JP4017533B2 - ベンゾジイミダゾール化合物およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規化合物であるベンゾジイミダゾール化合物およびそれらの製造方法に関し、さらに詳しくは、プロトンセンサー、導電性高分子、エレクトロルミネッセンス(EL)素子の発光材料、電荷注入材料、電荷輸送材料、燃料電池の電荷移動材料などとして期待されるベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーの原料の提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】
従来、イミダゾール構造を1分子中に1つ有するベンゾイミダゾールはπ共役高分子の骨格などにおいて知られており(非特許文献1〜10)フォトルミネッセンス、酸−塩基挙動、電気伝導度などで特徴を有している。しかし、イミダゾール構造を1分子中に2つ有するベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーについてはこれまで例がなく、新規なポリマーとして機能性が期待される。ベンゾジイミダゾール化合物については、一部のものが知られている(非特許文献11)。
【0003】
【非特許文献1】
Grimmett MR. In: Katritzky AR, Rees CW, Potts KT, editors. Comprehensive heterocyclic chemistry, vol. 5. Oxford: Pergamon, 1984. P.345.
【非特許文献2】
J. Am. Chem. Soc. 1988, 110, 4105.
【非特許文献3】
Langmuir 1997, 13, 4807.
【非特許文献4】
J. Chem. Soc., Perkin Trans 2 1986, 1917.
【非特許文献5】
Macromol. Chem. Phys. 1998, 199, 1807.
【非特許文献6】
Inorg. Chem. Acta. 1999, 296, 254.
【非特許文献7】
Polymer 2002, 43, 1287-1293.
【非特許文献8】
Bull. Chem. Soc. Jpn. 1999, 72, 621.
【非特許文献9】
Macromol. Chem. Phys. 2001, 202, 2335-2340.
【非特許文献10】
Reactive & Functional Polymers 2000, 46, 49-53.
【非特許文献11】
Chimica Acta Turcica 1986, 14, 285-298.
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、新規なベンゾジイミダゾールユニットを含有するポリマーの原料とそれらの製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、下記一般式(10)で表されることを特徴とするベンゾジイミダゾール化合物、およびその製造方法を提供する。
(上式中のR1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、または硫黄、窒素、リン、酸素もしくはケイ素を1以上含んでもよいC1 〜 22の炭化水素基を表す。Ar 1またはAr 2は、それぞれ独立にアリール基を表す。)
【0006】
上記のベンゾジイミダゾール化合物は、ベンゾジイミダゾールユニットを構造中に含有することを特徴とする下記一般式(6)で表されるポリマーまたはオリゴマーの原料として有用である。
(上式中のR1〜R4は前記と同じ意味であり、Yは、反応基を有するアルキル基またはアリール基の反応残基を表し、mは1以上の数であり、nは0以上の数であり、mとnとの合計は2以上から、重量平均分子量(Mw)が1,000,000になる値である。)
【0007】
前記一般式(6)で表されるポリマーは、単独重合体、ランダム共重合体、交互共重合体またはブロック共重合体のいずれでもよい。これらのポリマーは、その酸性度によるUV吸収の変化を利用することにより、プロトンセンサーとしても使用できる。
【0008】
なお、本発明においてR1〜R4で表される「炭化水素基」とは、水素および炭素を含む有機基を意味し、例えば、脂肪族基、芳香族基、環式脂肪族基、および複素環式化合物を意味し、これらの基は、硫黄、窒素、リン、酸素もしくはケイ素などのヘテロ原子を含んでもよい。また、R1、R2で表される「炭化水素基」としては直鎖状、もしくは分岐鎖状のアルキル基が代表的である。好ましくは炭素数1〜12のアルキル基である。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。前記一般式(10)で表される化合物は新規化合物であり、その原料である前記一般式(1)で表される化合物は以下の第1の方法および第2の方法によって製造することができる。
【0010】
[第1の方法]
1,2,4,5−テトラアミノベンゼンと、下記一般式(2)で表される化合物とを反応させることを特徴とする下記一般式(3)で表されるベンゾジイミダゾール化合物の製造方法。
(上式中のRは、前記のR1〜R4と同じ意味である。一般式(3)中の同一分子上のRは、同一でも異なってもよい。)
【0011】
上記方法の代表例として、R1およびR2がヘプチル基である場合を挙げて上記第1の方法を具体的に説明する。好ましくは酸性条件下で、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン(塩酸塩など)と2当量のオクチルアルデヒドまたはオクタン酸を縮合反応させる。さらに詳しくは、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン(1モル)とオクチルアルデヒドあるいはオクタン酸(2モル)を酸(1ミリモル〜50モル)の存在下で反応させる。反応により得られる粗生成物は必要に応じて抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィおよび再結晶などで精製を行う。反応溶媒としては、酸自身を用いることも可能であり、またメタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、その他の一般的な化合物を溶媒に用いることも可能である。
【0012】
上記で使用する酸としては、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ポリリン酸、その他の酸を使用することが可能であり、反応温度は、原料仕込み量、溶媒量、溶媒の種類などにより異なるが、反応混合物が固化して反応が進まなくなる温度以上である必要があり、溶媒、原料などが揮散により大量に消失する温度以下である必要がある。一般的には20℃〜180℃、好ましくは50℃〜150℃の範囲である。反応時間は約1〜48時間である。
【0013】
また、前記一般式(1)の化合物は、前記で得られた一般式(3)の化合物にハロゲン化剤を反応させてハロゲン化することで、ベンゼン環の3,6位の水素をハロゲンに置換できる。臭素によるジブロモ化を例に挙げて説明すると、ジオクチルベンゾ[1,2−d,4,5−d’]ジイミダゾール(一般式(3)の化合物)(1モル)の有機溶液もしくは水などへの分散液に、臭素(Br2)(1モル〜100モル)または臭素(Br2)−触媒類を加えて反応させる。反応により得られる粗生成物は必要に応じて抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィおよび再結晶などで精製を行う。反応溶媒としてはハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、その他の一般的な化合物を溶媒に用いることが可能である。臭素化反応に際しては、反応を促進するために、触媒や添加剤などを用いることも好ましい。
【0014】
触媒や添加剤の例としては、硫酸、塩酸、臭化水素酸などの鉱酸類、塩化鉄、塩化亜鉛などのルイス酸類、ヨウ素(I2)などの臭素(Br2)以外のハロゲン類、鉄、ニッケルなどの重金属類、過酸化水素水、過ヨウ素酸などの酸化剤類などが挙げられる。臭素化反応においては、臭化水素酸が副生するが、臭素(Br2)の使用量を低減するために、この副生臭化水素酸を、系内で過酸化水素水などの酸化剤を用いて、酸化により臭素(Br2)へと戻しながら反応を行うことも好ましい方法である。反応温度は、原料仕込み量、溶媒量、溶媒の種類などにより異なるが、反応混合物が固化して反応が進まなくなる温度以上である必要があり、溶媒、原料などが揮散により大量に消失する温度以下である必要がある。一般的には−20℃〜100℃、好ましくは10℃〜80℃の範囲である。反応時間は約1〜48時間である。以上は臭素によるハロゲン化の例を示したが、その他の一般的なハロゲン化剤によるハロゲン化も可能である。
【0015】
[第2の方法]
下記一般式(5)で表される1,2,4,5−テトラアミノベンゼン誘導体と、下記一般式(2)で表される化合物とを反応させることを特徴とする下記一般式(4)で表されるベンゾジイミダゾール化合物の製造方法。
(上式中のRは、前記のR1〜R4と同じ意味である。X1またはX2は、それぞれ独立に塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子を表す。一般式(4)中の同一分子上のRは、同一でも異なってもよい。)
【0016】
上記第2の方法を、Rがヘプチル基であり、X1およびX 2 がハロゲン原子である場合を挙げて具体的に説明する。1,2,4,5−テトラアミノベンゼンの3,6位を予めハロゲン化した化合物を原料に用い、酸性条件下で2当量のオクチルアルデヒドあるいはオクタン酸と反応させる。さらに詳しくは、1,2,4,5−テトラアミノ−3,6−ジブロモベンゼンなどのハロゲン化物(1モル)とオクチルアルデヒドあるいはオクタン酸(2モル)を酸(1ミリモル〜50モル)の存在下で反応させる。反応により得られる粗生成物は必要に応じて抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィおよび再結晶などで精製を行う。反応溶媒としては、酸自身を用いることも可能であり、また、メタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、その他の一般的な化合物を溶媒に用いることも可能である。使用できる酸および反応条件などは[0012]に記載の内容と同様である。
【0017】
更に前記一般式(1)におけるR3およびR4の少なくとも一方が、水素原子以外の基である化合物は、以下の方法で製造することができる。
下記一般式(4)で表される化合物の窒素原子に結合している水素原子を、R3および/またはR4の基で置換することを特徴とする下記一般式(1)で表されるベンゾジイミダゾール化合物の製造方法。
(上式中のR1〜R4、X1、X2は、前記と同じ意味である。)
【0018】
代表例として、R1およびR2がヘプチル基であり、アミノプロトンをメチル基と置換する方法を挙げる。この方法は一般式(4)の化合物とアルカリおよびハロゲン化メチルを反応させる方法である。さらに詳しくは、一般式(4)の化合物(1モル)の溶液に水素化ナトリウム(2モル)を加えた後、ヨウ化メチルを加えて反応させる。反応により得られる粗生成物は必要に応じて酸洗浄、抽出、蒸留、カラムクロマトグラフィおよび再結晶などで精製を行う。反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、その他の一般的な化合物を溶媒に用いることも可能である。
【0019】
以上は、第1および第2の方法で用いる前記一般式(2)の化合物としてオクチルアルデヒドあるいはオクタン酸を使用する場合を代表例として説明したが、アルデヒドまたはカルボン酸としては、前記以外のアルキル化合物、不飽和炭化水素を有する化合物、芳香族化合物などを用いることも可能である。ここでアルキル基は、炭素数1〜22のアルキル基であり、例としては、前記ヘプチル基以外に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、イソブチル基、2−エチルヘキシル基などを挙げることができる。また、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を一つ以上含むアルキル基や不飽和結合を含むものも使用することが可能である。反応温度は、原料仕込み量、溶媒量、溶媒の種類などにより異なるが、反応混合物が固化して反応が進まなくなる温度以上である必要があり、溶媒、原料などが揮散により大量に消失する温度以下である必要がある。一般的には20℃〜180℃、好ましくは50℃〜150℃の範囲である。反応時間は約1〜48時間である。
【0020】
前記のベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーは、次のようにして製造することができる。すなわち、下記一般式(1)で表される化合物と、下記一般式(7)で表される化合物(コモノマー)とを反応させて下記一般式(6)で表されるベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーを得る方法、または下記一般式(1)で表される化合物を単独で重合させ、下記一般式(8)で表されるベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーを得る方法である。
【0021】
(上式中のR1〜R4、Yは前記と同じ意味である。mとnとはそれぞれ1以上であり、m+nは2以上から、重量平均分子量(Mw)が1,000,000になる値であり、X1〜X4は、それぞれ独立に、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン、ホウ素誘導体、メチン水素、スズ誘導体、グリニヤール試薬(マグネシウム−ハロゲン−)、リチウムなどのアルカリ金属およびその他の重合可能な基を表す。)
【0022】
(上式中のR1〜R4およびX1、X2は前記と同じ意味であり、mは2以上の数である。重量平均分子量(Mw)が1,000,000になる値である。)
【0023】
前記一般式(7)中のYで表される基は、芳香族基もしくは脂肪族基であり、特にこれらの基は共役基であることがより好ましい。好ましい具体例としては、例えば、芳香族基としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アントラセン環、ピレン環、ターフェニル環、カルバゾール環、トリフェニレン環、クリセン環、ベンズアントラセン環、ビピリジン環、ターピリジン環、ビチオフェン環、ターチオフェン環、ペンタセン環、ベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ベンズイミダゾール環、インデン環、キノリン環、フェナントロリン環、ベンゾチアゾール環、ベンゾチオフェン環、フルオレン環、9,9−ジアリールフルオレン環、9,9−ジアルキルフルオレン環などが挙げられる。脂肪族基としては、エチレン、ブタジエン、ヘキサトリエンなどのポリアセチレン構造を持つ基が好ましい。特にベンゼン環およびフルオレン環、9,9−ジアリールフルオレン環、9,9−ジアルキルフルオレン環などの如く、ベンゼン環、フルオレン環およびその置換誘導体が好ましい。以上の化合物は好ましい化合物の例示であり、本発明は上記例示の基に限定されるものではない。
【0024】
前記ベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーは、前記一般式(1)の化合物と前記一般式(7)の化合物とを等モル比もしくは任意の割合で、適当な溶剤中において約20℃〜120℃の反応温度で約1〜96時間反応させることにより、前記一般式(6)で表される反応生成物(ポリマー)を生成させ、該反応生成物を分離することによって目的物が得られる。上記反応に際しては前記一般式(1)の化合物と前記一般式(7)の化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、また、それぞれ複数種を混合して用いてもよい。また、前記一般式(7)の化合物を用いず、前記一般式(1)の化合物単独もしくは複数種での重合による前記一般式(8)で表される反応生成物(ポリマー)の生成も可能である。
【0025】
本発明の一般式(1)の化合物を用いて前記一般式(6)または(8)で表されるポリマーを製造する方法を、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」(一般式(1)でR1、R2=ヘプチル基、R3、R4=t−ブトキシカルボニル基、X1、X2=臭素基)を用いる方法を代表例として説明する。
【0026】
第1の方法は、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」とボロン酸エステルまたはスズ化合物との金属触媒を用いる共重合または単独重合による方法である。さらに詳しくは、不活性ガス雰囲気下で、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」(1モル)と芳香族またはヘテロ環化合物などのジボロン酸エステルまたはジスズ化合物(1モル)をパラジウム0価錯体などの金属触媒(0.1ミリモル〜1モル)と炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ試薬(1モル〜100モル)を反応試剤として溶媒中で反応させて得られる。
【0027】
溶媒は、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトンなどの化合物が使用可能であり、アルカリ水溶液との2相反応、1相反応、相間移動触媒を添加した系での重合が可能である。反応温度は、原料仕込み量、溶媒量、溶媒の種類などにより異なるが、反応混合物が固化して反応が進まなくなる温度以上である必要があり、溶媒や原料などが揮散により大量に消失する温度以下である必要がある。一般的には30℃〜130℃、好ましくは50℃〜110℃の範囲である。反応時間は約1〜80時間である。重合のクエンチ、後処理、ポリマーの精製は一般的な方法で行うことが可能である。また、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」自身をボロン酸エステルまたはスズ化合物に変換し、ジハロゲン化化合物とのカップリング重合を行うことも可能である。また、他の複数種のジハロゲン化コモノマーやボロン酸エステルとの組み合わせにより複雑なコポリマー(オリゴマー)の合成も可能である。
【0028】
第2の方法は、ニッケルカップリング反応を使用する「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」の重合法である。さらに詳しくは、不活性ガス雰囲気下で、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」(1モル)とニッケル(1,5−シクロオクタジエン)2錯体(1〜20モル)を溶媒中で反応させる方法である。
【0029】
溶媒としては、トルエン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどが使用可能である。反応温度は、原料仕込み量、溶媒量、溶媒の種類などにより異なるが、反応混合物が固化して反応が進まなくなる温度以上である必要があり、溶媒や原料などが揮散により大量に消失する温度以下である必要がある。一般的には20℃〜110℃、好ましくは50℃〜100℃の範囲である。反応時間は約1〜72時間である。重合のクエンチ、後処理、ポリマーの精製は一般的な方法で行うことが可能である。また、他の複数種のジハロゲン化モノマーとの組み合わせによりランダムコポリマー(オリゴマー)の合成も可能である。
【0030】
ニッケル(1,5−シクロオクタジエン)2錯体を用いる以外のカップリング重合の方法には、不活性ガス雰囲気下、極性溶媒中で、触媒量以上のニッケル錯体、亜鉛、ホスフィン化合物(トリフェニルホスフィンなど)の反応により活性なニッケル0価触媒を生成させ、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」を反応させる方法がある。反応溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、テトラヒドロフランなどが使用可能である。他の複数種のジハロゲン化コモノマーとの組み合わせによりランダムコポリマー(オリゴマー)の合成も可能である。
【0031】
第3の方法は、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」をモノグリニヤール化し、金属触媒を用いる方法である。さらに詳しくは、不活性ガス雰囲気下で、「N,N’−ジt−ブトキシカルボニル−2,6−ジヘプチル−4,8−ジブロモベンゾジイミダゾール」(1モル)を金属マグネシウム(1モル)と反応させてモノグリニヤール化し、ニッケル、パラジウム、鉄、クロムなどのハロゲン化物(0.1ミリモル〜1モル)、0価錯体、2価錯体(無ハロゲン)などを触媒として重合する方法である。
【0032】
溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジアルキルエーテルなどのエーテルなどが使用可能である。反応温度は、原料仕込み量、溶媒量、溶媒の種類などにより異なるが、反応混合物が固化して反応が進まなくなる温度以上である必要があり、溶媒や原料などが揮散により大量に消失する温度以下である必要がある。一般的には0℃以上である。反応時間は約1〜72時間である。重合のクエンチ、後処理、ポリマー精製は一般的な方法で行うことが可能である。また、他の複数種のジハロゲン化モノマーとの組み合わせによりランダムコポリマー(オリゴマー)の合成も可能である。
以上のポリマーの製造方法は、R1、R2=ヘプチル基、R3、R4=t−ブトキシカルボニル基、X1、X2=臭素である場合について説明したが、R1〜R4、X1、X2が他の基である場合も同様である。
【0033】
コモノマー(前記一般式(7))の具体例としては、2,7−ジブロモ−9,9−ジアリールフルオレン、2,7−ジヨード−9,9−ジアリールフルオレン、2,7−ジブロモ−9,9−ジアルキルフルオレン、2,7−ジヨード−9,9−ジアルキルフルオレン、2,5−ジブロモチオフェン、2,5−ジヨードチオフェン、2,5−ジブロモ−3−ヘキシルチオフェン、2,5−ジヨード−3−メチルチオフェン、ジブロモビチオフェン、ジヨードビチオフェン、ジブロモターチオフェン、ジヨードターチオフェン、ジブロモビピリジン、ジヨードビピリジン、ジブロモターピリジン、ジヨードターピリジン、ジブロモピリジン、ジヨードピリジン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4−ジブロモ−2,5−ジアルコキシベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、ジブロモベンゾチアジアゾール、ジヨードベンゾチアジアゾール、ジブロモカルバゾール、ジヨードカルバゾール、ジブロモナフタレン、ジヨードナフタレン、ジブロモアントラセン、ジヨードアントラセン、ジブロモキノリン、ジヨードキノリン、ジブロモビフェニル、ジヨードビフェニル、ジブロモターフェニル、ジヨードターフェニル、ジブロモフェナントロリン、ジヨードフェナントロリンまたは以上の化合物のボロン酸エステル置換化合物、スズ置換化合物、グリニヤール試薬およびアルカリ金属置換化合物、1,4−ジビニルベンゼン(Heck反応にて重合可能)、アセチレン誘導体(Sonogashira反応にて重合可能)などが挙げられる。以上の化合物は例示であり、前記ポリマーは上記例示化合物に限定されるものではない。
【0034】
前記ポリマー中の前記ベンゾジイミダゾールユニットの含有量は、前記一般式(1)で表わされる原料のみを用いる場合は100質量%であるが、前記ポリマーがコモノマーユニット(Y)を含む場合には、該コポリマー中のコモノマーユニット(Y)の割合は、交互共重合などの特殊な場合を除いては、0.01〜99.9質量%、好ましくは10〜80質量%である。
【0035】
以上の3例の方法では、ベンゾジイミダゾール化合物をホモポリマーまたはコポリマー原料として用い、新たに炭素−炭素結合を形成している。また、ベンゾジイミダゾールユニットは共役系ユニットである。得られるポリマーの数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は使用する原料種や反応条件によって異なるが、前記ポリマーにおいては重量平均分子量(Mw)は約1,000〜1,000,000、好ましくは1,000〜500,000、より好ましくは1,000〜200,000で、かつMw/Mnは1〜4.0、好ましくは1〜3.0、より好ましくは1〜2.0である。
【0036】
以上の如くして得られる前記ベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーは、酸性度により紫外吸収波長や蛍光波長が変化する現象を用いたプロトンセンサーとしての用途や、導電性高分子、EL素子の発光材料、電荷注入材料、電荷輸送材料、燃料電池の電荷移動材料などとして利用可能である。また、前記ベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーは、クロロホルム、テトラヒドロフラン、クロロベンゼンなどの汎用の有機溶剤に可溶であり、ガラス基板などの透明電極基板に対してスピンコート法などによりnm単位の薄膜を容易に形成することができることも特徴である。
【0037】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるわけではない。
<実施例1>ベンゾジイミダゾール誘導体1の合成(1)
100ミリリットルナス形フラスコに、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン塩酸塩1.3g(4.6ミリモル)、オクチルアルデヒド2.34g(18.2ミリモル)メタノール40ミリリットルを入れ、50℃で加熱溶解後、触媒量のp−トルエンスルホン酸を加え、70℃で24時間撹拌および反応した。反応後、反応溶液を水と混合して洗浄し、クロロホルムで目的物を抽出した。抽出液を乾燥後、メタノールで洗浄し不溶分を回収および乾燥させ、0.25g(15%収率)の白い粉末を得た。この粉末の分析結果は以下の通りであり、下記構造を有することが確認された。
【0038】
【0039】
1H NMR(DMSO−d6,ppm)/7.9(2H,ArH);3.1(4H,−CH2−);1.9(4H,−CH2−);1.1−1.5(16H,−CH2−);0.9(6H,−CH3) (図1)
元素分析/calcd.for C22H34N4・CHCl3・0.5H2O
:C=57.20、H=7.51、N=11.60
found:C=57.73、H=7.91、N=12.11
融点/280℃以上
質量分析/353(EI)
【0040】
<実施例2>ベンゾジイミダゾール誘導体1の合成(2)
100ミリリットルナス形フラスコに、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン塩酸塩2.6g(9.2ミリモル)、ポリリン酸50gを入れ、80℃で加熱撹拌後、n−オクタン酸を加え、窒素下、140℃で24時間撹拌および反応した。反応後、反応溶液を水300mlに注ぎ、洗浄を行った。生成物の洗浄を水溶液が透明になるまで繰り返した後、クロロホルムおよびメタノールで洗浄し不溶分をろ過回収および乾燥させ、0.678g(49%収率)の白い粉末を得た。この粉末の分析結果からして、実施例1と同一の構造を有することが確認された。
【0041】
<実施例3>ベンゾジイミダゾール誘導体2の合成
300ミリリットルナス形フラスコに、実施例2で得られた2.9g(8.2ミリモル)の誘導体1、酢酸ナトリウム3水和物3.6g(27ミリモル)、酢酸40ミリリットルを入れ、臭素3.3g(21ミリモル)を加え、室温で2日間撹拌および反応した。反応後、反応溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え中和後、生成した固体をろ過回収した。得られた固体を水洗浄、クロロホルム洗浄後、メタノール−クロロホルム混合溶媒から再結晶を行い、ろ過回収および乾燥により、2.1g(50%収率)の白い粉末を得た。この粉末の分析結果は以下の通りであり、下記構造を有することが確認された。
【0042】
【0043】
1H NMR(DMSO−d6,ppm)/12.4(2H,NH);2.8(4H,−CH2−);1.8(4H,−CH2−);1.1−1.4(16H,−CH2−);0.8(6H,−CH3) (図2)
元素分析/calcd.for C22H32N4Br2
:C=51.58、H=6.30、N=10.94、
Br=31.39
found:C=51.51、H=6.29、N=10.97、
Br=31.20
融点/280℃以上
【0044】
<実施例4>ベンゾジイミダゾール誘導体3の合成
不活性ガスで置換した50ミリリットルシュレンク管に、実施例3で得られた0.0774g(0.15ミリモル)の誘導体2、ジメチルアミノピリジン5.5mg(0.045ミリモル)、脱水テトラヒドロフラン30ミリリットルを入れ、二炭酸ジ−t−ブチル0.10g(0.45ミリモル)を加え、80℃で撹拌および反応した。反応後、反応液から溶媒を留去し、得られた固体をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル−クロロホルム)で精製した。溶媒を留去後、ヘキサン−クロロホルム混合溶媒から再結晶を行い、ろ過回収および乾燥により、0.064g(60%収率)の白い粉末を得た。この粉末の分析結果は以下の通りであり、下記構造を有することが確認された。
【0045】
【0046】
1H NMR(CDCl3,ppm)/3.0(4H,−CH2−);1.8(4H,−CH2−);1.7(9H,t−Bu);1.6(9H,t−Bu);1.2−1.5(16H,−CH2−);0.9(6H,−CH3) (図3)
元素分析/calcd.for C32H48N4O4Br2
:C=53.94、H=6.79、N=7.86、
O=8.98、Br=22.43
found:C=54.12、H=6.75、N=7.85、
O=9.02、Br=22.82
【0047】
<実施例5>ベンゾジイミダゾール誘導体4の合成
不活性ガスで置換した50ミリリットルシュレンク管に、実施例4で得られた0.40g(0.56ミリモル)の誘導体3、触媒量のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0価)、脱気炭酸ナトリウム水溶液(2モル/リットル)5ミリリットル、フェニルボロン酸0.17g(1.4ミリモル)、脱気トルエン30ミリリットルを入れ、80℃で20時間撹拌および反応した。反応後、反応溶液から目的物をクロロホルムにより抽出し、水で洗浄後、カラムクロマトグラフィ(シリカゲル−クロロホルム)で精製した。溶媒を留去後、200℃で加熱することによりt−ブトキシカルボニル基を除去し、得られた生成物をメタノール−クロロホルム混合溶媒から再結晶を行い、ろ過回収および乾燥により、0.27g(93%収率)の白い粉末を得た。この粉末の分析結果は以下の通りであり、下記構造を有することが確認された。
【0048】
【0049】
1H NMR(CDCl3,ppm)/9.0(2H,NH);7.9(4H,ArH);7.6(4H,ArH);7.4(2H,ArH);2.9(4H,−CH2−);1.8(4H,−CH2−);1.1−1.5(16H,−CH2−);0.9(6H,−CH3) (図4)
元素分析/calcd.for C34H42N4・0.04CHCl3
:C=79.93、H=8.28、N=10.95、
Cl=0.83
found:C=79.63、H=8.23、N=10.86、
Cl=0.78
【0050】
<応用例1>ポリマー1の製造
不活性ガスで置換した50ミリリットルのシュレンクに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0価)30.7mg(0.0266ミリモル)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジ(プロピレンボロネート)0.495g(0.887ミリモル)、実施例4で得られた0.632g(0.887ミリモル)の誘導体3、脱気トルエン16.6ミリリットル、脱気炭酸カリウム水溶液(2モル/リットル)8.9ミリリットル(17.8ミリモル)、相間移動触媒0.07g(0.17ミリモル)を入れ、85℃で79時間攪拌および反応した。反応後、反応溶液をメタノール−水混合物(4:1)に入れ重合を停止した。ろ過により生成物を回収し、クロロホルムに溶解後、水洗浄、キレート洗浄などの通常のポリマー精製操作を行った。溶媒を留去後、乾燥させ、0.835g(>99%収率)の薄い緑色の粉末を得た。この粉末の分析結果は以下の通りであり、下記構造を有することが確認された。
【0051】
【0052】
GPC(CHCl3)/Mn=1,000、Mw=6,700
(モノマー、オリゴマーを含む為小さい)
Mw/Mn(多分散度)=6.6
元素分析/calcd.for C61H88N4O4
:C=77.83、H=9.42、N=5.95
O=6.80
found:C=76.05、H=9.40、N=5.96
O=6.55
蛍光スペクトル(CHCl3)/430nm(励起波長:375nm)
UVスペクトル(CHCl3)/λmax=380nm (図7)
蛍光量子収率(CHCl3溶液)=37%
【0053】
<応用例2>ポリマー2の製造
10ミリリットルのガラス容器に、応用例1で得られた0.1215gのポリマー1を入れ190℃で1時間減圧乾燥を行い、置換基の除去を行った。生成物を300mlのナス型フラスコに移し、メタノール50mlで撹拌、洗浄し、乾燥させ、0.0625gの黄土色の粉末を得た。この粉末の分析結果は以下の通りであり、下記構造を有することが確認された。
【0054】
【0055】
1H NMR(CDCl3,ppm)/9.0(2H,NH);8.0(6H,ArH);3.0(4H,−CH2−);2.1(4H,−CH2−);1.9(4H,−CH2−);1.0−1.5(36H,−CH2−);0.9(6H,−CH3);0.8(10H,−CH2−、−CH3) (図8)
GPC(CHCl3)/Mn=8,700、Mw=26,300
Mw/Mn(多分散度)=3.0
元素分析/calcd.for H−(C51H72N4・H2O)12−B(OH)2
:C=80.28、H=9.81、N=7.35
O=2.45
found:C=79.21、H=9.67、N=7.20
O=2.04
蛍光スペクトル(CHCl3)/446nm(励起波長:391nm)
UVスペクトル(CHCl3)/λmax=396nm (図7)
蛍光量子収率(CHCl3溶液)=28%
【0056】
<応用例3>ポリマー3の製造
不活性ガスで置換した50ミリリットルのシュレンクに、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0価)、2,5−ヘキソキシベンゼン−1,4−ジ(プロピレンボロネート)、実施例4で得られた誘導体3、脱気トルエン、脱気炭酸カリウム水溶液(2モル/リットル)を入れ、80℃で3日間攪拌および反応した。反応後、反応溶液をメタノール−水混合物に入れ重合を停止した。ろ過により生成物を回収し、水洗浄、再沈澱(クロロホルム−メタノール)などの通常のポリマー精製操作を行った。このポリマーを200℃で1時間減圧乾燥し、精製操作を行った後、乾燥させ、下記構造を有する薄い黄色の粉末を得た。
【0057】
【0058】
<応用例4>ポリマー4の製造
不活性ガスで置換した50ミリリットルのシュレンクに、ビスシクロオクタジエニルニッケル(0価)0.87g(3.2ミリモル)、脱水トルエン40ミリリットル、2,2’−ビピリジル0.46g(2.9ミリモル)を入れ、室温で15分間攪拌後、1,5−シクロオクタジエン0.32g(2.9ミリモル)、実施例4で得られた0.71g(1.0ミリモル)の誘導体3を加え、得られた混合物を60℃で96時間攪拌および反応した。反応後、反応溶液をアンモニア水溶液に入れ重合を停止した。ろ過により生成物を回収し、クロロホルムに溶解し、アンモニア水洗浄、水洗浄、キレート洗浄などの通常のポリマー精製操作を行った後、溶媒を留去しメタノールで洗浄し、不溶分をろ過回収および乾燥させ黄土色の粉末を得た。得られた粉末を200℃で1時間減圧乾燥を行い置換基の除去を行ったところ、ポリマーの色は黄土色から赤色へと変化した。得られたポリマーの分析結果は以下の通りであり、下記構造を有することが確認された。
【0059】
【0060】
1H NMR(DMSO−d6,ppm)/11.6(2H,NH);7.7−8.1(0.3H,ArH);2.5−3.1(4H,−CH2−);1.7−2.0(4H,−CH2−);1.0−1.6(16H,−CH2−);0.7−1.0(6H,−CH3) (図9)
GPC(DMF)/Mn=980、Mw=1,400
Mw/Mn(多分散度)=1.4
元素分析/calcd.for Br−(C22H32N4)3−H・4H2O
:C=65.48、H=8.74、N=13.89、
O=5.29
found:C=65.48、H=7.73、N=13.39、
O=5.18
UVスペクトル(CHCl3)/λmax=295nm
質量分析(FAB+)/
708 2量体(M+1)=H(C22H32N4)2H
および 4量体(M+2)/2=H(C22H32N4)4H
1,060 3量体(M+1)=H(C22H32N4)3H
【0061】
<使用例>
上記で得られた各ポリマーの溶液中に酸または塩基を添加すると、紫外吸収スペクトル、蛍光スペクトル、蛍光量子収率に変化が生じる現象から、前記のポリマーはプロトンセンサーとしての使用が可能である。具体例としては、応用例4で得られたポリマー4のDMF−メタノール混合溶液はλmax=300nmの吸収を示したが、溶液に塩基を加えたところ430nm付近にショルダーピークが現れるといった現象が起きる。
また、得られたポリマーは製膜が可能であり、薄膜で使用可能という特徴を有する。応用例1で得られたポリマー1をクロロホルムに濃度30mg/ミリリットルになるように溶解し、スピンコーティング法により、インジウム/錫オキサイドで被覆されたガラス基板(陽極)に塗布および乾燥し、均一な層を形成した。この際、ポリマーの析出はなく、均一な薄膜が形成された。その他の応用例のポリマーについても同様であった。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、新規化合物であるベンゾジイミダゾールユニット含有ポリマーの合成が可能であり、またこのポリマーはプロトンにより紫外吸収、蛍光が変化する現象を用いたプロトンセンサーとしての用途や、導電性高分子、EL素子の発光材料、電荷注入材料、電荷輸送材料として利用可能である。汎用の有機溶剤に可溶であり、ガラス基板などの透明電極基板に対してスピンコート法などによりnm単位の薄膜を容易に形成することができることも特徴である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のベンゾジイミダゾール誘導体1の1H NMRスペクトル。
【図2】 実施例3のベンゾジイミダゾール誘導体2の1H NMRスペクトル。
【図3】 実施例4のベンゾジイミダゾール誘導体3の1H NMRスペクトル。
【図4】 実施例5のベンゾジイミダゾール誘導体4の1H NMRスペクトル。
【図5】 実施例1、3、4、応用例4の生成物の赤外スペクトル。
【図6】 実施例5のベンゾジイミダゾール誘導体4の赤外スペクトル。
【図7】 応用例1、2のポリマーの紫外吸収スペクトル。
【図8】 応用例2のポリマー2の1H NMRスペクトル。
【図9】 応用例4のポリマー4の1H NMRスペクトル。
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