JP4019640B2 - Cwレーダ装置 - Google Patents

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JP4019640B2
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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、目標との相対距離と相対速度を計測するCWレーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、例えば、特開平05−264725「符号化CWレーダ装置」に記載の目標との相対速度と相対距離を計測する従来のCWレーダ装置の構成図である。ただし、ここでは、説明を簡単にするために、ホモダイン検波方式を採用した場合の構成としている。図8において、1は変調符号生成器、2はキャリア信号生成器、3は変調符号生成器1で生成した符号系列を用いてキャリア信号生成器2で生成したキャリア信号を位相変調する位相変調器、4は位相変調器からの入力信号の電力増幅を行なう高出力電力増幅器、5は高出力電力増幅器4からの入力信号を、送信信号として空間に放射する送信アンテナ、6は目標、7は目標6等からの反射信号を受信する受信アンテナ、8は受信アンテナ7からの入力信号の電力を増幅する低雑音増幅器、9はキャリア信号生成器2からの入力信号と低雑音増幅器8からの入力信号を用いてビデオ信号を生成するダウンコンバータ、10はダウンコンバータから入力されるビデオ信号をディジタルビデオ信号に変換するA/D変換器、11は変調符号生成器1から入力された符号系列とA/D変換器10から入力されたディジタルビデオ信号との相関処理を行なう相関器、12は相関器からの入力信号をフーリエ変換するフーリエ変換器、13はフーリエ変換器からの入力信号の振幅を求める包絡線検波器、14は包絡線検波器からの入力信号より目標との相対距離と相対速度を求める検出器である。
【0003】
上記の従来のCWレーダ装置の動作について、図8を参照して説明する。変調符号生成器1では、自己相関特性がインパルスに近い符号長Nの特殊な符号系列、例えば、バーカー系列やM系列を生成し、位相変調器3と相関器11へ出力する。また、キャリア信号生成器2では、あらかじめ定めた周波数の正弦波のキャリア信号を生成し、位相変調器3とダウンコンバータ9に出力する。位相変調器3では、変調符号生成器1で生成した符号系列を繰り返し用いて、キャリア信号生成器2で生成したキャリア信号を、最大探知距離と変調符号生成器1で生成した符号系列の符号長Nより、あらかじめ定めた時間間隔Δt2毎に符号系列の値に応じて順次位相変調し、その結果を高出力電力増幅器4に出力する。高出力電力増幅器4では、キャリア信号生成器からの入力信号の電力を増幅し、送信アンテナ5に出力する。
【0004】
送信アンテナ5では、高出力電力増幅器4からの入力信号を、送信信号として空間に放射する。送信信号は目標6、および背景に反射し反射信号となって受信アンテナ7で受信され、低雑音増幅器8に出力される。低雑音増幅器8では、受信アンテナ7からの入力信号の電力を増幅し、ダウンコンバータ9に出力する。
【0005】
一方、キャリア信号生成器2で生成したキャリア信号は、ダウンコンバータ9にも出力される。ダウンコンバータ9では、キャリア信号生成器2からの入力信号と低雑音増幅器8からの入力信号を用いてビデオ信号を生成し、A/D変換器10に出力する。A/D変換器10では、位相変調器3において、符号系列による位相変調に用いた時間間隔Δt2と同じ間隔のレンジビン毎のディジタルビデオ信号に変換され、相関器11に出力する。
【0006】
相関器11では、変調符号生成器1から入力された符号長Nの符号系列とA/D変換器10から入力されたディジタルビデオ信号との相関処理をA/D変換器10から入力されるディジタルビデオ信号が1レンジビンづつシフトする毎に行ない、その結果をフーリエ変換器12に出力する。相関処理により目標との相対距離Rに相当する距離のレンジビンにピークが生じ、また、符号系列を繰り返し用いているために、符号長N個おきにピークが繰り返される。ただし、目標との相対速度による相対距離の変化は1レンジビンに相当する距離よりも十分に小さいとしている。
【0007】
フーリエ変換器12では、N個おきに入力される同じ距離範囲の情報を持ったP個のレンジビンの信号を用いてフーリエ変換を行ない、レンジビン毎の信号の0Hzから1/(2NΔt2)Hzまでの周波数成分を1/(PNΔt2)の周波数間隔の周波数ビン毎に分割して求め、その結果を包絡線検波器13に出力する。包絡線検波器13では、全てのフーリエ変換器12からの入力信号の振幅値を求め、その結果を検出器14に出力する。検出器14では、あらかじめ定めたスレッショルドと包絡線検波器13からの入力信号との強度の比較を行い、スレッショルドよりも大きい信号を目標とみなし、スレッショルドより大きい信号の存在するレンジビンより距離を求め、周波数ビンより相対速度に相当するドップラ周波数を求める。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においては、CWレーダ装置間の干渉を防ぐために、各CWレーダ装置に対し、異なる符号系列を用いて変調を行なう必要がある。しかしながら、上記のような、従来のCWレーダ装置では、変調符号系列として自己相関特性がインパルスに近い特殊な符号系列を用いているため、同一符号長での符号系列の数に制限があり、そのため、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においては、装置の個数に制約が生じる。一例として、バーカー系列の各符号長における符号系列の数を図9(a)に、M系列の各符号長における符号系列の数を図9(b)に示す。
【0009】
また、最大探知距離に相当する時間Tobs内のN個のレンジビンに対する相関処理による相対距離計測の結果を得るためには、数1に示すようにNの2乗回の積の演算と、N×(N−1)回の和の演算が必要となる。ただし、Rxy(τ)は相関値を、x(n)は符号系列、y(n)はディジタルビデオ信号を示す。
【0010】
【数1】
Figure 0004019640
【0011】
そのため、変調符号系列の符号長Nが大きくなるに従い、相対距離計測処理に要する時間が長くなるという課題があった。
【0012】
この発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、目標との相対距離と相対速度を計測するCWレーダ装置において、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においてもCWレーダ装置の個数の制約をうけず、さらに、相対距離計測処理に要する時間の短いCWレーダ装置を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1の発明によるCWレーダ装置は、ランダムな雑音を生成する雑音生成器と、雑音より2値信号を生成する2値化器と、2値信号を用いて、キャリア信号生成器で生成したキャリア信号を位相変調する位相変調器と、位相変調器からの出力信号を基にして、背景を含む目標に送信波として放射する送信アンテナと、目標および背景で反射した送信波を受信波として受ける受信アンテナと、受信波を基にして、キャリア信号を用いてビデオ信号に変換するダウンコンバータと、ビデオ信号よりディジタルビデオ信号を生成するA/D変換器と、2値信号より、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内においてマイナスからプラスに変わる時刻までの時間を全て求めるシフト時間計算器と、A/D変換器で生成するディジタルビデオ信号から、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対してシフト時間計算器で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なうSカーブ生成器と、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻に対する、Sカーブ生成器の出力信号を同じレンジビン同士でフーリエ変換するフーリエ変換器とを備えたものである。
【0014】
第2の発明によるCWレーダ装置は、第1の発明によるCWレーダ装置におけるシフト時間計算機を、2値化器で生成した2値信号よりあらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内のプラスからマイナスに変わる時刻までの時間を全て求めるシフト時間計算機とし、また、Sカーブ生成器を、A/D変換器で生成したディジタルビデオ信号からあらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対してシフト時間計算器で求めた全てのプラスからマイナスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトディジタルビデオ信号を生成し、それら時間シフトディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なうSカーブ生成器としたものである。
【0015】
第3の発明によるCWレーダ装置は、第1の発明によるCWレーダ装置におけるシフト時間計算機を、2値化器で生成した2値信号よりあらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内のマイナスからプラス、およびプラスからマイナスに変わる時刻までの時間を全て求めるシフト時間計算機とし、また、Sカーブ生成器を、A/D変換器で生成したディジタルビデオ信号からあらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対してシフト時間計算器で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトディジタルビデオ信号と全てのプラスからマイナスに変わる時刻までの時間をシフトし、符号を反転させた複数の時間シフトディジタルビデオ信号を生成し、それら時間シフトディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なうSカーブ生成器としたものである。
【0016】
第4の発明によるCWレーダ装置は、第1の発明によるCWレーダ装置に、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻に対するSカーブ生成器からの出力信号を同じレンジビン同士で、あらかじめ定める個数づつ加算を行ない、この加算結果をフーリエ変換器に出力するプリサミング器を備えたものである。
【0017】
第5の発明によるCWレーダ装置は、全くランダムな雑音を生成する雑音生成器と、雑音より2値信号を生成する2値化器と、2値信号を用いて、キャリア信号生成器で生成するキャリア信号を位相変調する位相変調器と、位相変調器からの出力信号を基にして、背景を含む目標に送信波として放射する送信アンテナと、目標および背景で反射した送信波を受信波として受ける受信アンテナと、受信波の電力を分配する分配器と、キャリア信号を互いに90度の位相差をもつ2つの信号に分配する90度ハイブリッド器と、分配器で電力分配される一方の信号と90度ハイブリッド器で生成される一方の信号からI成分ビデオ信号を生成する第一の位相検波器と、分配器で電力分配される他方の信号と90度ハイブリッド器で生成される他方の信号からQ成分ビデオ信号を生成する第二の位相検波器と、I成分ビデオ信号よりI成分ディジタルビデオ信号を生成する第一のA/D変換器と、Q成分ビデオ信号よりQ成分ディジタルビデオ信号を生成する第二のA/D変換器と、2値信号より、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内においてマイナスからプラスに変わる時刻までの時間を全て求めるシフト時間計算器と、シフト時間計算機で生成するあらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内のマイナスからプラスに変わる時刻までの時間の情報の複製を作成する複製器と、I成分ディジタルビデオ信号から、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対して複製器から入力される一方のシフト時間計算機で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトI成分ディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトI成分ディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なう第一のSカーブ生成器と、Q成分ディジタルビデオ信号から、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対して複製器から入力される他方のシフト時間計算機で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトQ成分ディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトQ成分ディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なうもう第二のSカーブ生成器と、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻に対する、第一のSカーブ生成器、および第二のSカーブ生成器の出力信号を用いて同じレンジビン同士でフーリエ変換するフーリエ変換器とを備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1を示すCWレーダ装置の構成図である。図において、15は雑音発生器、16は雑音発生器15で生成した雑音より2値信号を生成する2値化器、2はキャリア信号生成器、3は2値化器16で生成した符号系列を用いてキャリア信号生成器2で生成したキャリア信号を位相変調する位相変調器、4は位相変調器からの入力信号の電力増幅を行なう高出力電力増幅器、5は高出力電力増幅器4からの入力信号を、送信信号として空間に放射する送信アンテナ、6は目標、7は目標6等からの反射信号を受信する受信アンテナ、8は受信アンテナ7からの入力信号の電力を増幅する低雑音増幅器、9はキャリア信号生成器2からの入力信号と低雑音増幅器8からの入力信号を用いてビデオ信号を生成するダウンコンバータ、10はダウンコンバータから入力されるビデオ信号をディジタルビデオ信号に変換するA/D変換器、17は2値化器16から入力された2値信号からシフト時間を求めるシフト時間計算器(1)、18はシフト時間計算器(1)17から入力されたシフト時間とA/D変換器10から入力されたディジタルビデオ信号からSカーブを生成するSカーブ生成器(1)、12はSカーブ生成器(1)からの入力信号をフーリエ変換するフーリエ変換器、13はフーリエ変換器からの入力信号の振幅を求める包絡線検波器、14は包絡線検波器からの入力信号より目標との相対距離と相対速度を求める検出器である。また、図2は、2値化器16での処理内容を示す図であり、図3は、シフト時間計算器(1)17での処理内容を示す図である。図2および図3において、Saは雑音信号、Sbは2値信号である。
【0019】
次に、この動作について説明する。雑音発生器15では、平均0の全くランダムな雑音を生成し、2値化器16に出力する。2値化器16では、図2(a)に示すように、あらかじめ定めた時間間隔Δt1毎に雑音発生器15から入力された雑音信号Saをサンプリングし、図2(b)に示すように、サンプリングさた雑音信号Saの値が、0以上なら1、0未満なら−1に変換し、2値信号Sbを生成し、位相変調器3とシフト時間計算機(1)17に出力する。また、キャリア信号生成器2では、あらかじめ定めた周波数の正弦波のキャリア信号を生成し、位相変調器3とダウンコンバータ9に出力する。位相変調器3では、2値化器16で生成した2値信号Sbを用いて、キャリア信号生成器2で生成したキャリア信号を、Δt1毎に2値信号Sbの値に応じて順次位相変調し、その結果を高出力電力増幅器4に出力する。高出力電力増幅器4では、キャリア信号生成器からの入力信号の電力を増幅し、送信アンテナ5に出力する。
【0020】
送信アンテナ5では、高出力電力増幅器4からの入力信号を、送信信号として空間に放射する。送信信号は目標6、および背景に反射し反射信号となって受信アンテナ7で受信され、低雑音増幅器8に出力される。低雑音増幅器8では、受信アンテナ7からの入力信号の電力を増幅し、ダウンコンバータ9に出力する。
【0021】
一方、キャリア信号生成器2で生成したキャリア信号は、ダウンコンバータ9に出力される。ダウンコンバータ9では、キャリア信号生成器2からの入力信号と低雑音増幅器8からの入力信号を用いてビデオ信号を生成し、A/D変換器10に出力する。A/D変換器10では、ビデオ信号を位相変調器3において、符号系列による位相変調に用いた時間間隔Δt1と同じ間隔のレンジビン毎のディジタルビデオ信号に変換し、Sカーブ生成器(1)18に出力する。
【0022】
一方、シフト時間計算器(1)17では、図3に示すように、あらかじめ定めた時間間隔ΔtK毎にK個の基準時刻tk(k=0,1,…,K−1)を設定し、各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲Tobs内において、2値化器16から入力された2値信号Sbに対して、各基準時刻から2値信号Sbがマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mk(k=0,1,…,K−1,mk=0,1,…,Mk−1)を全て求め、Sカーブ生成器(1)18に出力する。ただし、Mkはk番目の基準時刻に対する2値信号Sbがマイナスからプラスに変わる時刻の個数をあらわしている。また、基準時刻tkの時間間隔ΔtKは最大探知距離に相当する時間範囲Tobsよりも長くても、短くても、同じでもかまわない。
【0023】
Sカーブ生成器(1)18では、A/D変換器10から入力されたディジタルビデオ信号よりK個の各基準時刻tkから最大探知距離に相当する時間Tobsの2倍の時間間隔の信号をK組取り出し、取り出したK組の信号のそれぞれの信号から、シフト時間計算機(1)17から入力された各基準時刻tkから2値信号Sbがマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mkだけ時間シフトさせたMk組の時間シフトディジタルビデオ信号を生成する。次に、K個の基準時刻tkのそれぞれに対して生成したMk組の時間シフトディジタルビデオ信号を時間範囲Tobs内において、同一レンジビン同士でMk個のデータの加算を行い、その結果をフーリエ変換器12に出力する。
【0024】
フーリエ変換器12では、シフト時間計算機(1)17において設定したK個の基準時刻に対して求めたK組のSカーブ生成器(1)18からの入力信号に対して同じレンジビン同士の信号を用いてフーリエ変換を行ない、レンジビン毎の信号の0Hzから1/(2ΔtK)Hzまでの周波数成分を1/(KΔtK)の周波数間隔の周波数ビン毎に分割して求め、その結果を包絡線検波器13に出力する。包絡線検波器13では、全てのフーリエ変換器12からの入力信号の振幅値を求め、その結果を検出器14に出力する。検出器14では、あらかじめ定めたスレッショルドと包絡線検波器13からの入力信号との強度の比較を行い、スレッショルドよりも大きい信号を目標とみなし、スレッショルドより大きい信号の存在するレンジビンより距離を求め、周波数ビンより相対速度に相当するドップラ周波数を求める。
【0025】
また、本実施の形態1では、シフト時間計算機(1)17において、各基準時刻tkから2値信号Sbがマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mkを全て求めているが、プラスからマイナスに変わる時刻までの時間を求めてもかまわない。
【0026】
さらに、Sカーブ生成器(1)18の詳細動作を説明するために、k=0の場合のSカーブ生成器(1)18での処理の内容を図4(a)から(b)に示す。図において、Sbは2値信号、Scはディジタルビデオ信号、Sdは時間シフトディジタルビデオ信号、SeはSカーブを示す。
【0027】
Sカーブ生成器(1)18では、最初に、図4(b)に示すように、A/D変換器10から入力されたディジタルビデオ信号Scより基準時刻t0から最大探知距離に相当する時間Tobsの2倍の時間間隔の信号を取り出す。
【0028】
次に、図4(c)に示すように、取り出した信号から、シフト時間計算機(1)17から入力された図4(a)に示す基準時刻t0から2値信号Sbがマイナスからプラスに変わる時刻までの時間a0、m0(m0=0、1、…、M0−1)だけ時間シフトさせたM0組の時間シフトディジタルビデオ信号Sd0、Sd1、…、SdM0−1を生成する。このような処理を行なうことによって、M0組の全ての時間シフトディジタルビデオ信号において、基準時刻t0から目標6との相対距離Rに相当する時間2R/c離れた時刻がマイナスからプラスに変化する時刻となる。
【0029】
最後に、生成したM0組の時間シフトディジタルビデオ信号Sd0、Sd1、…、SdM−1を時間範囲Tobs内において、同一レンジビン同士でM0個のデータの加算を行なう。同じレンジビン同士で加算を行なうことによって、図4(d)に示すように、目標6と相対距離Rに相当する時間2R/cの前後のレンジビンは一方がプラスの値のみ、一方がマイナスの値であるために、加算することによって積み重なる。一方、目標6と相対距離Rに相当する時間2R/cの前後のレンジビン以外のレンジビンでは、プラスとマイナスがランダムに存在するため、加算することによって値が0に近づき、SカーブSeを生成することができる。
【0030】
上記のようなCWレーダ装置では、全くランダムな雑音を元にして生成した2値信号を用いて位相変調を行なっているために、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、各CWレーダ装置に対し、異なる位相変調を行なうことが可能となり、CWレーダ装置の個数に制約をうけることはない。
【0031】
また、最大探知距離に相当する時間中のレンジビンの数が従来の方法と同じNとした場合、最大探知距離内のN個のレンジビンに対する相対距離計測の結果を得るために、従来の相関処理を用いる装置では、相対距離計測処理にNの2乗回の積の演算と、N×(N−1)回の和の演算が必要であったのに対し、本装置では、数2に示すように、N×(Mk−1)回の和の演算のみしか必要でなくなり、相対距離計測処理に要する時間が短くなるという効果がある。ただし、Mk<Nであり、Sk(τ)は基準時刻tkに対するSカーブの値を、y(n)はディジタルビデオ信号を示す。
【0032】
【数2】
Figure 0004019640
【0033】
実施の形態2
図5は、この発明の実施の形態2を示すCWレーダ装置の構成図である。図において、実施の形態1と同一または、相当部分には、同一符号を付してあるので、説明を省略する。図5において、19は、2値化器16から入力された2値信号からシフト時間を求めるシフト時間計算器(2)、20は、シフト時間計算器(2)19から入力されたシフト時間とA/D変換器10から入力されたディジタルビデオ信号からSカーブを生成し、その結果をフーリエ変換器12に出力するSカーブ生成器(2)である。
【0034】
シフト時間計算器(2)19では、あらかじめ定めた時間間隔ΔtK毎にK個の基準時刻tk(k=0,1,…,K−1)を設定し、各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲Tobs内において、2値化器16から入力された2値信号に対して、各基準時刻から2値信号がマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mk(k=0,1,…,K−1、mk=0,1,…,Mk−1)と2値信号がプラスからマイナスに変わる時刻までの時間bk、m'k(k=0,1,…,K−1、m'k=0,1,…,M'k−1)の全て求め、Sカーブ生成器(2)20に出力する。ただし、Mkはk番目の基準時刻に対する2値信号がマイナスからプラスに変わる時刻の個数を、M'kはk番目の基準時刻に対する2値信号がプラスからマイナスに変わる時刻の個数あらわしている。また、基準時刻tkの時間間隔ΔtKは最大探知距離に相当する時間範囲Tobsよりも長くても、短くても、同じでもかまわない。
【0035】
Sカーブ生成器(2)20では、A/D変換器10から入力されたディジタルビデオ信号よりK個の各基準時刻tkから最大探知距離に相当する時間Tobsの2倍の時間間隔の信号をK組取り出し、取り出したK組の信号のそれぞれの信号から、シフト時間計算機(2)19から入力された各基準時刻tkから2値信号がマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mkだけ時間シフトさせたMk組の時間シフトディジタルビデオ信号と各基準時刻tkから2値信号がプラスからマイナスに変わる時刻までの時間bk、mkだけ時間シフトさせ、かつ符号を反転させたM'k組の時間シフトディジタルビデオ信号と生成する。次に、K個の基準時刻tkのそれぞれに対して生成したMk+M'k組の時間シフトディジタルビデオ信号を時間範囲Tobs内において、同一レンジビン同士でMk+M'k個のデータの加算を行い、その結果をフーリエ変換器12に出力する。
【0036】
フーリエ変換器12では、シフト時間計算機(2)19において設定したK個の基準時刻に対して求めたK組のSカーブ生成器(2)20からの入力信号に対して、同じレンジビン同士の信号を用いてフーリエ変換を行ない、レンジビン毎の信号の0Hzから1/(2ΔtK)Hzまでの周波数成分を1/(KΔtK)の周波数間隔の周波数ビン毎に分割して求め、その結果を包絡線検波器13に出力する。包絡線検波器13では、全てのフーリエ変換器12からの入力信号の振幅値を求め、その結果を検出器14に出力する。検出器14では、あらかじめ定めたスレッショルドと包絡線検波器13からの入力信号との強度の比較を行い、スレッショルドよりも大きい信号を目標とみなし、スレッショルドより大きい信号の存在するレンジビンより距離を求め、周波数ビンより相対速度に相当するドップラ周波数を求める。
【0037】
上記のようなCWレーダ装置では、実施の形態1を示すCWレーダと同様に、全くランダムな雑音を元にして生成した2値信号を用いて位相変調を行なっているために、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、各CWレーダ装置に対し、異なる位相変調を行なうことが可能となり、CWレーダ装置の個数に制約をうけることはない。
【0038】
また、最大探知距離に相当する時間中のレンジビンの数が従来の方法と同じNとした場合、最大探知距離内のN個のレンジビンに対する相対距離計測の結果を得るために、従来の相関処理を用いる装置では、相対距離計測処理にNの2乗回の積の演算と、N×(N−1)回の和の演算が必要であったのに対し、本装置では、数3に示すように、N×(Mk+M'k−1)回の和の演算のみしか必要でなくなり、相対距離計測処理に要する時間が短くなるという効果がある。ただし、(Mk+M'k)<N、であり、S'(τ)は基準時刻tkに対するSカーブの値を、y(n)はディジタルビデオ信号を示す。
【0039】
【数3】
Figure 0004019640
【0040】
さらに、実施の形態1を示すCWレーダに比べ、最大探知距離が同じ場合にSカーブ生成時の加算に用いる信号の数が増えるために、目標の検出性能が向上するという効果もある。
【0041】
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3を示すCWレーダ装置の構成図である。図において、実施の形態1と同一または、相当部分には、同一符号を付してあるので、説明を省略する。図6において、21は、Sカーブ生成器(1)からの入力信号を同じレンジビン同士で加算し、その結果をフーリエ変換器12に出力するプリサミング器である。
【0042】
プリサミング器21では、シフト時間計算機(1)17において設定したK個の基準時刻に対して求めたK組のSカーブ生成器(1)18からの入力信号から複数のL組の信号を順次取り出し、取り出したL組の信号毎に同じレンジビン同士の信号の加算を行ない、その結果をフーリエ変換器12に出力する。ただし、LはKの約数とする。
【0043】
フーリエ変換器12では、(K/L)組のプリサミング器21からの入力信号に対して同じレンジビン同士の信号を用いてフーリエ変換を行ない、レンジビン毎の信号の0Hzから1/(2LΔtK)Hzまでの周波数成分を1/(KΔtK)の周波数間隔の周波数ビン毎に分割して求め、その結果を包絡線検波器13に出力する。包絡線検波器13では、全てのフーリエ変換器12からの入力信号の振幅値を求め、その結果を検出器14に出力する。検出器14では、あらかじめ定めたスレッショルドと包絡線検波器13からの入力信号との強度の比較を行い、スレッショルドよりも大きい信号を目標とみなし、スレッショルドより大きい信号の存在するレンジビンより距離を求め、周波数ビンより相対速度に相当するドップラ周波数を求める。
【0044】
上記のようなCWレーダ装置では、実施の形態1を示すCWレーダと同様に、全くランダムな雑音を元にして生成した2値信号を用いて位相変調を行なっているために、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、各CWレーダ装置に対し、異なる位相変調を行なうことが可能となり、CWレーダ装置の個数に制約をうけることはない。
【0045】
最大探知距離に相当する時間中のレンジビンの数が従来の方法と同じNとした場合、最大探知距離内のN個のレンジビンに対する相対距離計測の結果を得るために、従来の相関処理を用いる装置では、相対距離計測処理にNの2乗回の積の演算と、N×(N−1)回の和の演算が必要であったのに対し、本装置では、N×(Mk−1)回の和の演算のみしか必要でなくなり、相対距離計測処理に要する時間が短くなるという効果がある。ただし、Mk<Nである。
【0046】
さらに、周波数ビンの間隔を同じとした場合、フーリエ変換に用いる信号の数を減らすことができるため、フーリエ変換に要する時間が短くなり、相対速度計測処理に要する時間も短くなるという効果もある。
【0047】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4を示すCWレーダ装置の構成図である。図において、実施の形態1と同一または、相当部分には、同一符号を付してあるので、説明を省略する。図7において、22は、低雑音電力増幅器8からの入力信号の電力を分配する分配器、23は、シフト時間計算器(1)17からの情報の複製を作成し、その結果をSカーブ生成器(1)18aと18bに出力する複製器、24は、キャリア信号生成器2からの入力信号を互いに90度の位相差をもった2つの信号に分離する90度ハイブリッド器、25a、25bは分配器22からの入力信号と90度ハイブリッド器24からの入力信号より互いに90度の位相差をもつI成分、Q成分のビデオ信号を生成し、その結果をA/D変換器10a、10bに出力する位相検波器である。
【0048】
分配器22では、低雑音増幅器8からの入力信号の電力を分配し、一方を位相検波器25aに、もう一方を位相検波器25bに出力する。また、キャリア信号生成器2で生成したキャリア信号は、90度ハイブリッド器24に出力される。90度ハイブリッド器24では、キャリア信号生成器2からの入力信号を互いに90度の位相差をもった2つの信号に分離し、それぞれ位相検波器25a、25bに出力する。位相検波器25aでは、分配器22からの一方の入力信号と90度ハイブリッド器24からの一方の入力信号よりI成分ビデオ信号を生成し、A/D変換器10a出力する。同時に、位相検波器25bでは、分配器22からのもう一方の入力信号と90度ハイブリッド器24からのもう一方の入力信号よりQ成分ビデオ信号を生成し、A/D変換器10b出力する。
【0049】
A/D変換器10aでは、I成分ビデオ信号を、位相変調器3において、符号系列による位相変調に用いた時間間隔Δt1と同じ間隔のレンジビン毎のI成分ディジタルビデオ信号に変換し、Sカーブ生成器(1)18aに出力する。同時に、A/D変換器10bでは、Q成分ビデオ信号を、位相変調器3において、符号系列による位相変調に用いた時間間隔Δt1と同じ間隔のレンジビン毎のQ成分ディジタルビデオ信号に変換し、Sカーブ生成器(1)18bに出力する。
【0050】
一方、シフト時間計算器(1)17では、図3に示すように、あらかじめ定めた時間間隔ΔtK毎にK個の基準時刻tk(k=0,1,…,K−1)を設定し、各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲Tobs内において、2値化器16から入力された2値信号に対して、各基準時刻から2値信号がマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mk(k=0,1,…,K−1、mk=0,1,…,Mk−1)を全て求め、複製器23に出力する。ただし、Mkはk番目の基準時刻に対する2値信号がマイナスからプラスに変わる時刻の個数をあらわしている。また、基準時刻tkの時間間隔ΔtKは最大探知距離に相当する時間範囲Tobsよりも長くても、短くても、同じでもかまわない。複製器23では、シフト時間計算器(1)17からのシフト時間の情報を複製し、一方をSカーブ生成器(1)18aに、もう一方をSカーブ生成器(1)18bに出力する。
【0051】
Sカーブ生成器(1)18aでは、A/D変換器10aから入力されたI成分ディジタルビデオ信号よりK個の各基準時刻tkから最大探知距離に相当する時間Tobsの2倍の時間間隔の信号をK組取り出し、取り出したK組の信号のそれぞれの信号から、複製器23から入力された各基準時刻tkから2値信号がマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mkだけ時間シフトさせたMk組の時間シフトI成分ディジタルビデオ信号を生成する。次に、K個の基準時刻tkのそれぞれに対して生成したMk組の時間シフトI成分ディジタルビデオ信号を時間範囲Tobs内において、同一レンジビン同士でMk個のデータの加算を行い、その結果をフーリエ変換器12に出力する。同時に、Sカーブ生成器(1)18bでは、A/D変換器10bから入力されたQ成分ディジタルビデオ信号よりK個の各基準時刻tkから最大探知距離に相当する時間Tobsの2倍の時間間隔の信号をK組取り出し、取り出したK組の信号のそれぞれの信号から、複製器23から入力された各基準時刻tkから2値信号がマイナスからプラスに変わる時刻までの時間ak、mkだけ時間シフトさせたMk組の時間シフトQ成分ディジタルビデオ信号を生成する。次に、K個の基準時刻tkのそれぞれに対して生成したMk組の時間シフトQ成分ディジタルビデオ信号を時間範囲Tobs内において、同一レンジビン同士でMk個のデータの加算を行い、その結果をフーリエ変換器12に出力する。
【0052】
フーリエ変換器12では、シフト時間計算機(1)17において設定したK個の基準時刻に対して求めたK組のSカーブ生成器(1)18aおよびSカーブ生成器(1)18bからの入力信号の同じレンジビンの信号を用いてフーリエ変換を行ない、レンジビン毎の信号の0Hzから1/ΔtKHzまでの周波数成分を1/(KΔtK)の周波数間隔の周波数ビン毎に分割して求め、その結果を包絡線検波器13に出力する。包絡線検波器13では、全てのフーリエ変換器12からの入力信号の振幅値を求め、その結果を検出器14に出力する。検出器14では、あらかじめ定めたスレッショルドと包絡線検波器13からの入力信号との強度の比較を行い、スレッショルドよりも大きい信号を目標とみなし、スレッショルドより大きい信号の存在するレンジビンより距離を求め、周波数ビンより相対速度に相当するドップラ周波数を求める。
【0053】
上記のようなCWレーダ装置では、実施の形態1を示すCWレーダと同様に、全くランダムな雑音を元にして生成した2値信号を用いて位相変調を行なっているために、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、各CWレーダ装置に対し、異なる位相変調を行なうことが可能となり、CWレーダ装置の個数に制約をうけることはない。
【0054】
また、最大探知距離に相当する時間中のレンジビンの数が従来の方法と同じNとした場合、最大探知距離内のN個のレンジビンに対する相対距離計測の結果を得るために、従来の相関処理を用いる装置では、相対距離計測処理にNの2乗回の積の演算と、N×(N−1)回の和の演算が必要であったのに対し、本装置では、N×(Mk−1)回の和の演算のみしか必要でなくなり、相対距離計測処理に要する時間が短くなるという効果がある。ただし、Mk<Nである。
【0055】
さらに、周波数ビンの間隔を同じとした場合、計測できる最大周波数の範囲が倍になり、より相対速度が早い目標に対する相対速度計測が可能になるという効果もある。
【0056】
【発明の効果】
第1および第2の発明によれば、目標との相対距離と相対速度を計測するCWレーダ装置において、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、CWレーダ装置の個数の制約を受けず、相対距離計測処理に要する時間を短くすることができる。
【0057】
また、第3の発明によれば、目標との相対距離と相対速度を計測するCWレーダ装置において、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、CWレーダ装置の個数の制約を受けず、相対距離計測処理に要する時間を短くすることができ、さらに、第1の発明より、目標探知性能が向上する。
【0058】
また、第4の発明によれば、目標との相対距離と相対速度を計測するCWレーダ装置において、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、CWレーダ装置の個数の制約を受けず、相対距離計測処理に要する時間を短くすることができ、さらに、相対速度計測処理に要する時間も短くすることができる。
【0059】
また、第5の発明によれば、目標との相対距離と相対速度を計測するCWレーダ装置において、複数のCWレーダ装置を同時に運用するような環境においても、CWレーダ装置の個数の制約を受けず、相対距離計測処理に要する時間を短くすることができ、さらに、相対速度計測が可能な範囲を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明によるCWレーダ装置の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】 この発明によるCWレーダ装置の雑音信号と2値信号の関係の関係を示す図である。
【図3】 この発明によるCWレーダ装置のシフト時間を示す図である。
【図4】 この発明によるCWレーダ装置の相対距離計測処理を示す図である。
【図5】 この発明によるCWレーダ装置の実施の形態2を示す構成図である。
【図6】 この発明によるCWレーダ装置の実施の形態3を示す構成図である。
【図7】 この発明によるCWレーダ装置の実施の形態4を示す構成図である。
【図8】 従来のCWレーダ装置を示す構成図である。
【図9】 バーカー系列、M系列の符号長を示す図である。
【符号の説明】
1 変調符号生成器、 2 キャリア信号生成器、 3 位相変調器、
4 高出力電力増幅器、 5 送信アンテナ、 6 目標、
7 受信アンテナ、 8 低雑音増幅器 、9 ダウンコンバータ、
10、10a、10b A/D変換器、 11 相関器、
12 フーリエ変換器、 13 包絡線検波器、 14 検出器、
15 雑音発生器、 16 2値化器、 17 シフト時間計算器(1)、
18、18a、18b Sカーブ生成器(1)、 19 シフト時間計算器(2)、
20 Sカーブ生成器(2)、 21 プリサミング器、
22 分配器、 23 複製器、 24 90度ハイブリッド器、
25a、25b 位相検波器、 Sa 雑音信号、 Sb 2値信号、
Sc ディジタルビデオ信号、
Sd0〜SdM0−1 時間シフトディジタルビデオ信号、 Se Sカーブ

Claims (5)

  1. 全くランダムな雑音を生成する雑音生成器と、前記雑音より2値信号を生成する2値化器と、前記2値信号を用いて、キャリア信号生成器で生成したキャリア信号を位相変調する位相変調器と、前記位相変調器からの出力信号を基にして、背景を含む目標に送信波として放射する送信アンテナと、目標および背景で反射した前記送信波を受信波として受ける受信アンテナと、前記受信波を基にして、前記キャリア信号を用いてビデオ信号に変換するダウンコンバータと、前記ビデオ信号よりディジタルビデオ信号を生成するA/D変換器と、前記2値信号より、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内においてマイナスからプラスに変わる時刻までの時間を全て求めるシフト時間計算器と、前記A/D変換器で生成する前記ディジタルビデオ信号から、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対して前記シフト時間計算器で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なうSカーブ生成器と、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻に対する、前記Sカーブ生成器の出力信号を同じレンジビン同士でフーリエ変換するフーリエ変換器とを備えたことを特徴とするCWレーダ装置。
  2. 前記シフト時間計算器は、前記2値化器で生成する2値信号より、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内においてプラスからマイナスに変わる時刻までの時間を全て求め、
    前記Sカーブ生成器は、前記A/D変換器で生成する前記ディジタルビデオ信号から、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対してこのシフト時間計算器で求めた全てのプラスからマイナスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行ない、
    前記フーリエ変換器は、あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻に対するこのSカーブ生成器の出力信号を同じレンジビン同士でフーリエ変換するフーリエ変換器とを備えたことを特徴とする請求項1記載のCWレーダ装置。
  3. 前記シフト時間計算器は、前記2値化器で生成する2値信号より、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内においてマイナスからプラス、およびプラスからマイナスに変わる時刻までの時間を全て求め、
    前記Sカーブ生成器は、前記A/D変換器で生成する前記ディジタルビデオ信号から、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対してこのシフト時間計算器で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトディジタルビデオ信号と全てのプラスからマイナスに変わる時刻までの時間をシフトし、符号を反転させた複数の時間シフトディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行ない、
    前記フーリエ変換器は、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻に対するこのSカーブ生成器の出力信号を同じレンジビン同士でフーリエ変換するフーリエ変換器とを備えたことを特徴とする請求項1記載のCWレーダ装置。
  4. 前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻に対する前記Sカーブ生成器からの出力信号を同じレンジビン同士で、あらかじめ定める個数づつ加算を行ない、この加算結果をフーリエ変換器に出力するプリサミング器を備えたことを特徴とする請求項1記載のCWレーダ装置。
  5. 全くランダムな雑音を生成する雑音生成器と、前記雑音より2値信号を生成する2値化器と、前記2値信号を用いて、キャリア信号生成器で生成するキャリア信号を位相変調する位相変調器と、前記位相変調器からの出力信号を基にして、背景を含む目標に送信波として放射する送信アンテナと、目標および背景で反射した前記送信波を受信波として受ける受信アンテナと、前記受信波の電力を分配する分配器と、前記キャリア信号を互いに90度の位相差をもつ2つの信号に分配する90度ハイブリッド器と、前記分配器で電力分配される一方の信号と前記90度ハイブリッド器で生成される一方の信号からI成分ビデオ信号を生成する第一の位相検波器と、前記分配器で電力分配される他方の信号と前記90度ハイブリッド器で生成される他方の信号からQ成分ビデオ信号を生成する第二の位相検波器と、前記I成分ビデオ信号よりI成分ディジタルビデオ信号を生成する第一のA/D変換器と、前記Q成分ビデオ信号よりQ成分ディジタルビデオ信号を生成する第二のA/D変換器と、前記2値信号より、前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内においてマイナスからプラスに変わる時刻までの時間を全て求めるシフト時間計算器と、前記シフト時間計算機で生成する前記あらかじめ定める時間間隔毎の複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内のマイナスからプラスに変わる時刻までの時間の情報の複製を作成する複製器と、前記I成分ディジタルビデオ信号から、前記あらかじめ定める時間間隔毎の前記複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対して前記複製器から入力される一方の前記シフト時間計算機で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトI成分ディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトI成分ディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なう第一のSカーブ生成器と、前記Q成分ディジタルビデオ信号から、前記あらかじめ定める時間間隔毎の前記複数の基準時刻から最大探知距離に相当する時間の2倍以上の時間間隔の信号を複数取り出し、各基準時刻に対して取り出したそれぞれの信号より、同じ基準時刻に対して前記複製器から入力される他方の前記シフト時間計算機で求めた全てのマイナスからプラスに変わる時刻までの時間をシフトした複数の時間シフトQ成分ディジタルビデオ信号を生成し、これら複数の時間シフトQ成分ディジタルビデオ信号を各基準時刻から最大探知距離に相当する時間範囲内で同じレンジビン同士で加算を行なうもう第二のSカーブ生成器と、前記あらかじめ定める時間間隔毎の前記複数の基準時刻に対する、前記第一のSカーブ生成器、および前記第二のSカーブ生成器の出力信号を用いて同じレンジビン同士でフーリエ変換するフーリエ変換器とを備えたことを特徴とするCWレーダ装置。
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