JP4024520B2 - 段階式の燃料噴霧装置を備えたバーナシステム及びこのバーナシステムを運転するための方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、段階式の燃料噴霧装置を備えたバーナシステム並びに、このバーナシステムを運転するための方法に関する。バーナシステムは主として、燃焼空気流のための渦流発生装置(Drallerzeuger)と燃料を燃焼空気流内に供給するための手段とを備えたバーナを有しており、燃料を燃焼空気流内に供給するための前記手段は、第1の予混合燃料量のための燃料出口開口の第1のグループを備えた少なくとも1つの第1の燃料供給部と、燃料出口開口の前記第1のグループの下流で燃料出口開口の第2のグループを備えた、第2の予混合燃料量のための第2の燃料供給部とを有している。このような形式のバーナシステムのための有利な使用領域は、ガスタービン及び蒸気タービン技術である。
【0002】
【従来の技術】
ヨーロッパ特許第0321809号明細書によれば、多数のシェルから成るコーン形(円錐形)のバーナ、いわゆるダブルコーン形バーナが公知である。多数のシェルから構成されたコーン形の渦流発生装置によって、コーンヘッド内で閉じた渦流が生ぜしめられる。この渦流は、コーン先端に沿って次第に大きくなるねじれに基づいて不安定になり、コア内での逆流を伴って環状の渦流に移行する。渦流発生装置のシェルは、バーナ軸線に沿って、燃焼空気のための接線方向の空気入口スリットが形成されるように構成されている。これによって発生した、コーンシェルの流入縁部には、予混合ガスつまりガス状の燃料のための供給部が設けられており、この供給部は、バーナ軸線方向で分配された、予混合ガスのための出口開口を有している。ガスは、出口開口若しくは孔を通って横方向で空気入口ギャップに向かって噴霧される。この噴霧によって、渦流室内で発生した、燃焼空気・燃焼ガス流の渦流と協働して、燃焼若しくは予混合ガスと燃焼空気との良好な混合が得られる。良好な混合は、このような形式の予混合バーナにおいて燃焼過程時の低いNOx値のための前提条件である。
【0003】
このような形式のバーナをさらに改良したものは、ヨーロッパ公開特許第0280629号明細書により、熱発生装置のためのバーナが公知である。このバーナは、渦流発生装置に接続した、燃料と燃焼空気とを予混合するための付加的な混合区間を有している。この混合区間は、例えば後置接続された管として構成することができ、この管内に、渦流発生装置から出る流れが、大きい流れ損失なしで移行せしめられる。このような付加的な混合区間によって、混合率はさらに高められ、ひいては有害物質エミション(有害物質排出)が減少される。
【0004】
図1には、このような形式のバーナの概略的な1実施例が示されており、このバーナにおいては、燃料が出口開口を介してバーナ軸線に沿って渦流発生体(Drallkoerper)1内に配置された供給通路内で、供給された燃焼空気と混合せしめられる。この場合、図面にはバーナのコーン形の渦流発生体1が示されていて、この渦流発生体1の外側若しくはその内部に、バーナ軸線に沿って配置された出口開口2(図面では噴霧された燃料のための矢印によって示されている)を備えた燃料供給部が延びている。この燃料供給部は、一般的に個別の通路として構成されていて、これらの個別の通路は、バーナ軸線に沿って不変に分配された燃料出口開口2を有している。さらにまた、図面にはパイロットランス(Pilotierungslanze;パイロット槍形先端部)3が示されており、このパイロットランスを介して、バーナの運転開始時に燃料が渦流室に直接噴射される。次いで負荷の上昇に伴って、このパイロット段階が予混合運転に切り換えられ、この予混合運転時に燃料が前記燃料出口開口2を介して、流入する燃焼空気と混合せしめられる。
【0005】
予混合バーナのさらに公知のバーナジオメトリー(Brennergeometrie;バーナ幾何学形状)は、WO93/17279号明細書により公知である。この公知の装置においては、円筒形の渦流発生装置が、付加的にコーン形の内側体を備えている。予混合ガスは同様に、相応の出口開口を備えた供給部を介して渦流室内に噴霧される。この渦流室は、軸方向に延びる空気侵入スリットに沿って配置されている。このバーナのパイロット供給部は、コーン形の内側体の端部に設けられている。しかしながらパイロット運転によって、NOxエミッションは増える。何故ならばこのような運転形式においては、燃焼空気との不十分な予混合しか行われないからである。
【0006】
すべての公知のバーナシステムにおいては、予混合装置に燃料の1段の供給部が設けられている。バーナ軸線に沿った燃料供給部の出口開口の数、間隔、配置、分配及び大きさは、少ないエミション、消滅限界、バックフロー限界に関する要求、並びに燃焼安定性に関する要求を満たすために、最適なものでなければならない。この場合、これらすべての要求を、出口開口の不変の分配と共に、変化する運転条件及び周囲条件をも考慮して満たすことはほとんど不可能である。ガス流の侵入深さ及び混合に関連した噴霧の特性、並びに空気侵入スリット若しくはバーナ軸線に沿った燃料分配は、前記パラメータを選択することによって規定される。例えば環状燃焼室を有する所定の装置型式のために最適化された、出口開口の分配は、例えばサイロ(Silo)型燃焼室を備えたその他の装置型式のために、もはや最適なものではない。さらにまた、装置の運転条件は時間と共に変化する。何故ならば例えば漏れ流は、エージングによって制限された効果によって大きくなるからである。出口開口のあらかじめ不変に規定された分配が、このエージング現象を補償することはない。
【0007】
予混合バーナを運転するための公知の方法のその他の欠点は、全負荷運転下における低い燃焼振動及び低いエミッション値のために最適化されているという点にある。バーナを始動し、ガスタービンを始動させるために、付加的なパイロット段階が必要である。予混合運転中に燃焼が維持される所定の運転負荷においては、バーナはパイロット段階から予混合段階に切り換えられる。同様の形式で、ガスタービンを低下運転する際に予混合運転からパイロット運転への切換えが必要だからである。しかしながらこの切換え過程は、強い燃焼振動並びに大きい負荷の変動を招くことになる。さらにまた、切換え後に長く作動されない燃料供給部を掃気するために、多量の不活性ガスが必要である。これは、使用されていない燃料供給部が、循環する高熱ガスによって点火されるのを避けるために必要である。
【0008】
さらにまた、現在の燃料噴霧技術による、液状の燃料からガス状の燃料への切換え過程又はその逆の切換え過程の実現は、液体燃料のための噴射ノズルの近くにパイロット運転の侵入開口が配置されているために、非常に困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、上記のような欠点を有しておらず、また変化する運転条件又は周囲条件においても最適化された運転を可能にする、バーナを運転するためのバーナシステム並びに方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決した本発明のバーナシステムによれば、燃焼空気流のための渦流発生装置と燃料を燃焼空気流内に供給するための手段とを備えたバーナが設けられており、燃料を燃焼空気流内に供給するための前記手段が、第1の予混合燃料量のための燃料出口開口の第1のグループを備えた少なくとも1つの第1の燃料供給部と、燃料出口開口の前記第1のグループの下流で燃料出口開口の第2のグループを備えた、第2の予混合燃料量のための第2の燃料供給部とを有している形式のものにおいて、バーナによって開始された燃焼の脈動を検出する第1の測定値センサ及び/又は、燃焼のエミッション値を検出する第2の測定値センサが設けられており、コントロール装置が設けられており、該コントロール装置が、測定データを得るための単数若しくは複数の測定値センサに接続されていて、これらの測定値センサによって供給された測定データに基づいて第1及び第2の燃料供給部を介して燃料供給を制御するようになっている。
【0011】
またこの課題を解決した本発明の方法の手段によれば、前記バーナを運転するための方法において、バーナによって開始された燃焼の脈動及び/又は燃焼のエミッション値を検出し、この検出された前記脈動及び/又はエミッション値に関連して第1段及び第2段への燃料供給を制御するようにした。
【0012】
本発明によるバーナシステム並びにその方法の有利な実施態様は、従属請求項に記載されている。
【0013】
本発明によるバーナシステムは、主として、燃焼空気流のための渦流発生装置と燃料を燃焼空気流内に供給するための手段とを備えたバーナより成っており、この場合、燃料を燃焼空気流内に供給するための前記手段が、第1の予混合燃料量(第1段)のための燃料出口開口の第1のグループを備えた少なくとも1つの第1の燃料供給部と、燃料出口開口の前記第1のグループの下流で燃料出口開口(第2段)の第2のグループを備えた、第2の予混合燃料量のための第2の燃料供給部とを有している。勿論、その他の予混合燃料量のための燃料出口開口の別のグループを、第1及び第2のグループとは無関係に設けることができる。さらに、一般的に、1段式のシステムにおいて既に公知であるように、それぞれの段のために多数の第1及び第2の燃料供給部の出口開口が渦流発生体の周囲に亘って分配されている。この燃料システムはさらに、バーナによって開始された燃焼の脈動を検出する第1の測定値センサ及び/又は、燃焼のエミッション値を検出する第2の測定値センサを有している。測定値センサは、コントロール装置に接続されており、このコントロール装置は、測定データを単数若しくは複数の測定値センサから得て、燃料供給部を第1及び第2の燃料供給部を介して、並びに場合によっては別の燃料供給部を、単数又は複数の測定値センサによって提供される測定データに関連して制御をする。この場合、制御は、所望の過程に従って行う。
【0014】
勿論、脈動及び/又はエミッション値を検出するために1つ以上の測定値センサを設けてもよい。
【0015】
このような形式のバーナシステムの最も簡単なものでは、1段式のシステムが渦流発生体に配置されているすべての又は唯一の燃料供給部を、種々異なる段を形成するために、燃料のための少なくとも2つの互いに異なる通路に仕切っている。勿論、別個の段を形成するために、出口開口が長手方向軸線に沿って相応に互いにずらして配置されている多数の燃料供給部を互いに並んで設けてもよい。この場合、専門家は、バーナ軸線に沿って渦流発生体に配置された、互いに独立して燃料によって負荷される出口開口の種々異なるグループを設けるための多くの可能性が提供される。個別の段への燃料供給は、コントロール装置を介して、規定に応じて、脈動及び/又はエミッション値に関連して制御又は調整される。有利にはこれは、第1及び第2の燃料供給部に通じる供給管路に設けられた制御弁を介して行われる。
【0016】
脈動を検出するために火炎の領域に設けられているか、若しくはエミション値を測定するためにバーナ室の出口に設けることができる適当な測定値センサは、専門家の公知である。エミション値を検出するための多くのセンサ若しくは、一般的に脈動を検出するための音響的な多くのセンサが公知である。
【0017】
コントロール装置を介しての燃料供給部の制御は、コントロール装置のメモリーにファイルされた比較データを用いて行われる。この場合、コントロール装置は、バーナシステムの現在の運転時点を規定し、燃料供給部を所望の運転時点の方向に制御することができるようにするために、測定されたデータが比較データと比較される。
【0018】
段階式の燃料噴霧装置を備えたバーナシステムを設けることによって、1段式のバーナシステムに対して運転範囲が著しく広げられた。各段の燃料供給部に通じる供給管路を適当に配置することによって、別個の付加的な燃料循環路は必要ない。コントロール装置と連絡して、バーナシステムの少なくとも2つの段を独立して制御する可能性によって、点火から基本負荷までの低い脈動並びに低いNOxエミッション値を有する運転形式が可能である。このバーナシステムにおいてパイロット運転段階は必要ないので、切換え過程及びこの切換え過程に起因する脈動又は負荷変動が生じることはない。バーナシステムの駆動のために、例えばN2等の不活性ガスで掃気する必要はない。これによって同時にシステムの運転コストの低減が得られる。パイロット段階が存在しないことによって、液体燃料(燃料油)運転から燃焼ガス運転への切換え又はその逆も実現可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明によって提案されたバーナシステムの特別な利点は、コントロール装置を介してのダイナミックな制御可能性が提供されたという点にある。この場合、それぞれの装置型式、それぞれの周囲条件、それぞれのエージング(老化)並びに漏れ強さに適合した最適な運転時点が実現可能である。特に、この運転時点は、前記パラメータに関連して装置の運転中に常に適合させることができる。これによって、バーナシステム並びに所属の運転方法は、変化する運転条件下及び周囲条件下で装置の最適な運転を可能にする。
【0020】
本発明によるバーナシステムの有利な実施例では、第2段のための燃料供給部への供給管路は、第1段から分岐しているか又はその逆である。この場合、バーナシステムは、2つの燃料供給部への燃料量を分配に影響を与える制御弁のコントロールを介してのみ制御することができる。これによって、所定の全燃料供給において、2つの段間の分配はこの弁を介して制御される。この場合コントロール装置はこの弁だけに接続されている。
【0021】
本発明のバーナシステムの有利な運転型式では、第1段及び第2段への燃料供給部は、脈動及びエミッション値が最少になるように制御される。制御は、有利な形式で、コントロール装置にメモリーされた比較データと比較することによって行われる。この比較データは、予備実験によって規定され、脈動及びエミッション値と、第1段及び第2段への燃料供給部との関連性、若しくは第1段と第2段との間の燃料分配の関連性を示す。この場合においても、勿論2つ以上の段を同様形式で駆動することが可能である。
【0022】
非常に良好な運転特性は、定常運転において運転時点が脈動の最大値を下まわり(第1段への燃料供給部に関連して)、過渡運転において脈動の最大値を上まわるように、燃料供給部が制御された時に得られる。
【0023】
本明細書中において、出口開口の正確な大きさ、その配置、間隔並びにその分配が詳しく記載されていない場合でも、専門家にとっては、適当なジオメトリー(幾何学形状)及び分配を見いだすことは困難なことではない。これは、既存の1段式のバーナにおいて、バーナ軸線に沿って渦流発生体に設けられた出口開口が、同様の形式で、本発明によるバーナシステムにおいても実現されることによって行われる。この場合、燃料供給通路を、第1段及び第2段を形成する2つの部分に分解するだけでよい。出口開口の分配の最適化若しくは適合のための可能性は、1段式のバーナの専門家にとって公知である。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に示した実施例を用いて具体的に説明する。
【0025】
図1には、冒頭で説明した従来技術において公知の1段式のバーナが示されている。この公知のシステムに対して、本発明においては、図2に概略的に示されているように少なくとも2段式のバーナシステムが使用されている。このバーナシステムの円錐形の渦流発生体1は、この渦流発生体1の内側若しくは外側に設けられた燃料供給部4a,4bと同様に著しく概略的に示されている。図面には2つの段部が示されており、これらの段部は、相応の(図示していない)出口開口を備えた別個の燃料供給部4a及び4bによって形成されている。図面には、このバーナシステムの主要な特徴としての、バーナの長手方向軸線に沿った別個の2つの段部が図示されている。バーナには燃焼室5が接続されており、この燃焼室5内で、予混合によって生ぜしめられた燃料・燃焼空気混合気が燃焼せしめられる。この場合、第1の段部4aへの燃料供給は燃料分配システム6aを介して行われる。燃料供給は調整弁7aを介して調節される。2つの燃料分配システムは、この実施例では互いに別個に設けられている。燃焼の脈動を検出するために、燃焼室5の燃焼中央領域に脈動センサ8が設けられており、この脈動センサ8は、脈動の強さに関する測定値をコントロール装置10に送る。また燃焼室出口の領域にはエミッション値(排出値)のためのセンサ9が設けられており、このエミッション値のデータは同様にコントロール装置10に送られる。コントロール装置10内では、測定されたデータが比較データと比較されて、2つの調整弁7a及び7bが、エミッション値及び脈動に関連した所定の運転時点を維持若しくは得るために制御せしめられる。
【0026】
例えば第1の燃料分配システム6aが第2の燃料分配システム6bから直接分岐する有利な実施例では、調整弁7aが分岐箇所に直接設けられている場合には、コントロール装置10は調整弁7aの制御若しくは調整のためだけに設けられる。この場合、調整弁7bを介して全燃料が供給される場合に、弁7aを制御することによって2つの段において燃料分配に影響を与えることができる。このように簡単な技術によって同様の形式で、種々異なる運転条件及び周囲条件下で装置の最適な運転形式が得られる。特に、このような形式の実施例は第1段のために別個の燃料供給システムを必要としない。存在するシステムは、簡単な形式で適当な分岐部を介して後で取り付けることができる。さらにまたこの内部の弁7aは、あらゆる運転負荷においていつでも最少の燃料流が第2段を通って提供されるように制御されるので、不活性ガスで掃気する必要はない。1つの弁だけを制御する可能性によって制御技術全体を簡略化することができる。
【0027】
図3には、本発明によるバーナシステムの脈動及びエミッション値と、全燃料供給に関連して第1段に供給される燃料量との関係の例が、関数としてグラフで表されている。この場合、一方ではNOxエミッションの最小値が示されていて、この最少値内に、脈動の最大値も存在している。この関係は、予備実験によって突き止められる。有利な形式でこの関連性若しくはこの特性曲線はコントロール装置10にメモリーされるか若しくはプログラミングされる。プログラミングされたデータは、コントロール装置10によって、運転中に、低い脈動において少ないエミッション値を維持若しくは得るために各段に供給される燃料量を決定する基本位置として関連付けられる。
【0028】
この場合、有利な形式で測定値センサ8,9によって得られたデータは、メモリーされた比較データと比較されて、それに基づいて、バーナシステムの運転時点が図3に示した脈動ピークの左側又は右側にもたらされる。この場合、定常運転においては、左側が少量のエミッション値に基づいて有利である。バーナの荒々しいダイナミック特性がエミッションの考慮に優先する過渡的な運転時には、脈動ピークの右側が有利である。
【0029】
このような形式で、ガスタービンは点火から基本負荷まで、特別なパイロット段階なしに、単に1つの調整弁だけで駆動することができる。この場合、図4には、バーナシステム内に50%の段階比を有する2段が設けられている運転形式の例が示されている。この場合、調整弁によって、供給された全燃料流を2つの段に分配する作業が制御される。バーナシステム若しくはガスタービンの点火若しくは始動時において燃料がほぼ完全に第1段に供給される間、この比は、無負荷運転時、50%負荷時並びに100%負荷時において増大するように変化する。次いで100%負荷時においては、第1段におけるよりもやや多い燃料量が第2段に供給される。このような運転コンセプトによれば、付加的なパイロット段階を必要とすることなしにバーナシステムの安定した運転形式が実現される。図示の燃料分配が、装置の運転中に周囲条件並びにエージング条件に関連してコントロール装置によってずらされることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による1段式のバーナシステムの概略図である。
【図2】本発明の1実施例によるバーナシステムの概略図である。
【図3】本発明によるバーナシステムの脈動及びエミッション値と、第1段への燃料供給量との関係を示す線図である。
【図4】本発明によるバーナシステムの2つの段の運転形式と運転負荷との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 渦流発生体、 2 出口開口、 3 パイロットランス、 4a 第1段の燃料供給部、 4b 第2段の燃料供給部、 5 燃焼室、 6a 第1段の燃料分配システム、 6b 第2段の燃料分配システム、 7a 第1段の調整弁、 7b 第2段の調整弁、 8 脈動センサ、 9 エミッションセンサ、
10 コントロール装置
Claims (14)
- 段階式の燃料噴霧装置を備えたバーナシステムにおいて、
燃焼空気流のための渦流発生装置(1)と燃料を燃焼空気流内に供給するための手段とを備えたバーナが設けられており、燃料を燃焼空気流内に供給するための前記手段が、第1の予混合燃料量のための燃料出口開口の第1のグループを備えた少なくとも1つの第1の燃料供給部(4a)と、燃料出口開口の前記第1のグループの下流で燃料出口開口の第2のグループを備えた、第2の予混合燃料量のための第2の燃料供給部(4b)とを有しており、
バーナによって開始された燃焼の脈動を検出する第1の測定値センサ(8)及び/又は、燃焼のエミッション値を検出する第2の測定値センサ(9)が設けられており、
コントロール装置(10)が設けられており、該コントロール装置(10)が、測定データを得るための単数若しくは複数の測定値センサ(8,9)に接続されていて、これらの測定値センサ(8,9)によって供給された測定データに基づいて第1及び第2の燃料供給部(4a,4b)を介して燃料供給を制御するようになっていることを特徴とする、
段階式の燃料噴霧装置を備えたバーナシステム。 - 前記コントロール装置(10)が、測定値センサ(8,9)によって供給されたデータを、コントロール装置(10)のメモリー内にファイルされた比較データと比較することによって、第1及び第2の燃料供給部(4a,4b)を介する燃料供給の制御のための信号を発信するプログラムを有している、請求項1記載のバーナシステム。
- 第1及び第2の燃料供給部(4a,4b)のための供給管路(6a,6b)内に、燃料供給を調節するための1つ又は多数の制御弁(7a,7b)が設けられている、請求項1又は2記載のバーナシステム。
- 制御弁(7a,7b)がコントロール装置(10)によって制御される、請求項3記載のバーナシステム。
- 第2の燃料供給部(4b)のための供給管路(6b)が、第1の燃料供給部(4a)のための供給管路(6a)から分岐又は変向している、請求項3又は4記載のバーナシステム。
- 燃料量を分配するための制御弁が、供給管路(6a,6b)間に設けられていて、該制御弁がコントロール装置(10)によって制御される、請求項5記載のバーナシステム。
- 渦流発生装置(1)における燃料出口開口の第1及び第2のグループが、ほぼバーナ軸線方向に配置されている、請求項1又は6記載のバーナシステム。
- 請求項1から7までのいずれか1項記載の、バーナを運転するための方法において、
バーナによって開始された燃焼の脈動及び/又は燃焼のエミッション値を検出し、この検出された前記脈動及び/又はエミッション値に基づいて、第1段及び第2段への燃料供給を制御することを特徴とする、段階式の燃料噴霧装置を備えたバーナを運転するための方法。 - 第1段及び第2段への燃料供給を、脈動及び/又はエミッション値が最少になるように制御する、請求項8記載の方法。
- 燃料供給の制御を、第1段及び第2段のための供給管路内に設けられた制御弁を介して行う、請求項8又は9記載の方法。
- 燃料供給の制御を、2つの段の供給管路間での燃料の分配を制御する制御弁を介して行う、請求項8又は9記載の方法。
- 制御を、予備実験によって規定される比較データと比較することによって行い、第1段及び第2段への燃料供給に関連した脈動及び/又はエミッション値の関連性を示す、請求項8から11までのいずれか1項記載の方法。
- 定常運転時に、運転時点が脈動の最大値の下にくるように、燃料供給を制御する、請求項12記載の方法。
- 過渡運転時に、運転時点が脈動の最大値の下にくるように、燃料供給を制御する、請求項11又は12記載の方法。
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