JP4021588B2 - 梁・床のコンクリート分離打設工法およびコンクリート分離打設による梁・床構造 - Google Patents
梁・床のコンクリート分離打設工法およびコンクリート分離打設による梁・床構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート構造の建築物において、柱、梁等、非常に大きい荷重がかかる部位と、かかる荷重の程度がそれほど大きくはないその他の部位とに異種のコンクリートを打設するための分離打設工法、及び、そのような異種のコンクリートを打設してなる梁・床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
RC造の超高層建物では、柱、梁の建物骨組構造には高強度コンクリート(36N/mm2<Fc≦60N/mm2,但しFcはコンクリートの設計基準強度)が用いられるが、高強度コンクリートは普通強度のコンクリート(24N/mm2≦Fc≦36N/mm2)に比べて一般的に粘性が高く、そのために、特に床スラブつまり床部材のコンクリートとしては好ましくない施工性を呈する。
【0003】
一方、床スラブは、その階分だけの荷重を負担するのであるから、建物の階数に強度を左右されることがない。つまり、柱、梁は高強度コンクリートを必要とするが、床スラブは必要としない。
【0004】
このことから、たとえば特開平6−10435号公報に記載の如く、梁部と床部とで、高強度コンクリートと粘性の高くない普通強度コンクリートとを打ち分ける、つまり分離打設する方法が採られている。この場合、主構造材の性能を損なわないようにするために、コンクリートの打ち分けを梁や柱の内部では行なわず、梁部の両側の床部との境界に堰板を設けてコンクリートを打ち分ける方法が採られる。
【0005】
図6は特開平6−10435号公報に記載された分離打設工法で使用される型枠の平面図、図7はその型枠を用いて施工された梁及び床の断面図を示している。これらの図において、3は梁型枠、4’は半製床版、6’は堰板の役目をする波鉄板コッター(以下、単にコッター)、8はコッター6’の溝条7’に挿通されたスラブ筋、9および10はそれぞれコッター6’を境界面として梁型枠内および床版4’上に分離打設され一体となっている高強度コンクリートおよび普通強度コンクリート、11はトラス筋である。コッター6’は、梁と床との境界部の剛性と連続性を高めるため、波形加工された鉄板で形成されると共に、全体として凹凸に屈曲した状態で配されて床版4’に取り付けられる。そして、コッター6’の内側の床版4’上および梁型枠3内に高強度コンクリート9が打設される一方、コッター6’外側の床版4'上に普通強度コンクリート10が打設され、図7に示す梁および床スラブが施工される。
【0006】
高強度コンクリートは高価であるため、高強度コンクリートと普通強度コンクリートを打ち分けるこのようなコンクリート打設工法は、コスト面で有利な方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の工法では、堰板で仕切られた梁と床との境界部の剛性と連続性を高めるため、つまり、高強度コンクリート部分と普通強度コンクリート部分との良好な一体性を確保するために、堰板自体を波形に加工したり、堰板を凸凹に配置したり、トラス筋やスラブ筋などの床鉄筋を配筋する等の特殊な加工が要求されるので、それらの加工および型枠施工に手間を要する。また、上記従来の工法では、普通強度コンクリートの打設は、最初に打設された高強度コンクリートが固まるのを待って行なわれるため、施工時間が全体として長くなる。また、高強度コンクリートの打設作業とそれに続く普通強度コンクリートの打設作業との間に、高強度コンクリートの打設によって堰板の反対側表面に付着した不要なコンクリートをきれいに取り除くための作業が必要であり、面倒である上に、やはりこれも施工時間を長くする要因となっている。
【0008】
さらに、このコンクリート分離打設工法では、床スラブは普通強度コンクリートとなるが、床スラブ上面に連続する梁の上端面は依然粘性のある高強度コンクリートとなるため、その箇所でのコンクリート表面仕上げのための作業性がよくないという問題は依然残っている。
【0009】
本発明は上記従来のコンクリート分離打設工法を改善すべくなされたもので、その目的は、コンクリートを打設する際に、従来は必須であった堰板に対する特殊な加工や複雑な配置あるいは堰板表面の清掃作業等の面倒な作業を必要とせず、また、高強度コンクリートと普通強度コンクリートとを連続して打設することができ、さらには梁上端面部分の仕上げ作業を楽に行なうことができ、したがって、全体として従来の工法よりも作業性を高めて施工時間を短縮できる梁・床のコンクリート分離打設工法およびそのような工法で施工される梁・床構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の梁・床のコンクリート分離打設工法は、梁型枠と床型枠とを接合し、梁型枠内および床型枠上に異種のコンクリートを打設する梁・床のコンクリート分離打設工法において、
梁型枠に接合した床型枠上に堰板を配し、
上記梁型枠内および上記堰板内側に高強度コンクリートを打設し、
続いて、上記高強度コンクリートが固まらないうちに、上記堰板を除去して、床型枠上に上記高強度コンクリートの上面と同じレベルまで普通強度コンクリートを打設することを特徴としている。
【0011】
この工法を用いると、堰板は高強度コンクリートを打設した直後に取り外すので、高強度コンクリートと普通強度コンクリートとは、堰板を介さないで、直接接合される。したがって、堰板を介して両コンクリートを接合する場合には必要であった高強度コンクリート打設後の面倒な堰板表面の清掃は不要である。また、堰板とコンクリートの付着強度を高めるための工夫(つまり堰板自体に凹凸をつけたり、堰板を凹凸に配置すること)も不要である。この結果、施工性が向上する。また、施工時間の短縮も図ることができる。
【0012】
請求項2に記載の梁・床のコンクリート分離打設工法は、梁型枠と床型枠とを接合し、梁型枠内および床型枠上に異種のコンクリートを打設する梁・床のコンクリート分離打設工法において、
上記床型枠の上面よりも上方の位置に配設された複数の梁上端主筋に、上記床型枠の上面よりも所定の長さだけ下方の位置まで伸びる補強筋を、上記梁上端主筋の長手方向に間隔をおいて取り付け、
上記床型枠の上面と同じレベルに達するまで梁型枠内に高強度コンクリートを打設して、この高強度コンクリート内に上記補強筋を上記所定の長さだけ埋設し、
次いで、上記高強度コンクリート上および上記床型枠の上面上に普通強度コンクリートを打設することを特徴としている。
【0013】
この工法では、高強度コンクリートは、床型枠の上面レベルより上には打設されない。そして、同一レベルとなった高強度コンクリート上面と床型枠上面との上に同時に普通強度コンクリートが打設される。つまり、普通強度コンクリートは高強度コンクリートの横ではなく上に打設されるので、堰板を使用する必要がない。したがって、従来の工法における堰板に関連した作業性の悪さは完全に解消される。また、この工法では、床スラブだけでなく梁の上端部分にも普通強度コンクリートを使用するので、梁部分においてもコンクリート表面の仕上げ作業が楽に行なえる。したがって、請求項2の工法は、上記従来の工法の問題点をすべて解決できる。
【0014】
さらにまた、梁の上側部分に普通強度コンクリートを使用するので、高強度コンクリートの使用量がその分少なくて済み、コンクリート材料費が低減する。また、補強筋の使用により、梁の普通強度コンクリート部分を補強しているので、高強度コンクリートの使用量が少ないにも拘わらず、曲げ剪断破壊力に対して十分な耐力と変形性能を梁に与えることができる。
【0015】
請求項2に記載の工法は堰板を全く用いないので、高強度コンクリート打設後、単にコンクリートを切り替えるだけで、連続して普通強度コンクリート打設が行なえる。
【0016】
請求項3に記載の工法は、逆U字形に形成された鉄筋を個々の補強筋として用いることを特徴としている。2以上の逆U字形に形成された鉄筋を用いる場合には、全体として略櫛形となるように組み合わせて、個々の補強筋として用いればよい。
【0017】
請求項3に記載の補強筋は、その端部を下側に向けて梁上端主筋の上方から差し込むことによって、梁上端主筋に取り付けることができる。このように、補強筋は単に梁上端主筋間に差し込んでいけばいいので、補強筋の取り付けが簡単に行える。
【0018】
また、請求項4に記載の工法は、上記梁上端主筋に取り付けられる複数の補強筋を長尺の鉄筋に所定の間隔をあけて連結しておくことによって、上記複数の補強筋を一体的に取り扱うことを特徴としている。
【0019】
この工法は、複数の補強筋を一体的に取り扱うので、一回の動作で複数の補強筋を梁上端主筋に同時に取り付けられる。補強筋を個別に取り付ける場合に比べると、格段に施工性が向上する。
【0020】
請求項5に記載の工法は、上記高強度コンクリート内に埋設される補強筋の上記所定の長さを、この補強筋の直径の20倍以上とすることを特徴としている。
【0021】
つまり、高強度コンクリート内における補強筋の定着長を直径の20倍以上とするのである。この数値は、発明者が実験によって確認した数値であり、このような寸法にすることにより、普通強度コンクリート内にある梁上端主筋の付着強度および上下方向に接合する高強度コンクリートと普通強度コンクリートとの一体性が確保される。
【0022】
また、請求項6に記載のコンクリート分離打設による梁・床構造は、
複数の梁下端主筋が配設された下側の高強度コンクリート部分と、複数の梁上端主筋が配設された上側の普通強度コンクリート部分とからなり、上記高強度コンクリート部分と上記普通強度コンクリート部分には、上記梁上端主筋と上記梁下端主筋の回りに巻回された剪断補強筋が梁の長手方向に所定間隔を置いて埋設されており、隣り合う剪断補強筋の間には、梁上端主筋に取り付けられ、端部が高強度コンクリート部分内に入り込んでいる補強筋が存する梁と、
上記梁の普通強度コンクリート部分と同じ普通強度コンクリートで形成された床スラブとを備え、
上記梁と上記床スラブは、請求項2に記載の梁・床のコンクリート分離打設工法により形成されたことを特徴としている。
【0023】
この梁・床構造は、剪断補強筋に加えて、端部が梁の高強度コンクリート部分内に入り込んでいる補強筋が梁上端主筋に取り付けてあるので、梁上端主筋の付着強度が確保され、梁の高強度コンクリート部分と梁および床スラブ側の普通強度コンクリートとが強固に一体化されている。そして、梁上端主筋を有する部分が普通強度コンクリートで形成されているにも拘わらず、曲げ剪断破壊力に対して、梁全体が高強度コンクリート部分のみからなる場合と同等以上の耐力や変形性能を得ることが可能となる。また、梁の一部が普通強度コンクリート部分となっているので、梁全体を高強度コンクリートのみで形成する場合に比べて、高強度コンクリートの使用量が少なく、その分この梁・床構造は低コストで施工される。
【0024】
請求項7に記載の梁・床構造は、上記梁の高強度コンクリート部分と普通強度コンクリート部分との境界面が、上記床スラブの下端面と同一レベルにあることを特徴としている。
【0025】
また、請求項8に記載の梁・床構造においては、上記補強筋は逆U字形に形成された鉄筋からなることを特徴としている。2以上の逆U字形に形成された鉄筋を補強鉄筋として用いる場合には、全体として略櫛形となるように組み合わせればよい。この請求項に記載の梁・床構造は、請求項3に記載のコンクリート分離打設工法の使用を可能とする。
【0026】
請求項9に記載の梁・床構造では、上記補強筋の高強度コンクリート部分に埋設されている端部の長さは、この補強筋の直径の20倍以上である。請求項5に関連して説明したように、高強度コンクリート内における補強筋の定着長をその直径の20倍以上としたことにより、梁上端主筋の付着強度が確保され、梁の高強度コンクリートと梁および床スラブの普通強度コンクリートとが確実に強固に一体化される。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態である工法により施工され、梁型枠および床型枠がまだ取り外されていない状態での梁・床構造を示している。また、図2は梁コンクリート内の配筋状態を示す断面図であり、図3(A)および(B)はそれぞれ図2のA−A線断面図およびB−B線断面図である。これらの図では、図を簡単明瞭にするために、コンクリート断面部分のハッチングは省略すると共に、コンクリート内に埋設されている鉄筋は実線で示している。また、床部分の鉄筋は本発明とは直接関係ないので、図面を簡単にするために省略している。
【0028】
先ず、梁・床構造の説明をする。この梁・床構造は、梁20と床スラブ30とからなり、梁20は、床スラブ30の下面31と同一のレベルにある面を境界面(打継ぎ面)21として、梁下部20aと梁上部20bとに分かれる。床スラブ下面31より下側に位置する梁下部20aは高強度コンクリートを用いて形成されている。一方、床スラブ下面31より上側に位置する梁上部20bは、床スラブ30と同一の普通強度コンクリートを用いて形成されているので、床スラブ30との間には境界がない。
【0029】
梁下部20aの高強度コンクリートには、梁の幅方向に一定の間隔をおいて、複数の梁下端主筋22(図示したものでは4本)が埋設されており、梁の長手方向に延びている。同様に、梁上部20bの普通強度コンクリートには、梁の幅方向に一定の間隔をおいて、複数の梁上端主筋23(図示したものでは4本)が埋設されており、梁の長手方向に延びている。梁下端主筋22と梁上端主筋23は上下方向に対向する位置に埋設されている。
【0030】
梁下端主筋22と梁上端主筋23には、これら主筋22,23の長手方向つまり梁20の長手方向に一定の間隔をおいて剪断補強筋(フープ筋)24が巻回されている。この剪断補強筋24は、全ての梁下端主筋22と梁上端主筋23の回りに巻回された鉄筋と、中央に位置する2つの梁下端主筋22と2つの梁上端主筋23のみの回りに巻回された鉄筋とからなる。剪断補強筋24の下部は高強度コンクリート内に埋設定着されており、剪断補強筋24の上部は普通強度コンクリート内に埋設定着されている。
【0031】
さらに、梁上端主筋23には、梁の長手方向において剪断補強筋24と交互に位置するように、梁上部20bと梁下部20aとの境界21を跨いで梁下部20a内へ入り込んでいる補強筋25が複数取り付けられている。これら補強筋25は、逆U字形の第1部分25aと逆U字形の第2部分25bとからなり、これら両部分は25a,25bは適宜な方法で(結束筋による結束、溶接等)結合され、ちょうど上記剪断補強筋24の下半分を切り取ってできる櫛形状となっている。補強筋25の逆U字形第1部分25aの両端部分は、梁の最外側に位置する梁上端主筋23の外側を回って下降しており、逆U字形第2部分25bの両端部分は中央に位置する2つの梁上端主筋23の外側を回って下降している。補強筋25の役目は、普通強度コンクリート内に埋設されている梁上端主筋23の付着割裂ひび割れの発生や進展を防止して、梁の普通強度コンクリート部分の強度を補うと共に、打継ぎ面21における普通強度コンクリートと高強度コンクリートとの一体性を高めることにある。
【0032】
補強筋25の高強度コンクリート内における定着長d(図3(B)参照)、つまり、打継ぎ面21から補強筋端面までの長さは、この補強筋25の直径の20倍以上である。このような寸法により、補強筋25はその機能を十分に果たし、梁上端主筋の付着強度が確保され、高強度コンクリートと普通強度コンクリートとは確実に一体化される。梁の普通強度コンクリート部分の耐力、変形性能も確保される。
【0033】
図5は発明者が各種の試験体を用いて行なった梁部分の曲げ剪断破壊試験の結果を示している。試験体No.1は高強度コンクリート(強度:Fc60)のみで形成した梁、試験体No.2は梁下部20aを高強度コンクリート、梁上部20bを普通強度コンクリート(強度:Fc30)で形成し、補強筋25を取り付けていない梁、試験体No.3は図1から図3に示した本実施形態に相当し、梁下部20aを高強度コンクリート、梁上部20bを普通強度コンクリートで形成し、隣り合う剪断補強筋24の間に補強筋25を1つずつ配した梁、試験体No.4は梁下部20aを高強度コンクリート、梁上部20bを普通強度コンクリートで形成し、隣り合う剪断補強筋24の間に補強筋25を2つずつ配した梁である。試験体No.3と試験体No.4が本発明によるものである。なお、これら試験体の構成として、梁下端主筋22、梁上端主筋23、および剪断補強筋(フープ筋)24を埋設することは全試験体に共通であり。また、使用した剪断補強筋24と補強筋25の直径は同一であり、試験体No.3,No.4における補強筋25の高強度コンクリート内の定着長は補強筋の直径の20倍とした。
【0034】
図5に示すグラフでは、試験体No.を横軸にとり、曲げ剪断破壊力に対する最大耐力比を縦軸にとっている。この最大耐力比は、梁全体を高強度コンクリートで形成した試験体No.1の最大耐力を100%として求めた値(%)である。高強度コンクリートと普通強度コンクリートを単に打ち継いだだけで補強筋25を一切用いない試験体No.2の最大耐力は梁全体を高強度コンクリートで形成した試験体No.1の最大耐力の約81%しかなかった。これに対して、本発明に係る試験体の場合には、試験体No.3は約95%と、試験体No.1に比べて遜色なく、試験体No.4にいたっては約102%と、試験体No.1を超える最大耐力を示した。また、ここには図示はしていないが、試験体No.3およびNo.4は、変形性能についても高強度コンクリートのみで構成された試験体No.1と同等以上であることが確かめられた。これにより、本発明の有効性が実証された。
【0035】
本実施の形態の梁・床構造では、梁上部20bには高価な高強度コンクリートを用いていないので、その分、コンクリート材料費は抑えられている。
【0036】
次に、図1〜図3した梁・床構造を施工する工法を、場所打ちする場合で説明する。まず、梁型枠41と床型枠42とを図1に示すように接合したのち、床型枠42上に図示しない鉄筋を配筋する一方、梁型枠41内に梁下端主筋22、梁上端主筋23、剪断補強筋24、および補強筋25を図1,2に示す状態に配筋する。この際、補強筋25の梁上端主筋23への取り付けは、予め2つの逆U字形部分25a,25bを図3に示すように櫛形に組んだ補強筋25を、剪断補強筋24、24間に1つずつ、上方から梁上端主筋23間に差し込むことによって、簡単かつ短時間に達成できる。
【0037】
次に、梁型枠41内に、床型枠42の上面(床スラブ下面31に対応)と同一のレベルまで高強度コンクリートを打ち込む。そして、この高強度コンクリートが固まらないうちに、つまり、高強度コンクリートの限界打ち継ぎ時間の限度内に、流し込むコンクリートを普通強度コンクリートに切り替え、高強度コンクリートの上および床型枠42の上面に同時に、所定の厚さだけ、普通強度コンクリートを打ち込む。このとき、梁の打ち継ぎ部分21は、棒状振動機で入念に締め固め、一体とする。そして、最後に、コンクリート表面が平らになるように仕上げ作業を行なう。このとき、表面に露出しているコンクリートはすべて普通強度コンクリートなので、仕上げ作業はスムーズに行なえる。
【0038】
この工法は、上記従来の工法とは異なり、堰板は一切用いないので、堰板を設置する手間が完全に省ける。さらに、この工法は、高強度コンクリートが固まらないうちに普通強度コンクリートを打ち込むものであり、高強度コンクリートの打設作業と普通強度コンクリートの打設作業との間には、上記従来の工法に要求されていた堰板の清掃等の煩わしい作業は不要である。高強度コンクリートの硬化を待つ時間も不要である。つまり、2種類のコンクリートを連続して打設でき
、境界面を棒状振動機で入念に締め固めることで、一体性が確保できる。さらに、この工法は、床だけではなく梁上部にも普通強度コンクリートを使用するので、梁上面に高強度コンクリートが露出する従来の工法に比べて、仕上げ作業が容易に行なえる。以上のことから、この工法は、上述した従来の工法に比べて、全体として格段に手間がかからず、作業が楽に行なえ、その結果、作業時間を短縮できる。
【0039】
図4に示した補強筋アセンブリを使用すれば、さらに作業が楽になり、作業時間も短縮できる。この補強筋アセンブリは、複数の補強筋25(例えば、梁1つ分に設置すべき数だけの補強筋)を、それらの両角において、2本の長尺の組立用鉄筋26に連結して、一体的に取り扱えるようにしたものである。従って、複数の補強筋25を個別に取り付ける場合に比べて、施工性が向上する。
【0040】
図1〜図3に図示した実施の形態および図4に示したその変形例では、各補強筋25を、異なるサイズの2つの逆U字形部分25a、25bを組み合わせて形成したが、同サイズの逆U字形の鉄筋を2つ組み合わせて形成してもよい。この場合、逆U字形の鉄筋を1種類だけ用意すればよいので、効率的である。また、上記実施の形態では、梁上端主筋23の数が4つだったので、2つの逆U字形の鉄筋を組み合わせて補強筋25としたが、組み合わせる逆U字形の鉄筋の本数は梁上端主筋23の本数によって決定すればよい。また、上記実施の形態では、各梁上端主筋23の外側をいずれかの逆U字形の鉄筋が取り巻くようにしていた。これは確かに望ましいことであるが、これに限るものではなく、建物の条件によっては、両端に位置する梁上端主筋23の外側を回って下降する逆U字形第1部分25aだけで補強筋25を構成することもできるであろう。また、補強筋25は、U形以外にも、普通強度コンクリートと高強度コンクリートとの一体性を高め、普通強度コンクリート部分の梁主筋の付着強度を補強するものである限り、いかなる形状を用いてもよい。
【0041】
また、隣り合う剪断補強筋24間に設置する補強筋25の数は、要求される耐力に応じて決定すべきであり、上述したものに限定する必要はない。
【0042】
なお、本実施の形態に係る工法は、ハーフプレキャスト梁を使用する場合にも適用できる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の別の実施の形態(図示せず)である梁・床のコンクリート分離打設工法を説明する。この実施の形態は、梁全体を従来と同様に高強度コンクリートで形成し、床スラブのみを普通強度コンクリートで形成するものである。
【0043】
まず、第1の実施の形態と同様にして、梁型枠と床型枠とを接合し、梁型枠内および床型枠上に配筋する。但し、この実施の形態では、第1の実施の形態とは異なり、梁全体を従来と同様に高強度コンクリートで形成し、床スラブのみを普通強度コンクリートで形成するものであるので、第1の実施の形態で使用した補強筋25は使用しない。また、床スラブの普通強度コンクリートとそれに接合される梁上側部分の高強度コンクリートとの一体性を高めるために、梁と床とに跨る鉄筋を配する。
【0044】
次に、堰板を床型枠上に、床型枠の梁に対向する辺に沿って設置する。この堰板は、後述するように、梁の高強度コンクリートを打設した後、直ちに除去してしまうものであり、したがって、コンクリートとの一体性(付着強度)を考慮しなくともよいので、上記従来の工法で使用されていた堰板(コッター)のようには波形等の複雑な形状にする必要も、複雑な配置も必要ない。したがって、堰板設置作業が従来に比べて簡単になり、堰板設置時間の短縮化を図ることができる。また、堰板の製作、設置に関連する費用を上記従来の工法に比べて低減することが可能である。本工法で用いる堰板に関しては、床型枠上に配筋された鉄筋を通すために、櫛形に形成する程度の工夫をすれば十分である。
【0045】
次に、梁型枠内、および、堰板の内側に高強度コンクリートを打設して、梁を形成する。高強度コンクリートを打設した後、直ちに堰板を取り外す。そして、高強度コンクリートが固まらないうちに、高強度コンクリートの両側の普通強度コンクリートを床型枠上に打設する。堰板を取り外したとき、高強度コンクリートは床スラブ領域に流れ込み、後に打設する普通強度コンクリートとの境界部分において若干混ざり合う可能性はある。しかし、逆に、高強度コンクリートが固まっていないが故に、両コンクリート間の付着力に関しては問題はないはずである。
【0046】
最後に、梁上面と床スラブ上面の仕上げ作業を行なって、梁、床のコンクリート打設作業を完了する。
【0047】
この工法を用いれば、高強度コンクリートが固まらないうちに堰板を取り外して普通強度コンクリートを連続打設することから、1)堰板の設置作業が簡単となり、2)高強度コンクリート打設後の堰板表面をきれいにする作業が不要となり、また、3)高強度コンクリートが固まるのを待つ必要もなくなる。この結果、全体として、従来よりも施工時間を短縮することができる。但し、この工法は従来同様、梁全体を高強度コンクリートで形成するものなので、梁上面の仕上げ作業の困難性という問題は残る。
【0048】
なお、本実施の形態に係る工法は、ハーフプレキャスト梁を使用する場合にも適用できる。
【0049】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1に記載の梁・床のコンクリート分離打設工法は、堰板は梁の高強度コンクリートを打設した直後に取り外してしまい、床スラブの普通強度コンクリートと梁の高強度コンクリートとを直接接合するので、堰板を介して梁の高強度コンクリートと床スラブの普通強度コンクリートとを接合する場合には必要であった高強度コンクリート打設後の面倒な堰板表面の清掃は不要となる。また、堰板とコンクリートの付着強度を高めるための堰板の複雑な加工および複雑な配置も不要となる。故に、上述した従来の工法よりも施工性を高めることができ、施工時間の短縮も図ることができる。
【0050】
また、請求項2に記載の梁・床のコンクリート分離打設工法は、高強度コンクリートの打設を床型枠の上面レベルまでとし、同一レベルとなった高強度コンクリート上面と床型枠上面との上に同時に普通強度コンクリートを打設するものであるから、堰板の使用自体を不要とできる。したがって、従来の工法における堰板に関連した問題点をすべて解消できる。また、この工法では、床スラブだけでなく梁の上端部分にも普通強度コンクリートを使用するので、梁部分においてもコンクリート表面の仕上げ作業が楽に行なえる。したがって、請求項2の工法は、上記従来の工法の問題点をすべて解決できる。
【0051】
さらにまた、梁の上側部分に普通強度コンクリートを使用するので、高強度コンクリートの使用量がその分少なくて済み、コストを低減できる。また、補強筋の使用により、梁の普通強度コンクリート部分を補強でき、高強度コンクリートの使用量が少ないにも拘わらず、曲げ剪断破壊力に対して、梁全体を高強度コンクリートのみで施工した場合と同程度、あるいはそれ以上の耐力と変形性能を梁に与えることができる。
【0052】
請求項3に記載の工法では、逆U字形に形成された鉄筋を個々の補強筋として用いており、補強筋は単に梁上端主筋間に差し込んでいけばいいので、補強筋の取り付けが簡単に行える。
【0053】
また、請求項4に記載の工法は、複数の補強筋を長尺の鉄筋を介して互いに連結してこれら複数の補強筋を一体的に取り扱うものであり、一回の動作で複数の補強筋を梁上端主筋に同時に取り付けることができるので、補強筋を個別に取り付ける場合に比べると、格段に施工性が向上する。
【0054】
また、請求項5に記載の工法は、上記高強度コンクリート内に埋設される補強筋の上記所定の長さを、この補強筋の直径の20倍以上としているので、梁上端主筋の付着強度が確保でき、上下方向に接合する高強度コンクリートと普通強度コンクリートとを確実に強固に一体化できる。
【0055】
また、請求項6に記載のコンクリート分離打設による梁・床構造は、請求項2に記載のコンクリート分離打設工法を使用して施工したものであって、梁自体を下側の高強度コンクリート部分と上側の普通強度コンクリート部分とから形成すると共に、通常設けられる梁剪断補強筋の他に、端部が高強度コンクリート部分に入り込んでいる補強筋を梁上端主筋に取り付けているので、梁上端主筋の付着強度が確保でき、梁の高強度コンクリート部分と梁および床スラブ側の普通強度コンクリートとを強固に一体化できる。したがって、梁上端主筋を有する部分が普通強度コンクリートで形成されているにも拘わらず、曲げ剪断破壊力に対して、梁全体が高強度コンクリート部分のみからなる場合と同等以上の耐力や変形性能を得ることが可能となる。また、梁の上端面部分には普通強度コンクリートが露出することになるので、この梁を施工する際のコンクリート表面の仕上げ作業を容易にできる。さらに、梁の一部に普通強度コンクリートが使用されているので、梁全体を高強度コンクリートのみで形成する場合に比べて、高強度コンクリートの使用量が少なく、その分この梁・床構造は低コストで施工できる。
【0056】
請求項7に記載の梁・床構造は、上記梁の高強度コンクリート部分と普通強度コンクリート部分との境界面が、上記床スラブの下端面と同一レベルとなる。この構成は、請求項2に記載のコンクリート分離打設工法を使用して施工することで可能となっている。
【0057】
また、請求項8に記載の梁・床構造は、上記補強筋が逆U字形に形成された鉄筋からなるので、請求項3に記載のコンクリート分離打設工法によって施工することができる。したがって、請求項3の発明の効果と同様の効果を有する。
【0058】
また、2以上の逆U字形に形成された鉄筋を全体として略櫛形となるように組み合わせて補強筋として用いる場合には、逆U字型に形成された鉄筋を1つのみ使用する場合に比べて、高強度コンクリート部分に埋設されている補強筋の量が全体として多くなるので、その分、高強度コンクリート部分と普通強度コンクリート部分とをより強固に一体化できる。
【0059】
また、請求項9に記載の梁・床構造では、上記補強筋の高強度コンクリート部分に埋設されている端部の長さは、この補強筋の直径の20倍以上であるので、請求項5の発明と同様、梁上端主筋の付着強度が確保でき、上下方向に接合する高強度コンクリートと普通強度コンクリートとを確実に強固に一体化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である梁・床構造を示す図である。
【図2】 図1の梁・床構造における梁コンクリート内の配筋状態を示す断面図。
【図3】 (A)および(B)はそれぞれ図2のA−A線断面図およびB−B線断面図。
【図4】 図1の梁・床構造に使用する補強筋の変形例を示す斜視図。
【図5】 曲げ剪断破壊試験結果を示すグラフ。
【図6】 従来のコンクリート分離打設工法で使用される型枠の平面図。
【図7】 図6の型枠で施工した梁・床構造の断面図。
【符号の説明】
20…梁、20a…梁下部、20b…梁上部、21…境界面(打継ぎ面)、22…梁下端主筋、23…梁上端主筋、24…剪断補強筋、25…補強筋、26…組立用鉄筋、30…床スラブ、31…床スラブ下面(床形枠上面)、41…梁型枠、42…床型枠。
Claims (9)
- 梁型枠と床型枠とを接合し、梁型枠内および床型枠上に異種のコンクリートを打設する梁・床のコンクリート分離打設工法において、
梁型枠に接合した床型枠上に堰板を配し、
上記梁型枠内および上記堰板内側に高強度コンクリートを打設し、
続いて、上記高強度コンクリートが固まらないうちに、上記堰板を除去して、床型枠上に上記高強度コンクリートの上面と同じレベルまで普通強度コンクリートを打設することを特徴とする梁・床のコンクリート分離打設工法。 - 梁型枠と床型枠とを接合し、梁型枠内および床型枠上に異種のコンクリートを打設する梁・床のコンクリート分離打設工法において、
上記床型枠の上面よりも上方の位置に配設された複数の梁上端主筋に、上記床型枠の上面よりも所定の長さだけ下方の位置まで伸びる補強筋を、上記梁上端主筋の長手方向に間隔をおいて取り付け、
上記床型枠の上面と略同じレベルに達するまで梁型枠内に高強度コンクリートを打設して、この高強度コンクリート内に上記補強筋を上記所定の長さだけ埋設し、
次いで、上記高強度コンクリート上および上記床型枠の上面上に普通強度コンクリートを打設することを特徴とする梁・床のコンクリート分離打設工法。 - 請求項2に記載の工法において、逆U字形に形成された鉄筋を個々の補強筋として用いることを特徴とする工法。
- 請求項3に記載の工法において、上記梁上端主筋に取り付けられる複数の補強筋を長尺の鉄筋に所定の間隔をあけて連結しておくことによって、上記複数の補強筋を一体的に取り扱うことを特徴とする工法。
- 請求項2乃至4のいずれか1つに記載の工法において、上記高強度コンクリート内に埋設される補強筋の上記所定の長さを、この補強筋の直径の20倍以上とすることを特徴とする工法。
- 複数の梁下端主筋が配設された下側の高強度コンクリート部分と、複数の梁上端主筋が配設された上側の普通強度コンクリート部分とからなり、上記高強度コンクリート部分と上記普通強度コンクリート部分には、上記梁上端主筋と上記梁下端主筋の回りに巻回された剪断補強筋が梁の長手方向に所定間隔を置いて埋設されており、隣り合う剪断補強筋の間には、梁上端主筋に取り付けられ、端部が高強度コンクリート部分内に入り込んでいる補強筋が存する梁と、
上記梁の普通強度コンクリート部分と同じ普通強度コンクリートで形成された床スラブとを備え、
上記梁と上記床スラブは、請求項2に記載の梁・床のコンクリート分離打設工法により形成されたことを特徴とするコンクリート分離打設による梁・床構造。 - 請求項6に記載の梁・床構造において、
上記梁の高強度コンクリート部分と普通強度コンクリート部分との境界面は、上記床スラブの下端面と同一レベルにあることを特徴とする梁・床構造。 - 請求項6または7に記載の梁・床構造において、
上記補強筋は、逆U字形に形成された鉄筋からなることを特徴とする梁・床構造。 - 請求項6乃至8のいずれか1つに記載の梁・床構造において、
上記補強筋の高強度コンクリート部分に埋設されている端部の長さは、この補強筋の直径の20倍以上であることを特徴とする梁・床構造。
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