐熱性樹脂層(B)の厚みの合計が20μm以上あれば十分である。
【0020】
導電性接合材が、ハンダなどのロウ材の場合、用いられる材料によるが、耐熱性樹脂との接着性が悪い場合が多い。そこで、耐熱性樹脂層(B)と導電性接合材層(D)との間に、耐熱性樹脂層(B)と導電性接合材層(D)双方に接着する金属膜(C)を有することが好ましい。
【0021】
金属膜(C)は、単層からなるものでもよく、複数層からなるものでもよい。図2は、金属膜(C)が単層である場合の接合用複合テープの構成を示す断面図である。図3は、金属膜(C)が、(C1)および(F)の複数層からなる場合の接合用複合テープの構成を示す断面図である。
【0022】
単層からなる金属膜(C)は、例えば、耐熱性樹脂層(B)に金属膜(C)を構成する金属を、メッキもしくは蒸着することにより形成することができる。
金属膜(C)をメッキにより形成する場合には、一般に用いられる電解メッキ、無電解メッキ、溶融メッキ等を選択できる。ただし、耐熱性樹脂層(B)に、金属膜(C)を電解メッキにより形成する場合は、被着部分が樹脂であるため、該樹脂に導電性を付与すべく、無電解メッキや金属蒸着による導電処理(下地処理)がされる。
また金属膜(C)を蒸着により形成する場合は、通常の蒸着法も使用できるが、通常のスパッタリング法が好ましい。イオンプレーティングも使用可能である。
【0023】
単層からなる金属膜(C)を構成する材料としては、導電性接合材層(D)との接着性がよいものが好ましく、特に、耐熱性樹脂層(B)および導電性接合材層(D)双方に接着性がよいものが好ましい。導電性接合材としてハンダが使用される場合には、CuもしくはCu合金、FeもしくはFe合金などが例示される。中でも、モネル合金(Cu−Ni)、Cu単独が好ましい。金属膜(C)の厚みは、それが単層の場合は、0.1μm程度で十分であり、また、金属膜(C)が複数層からなる場合であっても、各層が0.1μm程度で十分である。
【0024】
また、金属膜(C)が複数層からなる場合は、導電性接合材層(D)に接する層(C1)がハンダなどの導電性接合材と接着性のよい金属からなり、耐熱性樹脂層(B)に接する膜(F)が耐熱性樹脂と接着性のよい金属からなることが好ましい。
図3に示される複数層からなる金属膜(C)を形成する方法としては、先ず耐熱性樹脂層(B)の表面に金属膜(図3の(F))を形成し、その上にハンダなどの導電性接合材と接着性のよい金属を選んでメッキや蒸着などにより被着させ、金属膜(図3の(C1))を形成する方法が好ましく例示される。金属膜(F)を構成する材料は、耐熱性樹脂層(B)と接着性のよい、アンカー効果の強い金属から種々選択できる。
【0025】
上記のように導電性接合材としては、ロウ材や導電性熱可塑性樹脂などが挙げられる。
ロウ材には、融点450℃未満のハンダと、融点450℃以上の通称硬ロウと呼ばれるものがあるが、本発明で用いられる導電性接合材には、両者とも含まれる。
【0026】
例えば、図6で示されるような微細接合装置により入出力端子とコイル端末を接続する場合、導電性接合材としてはロウ材を用いることができ、該ロウ材は加熱溶融されて接合用複合テープから接合部に移動し、双方の金属を電気的に接続する。なお、この加熱溶融の際に、コイル端末の絶縁皮膜が熱分解(昇華)または溶融される。
【0027】
ロウ材として特に好ましいものは、Pbフリーのハンダである。SnをベースにAg,Cu,Sb,In,Bi等を少量加えた種々のPbフリーハンダがあるが、用途目的に合わせて選択される。
通称硬ロウと称する高融点のロウ材には、NiにCr,Fe,Si,Bを添加した合金等がある。またCuにSn,Ni,Pを加えた合金もよく利用される。
【0028】
本発明において導電性接合材として用いられる導電性熱可塑性樹脂とは、導電性と熱可塑性をともに有する樹脂であり、熱可塑性樹脂に導電材を混合して導電性を付与した混合物などが例示される。この熱可塑性樹脂としては、軟化点が300℃以下のものが好ましく、さらに好ましくは軟化点が200℃以下のものである。また、昇華性を有し、加熱により昇華する部分を含んだ熱可塑性樹脂も好ましく用いられる。
熱可塑性樹脂に混合される導電材は、通常金属粉であり、該金属としては銅、銀などが挙げられ、中でも銀粉が好ましい。より高い導電性を付与するためには、熱可塑性樹脂への導電材の混合割合は高い方が好ましい。ただし、混合割合が高すぎると、形成される導電性接合材層(D)が脆くなる。汎用の熱可塑性樹脂に銀粉を混合させる場合は、70〜90重量%程度の混合割合が好ましい。
【0029】
接合部分に移着される導電性接合材の量は、導電性接合材層(D)の厚みにより変動する。従って、導電性接合材層(D)の厚みは、接合用複合テープの使用目的により変動する。テープとしての可撓性からは、ハンダの場合、400μm以下の厚みが好ましく、また通常の使用目的では50μm程度で十分である。さらに、導電性接合材層(D)を厚くすると導電性接合材が接合部周囲を汚すとの問題が生じやすい。ただし、用途により、50μmより厚くする場合もある。
導電性接合材がロウ材の場合、該導電性接合材層(D)は、通常、上記のように形成された金属膜(C)上に、メッキ等により形成される。用いられるメッキとしては、溶融メッキ、電解メッキなどが可能である。通常の電解メッキが好ましく用いられる。後に詳述する金属層(H)を形成しない場合、または金属層(H)が、導電性接合材層(D)とは異なる材料により構成される場合は、ロウ材からなる導電性接合材層(D)の形成のためのメッキは、片側メッキであり、溶融メッキや電解メッキで行うことができる。
【0030】
なお、本発明の接合用複合テープは、導電性接合材層(D)を必須の要件とするが、接合部に導電性接合材が存在する場合、例えば図6におけるバンプ42がハンダなどの導電性接合材からなるような場合、導電性接合材層(D)を有しないテープ状抵抗発熱体を用いても、良好な接合を形成できる場合もある。
【0031】
導電性金属基材層(A)上の耐熱性樹脂層(B)の逆側に、導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも密度が低い金属、または導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも融点が低い金属からなる金属層(H)をさらに有すると、電極と接合用複合テープの接触が不充分となる問題が改善され好ましい。
【0032】
導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも密度が低い金属としては、発泡メタルなどが例示される。
導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも融点が低い金属としては、ハンダなどの「錫合金」が例示される。
特に、導電性金属基材層(A)にCuまたはCu合金を用いる場合は、融点450℃未満のPbフリーハンダが、金属層(H)を構成する金属として好ましく用いられる。とりわけ、融点350℃未満のPbフリーハンダが好ましい。
【0033】
金属層(H)の厚みの好ましい範囲は、電極の形状や、接合部分の状態、さらには接合用複合テープの使用目的により変動するが、通常1〜10μmの厚みが好ましく、特に好ましくは2〜5μm程度の厚みである。
なお、防錆効果、防汚効果のよい金属を用いて金属層(H)を形成することにより、導電性金属基材層(A)の錆や汚れによる商品価値の低下を防ぐことができる。
【0034】
金属層(H)は、通常、導電性金属基材層(A)上の耐熱性樹脂層(B)の逆側に、金属層(H)を構成する金属をメッキすることにより形成される。用いられるメッキとしては、溶融メッキ、電解メッキ等が可能である。通常、電解メッキが好ましく用いられる。
特に、金属層(H)を構成する金属として、導電性接合材層(D)を構成する材料と同じ金属を用いる場合は、両者のメッキを同時に行うこと、すなわち両面メッキを行うことができるので、製造上も有利であり、製造コストの低減も可能である。
なお、図4は、金属層(H)を有する接合用複合テープの基本的構成を示す断面図であるが、金属層(H)を有する接合用複合テープは、さらに図2〜3で示されるような金属膜(C)、(C1)、(F)や後述するフラックス層(G)を有してもよい。
【0035】
導電性金属基材層(A)を構成する材料と、導電性接合材層(D)を構成する材料との接着性がよい場合、接合時に導電性接合材が導電性金属基材層(A)側に回り込むことがある。特に、導電性金属基材層(A)にCuを用い、導電性接合材にロウ材を用いる場合この傾向が大きい。また、導電性金属基材層(A)に、錆が発生したり汚れたりすると、接合用複合テープの商品価値が低下する。そこで、図5に示すように、導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、導電性接合材が接着しにくい、および/または、防錆効果、防汚効果のよい金属を主体とする金属層(E)を形成することが好ましい。導電性接合材が接着しにくい金属を主体とする金属層(E)を形成することにより、接合時に導電性接合材が導電性金属基材層(A)側に回り込むという現象を低減することができる。また、防錆効果、防汚効果のよい金属を主体とする金属層(E)を形成することにより、導電性金属基材層(A)の錆や汚れによる商品価値の低下を防ぐことができる。金属層(E)を構成する金属としては、導電性接合材がロウ材の場合は、ステンレスが好ましく例示される。また、金属層(E)の厚みは前記効果を持たせる目的だけであれば、0.1μm程度あれば十分である。金属層(E)の形成は、メッキもしくは蒸着などにより行うことができる。
【0036】
図5に示すように、本発明の接合用複合テープの導電性接合材層(D)の外側には、フラックス層(G)を形成することができる。通常の接続ではフラックス層(G)なしでも十分接続効果が得られるが、導電性接合材層(D)にロウ材を用いた場合であって、かつロウ材を付着させる対象物や形状により入出力端子の清浄化を必要とする場合においては、フラックス層(G)は効果を発揮するので、その形成は好ましい。設けるフラックス層(G)の厚みは約5μmもあれば十分であり、多くすると接続後の入出力端子の清浄度に影響する。フラックス層(G)は、接合用複合テープ形成過程のシート上へのロールコートなどにより形成可能である。
【0037】
本発明の接合用複合テープの、全ての層の合計の厚みは、特に導電性接合材層(D)にハンダを選択した場合、1000μm以下が好ましく、より好ましくは200μm以下である。
【0038】
本発明の接合用複合テープは、例えば、導電性金属基材層(A)を形成する厚み500μm以下の導電性金属フィルムの片側に、耐熱性樹脂溶液を塗布した後、硬化または溶剤除去をすることにより耐熱性樹脂層(B)を形成する工程、該耐熱性樹脂層(B)に、メッキ、ブラスト、クラッド、キャストまたはラミネーションなどにより導電性接合材層(D)を形成する工程を有する方法により製造することができる。また、導電性金属フィルムの片側に、耐熱性樹脂溶液を塗布し、硬化または溶剤除去して耐熱性樹脂層(B)を形成する工程を行う代わりに、耐熱性樹脂層(B)と導電性金属基材層(A)が一体構造のフレキシブルプリント基材用素材などを使用することもできる。この場合は、該フレキシブルプリント基材用素材などの該耐熱性樹脂層(B)側に、導電性接合材層(D)を形成することにより本発明の接合用複合テープを製造することができる。
【0039】
上記のように、導電性接合材層(D)がロウ材からなる場合、本発明の接合用複合テープは、好ましくは、ロウ材と接着性のよい金属などからなる金属膜(C)を有するが、この接合用複合テープの製造においては、メッキなどにより導電性接合材層(D)を形成する工程の前に、該耐熱性樹脂層(B)上に、メッキまたは蒸着により金属膜(C)を形成する工程をさらに有する。
【0040】
さらに、導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも密度が低い金属、または導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも融点が低い金属からなる金属層(H)を形成するために、該金属をメッキして、金属層(H)を形成する工程をさらに有してもよい。上記のように、導電性接合材層(D)を構成する金属と金属層(H)を構成する金属が同一である場合は、導電性接合材層(D)の形成と金属層(H)の形成のためのメッキを同時に行うことが好ましい。
【0041】
同様に、導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、防錆性かつロウ材との付着性が低い金属をメッキまたは蒸着して金属層(E)を形成する工程を有していてもよく、また、導電性接合材層(D)がロウ材からなる場合、ロウ材の表面にフラックスをコートし、フラックス層(G)を形成する工程をさらに有していてもよい。
【0042】
上記の製造方法において導電性金属基材層(A)を形成するために用いられる厚み500μm以下の導電性金属フィルム、例えば銅フィルムとしては、市販されている幅が数十cm、長さが数十〜百mのものを用いることができる。以上のようにして、出来上がった導電性金属基材層(A)、耐熱性樹脂層(B)、導電性接合材層(D)などを有するフィルムを所要の幅に切り出し、接合用複合テープとする。
【0043】
【実施例】
次に本発明を、実施例を用いてより具体的に説明するが、実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
【0044】
実施例1
市販の電解Cuホイル(長さ200m、幅50cm、厚み18μm)に、ポリイミドワニスを塗布焼き付けした。焼き付け後のポリイミド樹脂層(B)は13μmであった。この複合フィルムのポリイミド樹脂層(B)側にスパッタリング装置を用いてCu合金を連続スパッタリングし、厚み0.1μmのCu金属膜(C)を付着させた。逆の側(電解Cuホイル側)には、同様に、ステンレス(Ni8%,Cr18%,Fe74%)を、厚み0.1μmを目標にしてスパッタリングし、ステンレス金属層(E)を得た。
その後、Cu金属膜(C)側に、PbフリーハンダであるSn(97%)、Cu(3%)の組成の電気メッキをした。メッキ後の導電性接合材層(D)(ハンダ層)の厚みは平均25μmであった。出来上がった複合ホイルを幅0.5mmに切り取り、総厚み約56μmの接合用複合テープとした。
【0045】
得られた接合用複合テープを図6に示す微細接合装置のサプライ側のリール23aに装填した。基台1にはICチップ41を乗せるが、入出力端子41aにはハンダのバンプ42を使用した。これにポリウレタンエナメル線(30μm径銅線、膜厚8μm)のコイル51の端末を置き、電圧1.3V、電流27A、電力20Wの条件で通電時間20ms加圧通電した。通電後、ICチップ41とコイル51の端末との接合性を顕微鏡観察した結果、コイル51の端末の銅線接続部は、ほとんど潰れずにICチップ41の金メッキ銅入出力端子41aにハンダに囲われて接合されていた。
【0046】
実施例2
市販のCuホイル(長さ50m×幅25cm×厚み30μm)にポリイミドワニスを塗布焼き付けし、総厚み50μmの複合フィルムを作成した。このフィルムのCuホイル側にステンレスをスパッタリングし、約0.1μmのステンレス金属層(E)を形成した。また、ポリイミド側にはモネル合金(Cu−Ni)をスパッタリングし、厚み約0.05μmの膜(F)を形成した後、その上にCuをスパッタリングして0.1μmの金属膜(C1)を形成させた。この複合フィルムに、Pbフリーハンダ(Cu0.75%、Ag3.5%、残部Sn)を溶融メッキした。メッキにより設けられた導電性接合材層(D)の厚みは約20μmであった。出来上がった複合フィルムを幅1mmに切り出し、総厚み約70μmの接合用複合テープを得た。
【0047】
この接合用複合テープを実施例1と同様に、図6の微細接合装置に装着した。基台1の上にはICチップ41を乗せ、入出力端子41aにはハンダのバンプ42を使用した。この端子の上にポリエステルイミドエナメル線(40μm径銅線、膜厚10μm)のコイル51の端末を置き、電圧1.3V、電流27A、電力20Wの条件で通電時間40ms加圧通電した。通電後、ICチップ41とコイル51の端末との接合性を顕微鏡観察した結果、コイル51の端末の銅線接続部は、ほとんど潰れずにICチップ41の金メッキ銅入出力端子41aにハンダに囲われて接合されていた。
【0048】
実施例3
焼き付け後のポリイミド樹脂層(B)の厚みを25μmとし、ステンレス金属層(E)を形成しない以外は、実施例1と同様にして、総厚み約70μmの接合用複合テープを得た。
この接合用複合テープを実施例1と同様に、図6の微細接合装置に装着し、実施例1と同じ条件にて加圧通電した。通電後、ICチップ41とコイル51の端末との接合性を顕微鏡観察した結果、コイル51の端末の銅線接続部は、ほとんど潰れずにICチップ41の金メッキ銅入出力端子41aにハンダに囲われて接合されていた。
【0049】
参考例
(供試テープの作成)
市販のCuホイル(厚み13μm)にポリイミドワニスを塗布焼き付けし、ポリイミド樹脂層(B)の厚み25μmの複合フィルムを作成した。この複合フィルムのCuホイル側に、Pbフリーハンダ(Sn97%)を溶融メッキし金属層(H)を形成した。金属層(H)の厚みは約10μmであった。出来上がった複合フィルムを約0.7mm×約0.7mmに切り出し、供試テープ1を得た。
また、金属層(H)の形成を行わない以外は同様にして、Cu層の厚み13μm、ポリイミド樹脂層(B)の厚み25μmの複合フィルムを作成し、幅約0.7mm×約0.7mmに切り出し、供試テープ2を得た。
【0050】
(測定)
熱電対(K熱電対:アルメル、クロメル、線形=100μ)を付けた端子(フープ端子、材料:リン青銅、幅0.5mm、厚み0.25mm、長さ2mmに切断したもの)上に、測定対象の供試テープを置いた。そのテープに、直流式「SUPER WELDER MOW−650」を電源として、0.3mm×0.3mm、絶縁幅:50μの電極にて、電流を1.0秒間加圧通電した(電源出力:50W、押し圧:100g/cm)。その電流にて発熱したテープにより加熱された端子の温度を、上記熱電対にて、0.1秒毎に1.5秒間測定した。この測定を、供試テープ1、2それぞれにつき5回行い、温度推移を比較した。供試テープ1についての結果を表1に、供試テープ2についての結果を表2に示す。(温度測定器:RK−2011、販売元:理想計測)
【0051】
【表1】
Figure 0004025233
【0052】
【表2】
Figure 0004025233
【0053】
表1、表2の結果より、以下のことが明らかである。
(1)Pbフリーハンダ(Sn97%)をメッキした金属層(H)を有する供試テープ1の場合は、測定毎ごとの温度推移のばらつきが、金属層(H)を有しない供試テープ2の場合より小さい。この結果は、金属層(H)が、テープと電極との密着を高め、よりよく電気が導通できたことを示している。
(2)供試テープ1の場合の方が、供試テープ2の場合より平均温度が高い。電源の出力設定は同じであることから、金属層(H)により、テープと電極との密着が高まった結果と考えられる。
以上の(1)、(2)より、電極を当てる表面に金属層(H)がある方が、よりよく電気を導通し、良好な、安定した発熱を得られることが示されている。
【0054】
実施例4
市販の電解Cuホイル(長さ200m、幅50cm、厚み20μm)に、ポリイミドワニスを塗布焼き付けした。焼き付け後のポリイミド樹脂層(B)は20μmであった。この複合フィルムのCuホイル側に、Pbフリーハンダ(Sn97%)を溶融メッキし金属層(H)を形成した。金属層(H)の厚みは約10μmであった。
その後、ポリイミド樹脂層(B)上に、シート状の熱可塑性接着剤(熱可塑性樹脂に銀粉を約80%以上含有する導電性熱可塑性樹脂。接着温度範囲:300から375度、体積抵抗率(Ω・cm)<1×10−4、厚み:100μm)をラミネートした。出来上がった複合膜を幅0.5mmに切り取り、接合用複合テープとした。
【0055】
得られた接合用複合テープを微細接合装置のサプライ側のリールに装填した。ボビンタイプのフェライト上に、2本の30μm径銅線の端末を置き、その2つの端末上に、電極により押圧しながら接合用複合テープを置き、電流20A、通電時間200msの条件で加圧通電した。通電後、2本の銅線の端末は導電性熱可塑性樹脂により覆われており、充分な接合強度と、2本の銅線間の充分な導通が得られた。
【0056】
【発明の効果】
本発明の接合用複合テープを用いることにより、導電性接合材、例えばハンダや導電性熱可塑性樹脂などの接合部分への移着が、従来のテープを用いた場合よりさらに良好に行われるとともに、接合部分に凹凸がある場合でも良好な接合が形成され、従来のテープの問題、すなわちテープがその凹凸に追随せず導電性接合材の移着が不充分になり良好な接合が形成されにくいとの問題が解決される。さらに、導電性金属基材層上であって、耐熱性樹脂層とは逆側に、導電性金属基材層よりも密度が低い金属、または導電性金属基材層よりも融点が低い金属からなる金属層を設けることにより、よりよく電気を導通でき、従来のテープの問題、すなわち電極と接合用複合テープの接触が不充分となる問題が解決できる。
【0057】
また、導電性接合材として導電性熱可塑性樹脂を用いた場合は、耐熱樹脂や特にセラミックス、フェライトなどの金属でない部材上における導線などの接合に、本発明の接合用複合テープを適用することができる。
例えば、フェライト上で銅線端末を接合する場合、従来は、メタライズ法で銀ペースト端子を造る必要があった。そのため、銀と有機バインダーからなるペーストを塗布し乾燥させ、約200度で2時間ほど焼成してフェライトの表面をメタライズして銀ペースト端子を形成し、該銀ペースト端子にハンダコートをし、さらにハンダ付けをする、などの工程が必要であったが、本発明の接合用複合テープを用いれば、メタライズのために焼成する必要もなく、容易に銅線端末の接合をすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接合用複合テープの、基本例を示す断面図である。
【図2】本発明の接合用複合テープの、他の例を示す断面図である。
【図3】本発明の接合用複合テープの、他の例を示す断面図である。
【図4】本発明の接合用複合テープの、他の例を示す断面図である。
【図5】本発明の接合用複合テープの、他の例を示す断面図である。
【図6】本発明のテープを主として使用する微細接合装置のヘッド部とその周辺部分の拡大正面図である。
【図7】微細接合装置の加熱ヘッド部を拡大した動作図である。
【図8】微細接合装置の改善例を示した動作図である。
【符号の説明】
1 基台
2 加熱ヘッド
21 絶縁体
22a、22b 電極
23a リール(サプライ用)
23b リール(巻き取り用)
24、24a テープ状抵抗発熱体
24b ロウ材テープ
25 モータ
26 異物除去手段
41 ICチップ
41a 入出力端子
42 バンプ
51 コイル
51a コイル芯線
51b 絶縁皮膜
(A) 導電性金属基材層
(B) 耐熱性樹脂層
(C)、(C1)、(F) 金属膜
(D) 導電性接合材層
(E) 金属層
(G) フラックス層
(H) 金属層

Claims (17)

  1. 電気抵抗溶接に用いられる接合用複合テープであって、厚みが500μm以下の導電性金属基材層(A)と、導電性接合材層(D)と、導電性金属基材層(A)と導電性接合材層(D)との間に設けられた耐熱性樹脂層(B)とを有することを特徴とする接合用複合テープ。
  2. 耐熱性樹脂層(B)が、ポリイミド系樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の接合用複合テープ。
  3. 導電性接合材層(D)が、融点450℃未満のハンダからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接合用複合テープ。
  4. 導電性接合材層(D)が、融点450℃以上の硬ロウからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接合用複合テープ。
  5. 導電性接合材層(D)が、導電性熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接合用複合テープ。
  6. 耐熱性樹脂層(B)と導電性接合材層(D)との間に、耐熱性樹脂層(B)および導電性接合材層(D)に接触する金属膜(C)をさらに有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の接合用複合テープ。
  7. 金属膜(C)が、耐熱性樹脂層(B)と接触する金属膜(F)、および導電性接合材層(D)と接触しかつハンダまたは硬ロウと接着性のよい金属からなる金属膜(C1)を有することを特徴とする請求項6に記載の接合用複合テープ。
  8. 導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも密度が低い金属、または導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも融点が低い金属からなる金属層(H)をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の接合用複合テープ。
  9. 金属層(H)が、融点450℃未満のハンダからなることを特徴とする請求項8に記載の接合用複合テープ。
  10. 導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、防錆性を有しかつ導電性接合材層(D)を構成する材料との接着性が低い金属からなる金属層(E)をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の接合用複合テープ。
  11. 導電性接合材層(D)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、さらにフラックス層(G)を有することを特徴とする請求項3、請求項4、請求項6および請求項7のいずれかに記載の接合用複合テープ。
  12. 合計の厚みが1000μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の接合用複合テープ。
  13. 電気抵抗溶接に用いられる接合用複合テープの製造方法であって、厚み500μm以下の導電性金属基材層(A)、耐熱性樹脂層(B)および導電性接合材層(D)を有する接合用複合テープの製造方法であって、耐熱性樹脂層(B)上に、導電性接合材層(D)と接着性のよい金属をメッキまたは蒸着することにより金属膜(C)を形成する工程、さらに金属膜(C)へのメッキ、ブラスト、クラッド、キャストまたはラミネーションにより導電性接合材層(D)を形成する工程を有することを特徴とする接合用複合テープの製造方法。
  14. 導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも密度が低い金属、または導電性金属基材層(A)を構成する金属よりも融点が低い金属をメッキ、ブラスト、クラッド、キャストまたはラミネーションして、金属層(H)を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の接合用複合テープの製造方法。
  15. 導電性接合材層(D)を構成する材料が、金属層(H)を構成する金属と同一の金属であり、導電性接合材層(D)の形成と金属層(H)の形成を同時に行うことを特徴とする請求項14に記載の接合用複合テープの製造方法。
  16. 導電性金属基材層(A)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、防錆性を有しかつ導電性接合材層(D)を構成する材料との付着性が低い金属をメッキまたは蒸着して金属層(E)を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の接合用複合テープの製造方法。
  17. 導電性接合材層(D)がロウ材よりなり、導電性接合材層(D)上の、耐熱性樹脂層(B)とは逆側に、フラックスをコートしてフラックス層(G)を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項13ないし請求項16のいずれかに記載の接合用複合テープの製造方法。
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