JP4022877B2 - 画像信号の雑音軽減回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はビデオカメラなどの画像信号処理装置に係り、特に画像信号に含まれている雑音を除去して高画質化を図るための雑音軽減回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像信号に含まれている雑音を除去して高画質化を図るために、従来から雑音軽減回路が使用されて来ていることは周知のとおりである。そして、この雑音軽減回路には画像信号の時間軸方向(フィールド間またはフレーム間)の非線形低域通過濾波器により構成されていること、および、画像信号をフレームメモリに記憶してN枚の画像の画像信号(Nフレームの画像信号)の平均を求めると、フレーム間において画像信号に変化がない場合には、画像信号にはレベルの変化はないが、フレーム間で相関のない雑音は、電力で1/N、平均振幅で1/√Nのレベルに減少するということが雑音軽減回路における雑音軽減(雑音低減)の原理であること、さらに、フレームメモリを複数枚使用することが必要とされる非巡回型の雑音軽減回路に代わって、1枚のフレームメモリを使用して簡単に巡回型の雑音軽減回路が構成できること、ならびに、加減算器だけを使用し乗算器を使用しないで雑音軽減回路を構成させうることなどは周知のとおりである。
【0003】
図8及び図10は画像信号の雑音軽減回路の従来例を示すブロック図であり、同図において、1は画像信号の入力端子、2は出力端子、3、4は減算回路、8は帰還係数回路、9はメモリ(例えばフィールドメモリあるいはフレームメモリのように、予め定められた期間の画像信号を記憶できるメモリ)である。また図10において12は高域通過濾波器(以下HPFと記す)である。ここで、図8、図10に例示した従来例の雑音軽減回路や、図1、図5および図7に示す本発明の雑音軽減回路などは、ディジタル回路で構成されているものであるが、構成や動作の理解を容易にするために、図2、図9、図11に示されているようなアナログ信号による波形図を説明に使用するものとする。
【0004】
まず、図8に示されている従来の雑音軽減回路において、入力端子1に供給された図9に示されている画像信号Taが、減算器3、4に対して被減数信号として与えられている。前記減算器4では、入力端子1を介して供給された入力画像信号Taから、帰還係数回路8からの出力信号Td(図9のTd)を減算した結果の信号Te(図9のTe)を出力端子2に送出するとともにメモリ9に供給する。
【0005】
このメモリ9から出力された画像信号Tb(図9のTb)は、減算器3に減数信号として供給されており、減算器3では、入力の画像信号Taからメモリ9の出力信号Tbを減算して得られる図9のTcに示されているような信号Tcを帰還係数回路8に与える。
図8に示されている従来の雑音軽減回路は、1個のメモリ9(予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分を発生させるために用いられるフィールドメモリ、あるいはフレームメモリ)を使用して構成された巡回型の雑音軽減回路であるが、同図に示されている従来の雑音軽減回路においては、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分Tc、すなわち、減算器3から出力される差分の信号Tcには雑音と画像の動きの成分との双方が含まれている。
【0006】
そこで、図8に示す雑音軽減回路では、雑音によって生じる前記の差分の信号Tcは小さく、また画像の動きによって生じる差分の信号Tcは大きいという前提の下に、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分Tcが小さい場合には帰還係数が大きく、また予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分Tcが大きい場合には帰還係数が小さくなるような入出力特性を備えている帰還係数回路8を使用している。図3および図4は前記した帰還係数回路8の入出力特性を例示したものであり、同図の横軸は帰還係数回路8の入力振幅、縦軸は帰還係数回路8の出力振幅特性を表わしている。
【0007】
ところで、図8に示されている従来の雑音軽減回路では、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分Tcが大きな期間における出力信号が図9のTeに示されているように雑音の軽減が良好に行われず、この期間に帯状の残像が発生することが問題になった。
【0008】
そこで図8に示す従来の雑音軽減回路における問題点を解決するために、図10に示すような雑音軽減回路が提案された。この図10に示されている雑音軽減回路は、図8を参照して前述した従来の雑音軽減回路における、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分の信号Ucにおける比較的低い周波数成分は、統計的にみて画像の動きの成分であることが多く、また高い周波数成分には雑音が多く含まれている、という点に着目して構成されたものである。すなわち、図8に示されている雑音軽減回路における減算器3の出力信号が、HPF12を介して帰還係数回路8に供給されるように雑音軽減回路が構成されているものである。こうした構成により、図10に示す雑音軽減回路によれば、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分Ucが大きな期間に帯状の残像が発生することがなくなる。
【0009】
なお巡回型の雑音軽減回路の従来技術として、次の特許文献1および非特許文献1などがよく知られている。
【0010】
【特許文献1】
特許第2545969号公報
【0011】
【非特許文献1】
「画像のディジタル信号処理」吹抜敬彦著、日刊工業新聞社、115〜118頁
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した図10に示す雑音軽減回路では、入力端子1 に供給された図11のUaに示されている画像信号が、減算器3、4に対して被減数信号として与えられており、前記した減算器4では、前記した入力端子1を介して供給された入力画像信号Uaから、帰還係数回路8からの出力信号Ue(図11のUe)を減算した結果の信号Uf(図11のUf)が出力端子2に送出するとともにメモリ9に供給される。
また前記したメモリ9から出力された画像信号Ub(図11のUb)は減算器3に減数信号として供給されており、減算器3では入力の画像信号Uaからメモリ9の出力信号Ubを減算して得られる図11のUcに示されているような信号UcがHPF12を介して帰還係数回路8に与えられる。
【0013】
そして、この図10に示されている巡回型の雑音軽減回路において、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分Uc、すなわち減算器3から出力される差分の信号Ucには雑音と画像の動きの成分との双方が含まれているが、それの高域周波数成分がHPF12により抽出され、それが雑音として帰還係数回路8に供給される。
したがって、同図に示す雑音軽減回路では予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分の信号UcをHPF12に与えているために、前記した差分の信号Ucにおける信号レベルの急変部に対応して図11のUe、Ufに示されているように入力の画像信号には存在していなかった雑音が生じることが問題になる。
【0014】
本発明は、以上の点に鑑みなされたもので、画像に動きの成分が含まれている場合においても、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分から、動きの信号成分が最も少ない角度方向を選択し、その角度方向の雑音を使って画像信号から減算することで、入力の画像信号には存在していなかった雑音が生じることなく雑音を低減させる画像信号の雑音軽減回路を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の技術の課題を解決するための手段として第1の発明は、入力画像信号と予め定められた時間だけ隔てた画像信号との差分に、1次元または2次元のフィルタリングを施して雑音を抽出し、前記入力画像信号から前記雑音を減算して画像信号の雑音を軽減させるようにした画像信号の雑音軽減回路において、
前記差分から、水平方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、垂直方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値とを比較し、
前記絶対値が小さな方の原信号を前記入力画像信号から減算して画像信号の雑音を軽減させるようにしたことを特徴とする画像信号の雑音軽減回路を提供するものである。
また第2の発明は、入力画像信号と予め定められた時間だけ隔てた画像信号との差分に、1次元または2次元のフィルタリングを施して雑音を抽出し、前記入力画像信号から前記雑音を減算して画像信号の雑音を軽減させるようにした画像信号の雑音軽減回路において、
前記差分から、水平方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、垂直方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、1つまたは複数の斜め方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、前記1つまたは複数の斜め方向と直交する方向成分の1つまたは複数の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値とを比較し、
前記絶対値が最も小さい方の原信号を前記入力画像信号から減算して画像信号の雑音を軽減させるようにしたことを特徴とする画像信号の雑音軽減回路を提供するものである。
また第3の発明は、前記水平方向成分の高域通過濾波器、前記垂直方向成分の高域通過濾波器、前記1つまたは複数の斜め方向成分の高域通過濾波器、および前記1つまたは複数の斜め方向と直交する方向成分の1つまたは複数の高域通過濾波器は、それぞれの方向成分の高域通過濾波器毎に、通過帯域特性が異なる複数の高域通過濾波器が設けられると共に、前記それぞれの中で、通過信号の絶対値が最大の高域通過濾波器を選択する構成であることを特徴とする請求項2に記載の画像信号の雑音軽減回路を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により図面を参照して説明する。図1は本発明に係る画像信号の雑音軽減回路における第1の実施例を示すブロック図であり、図2は図1に示すの雑音軽減回路の動作を説明するための波形図である。図1において、1は雑音軽減の対象にされるべき画像信号の入力端子、2は出力端子、3、4は減算回路、5は水平方向成分のHPF(以下H−HPFと記す)、6は垂直方向成分のHPF(以下V−HPFと記す)、7は入力された2つの入力信号の絶対値を比較して絶対値の小さな方の原信号を出力させる信号選択出力回路、8は帰還係数回路、9はメモリ(例えばフィールドメモリ、あるいはフレームメモリのように、予め定められた期間の画像信号を記憶できるメモリ)である。
なおH−HPF5とV−HPF6はそれぞれ、水平方向成分のみ高域通過で垂直方向成分は利得0のHPF、 垂直方向成分のみ高域通過で水平方向成分は利得0のHPFの特性を有する1次元または2次元の高域通過濾波器である。
【0017】
以下図1に示されている本実施例の雑音軽減回路の動作について、その波形を示す図2を用いて説明する。図1の入力端子1 に供給された図2のSaに示されている画像信号Saが減算器3、4に対して被減数信号として与えられている。前記減算器4では、入力端子1を介して供給された入力画像信号Saから、帰還係数回路8からの出力信号Sfを減算した結果の信号Sg(図2のSg)を出力端子2に送出するとともにメモリ9に供給する。
【0018】
このメモリ9から出力された画像信号Sb(図2のSb)は減算器3に減数信号として供給されており、減算器3では入力の画像信号Saからメモリ9の出力信号Sbを減算して得られる図2のScに示されているような信号ScをH−HPF5とV−HPF6とに供給する。
このH−HPF5からの出力信号Sdhは図2のSdhに示されており、V−HPF6の出力信号Sdvは図2のSdvに示されている。
【0019】
前記の信号選択出力回路7では、それにH−HPF5から供給されている信号Sdhと、V−HPF6の出力信号Sdvとの2信号の絶対値を比較して、絶対値の小さい方の原信号を信号Se(図2のSe)として出力して帰還係数回路8に供給する。この帰還係数回路8としては、それに供給された信号が小さい場合には帰還係数が大きく、またそれに供給された信号が大きい場合には帰還係数が小さくなるような入出力特性を備えているものが使用される。
図3および図4はこの帰還係数回路8の入出力特性を例示したものである。
【0020】
図1に示されている本実施例の雑音軽減回路は、1個のメモリ9(予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分を発生させるために用いられるフィールドメモリ、あるいはフレームメモリ)を使用して構成された巡回型の雑音軽減回路であるが、この雑音軽減回路において、予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分Sc、すなわち、減算器3から出力される差分の信号Scには、雑音と画像の動きの成分との双方が含まれている。
【0021】
そして前記の減算器3から出力された差分の信号Scは、既述のようにH−HPF5とV−HPF6とに供給されていて、信号選択出力回路7では、H−HPF5から供給されている信号SdhとV−HPF6の出力信号Sdvとの2信号の絶対値を比較して、絶対値の小さい方の原信号を信号Se(図2のSe)として帰還係数回路8に供給しているから、入力端子1から供給されている信号Saが被減数信号として供給されている減算器4に、帰還係数回路8の出力信号Sfが供給されることにより減算器4から出力される出力信号Sgは図2のSgに示されるものになる。このSgに示されている図1の雑音軽減回路の出力信号Sgと既述した図8に示す従来例の雑音軽減回路からの出力信号を示す図9のTeとを比較すると、図1に示す本実施例の雑音軽減回路では図8に示す従来の雑音軽減回路における問題点を良好に解決していることが分かる。
【0022】
同様に図2のSgに示されている図1の雑音軽減回路の出力信号Sgと既述した図10に示す従来例の雑音軽減回路からの出力信号を示す図11のUfとを比較すると、図1に示す本実施例の雑音軽減回路では図10に示す従来の雑音軽減回路における問題点も良好に解決していることが分かる。
【0023】
次に本発明に係る画像信号の雑音軽減回路における第2の実施例を図5のブロック図を使って説明する。この第2の実施例(図5)が前記第1の実施例(図1)と大きく異なる点は、減算器3と帰還係数回路8の間に入るHPFの部分(10a、10b、10c)と信号選択出力回路7aの動作である。なお、この部分以外については、図1と同じ構成であり、動作も同一であるので簡略化のために説明を省略する。
【0024】
図5において減算器3の出力である差分の信号は、10a、10b、10cの3種のHPFブロックに入力される。10a、10b、10cは、それぞれに、0度90度45度135度の、4つの角度方向の信号成分が通過するHPFと、通過してきた信号の絶対値レベルが最小のものを選択する「ABS MIN」回路で構成されている。また10a、10b、10cの違いは、各ブロックのHPFの通過帯域特性の差異である。
まず、10aに接続された差分の信号は4つのHPFに入力されるが、各HPFは特定方向の信号成分のみを通過するHPFであるから、画像の動きの方向と一致するHPFには大きな出力が現れる。これは逆に言うと、動きの方向と直交する方向のHPFには動き成分の信号出力が現れないことになる。HPFの後の「ABS MIN」回路は各HPFを通過した信号レベルの絶対値が最小のもの、すなわち動きの成分が最も少ない信号を選択し、そのHPFを通過してきた信号(雑音)を次の信号選択出力回路7aに送ることになる。
同様の動作を10b、10cで行い、前記信号選択出力回路7aにはそれぞれのブロックで最小レベルの3つの信号が入力される。このとき、10a、10b、10cのそれぞれのブロックで選択されるHPFは、画像の動き方向と直交する角度に一番近い角度方向の同じ種類のものになる。
【0025】
次に信号選択出力回路7aに入力された前記3つの信号は、この回路で信号レベルの絶対値が最大のものが逐次選択され、次の帰還係数回路8に当該信号が入力される。この信号レベルの絶対値が最大のものを逐次選択する動作により、帰還係数回路8に入力される信号(雑音)は、同じ角度方向の3つのHPFの通過帯域が合成された特性を通ってきたことと等価になる。そのため、1つのHPFよりも広帯域となり、雑音軽減の効果が向上する特徴がある。
前記帰還係数回路8に入力された信号(雑音)は、これ以降、第1の実施例と同様な動作により入力端子1からの入力信号の雑音を軽減する。
【0026】
次に図5の10a、10b、10cに使われる各HPFの特性について図6を用いて説明する。図6は、1つの画面の一部分を画素単位で表記してあり、本発明における第2の実施例および後で述べる第3の実施例において、ディジタル回路でHPFを構成するときに扱う画素の位置が分かるように座標で示したもので、xは水平方向、yは垂直方向である。
図6において、前記図5の減算器3からの差分信号中の画素 G(4,4)を通す場合を例にとると、本実施例での各HPF特性は次の式で表現される。
1.水平方向の信号成分のみ通過し垂直方向成分は通過しないHPF
0-HPF1 : [ G(4,4)/2 - G(3,4)/4 -G(5,4)/4 ]
0-HPF2 : [ G(4,4)/2 - G(2,4)/4 -G(6,4)/4 ]
0-HPF3 : [ G(4,4)/2 - G(1,4)/4 -G(7,4)/4 ]
2.垂直方向の信号成分のみ通過し水平方向成分は通過しないHPF
90-HPF1 : [ G(4,4)/2 - G(4,3)/4 -G(4,5)/4 ]
90-HPF2 : [ G(4,4)/2 - G(4,2)/4 -G(4,6)/4 ]
90-HPF3 : [ G(4,4)/2 - G(4,1)/4 -G(4,7)/4 ]
3.45度方向の信号成分のみ通過し135度方向成分は通過しないHPF
45-HPF1 : [ G(4,4)/2 - G(3,5)/4 -G(5,3)/4 ]
45-HPF2 : [ G(4,4)/2 - G(2,6)/4 -G(6,2)/4 ]
45-HPF3 : [ G(4,4)/2 - G(1,7)/4 -G(7,1)/4 ]
4.135度方向の信号成分のみ通過し45度方向成分は通過しないHPF
135-HPF1 : [ G(4,4)/2 - G(3,3)/4 -G(5,5)/4 ]
135-HPF2 : [ G(4,4)/2 - G(2,2)/4 -G(6,6)/4 ]
135-HPF3 : [ G(4,4)/2 - G(1,1)/4 -G(7,7)/4 ]
【0027】
以上のように、本発明に係る第2の実施例では、図5の減算器3からの差分信号から雑音成分を取り出すとき、水平、垂直方向に加えて斜め方向についても画像の動き成分を検出するので、抽出した雑音に動き成分が含まれる割合が少なくなり、さらに、HPFが実質的に広帯域になるので、より良好な雑音軽減回路が構成できる。
【0028】
次に本発明に係る画像信号の雑音軽減回路における第3の実施例を図7のブロック図を使って説明する。この図7が前記第2の実施例(図5)と異なる点は、減算器3と帰還係数回路8の間に入るHPFの部分(11a、11b、11c、11d)と信号選択出力回路7の動作である。
図7において、減算器3の出力である差分の信号は、11a、11b、11c、11dの4種のHPFブロックに入力される。この4種のHPFブロックは、それぞれ同一方向成分のみ通過する帯域特性の異なる3種のHPFと、信号レベルの絶対値が最大のものを選択する回路「ABS MAX」で構成されている。なおここで用いる各HPFは、前記第2の実施例のものと同一特性である。
減算器3から入力された差分の信号は、各ブロックのHPFの中で最大レベルのものが選択されて次の信号選択出力回路7に入り、この信号選択出力回路7では信号レベルの絶対値が最小のものを選択して出力する。
以上の構成により、次の帰還係数回路8には、広帯域のHPFの状態で動き成分の信号が最も少ない信号(雑音)が入力されることになる。
この第3の実施例は、各HPFを第2の実施例と同じ特性のものを使う場合には、雑音軽減の性能は同じになる。したがって、周辺回路を含めた設計の容易さや実装時の配置などからどちらか選択することになる。
【0029】
なお第2の実施例と第3の実施例において、斜め方向成分を通過するHPFとして、45度、135度を例に挙げたが、これに限ることなく任意の角度およびそれに直交する角度の組み合わせで良く、さらに複数の角度を用いればより高性能な雑音軽減が行える。
また、同一方向のHPFとして通過帯域特性の異なる3種類のHPFを実施例に用いたが、さらに数を増やしてHPFの総合帯域を広帯域化することが可能である。
【0030】
【発明の効果】
本発明の雑音軽減回路によれば、上記のように特殊な構成が採用されたことにより、従来の雑音軽減回路で問題になっていた、入力画像信号と予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分信号が、画像の動きによって大きなレベルとなる期間に帯状の残像が発生する現象がなくなる。
【0031】
また、入力画像信号と予め定められた時間だけ隔てた画像信号間の差分には雑音と画像の動き成分が含まれているが、本発明では動き成分を含まない雑音を検出するために、通過する信号成分の角度方向が異なる複数のHPFを設け、それぞれの通過信号のレベルから最適なHPFを選択するようにしたので、従来の単一のHPFによる構成で起きる問題の、動き成分による差分信号レベルの急変部分で雑音が生じるという現象を良好に解決しうる画像信号の雑音軽減回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に適用される画像信号の雑音軽減回路のブロック図である。
【図2】図1に示す雑音軽減回路の動作を説明するための波形図である。
【図3】帰還係数回路の特性例図である。
【図4】帰還係数回路の特性例図である。
【図5】本発明の第2の実施例に適用される画像信号の雑音軽減回路のブロック図である。
【図6】第2および第3の実施例で用いるHPFの特性を説明ための座標の図である。
【図7】本発明の第3の実施例に適用される画像信号の雑音軽減回路のブロック図である。
【図8】従来技術による雑音軽減回路のブロック図の一例である。
【図9】図8に示す雑音軽減回路の動作を説明するための波形図である。
【図10】従来技術による雑音軽減回路のブロック図の一例である。
【図11】図10に示す雑音軽減回路の動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1 画像信号の入力端子
2 出力端子
3、4 減算回路
5 H−HPF(水平方向の高域通過濾波器)
6 V−HPF(垂直方向の高域通過濾波器)
7 信号選択出力回路(信号レベルの絶対値が最小を選択する)
7a 信号選択出力回路(信号レベルの絶対値が最大を選択する)
8 帰還係数回路
9 メモリ
10a〜10c 異なる角度方向のHPF群と最小値選択回路
11a〜11d 同一角度方向のHPF群と最大値選択回路
12 HPF(高域通過濾波器)
Claims (3)
- 入力画像信号と予め定められた時間だけ隔てた画像信号との差分に、1次元または2次元のフィルタリングを施して雑音を抽出し、前記入力画像信号から前記雑音を減算して画像信号の雑音を軽減させるようにした画像信号の雑音軽減回路において、
前記差分から、水平方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、垂直方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値とを比較し、
前記絶対値が小さな方の原信号を前記入力画像信号から減算して画像信号の雑音を軽減させるようにしたことを特徴とする画像信号の雑音軽減回路。 - 入力画像信号と予め定められた時間だけ隔てた画像信号との差分に、1次元または2次元のフィルタリングを施して雑音を抽出し、前記入力画像信号から前記雑音を減算して画像信号の雑音を軽減させるようにした画像信号の雑音軽減回路において、
前記差分から、水平方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、垂直方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、1つまたは複数の斜め方向成分の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値と、
前記差分から、前記1つまたは複数の斜め方向と直交する方向成分の1つまたは複数の高域通過濾波器を介して得た信号の絶対値とを比較し、
前記絶対値が最も小さい方の原信号を前記入力画像信号から減算して画像信号の雑音を軽減させるようにしたことを特徴とする画像信号の雑音軽減回路。 - 前記水平方向成分の高域通過濾波器、前記垂直方向成分の高域通過濾波器、前記1つまたは複数の斜め方向成分の高域通過濾波器、および前記1つまたは複数の斜め方向と直交する方向成分の1つまたは複数の高域通過濾波器は、それぞれの方向成分の高域通過濾波器毎に、通過帯域特性が異なる複数の高域通過濾波器が設けられると共に、前記それぞれの中で、通過信号の絶対値が最大の高域通過濾波器を選択する構成であることを特徴とする請求項2に記載の画像信号の雑音軽減回路。
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