JP4024075B2 - 移動状況算出装置、この方法、このプログラム、このプログラムを記録する記録媒体、および、ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の走行中に移動体の速度に関する速度情報を取得できない場合でも、移動体の移動距離情報または移動速度情報を算出する移動状況算出装置、この方法、このプログラム、このプログラムを記録する記録媒体、および、ナビゲーション装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、移動体としての車両に搭載されて用いられ、車両の現在位置を検出し、この車両の現在位置を地図上に表示する車載用のナビゲーション装置が知られている。
【0003】
この車載用のナビゲーション装置では、GPS受信機と、演算装置と、地図記憶装置と、表示装置とを備えている。
【0004】
この車載用のナビゲーション装置では、車速センサおよび方位センサから出力されるセンサ出力に基づいて、上記の演算装置が車両の距離情報および進行方向情報を生成する。
【0005】
また、車載用のナビゲーション装置は、これら距離情報および進行方向情報に基づいて、単位時間毎の車両の相対移動距離および相対移動方向を検出する。そして、ナビゲーション装置は、GPS受信機から得られた位置情報と、相対移動距離および相対移動方向に基づいて得られた位置情報とから、車両の現在位置を演算する。この後、地図記憶装置に記憶された地図情報を読み込み、この地図情報に演算した現在位置を重ねて表示装置に表示する。
【0006】
ところで、近年では、車両の安全志向の高まりから、車両には、予防安全装置が装備されている。特に、この予防安全装置の代表的な装置であるABS(Anti-lock Brake System)は、既に多くの車両に装備されている。
【0007】
上記の車速センサが車両から取得する車速パルス信号としては、例えば、車両のスピードメータ関連部位から取得するものや、上記のABS関連部位から取得するものなど様々である。ABS関連部位から取得する具体的一例として、一部の車種ではABSセンサが車両のホイールに使用されるハブユニットに装着され、このホイールの回転数を検出する。そして、この検出した回転数に基づいて、センサ信号を車両のECU(Electric Control Unit)に出力する。この後、このECUは、入力したセンサ信号を車速パルス信号として出力するものなどが挙げられる。
【0008】
ここで、車載用のナビゲーション装置に搭載された車速センサが、この車速パルス信号を検出し、上記の演算装置が検出された車速パルス信号の立ち上がり若しくは立ち下がりを検出してパルス数を算出する。さらに、車両の相対移動距離を、以下に示す[数1]により、所定の距離係数を用いて算出する。
【0009】
【数1】
相対移動距離=車速パルス数×距離係数
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ABSセンサでは、車両が低速度で走行している際には、ホイールが回転している状態とホイールがロックされている状態とを判別することができない。すなわち、ABSセンサからECUにセンサ信号が出力されない。このため、ECUは、車両が所定の速度以下で走行している際には、車速パルス信号を生成することができない。
【0011】
この場合、車載用のナビゲーション装置においても、車両が所定の速度以下で走行している際に、車速パルス信号を取得することができない。すなわち、車両が所定の速度以下で走行している際に、車両の相対移動距離または相対移動速度を算出することができないという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、このような問題点に鑑みて、移動体の相対移動距離または相対移動速度を適切に算出することができる移動状況算出装置、この方法、このプログラム、このプログラムが記録された記録媒体、および、この移動状況算出装置を備えたナビゲーション装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動状況算出装置は、移動体の速度に関する速度情報を取得する速度情報取得手段と、前記移動体の加速度に関する加速度情報を取得する加速度情報取得手段と、前記加速度情報取得手段にて取得した加速度情報から移動体の発進および停止のうちの少なくともいずれか一方の状態を判定する状態判定手段と、加速度情報取得手段にて取得した加速度情報を速度情報に変換処理する変換処理手段と、前記移動体の移動中に前記速度情報取得手段が前記速度情報を取得できない場合に、前記状態判定手段にて前記移動体の発進および停止のうちの少なくともいずれか一方の状態が判定されると、前記加速度情報取得手段にて取得された加速度情報に基づいて前記変換処理手段にて変換処理した速度情報を積算することにより前記移動体の移動距離情報および移動速度情報のうちの少なくともいずれか一方を算出する移動状況算出手段と、を具備したことを特徴とする。
【0015】
本発明の移動状況算出方法は、移動体の速度に関する速度情報を取得し、前記移動体の加速度に関する加速度情報を取得し、前記移動体の移動中に前記速度情報を取得できない場合に、前記取得した加速度情報から前記移動体の発進および停止のうちの少なくともいずれか一方の状態に関する状態情報を取得し、前記加速度情報を速度情報に変換処理し、前記加速度情報に基づいて変換処理した速度情報を積算することにより前記移動体の移動距離情報および移動速度情報のうちの少なくともいずれか一方を算出することを特徴とする。
【0016】
また、本発明のプログラムは、移動状況算出プログラムであって、請求項3に記載の移動状況算出方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の記録媒体は、請求項4に記載の移動状況算出プログラムがコンピュータに読取可能に記録されたことを特徴とした移動状況算出プログラムを記録する記録媒体である。
【0018】
さらにまた、本発明のナビゲーション装置は、請求項1または2に記載の移動状況算出装置と、この移動状況算出装置にて算出した移動距離情報および移動速度情報に基づいて移動体の現在位置を測位する現在位置測位手段とを、具備したことを特徴する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を説明するための前提となる形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
〔ナビゲーション装置の構成〕
図1は、本発明を説明するための前提となるナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、1は車載用のナビゲーション装置で、このナビゲーション装置1は、移動体としての車両に搭載されて車両の現在位置表示や案内誘導などを行う。このナビゲーション装置1は、GPS受信機2と、センサ部3と、地図情報格納部4と、ナビゲーション制御部5と、操作部6と、報知部7とを備えて構成されている。なお、車両には、ABSセンサ8およびECU9が装備され、後述するセンサ部3の車速検出回路10は、これらABSセンサ8およびECU9から信号を入力する。
【0021】
ここで、ABSセンサ8は、車両の予防安全装置であるABSに用いられる。このABSセンサ8は、車両のホイールに使用されるハブユニットに装着され、このホイールの回転数を検出する。そして、この検出した回転数に基づいて、センサ信号を車両のECU9に出力する。
【0022】
また、ECU9は、ABSセンサ8からのセンサ信号を入力した後、この入力したセンサ信号を波形整形して車速パルス信号を生成する。そして、この生成した車速パルス信号をセンサ部3に出力する。
【0023】
なお、これらABSセンサ8およびECU9は、車速パルス信号を生成するものであり、ここではABSセンサ8を説明したがこれに限らない。車両の速度情報を検出するものであればよく、例えば、スピードメータ関連部位に装備されたセンサを用いてもよい。
【0024】
GPS受信機2は、緯度および経度情報で表された車両の絶対的な位置情報を検出する。この車両の位置情報をナビゲーション制御部5に出力する。
【0025】
センサ部3は、車両の移動に伴う変位を検出するものであり、車速検出回路10と、ジャイロ11と、加速度センサ12とを備えて構成されている。
【0026】
車速検出回路10は、ECU9から出力される車速パルス信号を検出し、ナビゲーション制御部5に出力する。
【0027】
ジャイロ11は、車両の方位角すなわち車両が前進する走行方向を検出する。このジャイロ11は、検出した走行方向を、例えばパルスや電圧等による進行方向情報としての方位角データに変換し、ナビゲーション制御部5に出力する。なお、ここでは、ジャイロ11を採用しているが、例えば、絶対方位を検出する地磁気センサ等を採用してもよい。
【0028】
加速度センサ12は、車両の走行方向における加速度を検出する。この加速度センサ12は、検出した加速度を、例えばパルスや電圧などによるセンサ出力値に変換し、ナビゲーション制御部5へ出力する。
【0029】
地図情報格納部4は、地図情報を格納している。この地図情報格納部4は、例えば、地図情報を記憶したDVD−ROM(Digital Video(またはVersatile)Disk-Read Only Memory)ディスクまたはCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)ディスクを、それぞれナビゲーション制御部5の制御下で再生するDVD−ROMドライブまたはCD−ROMドライブ等を備えている。
【0030】
ナビゲーション制御部5は、ナビゲーション装置1全体の動作を制御する。このナビゲーション制御部5は、CPU等から構成され、図示しないROM等に格納される制御プログラムを読み込んで実行し、ナビゲーション装置1の各構成要素に制御信号を出力するとともに、データを入出力する。そのため、具体的な図示は省略するが、内部には、CPU、ROM、RAM、およびこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。
【0031】
そして、このナビゲーション制御部5は、移動状況算出装置としての移動距離検出手段13と、方向情報取得手段14と、移動状況認識手段15と、現在位置測位手段16とを備えて構成されている。
【0032】
移動距離検出手段13は、具体的には後述するが、車速検出回路10にて検出された車速パルス信号を取得して、車両の相対移動距離または相対移動速度を算出する。通常、相対移動距離は、この取得した車速パルス信号に基づく車速パルス数と所定値として設定された1パルス当たりの距離(距離係数値)とに基づいて、以下に示す[数2]により算出される。
【0033】
【数2】
相対移動距離=車速パルス数×距離係数値
【0034】
また、相対移動速度は、車速パルス信号のパルス幅(時間)と距離係数値を用いて、以下の[数3]により算出される。
【0035】
【数3】
相対移動速度=距離係数値/パルス幅
【0036】
また、この算出した相対移動距離または相対移動速度を移動状況認識手段15に出力する。
【0037】
方向情報取得手段14は、ジャイロ11から出力される方位角データを取得し、車両の相対移動方向を算出する。そして、この算出した車両の相対移動方向を移動状況認識手段15に出力する。
【0038】
移動状況認識手段15は、移動距離検出手段13にて算出された相対移動距離または相対移動速度、および方向情報取得手段14にて算出された相対移動方向に基づいて、単位時間当たりの車両の相対移動距離および相対移動方向を演算するとともに、それらの相対移動距離および相対移動方向の累積に基づいて車両の移動状況を検出する。そして、この検出された車両の移動状況を現在位置測位手段14に出力する。
【0039】
現在位置測位手段16は、車両の現在位置を測位する。具体的には、移動状況認識手段15にて検出された車両の移動状況、およびGPS受信機2にて検出された車両の位置情報を取得する。そして、これらの2つの情報を比較して、地図情報格納部4に格納された地図情報と照合し、マップマッチング処理等により現在位置を測位する。そして、この測位した車両の現在位置を後述する報知部7のディスプレイ17上に表示する。
【0040】
操作部6は、例えば、車両の移動状況である走行状態などを表示させる命令等、ナビゲーション装置1を適宜動作させるための図示しない各種操作ボタンを有している。これら操作ボタンの入力操作により、操作部6は適宜所定の信号をナビゲーション制御部5に出力して、ナビゲーション装置1の動作内容等、各種条件を設定入力する。なお、この操作部6としては、操作ボタンの入力操作に限らず、例えば、タッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作等により、各種条件を設定入力する構成としてもできる。
【0041】
報知部7は、ナビゲーション制御部5に制御され、車両の現在位置を報知する。この報知部7は、ディスプレイ17と、スピーカ18とを備えている。
【0042】
ディスプレイ17は、ナビゲーション制御部5の指示の下、地図情報格納部4に格納された地図データが種々の態様で表示されるとともに、これに重畳して車両の現在位置が表示される。また、このように地図データを表示する機能の他、図示しないTV受信機で受信したTV画像データ、光ディスクや磁気ディスクなどの記録媒体に記録されドライブにて読み取った画像データなどを適宜表示する。具体的には、液晶や有機EL(electoroluminescence)、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)などが用いられる。
【0043】
スピーカ18は、ナビゲーション制御部5の指示の下、車両の現在位置に基づいた交差点情報等の様々な情報を音声により出力する。
【0044】
〔移動距離検出手段の構成〕
図2は、上記前提となる第1形態に係る移動状況算出装置としての移動距離検出手段13の概略構成を示す図である。図2において、13は移動距離検出手段であり、この移動距離検出手段13は、車両の相対移動距離または相対移動速度を算出する。この移動距離検出手段13は、演算処理部19と、データベース20とを備えて構成されている。
【0045】
演算処理部19は、ナビゲーション装置1の各構成要素から出力されるデータを入力し、このデータを基に所定の演算処理を行う。この演算処理部19は、速度情報取得手段21と、状態情報取得手段22と、状態判定手段23と、最低出力速度算出手段24と、移動状況算出手段25とを備えて構成されている。
【0046】
速度情報取得手段21は、車速検出回路10にて検出された車速パルス信号を取得する。また、取得した車速パルス信号の立ち上がりまたは立ち下がりに基づく周期であるパルス幅(時間)を算出する。
【0047】
具体的に、このパルスの一例として矩形波を用いた場合について説明する。図3に示すように、速度情報取得手段21は、信号の立ち上がりおよび信号の立ち下がりの状態推移を検知し、この推移位置(時間)を取得してそれぞれデータベース20に記録する。そして、従前にデータベース20に記録された推移位置(時間)と取得した推移位置(時間)とに基づいて、パルス幅を算出する。
【0048】
すなわち、速度情報取得手段21は、図3に示すように、パルス幅Aおよびパルス幅Bを算出する。そして、これら算出したパルス幅Aおよびパルス幅Bは、データベース20に記録される。
【0049】
また、この速度情報取得手段21は、所定期間内に取得した車速パルス信号から車速パルス数を算出する。そして、この速度情報取得手段21は、取得した車速パルス信号のパルス幅および算出した車速パルス数を移動状況算出手段25に出力する。
【0050】
状態情報取得手段22は、加速度センサ12から出力されるセンサ信号を入力し、車両の発進および停止の状態に関する状態情報を取得する。また、この取得した状態情報は、状態判定手段23に出力される。なお、ここでは、加速度センサ12からのセンサ信号を入力しているが、ジャイロ11からの出力信号を入力して車両の状態情報を取得するように構成してもよい。
【0051】
状態判定手段23は、状態情報取得手段22から出力される状態情報を取得し、車両の発進および停止の状態を判定する。この判定の後、最低出力速度算出手段24に信号を出力するとともに、この判定した発進位置(時間)および停止位置(時間)を移動状況算出手段25に出力する。
【0052】
ここで、この車両の発進状態および停止状態は、速度情報取得手段21にて取得した車速パルス信号では判定することができない。この車速パルス信号の生成源となるABSセンサ8は、車両のホイールの回転を検出するものであり、車両が低速で走行する際には、速度情報取得手段21にて取得されるパルス幅(時間)は非常に長いものとなる。すなわち、速度情報取得手段21は、このパルス幅を取得中に車両が停止または発進したとしても、この車両の停止または発進状態を含んだパルス幅を取得することになる。そして、移動状況算出手段25は、このように取得したパルス幅、または、車速パルス信号に基づく車速パルス数では、精度の良い車両の相対移動距離または相対移動速度を算出することができない。
【0053】
このため、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できない状態で、精度の良い相対移動距離または相対移動速度を算出するために、最低出力速度算出手段24にて、車両の停止時または発進時近傍での車両の速度を算出する。
【0054】
最低出力速度算出手段24は、状態判定手段23からの信号を入力すると、データベース20に記録したパルス幅Aまたはパルス幅Bに基づいて、車両の停止直前または発進後の最低出力速度を算出する。また、この算出された最低出力速度は、移動状況算出手段25に出力される。
【0055】
移動状況算出手段25は、相対移動距離および相対移動速度をそれぞれ2つの処理により算出する。具体的に、1つ目の処理では、移動状況算出手段25は、速度情報取得手段21にて計数した車速パルス数を取得する。また、データベース20に記録されている1パルス当たりの車両の移動距離(距離係数値)を読み込む。そして、これら車速パルス数および距離係数値に基づいて、上述した[数2]により、車両の相対移動距離を算出する。
【0056】
また、移動状況算出手段25は、速度情報取得手段21にて取得されたパルス幅を取得する。また、データベース20に記録されている1パルス当たりの移動距離(距離係数値)を読み込む。そして、これら距離係数値およびパルス幅に基づいて、上述した[数3]により、車両の相対移動速度を算出する。
【0057】
以上のような処理は、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できる期間に実施される。
【0058】
2つ目の処理では、具体的には後述するが、移動状況算出手段25は、最低出力速度算出手段24にて算出した最低出力速度と、速度情報取得手段21により車速パルス信号を取得できなかった期間とに基づいて相対移動距離および相対移動速度を算出する。この算出方法の詳細については、後述する。
【0059】
データベース20は、演算処理部19から出力されるデータを記憶するとともに、予めユーザやメーカ等により設定された1パルス当たりの車両の移動距離である距離係数値を記憶する。なお、この距離係数値は地図情報に含まれる道路データなどを利用してナビゲーション装置が自動的に算出したものであってもよい。このデータベース20は、距離係数値記憶手段26と、速度情報記録手段27とを備えて構成されている。
【0060】
距離係数値記憶手段26は、例えば、書換可能であるSRAM(Static Random Access Memory)等で構成され、上記の距離係数値が記憶されている。
【0061】
速度情報記録手段27は、例えば、書換可能であるSRAM等で構成されている。この速度情報記録手段27は、推移位置記録手段28と、パルス幅記録手段29とを備えて構成されている。
【0062】
推移位置記録手段28は、速度情報取得手段21にて取得された車速パルス信号の立ち上がりおよび立ち下がりの状態推移位置(時間)がそれぞれ記録される。
【0063】
パルス幅記録手段29は、速度情報取得手段21にて推移位置記録手段28に記録された推移位置に基づいて算出したパルス幅Aまたはパルス幅Bが推移位置(時間)に関連付けてそれぞれ記録される。
【0064】
〔移動状況算出方法〕
先ず、車両の停止過程における移動状況算出方法を図2ないし4を参照して説明する。
【0065】
図4は、移動距離検出手段13における車両の停止過程における移動状況算出方法を示すフローチャートである。速度情報取得手段21は、車速検出回路10にて検出された車速パルス信号を取得する。そして、所定期間内に入力した車速パルス信号を計数して車速パルス数を算出する。また、この入力した車速パルス信号のパルス幅を計測する(ステップ1)。
【0066】
具体的に、図5は、速度情報取得手段21における車速パルス信号のパルス幅の計測方法を示すフローチャートである。このパルス幅の計測方法を図3、および、図5を参照して説明する。
【0067】
速度情報取得手段21は、車速検出回路10にて検出された車速パルス信号を取得し、この車速パルス信号の論理が変化したかどうかを判定する(ステップS11)。具体的に、図3に示すように、車速パルス信号波形の立ち上がり、または、立ち下がりの状態推移を検知する。
【0068】
ステップS11において、速度情報取得手段21が、車速パルス信号の論理が変化しない場合には、再びスタートに戻り、パルス幅の計測を継続する。
【0069】
ステップS11において、速度情報取得手段21が、車速パルス信号の論理が変化したことを検知する。この時、信号の立ち上がりの状態推移を検知したかどうかを判定する(ステップS12)。
【0070】
ステップS12において、信号の立ち上がりの状態推移を検知した場合には、速度情報取得手段21は、この推移があった位置(時間)を取得する(ステップS13)。また、この推移位置をデータベース20の推移位置記録手段28に記録する。
【0071】
ステップS13の後、速度情報取得手段21は、取得した推移位置(時間)と従前にデータベース20の推移位置記録手段28に記録した推移位置(時間)とに基づいてパルス幅A(図3)を算出する(ステップS14)。
【0072】
また、ステップS13において、算出したパルス幅Aをデータベース20のパルス幅記録手段29に記録する(ステップS15)。以上のような工程を繰り返し実施することにより、データベース20のパルス幅記録手段29にパルス幅Aが順次、記録される。
【0073】
一方、ステップS12において、信号の立ち上がりの状態推移を検知してない場合には、反対に信号の立ち下がりの状態推移を検知したかどうかを判定する(ステップS16)。
【0074】
ステップS16において、信号の立ち下がりの状態推移を検知した場合には、ステップS13と同様に、速度情報取得手段21は、この推移があった位置(時間)を取得する(ステップS17)。また、この推移位置(時間)をデータベース20の推移位置記録手段28に記録する。
【0075】
ステップS17において、速度情報取得手段21は、取得した位置(時間)と従前にデータベース20の推移位置記録手段28に記録した推移位置(時間)とに基づいてパルス幅B(図3)を算出する(ステップS18)。
【0076】
また、ステップS18において、算出したパルス幅Bをデータベース20のパルス幅記録手段29に記録する(ステップS19)。以上のような工程を繰り返し実施することにより、データベース20のパルス幅記録手段29にパルス幅Bが順次、記録される。
【0077】
図4に戻って、ステップS1において、速度情報取得手段21におけるパルス幅の計測が実施されている際に、状態判定手段23は、状態情報取得手段22からの状態情報を取得し、車両が停止したかどうか判定する(ステップS2)。具体的に、状態判定手段23は、状態情報取得手段22から加速度センサ12から出力されるセンサ信号に基づく状態情報、すなわち、車両の加速度を取得する。そして、状態判定手段23は、この車両の加速度が略0に安定した位置で、車両の停止位置(時間)を判定している。
【0078】
ステップS2において、状態判定手段23により車両の停止状態が判定されない場合には、ステップS1に戻り、速度情報取得手段21におけるパルス幅の計測が継続して実施される。
【0079】
ステップS2において、状態判定手段23により車両の停止状態が判定された場合には、最低出力速度算出手段24は、データベース20のパルス幅記録手段29に記録されたパルス幅から最低出力パルス幅を取得する(ステップS3)。
【0080】
具体的に、図6は、車両の停止過程における車速パルス信号波形を示す図である。最低出力速度算出手段24は、状態判定手段23により車両の停止状態が判定されると、状態判定手段23から出力される信号を入力する。この信号を入力すると、最低出力速度算出手段24は、データベース20のパルス幅記録手段29に記録されたパルス幅A、およびパルス幅Bを読み込む。そして、図6に示すように、読み込んだパルス幅Aおよびパルス幅Bのうち、判定された車両の停止直前に記録された最低出力パルス幅Aを取得する。
【0081】
ステップS3において、最低出力パルス幅Aを取得した後、最低出力速度算出手段24は、データベース20の距離係数値記憶手段26に記憶された距離係数値を読み込む。そして、この取得した最低出力パルス幅Aおよび読み込んだ距離係数値に基づいて、以下に示す[数4]により、停止時における最低出力速度を算出する(ステップS4)。
【0082】
【数4】
最低出力速度=距離係数値/最低出力パルス幅A
【0083】
また、最低出力速度算出手段24は、算出した最低出力速度を移動状況算出手段25に出力する。
【0084】
そして、ステップS4において、最低出力速度が算出された後、移動状況算出手段25は、この最低出力速度を取得し、車両の停止過程における相対移動距離を算出する(ステップS5)。
【0085】
具体的には、図7は、相対移動距離の算出を説明する図である。移動状況算出手段25は、最低出力速度算出手段24にて算出した最低出力速度(停止時)を取得する。また、移動状況算出手段25は、状態判定手段23にて判定された停止位置(時間)を取得する。さらに、移動状況算出手段25は、データベース20の推移位置記録手段28に記録された最低出力パルス幅に関する推移位置(図6)を取得する。そして、これら取得した停止位置(時間)および推移位置(時間)とから、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できなかった期間T1(図6)を取得する。この後、これら取得した最低出力速度と取得した期間T1とに基づいて、以下に示す[数5]により、車両の停止過程における相対移動距離を算出する。
【0086】
【数5】
相対移動距離=最低出力速度(停止時)×期間T1/2
【0087】
以上のように算出された相対移動距離(停止)は、図7に示す黒塗りの三角形の面積に対応している。また、車両の相対移動速度は、図7に示すように、最低出力速度と車両の停止位置(時間)とに基づいて、1次関数の近似式から算出する。
【0088】
次に、車両の発進過程における移動状況算出方法を図8に示すフローチャートを参照して説明する。速度情報取得手段21は、車両の停止過程におけるパルス幅の計測と同様に、入力した車速パルス信号のパルス幅の計測を実施する(ステップS1)。すなわち、速度情報取得手段21は、車両の停止または発進にかかわらず、パルス幅の計測を実施する。
【0089】
ステップS1において、速度情報取得手段21におけるパルス幅の計測が行われている際に、状態判定手段23により車両が発進したかどうか判定される(ステップS6)。具体的に、状態判定手段23は、状態情報取得手段22から加速度センサ12から出力されるセンサ信号に基づく状態情報、すなわち、車両の加速度を取得する。そして、状態判定手段23は、この取得した車両の加速度が略0に安定した位置から、増加または減少した位置を車両の発進位置(時間)と判定している。
【0090】
このステップS6において、状態判定手段23により車両の発進状態が判定されない場合には、ステップS1に戻り、速度情報取得手段21におけるパルス幅の計測が継続して実施される。
【0091】
ステップS6において、状態判定手段23により車両の発進状態が判定された場合には、最低出力速度算出手段24は、データベース20のパルス幅記録手段29に記録されたパルス幅が、車両の発進状態の判定の後に、速度情報取得手段21にて認識する車速パルス信号の立ち上がりまたは立ち下がりに基づくパルス幅かどうかを判定する(ステップS7)。
【0092】
具体的に、図9は、車両の発進時における車速パルス信号波形を示す図である。最低出力速度算出手段24は、状態判定手段23からの信号を入力し、データベース20のパルス幅記録手段29に記録されたパルス幅Aおよびパルス幅Bを読み込む。そして、最低出力速度算出手段24は、読み込んだパルス幅Aおよびパルス幅Bが、車両の発進状態の判定の後に速度情報取得手段21にて認識する車速パルス信号の立ち上がりまたは立ち下がりに基づくパルス幅、すなわち図9に示すような2番目に記録されたパルス幅かどうかを判定している。
【0093】
このステップS7において、読み込んだパルス幅が、車両の発進状態の判定の後、2番目に記録されたパルス幅でない場合には、ステップS1に戻り、パルス幅の計測が継続される。すなわち、車両発進後、1番目に記録されたパルス幅または車両発進前に記録されたパルス幅を読み込んだ場合には、パルス幅の計測が継続される。
【0094】
また、ステップS7において、読み込んだパルス幅が、車両の発進後、2番目に記録されたパルス幅である場合には、このパルス幅を最低出力パルス幅A(図5)として取得する(ステップS8)。すなわち、車両の発進後、2番目のパルス幅が記録されるまで、パルス幅の計測が継続される。
【0095】
そして、ステップS8において最低出力パルス幅Aを取得した後、最低出力速度算出手段24は、データベース20の距離係数値記憶手段26に記憶された距離係数値を読み込む。そして、この取得した最低出力パルス幅Aおよび読み込んだ距離係数値に基づいて、上記車両の停止過程と同様に[数4]により、最低出力速度(発進時)を算出する(ステップS9)。また、最低出力速度算出手段24は、算出した最低出力速度(発進時)を移動状況算出手段25に出力する。
【0096】
そして、ステップS9において、最低出力速度(発進時)が算出された後、移動状況算出手段25は、この最低出力速度(発進時)を取得し、車両の発進過程における相対移動距離を算出する(ステップS10)。
【0097】
具体的に、移動状況算出手段25は、この算出された最低出力速度を取得する。また、移動状況算出手段25は、状態判定手段23にて判定された発進位置(時間)を取得する。さらに、移動状況算出手段25は、データベース20の推移位置記録手段28に記録された最低出力パルス幅に関する推移位置(図9)を取得する。そして、これら取得した発進位置(時間)および推移位置(時間)とから、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できなかった期間T2(図9)を取得する。この後、これら取得した最低出力速度および期間T2に基づいて、以下に示す[数6]により、車両の停止過程における相対移動距離を算出する。
【0098】
【数6】
相対移動距離=最低出力速度(発進時)×期間T2/2
【0099】
このように算出された相対移動距離(発進)は、図7に示す黒塗りの三角形の面積に対応している。また、車両の相対移動速度は、上記車両の停止過程と同様に算出する。
【0100】
以上のような工程により、速度情報取得手段21により車速パルス信号を取得できない状態での車両の相対移動距離を算出している。また、算出した最低出力速度および車両の停止時または発進時に基づいて、1次関数の近似式により相対移動速度を算出している。
【0101】
なお、状態判定手段23により車両の停止が判定される前、および、車両の発進が判定された後には、移動状況算出手段25は、[数2]により、車両の相対移動距離を算出し、[数3]により、車両の相対移動速度を算出している。
【0102】
〔第1形態の効果〕
上述した本発明を説明するための前提となる第1形態のナビゲーション装置1では、速度情報取得手段21が、入力した車速パルス信号からパルス幅を算出する。また、この算出したパルス幅を速度情報記録手段27に記録する。ここで、状態判定手段23により車両の停止または発進状態が判定される。この後、最低出力速度算出手段24は、速度情報記録手段27に記録されたパルス幅を読み込み、車両の停止位置(時間)または発進位置(時間)に基づいて、最低出力パルス幅を選択する。また、最低出力速度算出手段24は、この算出した最低出力パルス幅と距離係数値に基づいて、車速パルス信号を取得可能な状態での最低出力速度を算出する。そして、移動状況算出手段25は、この算出された最低出力速度と状態判定手段23にて判定された車両の停止位置(時間)または発進位置(時間)とに基づいて車両の相対移動距離を算出する。すなわち、車両の走行中に速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できない状態であっても、適切かつ簡単に相対移動距離を算出することができる。
【0103】
また、速度情報取得手段21にて取得したパルス幅を速度情報記録手段27に記録することで、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得可能な状態において、取得したパルス幅を適切に記録することができる。すなわち、最低出力速度算出手段24は、この記録したパルス幅に基づいて、適切に最低出力速度を算出することができる。
【0104】
さらに、速度情報記録手段27は、速度情報取得手段21にて取得された車速パルス信号の立ち上がりの状態推移に基づくパルス幅Aおよび立ち下がりの状態推移に基づくパルス幅Bの2つのパルス幅を記録する。ここで、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できない状態が予測できないタイミングで生じたとしても、最低出力速度算出手段24は、適切な最低出力パルス幅を選択することができる。すなわち、最低出力速度算出手段24は、適切に最低出力速度を算出することができる。
【0105】
そして、最低出力速度算出手段24は、車両の停止過程において、車両の停止直前に記録されたパルス幅を最低出力パルス幅として選択する。このことにより、最低出力速度算出手段24は、適切な最低出力速度を算出することができる。
【0106】
また、最低出力速度算出手段24は、車両の発進過程においては、車両の発進後、2個目に記録されたパルス幅を最低出力パルス幅として選択する。このことにより、最低出力速度算出手段24は、誤差を含まない適切な最低出力速度を算出することができる。
【0107】
次に、本発明を説明するための前提となる第2形態を説明する。
以下の説明では、前記第1形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
【0108】
第1形態では、最低出力速度算出手段24は、状態判定手段23により車両の停止または発進状態が判定されると、パルス幅記録手段29に記録されたパルス幅を読み込み、最低出力パルス幅を選択する。そして、最低出力速度算出手段24は、この最低出力パルス幅に基づいて最低出力速度を算出していた。
【0109】
これに対して、本発明を説明するための前提となる第2形態では、最低出力速度算出手段24は、加速度情報に基づいて最低出力速度を算出している点が相違する。
【0110】
具体的に、図10は、第2実施形態に係る移動状況算出装置としての移動距離検出手段13の概略構成を示す図である。図10において、13は移動距離検出手段であり、この移動距離検出手段13は、演算処理部19と、データベース20とを備えて構成されている。
【0111】
演算処理部19は、第1実施形態で説明した速度情報取得手段21、状態情報取得手段22、状態判定手段23、最低出力速度算出手段24、および、移動状況算出手段25の他に、加速度情報取得手段30を備えて構成されている。
【0112】
加速度情報取得手段30は、加速度センサ12からのセンサ出力を取得し、車両の加速度データに変換する。そして、この変換した加速度データは、取得位置(時間)に関連付けてデータベース20に記録される。
【0113】
最低出力速度算出手段24は、状態判定手段23からの信号を入力すると、データベース20に記録した加速度データに基づいて、車両の停止直前または発進後の最低出力速度を算出する。
【0114】
移動状況算出手段25は、具体的には後述するが、最低出力速度算出手段24にて算出した最低出力速度と、速度情報取得手段21により車速パルス信号を取得できなかった期間とに基づいて相対移動距離を算出する。
【0115】
データベース20は、第1実施形態で説明した距離係数値記憶手段26、速度情報記録手段27の他に、加速度情報記録手段31を備えて構成されている。
【0116】
加速度情報記録手段31は、例えば、書換可能なSRAM等で構成されている。この加速度情報記録手段31は、加速度情報取得手段30にて変換された加速度データを取得位置(時間)に関連付けて記録する。
【0117】
以下に図11、図12に示すフローチャートを参照して移動距離検出手段13における移動状況算出方法を説明する。先ず、車両の停止過程における移動距離算出方法を図11を参照して説明する。
【0118】
先ず、速度情報取得手段21は、第1実施形態と同様に、パルス幅の計測を行う(ステップS21)。ここでは、速度情報取得手段21によるパルス幅の計測に並行して、加速度情報取得手段30による加速度データの取得が実施される。また、この取得した加速度データは加速度情報記録手段31に記録される。
【0119】
そして、ステップS21において、パルス幅の計測が実施されている際に、第1実施形態と同様に、状態判定手段23により車両が停止したかどうか判定される(ステップS22)。
【0120】
このステップS22において、状態判定手段23により車両の停止状態が判定されない場合には、ステップS21に戻り、速度情報取得手段21におけるパルス幅の計測が継続される。
【0121】
また、ステップS22において、状態判定手段23により車両の停止状態が判定された場合には、最低出力速度算出手段24は、データベース20の推移位置記録手段28に記録された推移位置のうち、車両の停止直前に記録された推移位置を取得する(ステップS23)。
【0122】
そして、このステップS23の後、最低出力速度算出手段24は、加速度情報記録手段31に記録された加速度データのうち、ステップS23において取得した推移位置に対応した加速度データを読み込む(ステップS24)。
【0123】
さらに、このステップS24の後、最低出力速度算出手段24は、取得した加速度データを速度データに変換し、図13に示すように、最低出力速度として加速度センサ速度を算出する(ステップS25)。
【0124】
そして、このステップS25の後、移動状況算出手段25は、ステップS25において算出された加速度センサ速度を取得する。また、移動状況算出手段25は、データベース20の推移位置記録手段28に記録された車両の停止直前に車速パルス信号の論理が変化した推移位置(時間)を取得する。さらに、状態判定手段23により判定された車両の停止位置(時間)を取得する。そして、移動状況算出手段25は、これら取得した推移位置(時間)および車両の停止位置(時間)に基づいて、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できない期間T1(図13)を算出する。そして、移動状況算出手段25は、加速度センサ速度と期間T1とに基づいて、以下に示す[数7]により、車両の停止過程における相対移動距離を算出する(ステップS26)。
【0125】
【数7】
相対移動距離(停止)=加速度センサ速度×期間T1/2
【0126】
以上のように算出した相対移動距離(停止)は、図13に示すように、黒塗りの三角形の面積に相当する。また、相対移動速度の算出は、第1形態と同様に実施される。
【0127】
次に、車両の発進過程における移動状況算出方法を図12を参照して説明する。速度情報取得手段21は、車両の停止過程におけるパルス幅の計測と同様に、パルス幅の計測を実施する(ステップS21)。すなわち、速度情報取得手段21は、車両の停止または発進にかかわらず、パルス幅の計測を実施する。ここでも、速度情報取得手段21によるパルス幅の計測に並行して、加速度情報取得手段30による加速度データの取得が実施される。また、この取得した加速度データは加速度情報記録手段31に記録される。
【0128】
ステップS21において、速度情報取得手段21におけるパルス幅の計測が行われている際に、状態判定手段23により車両が発進したかどうか判定される(ステップS27)。
【0129】
このステップS27において、状態判定手段23により車両の発進状態が判定されない場合には、ステップS21に戻る。
【0130】
また、ステップS27において、状態判定手段23により車両の発進状態が判定された場合には、最低出力速度算出手段24は、データベース20の推移位置記録手段28に記録された推移位置を読み込む。そして、車両の発進後に、推移位置が記録されたかどうか判定する(ステップS28)。
【0131】
このステップS28において、車両の発進後に推移位置が記録されていない場合には、再度、ステップS21に戻る。
【0132】
また、ステップS28において、車両の発進後に推移位置が記録されている場合には、最低出力速度算出手段24は、車両の発進直後に記録された推移位置を取得する(ステップS29)。
【0133】
そして、このステップS29の後、最低出力速度算出手段24は、加速度情報記録手段31に記録された加速度データのうち、ステップS29において取得した推移位置に対応した加速度データを読み込む(ステップS30)。
【0134】
さらに、このステップS30の後、最低出力速度算出手段24は、取得した加速度データを速度データに変換し、最低出力速度として加速度センサ速度(図13)を算出する(ステップS31)。
【0135】
そして、このステップS31の後、移動状況算出手段25は、ステップS31において、算出した加速度センサ速度を取得する。また、データベース20の推移位置記録手段28に記録された推移位置のうち、車両の発進直後に記録された推移位置を取得する。さらに、移動状況算出手段25は、状態判定手段23により判定された車両の発進位置および取得した推移位置とに基づいて、速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できない期間T2(図13)を算出する。そして、移動状況算出手段25は、加速度センサ速度と期間T2とに基づいて、以下に示す[数8]により、車両の発進過程における相対移動距離を算出する(ステップS32)。
【0136】
【数8】
相対移動距離(発進)=加速度センサ速度×期間T2/2
【0137】
このように算出した相対移動距離(発進)は、図13に示すように、黒塗りの三角形の面積に相当する。また、相対移動速度の算出は、第1形態と同様に実施する。
【0138】
なお、状態判定手段23により車両の停止が判定される前、および、車両の発進が判定された後の相対移動距離または相対移動速度の算出は、第1形態と同様に行うものとする。
【0139】
〔第2形態の効果〕
上述した本発明を説明するための前提となる第2形態のナビゲーション装置1では、加速度情報取得手段30は、加速度センサからのセンサ出力を加速度データに変換する。また、この加速度データを加速度情報記録手段31に記録する。そして、最低出力速度算出手段24は、速度情報取得手段21が車速パルス信号を取得できない状態に対応する推移位置を取得する。そしてまた、この推移位置に対応した加速度データを読み込み、速度データに変換する。また、最低出力速度算出手段は、この変換された速度データに基づいて、適切な最低出力速度を算出することができる。すなわち、移動状況算出手段25は、この最低出力速度を用いることで、車両の走行中に速度情報取得手段21が車速パルス信号を取得できない状態であっても、適切に車両の相対移動距離または相対移動速度を算出することができる。
【0140】
[実施形態]
次に、本発明に掛かる実施形態を説明する。
以下の説明では、前記第1形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
【0141】
第1形態では、移動状況算出手段25は、速度情報取得手段21が車速パルス信号を取得可能である状態での最低出力速度と、状態判定手段23により判定された停止位置(時間)または発進位置(時間)とに基づいて、近似的な算出式を用いて、相対移動距離を算出していた。
【0142】
これに対して、本実施形態では、移動状況算出手段25は、速度情報取得手段21が車速パルス信号を取得できない状態では、加速度情報を速度情報に変換し、この変換した速度情報を積算することにより、相対移動距離を算出している点が相違する。
【0143】
具体的に、図14は、本発明に掛かる実施形態に係る移動状況算出装置としての移動距離検出手段13の概略構成を示す図である。図14において、13は移動距離検出手段であり、この移動距離検出手段13は、演算処理部19と、データベース20とを備えて構成されている。
【0144】
演算処理部19は、第1実施形態で説明した速度情報取得手段21、状態判定手段23、および、移動状況算出手段25の他に、加速度情報取得手段30と、変換処理手段32と、距離補正手段33とを備えて構成されている。
【0145】
加速度情報取得手段30は、加速度センサから出力されるセンサ信号を入力し、この入力したセンサ信号を加速度データに変換する。この変換した加速度データは、データベース20に記録される。また、この変換した加速度データは、状態判定手段23、変換処理手段32に出力される。
【0146】
状態判定手段23は、加速度情報取得手段30から出力される加速度データに基づいて、車両の停止または発進状態を判定する。また、状態判定手段23は、車両の停止または発進状態を判定すると、変換処理手段32に信号を出力する。
【0147】
変換処理手段32は、加速度情報記録手段31に記録された加速度データを読み込み、この読み込んだ加速度データを速度データに変換する。この変換した速度データは、移動状況算出手段25に出力される。
【0148】
移動状況算出手段25は、変換処理手段32から出力される速度データを積算し、車両の相対移動距離を算出する。また、この算出した相対移動距離は、距離補正手段33に出力される。
【0149】
距離補正手段33は、移動状況算出手段25から出力される相対移動距離を補正する。この距離補正手段33は、加速度情報取得手段30にて取得した加速度データに誤差があった場合に、この誤差値に基づいて、相対移動距離の補正値を算出する。そして、相対移動距離から補正値を差し引くことで、相対移動距離を補正する。
【0150】
データベース20は、第1実施形態で説明した距離係数値記憶手段26および速度情報記録手段27の他に、加速度情報記録手段31を備えて構成されている。
【0151】
加速度情報記録手段31は、例えば、書換可能なSRAM等で構成されている。この加速度情報記録手段31は、加速度情報取得手段30にて取得された加速度データを記録する。
【0152】
以下に図15、図16に示すフローチャートを参照して移動距離検出手段13における移動状況算出方法を説明する。先ず、車両の停止過程における移動状況算出方法を、図15を参照して説明する。
【0153】
先ず、速度情報取得手段21は、第1形態と同様に、パルス幅の計測を実施する(ステップS41)。ここでは、速度情報取得手段21によるパルス幅の計測に並行して、加速度情報取得手段30による加速度データの取得が実施される。また、この取得した加速度データは加速度情報記録手段31に記録される。
【0154】
ステップS41において、速度情報取得手段21がパルス幅の計測を実施している際に、状態判定手段23は、加速度情報取得手段30からの加速度データを取得し、車両が停止状態にあるかどうかを判定する(ステップS42)。具体的に、状態判定手段23は、加速度データの値を順次読み込み、この値が0近傍まで減少し、安定した状態を車両の停止状態と判定している。
【0155】
ステップS42において、車両が停止状態ではないと判定されると、ステップS41に戻る。
【0156】
ステップS42において、車両が停止状態であると判定されると、変換処理手段32は、状態判定手段23から信号を入力する。この後、変換処理手段32は、データベース20の推移位置記録手段28に記録された推移位置を読み込む。そして、車両の停止直前に記録された推移位置を取得する(ステップS43)。
【0157】
また、ステップS43の後、変換処理手段32は、取得した推移位置と車両の停止位置との期間T1(図17)に加速度情報記録手段31に記録された加速度データを順次、読み込む(ステップS44)。
【0158】
そして、ステップS44の後、変換処理手段32は、取得した加速度データを順次、速度データに変換する(ステップS45)。この変換した速度データは、順次、移動状況算出手段25に出力される。
【0159】
ステップS45の後、移動状況算出手段25は、取得した速度データを順次、積算することで、車両の停止過程における相対移動距離を算出する(ステップS46)。また、この算出した相対移動距離は、距離補正手段33に出力される。
【0160】
具体的に、図17に示すように、変換処理手段32にて変換された速度データの値が1次関数的な直線を示しているような場合には、黒塗りの三角形の面積が相対移動距離(停止)に対応する。なお、車両の停止過程において、変換処理手段32にて変換された速度データの値が1次関数的な直線を示さずに、加速度が変化するような場合を想定できる。このような場合であっても、速度データを積算することで、適切な相対移動距離を算出する。
【0161】
距離補正手段33は、状態判定手段23にて車両の停止状態が判定された際の加速度データを取得する。そして、この加速度データの値に誤差を含んでいるかどうかを判定する(ステップS47)。
【0162】
ステップS47において、誤差を含んでいないと判定されると、ステップS46において算出した相対移動距離(停止)に補正を実施しない。
【0163】
ステップS47において、誤差を含んでいると判定されると、距離補正手段33は、ステップS46において算出した相対移動距離の補正を実施する(ステップS48)。
【0164】
具体的に、図18は、相対移動距離の補正方法を説明する図である。
加速度センサ12に温度特性や車両の揺れ等により誤差が発生し、加速度情報取得手段30にて取得した加速度データに誤差が含まれている場合がある。このような場合には、状態判定手段23は、加速度データの値が減少し、かつ、安定になった位置を車両の停止位置と判定する。このために、図18に示すように、車両停止位置であるにもかかわらず、誤差速度を持って停止する状態となる。
【0165】
このような状態では、移動状況算出手段27は、車両停止位置から速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得できない位置までの期間Tの間で、速度データを積算している。すなわち、移動状況算出手段27は、相対移動距離として、図18(A)に示す黒塗りの三角形の面積を算出している。このため、この算出した相対移動距離は、誤差を含んでいる。
【0166】
図18(B)に示すように、期間Tで積算されている間にも速度データに誤差速度が含まれていたと仮定し、誤差速度および期間Tを用いて、以下に示す[数9]により、相対移動距離の補正値を算出する。
【0167】
【数9】
補正値=誤差速度×Y/2
【0168】
そして、相対移動距離とこの補正値とに基づいて、以下に示す[数10]により、相対移動距離を補正する。
【0169】
【数10】
補正移動距離=相対移動距離−補正値
【0170】
次に、車両の発進過程における移動状況算出方法を図16を参照して説明する。速度情報取得手段21は、車両の停止過程におけるパルス幅の計測と同様に、パルス幅の計測を実施する(ステップS41)。すなわち、速度情報取得手段21は、車両の停止または発進にかかわらず、パルス幅の計測を実施する。ここでは、速度情報取得手段21によるパルス幅の計測に並行して、加速度情報取得手段30による加速度データの取得が実施される。また、この取得した加速度データは加速度情報記録手段31に記録される。
【0171】
ステップS41において、速度情報取得手段21におけるパルス幅の計測が行われている際に、状態判定手段23は、加速度情報取得手段30からの加速度データを取得し、車両が発進したかどうか判定する(ステップS49)。具体的に、状態判定手段23は、加速度データの値を順次読み込み、この値が0近傍の安定した状態から増加していく状態を車両の発進状態と判定している。
【0172】
このステップS49において、状態判定手段23により車両の発進状態が判定されない場合には、ステップS41に戻る。
【0173】
また、ステップS49において、状態判定手段23により車両の発進状態が判定された場合には、変換処理手段32は、状態判定手段23から信号を入力する。この後、変換処理手段32は、データベース20の推移位置記録手段28に記録された推移位置を読み込む。そして、車両の発進後に推移位置が記録されたかどうか判定する(ステップS50)。
【0174】
このステップS50において、車両の発進後に推移位置が記録されていない場合には、再度、ステップS41に戻る。
【0175】
また、ステップS50において、車両の発進後に推移位置が記録されている場合には、変換処理手段32は、車両の発進直後に記録された推移位置を取得する(ステップS51)。
【0176】
このステップS51の後、変換処理手段32は、取得した推移位置と車両の発進位置との期間T2(図17)に加速度情報記録手段31に記録された加速度データを順次読み込む(ステップS52)。
【0177】
そして、このステップS52の後、ステップS45と同様に、変換処理手段32は、取得した加速度データを順次速度データに変換する(ステップS53)。また、この変換した速度データは、順次、移動状況算出手段25に出力される。
【0178】
ステップS53の後、移動状況算出手段25は、取得した速度データを順次積算することで、車両の発進過程における相対移動距離を算出する(ステップS54)。また、この算出した相対移動距離は、距離補正手段33に出力される。
【0179】
距離補正手段33は、状態判定手段23にて車両の発進状態が判定された際の加速度データを取得する。そして、この加速度データの値に誤差を含んでいるかどうかを判定する(ステップS55)。
【0180】
このステップS55において、誤差を含んでいないと判定されると、ステップS54において算出した相対移動距離に補正を実施しない。
【0181】
また、ステップS55において、誤差を含んでいると判定されると、ステップS54において算出した相対移動距離の補正が実施される。具体的に、車両の発進位置における誤差速度(図16)を取得する。そして、この誤差速度と、速度情報取得手段21が車速パルス信号を取得できない位置から車両発進位置までの期間Tとに基づいて、上述した[数9]により、補正値を算出する。また、この補正値とステップS54において算出した相対移動距離とに基づいて、上述した[数10]により、相対移動距離を補正する(ステップS56)。
【0182】
以上のような工程により、速度情報取得手段21が車速パルス信号を取得できない状態での車両の相対移動距離を算出する。
【0183】
なお、状態判定手段により車両の停止が判定される前、および、車両の発進が判定された後の相対移動距離または相対移動速度の算出は、第1形態と同様に行うものとする。また、算出した最低出力速度および車両の停止時または発進時に基づいて、1次関数の近似式により相対移動速度を算出している。
【0184】
〔実施形態の効果〕
上述した本実施形態のナビゲーション装置1では、加速度情報取得手段30が加速度データを取得する。また、この加速度情報取得手段30にて取得した加速度データを加速度情報記録手段31に記録する。さらに、この加速度情報取得手段30にて取得した加速度データを状態判定手段23に出力する。そして、状態判定手段23は、取得した加速度データに基づいて、車両の停止または発進状態を判定することができる。この後、変換処理手段32は、車両の停止位置または発進位置から速度情報取得手段21にて車速パルス信号を取得可能な位置までに加速度情報記録手段31に記録された加速度データを速度データに順次、変換する。そして、移動状況算出手段25は、この速度データを順次積算することにより、相対移動距離を算出することができる。すなわち、車両の走行中に速度情報取得手段21が車速パルス信号の取得を実施できない期間でも、適切に相対移動距離を算出することができる。
【0185】
移動状況算出手段27は、車両の走行中に速度情報取得手段21が車速パルス信号の取得を実施できない期間でも、速度データを順次積算することにより、より正確に車両の相対移動距離を算出することができる。
【0186】
距離補正手段33は、状態判定手段23にて車両の停止または発進状態が判定された際の加速度データに基づいて相対移動距離の補正が必要であるか否かを判定する。そして、加速度データに誤差がある場合には、車両の停止または発進状態における誤差速度に基づいて相対移動距離の補正値を算出する。この後、相対移動距離の補正値を差し引くことで相対移動距離の補正を実施する。このことにより、車両の走行中に速度情報取得手段21が車速パルス信号の取得を実施できない期間でも、さらに正確に車両の相対移動距離を算出することができる。
【0187】
〔実施形態の変形〕
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
【0188】
前記各実施形態では、車両の停止または発進の状態を示す状態情報として、加速度センサからのセンサ出力を用いているが、これに限らず、ジャイロ等のその他のセンサを用いてもよい。
【0189】
前記各実施形態では、車両の停止または発進状態を状態判定手段にて判定しているが、これに限らず、タイマ等により速度情報取得手段にて取得中のパルス幅が所定期間経過した場合に、車両の停止または発進状態を判定するように構成してもよい。
【0190】
前記各実施形態では、速度情報取得手段にて取得した車速パルス信号のパルス幅を信号の立ち上がりまたは信号の立ち下がりに基づくパルス幅の2つのパルス幅を算出するように構成していたが、これに限らず、2つのパルス幅のいずれか一方のみを算出するように構成してもよい。
【0191】
前記各実施形態では、速度情報取得手段にて取得する車速パルス信号として矩形波を用いて説明したが、これに限らず、その他、正弦波、三角波、ノコギリ波等を用いてもよい。
【0192】
前記第1形態または前記第2形態では、算出した相対移動距離の補正を行わない構成としているが、これに限らず、前記本実施形態と同様に、距離補正手段等の補正機能を具備してもよい。
【0193】
前記本実施形態では、速度情報取得手段が車速パルス信号を取得できる場合には、この速度情報取得手段にて取得したパルス幅、または車速パルス数に基づいて相対移動距離または相対移動速度を算出しているが、これに限らない。すなわち、加速度情報取得手段にて取得した加速度情報に基づいて、相対移動距離または相対移動速度を算出するように構成してもよい。
【0194】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、移動体の移動中に速度情報の取得をできない期間であっても、適切に相対移動距離または相対移動速度を算出できる。
【0195】
また、本発明によれば、算出した適切な相対移動距離または相対移動速度を用いることで、車両の移動状況を認識し、車両の現在位置を正確に測位することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を説明するための前提となるナビゲーション装置の概略構成を示す図である。
【図2】 本発明を説明するための前提となる第1形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段の概略構成を示した図である。
【図3】 本発明を説明するための前提となる形態および実施形態における速度情報取得手段によるパルス幅の取得を説明するための図である。
【図4】 本発明を説明するための前提となる第1形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による車両の停止過程における移動状況算出方法を説明するフローチャートである。
【図5】 本発明を説明するための前提となる形態および実施形態における速度情報としての車速パルス信号のパルス幅の計測方法を説明するフローチャートである。
【図6】 本発明を説明するための前提となる形態および実施形態における移動体としての車両の停止過程における車速パルス信号波形を示す図である。
【図7】 本発明を説明するための前提となる第1形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による移動状況算出方法を説明するための図である。
【図8】 本発明を説明するための前提となる第1形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による車両の発進過程における移動状況算出方法を説明するフローチャートである。
【図9】 本発明を説明するための前提となる形態および実施形態における移動体としての車両の発進過程での車速パルス信号波形を示す図である。
【図10】 本発明を説明するための前提となる第2形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段の概略構成を示した図である。
【図11】 本発明を説明するための前提となる第2形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による車両の停止過程における移動状況算出方法を説明するフローチャートである。
【図12】 本発明を説明するための前提となる第2形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による車両の発進過程における移動状況算出方法を説明するフローチャートである。
【図13】 本発明を説明するための前提となる第2形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による移動状況算出方法を説明するための図である。
【図14】 本発明の一実施形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段の概略構成を示す図である。
【図15】 本発明の一実施形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による車両の停止過程における移動状況算出方法を説明するフローチャートである。
【図16】 本発明の一実施形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による車両の発進過程における移動状況算出方法を説明するフローチャートである。
【図17】 本発明の一実施形態における移動状況算出装置としての移動距離検出手段による移動状況算出方法を説明するための図である。
【図18】 本発明の一実施形態における距離補正手段による相対移動距離の補正方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
9 速度情報出力手段としてのECU
13 移動状況算出装置としての移動距離検出手段
16 現在位置測位手段
21 速度情報取得手段
22 状態情報取得手段
23 状態判定手段
24 最低出力速度算出手段
25 移動状況算出手段
27 速度情報記録手段
30 加速度情報取得手段
31 加速度情報記録手段
32 変換処理手段
33 距離補正手段
Claims (6)
- 移動体の速度に関する速度情報を取得する速度情報取得手段と、
前記移動体の加速度に関する加速度情報を取得する加速度情報取得手段と、
前記加速度情報取得手段にて取得した加速度情報から移動体の発進および停止のうちの少なくともいずれか一方の状態を判定する状態判定手段と、
加速度情報取得手段にて取得した加速度情報を速度情報に変換処理する変換処理手段と、
前記移動体の移動中に前記速度情報取得手段が前記速度情報を取得できない場合に、前記状態判定手段にて前記移動体の発進および停止のうちの少なくともいずれか一方の状態が判定されると、前記加速度情報取得手段にて取得された加速度情報に基づいて前記変換処理手段にて変換処理した速度情報を積算することにより前記移動体の移動距離情報および移動速度情報のうちの少なくともいずれか一方を算出する移動状況算出手段と、
を具備したことを特徴とした移動状況算出装置。 - 請求項1に記載の移動状況算出装置において、
加速度情報取得手段にて取得した加速度情報の誤差値に基づいて、移動状況算出手段にて算出した移動体の移動距離情報および移動速度情報のうちの少なくともいずれか一方を補正する距離補正手段を具備した
ことを特徴とした移動状況算出装置。 - 移動体の速度に関する速度情報を取得し、
前記移動体の加速度に関する加速度情報を取得し、
前記移動体の移動中に前記速度情報を取得できない場合に、前記取得した加速度情報から前記移動体の発進および停止のうちの少なくともいずれか一方の状態に関する状態情報を取得し、
前記加速度情報を速度情報に変換処理し、
前記加速度情報に基づいて変換処理した速度情報を積算することにより前記移動体の移動距離情報および移動速度情報のうちの少なくともいずれか一方を算出する
ことを特徴とする移動状況算出方法。 - 請求項3に記載の移動状況算出方法をコンピュータに実行させる
ことを特徴とした移動状況算出プログラム。 - 請求項4に記載の移動状況算出プログラムがコンピュータにて読取可能に記録された
ことを特徴とした移動状況算出プログラムを記録する記録媒体。 - 請求項1または2に記載の移動状況算出装置と、
この移動状況算出装置にて算出した移動距離情報および移動速度情報に基づいて移動体の現在位置を測位する現在位置測位手段とを、具備した
ことを特徴としたナビゲーション装置。
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