JP4020187B2 - 燃料改質装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、改質反応器内において原料である例えば炭化水素等の改質反応を行う燃料改質装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図15は例えば特公平6−73626号公報に示された従来の燃料改質装置の構成を示す断面図である。
図15において、円筒状の内管50、内管50より大径の円筒状の中間管52および中間管52より大径の外管51が同心状に配置されている。これらの内管50、中間管52および外管51は同一長さに作製されている。そして、原料ガス1(反応ガス)が導入・流通する環状の第1のガス流路部53が、内管50と中間管52との間に構成され、改質触媒11が第1のガス流路部53内に充填されて改質触媒層7を構成している。また、原料ガス1が改質触媒層7を流通することにより改質反応が行われて生成された改質ガス2(反応ガス)が流通する第2のガス流路部54が、中間管52と外管51との間に構成されている。さらに、環状の端部フタ55が、内管50と外管51との他端部に溶接等により接合されて取り付けられ、第1のガス流路部53と第2のガス流路部54とを連通するガス連通部56を構成している。これらの端部フタ55およびガス連通部56は、改質触媒層7から流出する改質ガス2を反転させて第2のガス流路部54に流入させ、第2のガス流路部54内を原料ガス1の流通方向と逆方向に流通させる。また、複数のガス流通孔が形成された受け皿57が、第1のガス流路部53の他端側に配置され、改質触媒11を保持するようになっている。これら7、11、50、51、52、53、54、55、56より環状の改質反応器58が構成されている。また、環状の端部フタ用保護断熱材59が端部フタ55を囲繞するように配置されている。
従来の燃料改質装置は、燃焼装置(図示せず)より供給される加熱源である燃焼ガス(加熱流体)15がこのように構成された改質反応器58の内管50内に形成された加熱流体流路部16を流通するように構成されている。
【0003】
つぎに、従来の燃料改質装置の動作について説明する。
まず、例えば炭化水素とスチームとからなる原料ガス1が、例えば450℃程度に予熱された後、改質反応器58の一端側から第1のガス流路部53内に導入される。そして、原料ガス1は、第1のガス流路部53内に配置された改質触媒層7内を流通し、改質触媒11と接触する。ここで、原料ガス1は、改質触媒11の働きにより水蒸気改質反応を生じ、H2、CO、CO2等の混合ガス(改質ガス)となる。
改質反応により生成された高温(700℃程度)の改質ガス2は、受け皿57のガス流通孔を通過して環状のガス連通部56内に流出する。そして、改質ガス2は、ガス連通部56により流れを反転されて第2のガス流路部54内に流入し、その第2のガス流路部54内を原料ガス1の流通方向とは逆方向に流通する。改質ガス2が第2のガス流路部54を流通する過程で、改質ガス2と中間管52との間で熱伝達が行われ、改質ガス2の顕熱が中間管52を経て改質触媒層7に回収された後、改質ガス2は系外に排出される。
この時、改質反応の熱源としての燃焼ガス15が、燃料改質装置の一部として設けられた燃焼装置(図示せず)より供給され、内管50を介して改質触媒層7と熱交換しながら加熱流体流路部16内を流通する。そして、端部フタ保護用断熱材59が、この燃焼ガス15により加熱が不要な所、即ち、改質触媒11が充填されていない端部フタ55の過熱を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種燃料改質装置においては、例えば、原燃料をメタンとして、改質触媒層で水蒸気改質反応が行われた場合、メタンの改質反応とCOのシフト反応が以下の通り進行する。
(改質反応) CH4+H2O ⇔ CO+3H2
(シフト反応) CO+H2O ⇔ CO2+H2
この改質反応は、吸熱反応であるため熱源が必要となる。改質反応器58の仕様にもよるが、一般に改質率95%を達成させるためには、改質触媒層7の出口部で、反応ガスとして少なくとも700℃前後の温度が必要である。これを外部より加熱する場合、加熱流体に面する内管50の表面温度(最高温度となる改質触媒層の出口隣接部分)は800℃前後になる。従って、内管50は、800℃程度の温度に耐える高温耐久性材料で作製する必要がある。この場合、加熱流体である燃焼ガス15の温度は通常900〜1000℃前後である。
【0005】
また、内管50と外管51との間には、平均して例えば100℃前後の動作上不可避な温度差が生じている。そこで、この温度差により、内管50と外管51との間に熱膨張差が生じ、その熱膨張差に起因する応力が端部フタ55の部分に集中する。このような熱構造的に弱い端部フタ55およびその近傍部分の動作温度は、改質反応器58の構造強度を決定する上で重要である。後述するように金属材料は高温度になるに従い機械強度が低下する特性を有する。従って、この部分の温度を低減することが、改質反応器58の構造寿命を保つ上で重要な課題となる。
一方、内管50の中央部分は、構造上他の構造部材からの干渉が少なく、端部フタ55の部分およびその近傍部分とは状況が異なる。このような構造上拘束のない状態で内管50が自由膨張する条件では、800℃前後の温度でも問題は少ない。
【0006】
従来の改質反応器58においては、端部フタ55は、構造的に改質触媒層7の出口部温度(700℃前後)と燃焼ガス温度(1000℃前後)との中間温度を示している。端部フタ保護用断熱材59は、燃焼ガス15から端部フタ55への熱伝達および放射伝熱を抑えて端部フタ55の動作温度をできるだけ低減するために設けたものであり、可能な範囲、該当部分温度を燃焼ガス温度ではなく、改質触媒層7の出口温度(700℃前後)に近づけようとするものである。しかしながら、端部フタ55の端部が温度の高い内管50の触媒層出口隣接部分に近接しており、また断熱材59の厚みを十分確保できない等の構造的な理由により、端部フタ55の動作温度は、内管50の最高温度と同程度かやや上回るレベル(800〜850℃前後)となってしまう。
【0007】
ここで、金属材料の機械的な特性は、材料固有の性質により動作温度の上昇に伴い低下する。その低下傾向は、特に600℃を越すあたりから大きくなる。相対的に安価で、高温耐熱性の汎用材料であるステンレス316材の機械的特性の温度依存性を表1に示す。表1から分かるように、定性的には、特にクリープ耐性の低下が著しく、700℃を越えるような温度領域においては10万時間を超えるような運転寿命を得ることが汎用ステンレス材料では難しい。従って、ステンレス材より一層高価であるインコネル材料やチタン・ニオブを含むような鋳造材料を改質反応器の管材料として用いざるを得ず、特に燃料電池用途等のような量産品向けには、コスト的および寿命的な面で適用が厳しい状況であった。
【0008】
【表1】
【0009】
この問題の根本的な原因は、改質反応としてメタンの十分な分解を得るには反応平衡により少なくとも700℃程度の反応温度が必要となること、および、熱構造的に最も弱い端部フタ55およびその近傍部分が改質触媒層7の出口部分に近接していることから、積極的な低温度化方策が無い現状では端部フタ55の動作温度が700℃程度を下回ることは現実的に不可能な点にある。
【0010】
従来の改質反応器構造では、端部フタ55は端部フタ用保護断熱材59により温度保護されているものの、現実には、より高温度の燃焼ガス15と近接しており、700℃を越える温度が実測されている。先に述べたように端部フタ55は、高温側の内管50と相対的に低温側の外管51とを構造的に接続しているため、両者の熱膨張差による応力が集中し、構造的に弱い部分である。そこで、安価なステンレス材料を端部フタを含めた改質反応器全体に適用する場合、10万時間を超えるような運転寿命を得るには、端部フタおよびその近傍部分を改質反応温度(700℃)以下の低温度で動作させる必要があり、改質反応器構造の抜本的な改良が必要となる。また、運転のさらなる長寿命化を図るには、表1に示されるように、端部フタおよびその近傍部分をクリープ強度の低下が始まる600℃程度以下での低温度で動作させることが望ましい。
【0011】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、構造的に弱くなる端部フタあるいはその近傍部分の動作温度を本質的に大きく低下させ、安価な金属材料を適用しつつ熱応力に対して耐性のある燃料改質装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る燃料改質装置は、反応ガスの流通空間を区画する第1および第2の壁と、上記第1および第2の壁の間に配置された中間壁と、上記第1の壁と上記中間壁との間に形成され、上記反応ガスが一端側から導入され、他端側に流出される第1のガス流路部と、上記第1のガス流路部内に改質触媒が保持されて構成された改質触媒層と、上記第1の壁を介して上記改質触媒層と相対して設けられ、加熱流体が流通する加熱流体流路部と、上記中間壁と上記第2の壁との間に形成され、上記第1のガス流路部を流通した後の上記反応ガスが他端側から導入され、一端側から流出される第2のガス流路部と、上記第1および第2の壁の他端側に接合され、上記第1のガス流路部と上記第2のガス流路部とを連通し、上記第1のガス流路部から流出した上記反応ガスを反転して上記第2のガス流路部に流入させるガス連通部を構成する端部フタとを有する改質反応器を備えた燃料改質装置において、第1の断熱材および仕切り板の少なくとも一方が上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスに対して上記端部フタを遮蔽するように上記ガス連通部内に配設され、および第2の断熱材が上記加熱流体に対して上記端部フタを遮蔽するように配設され、上記端部フタが、上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスおよび上記加熱流体流路部を流通する上記加熱流体から熱的に隔離されているものである。
【0014】
また、反応ガスの流通空間を区画する第1および第2の壁と、上記第1および第2の壁の間に配置された中間壁と、上記第1の壁と上記中間壁との間に形成され、上記反応ガスが一端側から導入され、他端側に流出される第1のガス流路部と、上記第1のガス流路部内に改質触媒が保持されて構成された改質触媒層と、上記第1の壁を介して上記改質触媒層と相対して設けられ、加熱流体が流通する加熱流体流路部と、上記中間壁と上記第2の壁との間に形成され、上記第1のガス流路部を流通した後の上記反応ガスが他端側から導入され、一端側から流出される第2のガス流路部と、上記第1および第2の壁の他端側に接合され、上記第1のガス流路部と上記第2のガス流路部とを連通し、上記第1のガス流路部から流出した上記反応ガスを反転して上記第2のガス流路部に流入させるガス連通部を構成する端部フタとを有する改質反応器を備えた燃料改質装置において、上記端部フタの上記改質触媒層と反対側の部位に密接して配置された冷却部と、該冷却部内を流通する冷却流体とを有し、上記端部フタの温度を上記第1のガス流路部の出口周囲温度より低下させたものである。
【0016】
また、上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスに対して上記端部フタを遮蔽するように上記ガス連通部内に配設された第1の断熱材、および、上記加熱流体に対して上記端部フタを遮蔽するように配設された第2の断熱材の少なくとも一方を有するものである。
【0017】
また、上記第1および第2の壁が上記中間壁に対して上記端部フタの設置方向に延伸され、上記端部フタが上記第1および第2の壁の延伸部に接合されているものである。
【0018】
また、上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスの上記端部フタ側への流入を遮蔽する仕切り板が上記ガス連通部に配設されているものである。
【0019】
また、上記第1の壁の上記端部フタとの接合部と上記第1のガス流路部の他端部との間に位置する上記第1の壁の延伸部に肉薄部が形成されているものである。
【0020】
また、上記仕切り板は上記第1および第2の壁の熱膨張差に起因する熱応力を受けないように上記ガス連通部内に保持されているものである。
【0022】
また、上記冷却部は、上記端部フタの上記改質触媒層と反対側の端面に沿って流れる上記冷却流体の流路と、上記第1の壁の上記端部フタとの接合部と上記第1のガス流路部の他端部との間に位置する上記第1の壁の延伸部の上記加熱流体流路部側の壁面に沿って流れる上記冷却流体の流路とを有するものである。
【0023】
また、燃焼装置を備え、上記加熱流体が該燃焼装置から排出される燃焼ガスであり、上記冷却流体が該燃焼装置に供給される空気および燃料ガスの少なくとも一方である。
【0024】
また、上記冷却流体は空気であり、該空気が上記冷却部を流通後上記加熱流体に合流するよう構成されているものである。
【0025】
また、上記冷却流体は水であり、該水を上記冷却部を流通させて得られるスチームが上記反応ガスとして上記改質触媒層に供給されるものである。
【0026】
また、上記第1の断熱材は、90%以上のアルミナ繊維含有バルク材である。
【0027】
また、上記第1の断熱材は、20%以上のアルミナ繊維含有バルク材を、600℃以上の温度で一回以上加熱処理したものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【0033】
図1において、第1の壁としての円筒状の内管3、内管3より大径の中間壁としての円筒状の中間管5および中間管5より大径の第2の壁としての外管4が同心状に配置されている。なお、内管3および外管4の他端部は、中間管5の他端部から軸方向外方に同一長さ延伸されている。
原料ガス1(反応ガス)が導入・流通する環状の第1のガス流路部6が、内管3と中間管5との間に構成され、改質触媒11が第1のガス流路部6内に充填されて改質触媒層7を構成している。また、原料ガス1が改質触媒層7を流通することにより改質反応が行われて生成された改質ガス2(反応ガス)が流通する環状の第2のガス流路部8が、中間管5と外管4との間に構成されている。また、断面コ字状のリング状の端部フタ9が、内管3と外管4との他端部に溶接等により接合されて取り付けられ、第1のガス流路部6と第2のガス流路部8とを連通するガス連通部10を構成している。このガス連通部10は、改質触媒層7から流出する改質ガス2を反転させて第2のガス流路部8に流入させ、第2のガス流路部8内を原料ガス1の流通方向と逆方向に流通させる。また、複数のガス流通孔が形成された受け皿12が、第1のガス流路部6の他端側に配置され、改質触媒11を保持するようになっている。さらに、第2の断熱材としての環状の端部フタ用保護断熱材13が端部フタ9を囲繞するように取り付けられ、第1の断熱材としての環状の断熱材14が端部フタ9を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置されている。なお、端部フタ用保護断熱材13は、少なくとも内管3の改質触媒層7の出口部位置より軸方向一端側の内壁面を露出するように配置されている。
【0034】
この実施の形態1による燃料改質装置は、燃焼装置(図示せず)より供給される加熱源である燃焼ガス(加熱流体)15がこのように構成された改質反応器100の内管3内に形成された加熱流体流路部16を流通するように構成されている。なお、加熱流体流路部16は、断熱性を有する部材からなる円柱状の流路形成部材17が内管3内に同軸に挿入され、内管3と流路形成部材17との間に形成された環状の流路である。
【0035】
つぎに、この実施の形態1による動作について説明する。
まず、改質反応の熱源としての燃焼ガス15(1000℃程度)が、燃料改質装置の一部として設けられた燃焼装置より供給され、内管3内の加熱流体流路部16内を流通している。これにより、改質触媒層7が内管3を介して燃焼ガス15と熱交換し、加熱される。
そこで、例えば炭化水素系ガスと水蒸気とからなる原料ガス1が、例えば400℃程度に予熱された後、改質反応器100の一端側から第1のガス流路部6内に導入される。そして、原料ガス1は、第1のガス流路部6内に配置された改質触媒層7内を流通し、改質触媒11と接触する。ここで、原料ガス1は、改質触媒11の働きにより水蒸気改質反応を生じ、H2、CO、CO2等の混合ガス、即ち水素リッチな改質ガスとなる。
この改質反応により生成された700℃程度の改質ガス2は、受け皿12のガス流通孔を通過してガス連通部10内に流出する。そして、改質ガス2は、ガス連通部10により流れを反転されて第2のガス流路部8内に流入し、その第2のガス流路部8内を原料ガス1の流通方向とは逆方向に流通する。改質ガス2が第2のガス流路部8を流通する過程で、改質ガス2と中間管5との間で熱交換が行われ、改質ガス2の顕熱が中間管5を経て改質触媒層7に回収された後、改質ガス2は改質反応器100の一端側から系外に排出される。
この時、内管3の中で改質触媒層7の出口隣接部分が最も高温(800℃程度)になっている。
【0036】
この実施の形態1では、内管3および外管4の他端側が中間管5の他端部から軸方向外方(端部フタ9側)に延伸されているので、最も高温となっている内管3の改質触媒層7の出口隣接部分と端部フタ9との距離が、従来装置に比べて、内管3の延伸分長くなっている。そこで、内管3の改質触媒層7の出口隣接部分の熱が内管3の他端部を介して端部フタ9に伝達しにくくなり、内管3の改質触媒層7の出口隣接部分の熱に起因する端部フタ9の温度上昇が抑えられる。
また、端部フタ保護用断熱材13が端部フタ9を囲繞するように取り付けられているので、端部フタ9が燃焼ガス15から熱的に隔離され、燃焼ガス15から端部フタ9への熱移動が抑えられる。
その結果、端部フタ9の温度を従来装置に比べて低温にすることができる。
【0037】
さらに、断熱材14が端部フタ9を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置されているので、端部フタ9が改質ガス2から熱的に隔離され、700℃程度に加熱された改質ガス2から端部フタ9への熱移動が効果的に防止される。これにより、改質ガス2が端部フタ9に直接吹き付けられなくなり、端部フタ9の温度を700℃より低温にすることができる。また、改質ガス2の熱が内管3および外管4と端部フタ9との接合部に伝わりにくくなり、該接合部の低温化が図られる。
そこで、改質反応器100の管材および端部フタ材に汎用のステンレス316材を用いても、内管3と外管4との熱膨張差に起因する熱応力に対して十分な耐性が得られ、安価な長寿命化の燃料改質装置を実現できる。
【0038】
ここで、断熱材14としては、例えばシリカが主成分で、アルミナ繊維を20%以上とし、バインダが混入されているバルク材を用いることができる。
このバルク材においては、アルミナ繊維の含有量が20〜90%であると、シリカが高温下で焼結する性質を有しているので、高温動作温度で粉化が進行し、シリカ粉が飛散し、バインダも熱分解して飛散し、改質触媒が被毒したり、ガス流路が閉塞する恐れがある。そこで、バルク材を600℃以上の温度で加熱処理を施して飛散する要因物質を除去して使用することが望ましい。また、アルミナ繊維の含有量が90%以上であれば、アルミナ単体の持つ結合力の強さによって飛散が防止されるので、上述の加熱処理が不要となる。
一方、端部フタ用保護断熱材13は、改質反応器の外側に配置されていることから改質触媒の被毒防止等を配慮する必要はなく、汎用の断熱材、例えばセラミック系、シリカ系、ケイ酸カルシウム系等の素材のものを用いることができる。
【0039】
なお、上記実施の形態1では、第1のガス流路部6のガスの流れと加熱流体流路部16のガスの流れとが対向流であるものとして説明しているが、第1のガス流路部6のガスの流れおよび加熱流体流路部16のガスの流れはこれに限定されるものではなく、ガスの流れ方向は任意である。
【0040】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図、図3は発明の実施の形態2に係る燃料改質装置における端部フタおよびその周辺部の温度測定位置を示す模式図である。
この実施の形態2では、図2に示されるように、断熱材14の厚みを50mmとし、断熱材14の厚みを厚くした分内管3および外管4の延伸長さを長くしている。ここで、断熱材14の厚みh=50mmは、伝熱計算によって端部フタ9の温度が600℃以下となるように算出されたものである。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0041】
この実施の形態2による燃料改質装置を動作させ、図3に示される端部フタ9の各部の温度を測定したところ、表2に示される結果が得られた。図3におけるAは内管3の改質触媒層7の出口隣接部分、Bは内管3と端部フタ9との接合部、Cは外管4と端部フタ9との接合部である。
この表2から、端部フタ9を600℃以下の温度で動作させられることが確認された。これは、断熱材14の厚みを厚くすることで、改質ガス2から端部フタ9への熱移動が抑えられることに加え、断熱材14の厚みを厚くする分内管3および外管4の延伸長さも長くなることで、内管3の改質触媒層7の出口隣接部分から端部フタ9への熱移動が抑えられることによるもの、と推測される。
このように、断熱材14の厚みを50mm以上とすることで、改質反応器の管材および端部フタ材に汎用のステンレス316材を用いても、内管3と外管4との熱膨張差に起因する熱応力に対して優れた耐性が得られ、さらに長寿命の燃料改質装置を実現できる。
また、この場合、断熱材14の厚みを伝熱計算によって適切に設定することによって、放熱による改質ガス2の熱損失を低減できる。
【0042】
【表2】
【0043】
実施の形態3.
図4は本発明の実施の形態3に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
図4において、ステンレス材で作製された平板リング状の仕切り板18が、その内周部を部分的あるいは全面的に内管3の外周面(ガス連通部に面する壁面)に溶接等により接合されて、端部フタ9を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0044】
この実施の形態3においても、第1のガス流路部6から流出した700℃程度の改質ガス2が仕切り板18に遮られて端部フタ9に直接吹き付けられない。そこで、端部フタ9が改質ガス2から熱的に隔離され、上記実施の形態2と同様の効果が得られる。
また、断熱材14に代えて仕切り板18を用いているので、上記実施の形態2に比べて低価格化が図られる。
また、仕切り板18がその内周部を部分的あるいは全面的に内管3の外周面に溶接等により接合されているので、仕切り板18には内管3と外管4との温度差に起因する熱応力がかからない。そこで、仕切り板18が改質ガス2により加熱されても、仕切り板18が内管3から外れることもない。
【0045】
なお、上記実施の形態3では、仕切り板18を平板リング状に形成するものとしているが、仕切り板18の形状はこれに限定されるものではなく、例えば台状(断面コ字状)、箱状、片脚の伸びたもの(断面L字状)等のリング状体でもよい。
また、上記実施の形態3では、断熱材14が省略されているものとして説明しているが、仕切り板18と端部フタ9との間に断熱材14を配設してもよいことは言うまでもないことである。
【0046】
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
この実施の形態4では、内管3Aおよび外管4Aの端部フタ9方向に延伸された延伸部に薄肉部3a、4aを形成している。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0047】
この実施の形態4によれば、内管3Aの延伸部に肉薄部3aが形成されているので、最も高温となっている内管3Aの改質触媒層7の出口隣接部分から端部フタ9への熱伝導経路の断面積が薄肉部3aで縮小され、熱伝導が抑えられ、端部フタ9の低温化が図られる。さらに、外管4Aの延伸部に肉薄部4aが形成されているので、外管4Aから端部フタ9への熱伝導経路の断面積が薄肉部4aで縮小され、熱伝導が抑えられ、端部フタ9の低温化が図られる。
なお、この実施の形態4では、内管3Aおよび外管4Aの延伸部に肉薄部3a、4aが形成されているものとしているが、肉薄部は内管および外管の両延伸部に形成する必要はなく、少なくとも内管3Aの延伸部に形成すればよい。
【0048】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
この実施の形態5では、図6に示されるように、ステンレス材を断面コ字状(キャップ状)のリング状体に作製された仕切り板18Aが部分的あるいは全面的に内管3の外周面に溶接等により接合されて、端部フタ9を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置され、断熱材14が仕切り板18Aと端部フタ9との間に配設されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0049】
この実施の形態5によれば、改質ガス2が仕切り板18Aにより端部フタ9に吹き付けられることが阻止され、かつ、仕切り板18Aと端部フタ9との間の断熱性が断熱材14により向上されるので、端部フタ9の動作温度のさらなる低温化が図られる。
また、断熱材14に含有される不純物(例えばイオウ、Si等の成分)および粉体の飛散が仕切り板18Aにより防止され、改質触媒への悪影響およびガス流路の閉塞が防止される。
さらに、仕切り板18Aは、部分的あるいは全面的に内管3にのみ接合されているので、内管3、外管4ならびに端部フタ9の熱膨張の影響を受けず、仕切り板18Aによって新たな応力は発生しない。
【0050】
なお、この実施の形態5では、仕切り板18として、断面コ字状のリング状体のものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば、平板状、箱形、断面L字状等のリング状体であってもよい。
【0051】
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
図7において、冷却部としての空気供給室20は、内管3と外管4との間隔(管材の厚みを含む)と同等の幅を有する断面矩形の中空リング状体に作製され、端部フタ9の端面に密接して配置され、端部フタ用保護断熱材13により囲繞されて取り付けられている。この空気供給室20は、空気供給系統21から供給される冷却流体としての空気22を導入する吸気孔20aが外周壁面の端部フタ9側に穿設され、排気孔20bがその反端部フタ側(軸方向外方)から内周側に延出する円盤状のフランジ部に、孔方向を改質反応器の軸心に向けて、周方向に等角ピッチで複数穿設されている。そして、排気孔20bから排気される空気22が、空気供給室20の内周側の軸心位置に配置されている燃焼装置19の燃焼部に供給されるようになっている。
なお、上記構成に加えて、ガス連通部10に断熱材14が配設されていない点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0052】
この実施の形態6では、空気供給系統21から吸気孔20aを介して空気供給室20に供給された空気22は、空気供給室20にて端部フタ9との間で熱交換して、端部フタ9を冷却するとともに、自身は予熱される。そして、予熱された空気22は、排気孔20bから排出され、主燃焼空気として燃焼用燃料系統23から供給される燃料ガスと合流し、燃焼装置19にて燃焼される。
【0053】
このように、この実施の形態6によれば、端部フタ9ならびにその近傍が空気供給室20内に導入された空気22によって冷却されるので、端部フタ9の低温化が図れる。
ここで、この実施の形態6による燃料改質装置における材料各部の温度測定結果を表3に示す。
表3から、端部フタ9の近傍を600℃よりもさらに低温度で動作させることができることが分かる。
従って、改質反応器の管材および端部フタ材に汎用のステンレス316材を用いても、内管3と外管4との熱膨張差に起因する熱応力に対して優れた耐性が得られ、安価な長寿命化の燃料改質装置を実現できる。
【0054】
【表3】
【0055】
なお、この実施の形態6では、改質反応器と別体の空気供給室20を端部フタ9の端面に隣接するように配設するものとしているが、空気供給室20はこの構成に限定されるものではなく、例えば内管3および外管4をさらに延伸させ、内管3および外管4の端部間を塞口して、端部フタ9、内管3および外管4に囲まれた空間を空気供給室とし、空気供給室を改質反応器と一体に構成してもよい。また、内管3および外管4の何れか一方を端部フタ9との接合部位置より長く延伸させ、この延伸部を利用して空気供給室を構成するようにしてもよい。
また、空気供給室20と端部フタ9との間に断熱材を挟み込んでもよい。つまり、空気供給室20内に導入される空気22の温度が著しく低温であると、端部フタ9の径方向(改質反応器の軸心に対して直交する方向)に大きな温度勾配が形成され、この温度勾配によって熱応力が生じてしまう。しかし、空気供給室20と端部フタ9との間に介装された断熱材が、低温の空気22に起因して端部フタ9に形成される温度勾配を緩和させるように作用し、温度勾配による熱応力の影響を抑えることができる。
また、上記実施の形態6では、上記実施の形態1の改質反応器に空気供給室20を設けるものとしているが、上記実施の形態2〜5に適用しても、同様の効果が得られる。
【0056】
実施の形態7.
図8はこの発明の実施の形態7に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
図8において、冷却部としての空気供給室20Aは、内管3と外管4との間隔(管材の厚みを含む)と同等の幅を有する断面L字状の中空リング状体に作製され、端部フタ9の端面に密接して配置されている。この空気供給室20Aは、空気供給系統21から供給される空気22を導入する吸気孔20aが外周壁面の端部フタ9側に穿設され、排気孔20bがその反端部フタ側(軸方向外方)から内周側に延出する円盤状のフランジ部に、孔方向を改質反応器の軸心に向けて、周方向に等角ピッチで複数穿設され、排気孔20cが内周壁面の端部フタ側に穿設されている。
また、冷却部としての燃料供給室24は、断面L字状の中空リング状体に作製され、空気供給室20Aの反端部フタ側に密接して配置されている。この燃料供給室24は、燃料供給系統23から供給される燃料ガス25を導入する吸気孔24aが外周壁面の端部フタ9側に穿設され、排出孔24bがその反端部フタ側(軸方向外方)から内周側に延出する円盤状のフランジ部に、孔方向を改質反応器の軸心に向けて、周方向に等角ピッチで複数穿設されている。
そして、燃焼装置19が燃料供給室24のフランジ部に連結されて軸心位置に配置され、燃料ガス25が排出孔24bを介して燃焼装置19に供給されるようになっている。また、空気22が排気孔20bを介して燃焼装置19の燃焼部に供給されるようになっている。
【0057】
また、端部フタ用保護断熱材13が空気供給室20Aおよび燃料供給室24を囲繞し、かつ、少なくとも内管3の改質触媒層7の出口部位置より軸方向一端側の内壁面を露出するように配設されている。そして、空気流路26が内管3の延伸部および端部フタ9と内管3との接合部の壁面に沿うように端部フタ用保護断熱材13に形成され、その一端が排気孔20cに連結され、他端(排気孔26a)が加熱流体流路部16に連結されている。
また、断熱材14が端部フタ9を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置されている。さらに、ステンレス材で作製された断面L字状のリング状の仕切り板18Bが、その内周部を部分的あるいは全面的に内管3の外周面に溶接等により接合されて、断熱材14を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置されている。
なお、他の構成は上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0058】
この実施の形態7では、空気供給系統21から供給される空気22は吸気孔20aから空気供給室20A内に導入され、端部フタ9の端面に沿って流通しながら端部フタ9との間で熱交換し、端部フタ9を冷却しながら、自身は予熱される。そして、予熱された空気22は、主燃焼空気と冷却空気とに分岐され、その主燃焼空気は排気孔20bから燃焼装置19の燃焼部に供給される。一方、分岐された冷却空気は排気孔20cから空気流路26に導入され、端部フタ9および内管3の壁面に沿って流れ、端部フタ9および内管3との間で熱交換し、端部フタ9および内管3を冷却した後、排気孔26aから加熱流体流通部16内に排出される。そして、空気22は予熱されて燃焼ガス15に合流し、内管3の加熱に供せられる。
また、燃焼用燃料系統23から供給される燃料ガス25は、吸気孔24aを介して燃料供給室24に導入され、空気供給室20Aの外壁面に沿って流れ、端部フタ9を間接的に冷却しながら、自身は予熱される。この予熱された燃料ガス25は排出孔24bから燃焼装置19に供給される。
【0059】
この実施の形態7によれば、空気供給室20Aおよび燃料供給室24が端部フタ9の端面に密接して配設され、空気供給室20Aおよび燃料供給室24に導入された空気22および燃料ガス25が端部フタ9との間で熱交換するように構成されているので、端部フタ9およびその周辺部をより効果的に冷却できる。また、空気供給室20Aおよび燃料供給室24に導入された空気22および燃料ガス25を燃焼装置19およびその燃焼部に供給するようにしているので、燃焼空気および燃料ガスの予熱が行える。
また、空気流路26が内管3の延伸部および端部フタ9と内管3との接合部の壁面に沿うように形成され、空気供給室20A内に導入された空気の一部が冷却空気として空気流路26を流通するようにしているので、燃焼ガス15から内管3の延伸部および端部フタ9への熱移動を抑制することができる。
さらに、断熱材14ならびに仕切り板18Bがガス連通部10内に配設されているので、改質ガス2から端部フタ9への熱移動を抑制することができる。
【0060】
ここで、この実施の形態7による燃料改質装置を動作させ、改質反応器の各部の温度を測定した結果を表4に示す。なお、断熱材14の厚みは50mmである。
表4から、この実施の形態7によれば、端部フタ9近傍の温度を600℃よりも十分余裕を持って低温度で動作させることができる。
【0061】
【表4】
【0062】
なお、この実施の形態7では、空気供給室20Aおよび燃料供給室24を端部フタ9の外部に隣接するように配設するものとしているが、例えば内管3および外管4をさらに延伸させ、内管3および外管4の端部間を塞口して、端部フタ9、内管3および外管4に囲まれた空間を空気供給室および燃料供給室として、改質反応器と一体に構成してもよい。また、内管3および外管4の何れか一方を端部フタ9との接合部位置より長く延伸させ、この延伸部を利用して空気供給室および燃料供給室を構成するようにしてもよい。
また、上記実施の形態7では、空気流路26を流通した冷却空気を燃焼ガス15に単に合流させるものとしているが、該冷却空気を燃焼の補助燃焼用空気として用いてもよい。
また、上記実施の形態7では、断面L字状のリング状の仕切り板18Bを断熱材14に接するように配設するものとしているが、仕切り板の形状はこれに限定されるものではなく、あるいは仕切り板を省略してもよい。
また、上記実施の形態7では、上記実施の形態2の改質反応器に空気供給室20Aおよび燃料供給室24を設けるものとしているが、上記実施の形態1、3〜5に適用しても、同様の効果が得られる。
【0063】
実施の形態8.
図9はこの発明の実施の形態8に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
図9において、冷却流体である水の流通配管27が端部フタ用保護断熱材13に埋設されて、冷却部を構成している。また、ガス連通部10には断熱材14が配設されていない。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0064】
この実施の形態8では、水が流通配管27に流通され、端部フタ9を冷却した後、自身は予熱されて排出される。そして、水は、予熱されてスチームとなり、原料ガス1に供給されて、改質反応に利用される。
従って、この実施の形態8によれば、端部フタ9が効果的に冷却され、端部フタ9近傍の温度を600℃よりもさらに低温度で動作させることができる。
【0065】
なお、上記実施の形態8では、冷却流体として水を用いるものとしているが、冷却流体は水に限定されるものではなく、例えば他の冷媒体を用いてもよい。
また、上記実施の形態8では、上記実施の形態1の改質反応器に水の流通配管27を設けるものとしているが、上記実施の形態2〜5に適用しても、同様の効果が得られる。
【0066】
実施の形態9.
上記実施の形態6では、空気供給室20を端部フタ9の外側に密接させて配置し、端部フタ9を冷却して予熱された空気22を単に排気孔20bから燃焼装置19の燃焼部に供給するものとしているが、この実施の形態9では、空気供給室20Bは、図10に示されるように、端部フタ9を冷却して予熱された空気22が、排気孔20cを通って空気流路26を流通した後、排気孔20bから燃焼装置19の燃焼部に供給するように構成されている。また、断熱材14および仕切り板18Bが改質ガス2から端部フタ9を熱的に隔離するようにガス連通部10に配設されている。
【0067】
この実施の形態9では、空気供給室20Bに導入された空気22が端部フタ9に沿って流れ、端部フタ9との間で熱交換し、端部フタ9を冷却しつつ自身が予熱される。そして、予熱された空気22は空気流路26を流通し、端部フタ9と内管3との接合部および内管3の延伸部に沿って流れ、端部フタ9と内管3との接合部および内管3の延伸部との間で熱交換し、端部フタ9と内管3との接合部および内管3の延伸部を冷却しつつ自身が予熱される。その後、空気22は排気孔20bから燃焼装置19の燃焼部に供給される。
これによって、燃焼空気の予熱が行えるとともに、燃焼ガス15からの熱移動も防止することで、端部フタ9およびその周辺部をより効果的に冷却することができる。
さらに、ガス連通部10の内部に配設された断熱材14および仕切り板18Bにより、改質ガス2から端部フタ9への熱移動が抑えられる。
従って、この実施の形態9によれば、上記実施の形態6に比べて、端部フタ9の温度をさらに下げることができる。
【0068】
実施の形態10.
上記実施の形態9では、空気供給室20Bは、端部フタ9を冷却して予熱された空気22が、空気流路26を流通した後、排気孔20bから燃焼装置19の燃焼部に供給するように構成されているものとしているが、この実施の形態10では、空気供給室20Cは、図11に示されるように、端部フタ9を冷却して予熱された空気22が、排気孔20cを通って空気流路26を流通した後、排気孔26aから排出されて燃焼ガス15に合流するように構成されている。
従って、この実施の形態10においても、上記実施の形態9と同様の効果が得られる。
【0069】
実施の形態11.
上記実施の形態6では、空気供給室20を端部フタ9の外側に密接させて配置し、端部フタ9を冷却して予熱された空気22を単に排気孔20bから燃焼装置19の燃焼部に供給するものとしているが、この実施の形態11では、空気供給室20Dは、図12に示されるように、端部フタ9を冷却して予熱された空気22を、主燃料空気と冷却空気とに分岐し、主燃料空気を排気孔20bから燃焼装置19の燃焼部に供給し、かつ、冷却空気を排気孔20cから排出させて燃焼ガス15に合流するように構成されている。
【0070】
この実施の形態11では、空気供給室20Dに導入された空気22は、端部フタ9に沿って流れ、端部フタ9との間で熱交換し、端部フタ9を冷却しつつ、自身が予熱される。そして、予熱された空気22は、主燃料空気と冷却空気とに分岐され、主燃料空気が排気孔20bから燃焼装置19に供給される。一方、冷却空気は、排気孔20cから排出され、燃焼ガス15に合流される。
【0071】
従って、この実施の形態11によれば、燃焼空気の予熱が行えるとともに、空気供給室20Dを通過する空気量が多くなり、端部フタ9およびその周辺部をより効果的に冷却することができる。
また、分岐された冷却空気は端部フタ9側に形成された排気孔20cから排気されるので、該冷却空気が火炎外周に供給されることになり、火炎の広がりを抑えて、燃焼を安定させることができる。
また、冷却空気が燃焼室内での補助燃焼として作用もし、高い空燃比においても、不完全燃焼を防止して燃焼ガス中の一酸化炭素発生をほぼ零まで低減することができる。さらに、燃焼ガス15の温度を冷却させ、所要の温度に制御する機能を持たせることもできる。
【0072】
なお、上記実施の形態11では、断熱材14を省略するものとして説明しているが、断熱材および仕切り板を設けてもよく、上記実施の形態7と同様に内管3および外管4を延伸させてもよい。
【0073】
実施の形態12.
図13はこの発明の実施の形態12に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
図13において、改質反応器101は断面長方形の中空箱状に作製され、平板状の第1の壁30により断面長方形の短辺方向(図13中上下方向)に反応ガス流路部と加熱流体流路部16とに画成され、反応ガス流路部が平板状の中間壁32により断面長方形の短辺方向に第1のガス流路部6と第2のガス流路部8とに画成されている。ここで、第1のガス流路部6は第1の壁30と中間壁32との間に形成された断面長方形の流路であり、第2のガス流路部8は中間壁32と第2の壁31(改質反応器の上板に相当)との間に形成された断面長方形の流路である。さらに、加熱流体流路部16は第1の壁30と改質反応器の底板33との間に形成された断面長方形の流路である。なお、第1の壁30および第2の壁31は中間壁32に対して他端側(図13中左側)に延伸されている。
【0074】
そして、第1の壁30と第2の壁31との他端が塞口されている。さらに、端部フタ9が第1の壁30と第2の壁31との他端側内壁面に溶接等により接合されて取り付けられ、反応ガス流路部と空気供給室40とを区画するとともに、第1のガス流路部6と第2のガス流路部8とを連通するガス連通部10を構成している。また、改質触媒11が第1のガス流路部6内に充填されて改質触媒層7を構成している。また、複数のガス流通孔が形成された受け皿12が、第1のガス流路部6の他端側に配置され、改質触媒11を保持するようになっている。
また、直方体の断熱材14が端部フタ9を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置されている。平板状の仕切り板18が第1の壁30に部分的に溶接等により取り付けられ、断熱材14を改質ガス2に対して遮蔽するようにガス連通部10内に配置されている。
また、平板状の端部フタ用保護断熱材13が、少なくとも第1の壁30の改質触媒層7の出口部位置より一端側(図13中右側)の壁面を露出するように第1の壁30の加熱流体流路部16側の壁面に取り付けられている。
【0075】
加熱流体流路部16の他端側には、前段燃焼触媒42と後段燃焼触媒43とが配置され、燃焼装置41を構成している。そして、空気供給室40には、空気供給系統21から供給される空気22を導入するための吸気孔40aが形成され、主燃焼空気20aを排出するための第1の排気孔40bが前段燃焼触媒42の前段に位置するように第1の壁30に形成され、補助燃焼空気20bを排出するための第2の排気孔40cが前段燃焼触媒42と後段燃焼触媒43との間に位置するように第1の壁30に形成されている。
【0076】
この実施の形態12による燃料改質装置は、燃料ガスが燃料供給系統23から燃焼装置41に供給され、かつ、空気22が空気供給室40から燃焼装置41に供給され、燃焼装置41での燃焼ガス15がこのように構成された改質反応管101の加熱流体流路部16を流通するように構成されている。
【0077】
つぎに、この燃料改質装置の動作について説明する。
まず、燃料ガスが燃料供給系統23から燃焼装置41に供給される。そして、空気22が空気供給室40に供給され、その主燃焼空気22aが第1の排気孔40bから前段燃焼触媒42の燃焼用として供給され、補助燃焼空気22bが第2の排気孔40cから後段燃焼触媒43の燃焼用として供給される。これによる燃焼ガス15が加熱流体流路部16内を流通している。これにより、改質触媒層7が第1の壁30を介して燃焼ガス15と熱交換し、加熱される。
そこで、例えば炭化水素系ガスと水蒸気とからなる原料ガス1が、例えば400℃程度に予熱された後、改質反応器101の一端側から第1のガス流路部6内に導入される。そして、原料ガス1は、第1のガス流路部6内に配置された改質触媒層7内を流通し、改質触媒11と接触する。ここで、原料ガス1は、改質触媒11の働きにより水蒸気改質反応を生じ、水素リッチな改質ガスとなる。
この改質反応により生成された700℃程度の改質ガス2は、受け皿12のガス流通孔を通過してガス連通部10内に流出する。そして、改質ガス2は、ガス連通部10により流れを反転されて第2のガス流路部8内に流入し、その第2のガス流路部8内を原料ガス1の流通方向とは逆方向に流通する。改質ガス2が第2のガス流路部8を流通する過程で、改質ガス2と中間壁32との間で熱交換が行われ、改質ガス2の顕熱が中間壁32を経て改質触媒層7に回収された後、改質ガス2は改質反応器101の一端側から系外に排出される。
【0078】
この時、第1の壁30の中で改質触媒層7の出口隣接部分が最も高温(800℃程度)になっている。また、改質ガス2は仕切り板18および断熱材14により端部フタ9への吹き付けが防止されている。
また、空気供給系統21から吸気孔40aを通って空気供給室40内に導入された空気22は、端部フタ9に沿って流れて端部フタ9との間で熱交換し、端部フタ9を冷却すると共に、予熱される。予熱された空気22は、主燃焼空気22aと補助燃焼空気22bとに分岐し、それぞれ第1および第2の排気孔40b、40cから前段燃焼触媒42および後段燃焼触媒43に供給される。
【0079】
従って、この実施の形態12においても、燃焼空気の予熱が行えるとともに、端部フタ9およびその近傍の低温化と温度条件設定を容易にする等、上記各実施の形態と同様の効果が得られる。
【0080】
なお、この実施の形態12では、触媒燃焼の燃焼装置41を用いるものとしているが、燃焼装置はこれに限定されるものではなく、ライン燃焼や他の燃焼手段を用いてもよい。
また、空気供給室40は、端部フタ9、第1の壁30および第2の壁31により構成して改質反応器に一体に構成するものとしているが、改質反応器と別体の空気供給室を端部フタ9の外部に隣接するように取り付けてもよい。
また、第1のガス流路部6および第2のガス流路部8を加熱流体流路部16の上部に配置するように構成しているが、第1のガス流路部6および第2のガス流路部8を加熱流体流路部16の下部に配置してもよいし、第1のガス流路部6および第2のガス流路部8を加熱流体流路部16を上下に挟むように複数配置してもよい。
【0081】
実施の形態13.
この実施の形態13では、図14に示されるように、CO低減触媒46を第2のガス流路部8に充填し、第2の触媒層45を構成している。
なお、他の構成は上記実施の形態12と同様に構成されている。
【0082】
この実施の形態13では、ガス連通部10で反転して第2のガス流路部8に流入した改質ガス2が、第2の触媒層45を流通する。この時、第2の触媒層45は、触媒動作温度に適応した温度範囲に充填されており(例えば、350℃から150℃程度の範囲)、 10vol%前後のCOガス濃度を1%以下レベル、場合によれば10ppmレベルまで低減させる。このCO低減反応は、発熱反応であることから、この発生した熱は、中間壁32を通して、第1のガス流路部6に伝達し、原料ガス1の予熱への熱源となる。
【0083】
この実施の形態13においても、燃焼空気の予熱が行えるとともに、端部フタ9およびその近傍の低温化と温度条件設定を容易にできる。
また、改質ガス2中のCO濃度を低減させることができるので、別途CO低減機能部が必要であった、例えば固体高分子型燃料電池および燐酸型燃料電池等の場合、装置自体をコンパクトにでき、また原料ガスの予熱に必要な熱源も当該装置内でまかなう事が可能となり、熱の有効利用が図れ、熱効率が向上する。
【0084】
ここで、CO低減触媒46は、例えばシフト触媒(Cu−Zn系、貴金属系)、CO選択酸化触媒(貴金属系)、COメタン化反応触媒(貴金属系)等を用いることができる。このうち、シフト触媒単体では、0.4vol%程度、シフト触媒+CO選択酸化触媒では、10ppm未満、シフト触媒+メタン化反応触媒では、25ppm程度まで改質ガス2中のCOを低減できる。
なお、上記各実施の形態において、図示されていないが、放熱防止の断熱材が改質反応器100、101の周囲に設けられている。そして、該断熱材の形状は特定の形状に限定されるものではなく、いかなる形状のものであってもよい。
【0085】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されているような効果を奏する。
【0086】
この発明によれば、反応ガスの流通空間を区画する第1および第2の壁と、上記第1および第2の壁の間に配置された中間壁と、上記第1の壁と上記中間壁との間に形成され、上記反応ガスが一端側から導入され、他端側に流出される第1のガス流路部と、上記第1のガス流路部内に改質触媒が保持されて構成された改質触媒層と、上記第1の壁を介して上記改質触媒層と相対して設けられ、加熱流体が流通する加熱流体流路部と、上記中間壁と上記第2の壁との間に形成され、上記第1のガス流路部を流通した後の上記反応ガスが他端側から導入され、一端側から流出される第2のガス流路部と、上記第1および第2の壁の他端側に接合され、上記第1のガス流路部と上記第2のガス流路部とを連通し、上記第1のガス流路部から流出した上記反応ガスを反転して上記第2のガス流路部に流入させるガス連通部を構成する端部フタとを有する改質反応器を備えた燃料改質装置において、第1の断熱材および仕切り板の少なくとも一方が上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスに対して上記端部フタを遮蔽するように上記ガス連通部内に配設され、および第2の断熱材が上記加熱流体に対して上記端部フタを遮蔽するように配設され、上記端部フタが、上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスおよび上記加熱流体流路部を流通する上記加熱流体から熱的に隔離されている。これにより、ガス連通部を通過する700℃前後の反応ガスおよび1000℃前後の加熱流体から端部フタおよびその近傍への熱移動が抑えられ、部材の低温化が図られるので、耐クリープ強度の高い状態で運用できる。従って、高価な耐クリープ材を使用せずとも耐熱性に強い運転が可能となり、装置の信頼性向上ならびにコストの低減が図れる。
【0088】
また、反応ガスの流通空間を区画する第1および第2の壁と、上記第1および第2の壁の間に配置された中間壁と、上記第1の壁と上記中間壁との間に形成され、上記反応ガスが一端側から導入され、他端側に流出される第1のガス流路部と、上記第1のガス流路部内に改質触媒が保持されて構成された改質触媒層と、上記第1の壁を介して上記改質触媒層と相対して設けられ、加熱流体が流通する加熱流体流路部と、上記中間壁と上記第2の壁との間に形成され、上記第1のガス流路部を流通した後の上記反応ガスが他端側から導入され、一端側から流出される第2のガス流路部と、上記第1および第2の壁の他端側に接合され、上記第1のガス流路部と上記第2のガス流路部とを連通し、上記第1のガス流路部から流出した上記反応ガスを反転して上記第2のガス流路部に流入させるガス連通部を構成する端部フタとを有する改質反応器を備えた燃料改質装置において、上記端部フタの上記改質触媒層と反対側の部位に密接して配置された冷却部と、該冷却部内を流通する冷却流体とを有し、上記端部フタの温度を上記第1のガス流路部の出口周囲温度より低下させている。これにより、端部フタが冷却され、部材の低温化が図られるので、耐クリープ強度の高い状態で運用できる。従って、高価な耐クリープ材を使用せずとも耐熱性に強い運転が可能となり、装置の信頼性向上ならびにコストの低減が図れる。
【0090】
また、上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスに対して上記端部フタを遮蔽するように上記ガス連通部内に配設された第1の断熱材、および、上記加熱流体に対して上記端部フタを遮蔽するように配設された第2の断熱材の少なくとも一方を有するので、ガス連通部を通過する700℃前後の反応ガスおよび1000℃前後の加熱流体の少なくとも一方から端部フタおよびその近傍への熱移動を簡易な構造で抑えることができる。そして、第1および第2の断熱材の厚み調整等で容易にかつ効果的に低温化すること可能である。
【0091】
また、上記第1および第2の壁が上記中間壁に対して上記端部フタの設置方向に延伸され、上記端部フタが上記第1および第2の壁の延伸部に接合されているので、第1の壁の最も高温となる部位から端部フタへの熱移動距離が長くなり、第1の壁から端部フタへの熱伝導が抑えられる。
【0092】
また、上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスの上記端部フタ側への流入を遮蔽する仕切り板が上記ガス連通部に配設されているので、単純な構成で、反応ガスから端部フタへの強制的な熱伝達が抑えられる。
【0093】
また、上記第1の壁の上記端部フタとの接合部と上記第1のガス流路部の他端部との間に位置する上記第1の壁の延伸部に肉薄部が形成されているので、第1の壁の最も高温となる部位から端部フタへの熱伝導経路中に断面積の少ない肉薄部が形成され、第1の壁から端部フタへの熱伝導が抑えられる。
【0094】
また、上記仕切り板は上記第1および第2の壁の熱膨張差に起因する熱応力を受けないように上記ガス連通部内に保持されているので、仕切り板を設けることによる新たな熱応力の発生がない。
【0096】
また、上記冷却部は、上記端部フタの上記改質触媒層と反対側の端面に沿って流れる上記冷却流体の流路と、上記第1の壁の上記端部フタとの接合部と上記第1のガス流路部の他端部との間に位置する上記第1の壁の延伸部の上記加熱流体流路部側の壁面に沿って流れる上記冷却流体の流路とを有するので、端部フタに加えて上記第1の壁の延伸部を冷却でき、高価な耐クリープ材を使用せずとも、熱応力による割れに対してより信頼性の高い装置が作製可能となる。
【0097】
また、燃焼装置を備え、上記加熱流体が該燃焼装置から排出される燃焼ガスであり、上記冷却流体が該燃焼装置に供給される空気および燃料ガスの少なくとも一方である。これにより、空気や燃料ガスが端部フタを冷却することで予熱されるので、熱を燃焼ガスに回収することが可能となり、改質器効率のよい装置の実現が可能となる。
【0098】
また、上記冷却流体は空気であり、該空気が上記冷却部を流通後上記加熱流体に合流するよう構成されているので、端部を冷却することで予熱された空気が加熱流体の温度調節用に使用でき、改質温度を容易に制御することができる。これにより、熱効率のよい装置の実現化可能となる。
【0099】
また、上記冷却流体は水であり、該水を上記冷却部を流通させて得られるスチームが上記反応ガスとして上記改質触媒層に供給されるので、スチーム発生機構が簡易もしくは不要となり、効率のよい装置の実現化可能となる。
【0100】
また、上記第1の断熱材は、90%以上のアルミナ繊維含有バルク材であるので、改質触媒の被毒や第1および第2のガス流路部の閉塞の発生が抑えられる。
【0101】
また、上記第1の断熱材は、20%以上のアルミナ繊維含有バルク材を、600℃以上の温度で一回以上加熱処理したので、一般的に使用されている安価な保温用断熱材を用いても、改質触媒の被毒や第1および第2のガス流路部の閉塞の発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る燃料改質装置における端部フタおよびその周辺部の温度測定位置を示す模式図である。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態4に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態5に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態6に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態7に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態8に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態9に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態10に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態11に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図13】 この発明の実施の形態12に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図14】 この発明の実施の形態12に係る燃料改質装置の要部の構成を示す断面図である。
【図15】 従来の燃料か異質装置の要部の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 原料ガス(反応ガス)、2 改質ガス(反応ガス)、3、3A 内管(第1の壁)、3a 肉薄部、4、4A 外管(第2の壁)、5 中間管(中間壁)、6 第1のガス流路部、7 改質触媒層、8 第2のガス流路部、9 端部フタ、10 ガス連通部、11 改質触媒、13 端部フタ用保護断熱材(第2の断熱材)、14 断熱材(第1の断熱材)、15 燃焼ガス(加熱流体)、16加熱流体流路部、18、18A、18B 仕切り板、19、41 燃焼装置、20、20A、20B、20C、20D、40 空気供給室(冷却部)、22 空気(冷却流体)、24 燃料供給室(冷却部)、25 燃料ガス(冷却流体)、27 水の流通配管(冷却部)、30 第1の壁、31 第2の壁、32 中間壁、45 触媒層、46 CO低減触媒、100、101 改質反応器。
Claims (12)
- 反応ガスの流通空間を区画する第1および第2の壁と、上記第1および第2の壁の間に配置された中間壁と、上記第1の壁と上記中間壁との間に形成され、上記反応ガスが一端側から導入され、他端側に流出される第1のガス流路部と、上記第1のガス流路部内に改質触媒が保持されて構成された改質触媒層と、上記第1の壁を介して上記改質触媒層と相対して設けられ、加熱流体が流通する加熱流体流路部と、上記中間壁と上記第2の壁との間に形成され、上記第1のガス流路部を流通した後の上記反応ガスが他端側から導入され、一端側から流出される第2のガス流路部と、上記第1および第2の壁の他端側に接合され、上記第1のガス流路部と上記第2のガス流路部とを連通し、上記第1のガス流路部から流出した上記反応ガスを反転して上記第2のガス流路部に流入させるガス連通部を構成する端部フタとを有する改質反応器を備えた燃料改質装置において、
第1の断熱材および仕切り板の少なくとも一方が上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスに対して上記端部フタを遮蔽するように上記ガス連通部内に配設され、および第2の断熱材が上記加熱流体に対して上記端部フタを遮蔽するように配設され、上記端部フタが、上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスおよび上記加熱流体流路部を流通する上記加熱流体から熱的に隔離されていることを特徴とする燃料改質装置。 - 反応ガスの流通空間を区画する第1および第2の壁と、上記第1および第2の壁の間に配置された中間壁と、上記第1の壁と上記中間壁との間に形成され、上記反応ガスが一端側から導入され、他端側に流出される第1のガス流路部と、上記第1のガス流路部内に改質触媒が保持されて構成された改質触媒層と、上記第1の壁を介して上記改質触媒層と相対して設けられ、加熱流体が流通する加熱流体流路部と、上記中間壁と上記第2の壁との間に形成され、上記第1のガス流路部を流通した後の上記反応ガスが他端側から導入され、一端側から流出される第2のガス流路部と、上記第1および第2の壁の他端側に接合され、上記第1のガス流路部と上記第2のガス流路部とを連通し、上記第1のガス流路部から流出した上記反応ガスを反転して上記第2のガス流路部に流入させるガス連通部を構成する端部フタとを有する改質反応器を備えた燃料改質装置において、
上記端部フタの上記改質触媒層と反対側の部位に密接して配置された冷却部と、該冷却部内を流通する冷却流体とを有し、上記端部フタの温度を上記第1のガス流路部の出口周囲温度より低下させたことを特徴とする燃料改質装置。 - 上記第1のガス流路部から流出する上記反応ガスに対して上記端部フタを遮蔽するように上記ガス連通部内に配設された第1の断熱材、および、上記加熱流体に対して上記端部フタを遮蔽するように配設された第2の断熱材の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項2記載の燃料改質装置。
- 上記第1および第2の壁が上記中間壁に対して上記端部フタの設置方向に延伸され、上記端部フタが上記第1および第2の壁の延伸部に接合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃料改質装置。
- 上記第1の壁の上記端部フタとの接合部と上記第1のガス流路部の他端部との間に位置する上記第1の壁の延伸部に肉薄部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の燃料改質装置。
- 上記仕切り板は上記第1および第2の壁の熱膨張差に起因する熱応力を受けないように上記ガス連通部内に保持されていることを特徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
- 上記冷却部は、上記端部フタの上記改質触媒層と反対側の端面に沿って流れる上記冷却流体の流路と、上記第1の壁の上記端部フタとの接合部と上記第1のガス流路部の他端部との間に位置する上記第1の壁の延伸部の上記加熱流体流路部側の壁面に沿って流れる上記冷却流体の流路とを有することを特徴とする請求項2記載の燃料改質装置。
- 燃焼装置を備え、上記加熱流体が該燃焼装置から排出される燃焼ガスであり、上記冷却流体が該燃焼装置に供給される空気および燃料ガスの少なくとも一方であることを特徴とする請求項2又は請求項7記載の燃料改質装置。
- 上記冷却流体は空気であり、該空気が上記冷却部を流通後上記加熱流体に合流するよう構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項7記載の燃料改質装置。
- 上記冷却流体は水であり、該水を上記冷却部を流通させて得られるスチームが上記反応ガスとして上記改質触媒層に供給されることを特徴とする請求項2又は請求項7記載の燃料改質装置。
- 上記第1の断熱材は、90%以上のアルミナ繊維含有バルク材であることを特徴とする請求項1又は請求項3記載の燃料改質装置。
- 上記第1の断熱材は、20%以上のアルミナ繊維含有バルク材を、600℃以上の温度で一回以上加熱処理したものであることを特徴とする請求項1又は請求項3記載の燃料改質装置。
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