JP4024039B2

JP4024039B2 - 照明装置及び照明管

Info

Publication number: JP4024039B2
Application number: JP2001400911A
Authority: JP
Inventors: 洋次高野
Original assignee: Tominaga Jyushi Kogyosho KK
Current assignee: Tominaga Jyushi Kogyosho KK
Priority date: 2001-12-28
Filing date: 2001-12-28
Publication date: 2007-12-19
Anticipated expiration: 2021-12-28
Also published as: JP2003203519A; CN2546746Y; HK1056484A2

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、観賞魚の水槽やテラリウムをはじめ、浴室や洗面所等の水廻り場所に好適に用いられ、あるいは蒸気や塵埃（じんあい）が多量に発生する環境下等において好適に用いられる照明装置、これに用いられる照明管、アダプタケース及びアダプタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の照明装置は、一般に、電源へ接続可能な態様で設けられた蛍光管等の照明管を備えているが、水や塵埃の浸入によって漏電、感電、ショート等の電気的不具合を生じ易い。このような不具合を防止するため、従来よりこの種の照明装置には、次のような防止処理や防塵処理が施されている。すなわち、従来のこの種の照明装置においては、照明装置全体を防水又は防塵カバーで覆うことで、水密性又は気密性をもたせ、水や塵埃の浸入を防止する構造になっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の照明装置における防水構造又は防塵構造は、照明装置全体が防水又は防塵カバーで覆われた構造であるから、大掛かりで複雑な構造になっており、このため、照明装置の取付け作業が困難になるという難点があった。しかも、防水又は防塵カバーを、照明装置全体を覆い得る大きさに形成しなければならないので、カバーのサイズが大きくなり、このため、製造コストが高く付くという難点があった。しかもまた、蛍光管等の照明管はその寿命により交換が必要であるにもかかわらず、照明装置全体がカバーで覆われていたために、照明管の交換作業が面倒であった。
【０００４】
この発明は、このような技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、防液や防塵が必要とされる部位を確実にシールして液密性や気密性を確保することができ、照明管の交換作業が容易で簡素な構造を有する照明装置、これに用いられる照明管、アダプタケース及びアダプタを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第１発明は、照明管本体の基端部に台座部が設けられるとともに、この台座部に電極端子が設けられ、且つ前記照明管本体と前記台座部との連結部を液密又は気密状態にシールする態様でカバー体が設けられた照明管と、前記照明管の台座部に、前記電極端子と電気的接続状態に取り付けられるソケットと、前記ソケットを収容するソケット収容部を有するとともに、このソケット収容部にソケットを収容し且つソケットに前記照明管の台座部を取り付けた状態で、前記照明管のカバー体と取外し可能に結合されることにより、前記ソケット及び前記照明管の台座部を液密又は気密状態にシールするものとなされたアダプタケースと、を備えたことを特徴としている。
【０００６】
この照明装置においては、照明管本体と台座部との連結部が液密又は気密状態にシールされるとともに、アダプタケースと照明管のカバー体とでソケット及び照明管の台座部が液密又は気密状態にシールされる。これにより、正常な動作を阻害する物質の浸入（侵入を含む。）が防止され、もって漏電、感電、ショート等の電気的不具合が発生しなくなる。
【０００７】
また、必ずしも照明装置全体を防水又は防塵カバーで覆わなくても、浸入を防止し得るので、照明装置の構造が簡素化され、ひいては照明装置の製造コストが引き下げられる。
【０００８】
しかも、カバー体とアダプタケースとが取外し可能に結合されるので、照明管の交換に際しては、カバー体とアダプタケースとの結合を解除したのち、新たな照明管を取り付ければ良く、交換作業が極めて容易である。
【０００９】
この発明において、正常な動作を阻害する物質としては、特に限定されず、様々な物質が挙げられ、例えば、水をはじめ様々な種類の液体、水蒸気をはじめ様々な種類の蒸気、粉塵等の塵埃が挙げられる。また、対象となる物質に対応して、この発明に係る照明装置は、防液照明装置（防滴照明装置及び防湿照明装置を含む。）や防塵照明装置等となる。
【００１０】
第１発明において、前記アダプタケースと前記カバー体との結合部間に、シール用パッキンが介在されていることが望ましい。
【００１１】
この場合では、パッキンによって結合部におけるシール性が高まり、この結果、正常な動作を阻害する物質の結合部間からの浸入が確実に防止される。
【００１２】
第１発明において、前記アダプタケースは、照明装置の取付け場所に取外し可能に取り付けられる取付け部を有していることが望ましい。
【００１３】
この場合では、照明装置が該照明装置の取付け場所に簡単にまた確実に取り付けられるようになる。なお、取付け部の取付け手段は限定されず、様々な取付け手段を適用可能である。
【００１４】
上記目的を達成するため、第２発明は、上記第１発明に係る照明装置に用いられれる照明管であって、照明管本体の基端部に台座部が設けられるとともに、この台座部に電極端子が設けられ、且つ前記照明管本体と前記台座部との連結部を液密又は気密状態にシールする態様でカバー体が設けられていることを特徴としている。
【００１５】
この照明管は、上記第１発明に係る照明装置における照明管として好適に用いられる。
【００１６】
上記目的を達成するため、第３発明は、上記第１発明に係る照明装置に用いられるアダプタケースであって、上記第１発明に係る照明装置における照明管の台座部に、電極端子と電気的接続状態に取り付けられるソケットを収容するソケット収容部を有し、このソケット収容部にソケットを収容し且つソケットに前記照明管の台座部を取り付けた状態で、前記照明管のカバー体と取外し可能に結合されることにより、前記ソケット及び前記照明管の台座部を液密又は気密状態にシールするものとなされていることを特徴としている。
【００１７】
このアダプタケースは、上記第１発明に係る照明装置におけるアダプタケースとして好適に用いられる。
【００１８】
上記目的を達成するため、第４発明は、上記第１発明に係る照明装置に用いられるソケットとアダプタケースとを備えたアダプタ
アダプタであって、上記第１発明に係る照明装置における照明管の台座部に、電極端子と電気的接続状態に取り付けられるソケットがソケット収容部に収容され、且つソケットに前記照明管の台座部を取り付けた状態で、前記照明管のカバー体と取外し可能に結合されることにより、前記ソケット及び前記照明管の台座部を液密又は気密状態にシールするものとなされていることを特徴としている。
【００１９】
このアダプタを用いることで、照明管のみを交換して取り付けることができる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【００２１】
図１において、（１）はこの発明の実施形態に係る照明装置である。この照明装置（１）は、同図に示すように、観賞魚の水槽（60）の上蓋（61）の内面に取り付けられるものであって、水槽（60）内部を上から照明するために用いられるものである。なお、図４及び図５では、上蓋（61）は、説明の便宜上、その内面が上に向くように逆さまにひっくり返された状態で図示されている。
【００２２】
この照明装置（１）は、図３に示すように、照明管（10）と、該照明管（10）のアダプタ（70）とを備えている。アダプタ（70）は、ソケット（20）とアダプタケース（30）とから構成されている。照明管（10）には、アダプタケース（30）と協働して必要部位をシールするカバー体（40）が取り付けられている。
【００２３】
次に、この照明装置（１）の構成を詳述する。
【００２４】
照明管（10）は、複数個の管端部（11a）を有する照明管本体（11）を備えている。この実施形態では、照明管本体（11）はガラス製の略Ｕ字形蛍光管（発光管）からなる。したがって、照明管本体（11）の管端部（11a）の個数は２個であり、当該照明管本体（11）の基端部はこれら両管端部（11a）（11a）からなる。そして、この照明管本体（11）の両管端部（11a）（11a）に台座部（12）が設けられている。両管端部（11a）（11a）は互いに離間した状態で台座部（12）の平坦状座面部（12a）に固定されている。
【００２５】
この照明管（10）において、台座部（12）には、口金（13）が座面部（12a）から外周面に及ぶ表面領域に亘って設けられている。さらに、台座部（12）の裏面部（即ち座面部（12a）と反対側の面）には、互いに離間した２個のピン状電極端子（14、図８参照）が突出して設けられている。この電極端子（14）は導電性金属製である。さらに、台座部（12）の裏面部における両電極端子（14）（14）の間には、支持用突出部（15）が一体に突出して形成されている。また、突出部（15）の互いに対向した一対の側面には、図７に示すように係止用凸部（16）（16）が一体に形成されている。なお、突出部（15）の内部には点灯管（図示せず）が内蔵されていても良い。
【００２６】
ソケット（20）は、非導電性プラスチックから形成されており、図３に示すように、各電極端子（14）が抜出可能に差し込まれる合計２個の電極端子差込み孔（22）（22）を有している。さらに、各差込み孔（22）内には、図８に示すように接続端子（23）が設けられている。接続端子（23）は導電性金属製である。この接続端子（23）には、差込み孔（22）内に差し込まれた電極端子（14）が取外し可能に電気的に接続され、この接続状態で、ソケット（20）と台座部（12）が取り付けられている。
【００２７】
また、このソケット（20）は、図３に示すように照明管（10）を支持するための支持凹部（21）を有している。そして、図７及び図８に示すように、この支持凹部（21）内に照明管（10）の突出部（15）が嵌合され、これにより照明管（10）が突出部（15）を介して支持されている。さらに、この支持凹部（21）内には、図７に示すように、略コ字状に屈成した金属製板バネで形成された、互いに対向した一対の弾性係止片部（24）（24）が設けられている。各弾性係止片部（24）は、内側に突出した止め部（25）を有している。そして、照明管（10）の突出部（15）が支持凹部（21）内に嵌合された状態において、係止用凸部（16）に弾性係止片部（24）の止め部（25）が係止されており、これにより、照明管（10）の突出部（15）が支持凹部（21）内から不本意に抜出しないものとなされている。
【００２８】
アダプタケース（30）は、非導電性プラスチックから形成されており、図３に示すように、有底筒状のものである。このアダプタケース（30）は、ソケット（20）を収容するソケット収容部（31）を有している。図３において、（31a）はソケット収容部（31）のソケット収容口である。そして、このアダプタケース（30）のソケット収容部（31）内に、収容口（31a）からソケット（20）が若干きつく挿入されて収容されている。さらに、この収容状態において、図７に示すように、このソケット（20）と弾性係止片（24）の双方が一緒に、アダプタケース（30）の底壁部の内面に一体形成されたネジ孔付き突出部（38）にネジ（52）によって取外し可能に止着されており、これにより、ソケット（20）及び弾性係止片部（24）がソケット収容部（31）から抜出しないものとなされている。こうしてアダプタケース（30）のソケット収容部（31）内にソケット（20）が収容されることにより、アダプタ（70）が製作されている。一方、ネジ（52）を取り外すことにより、ソケット（20）をソケット収容部（31）内から抜出し得るものとなる。
【００２９】
アダプタケース（30）の周壁部には、図３に示すように電源コード挿通孔（32）が貫通して設けられている。そして、図８に示すように、この挿通孔（32）内に電源コード（２）がゴム製防液ブッシュ（33）を介して挿通されている。さらに、この電源コード（２）の一端部がアダプタケース（30）内にて二つに分岐されるとともに各分岐コード（2a）がそれぞれ接続端子（23）に電気的に接続されている。一方、この電源コード（２）の他端部には、図３に示すようにスイッチ（５）を介して、プラグ（４）付き安定器（バラスト）（３）が接続されている。そして、プラグ（４）がコンセント（図示せず）に接続された状態のもとで、スイッチ（５）を「オン」にすることにより、電力が電源コード（２）を通じて照明管（10）に供給されて照明管本体（11）が点灯するものとなされている。一方、スイッチ（５）を「オフ」にすることにより、通電が遮断されて照明管本体（11）が消灯するものとなされている。
【００３０】
また、アダプタケース（30）の外周面の一部には、取付け部（34）が一体形成されている。この取付け部（34）は、板状（詳述すると略平板状）に形成されている。
【００３１】
カバー体（40）は、非導電性プラスチックから形成されたもので、アダプタケース（30）のソケット収容部（31）の収容口（31a）をカバーして閉塞することにより、ソケット収容部（31）内を密閉するためのものである。このカバー体（40）は、図３に示すように照明管（10）の照明管本体（11）が差し込まれる略長円形状の差込み孔（41）を有している。この差込み孔（41）の口径は、照明管本体（11）の基端部の全体外径と同寸乃至若干大寸に設定されており、これにより、照明管（10）の差込み孔（41）内への差込み操作が容易に行えるものとなさている。さらに、この差込み孔（41）の周縁部には、該差込み孔（41）を包囲した筒状の突出部（42）が、カバー体（40）の外面側に突出して一体形成されている。この突出部（42）の内周面の軸線方向中間部には、内方に突出した受け部（43）が全周に亘って一体形成されている。この受け部（43）は、後述するシール材（８）を受けるためのものである。
【００３２】
このカバー体（40）の差込み孔（41）内には、照明管（10）の照明管本体（ 11 ）がその先端から差し込まれている。この差込み操作時に受け部（43）が照明管（10）の台座部（12）に当接し、これにより照明管（10）の照明管本体（ 11 ）に対するカバー体（40）の位置決めが行われる。この差込み状態において、図７及び図８に示すように、台座部（12）の座面部（12a）は、突出部（42）の内側にて該突出部（42）の先端部より低位置に位置されている。そして、突出部（42）と座面部（12a）とで形成された凹部（６）内に、非導電性樹脂製のシール材（８）が凹部（６）全体に亘って充填されており、これにより、照明管本体（11）と台座部（12）との連結部がシール材（８）でシールされている。また、シール材（８）は、図６及び図８に示すように、凹部（６）内において、照明管本体（11）の両管端部（11a）（11a）の外周面の外側はもとより、両管端部（11a）（11a）間の間隙（6a）にも充填されている。
【００３３】
このシール方法について説明すると、次のとおりである。すなわち、前記凹部（６）内に、軟化又は溶融した非導電性樹脂材料（例えばシリコーン樹脂）を凹部（６）全体に亘って注入し、これにより、凹部（６）内に非導電性樹脂材料の固化物からなるシール材（８）を凹部（６）全体に亘って充填した。こうして照明管本体（11）と台座部（12）との連結部をシール材（８）でシールした。
【００３４】
ここで、この実施形態では、非導電性樹脂材料は凹部（６）内に注入されるから、非導電性樹脂材料の注入量を増大することができる。さらに、非導電性樹脂材料は、突出部（42）の受け部（43）と台座部（12）の座面部（12a）とで受けられており、このため、非導電性樹脂材料の漏出を防止することができる。したがって、連結部をシール材（８）で確実にシールすることができる。しかも、樹脂でシールするから、照明管本体（11）の２個の管端部（11a）（11a）間の間隙（6a）にも樹脂が十分に充填され、確実にシールされる。
【００３５】
カバー体（40）は、以上のようにして連結部をシールした態様で、照明管（10）の、照明管本体（11）と台座部（12）との連結部（又はその近傍）に取り付けられている。
【００３６】
さらに、この実施形態では、カバー体（40）の突出部（42）とシール材（８）とによって、照明管（10）の台座部（12）の口金（13）の外面全面がカバーされており、したがって口金（13）の外面は一切露出していない。
【００３７】
このカバー体（40）は、外方に突出したフランジ部（47）を全周に亘って有している。一方、アダプタケース（30）のソケット収容口（31a）の周縁部には、外方に突出したフランジ部（37）が全周に亘って一体形成されている。そして、アダプタケース（30）のフランジ部（37）とカバー体（40）のフランジ部（47）とが、ボルト（50）とナット（51）からなる締結部材によって二箇所で取外し可能に結合され、これにより、ソケット（20）と照明管（10）の台座部（12）とが液密状態にシールされている。この結合状態において、アダプタケース（30）のソケット収容口（31a）はカバー体（40）によって液密状態にカバーされて閉塞されている。
【００３８】
さらに、アダプタケース（30）のフランジ部（37）の内面（即ち結合面）には、環状のパッキン収容用溝（36）が設けられている。そして、この溝（36）内に、環状のゴム製シール用パッキン（９）が入れられている。このパッキン（９）は、アダプタケース（30）のフランジ部（37）とカバー体（40）のフランジ部（47）との結合部間から液体（この実施形態では、水槽（60）内の水又はその水蒸気）が浸入するのを防止するためのものである。そして、このパッキン（９）が溝（36）内に入れられた状態で、アダプタケース（30）のフランジ部（37）とカバー体（40）のフランジ部（47）とが上述のように結合されることによって、該パッキン（９）がアダプタケース（30）のフランジ部（37）とカバー体（40）のフランジ部（47）との結合部間に介在されている。
【００３９】
なお、この発明では、環状のパッキン収容用溝（36）は、この実施形態のようにアダプタケース（30）のフランジ部（37）の内面に設けられることに限定されるものではなく、カバー体（40）のフランジ部（47）の内面（即ち結合面）に設けられていても良い。
【００４０】
この照明装置（１）は次のようにして水槽（60）の上蓋（61）の内面に取り付けられている。
【００４１】
すなわち、水槽（60）の上蓋（61）の内面には、図４に示すように、互いに離間した一対の対向した断面Ｌ字状の係止爪部（62）（62）と、これら両係止爪部（62）（62）間に位置されたストッパー部（63）とが突設されている。そして、これら両係止爪部（62）（62）間に、アダプタケース（30）の取付け部（34）が、両係止爪部（62）（62）の端部側から若干きつくスライド挿入されて、該取付け部（34）の各側縁部が対応する係止爪部（62）で係止されることにより、図５に示すように照明装置（１）の取付け部（34）が上蓋（61）の内面に取外し可能に取り付けられている。さらに、スライド挿入時に取付け部（34）の前進側の縁部がストッパー部（63）に当接することにより、取付け部（34）の位置決めが行われる。また、取付け部（34）の位置が不本意にずれないように、位置ずれ防止用凸部（64）が上蓋（61）の内面に突設されている。一方、取付け部（34）をここから取り外す場合には、上述した取付け操作と逆の操作を行えば良い。なお、位置ずれ防止用凸部（64）の突出高さは、ストッパー部（63）のそれよりも低く設定されており、詳述すると取付け部（34）の取付け及び取外し操作に支障を来さない程度の突出高さ寸法に設定されている。
【００４２】
上記の構成の照明装置（１）において、照明管（10）を交換する際に、照明管（10）を取り外す場合には、まず、ボルト（50）とナット（51）からなる締結部材を取り外す。次いで、照明管本体（11）やカバー体（40）を手で掴んでアダプタ（70）に対して抜出方向へ移動させる。すると、この抜出方向への移動に伴い、各弾性係止片部（24）の止め部（25）が係止用凸部（16）で外側へ押し出されて弾性係止片部（24）が外側へ移動する。そして更に照明管（10）を抜出方向へ移動させることにより、係止用凸部（16）が止め部（25）から外れ、係止状態が解除され、もって照明管（10）が取り外される。一方、こうして係止用凸部（16）が止め部（25）から外れると、弾性係止片部（24）は自己の弾性復元力で元の位置に戻る。なお、カバー体（40）は照明管（10）に取り付けられた状態のまま、照明管（10）と一緒に取り外される。
【００４３】
新しい照明管（10）を取り付ける場合には、予めカバー体（40）が取り付けられた照明管（10）を準備する。次いで、この照明管（10）の照明管本体（11）やカバー体（40）を手で掴んで突出部（15）を支持凹部（21）内に挿入する。この挿入操作に伴い、弾性係止片部（24）の止め部（25）が係止用凸部（16）で外側へ押し出されて弾性係止片部（24）が外側へ移動する。そして更に突出部（15）を深く挿入して、係止用凸部（16）が止め部（25）の位置を越えると、弾性係止片（24）が自己の弾性復元力で元の位置に移動し、これにより、図７に示すように係止用凸部（16）に止め部（25）が係止され、もって照明管（10）の突出部（15）の支持凹部（21）内への挿入作業が完了する。次いで、ボルト（50）とナット（51）を締結することにより、照明管（10）の取付け作業が完了する。
【００４４】
なお、上述した照明管（11）の取外し及び取付け作業は、アダプタ（70）の取付け部（34）を上蓋（61）の内面から取り外してから、行っても良い。
【００４５】
以上の照明装置（１）では、照明管本体（11）と台座部（12）との連結部が液密状態にシールされるとともに、ソケット（20）と台座部（12）とが液密状態にシールされているので、水槽（60）内の水のアダプタケース（30）内への浸入や、水槽（60）内の水から発生した水蒸気のアダプタケース（30）内への浸入、更には照明管本体（11）の外周面に付着した水滴のアダプタケース（30）内への浸入を阻止することができる。したがって、この照明装置（１）によれば、漏電、感電、ショート等の電気的不具合の発生を防止することができ、したがって安全性を確保した状態で照明装置（１）を使用することができる。
【００４６】
さらに、わざわざ照明装置全体を防水カバーで覆わなくても、水等のアダプタケース（30）内への浸入が阻止されているので、照明装置（１）の構造は簡素である。したがって、照明装置（１）の取付け作業を容易に行うことができるし、照明管（10）の交換作業を容易に行うことができるし、照明装置（１）を安価に製作することができる。
【００４７】
しかも、アダプタケース（30）のフランジ部（37）とカバー体（40）のフランジ部（47）との結合部間に、パッキン（９）が介在されているので、結合部間から水がアダプタケース（30）内へ浸入するのを確実に防止することができる。
【００４８】
その上、アダプタケース（30）は取付け部（34）を有しているので、アダプタ（70）を上蓋（61）の内面に確実を取り付けることができる。さらに、取付け部（34）は上蓋（61）の内面に取外し可能に取り付けられているので、水槽（60）を掃除する際や、照明管（10）を交換する際等に、アダプタ（70）を上蓋（61）の内面から取り外すことができ、このため、水槽（60）の掃除や照明管（10）の交換作業等を作業性良く行うことができる。
【００４９】
以上、この発明の実施形態に係る照明装置を説明したが、この発明は上記実施形態に係る照明装置に限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
【００５０】
例えば、アダプタケース（30）は、取付け部として吸盤を有するものであって、該吸盤によって上蓋（61）の内面（即ち、照明装置の取付け場所）に取外し可能に取り付けられるものとなされていても良いし、磁力によって取外し可能に取り付けられるものとなされていても良いし、ネジあるいはボルトとナットによって取外し可能に取り付けられるものとなされていても良い。
【００５１】
また、上記実施形態では、照明装置（１）は、水の浸入を防止する構造のもの、即ち防水照明装置であるが、この発明では、他の液体の浸入を防止する構造のもの、即ち防液照明装置であっても良い。
【００５２】
また、この発明に係る照明装置は、正常な動作を阻害する塵埃の浸入を防止する構造のもの、すなわち防塵照明装置であっても良い。この場合、上記実施形態の照明装置（１）における「液密」の語を「気密」と読み替えることにより、防塵照明装置の構成は容易に理解されるであろう。
【００５３】
また、上記実施形態では、照明管（10）は、片口金タイプの照明管として略Ｕ字形のものであるが、この発明では、略Ｈ字形のものであっても良いし、これら以外の形状の片口金タイプのものであっても良い。あるいは、直管形のものであっても良く、この場合には、口金が設けられている部位が当該直管形照明管の台座部となる。
【００５４】
また、アダプタは、アダプタケースのソケット収容部内にソケットが収容された状態で、アダプタケースとソケットとが一体形成されたものであっても良い。
【００５５】
【発明の効果】
上述の次第で、第１発明によれば、所定の照明管、ソケット及びアダプタケースを備えているので、正常な動作を阻害する物質（例、水、塵埃）の浸入を防止することができる。このため、かかる物質の浸入に伴う漏電、感電、ショート等の電気的不具合の発生を防止することができる。さらに、必ずしも照明装置全体を防液又は防塵カバーで覆わなくても、かかる物質の浸入を防止できるので、照明装置の構造を簡素化することができ、このため、照明装置の取付け作業を作業性良く行うことができるし、照明装置の製造コストを引き下げることができる。しかも、カバー体とアダプタケースとが取外し可能に結合されるので、照明管の交換に際しては、カバー体とアダプタケースとの結合を解除したのち、新たな照明管を取り付ければ良く、したがって照明管の交換作業を極めて容易うことができる。
【００５６】
また、アダプタケースとカバー体との結合部間に、所定のパッキンが介在されている場合には、かかる物質の浸入を確実に防止することができる。
【００５７】
また、アダプタケースが、照明装置の取付け場所に取外し可能に取り付けられる取付け部を有している場合には、照明装置を該照明装置の取付け場所に確実に取り付けることができる。
【００５８】
第２発明によれば、第１発明に係る照明装置における照明管として好適に使用できる照明管を提供することができる。
【００５９】
第３発明によれば、第１発明に係る照明装置におけるアダプタケースとして好適に使用できるアダプタケースを提供することができる。
【００６０】
第４発明によれば、照明管の交換作業を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施形態に係る照明装置の使用状態を示す一部切欠き側面図である。
【図２】同照明装置の斜視図である。
【図３】同照明装置の分解斜視図である。
【図４】同照明装置を取付け場所に取り付ける途中の状態を示す斜視図である。
【図５】同照明装置を取付け場所に取り付けた後の状態を示す斜視図である。
【図６】図６中のVI−VI線断面図である。
【図７】図６中のVII−VII線断面図である。
【図８】図６中のVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
１…照明装置
８…シール材
９…パッキン
10…照明管
11…照明管本体
14…電極端子
20…ソケット
23…接続端子
30…アダプタケース
31…ソケット収容部
34…取付け部
37…フランジ部
40…カバー体
41…照明管差込み孔
47…フランジ部

Claims

照明管本体（11）の基端部に台座部（12）が設けられるとともに、この台座部（12）に電極端子（14）が設けられ、且つ前記照明管本体（11）と前記台座部（12）との連結部を液密又は気密状態にシールする態様でカバー体（40）が設けられた照明管（10）と、
前記照明管（10）の台座部（12）に、前記電極端子（14）と電気的接続状態に取り付けられるソケット（20）と、
前記ソケット（20）を収容するソケット収容部（31）を有するとともに、このソケット収容部（31）にソケット（20）を収容し且つソケット（20）に前記照明管（10）の台座部（12）を取り付けた状態で、前記照明管（10）のカバー体（40）と取外し可能に結合されることにより、前記ソケット（20）及び前記照明管（10）の台座部（12）を液密又は気密状態にシールするものとなされたアダプタケース（30）と、
を備えており、
前記カバー体（ 40 ）は、前記アダプタケース（ 30 ）のソケット収容部（ 31 ）の収容口（ 31a ）をカバーして閉塞することにより、前記ソケット収容部（ 31 ）を密閉するためのものであり、且つ、前記照明管本体（ 11 ）が差し込まれる差込み孔（ 41 ）を有するとともに、前記差込み孔（ 41 ）の周縁部に該差込み孔（ 41 ）を包囲した筒状の突出部（ 42 ）が前記カバー体（ 40 ）の外面側に突出して一体形成されており、
前記カバー体（ 40 ）の差込み孔（ 41 ）内に前記照明管本体（ 11 ）が差し込まれるとともに、前記突出部（ 42 ）と前記台座部（ 12 ）の座面部（ 12a ）とで形成され前記カバー体（ 40 ）の外面側に向けて開口した凹部（６）内に、軟化又は溶融した非導電性樹脂材料が注入されて固化した固化物からなるシール材（８）が充填され、これにより、前記照明管本体（ 11 ）と前記台座部（ 12 ）との連結部が前記シール材（８）で液密又は気密状態にシールされており、
前記アダプタケース（ 30 ）と前記カバー体（ 40 ）との結合部間に、シール用パッキン（９）が介在されていることを特徴とする照明装置。
前記台座部（ 12 ）の座面部（ 12a ）に、前記照明管本体（ 11 ）の複数個の管端部（ 11a ）が互いに離間した状態で固定されており、
前記シール材（８）が、前記凹部（６）内における前記照明管本体（ 11 ）の複数個の管端部（ 11a ）（ 11a ）間の隙間（ 6a ）にも充填されている請求項１記載の照明装置。
前記カバー体（ 40 ）の突出部（ 42 ）の内周面の軸方向中間部に、内方に突出した受け部（ 43 ）が全周に亘って一体形成されており、
前記照明管本体（ 11 ）の差込み孔（ 41 ）内への差込み操作時に前記受け部（ 43 ）が前記台座部（ 12 ）に当接することにより、前記照明管本体（ 11 ）に対する前記カバー体（ 40 ）の位置決めが行われるように構成されている請求項１又は２記載の照明装置。
前記アダプタケース（30）は、照明装置の取付け場所に取外し可能に取り付けられる取付け部（34）を有している請求項１〜３のいずれか１項記載の照明装置。
照明管本体（ 11 ）の基端部に台座部（ 12 ）が設けられるとともに、この台座部（ 12 ）に電極端子（ 14 ）が設けられ、且つ前記照明管本体（ 11 ）と前記台座部（ 12 ）との連結部を液密又は気密状態にシールする態様でカバー体（ 40 ）が設けられた照明管（ 10 ）と、
前記照明管（ 10 ）の台座部（ 12 ）に、前記電極端子（ 14 ）と電気的接続状態に取り付けられるソケット（ 20 ）と、
前記ソケット（ 20 ）を収容するソケット収容部（ 31 ）を有するとともに、このソケット収容部（ 31 ）にソケット（ 20 ）を収容し且つソケット（ 20 ）に前記照明管（ 10 ）の台座部（ 12 ）を取り付けた状態で、前記照明管（ 10 ）のカバー体（ 40 ）と取外し可能に結合されることにより、前記ソケット（ 20 ）及び前記照明管（ 10 ）の台座部（ 12 ）を液密又は気密状態にシールするものとなされたアダプタケース（ 30 ）と、
を備えた照明装置（１）に用いられる照明管であって、
前記カバー体（ 40 ）は、前記アダプタケース（ 30 ）のソケット収容部（ 31 ）の収容口（ 31a ）をカバーして閉塞することにより、前記ソケット収容部（ 31 ）を密閉するためのものであり、且つ、前記照明管本体（ 11 ）が差し込まれる差込み孔（ 41 ）を有するとともに、前記差込み孔（ 41 ）の周縁部に該差込み孔（ 41 ）を包囲した筒状の突出部（ 42 ）が前記カバー体（ 40 ）の外面側に突出して一体形成されており、
前記カバー体（ 40 ）の差込み孔（ 41 ）内に前記照明管本体（ 11 ）が差し込まれるとともに、前記突出部（ 42 ）と前記台座部（ 12 ）の座面部（ 12a ）とで形成され前記カバー体（ 40 ）の外面側に向けて開口した凹部（６）内に、軟化又は溶融した非導電性樹脂材料が注入されて固化した固化物からなるシール材（８）が充填され、これにより、前記照明管本体（ 11 ）と前記台座部（ 12 ）との連結部が前記シール材（８）で液密又は気密状態にシールされていることを特徴とする照明管。
前記台座部（ 12 ）の座面部（ 12a ）に、前記照明管本体（ 11 ）の複数個の管端部（ 11a ）が互いに離間した状態で固定されており、
前記シール材（８）が、前記凹部（６）内における前記照明管本体（ 11 ）の複数個の管端部（ 11a ）（ 11a ）間の隙間（ 6a ）にも充填されている請求項５記載の照明管。
前記カバー体（ 40 ）の突出部（ 42 ）の内周面の軸方向中間部に、内方に突出した受け部（ 43 ）が全周に亘って一体形成されており、
前記照明管本体（ 11 ）の差込み孔（ 41 ）内への差込み操作時に前記受け部（ 43 ）が前記台座部（ 12 ）に当接することにより、前記照明管本体（ 11 ）に対する前記カバー体（ 40 ）の位置決めが行われるように構成されている請求項５又は６記載の照明管。