JP4023926B2 - 熱可塑性樹脂加工性改良剤及び熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂加工性改良剤及び熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性樹脂の成形加工性改良剤及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物の調製に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂は押し出し加工、カレンダー加工、射出成形、真空成形あるいはブロー成形等種々の方法によって成形され、その成形方法は所望の最終製品の形状により選択される。
【0003】
通常、熱可塑性樹脂は成形機で樹脂の融点又はガラス転移点以上の温度で加工され、その成形加工は成形温度、成形速度等の成形条件により大きく影響される。
【0004】
例えば、フィルム、シートや中空体は一般に種々のダイスを用いた押し出し加工により成形されるが、押し出し加工においては、ダイスと樹脂との間の滑性が不足すると押し出し機のモーター負荷が大きくなり、吐出量が減少したり、押し出された成形品の表面荒れを生じ、商品価値が損なわれる場合がある。
【0005】
この様な問題を解決する方法の一つとしては、成形温度を上昇することが行われるが、この場合には樹脂の溶融粘度が低下するためにドローダウンを引き起こし余り好ましくない。又、改良剤の添加による改良方法としては、ヒドロキシステアリン酸カルシウムを添加する方法(特開昭54−56644号公報)、ヒドロキシステアリン酸とヒドロキシステアリン酸カルシウムとの混合物を添加する方法(特公昭49−11462号公報)、高級脂肪酸モノカルボン酸及び/又はその亜鉛塩とポリブテンを添加する方法(特開昭51−44147号公報)、高級脂肪族モノカルボン酸及び/又はその亜鉛塩とミネラルオイル又はエポキシ系可塑剤を添加する方法(特公昭60−18695号公報)、ワックスを添加する方法(特公昭51−29184号公報)、弗化化合物を添加する方法(特公昭38−4476号公報)等が開示されている。しかしながら、ヒドロキシステアリン酸や高級脂肪族モノカルボン酸等の高級脂肪酸の使用は、熱可塑性樹脂の成形温度では添加された高級脂肪酸が揮発し、作業環境を悪化したり、金型を汚染する原因となり好ましくない。又、ワックスの使用は、少量の添加では満足のいく効果は得られず、添加量を増加すれば経済的に不利となる。弗化化合物の添加は成形品を白化するため透明性が要求される場合には使用できないといった不都合がある。
【0006】
一方、フィルムやシートの更に生産性の高い成形方法としてカレンダー加工法がある。このカレンダー加工によりフィルムやシートを成形する際には、高温で樹脂を十分に溶融する必要があが、この場合、ロール面へ樹脂が強く粘着して成形が困難になる。加工温度を低くすればロール面への樹脂の粘着は解消されるが、一方で成形したフィルム又はシートの表面が荒れるという問題が生じる。
【0007】
この様なカレンダー加工での問題点を改善する方法としては、一般に樹脂に予め滑剤を配合して樹脂のロール面への粘着を防止する方法が行われている。この様な目的で使用される滑剤としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂に高級脂肪酸の金属塩を配合する方法(特開平5−212742号公報)やオレフィン系熱可塑性エラストマーに対して高級脂肪酸アマイドを配合する方法(特開平7−166012号公報)が開示されている。しかしながら、前者においては、高級脂肪酸の金属塩の配合量が少なければ十分なロール剥離性が得られず、配合量を多くすればロール剥離性は向上するが、樹脂表面に移行した高級脂肪酸の金属塩によりカレンダーロールの表面が汚染される。又、後者においても、高級脂肪酸アマイドの配合量が少ないと十分なロール剥離性が得られず、配合量を多くすると長時間の混練により樹脂が着色する問題が生ずる。
【0008】
その他、射出成形、真空成形あるいはブロー成形等の成形方法においても、加工速度を増大させるためには、加工温度を上昇し樹脂の流動性を上げる方法がとられる。しかしながら、熱可塑性樹脂は高温において成形機の金属部分に著しく粘着して成形機内部に滞留したり、金属部分と樹脂との間の摩擦による発熱で熱分解による劣化が促進される。それらの結果として、成形品の表面荒れや黒色異物の混入等が起こり品質に悪影響が及ぼされる。
【0009】
この様なことから、熱可塑性樹脂を加工する際に、環境への影響が少なく、機械への樹脂の付着が少なく、樹脂と機械・装置の金属面との間に滑性を付与し優れた成形加工性を提供する改良剤が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、熱可塑性樹脂を加工する際に、環境への悪影響や、機械への付着等の問題が小さく、樹脂と機械・装置の金属面との間に滑性を付与することにより優れた成形加工性をもたらす改良剤及びそれを使用した熱可塑性樹脂組成物を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を解決するために鋭意研究した結果、分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルであり、該エステルが、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルであり、且つ当該エステル1分子当り少なくとも1個の遊離カルボン酸が残存するエステルが優れた熱可塑性樹脂の成形加工性を付与することを見出し本発明を完成したものである。
【0012】
即ち、上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
1.分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルであり、該エステルが、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルであり、且つ当該エステル1分子当り少なくとも1個の遊離カルボン酸が残存するエステルの1種又は2種以上の混合物からなることを特徴とする熱可塑性樹脂加工性改良剤。
【0013】
2.グリセリンクエン酸脂肪酸エステルが、該脂肪酸の炭素数が8〜22のものであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂加工性改良剤。
【0014】
3.熱可塑性樹脂100重量部に対し、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂加工性改良剤0.05〜5.0重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
【0017】
本発明の参考例として下記が挙げられる。
(1)分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルであり、当該エステル1分子当り少なくとも1個の遊離カルボン酸が残存するエステルの1種又は2種以上の混合物からなることを特徴とする熱可塑性樹脂加工性改良剤。
(2)多塩基酸が脂肪族、脂環族又は芳香族のジカルボン酸又はトリカルボン酸であることを特徴とする前記(1)記載の熱可塑性樹脂加工性改良剤。
(3)分子内に水酸基を有する脂肪族化合物が、高級脂肪族アルコール、又は、炭素数2〜6の多価アルコール及び/又はそれらの重縮合物と高級脂肪酸との部分エステル若しくは高級脂肪族アルコールとの部分エーテルであることを特徴とする前記(1)記載の熱可塑性樹脂加工性改良剤。
(4)分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルが、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルであることを特徴とする前記(1)記載の熱可塑性樹脂加工性改良剤。
【0018】
分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルの熱可塑性樹脂への応用例としては、グリセリンコハク酸脂肪酸エステルを帯電防止剤及び防曇剤として使用する方法(特公平2−12264号公報)やグリセリンマレイン酸脂肪酸エステルを帯電防止剤として使用する方法(特開昭62−84135号公報)が開示されているが滑剤としての加工性改善効果については知られていない。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。尚、上記参考発明についても併せ説明する。
本発明の対象とされる熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等が主なものであるが、特にその種類を限定するものではない。
【0020】
オレフィン系樹脂としては、例えば、スチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの単独重合体若しくは2種以上の共重合体、これらα−オレフィンと当該α−オレフィンと共重合可能なα−オレフィン以外の単量体との共重合体、及びこれら重合体の混合物等が挙げられる。
【0021】
α−オレフィンと共重合可能なα−オレフィン以外の単量体としては、酢酸ビニル、マレイン酸、ビニルアルコール、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。
【0022】
また、上記のα−オレフィン重合体、α−オレフィンとα−オレフィン以外の単量体との共重合体、あるいはそれらの混合物と、水素添加されたスチレン−ブタジエンランダム共重合体、水素添加されたスチレン−ブタジエン−スチレン−ブロック共重合体、水素添加されたスチレン−イソプレン−スチレン−ブロック共重合体、水素添加されたエチレン−ブタジエン−スチレン−ブロック共重合体、水素添加されたエチレン−イソプレン−エチレン−ブロック共重合体等の不飽和結合部分が水素添加処理されたブタジエン及び/又はイソプレンの重合部分を含む共重合体、及び、不飽和部分が水素添加処理されたブタジエン及び/又はイソプレンの重合部分を含むブロック共重合体、オレフィン系共重合体ゴム等のゴム状重合体を混合又は部分架橋して用いることもできる。
【0023】
オレフィン系共重合体ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン系共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン系共重合体ゴム、エチレン−ブテン−非共役ジエン系共重合体ゴム、プロピレン−ブタジエン系共重合体ゴム等が挙げられる。
【0024】
非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタン、メチレンノルポルネン、エチリデンノルポルネン等が挙げられる。
【0025】
スチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、クロロスチレン等の如きスチレン、メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系単量体の重合体の他に、これらスチレン系単量体と共重合し得る他の単量体やエラストマー等との共重合体が含まれる。
【0026】
スチレン系単量体と共重合し得る単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリルニトリル等のアクリロニトリル類、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸類、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステル類、クロロプレン、ブタジエン、イソプレン等のジエン類、1−ブテン、1−ペンテン等のオレフィン類、その他無水マレイン酸のようなα,β−不飽和カルボン酸又はその無水物等を挙げることができる。
【0027】
スチレン系単量体と共重合し得るエラストマーとしては、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム等のポリジエンゴムやスチレン−ブタジエンゴム等の分子構造体の中にポリジエンブロックを有するブロック共重合体エラストマーを挙げることができる。更に、このスチレン系樹脂には上記のスチレン系樹脂と主体として他の樹脂を配合した樹脂混合物も包含される。
【0028】
ポリ塩化ビニル系樹脂としては、例えば、塩化ビニルの単量重合体又はエチレン−プロピレン等のオレフィン、酢酸ビニルの如きビニルエステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの如き不飽和カルボン酸エステル等とのランダム共重合体等の共重合体との混合物、又は、これらを主体としてゴム弾性を有するポリマーとアロイ化したもの等が挙げられる。
【0029】
ゴム弾性体としてはニトリルゴム、ポリウレタン、ポリエステル等が挙げられる。
【0030】
本発明は、分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルにおいて、該エステルが、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルである。
【0031】
本発明は、分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルにおいて、該エステルが、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルであり、該エステルを構成する分子内に水酸基を有する脂肪族化合物としては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等の脂肪族アルコールとの部分エーテル、若しくは、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等の脂肪族アルコール単体、あるいは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、ソルビタン等の多価アルコール又はそれらの重縮合物とカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸等の高級脂肪酸との部分エステルあるいはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等の脂肪族アルコールとの部分エーテル等が挙げられる。
【0032】
本発明においてはこれら原料物質を単独又は2種以上の混合物として用いて反応すること、若しくは得られた製品を単独又は2種以上の混合物として熱可塑性樹脂に添加使用することが可能である。
【0033】
子内に水酸基を有する脂肪族化合物である多価アルコールと高級脂肪酸との部分エステルあるいは多価アルコールと高級脂肪族アルコールとの部分エーテル及びこれらの分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とのエステルは上記原料を用いて公知の反応方法を用いて調製することができる。
【0034】
また、分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルにおいては、その反応生産物において多塩基酸に由来するカルボン酸が少なくとも1個残存することが必要であり、多塩基酸分子のカルボン酸が全てエステルとして反応されたものは本発明の目的である熱可塑性樹脂への改良効果は発現されない。従って、通常二塩基酸の場合には分子内に水酸基を有する脂肪族化合物とは等モル反応の使用が好ましく、三塩基酸の場合は三塩基酸1モルに対して分子内に水酸基を有する脂肪族化合物は1〜2モルの反応が好ましい。
【0035】
この様にして得られた分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなる部分エステルを配合することにより熱可塑性樹脂組成物の成形加工時において、押し出し加工時の滑性が十分に付与され、金属ロール表面の粘着性が改善され、汚染が少なく、成形品表面のブルームのない製品の製造が可能となる。
【0036】
一方、この様な熱可塑性樹脂加工品は食品包装材料、玩具、家具等の食品や人体に接触する製品として使用されることも多く、この様に特に安全性が必要とされる用途に対しては、本発明に用いられるグリセリンクエン酸脂肪酸エステル食品添加物として許可されている点で好ましい。
【0037】
又、これら食品添加物のエステルの中にあって、本発明に用いられるグリセリンクエン酸脂肪酸エステルは、原料クエン酸は3塩基酸であることから、エステル組成の選択の幅が広がり、また、原料も安価である等優位な条件を備えている。
【0038】
本発明の分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルの熱可塑性樹脂に対する添加量は、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.05〜5.0重量部の範囲が適当である。添加量が0.05重量部より少ないと熱可塑性樹脂の金属面への粘着性改善や押し出し加工時の滑性付与が十分でなく、5.0重量部より多いとブルームにより金属面の汚染や成形品表面の白化等の不都合な問題が生じる原因となる。
【0039】
本発明による分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とのエステル樹脂との混合方法については、これらを均一に混合できる方法であれば特に制限はなく、例えば、押し出し機、バンバリーミキサー、加熱ロール等の各種混合用機械による混合、混練機が適宜使用できる。
【0040】
本発明による改良剤を添加した熱可塑性樹脂組成物は、カレンダー成形、押し出し成形の他、射出成形、真空成形、ブロー成形等の各種成形法に種々の成形品に適用でき、建材用、車両用、食品容器等各種用途用の製品として利用できる。
【0041】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例試料の調製>
グリセリンモノラウレート〔リケマールM−300:理研ビタミン社製〕、グリセリンモノステアレート〔リケマールS−100:理研ビタミン社製〕、グリセリンモノペヘネート〔リケマールB−100:理研ビタミン社製〕の蒸留モノグリセライド1モルと無水コハク酸1モルとのエステル化反応により、またクエン酸1モルとのエステル化反応によりグリセリンコハク酸ラウリン酸エステル、グリセリンコハク酸ステアリン酸エステル、グリセリンコハク酸ベヘン酸エステル、グリセリンラウリン酸クエン酸エステル、グリセリンクエン酸ステアリン酸エステル及びグリセリンクエン酸ベヘン酸エステルを、又、無水コハク酸1モルとセチルアルコール1モルとのエステル化反応によりセチルコハク酸エステルを調製した。
【0042】
<実施例1〜3、参考例1〜4及び比較例1〜6>
ポリプロピレン系重合体〔PPホモ(MI−3)〕100重量部に対し、試料の所定量を配合し二軸押し出し機にて混練を行った後、ペレット化した。得られたペレットを175℃に加熱した8インチロール上で5分間混練し、厚さ2mmのシートに成形し、ロール剥離性及びロール汚染性の評価を行った。結果を表1に示した。
【0043】
Figure 0004023926
【0044】
【表1】
Figure 0004023926
【0045】
<実施例4〜6、参考例5〜8及び比較例7〜12>
ポリプロピレン系重合体70重量部とエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体(EPDM)30重量部の合計100重量部に対し試料の所定量を添加し、二軸押し出し機にて混練を行った後、ペレット化した。得られたペレットを、170℃に加熱した8インチロール上で5分間混練し、厚さ2mmのシートに成形し、実施例1〜同様にロール剥離性及びロール汚染性の評価を行った。結果を表2に示した。
【0046】
【表2】
Figure 0004023926
【0047】
<実施例7〜9、参考例9〜12及び比較例13〜18>
スチレン−ブタジエン共重合体100重量部に対し、試料を所定量添加し、二軸押し出し機にて混練を行った後、ペレット化した。得られたペレットを、175℃に加熱した8インチロール上で5分間混練し、厚さ2mmのシートに成形し、実施例1〜同様にロール剥離性及びロール汚染性の評価を行った。結果を表3に示した。
【0048】
【表3】
Figure 0004023926
【0049】
<実施例10〜12、参考例13〜16及び比較例19〜24>
ニトリルゴム含有PVCエラストマー100重量部に対し、試料を所定量添加し、二軸押し出し機にて混練を行った後、ペレット化した。得られたペレットを、175℃に加熱した8インチロール上で5分間混練し、厚さ2mmのシートに成形し、実施例1〜同様にロール剥離性及びロール汚染性の評価を行った。結果を表4に示した。
【0050】
【表4】
Figure 0004023926
【0051】
【発明の効果】
本発明の改良剤を配合された熱可塑性樹脂組成物を使用することにより、樹脂と金属面との滑性が付与され、加工性が改善され、かつ、汚染の少ない優れた品質の熱可塑性樹脂加工製品が得られる。

Claims (3)

  1. 分子内に水酸基を有する脂肪族化合物と多塩基酸とからなるエステルであり、該エステルが、グリセリンクエン酸脂肪酸エステルであり、且つ当該エステル1分子当り少なくとも1個の遊離カルボン酸が残存するエステルの1種又は2種以上の混合物からなることを特徴とする熱可塑性樹脂加工性改良剤。
  2. グリセリンクエン酸脂肪酸エステルが、該脂肪酸の炭素数が8〜22のものであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂加工性改良剤。
  3. 熱可塑性樹脂100重量部に対し、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂加工性改良剤0.05〜5.0重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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