JP4019469B2 - 電磁誘導式自動認識装置 - Google Patents

電磁誘導式自動認識装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触で、質問器と、車両等の移動体に取り付けられた応答器との間にて、磁界を媒体として、データの通信を行うようにした電磁誘導式自動認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、車両用電磁誘導式自動認識装置としては、図10にて示すものがある。この自動認識装置は、質問器10と、応答器20とにより構成されている。
質問器10は、送受信用アンテナコイル11と、このアンテナコイル11とともに共振回路を構成する共振用コンデンサ12と、制御回路13とを備えている。
【0003】
制御回路13は、ハイレベルにて制御信号A(図12参照)を送信回路14に出力する。この制御信号Aは、質問器10から応答器20への通信に必要な電力を供給するための一定のチャージ期間(図12参照)の間の信号に対応する。
また、制御回路13は、質問信号を表す制御信号A1を送信回路14に出力する。この制御信号A1は、チャージ期間の終了後の質問信号送信期間(図12参照)の間の信号に対応するもので、当該制御信号A1は、質問信号の内容に従って、ハイレベル或いはローレベルとなる。
【0004】
ここで、質問信号の1ビットはハイレベル期間とローレベル期間とにより構成され、データ“1”とデータ“0”は、ハイレベル期間とローレベル期間とを変えることによってPWM符号化される。
また、制御回路13は、ローレベルにて制御信号A2(図12参照)を送信回路14に出力する。この制御信号A2は、質問信号送信期間後の返信信号受信期間の間の信号に対応する。
【0005】
質問器10は、制御回路13に接続した送信回路14と、この送信回路14とアンテナコイル11との間に接続した駆動回路15と、アンテナコイル11及びコンデンサ12間の共通端子aと制御回路13との間に接続した復調回路16とを備えている。
ここで、駆動回路15はPチャネル型及びNチャネル型の両電界効果トランジスタ5a、5b(以下、FET5a、FET5bという)をハーフブリッジ構成に接続したものである。
【0006】
送信回路14は、制御回路13から制御信号Aを受けて、搬送波周波数f(Hz)にて振幅Vc(V)を有するクロックを送信出力B(図12参照)として駆動回路15に付与する。
また、送信回路14は、制御信号A1を受けて、この制御信号A1の内容を送信出力B1(図12参照)として駆動回路15に付与し、制御回路13から制御信号A2を受けて、電源電圧Vcに相当するハイレベルにて送信出力B2(図12参照)を駆動回路15に出力する。
【0007】
駆動回路15では、送信回路14からの送信出力Bのレベルが0(V)のとき、FET5aがオンし、一方FET5bはオフする。送信出力BのレベルがVc(V)のとき、FET5bがオンし、一方FET5aがオフする。
従って、両FET5a、5bは、送信回路14からの送信出力Bのレベル変化に応答して交互にオン、オフする。
【0008】
ここで、アンテナコイル11のインダクタンスL、共振用コンデンサ12の静電容量Cは、次の数1の式が成立するように調整されている。
【0009】
【数1】
f=(1/2π)(LC)-1/2
このため、アンテナコイル11とコンデンサ12とは、両FET5a、5bが交互に周波数fにてオン、オフすることで、周波数fにて直列共振する。このとき、アンテナコイル11に流れる共振電流によってこのアンテナコイル11に交流の誘導電圧C(図12参照)を発生させる。
【0010】
また、駆動回路15は、送信回路14から送信出力B1を受けて、両FET5a、5bを交互にオンオフして、アンテナコイル11の一端bの接地及びその解除の繰り返しのもと、アンテナコイル11とコンデンサ12との共振回路を交互に直列共振及び並列共振させる。これにより、アンテナコイル11は誘導電圧C1(図12参照)を発生する。なお、制御信号A1がローレベルのとき、アンテナコイル11とコンデンサ12との共振回路は直列共振を停止する。
【0011】
また、駆動回路15は、送信回路14から送信出力B2を受けて、FET5bのみをオンすることで、アンテナコイル11の一端bを接地して上記直列共振を停止するとともにアンテナコイル11とコンデンサ12を並列共振させる。このとき、アンテナコイル11は応答器20からの返信信号を受信する。復調回路16は、アンテナコイル11の受信した返信信号を、増幅して復調する。これにより、制御回路13は、復調回路16からの復調信号に基づき質問信号の内容に一致するか否かにつき確認する。
【0012】
一方、応答器20は、アンテナコイル11との間の応答用アンテナコイル21と、このアンテナコイル21と共に共振回路を構成する共振用コンデンサ21aと、アンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に接続した電源回路22と、アンテナコイル21の両端子間に接続した制御回路23と、この制御回路23に接続した記憶回路24とを備えている。
【0013】
アンテナコイル21は、コンデンサ21aとの並列共振のもと、質問器10のアンテナコイル11から交流磁界を媒体として各誘導電圧C及びC1を受信してそれぞれ応答器側給電誘導電圧M及び応答器側質問誘導電圧M1を発生する(図12参照)。ここで、アンテナコイル21及びコンデンサ21aの共振周波数は、アンテナコイル11からの交流磁界による共振周波数fに調整されている。
【0014】
電源回路22は、アンテナコイル21からの給電誘導電圧を整流しこの整流電圧を動作用電圧として制御回路23及び記憶回路24に付与する。これにより、制御回路23及び記憶回路24は動作状態におかれる。
制御回路23は、図11にて示すごとく、比較器23aを備えており、この比較器23aは、アンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に生ずる並列共振電圧を、直流電源23bからの基準電圧と比較する。そして、比較器23aの出力がハイレベルのとき、しきい値設定回路23cはしきい値Tを設定する。
【0015】
パルスデータ形成回路23dは、アンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に生ずる並列共振電圧を、しきい値設定回路23cの設定しきい値Tと比較して、パルスデータを形成してデコータ回路23eに出力する。
このデコータ回路23eは、パルスデータ形成回路23dからのパルスデータに基づき質問信号の内容を解読して解読データとして記憶回路24に出力する。
【0016】
そして、デコータ回路23eは、記憶回路24内に予め記憶してある質問器10の質問信号の内容を読み出して、この読み出しデータを、これに基づきアンテナコイル21とコンデンサ21aを直列共振させるように駆動回路23fに出力する。なお、デコータ回路23eは、チャージ期間及び質問信号送信期間において、アンテナコイル21とコンデンサ21aを並列共振させるデータを、記憶回路24から読み出して駆動回路23fに出力する。
【0017】
駆動回路23fは、駆動回路15と同様の構成を有するもので、この駆動回路23fは、FET5a、5bにそれぞれ対応するFET23g、23hを有する。そして、この駆動回路23fは、制御回路23の出力に基づき、両FET23g、23hを、アンテナコイル21及びコンデンサ21aを並列共振或いは直列共振させるようにオンオフする。
【0018】
次に、質問器10と応答器20との間の通信作動につき図12に基づいて説明する。
図12は、質問器10が応答器20へ電力を供給するチャージ期間、質問器10が応答器20へ質問信号を送信する質問信号送信期間、及び質問器10が応答器20から返信信号を受信する返信信号受信期間の三つの期間の時分割動作により、質問器10と応答器20との間の通信を行うことを示す。
【0019】
この時分割動作において、チャージ期間中、質問器10のアンテナコイル11は、共振用コンデンサ12と直列共振する。これに伴い、アンテナコイル11は交流磁界を発生し、この交流磁界を媒体として誘導電圧Cを送信する。
一方、応答器20のアンテナコイル21は、コンデンサ21aとの並列共振のもと、アンテナコイル11からの交流磁界を媒体として誘導電圧Cを受信して給電誘導電圧を発生する。すると、電源回路22は、アンテナコイル21からの給電誘導電圧を整流し電力として蓄えるとともに制御回路23及び記憶回路24に給電する。
【0020】
次の質問信号送信期間中には、質問器10では、アンテナコイル11が、制御回路13による制御のもと駆動回路15により駆動されて、コンデンサ12と共に直列共振したり、或いは、当該直列共振を停止してコンデンサ12と並列共振し、また、これら直列共振及び並列共振させる時間を変えることでPWM符号化したAM変調を交流磁界にかけて、この交流磁界を媒体として、応答器20に対し、命令、アドレス、データを表す質問信号を誘導電圧C1でもって送信する。
【0021】
一方、応答器20では、アンテナコイル21が、コンデンサ21aとの共振のもと、アンテナコイル11から交流磁界を媒体として誘導電圧C1を受信して質問誘導電圧M1を発生し、制御回路23が、この質問誘導電圧M1に基づき質問信号の内容(命令、アドレス、データ)を解読データ(図12にて符号E1参照)として記憶回路24に出力する。
【0022】
その後の返信信号受信期間中には、応答器20のデコーダ回路23eがその解読データに対応するデータを記憶回路24から読み出して駆動回路23fに出力する。これに伴う駆動回路23fのFET23g、23hのオンオフのもと、アンテナコイル21が、コンデンサ21aとの直列共振のもと、上記記憶回路24の出力データ交流磁界を媒体として質問器10に返信する。
【0023】
この場合、例えば、質問信号による命令がデータ読み取りの場合、応答器20は、記憶回路24内の指定アドレスの記憶データを返信信号としてアンテナコイル21により返信する。
また、質問信号がデータ書き込み信号である場合、応答器20は、記憶回路24の指定アドレスへのデータ書き込みが正常に完了したことを示すデータを返信信号としてアンテナコイル21により返信する。
【0024】
質問器10のアンテナコイル11は、共振コンデンサ12との並列共振のもと、アンテナコイル21からの返信信号を受信し、復調回路16が当該返信信号を復調する。質問信号による命令が上述のごとくデータ読み取りの場合、制御回路13は、復調回路16による復調データを照合し、応答器20を識別する。また、データ書き込みの場合、制御回路13は、復調回路16による復調データを照合し、応答器20を登録できたかにつき確認する。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記自動認識装置では、その質問信号送信期間において、アンテナコイル11とコンデンサ12の直列共振を停止して並列共振に切り替えるとき、アンテナコイル11とコンデンサ12との共通端子aに生じている共振電圧(即ち、共振エネルギー)は、アンテナコイル11の抵抗分により消費されて徐々に減少する。このため、共振電圧に残留振動が生じる。
【0026】
また、応答器20のアンテナコイル21の誘導電圧M(アンテナコイル21の受信交流磁界強度に対応する)は、質問器10と応答器20との間の距離が短い程高くなる。なお、図12にて誘導電圧Maは誘導電圧Mbより高い。
このため、応答器20の受信電圧の減少は、直列共振の残留振動に起因して、質問器10と応答器20との間の距離が短い程遅くなる。
【0027】
従って、質問器10と応答器20との間の距離が短い程、応答器20のアンテナコイル21の誘導電圧M1がしきい値T(図12参照)まで低下するに要する時間が遅れる。よって、応答器20の制御回路23で形成される解読データ即ちパルスデータのパルス幅(誘導電圧M1がしきい値T以下となる幅)が、質問器10と応答器20との間の距離が短いほど狭くなる(図12にて各符号Ea、Eb参照)。なお、図12にてパルス幅Eaはパルス幅Ebより狭い。
【0028】
換言すれば、質問器10と応答器20との間の距離が短い程、制御回路13の制御信号A1即ち質問信号の波形が、応答器20の解読データのパルス波形において崩れる。このことは、応答器20が質問器10の質問信号を正確には解読できないという不具合が生じることを意味する。
また、質問器のアンテナコイル11の抵抗分がその周囲温度の低下に伴い減少すると、アンテナコイル11のQLは次の数2の式に従い大きくなり、直列共振時のアンテナコイル11の共通端子aに生じる共振電圧VLは数3の式に従い増加する。
【0029】
【数2】
Figure 0004019469
この数2の式で、Lは、アンテナコイル11のインダクタンスを表す、また、Rは、アンテナコイル11の抵抗分を表す。
【0030】
【数3】
|VL|=QL×|E|
この数3の式で、|E|は、直列共振の印加電圧を表す。
さらに、共振エネルギーは、直列共振を停止して並列共振に切り替えるとき、アンテナコイル11の抵抗分によって消費されにくくなり、残留振動が長くなる。
【0031】
よって、質問器10の質問信号の送信にあたり、制御信号A1が周囲温度によるアンテナコイル11の抵抗分の変化により歪むから、質問信号の送信を精度よく行うことができない。
その結果、応答器20が質問信号を正確に解読できないという不具合が生じる。
【0032】
本発明は、以上のようなことに対処するため、質問器の質問信号の解読を応答器によって精度よく行うようにした電磁誘導式自動認識装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、質問器の質問信号を外乱の影響を受けることなく、精度よく送信するようにした電磁誘導式自動認識装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、質問器は、質問用アンテナコイルの周囲温度を検出する温度センサを有し、質問器の制御回路は、温度センサが検出した温度に応じ、振回路の交互共振時の直列共振の停止時間を検出した温度と逆比例するように設定する
【0036】
これにより、質問用アンテナコイルの周囲温度が変動しても、これに影響されることなく、質問器の質問信号を精度よく送信することができる
【0037】
これにより、種々の外乱の影響を受けることなく、質問器の質問信号を精度よく送信することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る電磁誘導式自動認識装置の第1実施形態の要部を示している。この第1実施形態では、図1にて示すごとく、応答器20Aが、図10にて示す応答器20に代えて採用されている。
【0039】
応答器20Aは、上記応答器20において、制御回路23に代えて制御回路23Aを採用し、かつ、レベル検波回路25を付加した構成となっている。
レベル検波回路25は、アンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に生ずる交流誘導電圧(共振電圧)の振幅を包絡線検波するとともにこの包絡線検波を直流レベルに変換して制御回路23Aの比較器23aに出力する。この場合、当該直流レベルは、アンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に生ずる交流誘導電圧に比例する。
【0040】
制御回路23Aは、上記制御回路23において、しきい値設定回路23cに代えて、しきい値設定回路23iを採用した構成となっている。
この制御回路23Aでは、比較器23aは、図11の場合とは異なり、レベル検波回路25の出力レベルを直流電源23bの基準電圧と比較する。そして、この比較器23aの比較出力は、レベル検波回路25の出力レベルが直流電源23bの基準電圧より高いときハイレベルとなり、レベル検波回路25の出力レベルが直流電源23bの基準電圧より低いときローレベルとなる。
【0041】
しきい値設定回路23iは、比較器23aからのハイレベルの比較出力に基づき、しきい値T2を設定しきい値として出力し、比較器23aからのローレベルの比較出力に基づき、しきい値T1を設定しきい値として出力する。ここで、しきい値T2は、しきい値T1よりも大きい(図3参照)。
パルスデータ形成回路23dは、図11に示す場合と異なり、アンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に生ずる誘導電圧M1をしきい値設定回路23iからの設定しきい値T1又はT2と比較にして、この比較結果に基づきパルスデータ(質問信号の内容を表す)を形成して記憶回路24に出力する。
【0042】
このように構成した本第1実施形態では、質問信号送信期間において、応答器20のアンテナコイル21が、質問器10から交流磁界を媒体として送信される誘導電圧C1を受信すると、このアンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に生ずる誘導電圧M1に基づきレベル検波回路25から直流レベルが出力される。
【0043】
すると、制御回路23Aでは、比較器23aが、レベル検波回路25の出力レベルを直流電源23bの基準電圧と比較し、しきい値設定回路23iが、比較器23aの比較出力に基づき、上述のごとく、しきい値T1又はT2を設定して出力する。
これに伴い、パルスデータ形成回路23dが、しきい値設定回路23iの設定しきい値及びアンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子からの誘導電圧M1に基づきパルスデータE1(図3参照)を形成する。
【0044】
この場合、上述のごとく、レベル検波回路25からの直流レベルは、アンテナコイル21とコンデンサ21aとの共通端子に生ずる誘導電圧M1に比例するので、誘導電圧M1が高いときにはしきい値T2が設定され、逆に、誘導電圧M1が低いときにはしきい値T1が設定される。
その結果、誘導電圧M1がしきい値まで低下するに要する時間が、誘導電圧M1の高低とはかかわりなく、ほぼ一定となる。
【0045】
よって、パルスデータE1のパルス幅は、質問信号のパルス幅と同じになる(図3にて符号Ea参照)。このことは、誘導電圧M1の高低とはかかわりなく、質問信号の内容を応答器20Aにおいて正しく解読できることを意味する。その他の構成、作動及び作用効果は、図11乃至図12の場合と同様である。
(第2実施形態)
図4乃至図6は、本発明の第2実施形態の要部を示している。
【0046】
この第2実施形態では、図4にて示すごとく、質問器10Aが、図10にて示す質問器10に代えて採用されている。
質問器10Aは、上記質問器10において、レベル検波回路17を付加した構成となっている。
レベル検波回路17は、アンテナコイル11とコンデンサ12との共通端子aに生ずる直列共振電圧の振幅を包絡線検波するとともにこの包絡線検波を直流レベルに変換して制御回路13に出力する。この場合、当該直流レベルは、アンテナコイル11とコンデンサ12との共通端子aに生ずる直列共振電圧に比例する。
【0047】
制御回路13は、制御信号A1のローレベルの幅を、アンテナコイル11とコンデンサ12の直列共振停止時間特性データに基づき調整し、この調整結果に基づき制御信号A1を送信回路14に出力する。
ここで、上記直列共振停止時間特性データは次のように設定されている。
アンテナコイル11とコンデンサ12との共通端子aに生ずる直列共振電圧が高い程しきい値T(図12参照)まで低下するに要する時間は長い。逆に、当該直列共振電圧が低い程上記しきい値Tまで低下するに要する時間は短い。
【0048】
従って、共通端子aに生ずる直列共振電圧と逆比例するように、アンテナコイル11とコンデンサ12の直列共振の停止時間Toff(制御信号A1のローレベルの幅に対応する)を設定しておけば、当該直列共振電圧のしきい値Tまで低下する時間は、この直列共振電圧の高低とは関係なく、ほぼ一定となる。その結果、応答器20の制御回路23で形成されるパルスデータE1の幅が質問信号の内容からずれることがない。
【0049】
このような観点から、上記直列共振停止時間特性データは、図5にて示すように、上記停止時間Toffを、共通端子aに生ずる直列共振電圧と逆比例する直線で特定することとした。従って、図12にて示す制御信号A1は、そのローレベルの幅にて、上記直列共振停止時間特性データに基づき、共通端子aの直列共振電圧に応じて調整される(図6参照)。これにより、アンテナコイル11とコンデンサ12との共通端子に生ずる直列共振電圧が外乱により変動しても、質問器10Aからの送信質問信号は精度よく応答器20により受信され得る。
【0050】
よって、この質問信号は、応答器20の制御回路23において、質問器10Aと応答器20との間の距離を一定とした場合には、しきい値Tとの関係でパルスデータE1として正しく形成される。従って、上記パルスデータが質問信号の内容に精度よく一致し得る。
(第3実施形態)
図7及び図8は本発明の第3実施形態を示している。
【0051】
この第3実施形態では、図7にて示すごとく、質問器10Bが、図10にて示す質問器10に代えて採用されている。
質問器10Bは、上記質問器10において、温度センサ18を付加した構成となっている。温度センサ18は、質問器10Bのアンテナコイル11の周囲温度を検出する。
【0052】
制御回路13は、制御信号A1のローレベルの幅を、アンテナコイル11とコンデンサ12の直列共振停止時間特性データに基づき調整し、この調整結果に基づき制御信号A1を送信回路14に出力する。
ここで、上記直列共振停止時間特性データは次のように設定されている。
アンテナコイル11の内部抵抗値は、このアンテナコイル11の周囲温度にほぼ比例して変化する。このため、アンテナコイル11とコンデンサ12との共通端子aに生ずる直列共振電圧が、アンテナコイル11の内部抵抗値の変化に応じて変化する。
【0053】
従って、アンテナコイル11の周囲温度と逆比例するように、アンテナコイル11とコンデンサ12の直列共振の停止時間Toffを設定しておけば、アンテナコイル11とコンデンサ12の直列共振電圧のしきい値Tまで低下する時間は、周囲温度の高低とは関係なく、ほぼ一定となる。その結果、応答器20の制御回路23で形成されるパルスデータE1の幅が質問信号の内容からずれることがない。
【0054】
このような観点から、上記直列共振停止時間特性データは、図8にて示すように、上記停止時間Toffを、周囲温度と逆比例する直線で特定することとした。
従って、図12にて示す制御信号A1は、そのローレベルの幅にて、上記直列共振停止時間特性データに基づき、温度センサ18の検出温度に応じて調整される。
【0055】
よって、このような制御信号A1の調整のもと、質問器10Bから質問信号が送信されると、この質問信号は、質問器10Bと応答器20との間が一定であれば、応答器20の制御回路23において、しきい値Tとの関係でパルスデータE1として正しくく形成される。
従って、上記パルスデータが質問信号の内容に精度よく一致し得る。
(第4実施形態)
図9は本発明の第4実施形態を示している。
【0056】
この第4実施形態では、図12にて述べた制御回路13の制御内容が、図9にて示す制御フローチャートに従い、制御回路13に設けたマイクロコンピュータにより実行される。
即ち、図10乃至図12にて説明したチャージ期間の処理がステップ30にてなされると、ステップ40において、質問器10から応答器20への質問信号の送信処理がなされる。
【0057】
そして、応答器20が質問信号の解読処理のもと返信信号を返信すると、質問器10におけるこの返信信号の受信処理がステップ50にてなされる。そして、応答器20の返信信号の内容が質問信号の内容と一致しなければ、ステップ60におけるNOとの判定がなされ、ステップ70にて、アンテナコイル11とコンデンサ12との直列共振の停止時間Toff、即ち、図12にて示す制御信号A1のローレベルの幅が、ステップ60におけるYESとの判定をもたらすように変更処理される。
【0058】
その後、ステップ60におけるYESとの判定後、質問器10から質問信号が送信されると、この質問信号は、質問器10と応答器20との間が一定であれば、応答器20の制御回路23において、しきい値Tとの関係でパルスデータE1として正しく形成される。
従って、上記パルスデータが質問信号の内容に精度よく一致し得る。
【0059】
なお、本発明の実施にあたり、上記第2乃至第4の実施形態の構成のいずれかに上記第1実施形態の構成を付加すれば、上記第1実施形態と、上記第2乃至第4の実施形態のいずれかとの相乗効果が達成され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用自動認識装置の第1実施形態を示す要部ブロック図である。
【図2】図1の制御回路の詳細回路図である。
【図3】図1の主要構成素子の入出力波形を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態を示す要部ブロック図である。
【図5】図4のアンテナコイルとコンデンサとの直列共振の停止時間とその直列共振電圧との関係を示すグラフである。
【図6】図4のアンテナコイルの出力波形を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態を示す要部ブロック図である。
【図8】図7のアンテナコイルとコンデンサとの直列共振の停止時とアンテナコイルの周囲温度との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第4実施形態を示すフローチャートである。
【図10】従来の自動認識装置のブロック図である。
【図11】図10の応答器の制御回路の詳細回路図である。
【図12】図10の主要構成素子の入出力波形を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10乃至10B…質問器、17、25…レベル検出回路、
18…温度センサ、20、20A…応答器、23、23A…制御回路。

Claims (1)

  1. 質問器と応答器とからなり、前記質問器から前記応答器へ質問信号を送信し、この後、前記質問器が前記応答器から返信信号を受信する電磁誘導式自動認識装置において、
    前記質問器は、
    質問用アンテナコイルと共振用コンデンサとからなる共振回路と、
    前記質問用アンテナコイルに接続された駆動回路と、
    前記質問信号を表す制御信号を出力する制御回路と、
    前記制御回路からの前記制御信号を受けて、その制御信号の内容を送信出力として前記駆動回路に付与する送信回路とを備え、
    前記駆動回路は、前記付与された送信出力により、前記共振回路を交互に直列共振及び並列共振させて、前記質問用アンテナコイルから生ずる磁界を媒体として前記質問信号を前記応答器に送信させるようになっており、
    前記応答器は、
    応答用アンテナコイルと共振用コンデンサとからなる共振回路と、
    前記応答用アンテナコイルが、前記共振用コンデンサとの並列共振のもと前記質問用アンテナコイルの磁界を媒体として前記質問信号を受信して発生した共振電圧をしきい値と比較してパルスデータを形成し、そのパルスデータに基づき前記質問信号の内容を解読して前記質問信号に対する応答データを形成し、この応答データに基づき前記応答用アンテナコイルを制御して、前記応答用アンテナコイルからその磁界を媒体として前記質問器に前記応答信号を返信させる制御回路とを有しており、
    前記質問器は、前記質問用アンテナコイルの周囲温度を検出する温度センサを有し、
    前記質問器の制御回路は、前記温度センサが検出した温度に応じ、記共振回路の交互共振時の直列共振の停止時間を前記検出した温度と逆比例するように設定することを特徴とした電磁誘導式自動認識装置。
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